大盛工業グループは、大盛工業と子会社3社(株式会社東京テレコムエンジニアリング、井口建設株式会社、港シビル株式会社)で構成されております。主な事業内容は、建設事業、不動産事業、OLY事業、通信関連事業であり、更に、各々に付帯する事業を行っております。大盛工業グループの事業に関わる位置付けは次のとおりであります。
(1)建設事業
大盛工業及び子会社(井口建設株式会社、港シビル株式会社)が、建設工事の受注、施工を行っております。
(2)不動産事業
大盛工業が、不動産の売買・賃貸等、太陽光発電設備の販売、クローゼットレンタル業務を行っております。
(3)OLY事業
大盛工業が、OLYの機材リース、鉄骨加工業を行っております。
(4)通信関連事業
子会社(株式会社東京テレコムエンジニアリング)が、通信回線の保守・管理業務を行っております。
大盛工業グループにおける事業の系統図は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在におきまして、大盛工業グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
大盛工業グループは、「建設業を通じて人と社会に大きく貢献していくこと」を基本理念とし、「人と地球に優しい、クリーンな環境を未来へ」を基本テーマに、高収益体質企業を目標に社会とともに発展していくことを目指しております。
(2)目標とする経営指標
大盛工業グループは、建設事業における上・下水道工事のプロフェッショナルとして、社会資本の整備に貢献するとともに、効率的な施工の実施並びに工事コストの低減に努めてまいります。
また、不動産事業における事業規模の拡大を図るとともに、新規事業の確立により収益力を一層強化し、企業価値を高めることを目標に進めてまいります。
なお、具体的な目標値としましては、「売上高営業利益率7%」の継続を目標とし、事業を進めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
大盛工業グループの所属する建設業界は、政府の国土強靭化計画に基づく防災・減災対策関連公共投資、東京都における耐震化・浸水対策工事等の発注が堅調に推移することが見込まれる一方、建設資材価格の上昇、労務費の高騰等の建設コスト増加の影響のほか、受注競争の熾烈化が増す状況により、依然として厳しい経営環境が続くと思われます。
大盛工業グループは、各影響、状況等に適切に対応し、「中期経営計画」の着実な実行と「サステナビリティ経営に関する基本方針」に基づく持続可能な経営を実践し、大盛工業グループの「経済的価値の向上」及び「社会的価値の向上」を図るとともに、「売上高・利益率の向上」、「成長投資の拡充」、「株主還元の強化」を推進し、「ROE値7%以上の安定的達成」及び「PBR値1倍以上の達成」を目指してまいります。
当計画遂行における各事業の主な戦略は、以下のとおりです。
[建設事業]
建設事業におきましては、完成工事高及び完成工事総利益向上に向け、収益性の高い機械推進工事の受注に注力するとともに、上・下水道工事以外の新たな土木事業の受注にも積極的に取組んでまいります。
また、東京都工事を主体とした経営リスクの対応並びに収益基盤拡張の施策として、関東圏において優秀な施工技術者、事業基盤を有する建設会社の取得(子会社化)に今後も注力してまいります。
事業を推進する上で必要となる、施工管理資格及び経験を有した技術者の確保につきましては、定年者の継続雇用並びにリファラル採用、女性・外国籍職員等の雇用に積極的に取組むとともに、新卒者採用につきましても、採用対象学科を拡張して幅広い募集を行うほか、サステナビリティ経営における人的資本に関する方針及び戦略に基づく社員の育成の充実、人財の定着を着実に実施し、確かな技術の継承を行ってまいります。
[不動産事業]
(不動産販売、賃貸事業)
不動産事業売上高、不動産事業総利益の増加を目指し、保有物件の販売を行うとともに、安定した賃貸収入が期待できる新たなアパート、マンション物件の取得につきましても、今後も継続してまいります。
(太陽光発電設備事業)
新たな建設、取得は行わず、保有する太陽光発電設備による売電を継続してまいります。
[OLY事業]
OLY事業売上高、OLY事業総利益の増加を目指し、東北・関東圏エリアにおける営業強化を継続するとともに、収益基盤の拡張を目指し、名古屋OLY営業所を基軸とした関東以南エリアの販売強化にも注力してまいります。
[通信関連事業]
技術員の増員、作業技術の向上を進め、新たな受注案件の獲得並びに新たな工種の受注に注力してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
建設業界を取り巻く環境は、地球温暖化による豪雨被害の多発、大規模地震発生の懸念等から、国土強靭化に基づく防災・減災対策を確実に進めることが期待される一方、業界全体における技術者及び建設労働者不足の問題、建設資材高騰等といった課題を抱えております。
また、東京都における上・下水道設備の更新工事、豪雨対策工事等につきましても、早急な対応が必要なことから、工事の発注は今後も堅調に行われると推測されるものの、受注競争の熾烈化が増す状況から、今後も厳しい経営環境が継続するものと思われます。
このような環境において、大盛工業グループが行う各事業における当面の課題及び対応につきましては以下の方針に基づき実施していく予定です。
建設事業におきましては、受注工事の施工日数の短縮、工事コスト削減等の工事利益増加に向けた取組みを継続するとともに、収益基盤の拡大に向けた新たな土木事業分野における受注に今後も積極的に取り組んでまいります。
また、大盛工業グループの技術・経験の確実な継承及び事業規模の拡大に向け、サステナビリティ経営における人財の確保、定着に向けた施策を確実に推進するほか、公共工事の安定した受注基盤を持ち、優秀な技術者、施工実績を有する会社のM&Aによるグループ化も並行して行い、完成工事高、完成工事総利益の増加を着実に進めてまいります。
不動産事業における不動産販売、賃貸事業につきましては、不動産事業売上高、不動産事業総利益の増加を目指し、今後も高い利回り、安定した収益が期待される優良物件の取得に努めるとともに、保有物件の販売も並行して行ってまいります。
OLY事業につきましては、受注・売上高の増加に向け、東北・関東圏における一層の営業強化を図るとともに、名古屋OLY営業所を基軸とした関東以南エリアにおける販売強化に今後も注力してまいります。
通信関連事業につきましては、保守・管理業務の新規案件の獲得、新たな業務の受注に今後も注力し、売上高及び売上総利益の増加を目指してまいります。
大盛工業グループは、長年培ってまいりました技術の集積により競争力を高めていくと同時に、株式公開企業としての社会的責任を認識し、コンプライアンス体制を重視するとともに、実効性のある内部統制システムの整備・充実を推進してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している各事業における主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当該リスクが顕在化する程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に大盛工業グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
大盛工業は、これらのリスクの発生の可能性を認識し、発生の低減並びに発生した場合の的確な対応に努めてまいります。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大盛工業グループが判断したものであります。
(1)大盛工業グループに係る市場及び事業に関するリスク
①建設事業における市場及び入札環境の変動によるリスク
大盛工業グループの主力事業である建設事業は、社会資本の整備、維持事業を行っており、公共事業投資の状況に大きく影響を受けることとなります。このため、公共工事予算の大幅な削減等が行われた場合は工事受注量の減少が考えられ、当該事象が生じた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、M&A等による優良建設会社の取得(子会社化)等を積極的に展開しており、当該取得を通じて東京都以外の事業エリアの拡大にも努めております。
②受注価格競争に係るリスク
公共工事の入札において、低価格入札の横行並びに過当競争による競合他社との受注価格競争が激化した場合は完成工事総利益率の低下が考えられ、当該事象が生じた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
都心部の地下には、地下鉄、電気・電話等の地下ケーブル、ガス・水道・下水道管等が輻輳して埋設されており、このような地下環境下における工事は難易度が高く、確かな技術力・知識・経験等が必要となります。
大盛工業グループは、半世紀にわたり東京都における上・下水道工事の施工を行ってきた実績があり、長年培ってきた技術力・知識・経験の確かな伝承を行うとともに更なる研鑽を積むことにより、競争に打勝つ総合力の蓄積、向上を図ってまいります。
③建設資材等の調達におけるリスク
建設事業は、受注から完成に至るまでに長い期間を要することから、施工途中において建設資材価格・労務費等が高騰し、それを請負金額に反映できない場合は完成工事総利益の低下が考えられ、当該事象が生じた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、土木本部内の積算部門において建設資材・労務費等の価格変動状況を監視しており、工事入札時には、当該状況を踏まえて入札価格の算出を行っております。また、施工期間中において急激な変動が生じた場合は、代替工法等の提案等を行い対応してまいります。
④取引先の信用低下に伴うリスク
建設事業は1件当たりの取引金額が大きく、請負契約先または協力会社の業績悪化等により信用不安に陥った場合は工事代金の回収の遅延や貸倒れ等が発生することが考えられ、当該事象が生じた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、新規の取引先については信用、与信調査等を行い取引可否の判断を行っており、取引の継続先におきましても信用調査会社等と提携して情報の収集を行い、債権の保全に努めております。
⑤施工における瑕疵の発生によるリスク
品質管理には万全を期しておりますが、瑕疵担保責任並びに製造物責任等の賠償責任が発生した場合は多額の損害賠償を請求されることが考えられ、当該事象が生じた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、一般財団法人日本品質保証機構における品質マネジメントシステム(ISO 9001)の認証を取得し、工法別作業マニュアルに基づく品質管理を徹底しております。
また、工事の完成時には土木本部役員による社内検査を実施し、品質の確認を行っております。
⑥労働災害等の発生によるリスク
施工中の防災及び事故防止には万全を期しておりますが、予期しない原因などにより工事事故や労働災害が発生した場合は指名停止などにより受注機会が減少することが考えられ、当該事象が生じた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、経営トップを中心とした安全管理体制を構築しており、施工状況の巡回監視結果を経営会議において報告し、状況の把握並びに改善の検討を行っております。
また、協力会社を中心とした災害防止協議会を組織し、協議会役員による巡回の実施、施工方法の改善検討も行っております。
⑦従業員の確保等に関するリスク
大盛工業グループが行う建設事業は、工事ごとに国家資格を有した管理技術者を選任して配置する必要があるほか、施工管理を担当する人員を必要といたします。
建設業界への就労人口が減少傾向にある状況から、人材の獲得の停滞や離職者の増加等により人員が不足する状況に陥った場合は完成工事高、完成工事総利益の減少が考えられ、当該事象が生じた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、新たな人員の獲得に向けた採用活動を積極的に展開するとともに、社員の定年後の継続雇用の充実を図り、人員の確保に努めております。
また、工事施工管理業務を希望する女性の雇用も積極的に行っております。
⑧法的規制によるリスク
大盛工業グループの事業は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、労働安全衛生法等の法的規制を受けておりますが、これらの法律の改廃、法的規制の新設、適用基準の変更等が行われた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、法令遵守を最重要課題と位置づけ、担当部門による法令改正等の動向のモニタリングを実施するとともに、事前に法改正等に向けた対応方針を策定し、グループ全体への周知を行っております。
また、原則3か月に1回開催される全役職員が出席する全体会議において、代表取締役社長及び担当取締役が法令遵守の重要性を説明し、法令遵守の浸透並びに体制の強化に努めております。
(2)その他、大盛工業グループの経営に係るリスク
①資金調達に係るリスク
金融危機の発生、急激な市場変動等により経済状況が悪化した場合は工事資金等の調達に支障が生じるほか、調達コストが上昇することが考えられ、当該事象が生じた場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、複数年にわたるコミットメントライン契約を締結することなどにより、適正な手元流動性の確保並びに調達コスト上昇リスクの低減に努めております。
②保有資産の時価の下落によるリスク
大盛工業グループは、販売用不動産及び土地等の有形固定資産を保有しており、国内の不動産市況が悪化し、保有する不動産の評価減及び減損処理等を行った場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大盛工業グループは、不動産の取得については経営会議、取締役会において取得の検討を行っております。
また、取得後は、不動産の稼働率向上に努めるとともに、各保有不動産の月次稼働状況をモニタリングし、市場価値を勘案しながら有用な資産のみを保有することでリスクの最小化を図っております。
③退職給付債務に関するリスク
退職給付債務算定に用いる前提となる年金資産の時価、期待運用利回り等に大きな変動があった場合は大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
年金資産の運用については、ポートフォリオをリスクの低い一般勘定を中心とした安定運用とすることにより、時価の下落によるリスクを低減するよう努めております。
④大規模自然災害等の発生によるリスク
地震、津波、風水害等の大規模自然災害が発生し、大盛工業グループの従業員や保有資産等の直接的被災が発生した場合並びに当該災害の発生により受注環境の変化、建設資材の価格の高騰、電力の供給不足等が発生した場合は売上高の減少、収支採算の悪化等が考えられ、大盛工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期等について予測することは困難でありますが、大盛工業グループは、発生した際に最も被害が大きいと予測される地震被害想定に基づく災害対策を策定し、災害時における人的被害の低減並びに早期の事業再開に向けた体制等の整備に努めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー