宝ホールディングス(2531)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


宝ホールディングス(2531)の株価チャート 宝ホールディングス(2531)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 宝ホールディングスグループ(宝ホールディングスおよび宝ホールディングスの関係会社)は、宝ホールディングス、子会社68社および関連会社2社で構成され、「宝酒造」が営む国内での酒類・調味料の製造・販売、「宝酒造インターナショナルグループ」が営む海外での酒類の製造・販売、海外の日本食レストラン等への日本食材などの販売、「タカラバイオグループ」が営む試薬、機器などの開発・製造・販売や受託および遺伝子医療を主たる事業としており、この3つは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。宝ホールディングスは、持株会社として各事業会社を統括するほか、グループ各社の間接業務の受託や不動産賃貸事業を行っております。

 なお、宝ホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 セグメントにおける宝ホールディングスグループの事業内容とその位置付けは次のとおりであります。

[宝酒造]

 宝酒造株式会社は、国内において焼酎、清酒およびソフトアルコール飲料など酒類全般ならびに本みりんなどの酒類調味料、食品調味料および原料用アルコールの製造・販売を行っております。

 当セグメントに携わる子会社は宝酒造株式会社であります。

[宝酒造インターナショナルグループ]

 宝酒造インターナショナル株式会社は、グループ会社の管理、宝酒造株式会社の酒類・調味料製品の輸出販売を行っております。

 Takara Sake USA Inc.は、米国カリフォルニア州において主に清酒の製造を行い、宝酒造株式会社が供給する酒類製品ともども米国一円に販売しております。The Tomatin Distillery Co.Ltdは、スコッチウイスキーの製造・販売を行っており、Age International,Inc.は、バーボンウイスキーを販売しております。

 Mutual Trading Co.,Inc.(同社の子会社含む)は、日本食材、調味料、酒類などのほか、レストランの調理器具や食器類に至るまで幅広いアイテムを取り扱い、米国を中心に卸売業を展開しております。

 FOODEX S.A.S. 、Cominport Distribución S.L.およびTazaki Foods Ltd.は、ヨーロッパを拠点として日本食材の卸売業を営んでおり、Takara Sake USA Inc.や宝酒造株式会社の製品をはじめ、酒類、調味料、冷凍食品などを販売しております。また、Kagerer & Co. GmbHは、ドイツ ミュンヘン近郊で卸売業を営んでおり、主力の水産品をはじめ、日本食材などを欧州全域に販売しております。

 Nippon Food Supplies Company Pty Ltdは、豪州において日本食材の卸売業を営んでおります。

 上述した会社を含め、当セグメントに携わる子会社は50社であり、関連会社は1社であります。

[タカラバイオグループ]

 タカラバイオ株式会社は、試薬・機器に関連する開発・製造・販売ならびに再生医療等製品の開発製造支援サービスや遺伝子解析・検査などのCDMO受託サービスを行っております。また、遺伝子治療等に必要なバイオ創薬基盤技術、製造補助剤の開発・製造・販売や臨床開発を行い、その価値の最大化に向けて取り組んでおります。

 海外では、中国において宝生物工程(大連)有限公司が試薬の開発・製造や受託サービスを行い、宝日医生物技術(北京)有限公司が試薬や機器の販売を行っております。Takara Bio Europe S.A.S.は、ヨーロッパにおいて、試薬の製造・販売、機器の販売や受託サービスを行っております。また、Takara Bio USA, Inc.は、米国において、試薬や機器の開発・製造を行い、全世界に販売しております。

 上述した会社を含め、当セグメントに携わる子会社は10社であります。

[その他]

 その他は、国内グループ会社が営む貨物運送事業やワイン輸入販売、主に宝ホールディングスが営む不動産賃貸事業などであります。

 貨物運送事業はタカラ物流システム株式会社が営み、主に宝酒造株式会社の酒類・調味料製品の国内における貨物運送などを行っております。また、ブルゴーニュの高品質ワイン等の輸入販売は株式会社ラック・コーポレーションが営んでおります。

 上述した会社を含め、その他の事業に携わる子会社は7社であり、関連会社は1社であります。

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

(事業系統図)

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 宝ホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において宝ホールディングスグループが判断したものであります。

(1)経営方針

 宝ホールディングスグループは『自然との調和を大切に、発酵やバイオの技術を通じて人間の健康的な暮らしと生き生きとした社会づくりに貢献します。』という企業理念のもと、技術力、商品力、ブランド力をさらに向上させ、「和酒・日本食市場」「ライフサイエンス産業」における多様な価値を提供することで、宝グループの国内外での存在感を高めながら、持続的な成長と飛躍を実現することを目指しております。

(2)経営戦略、経営環境、優先的に対処すべき事業上・財務上の課題および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 宝ホールディングスグループを取り巻く環境は、国内での高齢化・人口減少や若年層の飲酒離れによる酒類市場の長期的な縮小や、国内外での人材確保難等による人件費や物流費の増加など、今後も厳しさを増してくることが予想されます。また、地政学的要因を背景としたグローバルなサプライチェーンへの影響等により、原材料価格やエネルギー価格の高騰を起点として、国内外での様々なコストアップが懸念され、安定的な調達に対するリスクも高まっています。さらに、現下のライフサイエンス分野の研究開発アクティビティは、米国・欧州におけるインフレの長期化や政策金利の高止まりや中国における景気低迷を原因としたアカデミア向けの研究補助金の削減の影響などにより世界的に低迷しております。

 一方で、ノンアルコール飲料も含めた国内のRTD市場では厳しい競争下ながらも市場の拡大が見込まれ、世界的な和酒・日本食市場は引き続き成長が期待されるほか、ライフサイエンス産業の市場規模は、中長期的には再生・細胞医療・遺伝子治療等を中心に拡大が予想されており、宝ホールディングスグループにとって成長を見込める機会も数多く存在しています。また、気候変動、生物多様性保全、資源保全、人権尊重といった多様な課題への対応が世界的規模で求められており、持続可能な社会づくりに向けた企業の責任はますます大きくなっています。そして、持続的な成長や企業価値の向上に向けては、資本効率性の向上による成長・強化領域への投資の強化や、人的資本やITなどの無形資産への投資の強化と活用がこれまで以上に重要になってきています。

 このような状況の中で、宝ホールディングスグループは、2026年3月期を最終年度とする長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」の実行計画の総仕上げに向けた「宝グループ中期経営計画2025」に取り組んでおります。「宝グループ中期経営計画2025」では、独自のビジネスモデルの確立と事業推進によって、事業の「稼ぐ力」を向上させながら、社会課題の解決に貢献することで、「TaKaRa Group Challenge for the 100th」で掲げるVision「Smiles in Life~笑顔は人生の宝~」の実現を目指してまいります。

 「宝グループ中期経営計画2025」の概要は以下のとおりであります。

 

「宝グループ中期経営計画2025」

経営方針

~成長・強化領域への投資を加速させ、企業価値を高める3年間~

 成長・強化領域への投資を加速させ、生産性の向上やイノベーションの創出を働きがいを高めることで実現し、グローバルかつサステナブルな宝独自の2つのビジネスモデルを確立・強化することで、バランスのとれた事業ポートフォリオでの持続的な成長とVisionの実現を達成する。加えて、コーポレートとしての情報発信とコミュニケーションを強化することで、企業価値を高める。

※宝独自の2つのビジネスモデル

宝酒造・宝酒造インターナショナルグループ

日本食文化(和酒・日本食)の世界浸透推進

タカラバイオグループ

ライフサイエンス産業におけるインフラを担うグローバルプラットフォーマー

定量目標

 2026年3月期 宝グループ連結

 ・売上高    4,200億円以上

 ・営業利益    380億円以上

 ・海外売上高比率   60.0%以上(タカラバイオグループを除く海外売上高比率60.0%以上)

 ・ROE            9.0%以上

 ・ROIC          7.5%以上

事業方針

<宝酒造>

 「グローバル和酒No.1」の源泉として、伸長領域を中心に、高い技術力と「NIPPON品質」に基づいた新たな市場を創造する商品の開発・育成やブランド価値の向上に注力するとともに、宝酒造インターナショナルグループとの協業も加速させ、社会課題の解決に貢献しながら、利益額・率を大きく向上させる。

<宝酒造インターナショナルグループ>

 宝酒造や国内外のグループ会社との協業を加速し、現地のニーズを捉えた輸出・現地生産の商品ポートフォリオ拡充と、和酒に強みを持った日本食材卸としてのプレゼンスの向上によって、和酒と日本食の相乗効果を最大限に発揮した「日本食文化の世界浸透」を推進し、社会課題の解決に貢献しながらグローバル和酒・日本食材No.1企業を目指す。

 宝酒造と宝酒造インターナショナルグループにおいては、両社の協業をこれまで以上に推進し、国内外のニーズやトレンドを捉えて、スパークリング日本酒「澪」のグローバルブランド化を中心に、トラディショナル、イノベーティブの両面から和酒の開発とブランド育成を進めることで、世界の市場に和酒を拡大し、グローバル和酒No.1企業としてのプレゼンスを高める。

<タカラバイオグループ>

 試薬・機器の新製品やCDMOメニューの開発および新モダリティを創出する基盤技術の開発に向けてR&D費用を積極的に投下することで、臨床・創薬分野への事業領域拡大を加速させながら、「ライフサイエンス産業におけるインフラを提供するグローバルプラットフォーマー」としての存在感を高める。

<コーポレート部門>

 “事業と一体”となって、グローバルでサステナブルなビジネスモデルを強固に支えるグループ経営機能を強化するとともに、グループ全体の生産性の向上やイノベーションの創出の実現に向けた「働きがい」のある環境を構築しながら、コーポレートとしての情報発信とコミュニケーションを強化し、社内外のステークホルダーからの宝グループの評価を向上させる。

財務方針

・健全な財務体質の維持をベースとして、成長・強化領域への投資を加速するために、グローバルなキャッシュマネジメントを強化するとともに、資産の効率性の向上や、政策保有株式の売却等によりキャッシュフローを創出する。

・利益水準に応じた適切な株主還元(配当性向35%を目途)を実施する。

 

 宝ホールディングスグループは「Smiles in Life~笑顔は人生の宝~」をありたい姿(Vision)として掲げ、世界中の暮らしを、命を、人生を、笑顔で満たすために挑戦し続けることを宣言しています。そして、事業活動を通じた社会的価値の創造を将来にわたって実現し続けていくためには、様々な社会課題の解決にこれまで以上に取り組む必要があるという認識のもと、「宝グループ・サステナビリティ・ポリシー」を策定しています。

 「宝グループ・サステナビリティ・ポリシー」では、宝ホールディングスグループを取り巻く社会課題について、「安全・安心」をはじめとする10の重要課題(マテリアリティ)を取り上げ、各々についての取り組み方針を示しており、さらに、その方針に基づく具体的な中長期目標を設定した「宝グループ・サステナビリティ・ビジョン」を策定しています。

 宝ホールディングスグループは、これからも事業活動を通じた社会的価値の創造により、ステークホルダーの皆様から信頼される企業グループを目指すとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 記載の数値目標は、当連結会計年度末時点で入手可能な情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を保証するものではありません。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。宝ホールディングスグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。

 なお、記載中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において宝ホールディングスグループが判断したものであります。また、以下の記載事項は投資判断に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。

(1) 消費者の嗜好及び需要動向の変化について

 宝酒造の売上高の大部分は、日本国内のものであり、その市場は、消費者の嗜好の変化の影響を受けやすく、コロナ禍によって変化した消費スタイルの影響をも受けております。同社は、消費者の嗜好の変化を捉えた商品の開発や、他社商品と差異化を図った独創的な商品の開発に注力しておりますが、消費者の嗜好の多様化が進み、消費動向の変化が加速しております。そのため、今後同社が消費者の嗜好や市場の変化を捉えた魅力的な商品を提供できない場合は、将来の成長性や収益性を低下させる可能性があります。また日本国内の高齢化・人口減少や若年層の飲酒離れは酒類の需要の減少を招き、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。同社では、SDGsを意識した商品など消費者ニーズを捉えた高付加価値商品の開発・育成に取り組んでおります。

 

(2) 競合について

①宝酒造

 日本国内の酒類・調味料市場では、市場全体の伸びが鈍るなか、商品開発やマーケティング戦略など、競合各社との競争が激化しております。競争の激化は売上の減少や、高騰する原材料価格の製品価格への転嫁の阻害要因となり利益率の低下を招き、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝酒造では、独自の技術で差異化された商品の開発・育成や、ブランド力強化、流通業態の変化に対応した販売活動、市場の理解を得られる価格政策、そしてこれらを支える原資を得るため徹底的なコストダウンや効率化に取り組んでおります。

②宝酒造インターナショナルグループ

 海外酒類事業では、ウイスキー市場においては世界中に多くの強豪メーカーが存在するほか、清酒をはじめとする和酒市場においても、海外現地生産および日本生産の輸出メーカーなど多くの競合各社との競争が激化しております。また、海外日本食材卸事業においても、海外での和酒・日本食市場の拡大が見込まれる一方で、競合の状況は激化しております。競合各社に勝る競争力を維持できない場合には、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝酒造インターナショナルグループでは、M&Aを含めた拠点拡大や、宝酒造との協業により同社の技術力を生かした魅力的な商品の開発・育成やブランド力の強化に取り組んでおります。また、グループシナジーを生かした共通購買などの商品調達力強化や、強みであるレストラン向けに加えて小売店などの販売チャネルの多角化へも取り組んでおります。

③タカラバイオグループ

 タカラバイオグループは、財務的な一定の基盤、アジア市場における確固としたプレゼンスおよび保有技術の幅広いラインアップを有する独自の産業的地位を占めていると考えております。

 しかしながら、研究用の試薬・機器・受託サービスの製造・販売・提供には医薬品や医療機器のような許可や承認を必要としないことから、特許等による障壁がない場合には、これらの事業への参入は比較的容易であり、国内のみならず海外においても多数の競合企業が存在しております。

 また、遺伝子治療分野においては、技術的進展により、安全性が高く治療成績に優れる治療薬が開発され、海外で製造販売承認が得られ始めております。当分野の市場規模の拡大を背景として、欧米のバイオベンチャーや製薬企業等、多数の企業が遺伝子治療の研究開発に取り組んでおります。

 このような環境の中、同グループは、独自もしくは大学等の外部団体や企業と協力して、技術や製品を開発しておりますが、他社が類似の製品や技術分野で先行した場合、宝ホールディングスグループの製品開発や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、同グループは開発した技術や製品を可能な限り知的財産権による保護にて、独占化あるいは差異化を図るとともに、コストダウンの推進および製造体制の強化により、価格競争力の維持を図ってまいります。

(3) 製造に関する依存について

①宝酒造

 宝酒造の酒類製品の大部分は、伏見工場(京都市伏見区)および松戸工場(千葉県松戸市)で製造しております。これらの地域において大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、同社の製品の生産、供給能力が著しく低下し、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。同社では全社及び拠点毎の事業継続計画(BCP)を整備し、安定した生産・供給に努めております。また楠工場(三重県四日市市)も含めた相互応援体制による、フレキシブルな生産体制を構築しております。

②タカラバイオグループ

 タカラバイオグループの主力製品である試薬は、その大半を中国の子会社である宝生物工程(大連)有限公司で製造しており、当該子会社の収益動向の変化や、何らかの理由による事業活動の停止等により、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、効率性向上とリスク低減のバランスを考慮しつつ、グローバルで多極的な製造・研究開発体制の整備を進めております。

(4) 原材料価格の変動について

 宝酒造の原材料の調達については、調達先の国又は地域の天候や経済状況の影響を間接的に受ける可能性があります。焼酎等の原料である粗留アルコールは主に南米・北米やアジア地域の、また清酒等の原料米は主に日本の天候、原料相場の影響を受けます。さらに地政学的要因を背景としたグローバルなサプライチェーンへの影響は原材料・燃料の調達価格の高騰ひいては製造コストの上昇に繋がり、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝酒造では原材料の調達先の多様化により安定的かつ有利な条件での調達を図り、一方で技術革新による原価の低減に取り組んでおります。

(5) 特有の法的規制について

①宝酒造

 宝酒造は、日本国内において酒税の賦課徴収、酒類の製造免許および販売業免許等について定める酒税法の規制を受けております。同社は酒税法に基づき、販売業免許のほか、種類別、製造場ごとに所轄税務署長の製造免許を取得しております。今後の事業展開においても酒税法の規制を受けるほか、酒税の税率の変更によって酒類の販売価格、販売動向等に影響を受ける可能性があります。同社は酒税法などの法令遵守はもとより、酒税法の改正等に機動的に対応し、必要に応じて商品戦略の見直しを図るなどの対策を実行いたします。

②宝酒造インターナショナルグループ

 宝酒造インターナショナルグループでは、事業を展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障又はその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、消費者、租税、為替管制、運輸、人権、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けております。これらの規制を遵守できなかった場合、同グループの活動が制限される可能性があり、また遵守することによるコストの増加につながる可能性があります。同グループでは法令遵守のもと、これらの影響を軽減する対策を実施いたします。

③タカラバイオグループ

 タカラバイオグループの研究開発を進めるにあたっては、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律や遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)等の関連法規の規制を受けており、同グループは当該法規制を遵守していく方針であります。

 また、同グループが開発・販売中の体外診断用医薬品や開発中の遺伝子治療薬は、医薬品医療機器等法をはじめとする関連法規の規制を受けており、商業活動のためには所轄官公庁の承認または許可が必要になります。同グループが研究開発を進めている個々のプロジェクトについて、かかる許認可が得られなかった場合には、同グループの事業戦略に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 飲酒に対する社会的規制について

 酒類は人々の生活に豊かさと潤いを与えるものである一方で、不適切な飲酒はアルコール健康障害の原因となり、アルコール健康障害は、本人の健康の問題であるのみならず、その家族への深刻な影響や重大な社会問題を生じさせる危険性が高いことが指摘されております。これらのアルコールに関連する諸問題が社会的に一層深刻となった場合には、酒類の製造、販売に何らかの影響、規制が及ぶ可能性があり、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝酒造および宝酒造インターナショナルグループでは、これらの指摘を認識したうえで、酒類の製造、販売を行う企業として、人々の健康を維持増進し、社会的責任を果たす観点から、宝ホールディングスグループが定めた「責任ある飲酒に関する基本方針」に基づき、適正飲酒の啓発をはじめ、ホームページでの主要商品の純アルコール量の開示などの取り組みを行うとともに、WHO(世界保健機関)が採択した「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」を支持し、その達成に向けた取り組みを実施しております。

(7) 研究開発活動について

 バイオテクノロジーに関連する産業は、再生・細胞医療・遺伝子治療等分野、基礎研究や創薬等を目的とした大学、公的研究機関や企業、検査会社を直接のターゲットカスタマーとする研究支援分野、そのほか、環境・エネルギー・食品・情報分野まで多岐にわたります。

 このような状況の中、タカラバイオグループにおいて競争優位性を維持していくためにも、広範囲にわたる研究開発活動は非常に重要であると考えております。しかしながら、研究開発活動は計画通りに進む保証はなく、特に遺伝子治療分野における臨床開発は長期間を要するため、研究開発活動の遅延により、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、バイオテクノロジー業界を取り巻く経営環境の変化は激しく、同グループの事業環境は新たな技術革新や新規参入者等により大きな影響を受ける可能性があることから、現在推進している研究開発活動から必ずしも期待した効果を得られる保証はなく、計画する収益を獲得できない可能性があります。

(8) 知的財産権について

 タカラバイオグループは、研究開発の成否がそのまま事業開発の成否につながるバイオテクノロジー関連産業において、競合他社を排除するため、自社の技術を特許で保護しております。また、同グループは、研究開発を進めていくにあたって、特許出願・権利化を第一に考え対応していく方針であります。しかしながら、出願した特許がすべて登録されるとは限らず、また、登録特許が無効となる、消滅する等した場合には、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、同グループは、今後の事業展開の中で、必要な他者特許については取得またはライセンスを受ける方針でありますが、このために多大な費用が発生する可能性があります。また、必要な他者特許が生じ、そのライセンスが受けられなかった場合には、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 固定資産の減損処理について

 宝ホールディングスグループでは、のれんを含む多額の有形・無形固定資産を保有しておりますが、経営環境の急変等により固定資産の減損に係る会計基準に基づき減損損失を計上した場合には、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝ホールディングスグループでは一定の投資に際しては取締役会等の承認を得ることとしており、投資効果の判定にはNPV法に基づくハードルレートを設定し、進捗を毎期検証しております。また、減損の兆候を早期に把握する体制を構築しております。

 

(10)為替レートの変動について

 宝ホールディングスグループが事業を展開する日本国外の各地域における売上高、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。これらの項目は、換算時の為替レートにより財務諸表計上額が影響を受ける可能性があります。また、輸入による商品仕入れ、原材料の調達あるいは製品輸出を外貨建てで行う場合は為替レートの変動により経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 宝ホールディングスグループは、為替変動リスクに備えるため、通貨オプション、為替予約などのヘッジ取引を行い、為替レートの変動による影響を軽減するよう努めております。

(11)製造物責任について

 宝ホールディングスグループが開発、製造する全ての商品について製造物責任賠償のリスクが内在しています。特に、酒類、食品、医薬品、医療機器、体外診断用医薬品、再生医療等製品、研究用製品、臨床試験に使用される治験薬などについては、製造、販売、臨床試験において製造物の欠陥が発見され、健康障害等を引き起こした場合には製造物責任を負う可能性があります。また、大規模な製品回収や製造物責任賠償は、多額のコストが発生するうえに、宝ホールディングスグループの評価に重大な影響を与え、宝ホールディングスグループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに備えるため、製造物責任賠償保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。宝ホールディングスグループでは、法令遵守に加え徹底した品質管理とリスク管理体制の構築に取り組んでおります。

(12)情報セキュリティについて

 宝ホールディングスグループは、事業に関連して多数のITシステムを活用し、個人情報を含む膨大な情報を管理しております。これら社内情報の紛失、漏洩、改ざんあるいはランサムウェア被害などが起こった場合は業務への支障、対応コストに加えレピュテーションリスクが生じる可能性があります。また、システム不具合あるいはサイバー攻撃により、一定期間業務の遂行が不可能になった場合は事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。デジタルトランスフォーメーションの進展や、在宅勤務の拡大によりこれらのリスクは拡大しております。宝ホールディングスグループでは「情報管理規程」「ITセキュリティポリシー」を定め、ITセキュリティに関する第三者評価を受けるなどリスクへの対応を強化しております。

(13)訴訟について

 宝ホールディングスグループでは、事業の遂行にあたり各種法令および規制等に違反しないようコンプライアンス活動を強化するなど最善の努力をしております。しかしながら、国内外において事業活動を遂行していくうえで、宝ホールディングスグループおよびその従業員が法令等に対する違反の有無にかかわらず、製造物責任法や知的財産権、発明対価請求などの問題において訴訟提起される可能性を抱えています。万が一宝ホールディングスグループが訴訟を提起された場合、また不利な判決結果が生じた場合は、宝ホールディングスグループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝ホールディングスグループでは法令遵守を徹底するとともに、重要な契約の締結に際しては法務部門、外部専門家の助言、チェックを受ける体制を構築しております。

(14)自然災害や事故災害について

 暴風、地震、落雷、洪水、渇水等の自然災害、火災等の事故災害や感染症の世界的流行(パンデミック)が発生した場合には、災害による物的・人的被害により、宝ホールディングスグループの営業活動に支障が生じる可能性があります。このようなリスクを踏まえ、宝ホールディングスグループでは、発生時の損害の拡大を最小限におさえるべく、点検・訓練の実施、連絡体制・事業継続計画(BCP)の整備に努めております。

 宝ホールディングスでは、宝ホールディングス社長を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」が宝ホールディングスグループのリスク管理全体を総括し、同委員会の監督のもと、各担当部門において「法・社会倫理」「商品の安全と品質」「安全衛生」その他宝ホールディングスグループを取り巻くリスクを防止・軽減する活動に取り組んでおります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー