三井松島ホールディングスグループは、三井松島ホールディングス、子会社36社(連結子会社32社、非連結子会社4社)及び持分法適用関連会社1社で構成され、生活消費財、産業用製品及び金融その他等の様々な事業を行っております。
なお、当連結会計年度における連結子会社の状況は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 1 連結の範囲に関する事項及び 2 持分法の適用に関する事項」に記載しております。
三井松島ホールディングスグループの事業における三井松島ホールディングスと関係会社の位置付けは次のとおりであります。
以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
また、三井松島ホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
(1) 生活消費財
連結子会社日本ストロー株式会社は、大手乳業・飲料メーカー等向け伸縮ストロー、シングルストローの製造販売を中心に、プラスチック製品・包装資材等の飲食用資材の仕入販売を行っております。
連結子会社株式会社明光商会は、シュレッダーを中心とする事務用設備の製造・販売・保守を行っております。
連結子会社T SECURE INTERNATIONAL CO.,LTD.はシュレッダーの製造・販売を行っております。
連結子会社株式会社ケイエムテイは、ペットフード類・ペット関連用品の輸入国内販売を行っております。
連結子会社株式会社システックキョーワ及び連結子会社THAI SYSTECH KYOWA CO.,LTD.は、住宅及び家具向けのプラスチック製部材の企画・製造・販売を行っております。
連結子会社MOS株式会社は、レジロール用記録紙等のロール製品の加工販売を行っております。
(2)産業用製品
連結子会社CST株式会社は、液晶パネル・有機EL・電子部品等を中心とする様々な用途のマスクブランクスの製造・販売を行っております。
連結子会社三生電子株式会社は、水晶デバイス用計測器・生産設備の製造販売、並びに関連するハードウエア・ソフトウエアの製造販売を行っております。
連結子会社Saunders & Associates, LLCは、水晶デバイスの計測装置の製造・販売を行っております。
連結子会社日本カタン株式会社は、送変電用架線金具・配電用架線金具の製造販売、各種調査・受託試験・分析業務を行っております。
連結子会社株式会社プラスワンテクノは、食料品加工機械の企画・設計・製造・販売等を行っております。
連結子会社株式会社ジャパン・チェーン・ホールディングスは、連結子会社である株式会社杉山チエン製作所、ゼクサスチェン株式会社およびMAXCO Chain, Ltd.の経営管理を行っております。
連結子会社株式会社杉山チエン製作所は、産業用ローラーチェーンを中心とした製品の製造・販売を行っております。
連結子会社ゼクサスチェン株式会社は、動力伝導用チェーン、コンベヤチェーンの製造・販売を行っております。
連結子会社MAXCO Chain, Ltd.は、産業用ローラーチェーン、コンベヤチェーンの米国市場における販売を行っております。
(3)金融その他
連結子会社MM Investments株式会社は、主に株式の投資、保有、運用管理及び売買を行っております。
連結子会社株式会社エム・アール・エフは、事業者向け不動産担保融資等を行っております。
連結子会社MMエナジー株式会社は、同社子会社が行う太陽光発電事業(合計6MW)の管理運営を行っております。
なお、2025年6月4日付で太陽光発電事業を譲渡したことにより、同社及び同社子会社は事業を終了しております。
連結子会社三井松島リソーシス株式会社は、長崎地区における不動産管理事業を行っております。
連結子会社株式会社大島商事は、コンビニエンスストア運営事業等を行っております。
なお、2025年4月1日付で三井松島リソーシス株式会社を存続会社、株式会社大島商事を消滅会社とする吸収合併を行っております。
連結子会社港倶楽部オペレーションズ株式会社は、歴史遺産「三井港倶楽部」の管理運営を行っております。
三井松島ホールディングスはビル等の賃貸業等を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において三井松島ホールディングスグループ(三井松島ホールディングス及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
三井松島ホールディングスグループは「人と社会の役に立つ」という経営の基本理念のもと、2018年11月に中期経営計画(2024年3月期までの5ヵ年)を策定のうえ、石炭生産以外の事業分野への積極投資による事業ポートフォリオの多様化を行ってまいりました。
中期経営計画最終年度の2024年3月期においては、生活関連事業の株式会社ジャパン・チェーン・ホールディングスや株式会社プラスワンテクノの子会社化など、これまでの着実なM&Aの実行により非石炭生産事業の営業利益52億円、ROE25.36%となり、中期経営計画は総じて達成いたしました。
2024年5月より、新たに策定した「経営戦略2024」の確実な遂行を経営の基本方針としております。
(参考)2018年度策定中期経営計画(2024年3月期までの5ヵ年)の主な数値目標
・非石炭生産事業の営業利益 47億円(2024年3月期)
・ROE 8%以上(2024年3月期)
(2) 目標とする経営指標
三井松島ホールディングスグループは、収益性の維持・拡大と共に、株主に対する十分な利益還元を行うことを目指しており、自己資本に対する経営の効率性を表す自己資本利益率(ROE)を重視しております。
(3) 対処すべき課題
三井松島ホールディングスグループは長年にわたり石炭生産・石炭販売を中心としたエネルギー事業を展開してまいりました。一方で、これらの石炭関連事業は石炭の需要や価格、為替変動により大きく収益が左右されることから、石炭相場や為替変動等の影響を受けにくい事業分野への進出を経営の重要課題と位置付け、積極的なM&A投資を実施し、収益基盤の安定化・多様化に取り組んでまいりました。
このような中、豪州での炭鉱事業において2023年の既存鉱区終掘に伴い、鉱区延長に係る環境許認可申請を行っておりましたが、現地当局より否認されたため、エネルギー事業の石炭生産分野及び石炭販売分野は2024年3月期をもって終了いたしました。
上記状況を踏まえ、三井松島ホールディングスではM&A投資により収益基盤を拡充することで中期経営計画を達成いたしましたが、引続きM&A投資の実施による企業価値の最大化を目指してまいります。
当企業集団における各事業の課題は、次のとおりであります。
① 生活関連事業
(生活消費財分野)
日本ストロー株式会社は、大手乳業・飲料メーカー等の優良顧客との間で築きあげた安定的な取引基盤をもとに、国内伸縮ストロー市場において圧倒的なシェアを誇るリーディングカンパニーです。
近年、世界的に脱プラスチックの気運が高まる中、環境に配慮した素材を使ったストローの製造・販売を重要な取組課題と位置付け、同社は他社に先駆けて2010年よりバイオマスプラスチック、2019年より海洋生分解性素材を原料とする各種ストローの開発・量産化を進めてまいりました。今後も取引先の環境対応素材ストローに対する需要の増加を見込んでおり、いち早く需要に対応することで先行者利益を確保しつつ、国内市場を中心に更なる顧客基盤の強化・拡大を図ってまいります。
株式会社花菱は、「オーダースーツ」の先駆者として国内で初めて重衣料(スーツ・コート等)の工業システム化に成功し、1935年の創業以来、完全国内縫製の高品質なオーダースーツを数多くのお客様に提供し続けてまいりました。
現在は、国内縫製において歴史と実績を誇る御幸毛織株式会社に生産を委託することで、国内18か所の自社店舗での販売に特化した事業を行っておりますが、プロフェッショナルな販売スタッフがお客様のニーズに合わせてお仕立てするオーダースーツに加え、シーンを問わず活躍するオーダーカジュアル商品などの「HANABISHI」ブランドの一着は、多数のお客様から高い信頼と評価を得ております。また、2024年3月には吉村株式会社と業務資本提携を結びました。今後は同社の自社工場活用による納期の大幅短縮・高い縫製技術力による品質向上・生産コスト低減、そして将来的な店舗拡大・ブランド認知度アップなど、製販両面においてスケールメリットを活かした付加価値向上を目指します。
三井松島ホールディングスは株式会社花菱を持分法適用関連会社として、株式持分の34%を保有し続けることで、引続き株式会社花菱の更なる成長、企業価値向上を支援してまいります。
株式会社明光商会は、1960年に日本で初めてシュレッダーの製造・販売を開始し、創業以来の実績と独自の技術・ノウハウにより国内オフィス用シュレッダー市場で揺るぎない地位を確立しております。現在では主力のシュレッダーや受付自動案内システムに加え、リサイクル・環境ソリューションのご提案まで「紙」の枠を超えた事業を展開しております。
タイの現地法人では、オフィス用シュレッダー販売台数の約8割を製造することが可能であり、製造技術を確実にグループ内で維持・発展させ、オフィス用シュレッダー市場での更なるシェア拡大を目指します。
個人情報保護や情報セキュリティに関する意識の高まりを下支えに、主力商品であるシュレッダーに対する需要は底堅く推移していくことが見込まれますが、市場環境を慎重に見極め、需要状況に応じた商品開発や組織体制を構築することが課題と認識しております。
MOS株式会社は、レシート等の原紙である感熱レジロールの加工販売において高い市場シェアを獲得し、業界No.1の地位を確立しております。同社は、大手製紙会社との長年にわたる良好な取引関係や、顧客からの要望に迅速に対応できる高い技術力と生産能力を強みとしており、業界のリーディングカンパニーとして揺るぎない地位を築いております。また、2023年10月には株式会社カツマタの感熱紙の加工販売事業を譲り受け、感熱レジロールの消費量が多く、成長分野でもある大手コンビニエンスストアチェーンに係る市場へ参入いたしました。
今後も、海外からのインバウンド需要の回復等に伴いレシートの使用量が増加することで、同社製品の需要は安定的に推移することが見込まれております。
株式会社ケイエムテイは、予防医学に基づいた高品質プレミアムペットフードの企画・販売を行っております。同社は、ヒューマングレードの原材料を使用、添加物・着色料・副産物を不使用とするなど、ペットの健康に配慮した商品を展開していることから、全国のペットブリーダー・動物病院からも高い支持を獲得しており、高品質プレミアムペットフードの市場において強いブランド力と高いシェアを有しております。
今後もオリジナルブランドの認知度向上に加え、業容拡大を見据えた生産・品質管理体制の構築に取り組んでまいります。
株式会社システックキョーワは、ドアストッパーや耐震ラッチ等の住宅関連部材の企画・製造・販売を行っております。同社は、企画から金型・成形・組立まで、自社およびタイ現地法人で一貫生産を行い、大手住宅・建材メーカーとも直販取引による強固な取引関係を構築し、業界内で高いシェアを有しております。
足下では、住宅着工に関する経済指標はコロナ禍前の水準には戻っておりませんが、リフォーム・非住宅分野への展開も含め、引続き住宅関連部材市場におけるプレゼンスを維持・向上していけるものと考えております。また、株式会社明光商会のシュレッダーへの軽量筐体やキャスターの提供など、グループ会社との協業によるシナジー創出も図ってまいります。
(産業用製品分野)
CST株式会社は、1977年に国内初のマスクブランクス専業メーカーとして創業以来、液晶パネル・有機EL・電子部品等の製造に用いられるフォトマスクの材料であるマスクブランクスの成膜加工を手掛け、国内外の有力フォトマスクメーカーに販売しております。
今後は次世代通信規格5Gや人工知能(AI)等の分野で成長が期待されており、マスクブランクスに対する需要は底堅く推移すると見込んでおります。更なる収益性の向上に向け、品質改善による歩留まりの向上や最適な生産ラインの構築などに取り組んでまいります。
三生電子株式会社は、あらゆる電子機器に搭載され、特にスマートフォン等の無線接続機器に必要不可欠な電子部品である「水晶デバイス」の製造装置および計測機器を製造・構築しております。同社は、水晶デバイスの製造工程のうち組立から検査まで幅広くカバーしたインラインシステムを製造できる国内唯一の装置メーカーであり、①高い技術力、②顧客との強固なリレーション、③価格競争力を強みとしております。また、2024年1月にはSaunders & Associates, LLC及びその傘下にあるグループ会社を子会社化しました。同社の計測器は水晶デバイス製造工程の全工程(ブランク工程、組立工程、検査工程)において使用されており、水晶デバイスの製造に必要不可欠なものとなっております。
今後、5Gスマートフォン等の更なる普及や自動車のEV化・自動運転支援機能の拡大等に伴い、同社製品および生産システムに対する需要も底堅く推移すると見込んでおります。引続き、水晶デバイスメーカーのニーズに確実に応えることで、更なる企業価値の向上を図ってまいります。
日本カタン株式会社は、鉄塔と送電線を連結する「送電線用架線金具」を取り扱っており、同市場において、国内トップシェアを誇る専門メーカーです。同社では、得意先である国内電力会社からのオーダーメイド発注にも柔軟に対応できる高い技術力を有し、業界屈指の試験設備を駆使することで高い品質を保ちながら、業界のリーディングカンパニーとして揺るぎない地位を確立しております。
今後、老朽化設備の更新等により送電線工事量は安定的に推移していくことが想定され、同社製品に対しても将来的に底堅い需要が見込まれますが、同社製品の製造・販売に加え、送電線全般におけるさまざまな技術的対応や研究開発に積極的に取り組み、長期的な電力の安定供給に貢献してまいります。また、各種試験の受託なども行っており、電力業界に留まらず、広く社会に貢献してまいります。
株式会社プラスワンテクノは、計量装置製造を主体に、その周辺機器などの製造を手掛けており、計量装置大手が参入しないコンマ単位の軽量領域というニッチ市場でトップシェアを誇っております。特に、パイプフィーダ式自動計量機においては業界シェアNo.1となっており、インスタント食品やお茶、ペットフード、サプリメント等、生活に身近な製品の製造ラインでご使用いただいております。製品は個別受注生産で、お客様の製造ラインに合わせて開発・改良しており、全国各地の工場だけでなく、海外の工場への導入事例もあります。
今後は商流別マーケティング戦略実践、重要顧客との関係強化、海外販売活動強化などの営業施策に加え、遠隔監視技術を取り入れた保守サービスでフォローアップを密にし、売上拡大を目指します。
株式会社ジャパン・チェーン・ホールディングスは、傘下に株式会社杉山チエン製作所、ゼクサスチェン株式会社及びMAXCO Chain, Ltd.の3社を擁し、グループとして産業用ローラーチェーン及びコンベヤチェーンの製造・販売等を展開しております。
同グループは1910年のチェーン生産開始以来、国内外の様々な産業のお客様から高い信頼を獲得しており、特に動力機械伝達用のローラーチェーンは、フルラインナップの品揃えで国内外のお客様より高い評価をいただいていることに加え、水処理施設向け等の大型コンベヤチェーンに係る国内市場においてトップシェアを誇ります。
今後は同グループの営業・生産体制の最適化に取り組み、更なる企業価値の向上を図ってまいります。
② エネルギー事業
(石炭生産分野)
良質な石炭を産する豪州リデル炭鉱における安定操業を通じた収益確保に努めてまいりました。なお、2023年の既存鉱区終掘に伴い、鉱区延長に係る環境許認可申請を行っておりましたが、現地当局より否認されたため、石炭生産分野は2024年3月期をもって終了いたしました。
(石炭販売分野)
日本の鉄鋼会社、電力会社、一般産業などの優良需要家とのネットワークを効率的に活用した営業活動を展開してまいりましたが、上記の石炭生産分野同様、石炭販売分野も2024年3月期をもって終了いたしました。
(再生可能エネルギー分野)
近年、世界規模で地球温暖化などの環境問題に配慮したエネルギーの活用が進められており、太陽光をはじめとした再生可能エネルギーは国のエネルギー政策において重要な位置を占めるようになってきました。
MMエナジー株式会社は現在稼働中の「メガソーラーつやざき発電所(6MW)」の効率的かつ安定的な運営を図り、今後とも環境貢献と収益確保の両立に努めてまいります。
三井松島ホールディングスグループは、「人と社会の役に立つ」を経営の基本理念として、より豊かな活気ある社会づくりに向けての事業展開を行い、常に社会から必要とされる企業を目指して邁進していく所存であります。
株主の皆様におかれましては、今後ともなお一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において三井松島ホールディングスグループ(三井松島ホールディングス及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 投資等のリスク
三井松島ホールディングスは、積極的なM&Aを実施し、収益基盤の安定化・多様化に取り組んでおります。しかしながら、新規案件への投資が遅れたり、買収した会社の業績が悪化するなどして、計画していた利益水準を確保できない場合、取得した資産やのれんの減損損失発生などにより三井松島ホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 人材の確保・育成に関するリスク
三井松島ホールディングスにおいては、M&A、会計、税務、法務、人事、内部統制、システムの各分野及び経営全般のプロフェッショナルといった人材を適切に確保することが肝要と考えております。加えて、グループ各社においては、専門知識、技術及び資格等を有する人材の確保・育成も重要な課題と認識しております。これらの人材の安定確保・育成が計画通り進まない場合、生産性や競争力の低下につながり、三井松島ホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 情報漏洩リスク
三井松島ホールディングスグループはM&Aに関する機密情報や顧客情報、専門性の高い技術情報等を保有しております。これらの重要情報が人的ミスや外部からの攻撃等により漏洩すると、新規買収案件の失敗や、取引先・お客様からの信頼低下につながり、三井松島ホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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