神田通信機(1992)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】神田通信機グループは神田通信機及び連結子会社1社、非連結子会社1社で構成されており、情報通信事業、照明制御事業及び不動産賃貸事業を営んでおります。神田通信機グループの事業における神田通信機及び子会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。情報通信事業神田通信機は、建設業法に基づく特定建設業者として、国土交通大臣許可をうけ、電話交換設備、各種ネットワークシステム及びサポートサービスを展開しております。また、三菱電機株式会社の代理店となっており情報機器、ソフトウェアの販売、情報システムの企画・提案・構築及びサポートサービスを展開しております。連結子会社の日神電子株式会社は、建設業法に基づく特定建設業者として、国土交通大臣許可をうけ、無線関係、映像通信関係、その他電子機器の販売、設計、施工、保守を展開しております。非連結子会社の日本電話工業株式会社は、通信機器・OA機器の販売・電気通信機器の設備、設計、保守を展開しております。照明制御事業神田通信機は、照明制御方式として国際標準規格である「DALI」を採用し、メーカーフリーな照明制御の企画、提案、構築及びサポートサービスを展開しております。また、建物設備(照明・空調など)と、IT機器、クラウドシステムなど様々な通信方式を接続可能となる「マルチゲートウェイ®」も同様に企画からサポートまで展開しており、どちらも「オープン化」をキーワードにお客様のニーズに沿った製品活用を基に、省エネ・省人化等の社会課題解決ソリューションを提供しております。不動産賃貸事業神田通信機は、所有不動産を有効活用するため、賃貸事業を営んでおります。 事業の系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において神田通信機グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針神田通信機グループは、以下の3点を経営の基本方針としております。① 経営理念に基づいた経営の推進神田通信機グループは、経営理念として「社会貢献」「改革・成長」「明朗・誠実・協力」の3つを掲げ、この理念に基づいて経営を推進しております。「社会貢献」については、神田通信機のすべての技術を結集し、ITとOTの技術を融合させた独自のエンジニアリング力を集結し、ネットワークに繋がる全ての機器を制御・最適化することで新たな価値を創出し社会に貢献します。「改革・成長」については、日頃から、改革・改善に取組み、毎日毎日の創造と絶えざる前進をし、社会の発展に寄与します。現在推進中の中期経営計画においては、この理念を具現化するものとして「旧来ビジネスからの事業構造転換に向けた土台作り」をテーマに掲げ、新規ビジネスの創出や人材等への投資に意欲的に取り組んでおります。「明朗・誠実・協力」については、明朗・誠実・協力を社是とし、遵法精神の下、良き企業人として活動します。 ② 顧客インフラに対する責任神田通信機グループの主力ビジネスである情報通信事業は、顧客にとって通信・情報の生命線であるインフラに関わる業務です。顧客の業務プロセスに合致したインフラ構築を行う必要があり、公共性、継続性、安定性の維持が求められる責任の重い仕事です。また、照明制御事業においても、照明制御設備は、顧客の事業環境に大切なインフラであり、新規事業として取り組んでいるマルチゲートウェイ®に関しては、スマートビルディングにおける社会インフラになり得ると期待をしております。情報通信事業・照明制御事業共に、神田通信機グループでは、中長期にわたって安全と安心を提供し続けることを使命と捉え、この業務に取組んでおります。 さらに、近年、無線技術の進化やクラウド化の進展等、技術面での高度化が著しく、顧客の既存設備を最大限に活かしたソリューションサービスを提供するためには、神田通信機グループのコアな技術と先端技術を高め続けていく必要があります。 ③ 企業価値及び株主価値の中長期的な向上「経営理念に基づいた経営の推進」や「顧客インフラに対する責任」を果たしていくためには、ステークホルダーと中長期的な信頼関係を構築することが非常に重要だと認識しております。神田通信機は、上場会社として、資本コストを意識した経営を行うとともに、神田通信機の存在価値を発揮することを通じて、企業価値及び株主価値を向上させてまいります。 (2) 目標とする経営指標神田通信機グループは、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つと位置づけ、収益性の向上と財務体質の強化を図ってまいります。そのため、ROE(自己資本利益率)とDOE(株主資本配当率)を重要な経営指標と捉え、その向上に努めてまいります。 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題神田通信機グループは、「顧客の事業環境や事業空間を顧客と共に創り、守り、育てる会社」とした経営方針のもと、IT(情報)×OT(制御)の技術を有する企業グループとして、世の中に新しい価値を創出すべく、ネットワークに繋がる全ての機器を制御するエンジニアリング会社となることを目指し、事業に取組んでまいりました。神田通信機事業への影響としては、地政学リスクの上昇や金融政策に伴う物価高からの原材料の値上げや人件費の上昇で収益性が低くなること、既存事業であるPBX市場がオンプレからクラウド化にシフトしていることにより市場が縮小していること等が外部要因として、また、企業風土の改善や人的資本への投資として従業員の待遇改善や教育を実施しているものの、人材・労働力共に不足している状況が続いていること等が内部要因として課題となっております。そのような中で全体としては人的資本の強化のために、採用ならびに教育等の投資を継続してまいります。情報通信事業では、利用料ビジネスの拡大や技術者レベルの向上は実施できたものの、業績としては従来型のレガシーPBXの分野が変わらず大部分を占めており、事業構造の転換に課題を残しております。今後は、レガシー分野からのシフトを加速させるため、クラウドサービス等の成長分野への投資を強化するとともに、将来の収益基盤となる新規事業としてAIやセンシング技術等を取り入れた新たなソリューションへの取り組みや、それに伴う技術者のさらなるスキル向上(リスキリングやマルチ化)に向けた人材投資を継続して図ってまいります。照明制御事業では、DALIの認知が広がり、特に大規模開発物件での採用メリットが出ております。DALI+マルチゲートウェイ®による、他設備連携が容易に可能となり、施主や入居企業主導のDX・IоTソリューションとビル設備を繋げることで、省エネ・省人化・効率化を図れるようになりました。更なる市場・規模の開拓を行うため、規模に合わせたDALI製品の採用や、既設ビルにも採用可能なスモールソリューションの創出に力を入れて、社会課題解決を行うために投資も継続して図って参ります。 (4) 中長期的な経営戦略 神田通信機グループでは、社会の課題解決に向けた以下の取組みを行ってまいります。 ① スマートビルディングの実現に向けたマルチゲートウェイ®活用のアライアンス戦略「スマートビルディング共創機構」が立ち上がり、ゼネコン・通信事業者・ディベロッパーが社会課題解決を行うべく、ビルOS(※1)の活用を推進しております。ビルOSへのビル設備データの蓄積と、ビル設備の制御を実行するマルチゲートウェイ®をゼネコン・通信事業者に選定いただいております。概念実証(PoC)を行って参りましたが、実物件への導入が数件出てきており、各社とスマートビルディング普及に向けて、パッケージソリューションの展開を行っております。今後は、既設ビルにも容易に導入できるような「レトロフィット」を目指し、社会課題である省エネ・省人化・多様化の解決に取り組んでまいります。※1 ビル設備に関わる様々なデータを収集・蓄積・連携する機能を備えたソフトウェア/ サービスのこと ② 利用料ビジネスの推進神田通信機は回線コンサルタントとして顧客に寄り添い、電話・ネットワーク回線の見直しと不要回線の整理・削減による管理業務の効率化、さらに「かんだ光」サービスの導入による費用削減を同時にご提案し、お客様の課題を解決します。あわせて、クラウドPBX、セキュリティ対策、マルチゲートウェイ®、福祉向け会員総合情報システム「ここる」等も含め、利用料ビジネスの拡大をさらに推進してまいります。 ③ 事業変革の取り組みPBXがオンプレからクラウド化へ徐々にシフトしていっており、「モノ」売りから「コト」売りへの事業変革を進めております。お客様の多様な課題の解決を追求し、あらゆる設備を一元管理する神田通信機独自のシステム「マルチゲートウェイ®」を活用したソリューションの展開を軸としつつ、さらなる成長に向けた新規事業として取り組み始めたAI等の先端技術を活用したデータ解析ソリューションなど新たな価値創出や、さらにはそれらを担う高度な技術者の育成など人的資本への投資を推進することで、オンプレPBX中心の事業体質の変革を実行してまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において神田通信機グループが判断したものであります。 (1) 景気変動について神田通信機グループは、特定の取引先に依存することなく、幅広い顧客からの受注を確保しており、安定した顧客基盤を有しております。しかしながら、景気の動向によっては、設備投資等の抑制が進み、計画されていたプロジェクトが延期・中止となる等、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 主力事業の縮小傾向について神田通信機グループの主力事業であるPBX市場は、PBXのクラウド化や高速大容量の通信環境の充実により、市場規模が相対的に縮小傾向にあります。一方で、既存設備の継続活用や従前の機能保持ニーズも存在し、一定規模のPBX市場は残っているため、顧客の事業環境を守るとの観点から設備の新設、維持・保守については継続して取組んでまいります。しかしながら、市場縮小傾向が急激に加速し、各企業との契約が大幅に減少した場合には、神田通信機グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規事業・先端技術領域への投資について神田通信機グループは、既存の事業構造からの転換と中長期的な企業価値の向上を図るため、AIやセンシング技術などの先端技術を取り入れた新たなソリューションの開発や、将来の収益基盤となる新規事業の創出に意欲的に取り組んでおります。これらの立ち上げにあたっては、新たなシステムの開発や高度な技術者の育成など、多額の先行投資と経営資源の継続的な投入が必要となります。 しかしながら、これら未開拓の事業領域においては技術革新のスピードが極めて速く、市場ニーズの形成にも高い不確実性を伴います。そのため、想定通りの市場が立ち上がらない場合や、競合他社に対する優位性が確保できない場合など、新規事業を創出するための取り組みそのものが計画通りに進捗しない結果として、投下した資金や経営資源を十分に回収できず、神田通信機グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 照明制御事業について照明制御事業の拡大を図るべく、マルチゲートウェイ®を活用したスマートビルディング市場の開拓を実施しております。ゼネコン・通信事業者・ディベロッパー・メーカー等が集う「スマートビルディング共創機構」が立ち上がり、「脱炭素化に向けたエネルギー効率化」「人手不足に対するビル管理効率化」「ワークライフスタイルに適応した新たな価値創出」の解決を目指しております。しかしながら、スマートビルディングが当たり前の世の中になるビジョンが2030年以降と、まだ実装標準化になっていないことが、新たな事業展開に大きな影響を与える可能性があります。 (5) 災害等について神田通信機グループの展開地域において、地震・台風等の自然災害が発生し、神田通信機グループの支店・営業所及びその他の施設に物理的な損害が生じた場合、並びに取引先や仕入・流通ネットワークに影響を及ぼす何らかの事故等が発生した場合も同様に、神田通信機グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 情報漏洩に関するリスクについて神田通信機グループは、2009年9月にISMS(情報セキュリティーマネジメントシステム)、2012年1月にはPマーク(プライバシーマーク)の認証を取得し、個人情報の保護には細心の注意を払っております。しかしながら、個人情報保護管理について不適合が生じた場合、神田通信機グループの社会的信用並びに神田通信機グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 工事契約の履行義務の充足に係る収益認識について電話交換設備工事、照明制御システム工事等における建設工事の請負契約に係る収益は、履行義務の充足に係る進捗度(見積総原価に対する実際原価の割合)を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。神田通信機グループでは、工事案件ごとに継続的に見積総原価の見直しを行い、適切な原価管理に取組んでおります。 しかしながら、工事着工後の作業内容の変更や機器材料価格又は外注価格の変動が生じた場合には、神田通信機グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー