インフォマート(2492)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


インフォマート(2492)の株価チャート インフォマート(2492)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

インフォマートグループ(インフォマート及びインフォマートの関係会社)は2025年12月31日現在、インフォマート(株式会社インフォマート)、連結子会社2社によって構成されております。

インフォマートグループの事業系統図は以下のとおりです。

 

 

 

(1) BtoB-PF FOOD事業

「BtoB-PF FOOD事業」は、企業間の日々の受発注業務・伝票処理等がインターネット上で行える「BtoBプラットフォーム 受発注」、商品規格書(注1.)の標準フォーマットをインターネット上で搭載する「BtoBプラットフォーム 規格書」を提供しております。

「BtoBプラットフォーム 受発注」は、発注側である買い手企業の本部・店舗と、受注側である売り手企業との間で行われる日々の受発注業務を効率化し、データ化することで、業務コストの削減を実現します。また、売上・仕入状況のリアルタイムでの把握、店舗管理、買掛・売掛の早期確定等を可能とし、経営の効率化に役立つシステムです。

「BtoBプラットフォーム 規格書」は、売り手企業において、自社商品規格書データベースの構築、商品規格書の提出業務の改善、社内での情報共有等を可能とし、買い手企業において、商品規格書データベースの一元管理、お客様の問い合わせへの速やかな対応等を可能とするシステムです。また、自社商品規格書管理システムとして利用することで、「食の安心・安全」体制の強化を図ることが可能です。

インフォマートグループは、「BtoBプラットフォーム 受発注」「BtoBプラットフォーム 規格書」の安定的かつ継続的な提供に努めながらシステムの運営者として、一定のシステム使用料及びセットアップ費用をいただいております。なお、インフォマートは、「BtoBプラットフォーム 規格書」のシステム運営者であり、各商品規格書の内容を保証するものではありません。

 

(2) BtoB-PF ES事業

「BtoB-PF ES事業」は、企業間の請求書をデジタル化し、取引先からの請求書を受取る業務と、取引先に請求書を発行する業務をインターネット上で行える、「BtoBプラットフォーム 請求書」を提供しております。「BtoBプラットフォーム 請求書」は、全業界に対応した受取業務の「受取モデル」、発行業務の「発行モデル」を実装しているため、受取側・発行側の両方で業務時間短縮・コスト削減が実現し、企業のペーパーレス化につながります。

また、取引先マッチング機能による新規取引先の開拓から、既存取引先との商談・受発注・請求までをインターネット上で行える「BtoBプラットフォーム 商談」を提供しております。「BtoBプラットフォーム 商談」は、BtoB専用の販売・購買システムとして、企業の営業力・購買力強化、業務時間短縮、コスト削減など新規開拓、既存取引先との商取引の最適化が実現します。

さらに、見積もりから発注・請求業務までをオンラインで一元管理できる「BtoBプラットフォーム TRADE」を提供しております。「BtoBプラットフォーム TRADE」は、すべての取引データを集約し、業務プロセスが可視化でき、属人化されていた業務を平準化し、業務効率の向上とペーパーレスを実現します。

 

インフォマートグループは、「BtoBプラットフォーム 請求書」、「BtoBプラットフォーム 商談」及び「BtoBプラットフォーム TRADE」の安定的かつ継続的な提供に努めながらシステムの運営者として、一定のシステム使用料をいただいております。

 

(注) 1.「商品規格書」とは、取扱商品の仕様を確認するために、売り手企業が買い手企業に提出する帳票であります。商品規格・商品特徴などの基本情報、原材料情報、包装への表示情報、製造工程・品質情報などの情報が記入されています。

 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてインフォマートグループが判断したものであります。

 

(経営方針、経営戦略及び対処すべき課題)

インフォマートグループは、「BtoBプラットフォーム」で、取引関係のある企業と企業を、社内を、ビジネスパーソンをつないで結び、会社経営、ビジネススタイルを大きく変えるシステムを提供いたします。そして、企業や人が中心となり自然に業界の垣根を越え、国の垣根を越え、世界に広がるシステム、事業を構築し、グローバルなBtoBプラットフォーム企業を目指してまいります。

また、中期経営方針である「本業(BtoBプラットフォーム)の強化」、「増収増益基調の継続、高収益性への回帰」、「出資先の「シナジー拡大」&「収益化」」に取り組み、長期的視野に基づいた中期業績目標として、2026年12月期に売上高200億円突破、営業利益50億円を目指してまいります。

次連結会計年度(2024年1月1日~12月31日)におきましては、積極姿勢を維持し、中期的売上成長の加速策を優先いたします。

 「BtoB-PF FOOD事業」では、復調傾向のフード業界全体のデジタル化を積極的に推進してまいります。「BtoBプラットフォーム 受発注」は、フード業界の幅広い業態において買い手企業の新規獲得の推進及び受発注ライト、TANOMUを活用した、外食個店と食品卸企業間のデジタル化を推進してまいります。また、新プロダクトのV-Manage(飲食店舗オペレーション管理アプリ)やAIOCR(FAX受注電子化サービス)の拡販に取り組みます。

 「BtoB-PF ES事業」では、インボイス制度の開始と電子帳簿保存法の改正に伴う顧客ニーズの大きな高まりを捉えてまいります。「BtoBプラットフォーム 請求書」は、全業界においてData to Dataの優位性を活かし、新規獲得と稼働の推進を加速させ、高成長を継続してまいります。また、 新プロダクトの「BtoBプラットフォーム TRADE」(見積から発注・請求までをクラウド管理するDXプラットフォーム)の推進に取り組みます。

 以上の課題をインフォマートグループ一丸となって取り組んで行くことで、更なる事業の発展に努めてまいりますので、株主の皆様におかれましては、格別のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてインフォマートグループが判断したものであります。

 

(1) インフォマートグループの事業について

① インフォマートグループ事業拡大の前提条件について

インフォマートグループは、インターネットを活用したBtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営を主たる事業とし、「BtoBプラットフォーム 受発注」、「BtoBプラットフォーム 規格書」、「BtoBプラットフォーム 商談」、「BtoBプラットフォーム 請求書」等を提供することで、全国の利用企業から月々のBtoBプラットフォーム使用料をいただき、主な収益源としております。

インフォマートグループの事業拡大のためには、利用企業の利便性追求を通じて顧客満足度を向上させ、継続的な利用を維持するとともに、新規企業の獲得による利用企業全体の規模の拡大が必要になります。また、顧客ニーズを重視した提供システムの充実を通じて利用企業の活用するサービス数の増加が必要となります。従いまして、利用企業数の増加、月額顧客単価の増加がインフォマートグループの事業拡大のための前提条件になります。そのため、新規利用企業の獲得、既存利用企業の継続利用、利用企業がインフォマートグループの提供する追加システムを採用することが順調に行われない場合は、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営について

インフォマートグループは、BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営において原則として企業間取引の専門のインフラ及びビジネスツールを提供する立場であり、売買の当事者とはなりません。

しかしながら、BtoBプラットフォームの利用に関し、利用企業間でトラブルが発生した場合、「利用規約」等においてインフォマートグループのリスクを限定する規定を設けているものの、インフォマートグループが法的責任を問われる可能性があります。また、インフォマートグループが法的責任を負わない場合においても、ブランドイメージの悪化等によりインフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

③ 利用企業に対する申込時の企業審査及び利用開始後の管理について

インフォマートグループは、BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの利用企業について、原則として事業者(法人事業者を主な対象としておりますが、個人事業者も含みます)に限定しており、さらに、利用申込時において一定の企業審査を行うなど、利用開始前の管理を実施しております。

また、利用開始後もインフォマートグループの営業部門において、売り手企業、買い手企業別のコンサルタントが利用企業に対して利用サポートを行う体制を採っており、コンサルティング活動を通じて利用企業の商品内容、商品調達内容及びBtoBプラットフォーム利用状況を確認するとともに、「利用規約」等の遵守状況を管理しております。

しかしながら、利用企業の利用開始前における企業審査や利用開始後の管理にもかかわらず、利用企業間でトラブルが発生した場合には、「利用規約」等にかかわらずインフォマートグループが法的責任を問われる可能性があります。また、インフォマートグループが法的責任を負わない場合においても、ブランドイメージの悪化等によりインフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 決済及び回収について

インフォマートグループの「BtoB-PF ES事業」における「決済代行サービス」等の提供は、それぞれ特定の金融機関との業務提携により実施しております。また、インフォマートグループの事業収益の基盤である各BtoBプラットフォーム使用料の多くは、特定の集金代行会社を利用し回収を行っております。従いまして、これらの金融機関や集金代行会社との契約が何らかの理由で終了し、もしくはインフォマートグループに不利な内容に変更された場合、又はこれらの金融機関や集金代行会社につき倒産その他の予期せぬ事態が生じた場合、利用企業への上記サービスの提供やBtoBプラットフォーム使用料の回収等に支障をきたし、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 通信及びシステム障害について

インフォマートグループの事業は、外部に管理を委託するサーバーと、これを利用企業の使用するパソコン、携帯電話及びスマートフォン等を結ぶ通信ネットワーク双方に全面的に依存しており、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合や、その他予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、インフォマートグループのシステムは、セキュリティ対策により外部からの不正なアクセスを回避するよう努めておりますが、コンピュータウイルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合、さらに、サーバー等の管理を委託しているデータセンター等運営会社のサービス低下、アクセスの集中によるサーバーのダウン、自然災害の発生によるサーバーのダウン等によりインターネットへの接続及びシステムの稼働がスムーズに行えない状態になった場合においてもインフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑥ 取引先情報の管理体制について

インフォマートグループは、サービスの提供にあたり利用企業から各種情報を取得し、利用しております。その中には個人情報も含まれるため、インフォマートグループには「個人情報の保護に関する法律」(注)が定める個人情報取扱事業者としての義務が課されております。個人情報については、情報管理規程及び各種手順書を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローの確立やアクセス制御等により管理しております。また、派遣社員等を含む全社員を対象とした社内教育に重点を置いており、インフォマートグループの情報管理について教育しております。業務を外部委託する場合においては、外部委託事業者との間で秘密保持契約を締結し、委託業務内容に応じた個人情報の管理を遵守するよう監督に努めております。さらにインフォマートグループが運営するBtoBプラットフォームに関しても、情報セキュリティ技術により対策を強化しております。

なお、インフォマートグループは、「ISMS」を運用し、「JIS Q 27001:2023(ISO/IEC27001:2022)」認証を取得しております。

しかしながら、これらの情報が外部に流出する可能性や悪用される可能性が皆無とはいえず、個人情報その他の情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合、インフォマートグループへの損害賠償請求やインフォマートグループに対する信用の低下等により、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(注) 「個人情報の保護に関する法律」においては、「個人情報取扱事業者」は、保有する個人情報を本人の同意を得ずに利用目的の達成に必要な範囲を超えて利用してはならないこと、第三者に提供してはならないことなどの義務が課され、個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じ、また従業者及び委託先に対する必要かつ適切な監督を行うことが義務づけられております。個人情報の取り扱いについては、主務大臣が報告の徴求、助言、勧告、命令及び緊急命令といった手段によって関与し、特に個人情報取扱事業者に命令違反、報告拒否、虚偽報告などがあった場合には罰則が課せられることがあります。

 

⑦ 法的規制について

(ⅰ) インターネットをめぐる法的規制の適用の可能性について

インフォマートグループが事業を展開する国内のインターネット上の情報流通に関しては、その普及及び拡大を背景として現在も様々な議論がなされ、電子契約法等の法的規制が整備されつつあります。今後において、情報を提供する場の運営者に対しての新たな法律の制定やあるいは何らかの自主的なルールの制定が行われること等により、インフォマートグループの事業が新たな制約を受ける可能性があります。また、インフォマートグループの運営する各BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームは、電気通信事業法に定義される「電気通信事業」に該当し、今後、同法の規制が強化された場合、インフォマートグループの事業に制約が加わる可能性もあります。さらに、インターネットビジネス自体の歴史が浅いため、今後新たに発生し、又は今まで顕在化しなかったビジネスリスクによって、現在想定されない訴訟等が提起される可能性もあります。かかる場合、その訴訟等の内容によっては、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(ⅱ) 食品・食材に関する法的規制について

インフォマートグループの「BtoB-PF ES事業」では、売り手企業と買い手企業がそれぞれの食品食材の商品・調達情報を交換し、商取引を行う場であるインターネット上の「BtoBプラットフォーム 商談」の運営をしております。従いまして、本事業で取り扱う食品食材の販売及び情報の表現については、主に生鮮食品、加工食品への表示義務、輸入品の原産国名表示等を規定する農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)及び栄養表示基準の明示、誇大表現の禁止を規定する健康増進法等による規制を受けておりますので、インフォマートグループでは、担当部署及び担当コンサルタントにより「BtoBプラットフォーム 商談」の利用企業の商品カタログ等における商品の情報に法的規制に抵触する内容がないかどうかを業務マニュアルに基づき随時チェックすることで関連法規・法令等の遵守に努めております。

しかしながら、将来的に法的規制が強化された場合、新たな対策が必要となり、「BtoBプラットフォーム 商談」上での食品・食材の情報の掲示に関して支障をきたす可能性があり、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 知的財産権について

インフォマートグループは、運営するシステム及びサービスの主な名称について商標登録しております。また、自社開発のシステムやインフォマートグループのビジネスモデルに関しても、特許権や実用新案権等の対象となる可能性のあるものについては、その取得の必要性を検討し、5件の特許を取得しております。競合他社が特許等を取得した場合、その内容によっては競争の激化又はインフォマートグループへの訴訟が発生し、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、インフォマートグループは、商標権等の知的財産権及びインフォマートグループに付与されたライセンスの保護を図っておりますが、インフォマートグループの知的財産権等が第三者から侵害された場合、並びに知的財産権等の保護のために多額の費用負担が発生する場合、インフォマートグループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、インフォマートグループが使用する技術・コンテンツ等について、知的財産権等の侵害を主張され、当該主張に対する対応や紛争解決のための費用、又は損害が発生する可能性があり、また、将来インフォマートグループによる特定のコンテンツもしくはサービスの提供、又は特定の技術の利用に制限が課せられ、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑨ その他

インフォマートグループは、海外企業との提携によって海外でのBtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの利用拡大を目指し、海外展開する目的で、2009年5月に三井ベンチャーズ・グローバル・ファンド投資事業組合(現三井物産グローバル投資株式会社)との共同出資により「株式会社インフォマートインターナショナル(Infomart International Ltd.)」を香港に設立(2016年10月で合弁事業契約を解消し、インフォマート100%子会社となっております。)し、また、その100%子会社として2009年8月に「インフォマート北京コンサルティング有限公司(Infomart (Beijing) Consulting Limited Company)」を中国に設立し海外事業を推進しておりました。しかしながら、事業環境が厳しいものとなっていたことから現行の海外事業の整理撤退を進め、当連結会計年度において株式会社インフォマートインターナショナルの清算が結了しております。

また、外食産業における店舗運営の生産性向上を目指し、店舗運営プラットフォームアプリの共同開発を進める目的で、2021年10月に株式会社串カツ田中ホールディングスとの共同出資により「株式会社Restartz(リスターツ)」を設立いたしました。市場や事業環境の急激な変化により、事業の推進が困難になった場合には、投資を回収できず、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 業績の推移について

インフォマートグループは、2003年12月期に、売上高の増加に伴い利益面の黒字転換をいたし、以後21ヵ年にわたり黒字決算を継続しております。しかしながら、利用企業の状況の変化等により、システム使用料を売上高として積み上げるインフォマートグループの収益モデルに変更を行わざるを得ない状況が生じた場合、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、インフォマートグループは、利用企業の利便性向上や新規サービスを提供するために、継続的にソフトウエア開発を行っております。ソフトウエア開発が計画どおり行われた場合でも、既存事業の拡大や新規事業の開発のための投資に見合った収益を得られない可能性があり、投資を回収できず、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 外部環境について

① 企業間電子商取引(BtoB)市場の拡大可能性について

インフォマートグループは、企業間電子商取引(BtoB)市場を主な事業領域としており、同市場が引き続き拡大することが成長のための基本的な背景と考えております。日本における同市場の規模は、2022年のBtoB(企業間電子商取引)-EC市場規模は、前年比12.8%増の420.2兆円、その他サービスを除いた商取引に対する電子商取引の割合であるEC化率が前年比1.9ポイント増の37.5%となりました(経済産業省「令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書」)。

しかしながら、企業間電子商取引(BtoB)市場をめぐる新たな規制の導入や何らかの予期せぬ要因により、インフォマートグループの期待どおりに同市場の拡大又は、企業間電子商取引(BtoB)の普及が進まない場合には、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、企業間電子商取引市場の拡大が進んだ場合であっても、インフォマートグループが同様なペースで順調に成長しない可能性もあります。

 

② 競合について

インフォマートグループは、BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームにおいて、「BtoB-PF FOOD事業」、「BtoB-PF ES事業」、その他の総合的なサービスの提供とシステム連動により利用企業が効率的かつ効果的に活用できるBtoBプラットフォームを構築しております。また、1998年6月に「ASP商談事業(現BtoB-PF ES事業)」における「食品食材市場(現BtoBプラットフォーム 商談)」の運営を開始して以来、経営資源を利用企業全体でコストシェアすることが可能な標準システムにより安価な価格帯を実現した価格優位性により競争力の強化及び競合他社との差別化に努めております。

しかしながら、インフォマートグループと同様にインターネットを活用しシステムを提供している競合企業が存在しており、これらの企業及び新規参入企業との競合が激化した場合、インフォマートグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

① BtoB-PF FOOD事業

「BtoBプラットフォーム受発注」は、主な利用企業である飲食店等が休業・営業時間短縮要請を受け、食材等の流通金額が減少することにより、取引先である食品卸等の売り手企業のうち、従量制(食材取引高に応じて課金)の料金体系を選択した企業のシステム使用料が一時的に減少する可能性が想定されます。

他方で、新型コロナウイルス感染症の拡大は、それまで潜在化していたシステム化による店舗運営の効率化ニーズを顕在化させ、「BtoBプラットフォーム 受発注」及び「BtoBプラットフォーム 規格書」の営業機会が拡大する可能性が想定されます。

 

② BtoB-PF ES事業

新型コロナウイルス感染症の拡大はデジタルトランスフォーメーション推進を加速させ、テレワーク導入・実施を推進する企業への「BtoBプラットフォーム 請求書」及び「BtoBプラットフォーム 契約書」の営業機会拡大に影響する可能性が想定されます。

 

(4) TCFD提言に沿った情報開示

インフォマートグループは、「世の中の役に立ち、世の中に必要とされ、世の中に喜んでいただける事業を通じ、お客さまとともに会社も個人も成長し続け、社会に貢献していきます。」という理念の下、事業活動を通じて社会・環境の持続的な発展に貢献し、企業価値を中長期的に向上させることを目指しております。気候変動は世界の持続的発展の脅威であるとの認識に立ち、インフォマートグループはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に沿った情報開示など気候変動対策に積極的に取り組んでまいります。

インフォマートグループの事業の中核をなすBtoBプラットフォームが、企業間取引をデジタル化し、利用者における業務効率化と経営高度化を可能にする重要なデジタル基盤として、持続性と安定性をもったサービス提供を継続することが社会的な使命であるとの自覚に立ち、気候変動による経済・社会的影響をより正確に把握し、強靭な体制の下で適切な目標を設定し、必要な対策を講じてまいります。

 

① ガバナンス

(ⅰ) 気候関連のリスク及び機会についての取締役会による監視体制

インフォマートグループでは、事業の持続性を強化・推進するため、2021年、「サステナビリティ推進規程」を定めるとともにサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ推進体制を整備しました。サステナビリティ委員会は、インフォマート代表取締役社長が委員長となり、サステナビリティに関する基本方針の策定、推進体制の整備、事業戦略上の重要課題、具体的な目標と指標、活動計画の策定及び進捗状況のモニタリング等を行っております。気候関連のリスクと機会もサステナビリティに関する重要課題の一つであり、同委員会において、方針や具体策を協議・決定しています。取締役会や経営会議は、サステナビリティ委員会から適時報告を受け、その活動を監視・管理しております。

また、インフォマートグループでは、組織におけるリスクを適切に管理するため、リスク管理委員会を設置しております。リスク管理委員会では、気候関連を含め、リスクの発生を防止するための体制整備、業務の遂行を阻害し損失・不利益等を及ぼす事態が生じる要因の識別・評価、進捗状況のモニタリング等を行っております。このリスク管理委員会の活動は、取締役会によって管理・監督され、インフォマートグループの全体戦略に適切に反映されております。

 

(ⅱ) 気候関連のリスク及び機会を評価・管理する上での経営者の役割

インフォマートグループでは、取締役会及び経営会議がサステナビリティ委員会及びリスク管理委員会を監視し、気候関連のリスク及び機会を全体的に管理しております。インフォマート代表取締役社長は、サステナビリティ委員会の委員長として、気候関連のリスク及び機会を評価し、具体的な対応策の協議・決定に主導的役割を果たしております。また、気候関連のリスクに関しても、インフォマート代表取締役社長がリスク管理委員会の委員長として方針策定を主導し、リスク発生時には対策本部を設置して陣頭指揮を執っております。

 

② 戦略

国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)の報告書、国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)の世界エネルギー展望(World Energy Outlook)、その他関連情報を参照し、気候関連のリスク及び機会がもたらす組織のビジネス・戦略・財務計画への影響を2℃以下シナリオ及び4℃シナリオの下で把握しております。

気候関連のリスク及び機会の認識において、リスクは移行リスクと物理的リスクに大別し、さらに政策・法規制リスク、技術リスク、市場リスク等に細分化し、また、機会は、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービスの開発などに分類しております。これらの分類ごとに、インフォマートグループの調達と売上に対する影響を、短期(1年)、中期(3年)、長期(10年)で予測し、分析を行いました。その結果認識したリスクは以下のとおりです。

 

(ⅰ) 短期・中期・長期の気候変動のリスク及び機会と組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響

2℃以下シナリオでは、法整備、規制の強化などが行われ、同時に、新技術の開発や新たな市場の創出がなされると想定されます。インフォマートグループの主要ビジネス領域であるデジタル分野においても、こうした変化が生じております。インフォマートグループの調達に関しては、システム開発に必要なIT機器やサービス分野において、電力使用に対する規制の強化、サーバー冷却に伴う技術変化によるコスト増をリスクとして認識しております。また、売上に関しては、気候変動による原材料価格の高騰や資源価格の高騰の影響が顕著となっており、短期的リスクが高いと考えております。これらのリスクに対しては、次の組織戦略のレジリエンスのとおり、新たな技術や設備の導入、全ての業界における顧客開拓など適切な対策を講じてまいります。同時に、これらのリスクは機会と表裏一体であり、すでに気候変動に適応した新たな技術やエネルギーを導入している調達先や顧客もあることから、この点ではコスト減や売上増といった機会が向上し、財務への好影響も生じると認識しております。他方、4℃シナリオでは、自然災害や気温上昇による影響が中長期にわたり、調達においても販売においても中長期的な財務リスクが生じると認識しております。

 

シナリオ別分析結果の概要

 

 

(ⅱ) 組織の戦略のレジリエンス

これらの気候変動に伴う様々なリスクと機会に対し、インフォマートグループでは、気候関連のリスクを低減し、機会を最大化する観点から、組織戦略を柔軟に見直し対応する体制とプロセスを整えております。先述のとおり、インフォマートのサステナビリティ委員会では、リスク管理委員会と連携し、気候関連のリスクと機会を識別し、財務への影響度を評価した上で、組織目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定しております。特に、上記のリスクと機会の中でも、気候変動に伴う規制、新たな技術や製品、市場ニーズなどは変化が激しく、インフォマートグループへの財務的インパクトも大きいことから、インフォマートグループでは組織戦略において、これら新技術や主要機材の導入、社内リソースの配分見直しを行い、レジリエンスの確保に努めております。

 

③ リスク管理

(ⅰ) 気候関連リスクを識別・評価・管理するプロセス

気候関連のリスク及び機会は、サステナビリティ委員会において、識別・評価されております。まず、サステナビリティ委員会事務局が各部門から情報収集を行い、気候関連のリスク及び機会の現状把握に努めております。サステナビリティ委員会では、同事務局がとりまとめた内容を踏まえ、2℃以下シナリオや4℃シナリオにおけるリスクと機会を識別します。また、当該リスクと機会の評価にあたっては、まず、識別したリスクと機会がインフォマートの調達及び販売に与える財務的影響を分析し、その影響度を評価します。次に、この評価結果に基づき、リスクを低減し機会を最大化するための目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定します。サステナビリティ委員会の決定は、取締役会に報告されるとともに、インフォマート内各部に指示伝達され、実行されております。

 

(ⅱ) 組織の総合的リスク管理における気候関連リスクの統合

気候関連のリスクについては、組織における他のリスクとともにリスク管理制度の下で管理、統合されます。リスク管理制度では、社内全体で組織リスクの発見・予見に努め、リスク管理担当者(各部門内の部長その他の者)を通じてリスク管理責任者(各部門の長)に報告し、同責任者がリスク管理委員会に報告します。リスク管理委員会はリスク管理の重要事項を協議・決定し、必要に応じて対策本部を設置します。同対策本部は対応策を検討し、各部門のリスク管理責任者及びリスク管理担当者を通じ、現場に対応策を指示します。この過程において、リスク管理委員会からサステナビリティ委員会に情報を共有し、同委員会と連携することにより、当該リスク管理がインフォマートグループ全体の管理プロセスに組み込まれております。

 

④ 指標と目標

(ⅰ) 気候関連のリスク及び機会を評価する際に用いる指標

インフォマートグループでは、先述の「シナリオ別分析結果の概要」に示したとおり、リスク及び機会ごとに指標を設定し、その影響度を分析・評価しております。例えば、政策・法規制リスクでは、日本政府による税制の変更や新たな規制の導入がインフォマートの調達金額や売上高に与える影響度合いを指標として設定しております。また、気候変動に伴う技術や製品については、リスクと機会の両面があると捉えており、インフォマートの製品・サービスに関連性の強い技術や製品を特定し、それらの動向がインフォマートの財務に与える影響度を指標として設定しております。

温室効果ガス排出量(以下、GHG排出量)は気候関連のリスク及び機会による財務的影響を測定する上で重要な指標です。また、その排出量を炭素価格(カーボンプライシング)貨幣価値に換算し、インフォマートグループの財務に対する影響を分析・把握するよう努めております。炭素価格については、企業によって様々な価格帯があると承知していますが、日本国内における税や取引制度がまだ導入されていないことから、インフォマートではJクレジットにおける入札・販売価格や欧州連合域内排出量取引制度(European Union Emissions Trading System)における炭素取引価格を参照してインターナルカーボンプライシング(ICP)を実施し、CO2排出が財務に与える影響を分析しております。

 

(ⅱ) Scope1及びScope2のGHG排出量

いわゆるScope別のGHG排出量については、GHGプロトコルの方法論を参照し、その量を算定しております。インフォマートのScope別GHG排出量実績は以下のとおりです。なお、Scope3におけるGHG排出量実績の算定は現在検討を進めております。インフォマートグループの事業領域におけるGHG排出量は、他産業と比較するとさほど大きくありませんが、将来的な税制導入や規制強化に伴うリスクもあると認識しており、可能な限り削減に努めてまいります。また、算定にあたっては、公表されている排出原単位のデータベースなどを用いて、客観的な数値の把握に努めております。今後も同様の方法を用いることにより、将来的にはトレンド分析も可能になると考えております。

Scope別GHG排出量実績

 

 

(単位:t-CO2)

 

2020年12月期

2021年12月期

Scope1

4.691

8.931

Scope2

98.760

78.509

Scope1+2

103.451

87.440

 

(ⅲ) 組織が気候関連リスク及び機会を管理するために用いる目標及び実績

このように、インフォマートグループでは、シナリオ分析において明確化した指標やGHG排出量を指標とし、気候関連のリスクを低減し、機会を最大化することを目標として、気候関連のリスク及び機会の管理に取り組んでおります。また、インフォマートのGHG排出量については、再生可能エネルギーの導入や外注作業の内製化、またScope3に関する調達先への働きかけなどを通じて排出量の削減を進め、カーボンニュートラルの実現を目指してまいります。その際、排出原単位を用いたGHG算定方法では、事業規模が拡大するとともにGHG排出量が自動的に増加してしまうことから、炭素強度の考え方を参考に、売上高に占めるGHG排出量のトレンドから客観的な分析を行うなど、算定手法の改善にも努めてまいります。また、植林など、インフォマートのサプライチェーン外ではあるものの、地球全体のGHG排出量削減に貢献するような取り組みについても今後検討を進め、気候関連のリスクと機会に対応してまいります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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