エプコ(2311)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】エプコグループはエプコ(株式会社エプコ)及び子会社3社及び関連会社3社により構成されており、住宅分野及びエネルギー分野を主たる事業領域として再エネサービス、メンテナンスサービス及び設計サービスを主な事業としております。エプコ及びエプコの関係会社の事業におけるエプコ及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (1) 再エネサービスエプコグループは、主に新築・既存住宅における省エネルギー化に関する企画、提案、設計及び施工業務を提供しております。住宅分野においても低炭素化(ゼロエネルギー住宅の普及促進)、省エネルギー化に対する社会的ニーズが重要視される中、太陽光発電システムや蓄電池、オール電化設備など、創エネ・畜エネ・省エネを実現する設備を住宅に設置することで、脱炭素社会の実現と自然災害に強い住まいを提供することを目指しております。 再エネサービスは、日本市場及び海外市場に応じて様々な大手企業と合弁事業を運営することで、合弁パートナー各社及びエプコグループの強みを活かした事業成長を図る方針です。日本市場における主な取り組みとしては、①東京電力エナジーパートナー株式会社との合弁会社であるTEPCOホームテック株式会社(持分法適用会社、エプコ株式保有比率49.0%)、②エプコの100%子会社であり、戦略的施工会社として位置付けている株式会社ENE'sにて事業を運営しております。海外市場における主な取り組みとしては、香港市場に上場している中国最大の住設管材メーカーであるCHINA LESSO GROUPとの間で太陽光発電事業を推進するための合弁会社、広東聯塑艾博科住宅設備設計服務有限公司(持分法適用会社、エプコ株式保有比率50.0%)を立上げ、事業を運営しております。 (2) メンテナンスサービスエプコグループは、住宅会社から既設住宅を対象としたカスタマーセンター業務を受託しております。住宅会社は住宅を購入したお客様からのアフターメンテナンスやリフォームに関する要望に応えるべくお問い合わせ窓口(カスタマーセンター)を設ける必要があります。これに対し、エプコグループは住宅会社からカスタマーセンター業務を受託して、新築段階で作成した住宅の設計図をデータベース化し、エプコの専門スタッフが24時間365日、住宅全般のメンテナンスに関する相談や依頼を受け付けて、必要に応じた修理やメンテナンス手配(ダイレクト手配)を実施しております。 加えて、エプコグループでは、得意先である住宅会社の顧客(施主様)ごとに顧客情報を一元管理しており、アフターメンテナンス等に係わる全ての情報を維持・更新することで、長期にわたる顧客管理を支援しております。エプコグループが提供する顧客管理システムサービスは、見込顧客(施主)情報から、各物件の図面や設置している設備情報、引き渡し後の対応履歴まで幅広い顧客情報を管理することが可能となり、住宅会社・工務店の業務効率向上だけでなく、スピーディーな顧客対応やタイミングの良い提案を実現することで顧客満足度の向上に資するものであります。また、当該顧客情報を活用し、住宅会社のメンテナンス・リフォーム受注拡大を目的とした顧客に対するアウトバウンドサービスを提供しております。 (3) 設計サービス低層住宅を新築する際に、工事コスト・作業工数の削減及び工事品質の向上を実現するため、エプコとアライアンス関係にある設備機器メーカーや建築建材商社等と連携して、住宅会社等に対して設計及びコンサルティングサービスを提供しております。主要なサービスは下記のとおりです。 ① 給排水設備設計エプコグループが提供する給排水設備設計サービスは、設備設計から工事積算、部材情報提供まで対応しており、給排水設備図面と維持管理に必要な部材加工情報等を提供しております。また、施工性に優れ、維持管理が容易な標準化部材をメーカーと共同開発しており、工事品質の向上・工期短縮・コスト低減に寄与しております。エプコグループが詳細な設備設計図を作成することで、現場の施工品質が向上するとともに、工期の短縮や部材の効率的な使用等による工事コスト削減が実現されます。さらに、設備設計図が保管されることで、リフォームやメンテナンスの際の工事計画や工事金額の算定が容易になります。また、設計受託体制については、大量な設計依頼に対してスピーディーかつ高品質な対応を図るため、東京、沖縄、グループ会社である中国CADセンターが連携して設計業務に従事しております。 ② 電気設備設計エプコグループが提供する電気設備設計サービスは、電気設備と分電盤の設備図面作成から、工事原価積算書や部材リストの作成及び部材発送まで支援するものであり、一般の戸建・集合住宅だけでなく、太陽光発電システムやHEMSなどを採用したスマートハウスの電気設備設計にも対応しております。また、設計受託体制については、大量な設計依頼に対してスピーディーかつ高品質な対応を図るため、東京、沖縄、グループ会社である中国CADセンターが連携して設計業務に従事しております。 ③ 太陽光発電に関する設計、経済シミュレーション業務の受託・開発エプコグループは、主に太陽光パネルメーカーより太陽光発電に関する設計・経済シミュレーション業務を受託しております。当該サービスは、エプコグループが開発した太陽光パネルの効果的な割付検証及び太陽光発電の年間予測発電量を高精度にシミュレートするシステムを活用することにより、お客様のコスト削減及び納期短縮に資するものであります。 ④ その他設計現在、エプコグループでは、住宅会社を始めとする様々な得意先から前述①及び②の設備設計以外にも様々な分野の設計業務を受託しております。主な受託内容としては、住宅の営業段階における施主様に対するプレゼン資料(建築平面図、外観内観パース等)作成業務や、建築及び意匠設計の作図支援業務等が挙げられます。昨今の建築業界における人手不足の影響により、エプコグループに対する様々な設計依頼が増加していることから、エプコが提供する設計サービスラインは増加傾向にあります。 以上の事項をセグメント別にエプコグループの事業内容及びエプコと関係会社の当該事業に係る位置付けを記載いたしますと、以下のとおりであります。 セグメントの名称会社主な事業内容再エネサービスTEPCOホームテック(株)新築・既存住宅の省エネルギー化に関する企画、提案、設計及び施工業務(株)ENE's太陽光発電システムに関する施工業務蓄電池に関する施工業務広東聯塑艾博科住宅設備設計服務有限公司深圳艾科築業工程技術有限公司海外(主に中国)市場向け太陽光発電システムに関する設計及びメンテナンス業務メンテナンスサービス(株)エプコ(エプコ)コールセンター運営及び顧客情報管理業務設計サービス(株)エプコ(エプコ)艾博科建築設備設計(吉林)有限公司EPCO(HK)LIMITED給排水設備設計の受託業務電気設備設計の受託業務その他設計の受託業務 [事業系統図]事業の系統図は下記のとおりであります。設計サービスメンテナンスサービス再エネサービス株式会社エプコ株式会社エプコ 連結子会社 連結子会社EPCO(HK)LIMITED 株式会社ENE's艾博科建築設備設計(吉林)有限公司 持分法適用会社 TEPCOホームテック株式会社 広東聯塑艾博科住宅設備設計服務有限公司 深圳艾科築業工程技術有限公司 顧 客
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、エプコグループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針 エプコグループは、グループの使命・存在意義である経営理念として、下記のとおり掲げております。 ① 我々は、エプコグループで働く情熱ある社員とその家族の幸福を追求します。 ② エプコグループの存在目的は、社会問題を解決し、国民生活に貢献することです。 ③ エプコグループは、世界の人々の住まい、暮らしを支えるインフラ企業を目指します。 [行動規範]お客様からパートナーと認められる思考と行動をする。 [提供価値]社会問題を解決するサービス・技術を提供する。 [企業像] 人々の暮らしを支える強固な社会インフラ企業を目指す。 [経営目標]エプコのサービスを世界の人々の住まいや暮らしにインサイドさせる。 (2) 中長期的な会社の経営戦略 エプコグループは、これからの社会課題の解決に貢献することを目指して、「中期経営計画(2025年~2027年度)~変化への挑戦(第1フェーズ)~」を2025年2月13日に発表しました。当該計画における基本方針及びセグメント別の事業方針は下記のとおりです。 <中期経営計画(2025年~2027年度)の基本方針> ① 再エネ領域においては再エネ設備の普及拡大を通じて売上を増加させる。 ② 住宅領域においてはDXによる生産性向上を図り利益率を向上させる。 ③ 新規事業領域においては第3の事業の柱を創出し、第2フェーズの収益源に育てる。 <セグメント別の事業方針> 再エネサービス太陽光・蓄電池をはじめとした再エネ設備のサブスクモデルの提供をさらに広げ、住宅の再エネ・省エネ化に貢献することで脱炭素社会の実現と自然災害に強い住まいを提供する。設計サービスDXによる劇的な労働生産性の向上により、既存業務の担当人員を1/3とすることで利益率の向上を実現し、成長分野への人材ポートフォリオの転換を図る。メンテナンスサービス音声可視化やAI要約などのデジタル技術の活用とデータ分析等により、既存事業における生産性及び付加価値の向上を実現し、再エネ・住宅・火災保険領域といった新規分野への業務拡大、人材シフトを図る。 (3) 目標とする経営指標 中期経営計画(2025年~2027年度)における定量目標は下記のとおりです。 再エネ領域で事業を拡大し、住宅領域で業務変革を実現することで、売上高の拡大及び利益率の拡大を目指す。 連結業績 2024年度実績(2024.1~2024.12) 2027年度目標(2027.1~2027.12) 年平均成長率売上高 56.0億円→75.0億円 +10.2%経常利益 4.4億円→10.0億円 +31.3%経常利益率 7.9%→13.3% ROE 7.0%→14.5% <セグメント別売上高目標> 2024年度実績(2024.1~2024.12) 2027年度目標(2027.1~2027.12) 年平均成長率再エネサービス 13.7億円→24.0億円 +20.3%設計サービス 22.1億円→24.0億円 +2.7%メンテナンスサービス 20.1億円→27.0億円 +10.3% <セグメント別経常利益率目標> 2024年度実績(2024.1~2024.12) 2027年度目標(2027.1~2027.12)再エネサービス 13.5%→16.6%設計サービス 16.2%→25.8%メンテナンスサービス 15.5%→17.0% <セグメント別経常利益目標> 2024年度実績(2024.1~2024.12) 2027年度目標(2027.1~2027.12) 年平均成長率再エネサービス 1.8億円→4.0億円 +29.1%設計サービス 3.6億円→6.2億円 +19.9%メンテナンスサービス 3.1億円→4.6億円 +13.9%全社費用 -4.1億円→-4.8億円 (4) 会社の経営環境及び対処すべき課題 1.エプコグループを取り巻く外部環境 2025年は米国の関税による悪影響の顕在化が予想されたものの、年の後半より関税コストの低減、AI関連需要の拡大を背景に、世界経済は回復基調を示しました。一方で、世界的な金融政策の変動や地政学リスクの高まりにより、国際情勢は依然として不安定な状況にあります。また、日本経済は内需の底堅さに支えられ回復基調が続いているものの、円安傾向や物価高の継続により、先行きの不透明感は一層強まっており、経済成長の持続性には懸念が残る状態です。 エプコグループの主力市場である日本の新築住宅市場は、少子高齢化や建築資材価格の高騰に加え、2025年4月に施行された改正建築基準法および改正建築物省エネ法の影響により同年の新設住宅着工戸数(持家)は前年同期比7.7%減の20.1万戸と大幅な減少となりました。一方、日本政府により省エネ住宅取得支援制度が拡充され、高機能住宅の取得促進が図られております。 地球温暖化の影響により、異常気象や自然災害の頻発・激甚化を通じて、様々な問題が引き起こされ、これらが常態化しつつある現状にあります。日本政府は脱炭素社会の実現に向けて「第7次エネルギー基本計画」において、2040年度の電源構成における再生可能エネルギー比率を40〜50%へ引き上げる方針を明確に示しています。これを受け、再生可能エネルギーの普及に向けて政府および自治体から様々な補助金・助成金の制度の充実が図られるようになりました。 2026年は再生可能エネルギーの実装に向けた取り組みが加速すると見込まれている中、エプコグループはこのような環境の変化に柔軟に対応してまいります。 2.再エネサービスの業況と対策 再エネサービスでは、東京電力エナジーパートナー株式会社とエプコとの合弁で設立したTEPCOホームテック株式会社(以下、TEPCOホームテック)、エプコ100%子会社である株式会社ENE's(以下、ENE’s)が事業の中心となります。 再生可能エネルギーの普及を促進するために、太陽光発電システムや蓄電池等の従来型の設備はもちろんのこと、超軽量・薄型太陽光パネル、ペロブスカイト太陽電池等、次世代技術の実用化も急速に発展しております。エプコグループはこうした技術革新を的確に捉えつつ、設置工法の高度化や施工体制の強化を進め、幅広いニーズに対応したソリューションの提供を推進します。 また、再生可能エネルギーの導入が社会的に求められる一方で、設備投資の負担が普及拡大の阻害要因となることから、エプコグループでは、初期費用を抑えながら太陽光発電システム等の再エネ設備を利用できる「エネカリ」「エネカリプラス」を展開し、コスト面でのハードルを下げつつ安定したエネルギー利用を可能とする仕組みづくりを進めております。 TEPCOホームテックの戦略的施工会社であるエプコ子会社のENE'sにおいては、TEPCOホームテックの事業拡大に伴う受注量の増加に加え、再エネ設備の普及に従い拡大する保守・点検需要に対応した体制の強化が求められています。拠点や人員の拡充、施工効率の向上、M&Aを含めた他社との業務・資本提携により体制整備を着実に進めることで、増加する受注への確実な対応と、信頼性の高いサービス提供基盤の構築を進めてまいります。 3.メンテナンスサービスの業況と対策 メンテナンスサービスは、住宅のアフターメンテナンス全般に関わるハウスマネジメントサービスであり、既存住宅を対象とした積み上げ式のストック型ビジネスであることから、業績は安定して推移しております。事業継続体制の強化を目的として2022年に石川県金沢市に「金沢オペレーションセンター」を設立して以来、沖縄・東京・金沢の3拠点において、さらなる受注量の増加に対応するため、業務処理能力の強化を図っております。 新設住宅着工戸数の減少を背景に、エプコグループの主要顧客である大手住宅会社は既存顧客との関係性を活かしたリフォーム需要の創出にシフトしていることから、エプコにおいても住宅履歴データを活用した分析・提案、新サービスの開発に加え、エプコが保有するメンテナンスノウハウ・データ基盤・工事ネットワークを活かした新たなビジネスモデルの創出にも取り組んでまいります。また、サービス品質の向上については、音声解析・データ分析・AI 等の最新技術を積極的に取り入れることで、顧客ニーズの可視化、オペレーターの生産性向上を図り、付加価値の高いメンテナンスサービスの提供をすすめてまいります。 メンテナンスサービスでは住宅会社向け業務に加え、エネルギー企業からの業務委託も増加しています。再エネサービスの成長と連動し、今後も受託量のさらなる拡大が見込まれることから、エプコとしては再エネ領域のメンテナンスサービスに一層注力してまいります。また、新規事業領域として、火災保険関連事業やデータ活用事業にも積極的に取り組んでまいります。 4.設計サービスの業況と対策 住宅領域の設備設計サービスを取り巻く経営環境は、年々厳しくなる環境にさらされています。住宅業界は人口減少という構造的課題を抱えており、新設住宅着工戸数の減少は歯止めがかからない状況にあります。 こうした事業環境の変化に対応するため、エプコグループではDXを活用した生産性向上施策である「D-TECH2.0プロジェクト」を推進し、限られた人員で、高品質なサービス提供を目指しております。これにより持続的な利益率向上を実現していくとともに、人材のポートフォリオ転換を行い、成長市場である再エネ領域での設計・施工・メンテナンス業務や、新規事業領域へと人材を適切に配置していく方針です。 再エネ領域の設備設計サービスでは、太陽光パネルの割付図作成やEV充電器の申請図面作成などを手掛けています。これらのエネルギー企業向けの設計業務の需要が拡大していることから、専門人材の育成を強化しております。また、住宅分野においてCADの3次元化やBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用ニーズが高まりつつある中、エプコはこれまで培ってきた技術とノウハウを活かし、こうした新たな需要に対して確実な対応を進めてまいります。 エプコグループは、中期経営計画の実現に向け「変化への挑戦」をスローガンに「脱炭素×建築DX」を推進し、社会課題の解決に貢献してまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】エプコグループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、エプコグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、潜在的リスクや不確定要因はこれらに限られるものではありませんのでご留意下さい。 (1)住宅市場の動向に関するリスク エプコグループの事業は主たる得意先が住宅会社であることから、住宅市場の動向がエプコグループの受託状況に影響を及ぼします。住宅市場は、景気、金利、地価等の動向、雇用環境、税制及び補助金等、様々な変動による影響を受けます。特に、大幅な金利上昇、雇用環境の変化等により、施主様の住宅購買意欲が減退し、エプコの得意先である住宅会社の受注が大幅に減少した場合、エプコグループの業績にも影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制に関するリスク エプコグループの得意先・取引先は、主に住宅・建設業界の事業者が中心であり、建築基準法、建築士法、電気事業法、特定商取引法など関連する各種法令により規制を受けております。これらの法規制はエプコの業務を直接的に規制するものではありませんが、エプコが取引を行うに当たり当該法規制を把握することが必要であります。そのため、将来においてこれらの法的規制の強化や新たな規制の制定が行われた場合には、エプコグループの事業活動が制限される可能性や、これらの規制を遵守するための費用増加につながる可能性があり、エプコグループの業績に影響を与える可能性があります。 (3)知的財産権に関するリスク エプコグループは、現時点において、エプコグループの事業活動に影響を及ぼすような特許権、商標権その他知的財産権が第三者によって取得されているという事実は確認しておりません。しかしながら、将来のエプコの事業活動に関連して、第三者が知的財産権の侵害を主張し、エプコの事業が差し止められたり、損害賠償など金銭的な負担を余儀なくされた場合、または第三者の知的財産権につき実施許諾が必要となりロイヤリティの支払いが発生したり、あるいは実施許諾が得られない場合、エプコグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4)海外における事業リスク エプコグループにおける中国の子会社である艾博科建築設備設計 (吉林)有限公司は、日本の得意先向けに設計図面を作図する生産拠点(CADセンター)として重要な位置を占めております。また、中国及びその他海外市場での事業拡大を図るべく、様々な取組みを進める方針です。海外事業の展開にあたっては、①エプコグループにとって悪影響を及ぼす法律の改正、規制の強化、②テロ・戦争の勃発、伝染病の流行等による社会的・経済的混乱、③物価水準の上昇による現地人件費等の増加、等のリスクが内在しており、これらのリスクが顕在化した場合、エプコグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)外国為替相場の変動に関するリスク エプコグループにおいては、外貨建(人民元及び香港ドル)取引による収入及び支出が発生しており、またそれに伴う外貨建て資産及び負債を有しております。外国為替相場の変動による影響を極力低減するため、必要な範囲で為替予約取引を利用したリスクヘッジを実施しておりますが、外国為替相場が急激に変動した場合には、エプコグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材の確保に関するリスク エプコグループの設計サービス及びメンテナンスサービスは日本(東京・沖縄・石川)及び中国(吉林)にて多数のオペレーターを抱える労働集約的な事業であることから、人材の確保・育成が重要な課題であると認識しております。そのため、エプコグループでは、新卒・中途採用共に多様な採用活動を実施し、人材の確保に努めると共に、入社後は各階層及び各職種に応じた教育研修の整備に努めておりますが、必要な人材を確保・育成できない場合には、エプコグループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、日本(東京・沖縄・石川)及び中国(吉林)において人件費が上昇した場合、エプコグループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、エプコグループでは業務の生産性向上を目的として業務プロセスの見直し及び作業の自動化や効率化を実現する情報システムの開発を継続的に実施しております。しかしながら、エプコグループの対応よりも急激に人件費が上昇した場合、エプコの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)新規事業への参入に関するリスク エプコグループは、今後も持続的な成長と収益源の多様化を進めるために、日本国内及び海外において新規事業の創出と育成を積極的に推進する方針です。しかしながら、新規事業を開始した際には、その事業固有のリスク要因が加わると共に、新規事業を遂行していく過程では、急激な事業環境の変化をはじめとして様々な予測困難なリスクが発生する可能性があります。その結果、当初の事業計画を達成できない場合は、エプコグループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (8)持分法投資損益による業績変動に関するリスク エプコグループでは、戦略的業務提携の一環として大手企業との間で合弁事業を行っており、現在の持分法適用会社としては、TEPCOホームテック株式会社、広東聯塑艾博科住宅設備設計服務有限公司、深圳艾科築業工程技術有限公司の3社があります。各社は各々の事業に関する方針のもとで経営を行っており、これらの持分法適用会社の業績・財政状態の悪化により、エプコグループの業績・財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 (9)情報システムに関するリスク エプコグループのサービスは、インターネット接続環境及び社内外のコンピューターネットワーク等のインフラが良好に稼動することに依存しております。事業の安定的な運用のために、システムの重要度に応じて、コンピュータ機器・通信回線の二重化やバックアップ取得等の安全対策を実施し、またネットワーク機器の導入やウィルス対応などの各種セキュリティ対策を行っております。また、エプコの情報資産を安全に管理するため、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を整備しており、国際規格であるISO/IEC 27001:2022 (JIS Q 27001:2023)の認証を取得しております。しかしながら、機器やソフトウエアの不具合、人為的ミス、回線障害、コンピュータウィルス、クラッカー等による悪意の妨害行為、あるいは、停電、自然災害によるシステム障害など、その障害等の程度によってはエプコの対策が有効に機能しない可能性があり、その場合には、エプコグループの業務運営、財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10)個人情報管理に関するリスク エプコグループでは、事業の性質上、得意先から多数の施主様の個人情報をお預かりし、その情報を得意先と共有し、有効活用することで事業運営を行っております。個人情報の漏洩や不正使用を防止するため、安全対策に関するルールを定め、適正な情報管理を行うための体制を整え、全社員を対象とした教育・研修を継続的に実施することにより、厳格な情報管理を徹底しております。その結果、エプコの個人情報マネジメントシステムはプライバシーマーク(JIS Q 15001)の認証を取得しており、個人情報の取扱いには留意しておりますが、万が一これらの情報の漏洩や不正使用などの事態が生じた場合、損害賠償請求や社会的信用失墜等によりエプコグループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)自然災害等に関するリスク 地震、大雨、洪水などの自然災害・異常気象や、インフルエンザ等の感染症、大規模事故、テロ・暴動、その他予期せぬ事態が発生した場合、エプコグループの社員・事業所・設備やシステムなどに対する被害が発生し、エプコグループの業務運営に支障が生じる可能性があります。そのため、エプコでは、災害対策マニュアルの策定、基幹業務に対する事業継続計画の策定、建物・設備・システム等の耐震対策(データ等のバックアップを含む)、防災訓練、必要物資の備蓄、国内外の拠点や関係会社との連携・情報共有などの対策を講じて、各種災害に備えています。ただし、全ての被害や影響を回避できるとは限らず、このような事象の発生時にはエプコの業務運営、財政状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)将来的な気候変動に関するリスク 気候変動が世界的に深刻化し、異常気象による災害リスクの増加、カーボンプライシングによるコスト増加等のリスクがあります。エプコグループの気候変動への対応の詳細につきましては、2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)気候変動への対応をご参照ください。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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