日本電設工業グループ(日本電設工業及び関係会社)は、日本電設工業と子会社16社、関連会社5社及びその他の関係会社1社により構成されており、事業は設備工事(電気工事、情報通信工事)の請負、企画、設計・積算、監理を主として、電気設備の保守、電気機器・材料の製作、販売、不動産の賃貸・仲介・管理並びに電気設備に関する教育・図書出版を行っているほか、情報サービス業を営んでいる。
設備工事業にかかる日本電設工業及び関係会社の位置付けは、次のとおりである。
(注) 日本電設工業グループは、東日本旅客鉄道㈱(その他の関係会社)より設備工事を受注している。
なお、参考のため設備工事業以外の事業は、次のとおりである。
以上の日本電設工業グループについて図示すると、事業系統図は次のとおりである。
(注) ◎印 連結子会社(13社)
●印 非連結子会社で持分法非適用会社(3社)
☆印 関連会社で持分法適用会社(1社)
無印 関連会社で持分法非適用会社(4社)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、日本電設工業グループが判断したものである。
日本電設工業グループは、「お客様本位の精神で安全・確実な業務の遂行により顧客の信頼を高め、人々の生活や経済を支える社会的に重要なインフラの創造をとおして社会に貢献する」という企業理念のもと、設備工事の設計・施工・保守を行う企業として、品質の高い設備づくりを目指し企業努力を重ねていく。
また、「安全は会社経営上の最重要課題」として、安全・安定輸送の重要性が高まる鉄道の電気設備や一般電気設備及び情報通信設備などの社会インフラの構築や維持に対して一層寄与できる企業体制づくりを推進し、大きく変化する社会環境の中で変革に挑戦し、持続的成長を目指していく。
日本電設工業グループは、経営の透明性を確保しつつ、働き方改革と個々の取り組みをとおして経営基盤を強化し、人間中心企業として「人間力の向上」と「本物志向の実践」により企業価値の向上を図ることで、株主及び取引先等の皆様の期待にお応えできる企業へと成長していく。
日本電設工業グループは、持続的成長を目指し、2025年3月期は連結売上高2,051億円、連結営業利益146億円を目標としている。
今後の国内経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。一方、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが国内経済を下押しするリスクとなっている。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意が必要な状況が続くものと思われる。
当建設業界においては、公共投資は補正予算の効果もあって底堅く推移していくことが見込まれており、民間設備投資は堅調な企業収益等を背景に持ち直し傾向が続くことが期待される。
日本電設工業グループを取り巻く経営環境は、各鉄道会社の旅客収入の回復に伴い設備投資の増加が見込まれることや都市圏の再開発、既設インフラの老朽化対策の計画が進んでいることなどにより緩やかに回復していくものと考えている。
このような状況の中で、日本電設工業グループは各工事部門で次の取り組みを行っていく。
鉄道電気工事部門については、安全・安定輸送に寄与するための安全レベルの向上及び施工体制の整備を推進し、最大の得意先である東日本旅客鉄道株式会社をはじめJR各社からの受注の確保に努めていく。また、公営鉄道、民営鉄道及びモノレール等にも積極的な営業活動を展開することにより受注拡大を目指していく。
一般電気工事部門については、大型再開発工事等への営業を推進するとともにデータセンターなどの投資が拡大する分野に営業展開を図り、受注の確保に努めていく。また、脱炭素社会の実現に向けた取り組みとして、ZEBで培った技術力などをもとに、付加価値を高めた提案営業により環境エネルギー分野の受注拡大を目指していく。
情報通信工事部門については、ネットワークインフラ構築工事、通信事業者各社の基地局建設工事等を受注するため全社的な連携のもと積極的な営業を図り、受注の確保に努めていく。また、インフラシェア事業については、企画・施工・保守までの一貫した質の高いサービスを展開することにより受注拡大を目指していく。
日本電設工業グループは、このようにグループを挙げて営業活動を展開して受注の確保に全力を傾注し、安全と品質の確保に努め、コスト競争力の強化、新規事業の開発及び人材育成を推進し、業績の向上に鋭意努力する所存である。
なお、日本電設工業グループは、2025年3月期以降3年間の中期経営計画である「日本電設3ヶ年経営計画2024」を策定した。この新しい経営計画は、2032年3月期(第90期)にありたい姿の実現に向けた足掛かりと位置付け、得意分野を伸ばしつつ、新しい分野への挑戦を通じて新たな価値を創出し飛躍していく意気込みをこめて、副題として「飛躍への挑戦」を掲げている。
日本電設工業グループは、この経営計画における次の5つの重点実施テーマに基づく諸施策を進めることにより、持続的成長を目指していく。
お客様・工事従事者の安全確保と質の高い成果物の提供とともに、リスク管理体制の強化、法令や社会規範の順守により、お客様や社会からの信頼を高めていく。
「挑戦」を根底に既成概念を打破する広い視野と思考で、自ら考え・行動する風土の醸成と仕組みづくりを推進し、新たな価値を創出していく。
人材確保を重点に進めるとともに、社員一人ひとりが様々な経験をとおして成長を実感できる施策を推進していく。また、共に働く協力会社への人材確保・育成の支援などを推進し、『チームNDK』の実行力強化を図っていく。
多様な人材が活き活きと働けるように、社員間の交流や組織の活性化の推進と働きやすい環境や制度の整備を行い、エンゲージメントと生産性の向上につなげていく。
工事や事業活動をとおした環境負荷低減への貢献や地域社会活動への取り組みを推進し、共にその価値観を共有していく。
なお、「日本電設3ヶ年経営計画2024」の最終年度である2027年3月期の数値目標は、連結売上高2,215億円、連結営業利益153億円としている。
「日本電設3ヶ年経営計画2024」の数値目標(連結)は、次のとおりである。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、日本電設工業グループが判断したものである。
リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に日本電設工業グループの経営成績等の状況に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載していない。
日本電設工業グループの完成工事高総額に占める東日本旅客鉄道株式会社の比率が高いことから、同社が何らかの理由により設備投資等を削減しなければならなくなった場合、受注活動に影響を及ぼす可能性がある。
(2) 社会的信用力低下のリスク
日本電設工業グループでは安全を会社経営上の最重要課題と認識し、「日本電設3ヶ年経営計画2024」の中で安全推進の施策を策定し安全大会・各種安全会議・研修等をとおして教育し、社員・協力会社社員が共通認識のもと事故防止に取り組んでいるが、日本電設工業グループの行う工事施工の過程で重大な事故を発生させた場合、社会的に厳しい批判を受ける場合があることから、社会的信用力の低下等により受注活動にも影響を及ぼす可能性がある。
また、日本電設工業グループは法令順守を会社経営の基本とし、内部管理・内部統制体制を整備し、役員・従業員に対して定期的な勉強会や研修に加え、ICTを活用したコンプライアンス教材による随時学習可能な環境を整えることにより、適切な業務運営を行っているが、建設業法等関連法令において保有資格等の許可要件が厳密に定められているほか、各種規制や罰則が定められており、それらに抵触した場合には営業停止等の処分が行われる可能性がある。
(3) 受注事業のリスク
日本電設工業の事業である建設業は受注事業であり、主なリスクは次の事項が挙げられる。
a.労働集約事業であり、多くの協力会社と連携して事業を遂行していることから人材の育成及び教育等が求められるため、施工体制強化の取り組みを推進しており、協力会社社員の新規採用支援、育成支援、安定的な工事発注による工事平準化に努め、協力会社の体制強化策を講じているが、日本電設工業が必要とする能力を持った協力会社社員の確保が十分に行われなかった場合には事業遂行上影響を受ける可能性がある。
b.工事の受注から完成までに期間を要し、請負金額が高額となるため工事の施工に伴う立替金も高額となり、発注者の業績悪化等による工事代金回収の遅延や貸倒れが発生する可能性がある。
c.「日本電設3ヶ年経営計画2024」に基づく各工事部門での取り組みをとおして同業他社との差別化を図っているが、他社との受注競争の激化により工事採算が悪化する可能性がある。
d.施工期間が長期にわたる工事の受注はコスト上昇のリスクを十分検討するとともに、材料費について集中購買を実施し購買量の拡大による価格交渉を行い、取引会社を選定のうえ集中的に材料を発注することで材料費の低減に取り組んでいる。また、労務費については、職場環境整備等による人材の確保、協力会社への施工能力向上支援による施工体制強化を行うことで、原価低減に努めている。これらの取り組みが奏功しない場合、材料費・労務費の高騰の影響を受け工事採算が悪化する可能性がある。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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