アウトソーシング(2427)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


アウトソーシング(2427)の株価チャート アウトソーシング(2427)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

アウトソーシンググループは、アウトソーシング、連結子会社225社、持分法適用会社2社からなる企業集団であります。メーカーの設計・開発・実験・評価・製造に関わる業務の外注化ニーズに対応し、技術・ノウハウ等の提供を通じて、メーカーの生産性向上や技術革新に貢献するアウトソーシングサービスを提供しております。そのほか、米軍施設向けサービス、採用代行サービス等を国内において提供し、在外子会社にて、メーカー向けアウトソーシングサービスに加えて、ITエンジニアや金融系専門家の派遣サービス、ホワイトカラー人材の派遣・紹介事業や給与計算代行、公共機関向けBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス等を提供しております。

アウトソーシンググループの事業内容及びアウトソーシングと関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

なお、次の5つの事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

(1) 国内技術系アウトソーシング事業

株式会社アウトソーシングテクノロジー等にて、主に設計・開発工程に対し、それぞれ専門性の高い技術サービスを提供しております。

株式会社アネブルにて輸送用機器に特化した、設計・開発、実験・評価工程における技術系アウトソーシングサービスを提供しております。

株式会社アールピーエム、アドバンテック株式会社等にて医薬品や医療機器等の医療・化学系に特化した研究開発事業のアウトソーシングサービスを提供しております。

株式会社アウトソーシングテクノロジーにて、エレクトロニクス分野における半導体に特化し、メーカーの設計、開発、試作工程における技術ニーズから製造まで、さらに当業界ではあまり外注化されなかった保守メンテナンス等に対し、専門化された高度な技術・ノウハウを提供するサービスを提供しております。

株式会社アウトソーシングテクノロジー等にて、主にWEB・スマートフォン等の通信系アプリケーションやECサイト構築、基幹系ITシステム・インフラ・ネットワークの各種ソリューションサービス及び構築、独自ソフト等の商品開発・販売、システムエンジニアの派遣及び業務受託サービス等を提供しております。

株式会社シンクスバンク等にて、ソフトウエア・WEBを強みとするITスクールであるKENスクールを展開し、主に、法人向け研修や技術者の教育サービス等を提供しております。

共同エンジニアリング株式会社等にて、ビル等の建設施工管理・設計や各種プラントの設計・施工・管理に特化した専門技術・ノウハウのアウトソーシングサービスを提供しております。

 

(2) 国内製造系アウトソーシング事業

アウトソーシング、株式会社アバンセコーポレーション等にて、電気(電子)機器、輸送用機器、化学・薬品、食品、金属・建材等製造業全般にわたるメーカーの製造工程の外注化ニーズに対応し、生産技術、管理ノウハウを提供し、生産効率の向上を実現するサービスを提供しております。

株式会社サンキョウ・ロジ・アソシエート等にて、製造や物流業界向けに、商品仕分け・梱包作業や商品管理等の業務請負や人材派遣を展開しております。

株式会社ORJ等にて、顧客が直接雇用する期間社員及び外国人技能実習生等の採用後の労務管理や社宅管理等に係る管理業務受託事業及び期間満了者の再就職支援までを行う、一括受託サービスを提供しております。

アウトソーシングにて、顧客が直接雇用する社員の採用代行サービスを提供しております。

 

(3) 国内サービス系アウトソーシング事業

アメリカンエンジニアコーポレイション等にて、主に米軍施設向けサービスを提供しております。

株式会社アウトソーシングトータルサポート等にて、主にイベント・キャンペーン等における販売促進支援の人材サービスや、コールセンター向け人材サービスを提供しております。

 

 

(4) 海外技術系事業

OUTSOURCING OCEANIA HOLDINGS PTY LIMITED、OUTSOURCING TALENT IRELAND LIMITED、CPL RESOURCES LIMITED、CPL SOLUTIONS LIMITED等では、豪州にて、ITエンジニアをはじめ経理・会計等の各種専門家を主に中央政府・金融系顧客に提供する人材サービス、建築・建設セクター向けの人材サービス、州政府やインフラ・金融セクター向けのICT分野の請負やアドバイザリー事業、トレーニングスクール運営事業を行っております。また、欧州にて、Oracle製品に特化した独立系・フリーランスのコンサルタントを顧客に提供する技術系アウトソーシングサービスを行うほか、IT技術者派遣や、金融、製薬、ライフサイエンス、医療、ヘルスケア等の幅広い産業向けに専門スキル人材の派遣や人材紹介、マネージドサービス等を提供しており、アジア及び南米では、技術者派遣を中心としたアウトソーシングサービスを行っております。

CDER GROUP INTERNATIONAL LIMITED等では、英国にて、自社開発した債権回収プロセス最適化システムを活用し、自治体や中央政府向けに未回収公的債権の回収代行や執行サービスを行っております。

 

(5) 海外製造系及びサービス系事業

OS (THAILAND) CO., LTD.、PT. OS SELNAJAYA INDONESIA、OS VIETNAM CO., LTD.、OSI SOUTH AMERICA HOLDINGS SpA、OS CROSS BRAZIL HOLDINGS PARTICIPACOES LTDA.等では、アジア、オセアニア、南米、グアムにて、製造系及びサービス系アウトソーシング事業における派遣・請負サービスを提供するほか、アジアにてホワイトカラー人材の派遣・紹介ビジネスと給与計算代行を中心とした人材サービス等を提供しております。

ALP CONSULTING LIMITED、OS HRS SDN. BHD.等では、インドにて、人材派遣を中心に人材紹介や人事労務コンサルティング等の人材サービス及びペイロールサービスを提供するほか、マレーシアを本拠地に、アジア、欧州において、給与計算代行サービスをはじめとする人事BPOサービスを提供しております。

OSI Holding Germany GmbH等では、ドイツにて、メーカーを中心とした人材派遣、請負、人事コンサルティング事業や医療機関への人材派遣等を行っております。

OTTO Holding B.V.、OSI Netherlands Holdings B.V.、OTTO Nederland B.V.等では、中東欧EU諸国の採用ネットワークからオランダやドイツの大手流通・小売関係を中心に労働力を供給するとともに、労働協定を締結しているウクライナやモルドバ等からポーランドへ労働力活用の流れを作る等、国境を越えた人材流動化を行っております。

OUTSOURCING UK LIMITED等では、英国にて、英国各省庁への会計関連のコンサルティングサービス、政府及び非営利セクター向けの人材派遣・人材紹介を行うほか、中央政府・地方政府へのBPOサービスを行っております。また、豪州にて中央・州政府向けの人材派遣・人材紹介・請負事業等、総合人材ソリューションサービスを提供しております。

 

(6) その他の事業

特例子会社である株式会社OSBSにて、アウトソーシンググループ等から受託した給与計算や事務業務を行うほか、補聴器販売及び手話教室事業を行っております。

 

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと以下のとおりであります。

 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在においてアウトソーシンググループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

アウトソーシンググループは、2020年8月に、環境変化に伴いこれまでのアウトソーシング単体の経営理念を再定義し、「労働格差をなくし、生き甲斐が持てる職場を創出することで、世界の人々の人生を豊かにする。」とのグループ経営理念を掲げました。

世の中の急激なグローバル化に伴い、人材サービス企業の果たす社会的役割を再考し、アウトソーシンググループの事業活動が広く社会に還元できる仕組みを追求してまいります。

また、アウトソーシンググループは、成長の持続可能性を重視しております。SDGs経営に向けたサステナビリティ方針として、世界の様々な人々の「就業機会」と「教育機会」の創造を事業を通して実現し、社会課題の解決と事業の成長、ステークホルダーへの貢献に、持続的に取り組んでまいります。

 

(2)目標とする経営指標

アウトソーシンググループは、利益率の改善及び利益成長に軸足を移し、事業の選択と集中によるグループ再編や、スケールメリットに加えてデジタルテクノロジーを活用した販管効率化を加速させ、収益性向上を追求することにより、経営効率を高めてまいります。具体的には、中期的経営目標として、2025年度において営業利益率5%超を掲げております。連結売上収益は、2024年度8,475億円、2025年度9,455億円、連結営業利益は、2024年度390億円(営業利益率4.6%)、2025年度515億円(同5.4%)を計画しております。

また、アウトソーシンググループでは、これまでのゼロ金利環境下とは異なる財務戦略に転換し、攻守にバランスの取れた財務体質を実現することにより企業価値向上を図ってまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

アウトソーシングは、2023年2月14日に、2023年12月期から2025年12月期までの3か年の新中期経営計画「VISION2025:Building a New Stage」を策定いたしました。攻守にバランスの取れた強靭な財務体質や、社員が安心していきいきと働ける内部統制・ガバナンス体制を構築した上で、企業価値向上を追求してまいります。重点施策といたしまして、以下を掲げております。

1.財務体質の改善による経営基盤の強化

・ゼロ金利環境下とは異なる財務戦略に転換し、2025年度までに社債及び借入金を当期利益の3倍以内に抑える。

2.グループ再編によるグローバル内部統制の強化と効率化による利益率向上

・連結子会社の統廃合を含めたグループ再編を実行し、ガバナンスの強化と事業効率化による利益率の向上を実現する。

3.ニーズの変化を捉えたオーガニック成長の強化

・ポストコロナ時代の人材ニーズの変化を機動的に捉え、既存ビジネスの持続的な成長を実現する。

4.販管効率の向上につながる最新テクノロジーを組み入れた営業・管理体制の構築

・デジタルテクノロジーを活用しながら、業界の慣習に囚われない取組をグループ横断的に実行し、販管効率を向上させる。

アウトソーシンググループは、近年多くのM&Aを手掛けてまいりましたが、新中期経営計画「VISION2025:Building a New Stage」では、これまでの業績平準化による成長基盤の強靭化戦略により成長を持続させる経営資源を確保できたことに加えてゼロ金利時代から金融政策タイト化への移行を踏まえ、M&A戦略を転換します。今後は新規のM&A投資を抑制して財務体質の改善に重きを置き、オーガニック成長に注力してまいります。加えて、「(2)目標とする経営指標」記載の財務目標をはじめ、軽量経営の強みをいかして安定的なキャッシュ創出を図ります。

アウトソーシンググループは、リーマンショック以降、その時々の環境変化に合わせた的確なビジョン策定と具体的戦略により、事業ポートフォリオを変化させながら持続的な事業拡大を実現してまいりました。新中期経営計画期間においても、M&A戦略の負の部分であった営業利益率の停滞や有利子負債の増加などの経営課題の解消に取り組むほか、経営環境の変化に機動的かつ柔軟に対応してビジネスチャンスを切り拓き、更なる成長、ひいては企業価値の最大化を目指してまいります。

SDGs経営を念頭においた中長期的なマテリアリティ(重要課題)及びKPIといたしまして、以下を掲げております。

1.「就業機会の提供」

・日本の労働力減少という社会問題の解決に資する在留外国人の就労サポート人数を、2024年までに30万人、2030年までに50万人に拡大する。

・教育とテクノロジーの力を駆使して、2030年までに3万人を労働集約セクターからスペシャリスト人材へのキャリアチェンジを実現する。

2.「質の高い教育の提供」

・キャリアアップに向けた質の高い教育機会の提供を目的とし、グローバルに展開する研修プログラムの延べ利用人数を2030年度までに30万人とし、生産的な雇用への結びつきや働きがいへ貢献する。

3.「多様性の尊重とダイバーシティ経営の実現」

・女性が活躍する社会の実現に向けてグループとしてその推進を行い、アウトソーシングの取締役及び執行役に占める女性の比率を2030年度までに30%にまで高める。

4.「脱炭素社会の実現に向けた取組強化」

・2025年度までに国内グループの営業車両の全てを次世代自動車(電気自動車・ハイブリッド車等)に、2030年までに海外を含むグループ全体の同比率を70%とする。

5.「産業全体の生産性の向上」

・グローバルかつ幅広い産業で蓄積した生産技術と先端的なデジタル技術を活用し、産業生産性を改善させるスペシャリスト人材を2030年度までに10万人育成し、世界の生産性を向上させる。

 

アウトソーシングは、2023年12月8日付「MBOの実施予定に関する賛同の意見表明及び応募の推奨に関するお知らせ」(以下「2023年12月8日付プレスリリース」といいます。)において公表しておりました、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)(注)の一環として行われる株式会社BCJ-78(以下「公開買付者」といいます。)によるアウトソーシングの普通株式(以下「アウトソーシング株式」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)に関して、賛同の意見を表明するとともに、アウトソーシングの株主の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。

なお、アウトソーシングの上記取締役会決議は、公開買付者が本公開買付け及びその後の一連の手続を経てアウトソーシングを非公開化することを企図していること並びにアウトソーシング株式が上場廃止となる予定であることを前提として行われたものであります。

(注)「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、一般に、買収対象会社の経営陣が、買収資金の全部又は一部を出資して、買収対象会社の事業の継続を前提として買収対象会社の株式を取得する取引をいいます。

 

アウトソーシング株式を非公開化することで、株式市場からの短期的な収益改善圧力に左右されることなく、中長期的な観点から、①オーガニック成長の加速、②グローバル規模での人材流動ネットワークの確立、③グローバルにおける内部統制の強化を通じた経営の効率化、④M&A後のPMI加速とシナジーの最大化等による企業価値の最大化を実現するための施策を支援していく予定とのことです。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後の世界経済の見通しにつきましては、インフレ圧力の高まりは2022年後半をピークに緩やかな落ち着きを見せたものの、コロナ禍以前と比べ依然として高く、また、ウクライナ情勢の長期化に加えて、中東地域も不安定な状況がさらに悪化したことによる地政学的リスクの高まりや、世界的な原燃料費の高騰など、国際情勢に重大な影響を及ぼす事象の発生が続き、これらのリスク増大によって世界経済は、不透明感がなお色濃い状況であります。

アウトソーシンググループでは、このように先行きが不透明な事業環境にあっても、持続的成長を実現していくために、以下を対処すべき主要課題と捉えております。

 

① ガバナンス体制の強化

グローバルに事業拡大しているアウトソーシング及びアウトソーシング子会社では、買収した会社も含めて健全な経営を行う必要があります。これを継続して実現するため、各国の法令を尊重しつつも、グローバル経営の視点に立った同一目標・同一管理手法を確立し、加えて、内部統制システムを全社に適用し、アウトソーシンググループ全体のガバナンス強化及びコンプライアンス体制の拡充を図ってまいります。

 

アウトソーシングは、2023年12月20日に株式会社東京証券取引所より公表措置の通知を受け、2024年1月15日に改善状況報告書を提出しております。ステークホルダーの皆さまに、多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことを、改めて深くお詫び申し上げます。アウトソーシングでは、アウトソーシング及びアウトソーシング子会社における一連の不適切な会計処理の問題(以下「2022年訂正事案」といいます。)を受けてアウトソーシンググループとして策定した再発防止策の実行による内部統制の整備・運用を図るとともに、内部管理体制等の強化に努めてまいりました。その結果、アウトソーシング及び国内子会社において、発生原因となった企業風土改革・従業員のコンプライアンス意識の醸成・会計リテラシー向上について一定の成果が現れてきたものと考えておりました。一方で、一部の在外子会社においては、在外子会社側での管理体制の脆弱性やコンプライアンス意識の不徹底が存在し、アウトソーシングの全社的内部統制として、在外子会社に対するモニタリングが不十分であり、内部統制に重要な不備があると認識しておりました。

そのような状況下、コーポレート・ガバナンスの更なる強化を目的として、経営の監督機能と執行機能の分離をより一層明確にし、経営監督機能を強化しながら迅速・果断な意思決定を行うために、指名委員会等設置会社へ移行いたしました。

しかしながら、アウトソーシング及び国内子会社において、雇用調整助成金の不正受給の疑義及び国内子会社における一部の取引先との取引プロセスに疑義等がある旨の問題が発生してしまいました。これに伴い、外部調査委員会からは、2022年訂正事案を受けた再発防止策が形骸化している旨が指摘され、また、再発防止策に対する真摯な取組及びその理解・浸透の徹底、稟議手続等における実効的な牽制機能の実現、及びコンプライアンス意識の再徹底が提言されました。これを受け、新たな再発防止策を決議するに至り、その内容は、2022年1月に公表した再発防止策を踏襲しつつ、再発防止策をどのように徹底していくかを修正の主な内容としております。また、再発防止策を徹底することのできる新たな企業風土の醸成・浸透を進めるため、社外取締役をトップとしたOSグループガバナンス委員会を設置し、再発防止策の検証と実行を担うことといたしました。

 

(再発防止策)

・企業風土改革

・コンプライアンス意識の一層の醸成、再発防止策の徹底

・経営体制の強化

・コーポレート・ガバナンス体制・組織体制の再構築

・内部統制部門の強化

・内部通報制度の見直し

・会計処理に係る社内ルールや経理会計システムの見直し

・実現可能な事業計画・予算の策定

・取引先の限定

このような事態を二度と繰り返さないためにも、これまで実施してきた再発防止の取組を今後も全社一丸となって継続的に実行・改善し、上場企業にふさわしいガバナンス体制とコンプライアンス体制を維持することで、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に励み、株主、取引先、地域社会、従業員等を含むすべてのステークホルダーの皆さまからの更なる信頼回復に努めてまいる所存です。

 

② SDGs経営の強化

アウトソーシンググループは、サステナビリティ方針に基づき、社会と企業の持続可能な発展に貢献できるよう取り組んでおります。この活動をさらに強化し、5つのマテリアリティ(重要課題)に沿ってKPIを定めており、事業を通じて社会問題の解決に寄与しながらSDGsの目標達成に貢献してまいります。

 

③ 人材育成による企業体質の強化

人材を活用したビジネスを行うアウトソーシンググループは、人材を最も重要な資産として捉えております。人材を適正に扱うため、また人材を扱った各種サービスを適正に提供するための基礎的な知識・能力や、生産現場における労務管理能力及び生産管理能力を向上するための教育・育成を徹底しております。併せて高度・多様化し続ける顧客ニーズに迅速、柔軟かつ的確に対応するためにも、優秀な人材確保及び人材育成を重要課題として取り組んでおります。

今後も、世界で通用する規律・遵法意識を兼ね備え、多様な知識と経験を有する有能な人材を、国籍や性別を問わず、グローバルに採用・教育すること通じて、企業体質の強化に取り組んでまいります。

 

 

④ 変動の激しい事業を補完する体制の構築

製造系アウトソーシング事業は、生産変動の激しい量産工程に対する人材派遣や業務請負を行っている性質上、リーマンショックのような大きな景気後退時には、急激かつ大量の雇用解約が発生するのに対し、景気回復時の増産時には採用が追い付かず、往時の業績に戻ることのできない同業者が散見され、機会損失が非常に大きな問題となっています。

このような状況に対し、アウトソーシンググループでは、急な大型減産でもグループ全体では黒字を維持しながら雇用解約せずに人材を確保しておき、その後の増産に即時配属して業績を回復できる体制が必要と考えます。そのために製造とは異なるサイクルの分野や景気の影響を受けにくい分野の事業拡大を推進し、製造系アウトソーシング事業の売上構成比を相対的に抑制しながら、業績平準化による成長基盤の強靭化を目指してまいります。

 

⑤ 成長機会を逃がさない基盤構築

日本国内の人口は減少傾向にあるため人材市場は限定的となり、今後の大きな成長は望めませんが、世界全体では人口は増加傾向にあり、今後30億人増加するともいわれております。アウトソーシンググループの事業の多くは稼働している人員数に業績が連動しているため、人口が増加し余剰感のある国から不足している国へ、グローバルに人材を流動化させる体制を構築し、この成長ポテンシャル獲得に取り組んでまいります。併せて、人材流動化スキームで移動する労働者をサポートするための事業にも取り組み、雇用を伴わない新たな事業の柱としての確立・発展を目指します。グローバル人材流動ネットワークを確立した暁には、世界一の人材サービス企業への道も拓けると考えており、体制構築に向けた成長投資を推進してまいります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。アウトソーシンググループでは、これらのリスクを把握し、発生の可能性を認識したうえで、可能な限り発生の防止に努め、また、発生した場合の的確な対応に努めていく方針であります。

なお、本項目に含まれる現在及び将来に関するこれらのリスクは、本有価証券報告書提出日現在において判断、予想したものであります。また、本項目において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合にアウトソーシンググループの経営成績等の状況に与える影響について合理的に予見することが困難な場合には、その可能性の程度や時期・影響についての記述は行っておりません。加えて、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項は、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記述しております。

 

(1)自然災害等による影響

アウトソーシンググループは、地震、台風、火災、洪水等の災害、地球温暖化等の気候変動の進行による影響を受けた場合、戦争や内戦などの紛争、テロ行為、コンピュータウイルスによる攻撃等が起こった場合や、それにより情報システム及び通信ネットワークの停止または誤作動が発生した場合、また、強力な新型インフルエンザ等の感染症が流行した場合、アウトソーシンググループの事業活動が制限され、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)法的規制及びその変更の可能性について

アウトソーシンググループが行う国内の各アウトソーシング事業は、労働基準法・労働者派遣法及びその他関係法令により規制を受けております。

各アウトソーシング事業のうち、請負については、現時点では請負自体を規制する法律はありませんが、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(以下、「告示37号」といいます。)等により、派遣と請負については明確に区分されております。アウトソーシンググループでは、安定雇用にフォーカスした「告示37号の独自の解釈基準」を作成し、活用することにより、偽装請負のリスクを回避し、コンプライアンスを保った請負を推進しております。

契約社員や期間従業員等、雇用契約に期限がある有期雇用につきましては、2020年4月に改正労働者派遣法が施行され同一労働同一賃金が導入されたほか、2021年1月施行の労働者派遣契約の電子化が認められる等の改正、同4月施行の雇用安定措置の情報聴取強化、2022年においても4月施行の育児休業・介護休業の取得要件緩和など、有期雇用労働者の保護を目的とした法改正が繰り返されております。

このような労働関係法令のほかにも、個人情報保護法や内部統制に関する規制、東京証券取引所プライム市場に上場する企業としての諸規則等の規制も受けております。アウトソーシンググループでは、法令遵守を第一義に考えており、法務関連部門や内部統制関連部門を中心に、関係法令の教育・指導・管理・監督体制の強化を積極的に推進しております。

同様に海外の各アウトソーシング事業においても、進出国の労働関係法をはじめとする各法令によって規制を受けておりますが、各国の大手法律事務所を活用して法令遵守を第一に運営しております。加えて、グローバルガバナンス・プロジェクト活動にも注力し、当期はとりわけ海外グループ会社に対するガバナンスを強化しております。

しかしながら、今後、国内外の社会情勢の変化等に応じて新たな法の制定・改正または解釈の変更等が生じた場合や、アウトソーシンググループと規制当局との間で見解の相違等が生じた場合には、アウトソーシンググループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)取引先業種の景況等による影響について

アウトソーシンググループが行う製造系アウトソーシング事業は、メーカーの量産工程における生産変動部分を請け負う性質から、すべての業種において景気の悪化をあらかじめ想定しており、取引先業種をバランスよく分散させることによって、景況による影響を受けにくくしております。

また、アウトソーシンググループでは、自動車産業や医薬医療産業等の各種産業に特化して専門性を高めていく戦略であり、メーカーの研究・開発部門を請け負う技術系アウトソーシング事業も展開しております。このため、その特化した業種の景況に左右されることが想定されますが、業種を超えてグループ会社間を技術者が異動することにより、景況による影響を受けにくくしております。

しかし、進出した国が大きな不況に陥り、当該国の生産量や研究開発全体が落ち込むような場合には、アウトソーシンググループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、IoT、AIに代表される技術革新に伴いデータの活用領域が拡大することで、様々な産業分野、ビジネスモデルに変化がもたらされることが想定されます。これらの変化に充分に対応できない場合、将来にわたり市場での地位を喪失する等、アウトソーシンググループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)必要な人材の確保について

近年、日本国内においては、リーマンショックのような経済危機、大震災や洪水といった天災等の影響により、生産が低迷して人材の余剰感が高まる時期や、その後の景気回復等によって一転増産となる等、人材の不足感が高まる時期が繰り返されております。

このように、様々な外部環境により変化するメーカーニーズに対して、アウトソーシンググループでは、個々のメーカーのニーズにあった外部人員活用の提案をしており、また、提案を実現するための人材確保を重視しております。

人材派遣のビジネスモデルは労働者供給であり、他方、メーカーが直接雇用を行うことに対する採用代行のビジネスモデルは労働者紹介であることから、供給及び紹介する人材の採用数を増加することが重要になります。

そこでアウトソーシンググループは、グループのグローバルな採用ネットワークに加え、現地の大学との提携等、様々な取組によりブランディングを強化することで、同業他社との差別化と募集数の拡大を同時に図っております。

技術系については、大規模な新卒採用と同時に、未経験者の雇用を促進し、アウトソーシンググループ内のKENスクールで教育研修を行って配属するスキームを展開し、業界トップの採用人数を実現しております。

一方、請負のビジネスモデルは、労働者の供給や紹介である派遣や採用代行とは異なり、生産効率を向上させるために、請負現場における個々の人材のスキルアップが不可欠となります。そのため、メーカーから招聘した人材育成の体制構築に必要となる技術やノウハウを持ったキーパーソンを中心とし、キャリアパス・キャリアアップ制度、事業所ごとに設定した適切な教育制度や評価報酬制度等の人材育成体制を充実させ、人材の育成に注力しております。この体制整備は、請負体制の構築に必要なコアとなるリーダーの人材を安定的に確保することも目的としております。

現場管理者の確保においても、労働者にとって魅力的なキャリアパス制度を提示することにより、同業他社との差別化を図っております。

また、採用過程において、募集広告に関する地域・メディア分析によって広告の効率的な投下を目指すとともに、リアルタイム面接予約システムやマッチングシステムの導入、さらには採用担当者への定期的な研修を行い、応募から採用に至る過程における取りこぼしを減少させ、必要な人材の確保に努めております。

しかし、ニーズの高まりが想定を遥かに上回るペースであった場合のほか、同業他社がアウトソーシンググループ以上に広告宣伝費を投下してより効果的な採用活動を行った場合や、今後AI等の技術革新やSNS等の代替手段が台頭しアウトソーシンググループがそれらに対応できなかった場合には、需要に対応する人数の人材が確保できず、受注機会の損失や再募集によるコスト等が上昇し、アウトソーシンググループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このほか、アウトソーシングの管理部門においても、実効性をより高めるべく専門性の高い人材を登用していく想定でありますが、専門性が高く有能な人材の採用競争が激化していることから、確保または育成できない場合、多様化する管理業務の対応がこと細かにできないリスクや、コストが増加する可能性があります。

 

(5)海外事業展開に関するリスク

中長期的な経済環境は、国内市場においては、人口減少による購買力の低下が懸念される一方、海外市場においては、人口増加及び各種産業の成長によって新興国を中心に消費拡大が見込まれております。

現在、アウトソーシンググループの事業活動の半分近くは日本国内で行われていますが、グループ全体の持続的な成長を実現するためにも海外事業拡大を重要戦略に位置付けております。

欧州・オセアニア・北米・南米・アジアに進出しているアウトソーシンググループが、グローバルに事業展開を加速させる過程においては、為替リスクに加え、紛争・テロ・誘拐を含む政情不安、経済活動の不確実性、宗教及び文化の相違、現地における労使関係等のリスクに直面する可能性があります。

また、売掛金の回収や、取引相手との関係構築・拡大等の点において、海外の商習慣に関する障害に直面する可能性があります。さらに、投資規制、収益の本国送金に関する規制、現地産業の国有化、輸出入の規制や外国為替の規制の変更、税制または税率の変更等といった様々な政治的、法的あるいはその他の障害に遭う可能性があります。

このほか、海外事業の拡大においては、投資利益の実現までに長い期間と多額の資金を要することがあり、投資による費用の増加が収益の増加を上回る可能性もあります。

 

(6)M&A、資本提携等に関するリスク

アウトソーシンググループでは、通常の営業活動によるシェア拡大に加え、事業拡大への経営資源を取得するために、M&Aによる企業買収や資本提携等も積極的に推進してまいりました。それらを実施する場合には、対象となる企業の財務内容や事業についてデューデリジェンスを行い、事前にリスクを把握するとともに、収益性や投資回収の可能性について検討しています。

しかしながら、国内外の経済環境の変化等の理由から、アウトソーシンググループがM&Aや資本提携等を行った企業の経営、事業、資産等に対して、十分なコントロールを行えない可能性があります。また、買収した企業の顧客基盤や人材が流出する可能性もあり、当初に期待したシナジーを得られない可能性もあります。これらの場合、アウトソーシンググループが既に行った投資額を十分に回収できないリスクが存在し、当初の期待どおりに事業を展開できない場合には、アウトソーシンググループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

さらに、アウトソーシンググループが、ビジネスパートナーと合弁会社の設立や事業提携を行う場合において、アウトソーシンググループが投資先を実質的に支配することや、重要な意思決定を行うことが難しい場合があるというリスクが存在し、当初の期待どおりに事業を展開できない場合には、アウトソーシンググループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)情報管理について

アウトソーシンググループでは、メーカーの技術部門である研究・開発工程から製造部門における量産工程までの幅広い分野において受注を獲得しており、メーカーの新技術の研究や新製品の開発、生産計画等、機密性の高い情報を知りうる立場にあります。また、主力事業であるアウトソーシング事業の特性上、数多くの顧客関係者、採用応募者、役員及び従業員等の個人情報を有するため、個人情報取扱事業者に該当し、個人情報の保護に関する法律の適用を受けます。顧客情報、個人情報をはじめとした情報の取扱に関する重要性、危険性を十分に認識し、その管理にあたっては、情報漏洩及び不正アクセス等を重要なリスクと認識し、情報セキュリティに最善の対策を講じるとともに、アウトソーシンググループ企業倫理行動規範、個人情報保護指針及び社内規程を策定し社内に周知徹底する等、情報保護体制の確立を図り、厳重な管理を行っております。

しかし万一、重要な情報の漏洩・流出が発生した場合には、結果として損害賠償責任を負うことがあり、さらに信用の失墜によりアウトソーシンググループの経営成績等に重要な影響が及ぶ可能性があります。また、将来的に通信の秘密を保障するためのシステム投資及び顧客情報保護体制の整備のため、コストが増加する可能性があります。

 

(8)中期経営計画に関するリスク

アウトソーシンググループは、2023年2月に2025年度を最終年度とする新中期経営計画「VISION2025:Building a New Stage」を発表し、中長期的なビジョンや戦略、事業セグメントごとの注力施策及び計画数値等を公表しております。これらの計画や数値は、公表時点で入手可能な情報に基づきアウトソーシングが計画、予想したものであり、実際の業績等は、本「事業等のリスク」に記載のリスクをはじめとする様々な要因により、結果として未達となる可能性があります。

(9)のれんの減損に関するリスク

アウトソーシンググループは、2016年12月期有価証券報告書から、連結財務諸表についてIFRSを適用していますが、IFRSにおいては、日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準と異なり、のれんの定額償却は不要となります。他方、のれんの対象会社における経営成績悪化等により減損の兆候が生じ、その効果である回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じる可能性があり、かかる場合にはアウトソーシンググループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)有利子負債について

アウトソーシンググループは、事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、M&Aを中心とした投資を実施してまいりました。今後、借入金等が増加した場合、アウトソーシンググループの財政状態が変動する可能性があります。

 

(11)資金調達について

アウトソーシンググループは、M&Aによる企業買収や資本提携等を積極的に推進してまいりました。これらの実施を含めた必要な事業資金の一部は、金融機関からの借入等により調達しております。今後、アウトソーシンググループの経営成績、財政状態の悪化や金融情勢の変化等により、思うように必要な資金調達ができない場合、アウトソーシンググループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、アウトソーシンググループの金融機関からの借入などには一部で財務制限条項のほか、表明保証及び借入人の義務に係る条項が付されているものがあります。いずれかの条項に抵触する可能性が発生し、抵触を回避することができない場合、当該債務について期限の利益を喪失する可能性があるほか、これに伴い、その他の債務についても一括返済を求められる可能性があります。その結果、アウトソーシンググループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)金利の変動リスクについて

アウトソーシンググループは、金融機関等から資金調達をしており、その一部を変動金利で調達しております。今後、急激かつ大幅な金利変動が生じた場合、金利負担が増加し、アウトソーシンググループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(13)為替リスクについて

アウトソーシンググループが積極的に行っているM&Aによる海外事業への投資は、為替の変動により、為替換算調整勘定を通じて株主資本が増減するリスク、期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、将来のアウトソーシンググループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)訴訟等に関するリスク

アウトソーシンググループは、法令その他諸規則等を遵守すべく、コンプライアンス体制及び内部統制システムの強化を経営上の重要課題のひとつとして位置付け、グループ各社の従業員等に対して適切な指示、指導を実施し、反社会的勢力との関係遮断や不正行為の防止・発見のために必要な予防策を講じています。

しかしながら、アウトソーシンググループ及び役員、従業員等の法令違反等の有無にかかわらず、ユーザ、取引先、従業員その他第三者との予期せぬトラブルないし訴訟等が発生する可能性があります。また、特許権等の知的財産権による訴訟についても訴訟のリスクがあるものと考えております。

かかる訴訟等の内容及び結果によっては、アウトソーシンググループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、多大な訴訟対応費用の発生やブランドイメージの悪化等により、アウトソーシンググループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(15)情報システムについて

アウトソーシンググループの事業活動において、情報システムの重要性が増大しております。アウトソーシンググループでは、情報システムの安定的運用に努めておりますが、自然災害、事故、コンピュータウイルスや不正アクセス等のサイバー攻撃、その他の要因により情報システムに重大な障害が発生した場合、アウトソーシンググループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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