(1)事業内容
日鉄ソリューションズグループ(日鉄ソリューションズ及び連結子会社)のセグメントは「情報サービス」単一でありますが、顧客・マーケット及び主たるサービスの性質を勘案し、「ビジネスソリューション」と「コンサルティング&デジタルサービス」2つに分類しております。
「ビジネスソリューション」及び「コンサルティング&デジタルサービス」においては、顧客のビジネス上の問題解決や新たなビジネスモデルの創出を支援するために、経営及び情報技術の視点から顧客の情報システムに対するコンサルティングを行い、具体的なシステムの企画・提案・設計・構築、及び運用・サービスを総合的に提供しております。
「ビジネスソリューション」においては、業種・業務に関する豊富な知識と経験をもとに、データとデジタル技術を駆使し、顧客ニーズに応えるシステムライフサイクルトータルでのソリューションを提供しております。特に、日本製鉄㈱向けには、複雑な鉄鋼製造プロセスをノンストップで支える生産管理システムをはじめ、経営から製造現場までに至るデジタル化ニーズを踏まえた各種情報システムの企画・開発・運用管理等、幅広いソリューションをトータルで提供するとともに、そのなかで獲得した知見を他の多くの顧客へ展開しております。
「コンサルティング&デジタルサービス」においては、ミッションクリティカルな要求に応えるITインフラソリューションやITアウトソーシングに加え、顧客ニーズを踏まえた的確なDXコンサルティングに基づき、業種・業務を跨る汎用性の高いデジタルソリューションを提供しております。具体的には、厳格な情報セキュリティを要求されるクラウドプラットフォームやデジタルプラットフォームの導入、AIを活用したソリューションや高度なデータマネジメントソリューションの提供等、高付加価値なデジタルサービスを提供しております。
これらのサービスを提供することによって、日鉄ソリューションズは情報システムに関する顧客の幅広いニーズに応えております。
(2)主要営業品目の内容
① ビジネスソリューション
a 産業・鉄鋼
産業分野においては、グローバルに事業展開する大手製造業のお客様のDXの取り組みにつきまして、様々なテーマに関し企画・構想段階から構築・運用まで支援を行っております。自動車・電機・精密機械・産業機械・重工業・化学素材・食品・飲料業等のお客様に向けて、グローバルな生産・物流管理、設計情報管理、スマートファクトリーやデータ分析・利活用基盤に関するソリューションを提供するとともに、現場(Edge)から企業(Enterprise)レベルまでのデータを活用し、プロセス横断的に業務を変革することで競争力強化を果たす「データドリブン経営」実現に向けたソリューションを提供しております。また、運輸業のお客様に向けて、輸送・運行、設備・資材管理システムといったソリューションを提供しております。
デジタル製造業センターでは、サステナビリティ経営実現に向けた物流問題、カーボンニュートラル等の社会課題に対応するソリューションの事業化、ユースケースの拡充と体系化等、日鉄ソリューションズのデジタル製造業ビジネス全体の成長に資する事業企画・ソリューション企画を中心に活動しております。
日本製鉄㈱グループ向けには、企業活動を支える業務システム領域全般において、企画、開発、運用・保守までの全システムライフサイクルにわたるIT支援を行っております。日鉄ソリューションズ最大のお客様である日本製鉄が目標とする「鉄鋼業におけるデジタル先進企業」を達成すべく、これまで培った知識、経験を駆使しチャレンジ精神を持って推進します。またその成果・ノウハウを他のお客様に利活用することも大切な役割であります。
b 流通・プラットフォーマー
流通・サービス分野においては、プラットフォーマー等のインターネットビジネスから、小売・アパレル・百貨店等の流通業、航空会社や旅行代理店等のサービス業、さらにヘルスケア・ライフサイエンス分野まで、幅広い領域においてAI等の最新テクノロジーを取り入れたソリューションを展開しております。
通信分野では、通信事業者のネットワーク設備やサービス・プラットフォームの構築・運用、各種サービスシステムの開発等で社会インフラとしての通信ネットワークを支えるとともに、自らもローカル5Gサービスを提供し、通信、基盤、アプリケーションを含めたフルスタックサービスでお客様のDX実現に貢献しております。
c 金融ソリューション
適切な市場予測やリスク管理、与信評価、新たな金融商品開発への対応等、金融ビジネスの世界は情報の素早い捕捉と分析・活用力がすべてを決めるITの最前線であります。そこでは、最先端の金融ビジネス・金融工学のノウハウとITノウハウとを自在に組み合わせて競争優位に立つための戦略的なソリューションが求められております。日鉄ソリューションズは定評ある金融工学に関する知識やAIの活用並びにDX技術を駆使して、コンサルティングからシステム基盤・アプリケーション構築及び保守に至るまでのシステムライフサイクルを一貫してサポートし、効率的な業務と実効ある経営管理を支援しております。また、こうしたシステムの構築経験等を活かし、各種金融パッケージ・サービスを提供しております。
さらに、大手金融機関向けを中心としたグローバルでのシステム更改やDXのニーズ、プラットフォーマーにおける金融機能の組込みのニーズが高まっており、こうした領域につきましても積極的に取り組んでおります。
② コンサルティング&デジタルサービス
a ITサービス&エンジニアリング
社会課題解決に取り組む事業者から、社会インフラを支える大企業、中央省庁や地方自治体等の公共機関に至るまで、幅広い顧客向けに、日鉄ソリューションズが長年蓄積してきた膨大なアセットに基づく、先進のITサービス・システム構築・安定運用を提供することで、顧客の事業活動の持続的発展を支え、環境や社会のサステナビリティに貢献しております。
具体的には、最適なITソーシング・マルチクラウド、働き方を支えるデジタルワークプレース、DX推進に必要なデータ利活用、AI・BI等、それらを支えるエンジニアリングと運用サービスをワンストップで提供することで実現しております。
b コンサルティング&デジタルソリューション
上流コンサルティングや先端技術等を駆使したオファリング提供を担うセンターとデジタルソリューションを提供する事業部から構成され、上流コンサルティングから、ソリューションの提供、運用までを含む一貫したサポートを業種横断的に提供しております。オファリング&コンサルティングセンターでは、市場・テクノロジーの変化が激しく不確実性が増大するビジネス環境の中で、お客様のDX変革をデジタル・データの観点から、新ビジネスの企画構想、及びデータ利活用・システム設計・デザインの力等を結集し、お客様のビジネス・組織改革を専門的に支援しております。先端技術オファリングセンターでは、日鉄ソリューションズシステム研究開発センターの研究成果も取り入れた最先端技術を用いて、AI・生成AIの業務活用テーマの創出・活用支援、AI・最適化による業務効率化コンサルティングを通じてお客様のビジネス変革を支援しております。エンタープライズソリューション事業部では、お客様のDX化や業務効率化につながる文書管理・ワークフロー、BtoB/BtoC取引を加速する電子契約、内製化を支援するエンタープライズBPM・ローコードプラットフォームといったソリューションを主な事業対象としております。
注力するコンサルティング領域:
(*) CX戦略:Customer experience戦略。企業の価値、業績、ロイヤリティの向上を目的に、BtoB/CtoCサービスビジネスにおいて、企業にとっての顧客の体験価値を拡大するための戦略
(3) 日鉄ソリューションズの企業グループについて
日鉄ソリューションズグループ(日鉄ソリューションズ及び連結子会社)は情報サービス単一セグメントでありますが、お客様に提供するサービスの種類により、「ビジネスソリューション」と「コンサルティング&デジタルサービス」に分類しております。
日鉄ソリューションズ及び日鉄ソリューションズの関係会社は、日鉄ソリューションズ、親会社、連結子会社21社、持分法適用の関連会社1社で構成されております(2025年3月31日現在)。
① 連結子会社
1)地域子会社
日鉄ソリューションズ北海道㈱、日鉄ソリューションズ東日本㈱、日鉄ソリューションズ中部㈱、日鉄ソリューションズ関西㈱、日鉄ソリューションズ九州㈱、日鉄ソリューションズビズテック㈱、㈱OSPソリューションズ
日鉄ソリューションズが受注したビジネスソリューションの案件及び日本製鉄㈱向け案件につきまして、ソフトウェア開発やシステムの運用・保守サービス等を分担するとともに、地域市場を対象としたシステム案件を担当しております。
2)ITサービス子会社
NSSLCサービス㈱
高度な専門性を持ち、高品質で効率性の高い運用・保守サービスをワンストップ・シームレスに提供しております。
㈱ネットワークバリューコンポネンツ
ネットワーク・セキュリティ分野に関して高度な専門性と製品開拓力を持ち、同分野に関連する製品の販売及び保守サービスを提供しております。
3)コンサルティング子会社
NSフィナンシャルマネジメントコンサルティング㈱
金融機関の経営管理、内部統制、内部監査等に関するマネジメントコンサルティングサービス等を提供しております。
㈱金融エンジニアリング・グループ
高度なモデリング力、データマイニング力、コンサルティング力を有し、金融、流通・サービス分野でソリューションサービスを提供しております。
4)特例子会社
㈱Act.
障がい者の雇用拡大を目的にした「障害者雇用促進法」に基づく特例子会社であり、日鉄ソリューションズの福利厚生の一部業務、オフィスサービス、農業分野等を通じた地域サービス、ITを利用した各種サービス等を提供しております。
5)合弁子会社
エヌシーアイ総合システム㈱、日鉄日立システムソリューションズ㈱
各社独自のビジネスソリューションの提供、情報システム商品の販売等を行うと同時に、日鉄ソリューションズの金融・製造業分野等の案件につきましてシステムの企画・設計及びソフトウェア開発等を行っております。
6)海外現地子会社
日鉄軟件(上海)有限公司
中国においてシステムの企画・設計、ソフトウェア開発及びシステム運用・保守サービス等を提供しております。
NS Solutions Asia Pacific Pte. Ltd.
シンガポールにおいてシステムの企画・設計、ソフトウェア開発及びシステム運用・保守サービス等を提供しております。また、東南アジア地域におけるマーケティング業務を担当しております。
Thai NS Solutions Co.,Ltd.
タイにおいてシステムの企画・設計、ソフトウェア開発及び日系企業へのシステム運用・保守サービス等を提供しております。
PT.NSSOL SYSTEMS INDONESIA
インドネシアにおいてシステムの企画・設計、ソフトウェア開発及びシステム運用・保守サービス等を提供しております。
NS Solutions USA Corporation
米国においてシステムの企画・設計、ソフトウェア開発及びシステム運用・保守サービス等を提供するとともに、人的ネットワーク構築、日鉄ソリューションズへの情報発信、新規ソリューション・ビジネスの事業化に向けたコラボレーションを推進しております。
OPEN SYSTEM’S PRODUCTION,2 INC.
米国においてシステムの企画・設計、ソフトウェア開発及びシステム運用・保守サービス等を提供しております。
NS Solutions IT Consulting Europe Ltd.
欧州においてシステムの企画・設計、ソフトウェア開発及びシステム運用・保守サービス等を提供しております。
② 関連会社
気象衛星ひまわり運用事業㈱
注)1.日鉄ソリューションズ東日本㈱と日鉄ソリューションズビズテック㈱は、日鉄ソリューションズ東日本㈱を存続会社として2025年4月1日付で統合しております。
2.NSSLCサービス㈱は、2025年4月1日付で「日鉄ソリューションズサービスアンドテクノロジー㈱」に商号変更しております。
3.PT.SAKURA SYSTEM SOLUTIONSは、2025年2月28日付で株式を売却したことに伴い、連結子会社から除外しております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
以下、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、日鉄ソリューションズが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
日鉄ソリューションズは以下の企業理念を制定し、日本の情報サービス産業において主導的立場を確立し、持続的な事業の成長と高い収益力の実現を通じて、豊かな社会づくりに貢献していくことを目指しております。
①情報技術(IT)を活用した新しく大きく伸びるマーケット(市場)をターゲットとして、先見的なソリューションを企画し、経営資源を優先的に投入することで事業の成長を実現いたします。
②ターゲット市場に対して、製販一体の組織であるビジネスユニットを構え、ビジネスユニットごとの最適なビジネスモデルを構築するとともに、お客様に対して、お客様の事業展開・変革に合わせた最適なサービスを全社横断的に提供する体制を整えることで、事業の差別性と収益性とを実現いたします。
③お客様からの信頼と先進的な技術力こそが競争力の源泉と認識し、その強化・獲得を進めてまいります。
④「ビジネスソリューション」及び「コンサルティング&デジタルサービス」を事業の柱として構成し、コンサルティングからソリューションの設計、開発、運用・保守までの一貫したサービスを提供いたします。
・「ビジネスソリューション」:特定業種・業務に関する情報システムのソリューションの提供
・「コンサルティング&デジタルサービス」:DXコンサルティングに基づく高付加価値のデジタルサービスの提供
(2) 対処すべき課題
①2021-2025年度中期事業方針の実現に向けた事業運営
日鉄ソリューションズは、持続的な事業成長に向け、2021年4月に公表した2021-2025年度中期事業方針の実現に向けた事業推進・実行が課題であると捉えております。2021-2023年度までの3年間の累計で次のとおりであり、いずれも順調に推移しております。
(中期事業方針の進捗状況)
2024年度の見通しもあわせた進捗は、次のとおりであります。
(売上収益・利益の進捗)
2023年度の売上収益は3,106億円であり、売上成長率は2023年度までの3ヶ年で年率7.2%の成長となり、中期事業期間目標を上回り順調に推移いたしました。2024年度は売上収益3,300億円を見込んでおり、4ヶ年で年率7%と目標を上回る成長となる見込みであります。
また、「付加価値重視のオペレーション」により利益率も着実に改善しており、2024年度までの4ヶ年で、売上総利益:年率10.4%、営業利益:年率9.4%と順調な成長を見込んでおります。
(注力領域の進捗)
2023年度の注力領域の売上収益は1,335億円と、2020年度の970億円から、年率11.2%の伸びとなりました。2024年度の注力領域の売上収益は1,450億円を見込んでおり、年率10.6%の成長となる見込みです。
(成長に向けた投資)
成長に向けた投資につきましては、2023年度は事業基盤強化投資・DX加速投資合計で162億円の投資を実行いたしました。2024年度は190億円の投資を見込んでおり、2021~2024年度の4ヶ年平均で約175億円/年規模の積極的な投資を実行しております。また、M&A等の投融資につきましても積極的に実行しております。
今期の具体的な取り組みは次のとおりであります。
なお、日鉄ソリューションズでは、2022年4月に開示した「成長投資の資金確保に向けた政策保有株式の売却予定金額設定に関するお知らせ」のとおり、成長投資の原資とすることを目的に、政策保有株式の売却を進めております。2023年度は71億円の売却を実行いたしましたが、株価上昇の影響等(+275億円)により、2024年3月末時点の残高は599億円(+203億円)となりました。今期も方針通り引き続き売却を進めてまいります。
②「NSSOL2030ビジョン」
日鉄ソリューションズは、設立25年目を迎える2025年度を第二の創業期と位置づけ、次のステージに向けて、新たな活動をスタートすべく、2030年における日鉄ソリューションズの目指す姿「NSSOL 2030ビジョン」を策定いたしました。
(ⅰ)中長期外部環境とITメガトレンド
2030年に向けて、日鉄ソリューションズを取り巻く外部環境がさらに大きく変化していく中、以下3点が日鉄ソリューションズにとって重要なITメガトレンドであると捉えております。
(ⅱ)日鉄ソリューションズの目指す姿
外部環境及びITメガトレンドを受けて、ITに求められる役割は、従来の個別企業の課題解決から、社会全体や業種横断の課題解決に拡大していっております。日鉄ソリューションズも、これまでの顧客企業の「パートナー」という立ち位置から、社会や企業の在り方を描き、実現する「プロデューサー」へと生まれ変わっていくべく、日鉄ソリューションズの目指す姿を「Social Value Producer with Digital」と定めました。
(ⅲ)ビジョン実現に向けた取り組み
(ア)価値提供対象の拡大
技術獲得・ソリューション開発投資、人的資本投資、M&A等外部成長投資等を通して自らのケイパビリティを強化し、新たな領域に価値提供の対象を拡大します。
(イ)多様な価値提供方法の実現
SI型ビジネスで蓄積した業務知見や技術等の強みをアセット化し、3つのビジネスモデルにより、新たな価値を提供します。
・次世代SIモデルによる、サステナブルなITサービスの提供
・アセット活用モデルによる、ベストプラクティスの提供
・プラットフォーム提供モデルによる、共創・共生基盤の提供
(ウ)知見と技術力の活用と強化
日鉄ソリューションズの強みである知見と技術力を活用・強化し、新たなビジネスモデルにシフトします。
(ⅳ)目指す構造
業界トップレベルの事業成長により、2030年代のできるだけ早期に、以下の構造の実現を目指します。
(実現に向けた取り組み)
・人的資本の強化、並びにアセット化に向けたソリューション開発等に1,000億円以上投資
・M&Aを通じた1,000億円規模の事業創出
・企業価値向上に向けた資本効率のさらなる向上
(ⅴ)ビジョンと中期事業計画の位置づけ
2030年度までの6年間を、前半3年間、後半3年間の中期計画に分け、前半3年間で成長に向けた土台作りを行い、後半3年間で成長を加速させていきます。今年度中に前半3年間の2027中期を策定いたします。
③サステナビリティ経営の推進
サステナビリティ経営の推進にあたっては、日鉄ソリューションズが目指す社会的存在意義のパーパスを起点に価値創造プロセスを整理し、5つのマテリアリティを定め、その実現に取り組んでおります。
日鉄ソリューションズのサステナビリティ経営の推進体制、具体的な取り組みにつきましては、次項「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご覧ください。
本項においては日鉄ソリューションズグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。ただし、これらは日鉄ソリューションズグループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。
なお、本項の記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は本書提出日現在において判断したものであります。
(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動はありません。
ただし、経済情勢の変化等によるシステム投資動向、競合状況、大型プロジェクト案件の存否、個別プロジェクトやサービス案件の進捗状況・採算性等により、経営成績が変動する可能性があります。また、一時点で収益が認識される機器の販売等の個別案件の売上収益の計上時期により、四半期・半期ごとの経営成績が変動することがあります。
(2)特定の取引先・製品・技術等への依存
現時点で、該当する事項はありません。
日鉄ソリューションズグループは、製造業、流通業、運輸業、通信業、金融業及び官公庁等幅広い顧客からご支持をいただいております。その中で日本製鉄㈱とは安定的な取引を継続しており、日鉄ソリューションズグループ最大の取引先である同社に対する当連結会計年度の販売実績は62,509百万円(割合20.1%)となっております。また、日鉄ソリューションズグループは、顧客のIT戦略立案等のコンサルティングから、企画、構築、運用・保守というシステムライフサイクルを通じたソリューションメニューを提供し、特定の製品・技術等に偏ることなく事業を展開しております。
(3)情報サービス業界特有の法的規制・取引慣行・経営方針、及びその他事項
(情報セキュリティに関するリスク)
顧客システムの開発・運用等を通じて取得した顧客情報に加え、日鉄ソリューションズグループの個人情報や事業上の機密情報が、人為的な過失、コンピュータウイルスやランサムウエア感染及び不正なアクセス等により、外部への流出や改ざん等の事態が発生した場合は、顧客等からの損害賠償請求、日鉄ソリューションズの信用失墜等の事態を招く可能性があります。また、中国や東南アジア各国において個人情報保護法の制定・施行が活発化しており、当該国での事業推進においては情報の取り扱い、越境につきまして十分な注意が必要になっております。
日鉄ソリューションズは、社長を委員長とする情報セキュリティ委員会のもと、情報セキュリティ専門組織である情報セキュリティ部を設置し、社内ルールや体制の整備、e-learning等を通じた教育啓発活動、技術的セキュリティ対策等の諸施策を実施するとともに、プライバシーマークをはじめとする各種認証取得に積極的に取り組む等、顧客情報や機密情報等の保護に努めております。
(情報システム構築に関するリスク)
情報システムの構築ビジネスは、一般的には請負契約によって受託することが多く、通常、プロジェクトを受注する際には、当該プロジェクトに必要な工数を見積った上で請負金額を確定させるため、当初の総費用の見積りにおいては不確実性は相対的に低いものの、システム構築は、案件ごとの個別性が強く、納期までに顧客の要求に沿ったシステムを完成・納品する完成責任を負っており、システムへの要求が一層高度化かつ複雑化するとともに、短工期の完成・納品が求められる中、契約当初に予見しなかったプロジェクト進捗の阻害要因が発生した場合は、その変化した状況や緊急対応要素の程度を判断したうえで、その対応に必要な工数を追加的に見積った結果、契約当初の納期及び作業工数見積りどおりにプロジェクトを完遂させる場合、当初の想定以上の費用を要する可能性があります。プロジェクトを完遂できない等で契約不履行が生じた場合、顧客等からの損害賠償請求、日鉄ソリューションズの信用失墜等の事態を招く可能性があります。
さらに、業務の受委託に伴う他社との協業機会が多く、委託先管理において労働関連法規制に抵触した場合や、公共入札案件における独占禁止法抵触リスクが発現した場合等、行政処分、日鉄ソリューションズの信用失墜等の事態を招く可能性があります。
これらのリスクに対し、日鉄ソリューションズはプロジェクトリスク管理機構を設け、プロジェクトの提案段階からリスク洗い出しと対策検討を徹底して行って契約面からのリスク回避に努めるとともに、受注後の実行段階においても組織的なレビューを持続的に行って課題の早期検知と対策実施を進めております。
(ITサービス提供に関するリスク)
データセンターサービスやクラウドサービス等日鉄ソリューションズが提供するITサービスにおいては、電力・通信障害、機器・設備の故障、人的作業ミス等により、日鉄ソリューションズのサービスに障害等が発生した場合は、顧客等からの損害賠償請求、日鉄ソリューションズの信用失墜等の事態を招く可能性があります。
これらのリスクに対し、日鉄ソリューションズはプロジェクトリスク管理機構を設け、プロジェクトの提案段階からリスク洗い出しと対策検討を徹底して行って契約面からのリスク回避に努めるとともに、受注後の実行段階においても組織的なレビューを持続的に行って課題の早期検知と対策実施を進めております。
(知的所有権に関するリスク)
製品及び技術の複雑化等に伴い、提供するサービス又は製品に対して第三者から知的所有権の侵害を理由とする訴訟提起又は請求を受け、その結果、日鉄ソリューションズグループが損害賠償を負担し、又は代替技術の獲得もしくは開発をしなければならなくなる可能性があります。
日鉄ソリューションズでは各部門内に知的財産責任者を配置するとともに、法務・知的財産部を中心として知的所有権に関する社内教育の徹底、他者特許侵害の監視等を行い、リスクの発現防止に努めております。
(4)労務管理に関するリスク
労務管理リスクにつきましては、日鉄ソリューションズ社員の勤務実態の適正な把握、管理を行うとともに、業務プロセスの標準化、システム化の促進等による業務負荷軽減に取り組みます。またハラスメントリスクに対して、意識啓発活動の継続や教育の徹底、ヘルプライン活用強化等にグローバルで取り組み、徹底防止を図ります。
(5)自然災害・感染症等の発生
日鉄ソリューションズが事業活動を展開する地域が大規模な地震、津波、風水害等に見舞われ、事業拠点及び従業員、パートナーに大きな被害が発生した場合、また、感染症の発生・拡大により、事業活動に支障が生じる可能性があります。
日鉄ソリューションズは、これら災害等による事業継続リスクへの対応力強化として、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの構築、防災訓練及び建物の耐震調査、在宅勤務制度の拡充、テレワーク環境整備等の対策を講じております。また日鉄ソリューションズのデータセンターにつきましては免震又は耐震構造を採用し、自家発電による無停電電源装置を装備するとともに、強固なセキュリティを確保しております。システム開発につきましては、クラウドサービス型の社内開発基盤「TetraLink」の活用による国内外での分散開発体制の拡大等に取り組んでおります。
(6)重要な訴訟事件等の発生
(実在性を確認できない取引に関する事項)
日鉄ソリューションズは2019年11月中旬、国税当局による税務調査の過程で、日鉄ソリューションズの一部の物販仕入販売型取引に関し、その実在性に疑義が生じたことから特別調査委員会を設置し調査をいたしました。その結果、実在性を確認できない取引が明らかとなったため、当該取引を取り消し、入金額及び出金額を仮受金46,404百万円及び仮払金44,753百万円として計上するとともに、その純額をその他の非流動負債に含めて表示しております。
上記仮払金の対象となった取引のうち、2021年7月27日付で一部の取引先から1,275百万円の返還を受けたため、上記仮払金残高は同額減少しており、当連結会計年度末における純額2,926百万円を、その他の非流動負債に含めて表示しております。
また、上記の他、受発注済みの未処理案件があり、当該案件に関連して、みずほ東芝リース株式会社より、2020年3月31日付(日鉄ソリューションズへの訴状送達日は、2020年6月24日)で、東京地方裁判所にて、違約金請求訴訟の提起を受けました。なお、同訴訟につきましては、2021年1月18日付で、予備的請求として、売買契約に基づく代金支払請求を追加する旨の訴えの変更がなされております。
同訴訟は、同社が、2019年8月、日鉄ソリューションズとの間で、日鉄ソリューションズが同社よりサーバ及びその周辺機器等を購入する旨の売買契約(以下「本売買契約」)を締結したところ、同年11月に日鉄ソリューションズが本売買契約を解約した旨主張して、日鉄ソリューションズに対し、当該売買代金と同額の違約金を請求するとともに、予備的に、本売買契約に基づき当該売買代金を請求するものであり、請求額は10,926百万円及びこれに対する遅延損害金であります。日鉄ソリューションズとしましては、当該請求の棄却を求める等、適切に対応して参ります。当該案件の今後の状況によっては日鉄ソリューションズの財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。
(7)役員・大株主・関係会社等に関する重要事項等
(日鉄ソリューションズの株式について)
当連結会計年度末日現在、日本製鉄㈱は日鉄ソリューションズの発行済株式総数91,501,000株のうち58,033,800株(出資比率63.4%)を保有しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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