カンロ(2216)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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カンロ(2216)の株価チャート カンロ(2216)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

カンログループは、菓子食品事業(菓子の製造販売)を主な事業内容としております。

事業の系統図は次のとおりであります。


 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日(2024年3月29日)現在において判断したものです。

 

(1) 会社の経営の基本方針

カンロは2021年に、「価値創造」、「ESG経営」、「事業領域の拡大」を重点戦略とした「Kanro Vision 2030」を定め、自分たちの未来への想いを言語化し、更に2022年に新たな企業理念体系として「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」を企業パーパスとして策定いたしました。

そのパーパスを起点に、長期ビジョン「Kanro Vision 2030」の実現に向けた1stステップと位置付けた「中期経営計画2024」の最終年度となる本年度は、中計で目指す姿『人と社会の持続可能な未来に貢献するパーパスドリブン企業』を再確認のうえ、全社一丸で、厳しい外部環境を乗り越え、市場、事業環境の変化へ柔軟に対応し、原価低減と収益力向上を追求してまいります。

 

企業理念体系

  ① 企業理念

  「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」を、優しい未来へリードする素材の力と機能を追求した商品・サービスで実現する

 

  ② クレド(行動指針)

  創意工夫: 変化を恐れず、自ら考え、新たな価値をつくり続ける

  信義誠実: 誠実な言動を通じて、すべてのステークホルダーからの信頼に応える

  百万一心: 多様性や専門性を受け入れ活かし合い、パーパスに向かって社員、会社ともに成長する

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

① Kanro Vision 2030             

カンロは2021年2月に、「Kanro Vision 2030」を公表し、2030年に売上高500億円※、営業利益率9%以上※、ROIC10%以上※を目標に掲げました。また、3つの重点戦略「価値創造」、「ESG経営」、「事業領域の拡大」を定めております。

 

Kanro Vision2030の全体像


 

② 中期経営計画

カンロは2022年2月、2022~2024年までの3か年の中期経営計画として「中期経営計画2024」を発表いたしました。当中計の位置付けは、パーパスを起点に、長期ビジョン「Kanro Vision 2030」の実現に向けて、2022年からNew Chapter(新章)をスタートさせるというもので、当中計はその1stステップと定めております。


中期経営計画2024は主要財務数値目標として、(イ)中計期間売上高年平均成長率5%以上、(ロ)2024年度営業利益率7%、(ハ)2024年度ROIC7.5%以上を掲げており、「Kanro Vision 2030」の「3つの重点戦略」とそれを支える「人財と組織」につき、以下の施策を推進してまいります。

 

価値創造

・デジタル起点のイノベーション

データドリブンによるデジタルマーケティングを展開し、生活者のニーズをとらえ、飴離れが進むZ世代やグローバルを含む新たな顧客価値を創造する。

・研究技術のイノベーション

永年の知見・あらゆるテクノロジーを駆使し、シーズをプロダクトアウトに繋げて新たな商品価値を創出する。サステナブルという観点からも「素材」「機能性」の追求を強化する。

 

ESG経営

・SDGs目標達成に向けた内部体制強化

・ダイバーシティ&インクルージョンの推進

・ガバナンスの強化

TCFD関連含む非財務情報の開示充実を促進する。

 

事業領域の拡大

・コア事業

永年向き合ってきたキャンディで生活者にエールを送る。ブランドごとに設定するパーパスを起点に、飴のZ世代との新たな共創を実現し、商品・販売・プロモーションのマーケティングミックスによりグミ市場の成長を捉える(キャンディ市場でのトップシェアを維持・グミのシェアNO.1を目指す)。

・デジタルコマース事業

ヒトツブカンロを足掛かりに事業の基盤を築き健康と笑顔に満ちた未来を目指したEC専用商品・サービスを提供することで事業を拡大する。

・グローバル事業

グローバル化を推進し、カンロクオリティで世界の人々の笑顔あふれる豊かで健やかな生活に貢献する。

・フューチャーデザイン事業

「未来の市場・生活者」に向けて、地球にやさしい、「心がひとつぶ、大きくなる」商品・サービスをデザイン、創出する。

 

人財と組織

・多様な人財の活躍のための環境整備 

・エンゲージメントの向上(企業パーパスに基づく自律的経営)

 

③ 中期経営計画2024の進捗状況(2022年12月期~2024年12月期)


 

(3) 2024年度の経営指標

カンロは、2024年度の経営指標として売上高303億円、営業利益34.5億円、経常利益34.7億円、当期純利益25億円を目標としております。

 

(4) 経営環境及び会社の対処すべき課題

生産体制の強化

キャンディ市場は、のど飴需要の拡大による飴カテゴリーの販売好調に加え、グミカテゴリーの伸長が継続しており、価格の上昇とも相俟って前年より大きく増加し、市場全体が成長しております。

カンロは需要が増加するキャンディ市場に対して、安定供給の観点から2023年は商品ラインナップの絞り込みを実施すると同時に、工場の人員増強を含む生産体制整備や生産設備の拡張を行ってまいりました。

今後もキャンディ市場のトップシェアメーカーとして、市場の成長を牽引すべく、また、お客様のニーズに応えるため、更なる生産体制の拡充に向けた具体的な取組みを検討してまいります。

 

事業領域の拡大

コア事業(国内飴・グミ事業)では、カンロの商品開発力、ブランド力並びにマーケティング施策が功を奏し、国内キャンディ市場におけるカンロシェアは拡大しておりますが、「Kanro Vision 2030」の達成には、「事業領域の拡大」が不可欠です。

今後、グローバル市場におけるカンロブランドの認知拡大に向けた多面的なアプローチの検討、ヒトツブカンロ店舗の新規出店による販売拡大、自社デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」の運用強化など、引続き事業領域の拡大を推進し、更なる成長を目指してまいります。

 

人的資本経営の推進

国内の生産年齢人口が中長期的に減少していく中、カンロは全社員一人ひとりが仕事への誇りを持ち、多様な価値観や個性を活かし、会社と共に個人も成長する好循環を生み出していくため、その実現に向けた人事制度改革を随時行ってまいります。

カンロの3つの重点戦略である「価値創造」、「ESG経営」、「事業領域の拡大」と同期した人事戦略を遂行し、カンロの成長を支える人財の育成や個々の社員が備え持つ能力を存分に発揮できる魅力ある社内環境への整備を行ってまいります。

 

 

サステナビリティの推進

カンロはESG経営の推進を通じて経営基盤の強化を図るため、「サステナビリティ委員会」を2022年に設置し、サステナビリティに関する重要課題の解決に向けた活動に取組んでまいりましたが、その取組みを更に前進させるため、2024年1月から推進体制を見直すと共に「サステナビリティ推進部」を新設しました。

社長を委員長とするサステナビリティ委員会の新たな体制は、4つの分科会「糖の価値創造・社会貢献」「事業を通じた環境負荷削減」「食の安全・安心」「人権の尊重・ダイバーシティの推進」から構成、執行役員が各分科会リーダーを担い、全役職員でサステナビリティの推進に取組んでまいります。

 

デジタル化への対応

近年ITやデジタル技術が進化する中、カンロは全役職員のITリテラシーの向上、業務効率化・生産性向上及び価値創出を目的とする全社横断のDX推進委員会を2024年1月に新設しました。基幹システムの刷新、工場におけるIoT化への投資、RPAツールの活用、デジタルマーケティングの推進などの取組みを強化し、強固な経営基盤を構築してまいります。

 

コーポレート・ガバナンス体制の強化

カンロは、ガバナンス体制の強化を図り、企業価値の更なる向上と持続的な成長を目指しております。危機管理対応としては、各種BCPの整備、サイバーセキュリティ対策の強化に取組むと共に、危機管理マニュアル及び危機管理広報マニュアルを2023年に再整備しました。

コンプライアンスへの対応としては、チーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするコンプライアンス委員会を定期的に実施しており、また、様々なテーマの社内研修を継続的に実施することで、今後も社員のコンプライアンス意識を醸成してまいります。

 

 

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

カンロの事業に関し、経営者が投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは以下のようなものがあります。同時に、リスクにはプラス側面(機会)もあると捉えており、その内容は「3.事業に関する機会」に記載しております。また、以下に記載の内容はカンロに関する全てのリスク・機会を網羅したものではありません。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日(2024年3月29日)現在において入手し得る情報に基づいて、カンロが判断したものです。

 

1.事業に関するリスク

区分

リスク

主な対策

顕在化した場合の影響度

顕在化する可能性

リスク認識の前年からの変化

市場環境

国内

・消費者の消費動向の変化、多様化する消費者ニーズへの対応遅れによる既存事業への影響、成長機会の損失
・他社との競争激化を起因とする主力ブランド商品の販売減少、リベート増加等による収益性低下

・主力ブランド商品の刷新及び育成
・新ブランド商品の開発及び育成
・デジタルマーケティングの推進
・デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」を通じた販売拡大、新たな商品・サービス提供
・国内キャンディ市場のシェア拡大によるコア事業強化、競争優位性の確立
・糖の価値創造活動の実施
・イノベーティブな飴(ハードキャンディ)商品の開発に向けた取組み

・少子高齢化、人口減少の影響による国内キャンディ市場の縮小
・糖に対するネガティブな風評の拡大による事業への影響

海外

・TPP、日EU経済連携協定など関税引き下げによる輸入品との価格競争
・海外市場進出遅れによる機会損失

・戦略的パートナーを通じた中国市場他への進出
・戦略的な輸出売上の増加
・海外専用商品、国内外統一規格商品の開発

食の安全・安心

・製品の品質、表示不備によるお客様からの信頼低下
・輸出国の品質基準を充足しない製品輸出による現地のお客様からの信頼低下

・SNS等における風評被害の発生による企業価値毀損

・カンロ品質方針に基づく、サプライチェーン全体での総合品質向上を目指した取組みの強化

・食品安全マネジメント充実のため、FSSC22000運用による品質管理
・CS向上委員会の設置

・SNS等の継続的なモニタリングによる不適切な情報の早期発見

 

 

区分

リスク

主な対策

顕在化した場合の影響度

顕在化する可能性

リスク認識の前年からの変化

サプライチェーン

原材料調達

・調達価格の変動による原価上昇
・調達先の倒産など、調達先起因による供給の不安定化

・計画的な購買による原価低減
・同一原材料の複数購買の実施
・代替原料の検討
・サプライヤーとのエンゲージメント向上

生産

・製造設備トラブルによる生産遅延、停止
・製造工場のオペレーションを担う人材の確保

・エネルギー価格上昇による収益性の低下

・計画的な設備保守、メンテナンスの実施

・生産合理化に向けた設備投資

・スマートファクトリーの実現に向けた取組み

 

物流

・欠品発生による機会損失
・需要予測の見誤りによる長期滞留在庫の発生
・輸送コスト上昇による利益圧迫

・需給予測精度の向上
・発注ロット見直しなど安定供給に向けた配送体制の構築

自然災害・感染症等

・大規模地震、河川氾濫などの自然災害による企業活動の停滞、停止
・感染症等のまん延による企業活動の停滞、停止

・企業活動の早期回復に向けた災害、感染症BCP運用
・工場の水害に備えた浸水対策の実施

財務

資金

調達

・シンジケートローンの財務制限条項へ抵触するリスク

・財務体質の維持、強化

 

 

2.経営基盤に関するリスク

区分

リスク

主な対策

顕在化した場合の影響度

顕在化する可能性

リスク認識の前年からの変化

情報システム

・システム障害による企業活動停滞、停止
・サイバーテロ、不正アクセス等による企業活動の停滞、停止や情報漏洩

・情報セキュリティポリシー及び情報セキュリティ管理規程の遵守
・サイバー事故対応に関する規程、マニュアル整備
・定期的な社員情報セキュリティ教育及び訓練の実施
・サイバーセキュリティリスク対策の強化
・SaaS利用に関する内部管理体制の強化

地球環境

・企業活動における環境配慮への欠如による企業価値毀損
・気候変動による原材料の調達不全
・気候変動によるカンロ製品需要への影響

CO₂排出量削減、食品廃棄物削減の為の生産設備投資
・製品の賞味期限延長などフードロス削減に向けた各種取組み
・包装資材等の新たな環境配慮型素材への変更
・各工場における排水処理の適切な実施

 

 

区分

リスク

主な対策

顕在化した場合の影響度

顕在化する可能性

リスク認識の前年からの変化

人権の尊重・ダイバーシティ

・人権に関する取組み不十分による企業価値毀損
・多様な人材確保の困難
・多様な人材活躍を推進する、働く環境の整備遅れによる競争力低下

・カンロ人権ポリシー策定、運用
・人的資本経営の推進
・カンロファームの取組み強化
・ダイバーシティに係る社員教育の定期的実施

ガバナンス

・コーポレート・ガバナンス、内部統制の機能不全による事業継続のリスク
・コンプライアンス違反発生による企業価値毀損
・事業過程で取得した個人情報の漏洩や不正利用等

・コーポレート・ガバナンス体制の強化
・投資家向け説明会の開催による機関・個人投資家とのエンゲージメント向上
・ガバナンス委員会、コンプライアンス委員会の設置
・定期的な社員コンプライアンス、ハラスメント研修の実施
・ソーシャルメディア規程の遵守
・個人情報保護規程の遵守

 

 

3.事業に関する機会

(デジタル化について)

ITとデジタル技術の進化が、ビジネスや日常生活に大きな変化をもたらし、その変化は急速に進んでいます。

カンロは、デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」を核に、同プラットフォームへのコミュニティ機能の実装及びアプリ化、効果的なSNS運用などカンロECビジネスの拡大、デジタルマーケティングの進展は、各事業を超えた新たな提供価値を可能にし、顧客との接点を増やすことで、ブランドロイヤリティの向上とロイヤルカスタマーの拡大に寄与すると認識しております。
 また、スマートファクトリー化の推進による生産現場でのデジタルツールの活用、全役職員のITリテラシー及びスキル向上、RPAツール活用による業務効率化等を図ることで、更なる生産性の向上や働き方改革を実現させることができると認識しております。

 

(グローバル化について)

TPP、日EU経済連携協定などの発効により、キャンディの輸入関税率は漸次低下・撤廃されることから、将来輸入品の価格競争力が高くなる、販売促進が強化されるなどの動きが加速し、特にグミ市場においては国内市場もグローバル化が進む可能性があります。

そのような状況を踏まえて、カンロが海外本格進出を見据え、ブランド基軸経営で商品の海外規格対応やマーケットに適応した商品開発に取組むことはカンロの輸出売上を拡大させるだけでなく、ブランド力の向上及びより強固な品質保証体制の構築につながり、将来のキャンディの国内輸入関税率の漸次低下・撤廃下においても、国内キャンディ市場においてトップシェアであるカンロの競争力を大きく向上させると捉えております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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