デジタルアーツ(2326)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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デジタルアーツ(2326)の株価チャート デジタルアーツ(2326)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

デジタルアーツグループは、デジタルアーツ及び連結子会社3社により構成され、Webセキュリティ、メールセキュリティ、及びファイル暗号化・遠隔削除ソリューションの企画・開発・販売等を主要な事業としております。

 

[デジタルアーツと連結子会社の事業における位置付け]

 

名称

主要な事業内容

デジタルアーツ

インターネットセキュリティ関連ソフトウエア及びアプライアンス製品の企画・開発・販売

Digital Arts Asia Pacific Pte. Ltd.

「FinalCode」(ファイル暗号化・遠隔削除ソリューション)の販売

 

 

インターネットの世界には様々な情報が際限なく氾濫しております。インターネットを活用することにより、情報収集における利便性は飛躍的に高まったものの、インターネット上の情報のコントロールや脅威サイトからのマルウェア感染対策の防御方法は未だ確立されておらず、インターネット経由からの情報漏洩・不正持出リスクは非常に高くなっております。また、ビジネスに欠かせない電子メールについても、メールの誤送信による情報漏洩や、なりすましメール・フィッシングメールの受信、ファイルの受信などによるマルウェア感染リスクなど多くのセキュリティ課題を抱えております。さらに、重要な経営資産の一つとなった個人情報や営業秘密などの電子データについて、不正持出・盗難・紛失や電子メール・ストレージ経由の誤送信などによるミスによって、情報漏洩リスクがますます高まっております。加えて、昨今のクラウドサービス利用増加に伴い、クラウドサービスへの不正アクセスによる攻撃への対策も求められています。

多くの企業などの組織が上記のような課題・リスクを抱える中、デジタルアーツグループは、国内で検索可能なURLと安全な送信元であると判定したメール情報を99%以上(自社調べ)網羅したデータベース及び独自の攻撃対策機能により、既知だけでなく未知の脅威や攻撃からお客様を守る「ホワイト運用」を「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5に搭載し、ソフトウエアだけでなくクラウドサービスでも提供しております。また、電子データの暗号化と追跡管理機能を搭載したIRMソリューション「FinalCode」のソフトウエア・クラウドサービスでの提供や、重要情報を安全に転送するデータ保護・ファイル転送ソリューション「f-FILTER」、独自の多要素認証方式を搭載したシングルサインオン・ID管理ソリューション「StartIn」など、広がるセキュリティ脅威に対して、対策が可能なソリューションラインアップを拡充させております。

なお、デジタルアーツグループは、区分すべき事業セグメントが存在しないため報告セグメントはセキュリティ事業単一となっております。

 

 

 

[主要製品]

 

ユーザー区分

主要製品

会社名

企業向け

・「i-FILTER」(Webセキュリティ)

・「m-FILTER」(メールセキュリティ)

・「D-SPA」(セキュア・プロキシ・アプライアンス)

・「FinalCode」

(ファイル暗号化・遠隔削除ソリューション)

・「DigitalArts@Cloud」

(Web・メール・ファイルを網羅したクラウド

セキュリティ)

・「Desk」

(チャット・オンライン会議ツール)

・「f-FILTER」

 (データ保護・ファイル転送ソリューション)

・「StartIn」(シングルサインオン・ID管理ソリューション)等

デジタルアーツ

 

 

Digital Arts Asia Pacific Pte. Ltd.

※「FinalCode」

(ファイル暗号化・遠隔削除ソリューション)のみ販売・サポート

公共向け

・「i-FILTER」(Webセキュリティ)

・「m-FILTER」(メールセキュリティ)

・「D-SPA」 (セキュア・プロキシ・アプライアンス)

・「FinalCode」

(ファイル暗号化・遠隔削除ソリューション)

・「DigitalArts@Cloud」

(Web・メール・ファイルを網羅したクラウド

セキュリティ)

・「Desk」

(チャット・オンライン会議ツール)

・「f-FILTER」

 (データ保護・ファイル転送ソリューション)

・「StartIn」(シングルサインオン・ID管理ソリューション)等

デジタルアーツ

家庭向け

・「i-フィルター」(Webフィルタリングソフト)

デジタルアーツ

 

 

[主要製品の特徴]

 

主要製品

特徴

「i-FILTER」

Webフィルタリングを通じた情報漏洩対策・標的型攻撃対策セキュリティ。

Webフィルタリングとは、ホワイトリスト方式のデータベース(DB)を利用してDBに登録のない脅威URLへのアクセスを遮断したり、職務上または教育上、閲覧することが不適切なアダルトサイト等のようなWebサイトをカテゴライズして、組織のポリシーに則してユーザーに閲覧させなくする(フィルタリングする)機能。

 

[主要用途]

・標的型攻撃対策

・水飲み場攻撃対策

・フィッシングサイト対策

・Webアクセス制御

・アクセスログ監視

「m-FILTER」

メールフィルタリング、メールアーカイブ、アンチスパム機能から成り立ち、標的型攻撃対策、誤送信対策等の情報漏洩対策、全文保存と管理による内部統制推進、スパムメール対策による業務効率向上が可能。

メールフィルタリングとは、安全な「送信元」を格納したホワイトリストDBを持ち、送信元の安全性判定を実施しさらに「添付ファイル」や「本文」の偽装を判定することで、標的型メールをユーザーに受信させず安全なメールだけを受信する機能に加え、メール送信時に上長承認や一定期間の送信遅延機能を利用することで意図的・偶発的な情報漏洩を防止する機能。

 

[主要用途]

・標的型攻撃メール対策

・メール誤送信防止

・メールアーカイブ

・スパムメール対策

・フィッシングメール対策

 

 

主要製品

特徴

「FinalCode」

電子ファイルを追跡・リモート制御することができる、パスワードレスの暗号化サービス。

ファイルごとの閲覧者指定、操作権限設定、ファイル所有者によるログ監視、ファイルを送信した後の権限変更やリモートでのファイル削除が可能。

 

[主要用途]

・機密情報漏洩対策

・内部不正対策

・サプライチェーン攻撃対策

・ファイル暗号化、アクセス制御

・ファイル追跡

・リモート削除

「D-SPA」

「i-FILTER」とハードウェアが一体となったアプライアンス製品。ハードウェア、OS、アプリケーションを個々に選定、購入する必要がなく、インストールやセッティング等の構築による時間と工数を短縮可能。

「DigitalArts@Cloud」

Web・メール・ファイルを網羅したクラウドセキュリティ。

外部攻撃対策と内部からの漏洩対策の両方をカバーし、社内業務ファイルの自動暗号化と社外に渡したファイルについてのコントロールをクラウドサービスで提供。

統合レポート画面によりWeb・メール・ファイルにおける外部攻撃、内部情報漏洩の可能性を1画面で横断的に表示可能。

 

[主要用途]

・Webセキュリティ

・メールセキュリティ

・ファイルセキュリティ

「Desk」

企業・団体内、若しくはそのユーザーが招待したユーザーとのコミュニケーションのみ可能なチャット・オンライン会議システム。

インターネット環境があればどこにいてもコミュニケーションを取ることができる「快適さ/便利さ」と、組織内のクローズドな環境でコミュニケーションを実施することで、招待していない組織外のユーザーとのコミュニケーションによる情報漏洩リスクを排除。

 

[主要用途]

・通話

・テキストチャット

・オンライン会議

「f-FILTER」

「DLP機能」、「ファイル判定機能」、「上長承認機能」、「アンチウイルス機能」、「ファイル閲覧権限管理機能」の5つの情報漏洩対策機能で重要情報を守り、安全な「ファイル転送」を実現するソリューション。

ファイルの転送前の多層検査により、マルウェアを含むファイルや重要情報を含むファイルを検出し、問題がある場合にはブロックを行い、ファイルの転送後には指定されたユーザーしかファイルにアクセスができず、また誰がアクセスしているかログを確認できるため第三者への漏洩対策が可能。「i-FILTER」、「m-FILTER」との連携も可能。

 

[主要用途]

・ファイル転送及びファイル転送前後における情報漏洩対策

・PPAP対策

・ネットワークDLP対策

 

 

主要製品

特徴

「StartIn」

通常のIDaaSソリューションでできるID管理やシングルサインオンに加え、位置(GPS)を利用した「位置情報認証」、第三者(上長など)を認証要素に加える「第三者認証」、定期的にアプリケーションでの認証を実施する「定期認証」の利用により、強度の高い認証と安心・安全なID管理を実現。

 

[主要用途]

・不正アクセス対策

・シングルサインオン

・ID管理

「i-フィルター」

主として、家庭、図書館、ネットカフェ等を導入対象としたフィルタリングソフト。スマートフォン、タブレット、PCからの有害サイトへのアクセスを制御し、インターネット利用による危険からユーザーを保護することが可能。

 

[主要用途]

・Webフィルタリング

・Web利用状況レポート

・Web利用時間制限

 

 

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、デジタルアーツグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 デジタルアーツグループは、「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」ことを企業理念として、あらゆるヒト・モノ・コトがインターネットでつながり、人々の生活をより豊かにする創造的・革新的な発展が可能となるインターネット社会を実現するために、ソフトウェアメーカーとして安心・安全・快適を提供してまいります。

 

(2)経営戦略等

 デジタルアーツグループは、上述の経営理念に基づき、中期的には総合セキュリティメーカーへ成長していくことを目標に掲げ、2024年4月から2027年3月までの3ヵ年を対象とした中期経営計画をスタートさせました。多様化・高度化するセキュリティニーズに応え、トータルセキュリティの提供とブランドの更なる浸透を実現するために、3つの重点領域への取り組みを加速してまいります。
〈重点領域〉
・セキュリティ事業の成長
・公共市場シェア拡大
・新施策実行のための人材投資 
 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

デジタルアーツグループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、中期的には総合セキュリティメーカーへ成長していくことを目標に掲げており、その経営上の目標の達成状況を判断するため、契約高成長率、売上高成長率、営業利益率、自己資本当期純利益率(ROE)を客観的な指標としております。デジタルアーツ主要製品の契約期間は1年以上であるため、デジタルアーツグループ及び販売代理店は契約高の成長を目標として販売活動を実施していることから、一般的な経営指標に加え、契約高成長率を重視しております。
 中期経営計画における経営指標については、以下の目標を達成できるように取り組んでまいります。

(単位:百万円)

 

2025年3月期
(計画)

2026年3月期

(計画)

2027年3月期

(計画)

連結売上高

10,720

12,550

15,000

連結営業利益

5,130

6,150

7,800

連結営業利益率

47.9%

49.0%

52.0%

 

 

(4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

デジタルアーツグループが属するセキュリティ業界におきましては、テレワーク・在宅学習の普及と様々なクラウドサービスの活用により社会のデジタル化が進み、インターネットの範囲が拡大し続けており、組織内部からの情報漏えいリスクに加えて、特定の企業や国家機関等の組織を狙った標的型攻撃等外部からのサイバー攻撃が高度化・巧妙化していることから、ますますセキュリティ対策の重要性が増しております。

 

 

中期経営計画の達成に向けて、デジタルアーツグループが認識している対処すべき課題は以下の通りです。

 

既存事業の安定的・継続的成長

  デジタルアーツグループは、ユーザーや販売代理店のご要望に真摯に向き合い、お応えすることで、長期継続的な関係を維持し、安定的・継続的な事業の成長を果たしてまいりました。引き続き、ユーザー、販売代理店との良好な関係を維持し、製品強化・サービスの向上を図り、安定的・継続的な事業の成長を目指してまいります。

 

② 新しいニーズの発掘

  クラウドサービス・IoT・AI・ICT等のIT技術の発展とインターネットの領域の拡大により、セキュリティ脅威が増しております。このような環境の中、デジタルアーツグループでは、営業活動、開発活動及び市場調査を通じて将来の潜在的なニーズを予測し、新たなソリューションの研究開発により、製品ラインアップやサービスを拡充することで、新しいニーズを発掘してまいります。

 

③ 人材の確保と育成

  デジタルアーツグループが中長期にわたり成長していくためには、優秀な人材の確保と育成が重要な課題であると認識しております。このため、デジタルアーツグループでは、魅力的な給与水準及び公正な評価制度並びに充実した社員教育制度となるよう、継続的に人事制度を見直すとともに、積極的に新卒・中途採用活動を行うことで、優秀な人材の確保とその定着に努めております。

  また、社員の生産性向上と知識・スキルの習得を重点課題として、資格取得支援制度・職階別社内教育制度・外部専門家研修制度等を通じ、人材の育成に努めております。

 

④ サステナビリティへの取り組み

  デジタルアーツグループは、企業理念に基づき、地球環境の保全と持続可能な社会の実現のため、「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティ方針をもとに、重要事項(マテリアリティ)の特定とそれらに対する取り組みを検討し、デジタルアーツHPに公開しております。事業活動における環境負荷の軽減と効率性の向上だけでなく、社員ひとりひとりが考え、行動することにより、気候変動問題・環境汚染等の地球環境問題への取り組みを行ってまいります。また、事業活動を通じて、企業や公共団体の情報資産流出による経済損失を可能な限り抑制するとともに、子どもたちの安心・安全なインターネット利用や充実したオンライン学習環境を実現するために、様々な社会貢献活動を行ってまいります。

 

⑤ 普及・啓発活動

  デジタルアーツグループの製品やサービスの普及には、インターネットを取り巻くセキュリティ脅威とそれに対するセキュリティ対策の重要性を正しく理解いただくことが重要であると考えております。そのため、デジタルアーツ製品の機能を利用して検知した、マルウェア感染の疑いやHPを改ざんされた疑いのあるインターネットユーザーへ、無償でお知らせをするサイバーリスク情報提供サービス「Dアラート」を提供するとともに、開発部門の専任チームが調査・分析した最新のセキュリティトレンドを「Digital Arts Security Reports」として発信し、セキュリティ脅威への注意を促しております。また、全国各地の自治体や学校からのご要望をもとに講演活動を行い、スマートフォンをはじめとしたモバイル端末の利用における情報リテラシーの向上に役立つ情報提供を行うとともに、フィルタリングの重要性を訴求しております。

 


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2024年6月25日)現在において、デジタルアーツグループが判断したものであります。

 

(a) 主要な販売代理店の販売状況や経営環境の変化がデジタルアーツグループに与える影響について

  デジタルアーツグループの製品は大部分が販売代理店を経由しユーザーへ販売されています。従いまして、主要な販売代理店の販売状況や経営環境の変化(企業のM&Aや倒産等)によって、デジタルアーツグループの売上高が大きく変動する可能性があります。また、主要な販売代理店は、デジタルアーツグループの競合製品も取り扱っております。そのため、デジタルアーツグループは販売代理店への働きかけにより売上高の拡大に努めておりますが、競合製品がデジタルアーツグループ製品よりも先行して取り扱われる可能性があります。さらに、主要な販売代理店の販売状況や経営環境の変化(企業のM&Aや倒産等)により、デジタルアーツグループへの債務の支払いが停滞、またはその回収が不可能となった場合、デジタルアーツグループの業績や財務状況に大きく影響を与える可能性があります。

 

(b) デジタルアーツグループ製品の学校及び自治体等への販売が国家予算や自治体の政策方針により影響を受けることについて

デジタルアーツグループ製品の国公立学校や地方自治体等に対する売上高は、国家予算の変動や地方自治体への予算配賦状況、地方自治体における予算の消化状況等によって大きく影響を受ける可能性があります。

 

 

(c) インターネットにおける法規制、NPO法人等による無料サービスの提供、並びにオペレーティングシステムへの無償での組み込みによって受ける影響について

インターネットにおける法規制等が進み、政府やNPO法人によってデジタルアーツグループの「Webセキュリティ」ソフトに類似する施策や対応が低価格あるいは無償で行われた場合、デジタルアーツグループにおいて事業及び収益モデルの変更を余儀なくされる可能性があります。

 

(d) セキュリティ事業に特化していることによる影響について

デジタルアーツグループは、Webセキュリティソフト及びメールセキュリティソフトの開発・販売等を行う「セキュリティ事業」に特化しております。今後、経済環境の悪化その他の要因により、セキュリティ市場の需要が低迷した場合等には、デジタルアーツグループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

(e) デジタルアーツグループの売上高における四半期決算数値の変動について

デジタルアーツグループの四半期における売上高は、第4四半期が他の四半期に比べ高くなる傾向にあります。これは、民間企業及び公共団体において、年度末である3月にIT製品の発注が行われることが多いためです。デジタルアーツグループでは、この季節的変動を考慮した計画策定を行い、当該時期の売上の維持・拡大に努めておりますが、何らかの理由により当該時期の受注を計画通りに獲得できなかった場合や、販売代理店または顧客の都合等により発注が遅れた場合には、デジタルアーツグループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、契約時に契約額の大部分を会計上の売上として計上するタイプの製品に対し、契約金額の多くを繰延会計処理するタイプの製品の構成割合が高まる場合や、法律改正または政府主導の施策による一過性の特需が生じる場合には、四半期決算の数値が変動する可能性があります。

 

(f) 法規制等のリスクについて

デジタルアーツグループは、企業活動に関わる各種法令の規制を受けておりますが、デジタルアーツの事業継続に著しく重要な影響を及ぼす特有の法的規制は、本書提出日時点において存在しないと考えております。しかしながら、今後、既存法令等の改正や新たにデジタルアーツ事業を規制する法的規制が適用されることになり、デジタルアーツの事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じたりする場合、デジタルアーツの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(g) 将来企業、学校、家庭等においてインターネットそのものの利用機会が衰退した場合の影響について

「インターネット」は世界的にも急速に発展を遂げ、今やなくてはならない情報インフラストラクチャーであります。現在、デジタルアーツグループの売上の大部分がこの「インターネット」に関連した製品やサービスによって構成されているため、今後「インターネット」そのものの衰退やデジタルアーツグループ製品の該当市場となる“企業”、“学校”、“自治体”、“家庭”等において、「インターネット」そのものの利用機会が大きく減少した場合、デジタルアーツグループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

(h) 知的財産(特許等)の保護の限界について

デジタルアーツグループは、独自に開発した技術やノウハウの保全に対して、国内外にてしかるべき対策を行っておりますが、一部地域において法的制限によってデジタルアーツグループの知的財産権が完全にまたは限定的にしか保護されない可能性があります。このため、他社がデジタルアーツグループの技術の分析や研究を実施すること、類似する製品の提供を行うことを完全には防止できない可能性があります。さらに、デジタルアーツグループは他社の知的財産権や著作権の侵害については細心の注意を払い、製品の販売やサービスの提供を行っておりますが、将来他社から知的財産権や著作権を侵害していると見なされる可能性があります。

 

(i) デジタルアーツグループの技術の陳腐化や技術革新が進行し得なかった場合の影響について

デジタルアーツグループでは、現在提供している製品やサービスにおける技術や品質向上と将来の新製品、新サービスの提供に向け、開発活動を行っております。しかしながら、将来的にデジタルアーツグループが提供している製品やサービスの陳腐化やデジタルアーツグループにおける技術革新が進行しなかった場合、デジタルアーツグループが提供する製品やサービスが競合他社のそれと比較して競争力を獲得できない可能性があります。このことが将来においてデジタルアーツグループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

(j) デジタルアーツグループが提供する製品のバグや欠陥の発生による影響について

デジタルアーツグループでは「Webセキュリティソフト」を中心に、多くのソフトウエア製品を開発販売しております。ソフトウエアの開発から販売までの過程において数多くの品質チェックを行い、プログラムの動作確認には万全を期しておりますが、販売時には予期し得なかったソフトウエア特有のバグ(不具合)が販売後に確認されることもあります。その場合、デジタルアーツグループでは速やかに製品のアップデート(修正)プログラムを提供し対応しております。しかしながら、こうしたバグによりサービスの提供ができなくなる場合、バグの解決に非常に長期間を要した場合、またはバグの解決に至らなかった場合は、製品の売上の減少や返品だけでなく、デジタルアーツグループへの信頼が低下する恐れがあり、デジタルアーツグループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

(k) デジタルアーツグループが所有する基幹システム(サーバ)等のトラブルによる影響について

デジタルアーツグループの主要なサービスの大部分は、デジタルアーツグループが管理するサーバよりURL情報等を提供する形態としております。デジタルアーツグループではこれらのサーバを最重要基幹システムとして位置付け、サーバの二重化やデータのバックアップ取得による保全策等を実行し、サービスの安定的な提供に努めております。しかしながら、サーバはハードウェアであり予期せぬ動作の停止や誤作動及び重要データ(デジタルアーツグループサービスの核となるURLデータベース、顧客情報、技術情報等)の喪失等が発生し、サービスの提供を行うことができなくなる可能性があります。

また、サーバを保管している施設の事業の停止によるサービスの停止、デジタルアーツグループが利用するインターネットサービスプロバイダ、回線提供事業者及びその他のクラウドサービスにおけるトラブル発生、ハッキングまたは重要データの盗難による情報の流出等の情報セキュリティ事故によって、デジタルアーツグループがサービスの提供の中断を余儀なくされる場合も同様です。デジタルアーツではプライバシーマークの取得に加え、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の要求事項に準拠した体制を整えておりますが、万が一、これらの事象によりサービスの提供が停止した場合、デジタルアーツグループへの信頼が低下する恐れがあり、デジタルアーツグループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

(l) 主要な経営陣への依存と、優秀な人材の確保及び育成について

デジタルアーツグループの運営は、代表取締役社長である道具登志夫をはじめとする主要な経営陣に大きく依存しております。将来これらの経営陣において、病気やけがによる長期休暇、退職、死亡等の事態が発生した場合、デジタルアーツグループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。また、デジタルアーツグループの事業の中核であるセキュリティ市場では、「ゼロトラストセキュリティ」をはじめとする新しいセキュリティ対策が次々と生まれています。これらの環境下で、ビジネスを確立・拡大していくためには、優れた専門性を有した人材の必要性がますます高まっています。一方、同業他社を含む各社の採用意欲の高まりや、少子高齢化に伴う労働人口の減少などにより、年々、人材の確保に関する難易度が高まっています。これに対してデジタルアーツでは、年間約30名の新卒採用に加え、中途採用においてもソフトウェアの開発力強化に向けたITエンジニアをはじめ、必要な人材の積極採用を進めるとともに、新卒・中途採用に関わらず入社時からの体系的な人材育成や、人事理念に基づく評価、昇進・昇格、賃金制度等により、社員の能力・意欲を高める取り組みを行っています。また、各人の適性に応じた職務の割当てにより、社員一人ひとりの豊富な経験や能力を十分に発揮できる環境の整備に努めています。しかし、雇用環境の変化などにより、デジタルアーツグループが求める人材の確保やその定着・育成が計画通りに進まなかった場合には、デジタルアーツグループの将来の成長に影響を及ぼす可能性があります。

 

(m) 企業の合併と買収、営業権の譲渡や獲得等による影響について

デジタルアーツは東京証券取引所プライム市場への公開企業であり、代表取締役社長である道具登志夫が2024年3月31日現在の発行済株式14,133,000株(自己株式含む)のうち2,254,670株(保有する株式の割合 約16.0%、役員持株会保有分を含む)を保有し筆頭株主となっております。しかしながら、公開企業にとって企業の買収と合併の可能性は否定できず、将来デジタルアーツグループにおいても企業全体または事業の一部や営業権について、買収、合併及び譲渡される可能性があり、このような場合、デジタルアーツグループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

また、デジタルアーツグループが企業買収、合併及び営業権の獲得を行った場合も同様の影響が発生する可能性があります。

 

 

(n) 天災、災害、テロ活動、戦争、感染症の流行等の発生や停電による影響について

地震や天災といった災害、国内外におけるテロ活動、戦争の発生、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症等に代表される感染症の流行等の予期せぬ事態により、デジタルアーツグループの業績や事業活動が影響を受ける可能性があります。また、全国的、地域的な停電や入居しているビルの事情によって電力供給が十分得られなかった場合、デジタルアーツグループの事業活動とサービスの提供が停止し、デジタルアーツグループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

(o) 外国為替に係る影響について

デジタルアーツグループは、クラウドサービスの提供基盤の一部に外資企業が提供するサーバーを利用しているため、米ドル円為替レートの変動による影響を受けます。具体的には、米ドルに対して円安が進行した場合には、デジタルアーツグループの業績にマイナスの影響(コストの増加)を及ぼす可能性があります。

 

(p) 情報管理に係る影響について

昨今のサイバー攻撃の高度化や、ITを活用したビジネス詐欺の巧妙化などに対応するため、デジタルアーツでは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)体制を構築し、デジタルアーツ及びデジタルアーツサプライチェーン全体での情報管理強化対策、サイバー攻撃を早期に発見し排除するセキュリティシステムの活用、社内研修による従業員の知識習得と意識向上、インシデント対応計画整備に加え、その有用性を継続的に維持・改善していくための取り組みを実施しております。しかし、デジタルアーツが事業活動を通じて創出した情報、顧客・サプライヤー又はその他団体及び個人(従業員含む)からお預かりした情報などの漏えい、改ざん、破壊により、デジタルアーツグループの情報システムやそれに依存する業務が停止するリスクがあります。加えて、クラウドシステムの活用推進は、事業活動のDX化を促し大きな利便性が得られる反面、デジタルアーツグループが直接管理できないリスクの増大にも繋がっています。また、従業員の働き方やビジネス環境の変化は、デジタルアーツの情報管理における脅威の変化をもたらしこれまでの取り組みを陳腐化させ、新しいリスクを生む可能性があります。このようなリスクが具現化した場合、デジタルアーツグループの事業、業績及び財務状況に対して、重要な業務の中断による生産及び出荷の停止、顧客やその関係者の機密情報漏えいに起因する損害賠償請求などの短期的な影響、企業戦略や新技術の漏えいによる競争力低下、並びにデジタルアーツグループの企業イメージ毀損による販売機会損失など、中・長期的な影響が生じる可能性があります。

 

(q) 繰延税金資産に係る影響について

当連結会計年度末において、繰延税金資産を約1億円計上しています。デジタルアーツグループは将来の収益力に基づく課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。将来課税所得の見積りは、事業計画及びグループ会社間の取引価格を基礎としています。事業計画は、主に、各事業の主要顧客への販売数量及び販売価格、予測されている営業利益率、売上規模に応じた固定費の見積り及び想定為替レートを前提に策定しています。デジタルアーツグループは、経営環境の変化に応じて事業計画を見直し経営成績の維持を図るとともに必要な税務戦略を考慮しています。しかし、将来において事業計画の主要な仮定が変化した場合、繰延税金資産の取崩しが発生する可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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