ALSOKグループは、ALSOK、連結子会社92社(海外子会社18社を含む。)、持分法適用会社15社(海外持分法適用会社3社を含む。)で構成されており、セキュリティ事業、FM事業等、介護事業及び海外事業を展開しております。その他海外で同様の事業を展開する台湾新光保全股份有限公司は、連結子会社又は持分法適用会社ではありませんが、営業及び運用面において、ALSOKグループと相互協力体制を確立しております。セグメント別の事業の内容は、以下のとおりです。
(1)セキュリティ事業
ア 機械警備事業
通信回線を利用して異常信号の送信を行う警報機器をご契約先に設置し、侵入・火災・設備異常等の情報の遠隔監視をALSOKガードセンターで行い、異常発生時には訓練を受けたガードマンが現場に駆けつけ、適切な処置を行う業務です。
法人向けサービスとしては、先進的な画像解析技術を取り入れた画像監視サービスを標準装備したセキュリティシステム「ALSOK-G7」を展開しております。本サービスはALSOKが磨き上げてきた高品質かつ堅実な警備サービスに最先端の映像セキュリティ機能を付加したオンラインセキュリティシステムであり、お客様はいつでもどこからでも現地の映像確認を行うことができます。また、「ALSOK情報提供サービス」では、相互通話も可能な「ライブ画像確認サービス」や、警備情報(開始/解除)の閲覧、警備セット忘れや警報発生のメール通知機能など、様々な追加機能をご利用可能です。さらに、ALSOK-G7のオプションサービスとして、カメラ映像をクラウド上に保存できる「画像蓄積サービス」や、出退勤操作をした際の履歴とともに操作者の画像をWebで閲覧可能な「出退勤情報サービス」などをご用意しており、セキュリティ面の強化のみならず労務管理や業務効率化にも役立つシステムとなっております。
ALSOK-G7以外にも、中~大規模施設向けにファシリティマネジメント機能を強化し、低コストで施設価値の向上を可能にする「ALSOK-FM(ファシリティマネジメント)サポート」や、キャッシュコーナーを無人管理する「アマンドシステム」等があります。また、2023年3月からパソコンをはじめとするIT機器関連のトラブルが発生した際に警備員が急行して応急処置を行う「ALSOK ITレスキュー」のサービスを開始いたしました。さらに、2024年2月からはマンションやビル等の対象となる設備機器からの異常を受信した際や設備の障害における確認依頼があった際に、ガードマンが現地を確認し原因究明と応急処置を実施する「ALSOK設備レスキュー」を開始いたしました。そのほか、ヘルス・セキュリティとして産業医の選任義務がない50名未満の事業場向けに最適化された、従業員の健康管理をサポートするための産業医サービス「ALSOKオフィスドクターパック」、企業の従業員様向けに、健康相談・メンタルヘルス・ハラスメントの電話相談をパッケージ化した「ALSOK相談窓口サービス」を提供しております。
イ HOME ALSOK事業
個人向けサービスでは、2024年に多発した「匿名・流動型犯罪グループ」による連続強盗事件の影響もあり、ALSOKへの問い合わせが増加しました。それに伴い、ホームセキュリティの導入を検討するお客様が増加し、主力商品である「HOME ALSOK Connect」の販売が堅調に推移いたしました。特に、異常を感じた際にボタン一つで通報できる『非常ボタン』や外出及び帰宅時のスマートフォン忘れを音や液晶画面でお知らせする操作器『スマホゲート』は大変ご好評いただいております。
高齢者市場については、高齢者向けの見守りサービスとして「HOME ALSOK みまもりサポート」を展開しており、緊急通報、ガードマンの駆けつけ、健康相談等のサービスを提供しております。高齢者人口の増加に伴い導入実績は増加傾向にあり、近年では高齢者ご本人やその親族等個人のお客様とのご契約だけでなく、高齢者市場に関連する法人企業との契約も増加しております。また、自治体との高齢者見守りに関する事業においても、委託業者として順調に受託件数を伸ばしております。今後も高齢者の安全・安心な暮らしの実現に向けて取り組んでまいります。
ウ 常駐警備事業
ご契約先の施設に警備員を配置し、出入管理、巡回、監視を行い、各種事故の予防と緊急時や事故発生時に対応する業務です。また、国際会議やスポーツ競技大会、花火大会やお祭り等各種イベント讐備と、国内外の著名人や企業の役員などに対する身辺警護など、幅広いニーズに対応しております。さらに、「見える警備」の提供を目指し、常駐警備隊員にモバイルデバイスを中心にガスセンサー・電光掲示板アプリ・サーモカメラ・外国語翻訳機等のデジタル機器を装備し、お客様へのレポーティングのためのDX化を推進しております。近年では、各地での大規模な再開発の推進や、インバウンドの回復による需要の増加、また、少子高齢化による働き手不足が喫緊の課題であり、各種資機材(AIカメラ、出入管理の自動化など)、アバター、讐備ロボット、巡回ドローンなどを活用した省人化により、一層効率的かつ効果的な警備を提供しております。
エ 警備輸送事業
ご契約先の指定場所に現金、有価証券等の貴重品を現金輸送車等により輸送する業務です。現金、有価証券等を安全に輸送する現金輸送サービスのほか、店舗売上金管理を警備輸送ネットワークでトータルサポートし、お客様の業務効率化に資する「入(出)金機オンラインシステム」、金融機関やコンビニエンスストアに設置されたATM等への現金等の補充・回収、及び障害時の対応等、運営をトータルで行う「ATM管理サービス」を提供しております。また、金融機関のバックオフィス業務なども受託しております。
キャッシュレス社会の進展への対応のため、キャッシュレス決済事業者として、QRコード決済を中心に1つのアプリ1つの端末で複数のペイメントに対応可能な「ALSOKマルチQR決済ソリューション」を提供しております。さらに、サイバー攻撃による被害やなりすましメールの対策として重要性が高まっている情報端末管理のための「ALSOK PCマネジメントサービス」など、様々な情報セキュリティソリューションを提供しております。2024年1月には、お客様の大切なPCへのマルウェア攻撃を瞬時に検知・自動復旧させる「ALSOK EDRサービス」を開始しました。
(2)FM事業等
各種建物設備の修繕・リニューアル工事、管工事、電気工事や防火・防災業務、設備管理業務、清掃業務、衛生管理業務、電話応対業務などのビル・マンション等の各種施設における維持、管理、運営を通じて、建物管理コストの低減から資産価値の維持・向上まで、建物の運営・管理をトータルサポートする事業です。関西エリアにおいては2024年12月に株式会社カンソーが新たにグループに加わり、FM事業の提供体制がさらに強化されました。また、災害対策用品、AEDをレンタル・販売しているほか、食品検査事業を営むALSOKエムビック研究所株式会社ではアスベスト検査等も行っております。
防災事業においては、総合防災メーカーであるホーチキ株式会社及び日本ドライケミカル株式会社との資本業務提携及び持分法適用関連会社化により、防火・防災分野における事業推進体制の強化を図っております。
(3)介護事業
居宅介護支援(ケアプラン作成)や、ご自宅での生活を支援する訪問介護・訪問看護・デイサービス等の在宅介護サービスから、特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホーム)・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、サービス付き高齢者向け住宅等の施設介護サービスまで、幅広いサービスを提供しております。また、福祉用具の販売・レンタル事業のほか、訪問医療マッサージサービスも提供しております。
(4)海外事業
日系企業の進出の多い東南アジアを中心に、タイ、ベトナム、インドネシア、インド、ミャンマー、バングラデシュの6か国で事業を展開しています。
現在では、常駐警備サービスや機械警備サービスの提供にとどまらず、防災、清掃、ビル施設管理などのファシリティマネジメント分野にまで事業領域を拡大しています。
各国の治安や経済状況に応じたお客様のニーズに応え、国内で培ったサービスを連携させることで、お客様の事業継続をサポートしています。
〔事業系統図〕
当連結会計年度末におけるALSOKグループのセグメントごとの主要会社並びに系統図は以下のとおりであります。
なお、取引は代表的なものについてのみ記載しております。
(注)1.2025年4月1日付にて、ALSOKライフサポート株式会社をALSOKジョイライフ株式会社に吸収合併いたしました。また、ALSOKジョイライフ株式会社にALSOK介護株式会社の関西本部事業及び株式会社メディカルケアコンフォートの全事業を事業譲渡し、ALSOK介護株式会社が持つ株式会社アニストの全株式を株式譲渡しました。
(注)2.ALSOKは、2025年4月1日付にて、ALSOKの完全子会社であるALSOK関東デリバリー株式会社を吸収合併いたしました。
※1 ALSOKは、2024年10月1日付にて、ALSOKの北海道における事業所である北海道支社及び警送北海道支社の事業を会社分割(簡易吸収分割)の方法により、ALSOKの連結子会社であるALSOK北海道株式会社へ承継させました。
※2 ALSOKは、2024年12月1日付にて、主としてFM事業等を営む株式会社カンソーの全株式を取得し、同社及び同社の子会社1社を連結子会社といたしました。
(1)会社の経営の基本方針
ALSOKの経営理念は、『我が社は、「ありがとうの心」と「武士の精神」をもって社業を推進し、お客様と社会の安全・安心の確保のために最善を尽くす。』であります。これをパーパスとして、お客様に対して最高の商品・サービスをご提供することを最優先とし、併せて社員にとって働きがいのある会社の実現に努めるとともに、収益を拡大すること、警備業を中核としつつ新たな分野における商品・サービスを幅広くご提供すること、社会の発展に貢献するサービスの展開と商品の開発を行うことを定めております。
(2)目標とする経営指標
ALSOKグループは、収益性の向上のためセキュリティ事業を中心とした事業の拡大及び業務全般にわたる合理化・効率化の推進を重要な課題として位置付けており、現状では経営指標として「連結売上高経常利益率」を重視しております。また、株主資本の最適活用を図る経営指標としては、「ROE(連結自己資本当期純利益率)」を重視し、中期的には両指標とも10%以上を想定しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
ALSOKグループは、リスクが多様化する社会の中で、拡大する安全・安心ニーズに対応すべく、ALSOKグループの既存の警備インフラを活用した新たなサービス提供等によるセキュリティ事業の拡大を推進するとともに、介護事業などセキュリティ事業とシナジー効果の見込める事業に積極的に取り組むことを通じて「強靭な綜合安全安心サービス業」を目指し、お客様と社会の安全・安心ニーズへの対応能力の強化、デジタル化とデータ活用、社員が活躍できる環境の構築、サステナビリティへの取組強化を行ってまいります。
(4)経営環境及び会社の対処すべき課題
ALSOKグループは、日本の警備業におけるリーディングカンパニーとして、社会の安全・安心の確保に貢献するとともに、法令を遵守し、社徳のある会社を目指して、より一層の企業価値向上に取り組んでまいります。また、リスクが多様化する社会の中で、安全・安心に係る社会インフラの一翼を担う企業として、既存の業務領域における融合強化・新たな業務領域の拡大を図ることによりビジネスモデルの変革を推進し、拡大するお客様と社会の安全・安心ニーズに的確に応えてまいります。
ア 金融市場等の変動、資源等価格高騰
2024年3月における日本銀行の金融政策の枠組みの見直しを契機とした金融政策正常化への動きや、原材料価格の高騰、賃上げ等の生産コスト上昇が見込まれる中、パートナーシップ構築宣言企業として、コスト増に対応した価格改定などを含め取引先との共存共栄を引き続き目指すとともに、取引先を含めたマルチステークホルダーに配意した取組みを行ってまいります。また、ALSOKが使用する機器の調達においては需給予測に基づいた適正な在庫管理、調達先の拡大、リユースの推進などを進め対応してまいります。
イ お客様と社会の多様な安全・安心ニーズへの対応
重要インフラ・サプライチェーン等へのサイバー攻撃リスクの増加、高齢者、女性、子ども等の社会的弱者の安全・安心への懸念、身近な犯罪や事故の増加、相次ぐ自然災害やインフラ老朽化等の社会を取り巻くリスクは多様化しており、安全・安心に関するニーズに的確に最高の品質で応えていくことが重要であると認識しております。
ALSOKグループではこれらのニーズに対して、警備業務・ファシリティマネジメント業務等で培った社内外インフラを強化しつつ、サイバーセキュリティ対策、お客様個々人の安全・安心を見守るサービス、BCPソリューション等の自然災害リスクに対応するサービス、各種アウトソースニーズへの対応、建物設備やインフラに対する包括的な管理サービス等、多様なサービス機能を組み合わせた新たなソリューションを、外部とのアライアンスも活用しながら拡充してまいります。
ウ デジタル化とデータ活用
デジタル技術の進展等、ALSOKグループを取り巻く事業環境が大きく変化する中、お客様とのコミュニケーション強化やデータ活用による新たなサービスの創造、社内のフロント部門やバックオフィス部門におけるオペレーションの効率化・省人化による生産性向上や新たな付加価値創出に注力してまいります。
エ 社員が活躍できる環境の構築
ALSOKグループは、セキュリティ事業、綜合管理・防災事業、介護等生活支援事業の各事業を牽引する多様な人材の採用や、多様な働き方の提供、能力開発など個々の働き手が持てる能力を最大限に発揮できる制度、環境を整備することにより、働き手のエンゲージメントを高めながら、グループ内の働き方改革を一層推進してまいります。
オ サステナビリティへの取組強化
ALSOKグループは、ガバナンスの強化を図りつつ、持続的な成長の実現と、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。また、CSR活動を通じてSDGsの達成に貢献するとともに、地球環境問題が人類共通の課題であるとの認識のもと、持続可能な社会の実現を目指しております。ALSOKは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に賛同しており、CO2排出量削減目標の達成に向けて2023年2月にはサプライチェーン排出量であるスコープ3をグループ全体で算出するなど、多方面から積極的に取り組んでまいります。CO2排出量削減への取組みとして、電動車両の導入と、EV充電設備の販売、設置工事や保守メンテナンスを通じて、サステナビリティへの取組みを強化してまいります。また、生態系の保全への取組みとして、ALSOKグループでは10社が「認定鳥獣捕獲等事業者」の認定を受けており、ALSOK千葉株式会社では、自社の食肉加工施設を運営し、ジビエ肉の販売を行っております。
カ 大規模災害、感染症等への対応
ALSOKグループは、大規模災害の発生に備え、経験等によって培ったノウハウを活かし、事業継続計画及び災害対策規程に基づく対応マニュアルの整備、対策品の備蓄、全国規模による機動的な対応体制、定期的な教育訓練の実施などの対策を講じております。その他、感染症の拡大防止に向けた取組みとして、継続的なサービス提供が維持できるようコンティンジェンシープランを策定しております。また、お客様のコンティンジェンシープラン構築をサポートすべく、「安否確認サービス」等のサービスを提供しております。
キ 海外事業の展開
ALSOKグループは、海外でも高まる安全・安心ニーズに対し、日本で培ったノウハウをもとに、国ごとに最適な商品・サービスをご提供し、お客様の海外事業をサポートするべく、積極的な展開を図っております。2023年8月には、インドネシア子会社であるPT.ALSOK BASS Indonesia Security Servicesを通じて、インドネシアにおいて人材派遣及び警備等の事業を営むPT.Shield-On Service Tbkの株式を取得し、同社及びその子会社7社を連結子会社としており、日本とインドネシアの2国間での人材育成の互恵関係の構築及びASEANでの一層の事業展開を強化してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在においてALSOKグループが判断したものであります。
(1)物価変動・供給不足に関するリスク
円安や原材料価格の高騰、賃上げ等の生産コスト上昇が今後も続く場合、継続的なサービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。加えて、金融市場の動向と金融のシステミックリスク、その他内外情勢の変化も、物価変動や供給不足をもたらし、ALSOKグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのためALSOKは、パートナーシップ構築宣言企業として、コスト増に対応した価格改定などを含め取引先との共存共栄を引き続き目指すとともに、取引先を含めたマルチステークホルダーに配意した取組みを行っております。
また、供給不足の影響を最小限にするため、需給予測に基づいた適正な在庫管理、調達先の拡大、リユースの推進などを進め対応しております。
(2)事業環境に関するリスク
重要インフラ・サプライチェーン等へのサイバー攻撃リスクの増加、高齢者、女性、子ども等の安全・安心への懸念、街中での凶悪な犯罪や事故の増加、相次ぐ自然災害やインフラ老朽化などを背景に、ALSOKグループに対する期待は高まっておりますが、ALSOKグループがこうした期待に応えられない場合、お客様の信頼を失い、業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのためALSOKグループは、警備業務・ファシリティマネジメント業務等で培った社内外インフラを強化しつつ、サイバーセキュリティ対策、お客様個々人の安全・安心を見守るサービス、BCPソリューション等の自然災害リスクに対応するサービス、各種アウトソースニーズへの対応、建物設備やインフラに対する包括的な管理サービス等、多様なサービス機能を組み合わせた新たなソリューションを、外部とのアライアンスも活用しながら拡充しております。
(3)技術環境の変化に関するリスク
ALSOKグループがお客様と社会の安全・安心ニーズに的確に応えていくためには、実用化段階に入っているドローン、AI、5G等を活用した新たな商品・サービス開発が不可欠となっております。そのような状況において、こうした技術環境の変化に適切に対応できなかった場合、ALSOKグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのためALSOKグループは、最新の技術動向を把握するとともに、ドローン、AI、5G等を積極的に活用し、DXを推進することで、リスク回避に努めております。
(4)人材の確保・育成に関するリスク
ALSOKグループは、幅広い業務領域(セキュリティ事業、設備・工事を含めた綜合管理・防災事業、介護等生活支援事業)で事業を展開しており、国内の生産年齢人口減少が続く状況下において、質の高い人材の確保が困難となった場合、各事業の運営を担う人材及びそれらをマネジメントする経営人材が不足し、ALSOKグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対応するため、ALSOKグループは、ベースアップ実施、多様な人材の採用並びに多様な働き方の提供、資格取得支援等による能力開発、有給休暇の取得推進など個々の働き手が持てる能力を最大限に発揮できる制度、環境を整備し、エンゲージメントを高めながら、グループ内の働き方改革、働き手の処遇向上を一層推進しております。
なお、組織の活性化と社員の能力育成を目的としたグループ全体での人事交流の促進、女性社員の配置先の拡大、マルチタスクの強化等により柔軟な人事管理を実施し、適材適所配置の強化を図っています。
加えて、豊富な実務経験や専門的な能力を有する定年退職者が、グループ内で定年後も長期間活躍可能な仕組みを取り入れるなど、質の高い労働力の確保や、デジタル化とデータ活用を進めるなど、社内のフロント部門やバックオフィス部門におけるオペレーションの効率化・省人化による生産性向上にも努めております。
(5)人権に関するリスク
労働集約型のビジネスを行うALSOKグループでは人権が主要なリスクであると捉えており、自社のみならずサプライチェーン全体で人権リスクの低減に取り組む必要性が高まっています。
グループ全体で人権尊重の取り組みを強化するため、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、2023年11月に「ALSOKグループ人権方針」を策定し、2024年4月には人権委員会を設立しました。総務・広報担当役員の責任のもとサステナビリティ担当部署を中心として人権リスクの評価を行い、特定された課題に対する軽減及び是正措置の検討を行っていく予定です。また、特定された人権リスクについては経営層へ適宜報告を行い、リスク管理委員会と連携した管理を行ってまいります。
(6)環境問題に関するリスク
近年、世界各地で熱波や豪雨、干ばつなどの極端な気象現象(異常気象)が頻発しています。昨年は、我が国でも激甚災害に指定される豪雨等災害の多発、平均気温が観測史上最高を記録するなど異常気象が観測され、ALSOKグループだけではなく、広く企業活動や市民生活に大きな影響を与えています。
ALSOKグループでは、このような気候変動等への対応として、気候変動の緩和・適応策、水・海洋・森林資源の保全、循環型社会形成への対応、汚染防止と廃棄物管理、生物多様性の保全といった課題に関し、リスクと機会の両面から、さまざまな取り組みや商品・サービス提供を行い、課題の解決と持続可能な社会の実現を目指しています。また、その他の活動として、自社所有施設の照明のLEDへの切替や、電気自動車やハイブリッド車への積極的な入れ替えを推進することによる地球環境対策としてのCO2排出量削減の取組みを行なっている他、気候変動に関する国内イニシアティブ(JCI気候変動イニシアティブ)にも賛同・加盟しています。2020年1月より、地球環境問題の解決と持続可能な開発に貢献することを目的として発足したNGOである地球環境行動会議(GEA:Global Environmental Action)に会員企業として加盟し、事業活動費を寄付しています。さらに、ALSOKは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に賛同し、2022年10月よりTCFDに基づく情報を開示しているほか、2023年5月にはGXリーグに参画するなど、多方面から積極的に取り組んでおります。なお、これらの取組みについては、ALSOKホームページや、毎年発行しているALSOKレポート(統合レポート)等を通じて発信しています。
(7)大規模災害、感染症等の発生に関するリスク
大規模災害等の発生により、ALSOKグループの社員や、ALSOKグループが運営する施設等が被災した場合、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。
そのためALSOKグループは、これら大規模災害の発生に備え、経験等によって培ったノウハウを活かし、事業継続計画及び災害対策規程に基づく対応マニュアルの整備、対策品の備蓄、全国規模での機動的な対応体制、定期的な教育訓練の実施などの対策を講じております。
また、大規模災害やそれに伴う長期間にわたる停電等の発生により、ALSOKグループが構築しているネットワーク等の機能が停止した場合、サービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。
そのためALSOKグループは、重要システムのバックアップ環境として東日本と西日本の2拠点にデータセンターを設置し、大規模災害等の発生に備えて相互監視を行っております。
その他、仮に、重要な施設等を警備する社員や、ALSOKグループが運営する介護施設等において集団感染が発生した場合、継続的なサービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。そのためALSOKグループでは、感染症の拡大防止に向けた取組みとして、継続的なサービス提供が維持できるようコンティンジェンシープランを策定しております。
(8)システム開発、運用に関するリスク
ALSOKグループは、新商品・サービスや基幹システム等の開発において、社外のベンダーへ開発業務を委託することがあります。そのような状況において、ALSOKや委託先の開発業務の進捗の遅れが生じ、計画通りにリリースされなかった場合、ALSOKグループの業績や経営計画に影響を及ぼす可能性があります。そのためALSOKグループは、開発業務の進捗管理に関しては、委託先と緊密に連携し、両社の責任者が詳細な進捗確認を行うことで、早期に適切な対応を講じ、遅延防止を図っております。あわせて、リスクを軽減するためシステム移行を機能別に段階的に進めることも選択肢としているほか、受入試験や導入後の改修・改良等についても適切に内部統制を構築して対応しております。さらに、プロジェクトマネジメントスキル等の高度な専門知識を持った人材の確保・育成を強化することで、委託先の進捗や品質をより適切にコントロールしてまいります。
また、ALSOKが使用する基幹システム等の開発において、導入後にシステムトラブル等が発生した場合、ALSOKグループの業績や内部統制に影響を及ぼす可能性があります。そのためALSOKグループは、システムトラブル等が発生した場合、社外のベンダーとトラブルに対応する体制を構築できるよう準備しているほか、適切な内部統制を整備しております。
その他、商品・サービスの提供に関わるシステムや基幹システム等の運用において、通信障害やシステムトラブル等が発生した場合、サービスの提供等に影響を及ぼす可能性があります。そのためALSOKグループは、各拠点においてネットワーク機器を多重化するほか、遠隔地に各種バックアップサーバーを確保するなど、バックアップ体制を整えたうえで、システム障害を想定した訓練等を実施するなどして、安定的な運用に努めております。
(9)情報管理に関するリスク
ALSOKグループは、多くの個人情報や機密情報を取り扱っております。これら情報資産に対して、悪意を持った第三者による攻撃や、社員や業務委託先といったALSOKグループ関係者の不注意又は故意による流出等が発生した場合、ALSOKグループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い、法的罰則等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのためALSOKグループは、全社的な情報セキュリティ確保の礎として「情報セキュリティ基本方針」を定め、この基本方針を、役員を含む全社員、保有する全ての情報資産に適用しております。また、情報資産管理規則に基づき、全社的な情報資産管理体制の構築及び推進、重大な情報資産事故に関する訓練等を実施しております。なお、重大な情報資産事故が発生した場合には、ALSOK-CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置することとしており、事故対応から再発防止策の検討・実行まで適切に対応する体制を整えております。
(10)レピュテーションに関するリスク
ALSOKグループでは、商品・サービスの提供に当たって、複数の会社で共通のコーポレートブランドを使用しております。このような状況において、ALSOK若しくは関係会社において不備・不祥事案が発生した場合、入札停止は勿論のこと、ALSOKグループのブランドイメージが低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
ALSOKでは、グループガバナンスの強化の観点から、関係会社管理のための専管部署を設置し、職務の執行に係る事項の報告及び関係会社の損失の危険に係る重要な情報の報告を適時受け、ALSOKと関係会社が連携してリスク対応を行うこととしているほか、ALSOKから取締役又は監査役を派遣するなどして厳正な指導、監督を行っております。
また監査部では、「内部監査規程」に基づき、関係会社に対して経営活動の全般にわたる管理、運営の制度及び業務の改善を重視しての指導、助言、勧告を実施するなど、グループ全体のコンプライアンス遵守に取り組んでいます。
なお、ALSOKの内部統制システムの整備の状況や、監査役監査及び内部監査の状況等については、有価証券報告書内「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。
(11)法的規制に関するリスク
ALSOKグループは、セキュリティ事業等のサービスを提供するに当たり、各種の法的規制を受けており、主なものは次の表に記載のとおりであります。
今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、ALSOKグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、ALSOKグループでは、各業務主管部及び関係会社にて、それぞれが主管する業務に関係する法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられていないかについて確認、対応することとしており、そのリスク情報については定期的にALSOK法務室へ報告することとしております。今後も、関係当局の動向を注視し、法的規制の変更に伴う業績変化を回避すべく、適時適切に対応してまいります。
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関係する主な法律又は条例 |
監督官庁等 |
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セキュリティ事業 |
警備業法 |
国家公安委員会(警察庁) |
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道路交通法 |
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電気通信事業法 |
総務省 |
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電波法 |
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電気工事業の業務の適正化に関する法律 |
経済産業省 |
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電気用品安全法 |
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特定商取引法 |
経済産業省、消費者庁 |
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消費者契約法 |
消費者庁 |
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建設業法 |
国土交通省 |
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公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 |
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貨物自動車運送事業法 |
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貨物利用運送事業法 |
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道路運送車両法 |
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倉庫業法 |
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構造改革特別区域法 |
内閣府 |
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下請代金支払遅延等防止法 |
公正取引委員会、中小企業庁 |
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刑事収容施設法 |
法務省 |
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大気汚染防止法 |
環境省 |
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関係する主な法律又は条例 |
監督官庁等 |
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綜合管理・防災事業 |
建設業法 |
国土交通省 |
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公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 |
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宅建業法 |
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建築士法 |
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マンション管理適正化法 |
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医薬品医療機器等法 |
厚生労働省 |
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建築物衛生法 |
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廃棄物処理法 |
環境省 |
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大気汚染防止法 |
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電気事業法 |
経済産業省 |
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電気工事業の業務の適正化に関する法律 |
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液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 |
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消防法 |
総務省 |
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火災予防条例 |
市町村 |
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介護事業 |
介護保険法 |
厚生労働省、都道府県、市町村 |
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老人福祉法 |
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あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律 |
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その他 |
信書便法 |
総務省 |
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労働者派遣法 |
厚生労働省 |
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職業安定法 |
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保険業法 |
金融庁 |
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金融商品の販売等に関する法律 |
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犯罪による収益の移転防止に関する法律 |
国家公安委員会(警察庁) |
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探偵業の業務の適正化に関する法律 |
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古物営業法 |
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個人情報保護法 |
個人情報保護委員会 |
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消費税転嫁対策特別措置法 |
公正取引委員会、中小企業庁、消費者庁 |
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景品表示法 |
消費者庁 |
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新型インフルエンザ等対策特別措置法 |
厚生労働省 |
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建築物における衛生的環境の確保に関する法律 |
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食品衛生法 |
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放射性物質汚染対処特措法 |
環境省 |
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私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 |
公正取引委員会 |
(12)のれん等の減損に関するリスク
ALSOKグループは、警備事業を起点とした周辺分野への事業領域拡大等のため、会社を買収することがあります。このような中で、買収した会社の業績が買収決定時の事業計画と大きく乖離した場合や合併等の組織再編を行った場合、のれんや顧客関連資産などの無形固定資産、その他有形固定資産の減損損失が発生し、ALSOKグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのためALSOKでは、買収した会社の業績については、常時管理する体制を構築しており、定期的に取締役会に報告しております。なお、買収決定時の事業計画と実績の乖離が認められた場合には、速やかに関係部署において対応策を策定・実行することとしております。
(13)カントリーリスク
ALSOKグループは、東南アジアを中心として海外事業を展開しておりますが、進出国における地政学的動向、物価や金融市場の情勢、文化や法制度、大規模災害の発生などに起因するカントリーリスクが顕在化した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのためALSOKでは、海外事業の専管部署を設置し、海外子会社や駐在員事務所より現地の重要な情報の報告を適時受けた上でリスク対応することとしているほか、定期的にALSOKの取締役及び海外子会社社長等が参加する会議を開催し、厳正な指導、監督を行っております。また、ALSOKグループの社員や拠点がテロの脅威に晒される事態となった場合には、ALSOK内に24時間体制の対策本部を設置して対応することとしております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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