三井住友建設(1821)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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三井住友建設(1821)の株価チャート 三井住友建設(1821)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】三井住友建設グループは、三井住友建設、子会社22社及び関連会社8社で構成され、土木工事及び建築工事を主な事業の内容としています。三井住友建設グループの事業に係る位置付け及びセグメント情報との関連は、次のとおりです。 [土木工事]三井住友建設、子会社の三井住建道路㈱他が国内及び海外で、土木工事の設計、施工並びにこれらに関係する事業を行っています。[建築工事]三井住友建設、子会社の㈱SMCR他が国内及び海外で、建築工事の設計、施工並びにこれらに関係する事業を行っています。 事業の系統図は次のとおりです。(2025年3月31日現在)※ 関係会社の一部は複数の事業を行っており、上記区分は代表的な事業内容により掲載しています。

有価証券報告書(2025年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】三井住友建設グループにおける経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において三井住友建設グループが判断したものです。 (1) 経営方針三井住友建設は、経営理念として「顧客満足の追求」「株主価値の増大」「社員活力の尊重」「社会性の重視」「地球環境への貢献」を掲げ、安全で快適な社会の実現に取組んでいます。2023年10月に、三井住友建設グループとして持続可能な社会の実現に向けた社会的責任を果たすため、グループ各社の役員・従業員がとるべき行動の指針として「三井住友建設グループ企業行動憲章」を改訂しました。三井住友建設経営理念https://www.smcon.co.jp/company/policy/三井住友建設グループ企業行動憲章https://www.smcon.co.jp/company/company-policy/corporate-behavior-charter/ <理念と経営計画の体系> (2) 中長期的な会社の経営戦略三井住友建設と、インフロニア・ホールディングス株式会社(以下、「インフロニア」といいます。)は、建設と建設サービス(維持管理、運営)の両輪で成長する総合インフラサービス企業の創出を目的に、インフロニアによる三井住友建設の普通株式の公開買付け(以下、「本公開買付け」といいます。)を通じた経営統合をすることを決定いたしました。三井住友建設は2025年5月14日開催の取締役会において、本公開買付けが開始された場合には、賛同の意見を表明するとともに、株主様に対しても本公開買付けに応募していただくよう推奨する旨の決議をしています。 ① 建設業界の環境認識について三井住友建設とインフロニアの中核企業のひとつである前田建設工業株式会社(以下、「前田建設工業」といいます。)は、ともに国内大手の総合建設会社であり、以下の建設業界の市場環境についても、おおむね同様の認識を持っています。建設業界では少子高齢化による担い手不足の深刻化や、いわゆる「建設業界の2024年問題」と呼ばれる時間外労働への上限規制の適用により、人的なリソース不足の課題はすでに顕在化しています。一方で、国内においては高度経済成長期に全国に張り巡らされた膨大な数の社会インフラの多くが、整備から50年を越え、老朽化が一斉に進んでいます。 短中期的には防災・減災・国土強靭化、カーボンニュートラルへの対応といった観点から、国内の公共投資額は底堅く推移し、さらに国内インフラの維持・更新の事業は拡大傾向にあります。ただ、長期的には人口減少による税収減、高齢化の進展による社会保険費の増大により財政が悪化することで、特に新規の公共工事のための投資は縮小が見込まれています。今後競争が激化することが予測される中で、競争の源泉であるエンジニアリング力(設計・計画から施工管理まで、技術的な知識とスキルを活かして効率的かつ安全にプロジェクトを進める能力)の強化が求められています。海外については特に新興国(東南アジア、南アジア、アフリカ等)で進む急速な経済成長により、旺盛なインフラ需要を見込んでいます。こうした激しい産業構造の変化に対応していくため、建設業各社としては、競争力を高めることが急務となっており、企業規模やエンジニアリング力、稼ぐ力といった経営要素を抜本的に見直す等、大きな変化が必要だと考えています。 ② 本公開買付けを通じ目指す姿三井住友建設とインフロニアは、本公開買付けを通じて資本関係を構築することにより、両社がこれまで築いてきた成長市場への事業接点、事業基盤、及び顧客接点を最大限活かすことで、激しい変化が予想される建設業界においても、両社の強みである官公庁、民間事業者や、新興国でのインフラ案件の受注を着実に獲得することを目指します。特に国内におけるインフラサービスは、防災・減災・国土強靭化の観点からも、豊かな国民生活の基盤をつくるという意味で社会を支える事業そのものであると認識しています。両社あわせての建設事業の年間売上高は単純計算で1兆円以上の規模となることが見込まれ、トンネルや橋梁、河川改修、土地造成、上下水道施設、道路など、フルラインナップで川上から川下まで対応可能となり、インフラ運営事業も含めると業界で唯一無二の立ち位置の企業体となることを見込んでいます。三井住友建設は土木事業及び建築事業の2つのセグメントで事業展開をしており、特に土木事業における橋梁分野では業界屈指の設計・施工実績を有しており、新たな構造形式などによる工期短縮・省力化施工等の技術開発を推進し、高品質で耐久性に優れ、維持管理に配慮された橋梁を提供しています。建築事業においては超高層住宅で豊富な実績を築いているとともに、幅広いプレキャスト技術を保有しています。さらに、海外事業においては東南アジア、南アジアを中心に土木事業におけるODA事業やインフラ事業、建築事業における日系企業の工場施設建設などに強みを有しています。インフロニアは建築事業、土木事業、舗装事業、機械事業及びインフラ運営事業まで幅広く展開しています。外的要因に左右されずに持続的成長を実現するビジネスモデルの確立を目指し、「総合インフラサービス企業」をグループ全体戦略として設定しています。三井住友建設との経営統合により、グループ各社のエンジニアリング力の結集と積極的なM&Aやグローバルなアライアンスによる事業領域の拡大によって競争力を早期に最大化し、高収益かつ安定的な収益基盤を確立・拡大していくことを目指しています。今回の経営統合により、インフロニアの中核会社のひとつである前田建設工業と三井住友建設が建設部門では兄弟会社となり、得意分野を相互補完することでインフラの全ての分野で強みを持つことができ、「総合インフラサービス企業」として、さらなる進化を遂げていくものと確信しています。 なお、三井住友建設普通株式については、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の上場廃止基準に従って、上場廃止となる可能性があるほか、本公開買付け成立時点では当該基準に該当しない場合でも、インフロニアの完全子会社となった時点で、東京証券取引所における株式の上場を廃止することとなります。以下は、今後のスケジュールとなりますが、フィリピン競争法の手続等に要する期間次第で変更となる可能性があります。 2025年7月上旬頃まで(予定)フィリピン競争法の手続き2025年7月上旬(予定)株式公開買付けの開始2025年8月下旬~9月上旬(予定)株式公開買付けの終了・結果公表2025年12月中(予定)経営統合に向けた手続き2026年1月~(予定)インフロニアグループへ参画 (3) 対処すべき課題① 三井住友建設施工の横浜市所在マンションの件三井住友建設施工の横浜市所在マンションの事案につきましては、2017年11月28日付にて、本件マンションの発注者の1社である三井不動産レジデンシャル株式会社(以下、「レジデンシャル社」といいます。)が、本件マンション全棟の建替え費用等の合計約459億円(その後2018年7月11日付にて約510億円に増額、2022年9月30日付にて約510億円から約506億円に減額)を三井住友建設並びに杭施工会社2社に対し求償する訴訟を提起し、現在係争中であります。本訴訟及びその関連訴訟(以下、「本訴訟」といいます。)は、調停に付されていたところ、2025年3月13日付で東京地方裁判所により民事調停法第17条に基づく調停に代わる決定(以下、「本件17条決定」といいます。)がなされたものの、他の当事者より民事調停法第18条1項に基づく異議の申立がなされ本件17条決定は効力を失いました。なお、本件17条決定の三井住友建設に関連する部分といたしましては、a.レジデンシャル社に対し、解決金として30億7,500万円を支払うこと、b.三井住友建設とレジデンシャル社及び杭施工会社2社の何れとの間でもその他に何らの債権債務のないことを相互に確認すること、を主な内容としておりました。本訴訟については、引き続き審理及び裁判がなされることとなるところ、三井住友建設としてはレジデンシャル社の請求は根拠、理由を欠くものであると考えており、引き続き裁判において、三井住友建設の主張を適切に展開してまいります。 ② 国内大型建築工事及び建築事業の業績改善現在施工中の国内大型建築工事におきましては、施工・品質管理体制の強化、本支店による施工全般に対する支援や技術的な指導、外部の有識者に参画いただいた調査委員会の提言を踏まえて策定した再発防止策を徹底の上、工事を進めており、2025年8月の竣工を予定しています。加えて、建築事業全般の業績改善につきましては、施工体制逼迫の改善と現場支援体制の再構築、受注プロセスにおけるガバナンス強化と最適な受注ポートフォリオの構築、利益を重視した目標管理の徹底の3点を確実に実施するとともに、リスク対策を実施した工事への入れ替えを進めており、引き続き建築事業の業績改善に取り組んでまいります。 ③ 三井住友建設子会社に対する公正取引委員会による立入検査の件三井住友建設子会社である株式会社SMCRが関東地区所在のマンションにおける大規模修繕工事受注に関し、独占禁止法違反の疑いがあるとして、2025年4月に公正取引委員会による立入検査を受けました。このような調査を受ける事態を真摯に受け止め、同社は、公正取引委員会の調査に全面的に協力してまいります。三井住友建設グループでは、かねてより、全社を挙げてかかる不正行為の根絶に取り組んでいます。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、三井住友建設グループが判断したものですが、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。 (1) 三井住友建設グループのリスク管理体制と管理プロセス三井住友建設グループは、リスクを最終的に損益悪化によって組織目標の達成を阻害する要因と捉え、「リスク管理規則」に基づくリスク管理体制の構築・運用とその改善を継続することによりリスク管理の実効性を高め、三井住友建設グループの事業運営に影響を及ぼす恐れのあるリスクの低減を徹底しています。また、全社的な視点でリスク管理を統括・推進し、各部門各部署において主体的なリスク対応を促進するための体制及び仕組みづくりに努めています。リスク管理の基本体制として「3ラインモデル」を採用し、内部統制を実行しています。リスクに直接対応する部門(第1ライン)において、部門リスク管理責任者がリスク管理の運用・有効性の評価を実施し、リスク評価報告書をリスク管理統括責任者に提出し、全社におけるリスク管理状況を把握します。リスク管理統括責任者は、部門リスク管理責任者によるリスク管理体制の有効性評価及び全社における統制環境に関するリスクアセスメント結果に基づき、三井住友建設グループにおけるリスク管理体制の問題点を把握し、今後の対応策を策定しています。 (2) リスクの選定方法まず、個別リスクの所管部署(第2ライン)は、所管するリスク項目に関して、リスク対応主体(第1ライン)におけるリスクを発生頻度、経営への影響度、脆弱度の3つの基準で点数化します。そして、点数化した結果、リスク値が高い項目をリスク対応主体(第1ライン)が重点的に対応すべきリスクとして選定しています。その後、個別リスクの所管部署(第2ライン)は、選定されたリスクに対して具体的なリスクシナリオを策定し、基本対策案を立案しています。加えて、独立した客観的な立場から、監査部(第3ライン)がこれらのリスクシナリオをチェックし、必要に応じて、修正・追加を実施しています。また、リスク管理統括責任者は、各部門の業務プロセスに関するリスクアセスメント結果・各部門のリスクマップ、リスクシナリオ、リスク顕在化事案を参考に、全社ベースのリスクマップを作成し、全社における重要リスクと対策案の把握、リスクへの対応状況をモニタリングするという仕組みを構築・運用しています。 (3) 対応が必要となるリスク当期におけるリスクアセスメント結果を踏まえ、三井住友建設グループにて対応が必要となるリスクとして18項目を挙げています。以下の表では、それらのリスク項目を事業環境と事業基盤のカテゴリーに分け、かつ、各リスク項目に、最重要リスク、重要リスクを記し、各リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与えるリスク内容、リスクへの対応策を記載しています。 リスク項目リスク内容対応策 事業環境(外的要因)自然環境リスク(大災害) 最重要地震、台風、津波、火山噴火等が発生した場合には、直接的な被害のほか、間接的な被害を受ける可能性があり、業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。災害発生時の初期対応、報告方法、各対策本部の設置と役割を「危機管理規則」等に定め、災害が発生した際に迅速な対応が取れる体制を構築しています。地域や事業に応じたBCP(事業継続計画)を作成しており、国内外の拠点における防災訓練や定期的な設備点検等を実施するなど、事業継続力の向上に取り組んでいます。気候変動リスク 最重要 脱炭素社会への移行に向けて、温室効果ガス排出量の上限規制や炭素税が導入された場合、施工量の制限やコスト増等により業績に影響を及ぼす可能性があります。気候変動により自然災害が激甚化傾向にあり、台風や洪水等による施工中工事への被害や施工遅延等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。土木、建築、海外、新規・周辺領域の各事業に影響を及ぼす気候変動ドライバーを認識するとともに、シナリオ分析に基づいて気候変動に関するリスクと機会を特定し、気候変動に対するレジリエンスの向上を目指した取り組みを強化しています。2021年11月に策定したカーボンニュートラルロードマップに基づき、2030年にScope1+2のCO2排出量50%削減、さらに再生可能エネルギー事業等への取り組みによる削減貢献により、2030年実質的カーボンニュートラルの達成に向けた、各施策を推進しています。また、2023年4月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への開示を更新し、12月にはSBT認定(1.5℃目標)を取得しました。社会情勢リスク 最重要戦争、暴動、テロ、その他の要因による社会的混乱が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。新型の感染症等が拡大し、長期的に事業活動の停滞状況が続いた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 適時的確な社会情勢の把握に努めるとともに、テロ発生時や危機管理に関するマニュアルを作成し、関係者が安全を確保するための初動対応などの基本的事項を定めています。有事を想定した訓練を定期的に実施するほか、外部コンサルタント等の助言、指導を踏まえた安全対策を講じています。また、感染症の影響に関しては、社会情勢の推移を慎重に見極め、適時的確な判断により、事業計画の確実な遂行に取り組んでいます。 リスク項目リスク内容対応策事業環境(外的要因) 経済リスク(景気・相場変動) 最重要公共投資、企業の設備投資、民間住宅投資等の建設投資動向に左右され、受注工事高が増減し、業績に影響を及ぼす可能性があります。建設物の着工から完成までは長期間に及ぶものが多く、工事施工期間中の原材料等コスト変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。金利水準の急激な上昇及び為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。取引先の信用不安や資産価値の著しい下落等が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。中長期的な戦略のもと、新たな技術や工夫による省力化・効率化等を実現し、収益力、競争力の向上に取り組んでいます。また、事業領域の拡大に向けて、グローバル化や得意分野における更なる成長戦略を推進しています。原材料等コスト変動に対しては、資材価格や労務単価の動向等を常に把握し、適時発注することで影響を最小限に抑えられるよう努めています。また、工事請負契約の締結にあたりコスト変動に関する事項を明確化するよう、発注者との協議に努めています。金利・為替変動による業績影響を回避するため、必要に応じて金利スワップ取引・為替予約等により、金利変動リスク・為替変動リスクの低減に努めています。信用リスクに対しては、工事受注にあたり、「受注審査規則」に基づく厳格な審査を実施するなど、与信管理の徹底に努めています。レピュテーションリスク 最重要レピュテーションリスクは、各種リスクとの連鎖性を有しており、顕在化した場合には、信用の失墜、株価の下落、取引先の減少、ブランドの毀損等、三井住友建設グループの経営成績や社会的信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。事業遂行に当たっては、適時適切な情報開示等によりステークホルダーからの信頼の維持・向上に努めています。リスク顕在化の未然防止を図るため、新聞・テレビ・雑誌などの各種媒体の確認を通じてリスク顕在化事象の早期把握、リスクの極小化に努めています。また、当グループ各社並びに役職員のソーシャルメディア利用によるレピュテーションリスクを未然防止するため、社内教育を実施しています。カントリーリスク 重要海外ではアジア地域を中心に建設工事を行っていますが、その国の政情の変化、経済情勢の変動、現地法規制の不測の変更等によって、業績に影響を及ぼす可能性があります。海外工事や事業投資にかかるリスクを適切に評価・管理するため、各国毎の事情や信用度を考慮したカントリーリスクを適切に把握・管理する制度を導入しています。また、施工能力の高い海外協力会社の確保の他、信用悪化や一社集中等のリスクへの対応を強化しています。 リスク項目リスク内容対応策事業環境(外的要因) リーガルリスク 重要事業推進にあたり、建設業法、建築基準法、環境関連法規等、多数の法規制を受けています。また、海外においても、各国における事業許可等をはじめとして、国内同様に法規制の適用を受けています。特に、建設工事を行うにあたっては、各種法規制に基づく許認可等の取得が多岐にわたり、これらの法規制が変更され、三井住友建設グループの営業活動に大きな制約が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。事業推進にあたり、契約不適合、製造物責任、特許、独占禁止法等に関する訴訟を提起される可能性があり、訴訟の動向によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。事業推進に密接な関わりを持つ法令や規則等を遵守するため、コンプライアンス教育を含む年度教育計画を策定し、全社員への教育を実施しています。また、工事受注にあたっては「取組検討会」や「施工審査会」、新規事業の取組については「事業投資審査委員会」等の各会議体において、関連する法規制や許認可等に係る対応について、必要に応じて個別に検討しています。万一、訴訟が提起された場合には、リスクを最小限にすべく、専門家と協働して対応します。事業基盤(内的要因)現場事故リスク 最重要建設事業は、作業環境や作業方法の特性から危険を伴うことが多く、他の産業に比べ事故発生率が高くなっています。安全管理を徹底していますが、労働災害事故が発生した場合には、建設業法の監督処分や自治体等各発注機関の指名停止措置の対象となるとともに、損害賠償等により業績に影響を及ぼす可能性があります。「安全衛生管理計画」に基づき、全社的施策の推進や労働災害事例の水平展開を実施しています。さらに、本支店による監査やパトロールにより重大労働災害に繋がるリスクについて、複数の視点で管理することにより、重大労働災害の未然防止に努めています。品質リスク 最重要設計と異なる施工、要求品質に満たない施工、外注する協力会社の施工品質不良、作業所内各種検査や検査書類等の不適切な管理により、品質不具合を発生させることによって、社会的信頼の失墜、工期遅延に伴う追加コストの発生などにより業績に影響を及ぼす可能性があります。「生産管理計画」に基づき、過去の品質不具合や瑕疵事例の要因分析、各作業所に対する実効性のある事例周知や安全品質監査・各種パトロールにおける指摘事項等、社内及び協力会社に水平展開しています。また、作業所における「施工品質計画書」に基づく施工プロセス管理の確実な実施と三井住友建設独自のQSA(安全品質監査員)による施工プロセスの監査により、施工中及び将来にわたる品質不具合防止に努めています。瑕疵リスク 最重要建設物の施工にあたっては、品質管理を徹底していますが、万一、三井住友建設が施工した建設物に大規模な瑕疵が存在した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 リスク項目リスク内容対応策 事業基盤(内的要因)不採算工事の発生リスク 最重要受注時における想定の誤りや、施工条件の変化・変更等により、受注工事が不採算となった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。施工時において予算外の原価負担により利益率が低下した場合には、工事利益の大幅な下振れが発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。工事受注にあたっては「受注審査規則」に則り、支店及び本部における事前審査を実施し、工事の難易度、施工計画、調達計画、工事原価の妥当性等を確認・審査する仕組みを導入しており、厳格な審査の徹底に努めています。大規模及び施工難易度が高いと認められる工事などは「特別工事審査規則」に則り、より厳格な審査を実施しています。加えて、手持ち工事量及び施工体制を考慮した受注量の管理、受注プロセスにおけるガバナンス強化と最適な受注ポートフォリオの構築、利益を重視した目標管理の徹底に努めています。施工時の本支店による作業所支援体制の強化とともに、フロントローディング体制の構築による工事リスクの早期把握と施工計画への対策反映等により、リスク低減を図っています。また、適切な工事進捗・原価管理の徹底に努めています。工事リスク顕在化の兆候を捉えた際は、本店からの技術的指導・支援により損益に与える影響の最小化に努めています。情報セキュリティリスク 重要サイバー攻撃等やコンピューターウイルス感染等の外部脅威や従業者の情報資産(パソコン、スマートデバイス等)の紛失・盗難や誤操作、不正使用等の内部脅威により、事業上の機密情報や事業の過程で入手した顧客情報を漏洩した場合や長期間にわたるシステムダウンが発生した場合は、顧客や社会からの信用を失うとともに、取引の停止や損害賠償等により業績に影響を及ぼす可能性があります。「情報セキュリティ基本方針(個人情報の取り扱い含む)」に基づき、事業活動における情報の適切な取り扱いに向け、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)による継続的な改善を実施しています。個人情報を含む情報資産を情報漏洩等のリスクから保護するため、教育や訓練、内部不正等への監視とともに、重要度に応じた安全管理措置を講じています。一方でワークスタイル等の環境変化や巧妙化するサイバー攻撃など新たなリスクに応じた技術的な対策と監視・検知の強化、さらに外部専門会社の診断に基づく情報セキュリティの強化を図っています。また、情報セキュリティインシデント対応として、組織内に専門チームとして設置したCSIRT(Computer Security Incident Response Team:シーサート)を起点に被害の最小化と迅速な復旧に努めています。資金管理・調達リスク 重要受注増加及び工事規模の大型化に伴い工事立替資金が増加した場合、多額の資金調達が必要となり、財務状態に影響を及ぼす可能性があります。自己資本の毀損により、金融機関との借入契約に付されている財務制限条項に抵触し、期限の利益喪失することとなった場合には、業績と財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。工事受注にあたり、「受注審査規則」に基づく資金審査を厳格に行い、資金収支影響の正確な把握、契約時の工事代金支払条件の改善及び施工中の工事出来高払の回収促進等の資金管理を徹底し、資金調達額の抑制に努めています。また、安定的な資金繰りを支えるため、資金調達手段の多様化を図っています。三井住友建設グループでは、強固な経営基盤を再構築するため、国内建築事業の立て直しを優先的に取り組んでいます。 リスク項目リスク内容対応策 事業基盤(内的要因) 労働環境・過重労働リスク 重要過重労働(長時間労働)や不適切な労務管理によって三井住友建設の信用に著しい低下がみられた場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。働き方改革の実現に向けて、意識改革と業務改革を推進し長時間労働の削減に努めるとともに、「時短プログラム」に基づく実効性ある諸施策(適切な労働時間管理、36協定遵守、労務管理教育等)を展開して適切な労務管理の徹底に努めています。人材確保リスク 重要採用や外部への人材流出抑制が人員計画通り進められなかった場合、長期的視点から三井住友建設グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。多様な人材が活躍できる組織を目指し、性別・国籍を問わず採用を実施しています。また「D&Iポリシー」に基づき社員一人ひとりのライフステージや価値観などに応じた働き方ができ、社員間に思いやりと信頼感、協力関係が生まれ、心理的安全性の確保された職場づくりに取り組んでいます。人材流出抑制に向けた諸制度(メンター制度、在宅勤務制度、勤務地変更支援制度等)の導入、諸施策(適材適所人事、産業保健体制の充実、エンゲージメントサーベイ)の展開を図っています。人権リスク 最重要三井住友建設グループ及びサプライチェーンにおいて、人権を侵害する行為が発生した場合、社会的信頼を喪失する可能性があります。職場におけるハラスメントや労働衛生環境の悪化が生じた場合、従業員の健康やメンタルヘルスの悪化、離職率の増加に伴う社員活力の低下により、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。2024年2月に改訂した「三井住友建設グループ人権方針」に基づき、事業活動における人権侵害リスクの特定、管理、対策実施に向けた人権デュー・ディリジェンスを、国内外拠点、関係会社を対象として実施し、三井住友建設グループにおいて高リスクとなる人権課題を特定しました。更に、人権に関する相談や苦情を受け付ける窓口を三井住友建設ホームページ内に設置しています。また、2022年8月には国連グローバルコンパクトに賛同を表明する署名を行いました。※国連グローバルコンパクト:企業に対し、人権・労働・環境・腐敗防止の4分野に関する10原則を順守するよう要請しているイニシアチブコンプライアンスリスク 重要法令及び社内規定の遵守のための様々な取り組みをもってしても、従業員の不正行為等、その内容次第で三井住友建設グループの経営成績や社会的信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。内部通報制度の信頼性・実効性の更なる向上に向けて、コンプライアンス違反やハラスメント事案の抑制・撲滅に向けた諸制度(内部通報者保護規則(共通規則)、ハラスメント防止規定)の運用徹底、三井住友建設通報・相談事例や他社事例等をもとに教育等の諸施策(年度教育計画に基づくコンプライアンス教育、ハラスメント教育の実施)を展開しています。また、種々の不正リスクの未然防止を図るため、具体的事例により再発防止のための教育を実施しています。関係会社リスク 重要関係会社におけるリスク管理体制上の不備により様々なリスク事象が発生し、三井住友建設グループの経営成績や社会的信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。各関係会社において、「リスク管理規則」に基づき体制の整備・強化を図るとともに、「関係会社管理規則」、「国内関係会社決裁基準」及び「海外関係会社決裁基準」を定め、三井住友建設への報告・申請手続きを義務付け、必要に応じて関係会社に適宜、指導・支援を実施することにより、三井住友建設との緊密な連携のもと、三井住友建設グループベースでリスク管理の高度化を図っています。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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