DNAチップ研究所(2397)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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DNAチップ研究所(2397)の株価チャート DNAチップ研究所(2397)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】

DNAチップ研究所は、受託解析を行う「受託事業」、関連技術の研究開発を行う「研究事業」、核酸解析の技術を用いた診断サービスの開発や販売を行う「診断事業」を主な事業の内容としており、この事業区分ごとに包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

なお、2023年4月1日付で組織変更を実施し経営管理区分を変更したことに伴い、当事業年度から、従来の「研究事業」セグメントを受託解析を事業とする「受託事業」と研究開発を事業とする「研究事業」に分割しております。

過去3期間における事業別売上高推移は次の表のとおりであります。

 

セグメントの名称

2022年3月

2023年3月

2024年3月

売上高
(千円)

構成比
(%)

売上高
(千円)

構成比
(%)

売上高
(千円)

構成比
(%)

受託事業

376,310

87.9

297,026

90.7

268,062

54.7

研究事業

47,608

9.7

診断事業

51,624

12.1

30,509

9.3

174,791

35.6

合計

427,935

100.0

327,535

100.0

490,462

100.0

 

(注) 1  数量については、その内容が多岐にわたるため記載を省略しております。

2  売上高には、消費税等は含まれておりません。

 

(1) 受託事業

受託事業におきましては、大学や公的研究機関、製薬会社等の企業を主要な顧客として次世代シークエンス、マイクロアレイ実験解析等を行っております。顧客の目的に合わせた実験デザインの提案、データ解析及びサポートの対応に注力しております。

受託事業の主なサービスには、次世代シークエンス受託解析サービス、マイクロアレイ受託解析サービス及びデジタルPCR解析を含むその他遺伝子解析サービスがあり、次のような種類があります。

 

① 次世代シークエンス受託解析サービス

次世代シークエンサーにより、DNAやRNAを網羅的に解読することで、遺伝子の変異や細胞中の遺伝子の量を測定することができます。主要なサービスは以下のとおりです。

  ・遺伝子発現解析サービス (RNA-Seq)

各種生物種由来のRNAサンプルから、遺伝子発現量を測定します。FFPE由来の分解したサンプルや微量のサンプルなど、様々なサンプルに対応しています。

       ・miRNA遺伝子発現解析サービス (miRNA-Seq)

各種生物種由来のRNAサンプルから、miRNA発現量を測定します。血清や血漿、がんとの関わりの深いエクソソーム中のmiRNAの発現解析などに対応しています。

・エクソーム解析、全ゲノム解析サービス

遺伝子全体あるいは遺伝子のある領域のみを濃縮して解析することにより、効率的に遺伝子上の変異を検出します。希少疾患の原因やがんの原因となる遺伝子を網羅的に探索することができます。

・がんパネル解析

 がん遺伝子の特定の領域における遺伝子変異を高感度に検出します。

・エピジェネティクス解析

  DNAメチル化解析により、遺伝子の転写調節にかかるゲノム領域の探索を網羅的に行います。

        ・16S rRNA解析、メタゲノムショットガン解析(細菌叢解析)

  糞便・唾液・皮膚等のサンプルから、ヒト腸内や環境中に含まれる細菌叢の同定を行います。

 

② マイクロアレイ受託解析サービス

マイクロアレイ受託解析サービスは以下のとおりです。

・遺伝子発現解析サービス

各種生物種由来のRNAサンプルから、遺伝子発現量を測定します。

・ゲノム構造解析サービス

DNAの微細な領域の構造(欠損、重複、コピー数変化等)を測定します。

・C3チェックサービス

DNAチップ研究所独自開発のカスタムアレイCGH解析により、培養工程におけるゲノムコピー数異常を高精度に検出し、再生医療用細胞の品質評価を行います。

 

③ その他遺伝子解析サービス

微量な遺伝子の絶対定量が可能な「デジタルPCR受託サービス」を提供しています。また、生体サンプル(細胞や組織等)からの「核酸(DNA/RNA)抽出サービス」にも力を入れています。

・デジタルPCR受託解析サービス

低濃度のサンプルを使って、高い精度で検量線を作成せずに絶対定量を行うことができ、わずかなコピー数の差の違いを検出することができます。遺伝子の変異解析等に利用されます。

・核酸(DNA/RNA)抽出サービス

細胞や組織等の各種生体サンプルから、次世代シークエンスやマイクロアレイの目的に応じた核酸(DNA/RNA)抽出を行います。

 

(2) 研究事業

① 次世代シークエンサーを使用したがん診断技術に関する研究開発

 EGFRリキッドの技術をさらに改良した、NOIR-SS技術(分子バーコード技術を用いて高感度かつ正確な分子数測定が可能となる超低頻度変異DNAの検出技術)の研究開発に取り組んでおります。これは、複数の遺伝子を、高い精度で変異検査ができる技術です。

 この技術の活用範囲として、リキッドバイオプシー(内視鏡や針を使って腫瘍組織を採取する方法に代えて、血液などの体液サンプルを使用する方法)による低侵襲的遺伝子検査、クリニカルシークエンスによる個別化医療、血液からのがん再発の早期発見、免疫チェックポイント阻害剤の効果判定などが期待されております。

 肺がんコンパクトパネル開発・薬事戦略・プログラム医療機器システム構築のノウハウを他癌種のコンパニオンパネル検査へ応用する開発も進めております。肺癌以外でも、複数の薬剤が上市されることで一括パネル検査の需要が高まっている癌種も増えてきており、国内の診療ニーズにマッチしたパネル製品の開発を目指しています。

 これらの研究は、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学及び地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター及び聖マリアンナ医科大学など、国内のがん関連の研究機関・病院と共同で開発を進めております。

 

② RNAチェックの研究開発

 大学・研究機関との共同研究等により、将来の診断・創薬に役立つ遺伝子の働きを検査する新しい方法を開発しております。その方法は、“RNAチェック”(遺伝子発現検査)と呼び、遺伝子の「変異」を調べるDNA検査(遺伝子検査)とは別の検査方法で、遺伝子の種類と量を調べる検査です。その検査対象は、人、動物、植物、微生物、細菌(ウィルス)など生物の血液・組織等の検体であり、現在、このRNAチェックに基づいた次の研究開発を進めております。

 主なものとしましては、学校法人慶應義塾大学、学校法人埼玉医科大学及び学校法人北里大学との共同による抗リウマチ薬の効果予測についての研究や、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターとの共同によるうつ病の早期発見を目的としたバイオマーカー研究などを進めております。これらの共同研究を通して、将来の診断・創薬に役立つRNAチェック技術の実用化に向けた研究を進めております。

 

③ 三井化学株式会社との協業

 三井化学株式会社と資本業務提携契約を締結したことにより、DNAチップ研究所の遺伝子解析技術と三井化学株式会社のライフサイエンス関連技術を有効に活用、更に、両社が有するネットワークや経営資源を活用することで、両社が協力し、検査・診断領域での新事業を創出することを目的に協議を進めております。2024年度中に新しく共同研究開発に着手する予定です。

 

なお、研究開発活動の詳細につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 6 研究開発活動」をご参照ください。

 

(3) 診断事業

診断事業は、DNAチップ研究所が培ってきた遺伝子解析技術を活用して、社会のニーズである「個別化医療」や「未病社会」に対応した以下の検査を社会に広めることを目的とした事業で、医療関連機関や研究機関、企業等を主要な対象顧客としております。診断事業の主なメニューは「肺がん コンパクトパネルⓇ」及び「MammaPrint」であります。

 

① 肺がん コンパクトパネルⓇ

DNAチップ研究所の肺がん コンパクトパネルⓇは、肺癌患者さんそれぞれの遺伝子異常に対応した個別化医療・精密医療を実現するためのコンパニオン診断検査です。現在、EGFR ALK MET BRAF ROS1 KRAS RET ERBB2(HER2) NTRKといったドライバー変異に対応する分子標的薬が上市されており、一括で遺伝子変異の検査が可能なパネル検査の重要性が高まってきております。肺がん コンパクトパネルⓇは、肺癌に特化して薬剤投与につながる遺伝子変異にターゲットを絞り、高感度かつ一括での遺伝子パネルコンパニオン診断を提供いたします。組織生検から抽出する核酸のクオリティは、患者さんの検体ごとによってまちまちですが、クオリティの悪い検体にも対応可能な設計となっています。また、胸水・細胞診といったこれまでにパネル検査の実施が難しかった検体種へ適用することも可能なシステムであり、より多くの患者さんにお薬を届けることができるようになると期待しております。

年間11万人といわれている新規肺がん患者を対象とした初回検査において、パネル検査の普及が進んでおり、対象薬剤および対象遺伝子が増えてきたことから、単一遺伝子検査の積み上げで対応することは困難になってきています。このような状況から、パネル検査の実施割合は今後さらに増えていくことが予想されます。また、手術時の補助療法としての分子標的薬の有用性も示され、低ステージ肺癌での検査需要が増えてきております。また、薬剤耐性時の獲得耐性変異の検査ニーズも高まっており、コンパニオン遺伝子検査の対象も広がりつつあります。将来的に全肺癌症例の半数程度がパネル検査を実施すると推定し、国内全体で年間5万件規模の市場規模になると予想しております。

本検査は国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学と地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンターの共同研究成果をもとに、DNAチップ研究所が開発・薬事試験を進めてきました。2022年11月16日に薬事承認を取得し、現在、臨床検査ラボ・メディカルラボラトリー(川崎市)にて保険診療検査サービスを提供しています。

 

② NOIR・AI解析

 DNAチップ研究所は、分子バーコード法と呼ばれる核酸変異検出について、独自の特許技術を有しております。この技術により、血液中の微量な腫瘍由来DNAを検出したり、免疫発現状態を正確にプロファイルするリキッドバイオプシー検査系の開発と研究用解析サービスの提供をしております。膨大なデータをAIで処理して臨床的に有用な情報に結びつける技術開発にも取り組んでいます。

 

③ MammaPrint

MammaPrintは乳がんの再発リスクを予測する遺伝子検査です。

乳がんの予後診断は大変難しく、術後も再発・転移を防ぐための治療が必要となります。MammaPrintは、手術によって切除されたがん組織の遺伝子発現を調べ、一人一人のがんの再発リスクを明確にします。その結果、予後のリスクをあらかじめ知ることができ、乳がんの体系的な治療計画を立てることが可能となります。

本検査は、Agendia社(本社オランダ)において行われ、DNAチップ研究所はMammaPrintの日本国内における販売代理店となっております。

 

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 


 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

  DNAチップ研究所の事業分野でありますライフサイエンス分野は、近年、新たなモダリティの発明と精密化医療の技術革新が続いており、治療成績が向上しております。最新のがん治療におきましては、従来の三大治療である「手術(外科治療)」、「薬物治療(抗がん剤治療)」、「放射線治療」に加えて、「免疫療法(体の中に侵入した異物を排除するために、生まれながらに備えている能力を高め、がんの治療を行う方法)」が注目されています。近年、免疫療法に用いる「免疫チェックポイント阻害剤」が医薬品として承認され、従来自由診療であった免疫療法による治療が一部保険診療可能となり、患者負担が少なく治療を受けることが可能となりました。

 また、遺伝子解析技術の向上により、今後がん予防や治療に新たな展開が期待されております。

 このような環境下において、DNAチップ研究所は、最も重要な経営課題を「開発力強化と事業化加速」と捉え、既存の受託事業の成長と、新しい診断事業におけるオンコロジー分野でのコンパニオン診断の普及に取り組んでおります。また、さらなる診断事業拡大のためには、開発人材及び学術部隊の補強、営業拡販戦略及び広報体制の拡充、知財戦略の見直しと強化を進める必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてDNAチップ研究所が判断したものであります。

 

① 肺がん コンパクトパネルⓇの製品改良及び市場への普及に向けた取り組み

DNAチップ研究所は、肺がん コンパクトパネルⓇの市場への普及を重点課題と捉え各種薬事試験と普及活動を進めております。2022年11月16日にEGFR ALK ROS1 METの4遺伝子を搭載した製品として薬事承認を取得し、現在、国内のマルチコンパニオン検査としては、国産初となるプログラム医療機器検査サービスをメディカルラボラトリー(川崎市)にて提供しています。DNAチップ研究所検査ラボに一括集約・アッセイ解析を実施するLDT検査として、大手検査会社3社(株式会社ビー・エム・エル社、株式会社エスアールエル社、株式会社LSIメディエンス)での検査取り扱いが開始されております。また、BRAF RET KRAS の3遺伝子をさらに追加する追加承認申請を2022年12月16日に実施し、2024年1月26日にEGFR ALK ROS1 MET BRAF RET KRASの7遺伝子を搭載した製品として統合承認を取得しました。今後もさらに遺伝子を追加し、新規薬剤にも対応するための追加申請を実施していく予定です。新しい薬剤の拡張をはじめとした製品改良を進め、臨床現場への普及を促進していきます。また、学術集会でのセミナー、全国web講演会、動画資材作成など、適正使用に向けた周知活動を強化し、単一遺伝子検査あるいは既存マルチ検査からの切り替えを促進していきます。

 

② 診断メニューの拡充

DNAチップ研究所の重点課題として、診断事業の拡充があります。診断サービス市場は、国内外で大きな伸びが期待されており、今後のDNAチップ研究所事業の大きな柱と位置付けております。このため、肺がん コンパクトパネルⓇの新規機能追加によるシェア拡大と、海外展開へ向けてターゲットとなりうる地域の調査と検査提供モデルの検討を進めております。また、他のがん種へのコンパクトパネルシステムの適用など新規検査メニューの開発を積極的に行ない、診断メニューの拡充を推進してまいります。

 

③ 人材の確保

大学、公的病院等と共同研究開発を進めていく上では、専門的知識と技術を有した人材の確保及び育成とその定着を図ることが重要であると認識しております。経験豊富な研究者の確保を進めておりますが、今後新規サービスメニュー等新たな研究開発を進めていく上で、さらなる優秀な研究者の確保が必要であり、これら人材の確保に努めてまいります。また、薬事担当、学術担当、システム開発、臨床検査技師を中心に遺伝子検査にフォーカスした人材補強と各種教育を進めることが重要と考えており、2024年度から臨床検査技師を含め4名の検査要員の増員と薬事対応人員を1名補強しました。今後、検査対応スタッフのスキルマップの運用や継続技能評価を強化し、システム開発と連動した力量評価のシステム化と技能向上の見える化を進めていく予定としております。今後も引き続き、検査事業の拡大状況を見ながら、人材補強と教育システムの強化を進めてまいります。

 

④ 営業体制の強化

DNAチップ研究所の営業部門は、人員もまだ少数であり、充分な体制を整えているとは言い難い状況にあります。診断事業への展開を考慮すると、提案型営業など学術および技術部門とより密接に連携した受注活動が必要であり、営業要員の増員と育成により、顧客ニーズの迅速な取り込みはもとより、顧客第一主義の徹底を図り、製販一体となった受注活動を推進してまいります。営業スキル強化については、2024年度から日本臨床検査薬協会にも参画し、プロモーションコード教育やガイドライン教育の強化を進めていきます。また、DMR(臨床検査薬情報担当者)資格取得を目指す仕組みも社内に取り入れ、診断薬および診断関連製品の適正使用情報提供の強化に取り組んでいく予定としております。

 

⑤ 特許対応

遺伝子関連事業においては、競合会社に対抗していくためには特許権その他の知的財産権の確保が非常に重要であると考えております。DNAチップ研究所は、大学、公的病院等と共同研究開発を進めている診断関連コンテンツを中心に積極的に特許権として取得する方針です。このため、共同研究開発契約でも契約先と共同で特許出願を行う権利確保を標準としております。今後は、さらに診断事業を中心とした事業展開につながる特許戦略を強化し、共同研究ベースでの特許創出に加え、DNAチップ研究所単独での出願も行う方針です。

 


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。DNAチップ研究所はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてDNAチップ研究所が判断したものであります。

 

 

 (1) 技術革新について

DNAチップ研究所が属しているライフサイエンス関連市場分野は、技術革新が著しく新技術の研究開発が盛んに行われております。DNAチップ研究所は、最新の技術を利用したサービス展開を主眼に研究開発を行っておりますが、技術革新により他社が同種のサービスを異なる技術を利用して開始し、異なる付加価値が追加された場合や、DNAチップ研究所よりも大幅に安価なサービスが市場に提供された場合、期待どおりの収益をあげることができない可能性があります。

 

 (2) 経営上の重要な契約等

DNAチップ研究所は当事業年度末現在、「5.経営上の重要な契約等」に示すとおりビジネス展開上重要と思われる契約を締結しております。契約先とは密接な関係があり、相互利益のもとに研究開発を推進していることから、当該契約の解消の可能性は低いと考えておりますが、契約が継続されない場合はDNAチップ研究所の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (3) 知的財産権について

① 特許について

DNAチップ研究所が事業を営んでいるバイオ業界は技術革新が著しく、特許が非常に重要視されております。

DNAチップ研究所が現在保有している特許は19件でありますが、これ以外に出願中のものが8件あります。しかしながら、現在出願している特許がすべて成立するとは限らず、他社特許に抵触した場合等、DNAチップ研究所の事業に影響を及ぼす可能性があります。後発品からの技術模倣についても事業拡大局面におけるリスクと捉えています。社内ノウハウを分析し、特許取得と自社内に留めるノウハウとの切り分けをして特許戦略を推進していきます。また今後の改良や開発品の事業化に事業抵触するリスクを低減するため、開発初期化からクリアランス調査や自社実施権を確保するための特許化を進めてまいります。十分な特許対策を実施して事業化を目指していけるよう特許対応戦略を見直し、知財対策体制の強化を継続してまいります。

 

② 共同研究における特許の帰属について

DNAチップ研究所と大学及びその他公的機関に属する研究者との間で実施する共同研究において、その成果となる知的財産権に関しては、共同研究開発契約により各々の権利の持分を定めております。今後、大学等の特許管理体制の方針転換が行われた場合、新たな費用発生が生じる可能性があり、DNAチップ研究所の事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (4) 法規制等について

DNAチップ研究所は遺伝子検査サービスの展開や開発において、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」や「個人情報の保護に関する法律」等の法規制に抵触しないよう進めておりますが、法規制の改正その他規制の強化などの制約を受けた場合、当該サービスの開始の遅れや新たな費用発生など、DNAチップ研究所の事業に影響を及ぼす可能性があります。

このため、DNAチップ研究所は法規制等に関する動向を注視し、遺伝子検査サービスの開発を行っております。

 

 (5) 政府のバイオ関連政策について

大学及びその他公的機関からの研究受託は、DNAチップ研究所の売上高の大きな部分を占めております。政府のバイオ関連政策の変更に伴い、大学及びその他公的機関の研究予算が削減された場合はDNAチップ研究所の業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、現時点におけるDNAチップ研究所の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへの影響は僅少であります。

 

 (6) 小規模組織であることについて

DNAチップ研究所は当事業年度末現在で、従業員37名の小規模組織であります。DNAチップ研究所は、業務遂行体制の充実に努めてまいりますが、小規模組織であり、限りある人的資源に依存しているために、社員に業務遂行上の支障が生じた場合、あるいは社員が社外流出した場合には、DNAチップ研究所の業務に支障をきたすおそれがあります。

 

(7) 提出会社が将来にわたって事業を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象

 将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況といたしまして、2006年3月期より、継続的な営業損失の発生及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しております。当事業年度におきましても営業損失258百万円、経常損失245百万円、当期純損失248百万円、営業キャッシュ・フロー△140百万円を計上しております。

 

(8) 提出企業が将来にわたって事業を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象を解消し、又は改善するための対応策

「(7) 提出企業が将来にわたって事業を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象」の記載に基づき、今後、より詳細に市場動向を調査し中期事業計画を定め、受託事業では遺伝子解析サービスの収益化を、また、診断事業では遺伝子パネル検査等の事業拡大を目指してまいります。
 

   その中で次事業年度は以下の施策に取組み、1,100百万円の売上確保を目標としております。

 

受託事業におきましては、DNAチップ研究所のノウハウを活用した提案型研究受託の営業強化を図るとともに、実験デザインの提案、検体の受領からデータ解析まで、顧客ニーズに応じた一気通貫の大型案件の受注へつなげてまいります。さらに、最新技術の導入やアカデミア等との連携強化を行い、新サービスメニュー開発による他社との差別化を図ってまいります。

研究事業におきましては、次世代シークエンサーを使用したがん診断技術に関する研究開発やこれまで行ってきたRNAチェックの研究開発を通して、将来の診断・創薬に役立つツールの実用化に向けた研究を進めております。さらに、三井化学株式会社との協業により、DNAチップ研究所の遺伝子解析技術と三井化学株式会社のライフサイエンス関連技術を有効に活用することで、両社が協力し、検査・診断領域での新事業を創出すること目指します。

診断事業におきましては、肺がん コンパクトパネルⓇの製品改良とシェア拡大を図るとともに、さらに、新規診断検査メニューの開発を行い、肺がん コンパクトパネルⓇに続く新たな診断検査の開発を進めてまいります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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