Hmcomm(エイチエムコム)(265a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 (1)ミッション Hmcomm(エイチエムコム)は、「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより社会に貢献する」を経営理念に掲げ、産総研技術移転ベンチャーの獲得を契機に、「音」に着目したAI(※1)の研究・開発を行い、その成果を社会実装することを目指してまいりました。また、Hmcomm(エイチエムコム)は社名の由来ともなっているHuman Machine Communicationの実現により、新しい社会を自ら創造することを目指しております。 Hmcomm(エイチエムコム)は、創業からAIに関する研究開発を行っており、近年の生成AI(※2)および大規模言語モデル(LLM)(※3)の急速な進展を踏まえ、これらを「AI×音」技術と組み合わせることで、コンタクトセンター業務のみならず、バックオフィスや製造現場、人事・採用領域など、多様な業務プロセスの高度な自動化・効率化を実現できると考えております。 (2)Hmcomm(エイチエムコム)の特徴と優位性 Hmcomm(エイチエムコム)の特徴は、「音」に着目したAIに関する研究開発から製品提供まで、自社内で完結することを目的に、研究開発人材を採用し、またこの独自の研究開発型ビジネスプロセスを実践しているところにあると考えております(全体像は下図に記載)。研究開発型ビジネスプロセスの実践とは、「R&D(※4)初期フェーズ」から始まり「サービス提供運用保守フェーズ」までを順番に実行することを意味しております。Hmcomm(エイチエムコム)は創業以来、このプロセスを着実に実践してきた成果として、2025年には従来のAI音声自動応答プロダクト「Terry」を大幅に進化させた、対話型AIエージェント「Terry2」をリリースいたしました。本製品は、高度な自然言語処理と音響解析を組み合わせた「AIエージェント機能」を搭載しており、より人間に近い柔軟な対話コミュニケーションを実現しております。 (図1) 研究開発型ビジネスプロセス 「R&D初期フェーズ」においては、2014年8月の産総研技術移転ベンチャー認定取得や、国立研究開発法人の政府予算による複数件の研究開発プロジェクトの採択を通して、音声認識技術や異音検知技術の研究開発を実施してきました。本フェーズにおいては、今後訪れると予測される社会課題の解決につながる研究課題をHmcomm(エイチエムコム)で考え選定したうえで研究を進めてきております。その過程における活動が評価され「NEDO(※5)AIベンチャーコンテスト最優秀賞」、「JEITA(※6)ベンチャー賞」、「大学発ベンチャー表彰 NEDO理事長賞」等を受賞しております。 「R&D初期フェーズ」の研究開発成果を、個別企業の課題解決のために活用し、社会実装へと高める活動として「R&Dプロジェクトフェーズ」においては、資本業務提携を含むHmcomm(エイチエムコム)と密接な関係を有する先との実証実験を推進してまいりました。2025年度においても、コンタクトセンター分野に加え、製造業、インフラ、教育分野、さらには採用・人事領域等の新たな業務領域において、生成AIおよびLLMを組み合わせた実証実験・PoCを進めております。 「自社製品開発プロダクト化フェーズ」では、個別企業の課題解決の成果から生み出された機能を、多くの企業で必要となる標準的な機能としてまとめ、Hmcomm(エイチエムコム)のAIプロダクトとし開発、提供しております。 「サービス提供保守運用フェーズ」では、顧客からの製品の設定・使用・動作状況についての技術的質問に関する助言や、Hmcomm(エイチエムコム)製品のマイナーバージョンアップデートの提供、製品のソフトウェア障害への対応等を実施しております。また、保守運用フェーズにおけるHmcomm(エイチエムコム)製品の導入による業務改善の取組み支援も行っております。 Hmcomm(エイチエムコム)では、これらのビジネスプロセスを複数年にわたり実践することにより、社会課題解決につながる研究実践に加えて、個別企業と密接な提携関係を構築し課題解決を行えていると考えております。その結果、顧客企業や業界課題の理解度の向上、競合他社が簡単には入り込めない信頼関係の構築、課題解決に効果的な機能開発等を実施することができているとHmcomm(エイチエムコム)では認識しており、このビジネスプロセスによりHmcomm(エイチエムコム)ならではの競争優位性を構築できていると考えております。また、自社プロダクトに対しては、上記「自社製品開発プロダクト化フェーズ」で記載した通り、多くの企業で必要となる標準的な機能が実装されていくこととなり、課題解決につながる機能が拡大されていきます。そのため、Hmcomm(エイチエムコム)プロダクトが課題解決につながる幅が大きくなっていくことにより、より多くの企業への導入につながるものと考えております。さらに、このビジネスプロセスがスパイラルアップされることで、今後より大きな社会課題の研究や個別企業の課題に取り組む機会を生み、この高度な課題を解決する機会を求めて優秀な人材が集まるという好循環も実現されているとHmcomm(エイチエムコム)では認識しております。 (3)Hmcomm(エイチエムコム)が展開するサービス及びソリューションの内容 Hmcomm(エイチエムコム)では「AI×音」サイエンス事業の単一セグメントとしており、当該事業内でAIプロダクト事業(2025年度売上高比率:38.8%)とAIソリューション事業(2025年度売上高比率:61.2%)を展開しております。AIプロダクト事業は、コンタクトセンターにおける応対品質向上を支援する音声認識プロダクト「Voice Contact」、電話応対を自動化・高度化するAI音声自動応答プロダクト「Terry」および対話型AIエージェント「Terry2」を展開しております。また、会議の生産性を高めるAI議事録自動作成プロダクト「ZMEETING」や、製造現場等における機械の異常音を検知する「FAST-D」など、音声認識から異音検知まで幅広い領域で製品開発・提供を行っております。AIソリューション事業は、AIプロダクト事業で培った技術や知見を基に、AI活用や、顧客のDX(※7)推進等の課題解決をトータルに支援するAI開発・コンサルティングを実施しております。 ■AIプロダクト事業 Hmcomm(エイチエムコム)では、2015年より「音声認識を民主化し、キーボードレスの新しい社会を自ら創造する」というビジョンの実現に向け、音声認識・言語解析プロダクトの開発に取り組んでまいりました。主にコールセンター領域において研究開発型ビジネスプロセスを推進し、その成果として「Voice Contact」や「Terry」等のプロダクトを市場へ提供しております。さらに2025年度からは、従来の音声AIボット「Terry」の設計思想を継承・発展させた、生成AI搭載の対話型AIエージェント「Terry2」の提供を開始いたしました。 「Terry2」は、定型的なシナリオによる対応に留まらず、会話の文脈をリアルタイムに理解し、予約受付、決済、本人確認といった実務タスクを自律的に遂行する能力を有しております。また、AIでの対応が困難な場面では即座にオペレーターへ引き継ぐ「有人連携機能」や、会話の停滞を検知するアラート機能を備えており、顧客体験の質を維持しながら業務の自動化を実現いたします。Hmcomm(エイチエムコム)は、「Terry2」の普及により、コンタクトセンターの在り方が「システムによる人の支援」から、「AIエージェントによる自律的業務を人が管理・補完する形態」へと変容していくものと認識しております。 2026年度以降は、顧客ニーズに応じて「Terry」および「Terry2」の販売を加速させるとともに、これらのフロントエンド機能を核とした製品体系の再編を推進いたします。具体的には、業務通話の記録・分析基盤である「Voice Contact」を、AIエージェントが生成する膨大な対話データを高度に処理・蓄積するバックエンド基盤として位置づけ、「Terry2」の統合プラットフォームへと融合させてまいります。これにより、AIエージェントによる自動応対から有人による高度な顧客対応までを一気通貫で管理する「次世代対話プラットフォーム」の開発を推進し、コンタクトセンター全体のDXを牽引してまいります。 これまでは音声認識や自動要約技術を通じた「オペレーターの負担軽減」に主眼を置いてまいりましたが、今後はAIエージェントが対話の主体を担う構造への転換を想定しております。人は、AIでは対応困難な高付加価値業務や例外対応、およびAIエージェントの運用設計・品質改善といった「管理・監督」業務に注力することで、コンタクトセンター全体の生産性と応対品質の飛躍的な向上を目指してまいります Hmcomm(エイチエムコム)は、これらの「次世代対話プラットフォーム」の提供を通じ、コンタクトセンターやバックオフィス、人事・採用領域をはじめとする幅広い業務分野において、業務プロセスの自動化および顧客・利用者体験(CX/UX)の抜本的な向上を推進し、持続的な成長を目指してまいります。 Hmcomm(エイチエムコム)では、個別企業の課題解決の成果を、多くの顧客が活用できる標準的な機能としてまとめ製品化しているため、多くの顧客で求められる実用的なAIプロダクトとして提供することができていると認識しております。また、音に着目したAIプロダクトの開発を会社設立後から継続的に実施し、その知識および経験の長さを評価されていると判断しております。Hmcomm(エイチエムコム)ではこれらの理由からHmcomm(エイチエムコム)のプロダクトを選定いただけているものと考えております。 AIプロダクト事業における、Hmcomm(エイチエムコム)が提供するプロダクトは以下の表のとおりです。 <Hmcomm(エイチエムコム)プロダクト一覧と概要>プロダクト名概要Voice Contact(AI音声認識プロダクト)法人向けに、コンタクトセンター向けAI音声認識・自然言語処理を活用したプロダクトとして、1,116ライセンス(2025年度末)の利用があり、以下の機能を提供しています。1.顧客の音声をリアルタイムにオペレーターとカスタマーの会話をテキスト化してモニターに表示2.顧客との会話のキーワードより最適なFAQ自動表示3.顧客との会話終了後に会話の内容を生成AIによる自動要約の実施およびFAQの自動作成の実現4.利用者自身で音声認識率をチューニング可能な自動学習機能を提供5.生成AIによる自動要約作成や、会話データからのQ&Aの自動作成Terry法人向けに、音声認識と音声合成、自然言語処理、生成AIを活用し、お客様の電話にAIが回答するサービスであり、AIエージェント機能の有無により製品名称を分けております。 Terry(AI音声自動応答プロダクト)法人向けに、音声認識と音声合成、自然言語処理、生成AIを活用し、お客様の電話にAIが回答するサービスとして、104ライセンス(2025年度末)の利用があります。主に以下のサービスを提供しております。1.通信販売のコンタクトセンターで、商品申し込みをお客様との会話により注文受付を実現2.家電量販店の夜間の修理受付対応の実現3.企業の代表電話に対する代理応答の実現4.生成AIによるお客様の問い合わせに対する回答の自動作成 Terry2(対話型AIエージェントプロダクト)生成AIを活用し、人間のような自然な対話と実務レベルのタスク遂行(FAQ対応、予約受付、支払い、本人確認等)を実現する対話型AIエージェントです。2025年度は複数の導入プロジェクトが進んでおりますが、顧客企業との守秘義務により、ライセンス数については非公開とさせていただいております。1.会話の文脈をリアルタイムに理解し、柔軟かつ自然な応対を実現2.FAQ対応に加え、予約受付や支払い、本人確認など実務タスクにも対応3.AIでの対応が難しい場面では、即座にオペレーターへ引き継ぎ、中断を最小限に抑制4.会話の停滞やループを検知し、適切なタイミングでアラートを出して対応遅延を回避ZMEETING(AI議事録プロダクト)法人および個人向けの業務効率化推進ツールとなり、以下のサービスを提供しております。なお、マーケティング戦略によりライセンス数については非公開とさせていただいております。1.議事録自動作成2.メッセージのリアルタイムテキスト化、リアルタイム翻訳3.生成AIによる自動要約作成FAST-D(異音検知プロダクト)法人向けにAI技術者でなくても異音検知用のAIモデル作成とメンテナンスができることを目指し研究・開発を実施し、サブスクリプション型のプロダクトとして、13ライセンス(2025年度末)の利用があり、以下の機能を提供しています。1.熟練した職人の耳で判断している知見をAIモデルへ反映し、工場インフラの異常検知や非破壊検査を自動化する機能2.稼働中の機械・設備が発する音の解析を通じた、故障の早期発見や部品交換時期の特定による予防保守・予知保全等 「Voice Contact」、「Terry/Terry2」、および「FAST-D」については、導入時の開発対応等により対価を受領しております。さらに、本導入以降は製品の利用による対価をライセンス利用料として受領しております。これらの対価は顧客の要求仕様、利用者数、追加開発の要否などを勘案し個別に決定しております。「ZMEETING」については、製品の利用による対価をライセンス利用料として受領しております。なお、2025年度AIプロダクトの取引先数(社数)は42社、顧客取引平均単価は10.2百万円(ZMEETINGを除く)となっております。 ■AIソリューション事業 2020年に国がDX認定制度の運用を開始すると、企業においてもDX推進が重要視されはじめました。Hmcomm(エイチエムコム)においても、顧客の要望が「集めたデジタルのデータをどう活用するか」という次の段階に進んできたと認識しております。また、2022年にChatGPT(※8)に代表される生成AIが登場すると、Hmcomm(エイチエムコム)でもこの生成AIの効果的な活用を含めた課題解決が求められてきていると認識しております。 そのため、Hmcomm(エイチエムコム)ではAIプロダクト開発事業を通して培った以下4つのノウハウ(XI)を集結し、データの持つ力で新たな社会的価値を創造する「データサイエンス」により企業の課題解決やDX化の推進をトータルにサポートを行うことを目的として、2021年6月より、顧客の持つデータの利活用にかかわる経営課題を分析し、生成AIを活用した課題解決やDX化推進支援を目的にAIソリューション事業を開始しております。 (図2)Hmcomm.XI事業 「XI」とは、Hmcomm(エイチエムコム)の造語であり以下4つのノウハウを集結し、データの持つ力で新たな社会的価値を創造する「データサイエンス」により企業のDX推進をトータルにサポートする意味を込めています。AI:自社プロダクト開発で培ってきたAI(人工知能)技術BI:自社プロダクトの導入サポートにより蓄えられたBI(ビジネスインテリジェンス)技術CI:自社プロダクトの導入サポートにより蓄えられたCI(カスタマーインテリジェンス)技術DI:上記をより効率的に活用するためのDI(データインテグレーション)の知見 Hmcomm(エイチエムコム)では、AIプロダクト開発で蓄積されたAI技術、蓄積されたデジタルのデータをビジネスの意思決定に活用するためのデータマイニング(※9)やテキストマイニング(※10)、データ分析等のBI(ビジネスインテリジェンス)技術、お客様の声を分析するVOC(※11)分析技術、サービスやセールスに活用するCI(カスタマーインテリジェンス)技術を保持していると認識しております。さらにこれらを効率的に活用するためのDI(データインテグレーション)のノウハウを提供する必要があるとHmcomm(エイチエムコム)では考えAIソリューション事業を開始しております。 事業内容としては顧客の課題に応じてAIの開発受託やコンサルティング業務を提供しており、契約形態としては準委任契約を中心に、一部業務については請負契約を適用しております。Hmcomm(エイチエムコム)収益としては、役務提供による対価を受領しております。 当事業の具体例としては、コールセンターを持つ教育分野の事業者との取組みとして、Hmcomm(エイチエムコム)がもつ、AI開発の経験から得られた知見を活用し、コールセンターの全体の顧客体験と生産性の大幅な向上に向けた、「Voice Contact」に生成AIを組み合わせたシステム要件のコンサルティングから実際のシステム開発までを事業者とともに推進しております。なお、2025年度AIソリューションのプロジェクト数は152件、顧客取引平均単価は4.5百万円となっております。 今後もHmcomm(エイチエムコム)ではAIプロダクト事業で培った技術力を武器としてAIソリューション事業を着実にすすめてまいります。また、本事業の顧客との課題解決活動を通してHmcomm(エイチエムコム)の信頼感を高めるとともに、技術力を感じていただくことで、同社のプロダクト製品の導入などにつながる活動を推進し事業拡大を図れるように努めてまいります。 (4)具体例Hmcomm(エイチエムコム)プロダクトを活用した具体的な取組みの事例は以下となります。顧客業種取組内容想定する効果コンタクトセンター「Voice Contact」と生成AIを用いた次世代型コンタクトセンターの確立コンタクトセンター全体の顧客体験と生産性の大幅な向上化粧品「Voice Contact」の自動帳票入力機能を導入し、顧客との会話内容を自動入力。顧客との受電対応後の帳票入力業務を約80%削減(ユーザーヒアリングより)電話対応業務の効率化、オペレーターの作業負荷低減通販「Terry」を導入し、電話による注文受付業務の自動化対応。受電注文の約80%を自動化にて対応(ユーザーヒアリングより)電話対応業務効率化、オペレーターの省人化教育「Terry」を導入し、本人確認業務の自動化対応。確認作業が効率化され、月額数百万円のコスト削減効果を実現(ユーザーヒアリングより)確認業務の効率化、オペレーターの作業負荷低減インフラ「FAST-D」を導入し、設備の動作音から正常と異常を判断。顧客との実証実験により排水ポンプの動作音から異音を検知(実証実験結果より)。故障の早期発見、メンテナンス業務の非属人化の実現性鉄道「FAST-D」を活用し、列車走行中の音からレールの歪みや継ぎ目の異常を検知するAIの開発。レールの異常な継ぎ目判定にて異常検知性能70%を確認。(実証実験結果より)。異常の早期発見、異常検知の効率化畜産「FAST-D」の技術を活用した養豚現場における咳や発情状況などを音から検知するシステムの研究・開発。少人数の効果的な畜産業務 以上を踏まえたHmcomm(エイチエムコム)の事業系統図は、次のとおりであります。(図3)事業系統図 [用語解説]注釈番号用語用語の定義※1AIArtificial Intelligenceの略称であり、コンピューターで、記憶・推論・判断・学習など、人間の知的機能を代行できるようにモデル化されたソフトウエア・システムのこと※2生成AIあらかじめ学習したデータをもとに、画像や文章、動画などを新たに作成するAIの総称のこと。ジェネレーティブAIともいわれる※3大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)大規模言語モデルとは、膨大なデータセットと多数のパラメータをもつディープラーニング技術によって構築された言語モデル※4R&DResearch and Developmentの略称であり、研究開発活動を行うこと※5NEDO国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構の略称※6JEITA一般社団法人電子情報技術産業協会の略称※7DX(デジタルトランスフォーメーション)データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること※8ChatGPTOpenAI社が2022年11月から提供を開始した、会話型の文章生成を可能とする生成AI※9データマイニング構造化された膨大な量のデータ(ビッグデータ)に、統計学や人工知能(AI)、パターン認識などの技法を網羅的に適用することで有益な情報を取り出す技術のこと※10テキストマイニング大量の文章データ(テキストデータ)から、自然言語解析の手法を使って、文章を単語(名詞、動詞、形容詞等)に分割し、それらの出現頻度や相関関係を分析することで有益な情報を抽出する技術のこと※11VOCVoice of Customerの略称。顧客の声のことを言う。評価、苦情、要望、問合せなどがその代表的なもの
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 Hmcomm(エイチエムコム)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてHmcomm(エイチエムコム)が判断したものであります。(1)経営方針 Hmcomm(エイチエムコム)は、経営理念「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより社会に貢献する」を掲げ、キーボードレスの新しい社会を自ら創造することをビジョンとし、事業を展開しております。2014年8月、産総研による「産総研技術移転ベンチャー」の認定を受けたことを契機に、「音」に着目した専門的な研究・開発をスタートし、その成果を革新的なサービスとして社会に提供していくことを目指してまいりました。また、近年画像認識や自動運転などを中心に人工知能(AI)の活用が広がりを見せており、Hmcomm(エイチエムコム)では、「音」への人工知能(AI)の活用も顧客の経営課題を解決するためには重要な技術であると考えており、Hmcomm(エイチエムコム)プロダクトに活用するための音声のテキスト化、感情分析、異音検知の領域に関する研究・開発を続けております。 (2)経営環境 2025年の日本経済は緩やかな回復基調がつづいており、日本銀行は1月と12月に政策金利引き上げを実施し、約30年ぶりの高水準となる0.75%へ引き上げられ、日本経済の正常化に向けた動きがみられます。一方で、2025年の平均国内消費者物価指数は前年にくらべ3.1%上昇し食料品を中心とした物価上昇や、米国を中心とする通商政策の変更、ウクライナやイスラエルなどの国際情勢の緊迫化などから経済成長への懸念も見られます。これらの影響から、日経平均は最高値を更新しているものの、円安進行に加えて、国債金利の上昇もみられることから、依然として先行きの不透明な経済状況が続いております。 このような中、株式会社富士キメラ総研の試算によると、Hmcomm(エイチエムコム)の属する国内のAI市場環境は2024年度は1兆5,075億円、2029年度は3兆1,779億円と予測されております。(出典:株式会社富士キメラ総研「2026 生成AI/AIエージェントで飛躍するAI市場総調査 市場編」)また、Hmcomm(エイチエムコム)は主にコールセンター向けの製品として「Voice Contact」および「Terry」を提供しておりますが、コールセンターサービス市場とコンタクトセンターソリューション市場を合わせた市場規模(事業者売上高ベース)は2024年度に1兆0,517億円、2027年度には1兆0,372億円と予測されております。(出典:株式会社矢野経済研究所「2025 コールセンター市場総覧 ~サービス&ソリューション~」) また、内閣府が提唱する我が国が目指す未来社会の姿「Society 5.0」(※1)の実現に向け、多様な人・機械・技術が国境を越えてつながる社会の具体化が必要となり、そのためには各企業においてDXの推進が必要不可欠であるとHmcomm(エイチエムコム)では考えております。さらに、2025年12月には「AI基本計画」案が取りまとめられており、「信頼できるAI」による「日本再起」を目標とし、AIの利活用及び研究開発を積極的に推し進め、経済・社会構造の変革や付加価値を創出していく「AIイノベーション」の推進が必要であるとされております。具体的には、AIエージェントやフィジカルAI等の開発・実証・導入、および幅広い分野における社会実装の促進が挙げられています。 対象分野は、医療・ヘルスケア、介護、金融、教育、防災、環境保全、農林水産、製造(造船・舶用工業等)、インフラ、物流、公共交通など多岐にわたります。 これらの推進に重要な技術として、画像情報を活用するAI技術が必要となることは言うまでもありませんが、画像だけではなくHmcomm(エイチエムコム)が強みを持つ「音」の情報をデータとして取得し有効活用することも重要になると考えておりHmcomm(エイチエムコム)技術の活用ができると考えております。例えば、お客様との電話のやり取りなど、デジタルデータ化されていないデータ分析は人手による属人的な分析にとどまっておりますが、Hmcomm(エイチエムコム)技術を活用することにより、人手によらずデジタルデータ化、分析が可能となります。さらにこれらのデータと生成AIを活用しコンタクトセンターでの対話型AIエージェントをHmcomm(エイチエムコム)製品として提供しております。 このように、人間の代替となる、又は人間以上の能力を発揮しうる人工知能が期待されるなか、生成AIも登場しておりますが、“音声認識”や“異音検知”や”データ解析”、つまり人の「耳(認識、認知)」+「脳(予測、最適化)」の代替は、未だ技術的発展途上にあるとHmcomm(エイチエムコム)では考えており、Hmcomm(エイチエムコム)はこの分野で他社に追随を許さないポジションの確立を目指しております。 (3)経営戦略 Hmcomm(エイチエムコム)では「AI×音」サイエンス事業として、「Society 5.0」に必要不可欠なDX推進を支援するAIソリューション事業と、「Connected Industries」(※2)の実現に向けて必要な音をデータとして活用するためのAIプロダクト事業を展開しております。AIプロダクト事業において、自律的な業務遂行能力を持つ対話型AIエージェントの普及促進を戦略的中核に据えた事業遂行を行っております。具体的には、対話型音声AIボット「Terry」に対話型AIエージェント機能を追加した「Terry2」の開発を実施しコンタクトセンターへの拡販を実施いたしました。また、AIソリューション事業においては生成AIを活用した高度な経営課題解決型コンサルティングを強化し、両事業の相乗効果による持続的な成長を目指しております。 ① AIプロダクト事業における戦略:AIエージェントを軸としたプロダクトへの段階的統合(1)対話型AIエージェント「Terry2」の展開 Hmcomm(エイチエムコム)は、現在、音声自動応答プロダクト「Terry」をベースに、生成AIによる高度な思考・対話能力を実装した対話型AIエージェント「Terry2」の展開を推進しております。「Terry2」は、従来の定型的な回答を行う電話自動応答の枠組みを超え、ユーザーの意図を汲み取りながら自然な対話を行い、予約受付や本人確認、外部システムと連携した事務処理などの実務タスクを、人間に代わって自律的に完結させる能力を有しております。現時点では、この「Terry2」による業務の完全エージェント化を先行して市場に浸透を進めております。(2)「AIエージェントが主体となるコンタクトセンター」への構造転換の推進 「Terry2」の普及促進に加え、「Voice Contact」にもAIエージェント機能を追加し、Terry2とともに拡販を図ってまいります。AIエージェントを活用したプロダクトがコンタクトセンターに導入されることにより、Hmcomm(エイチエムコム)は、コンタクトセンターの在り方を「人の業務をシステムが支える時代」から、「AIエージェントを人が支える時代」へと転換させていきたいと考えております。まずは「Terry2」が対話の主体(エージェント)となり、これまで人間が行っていた判断を伴う業務を自動化することで、人間はAIが対応困難な極めて高付加価値な業務や、エージェントの運用改善に注力する構造を構築します。なお、AIエージェント機能を不要とする顧客に対してはTerryの販売を継続し顧客の利便性を高めつつ、顧客要望に沿った幅広い製品提案をすることにより市場における競争優位性を強固なものとしてまいります。 ②AIソリューション事業における戦略:生成AIによるDX変革の推進 AIソリューション事業においては、単なるシステム開発に留まらず、顧客の経営課題を分析し、生成AIを軸とした抜本的な業務プロセス変革(DX)を支援しております。具体的には、以下の3点を重点戦略として推進しております。・生成AIコンサルティングの深化: 大企業の特定部門に対し、最新のLLM(大規模言語モデル)をカスタマイズ実装することで、従来のIT化では到達できなかった高度な知的作業の自動化を実現します。・インダストリー特化型ソリューション: 製造業の技能伝承や人事・採用領域のマッチングなど、特定の産業ドメインに対して、Hmcomm(エイチエムコム)の「音」と「対話」の技術を組み合わせた独自のソリューションを提供し、高付加価値化を図ります。・プロダクト事業とのシナジー創出: ソリューション提供の過程で得られた汎用性の高いニーズを「Terry2」の機能開発へフィードバックすることで、プロダクト進化を加速させます。 ③FAST-D等を通じた「音×インダストリー」の深化 異音検知プロダクトについては、「すべての機器に聴覚を与える」の実現を目指し、音の特徴量分析から熟練者の経験に依存しない品質診断や予防保守の仕組みを提供する戦略を継続いたします。「FAST-D」のユースケース拡大を進めるとともに、対話型AI領域で培った最新のAI解析技術を異音検知分野へも波及させ、事業間の技術シナジーを最大化してまいります。 ④研究開発型ビジネスプロセスの継続と体制強化 Hmcomm(エイチエムコム)は、独自の研究開発型ビジネスプロセスを今後も堅持してまいります。生成AI・AIエージェント関連の開発・運用には高度なAI技術、UX設計、コンサルティング能力が必要となるため、これらの分野における専門人材の採用・育成を強化いたします。 以上のように、Hmcomm(エイチエムコム)はAIエージェント技術の社会実装と、生成AIコンサルティングによる顧客企業のDX支援を両輪として、さらなる成長を図ってまいります。急激に進化するAI市場において、常に最先端の技術を実務に即した形で提供し続けることで、社会課題の解決に貢献するとともに、中長期的な収益基盤の拡大と企業価値の向上に邁進してまいります。 Hmcomm(エイチエムコム)は、今後の持続的な成長を見据え、サステナビリティ経営として事業活動を通じた社会課題の解決に取り組んでいきたいと考えております。SDGs(※3)をはじめとした社会課題と事業活動の関連を確認し、以下の通り整理しました。これらの課題に取り組むことにより、社会とともに持続的に成長し信頼される企業を目指してまいります。1.事業活動を通じた社会貢献 Hmcomm(エイチエムコム)の特徴である音声・音響の可視化を実現するソリューション技術等の提供による先端テクノロジー普及の支援を通した社会貢献により、以下の目標達成に向け課題解決に取り組みます。(8.働きがいも経済成長も)(9.産業と技術革新の基盤をつくろう) 2.上場企業としてのガバナンス体制の強化 コンプライアンスの徹底や、積極的な情報開示を通した企業統治により、以下の目標達成に向け課題解決に取り組みます。(8.働きがいも経済成長も)(16.平和と公正をすべての人に)(17.パートナーシップで目標を達成しよう) (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 Hmcomm(エイチエムコム)は、サービスの競争力を維持し、財務活動を含めた全事業の業績を向上させていくことが重要であると認識していることから、主な財務活動上の経営指標として、売上高成長率及び経常利益率、ROE、自己資本比率を重視しております。また、事業活動の状況をみる指標としてAIプロダクト事業においては、アカウント数(顧客者数)とAIプロダクトに占める生成AI売上高比率を、AIソリューション事業においては、プロジェクト数を、事業全体としては、エンジニアの人数をKPIとしております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① パートナー企業との協業推進およびM&Aの実行 Hmcomm(エイチエムコム)は、2016年以降、様々な業界の大手事業会社と資本業務提携をしており、相互に経営資源とノウハウを補完し合うことにより事業展開を推進してまいりました。中長期的なビジョンに基づき、今後も各社との取り組みを適時・適切に進めていくとともに、常に変化する市場環境と多様化する顧客ニーズにスピード感をもって対処しながら、相互の企業価値の向上に努めてまいります。また、従来のオーガニックな成長に加え、非連続な成長を実現するための戦略的M&Aを積極的に推進し、機動的な検討体制のもと、音ノウハウの隣接領域への展開や、IT開発企業の事業再生(ターンアラウンド)を通じた収益基盤の拡大を図り、企業価値の飛躍的な向上に努めてまいります。 ② サービスの強化 Hmcomm(エイチエムコム)は、「AI×音」に関するソリューションを研究開発型ビジネスプロセスにより研究開発、コンサルテーション・要件定義からプロダクト開発、運用保守までをHmcomm(エイチエムコム)で対応し、ユーザーの利用シーンに合わせた様々な機能を用意することにより、サービスの魅力が更に高まると考えております。新しいテクノロジーを取り入れつつ、対象領域をさらに広げ、競争優位なシステムの構築を図るため、社内開発体制強化や他社との業務提携およびM&Aによる技術・人材の獲得に積極的に取り組み、業務の標準化、社内システムの改善などを適宜進めてまいります。特に、生成AIの活用による製品付加価値の向上と、AIエージェント領域への社会実装を加速させ、既存顧客のLTV(顧客生涯価値)最大化を図ってまいります。 ③ テクノロジーの強化 Hmcomm(エイチエムコム)の事業領域であるAI(人工知能)技術は、その利用可能性を期待され活発に研究開発が行なわれています。Hmcomm(エイチエムコム)が事業を継続的に拡大していくには、様々な新技術に適時に対応していくことが必要であり、さらなる優秀な人材の確保及び研究開発への投資、ノウハウの共有や教育訓練などが不可欠であると考えております。優秀な人材を積極的に採用するとともに、研究開発への取り組みを継続的に実施し、開発体制の強化に努めてまいります。 ④ 情報管理体制の強化 Hmcomm(エイチエムコム)は、顧客企業へのサービス提供において、様々な音声データや顧客企業のユーザーに関する情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を徹底することが信頼確保の観点から重要であると考えております。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格であるISO/IEC 27001の認証、個人情報の保護措置に関するプライバシーマークなどの外部認証を取得し、情報システム開発管理規程に基づく運用の実施、役職員への定期的な教育、物理的・技術的対策への必要経費の確保により、情報管理体制を強化してまいります。 ⑤ 利益及びキャッシュ・フローの創出 Hmcomm(エイチエムコム)は、AIを活用した先進的なサービス開発を目指し、研究開発等への先行投資を積極的に進めてまいりました。第11期以降は先行投資の効果もあり売上高が増加してきており、営業黒字に転換しております。今後も継続的に成長を続けるために、Hmcomm(エイチエムコム)独自の研究開発型ビジネスプロセスを推進し複数のAIプロダクトを継続的に市場提供していくことにより持続的な売上高の増加に努める一方で、開発工程の効率化や収支管理への取り組みにより、収益性の改善に努めてまいります。加えて、既存事業から創出されるキャッシュ・フローを非連続成長へ向けた再投資(M&A)へ充当してまいります。PMI(買収後の統合プロセス)による構造改革と営業支援を通じ、短期間での収益改善(EBITDAの向上)を実現することで、持続可能かつ高い収益性を伴う成長を目指してまいります。 ⑥ 内部管理体制の強化 Hmcomm(エイチエムコム)事業は既存事業の拡大に加えM&Aによるグループ化が進む成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であることを認識しております。引き続き、管理部門の整備を推進し、コーポレート・ガバナンスを充実していくことで、経営の公正性・透明性を確保し、リスク管理の徹底や業務の効率化を図ってまいります。 [用語解説]※1.Society 5.0サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会を指し、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として提唱されました。※2.Connected Industries2017年3月、経済産業省が「人・モノ・技術・組織などがつながることによる新たな価値創出が、日本の産業の目指すべき姿(コンセプト)である」として提唱した概念です。※3.SDGs世界(地球)には、紛争や貧困、不平等や環境など、様々な社会課題がありますが、その中でも2030年までに解決すべき重要な問題について、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」として17個の目標(テーマ)を国連が定めたもので、英語の頭文字をとって、SDGs(エスディージーズ)と呼んでいます。世界中の人々が協力して、目標の達成に取り組むことで、社会課題を解決し、世界中の人々が、誰一人取り残されることのない社会を目指すものです。「自分の幸福のためだけに頑張る」のではなく、「社会全体、世界全体の幸福に向かって協力する」ための目印となるものです。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示をしております。Hmcomm(エイチエムコム)は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、Hmcomm(エイチエムコム)の株式に関する投資判断は、本項及び本書の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項につきましては、当事業年度末現在においてHmcomm(エイチエムコム)が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 また、Hmcomm(エイチエムコム)ではリスクの防止及び会社損失の最小化を図ることを目的としたリスク管理規程を設けており、コンプライアンス規程、内部通報規程と合わせてこれら規程の遵守のために、コンプライアンス・リスク管理委員会を設けております。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」を参照ください。(1)Hmcomm(エイチエムコム)を取り巻く環境に関する事項① 音声認識市場の動向について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)は、今後成長が見込まれる音声認識市場をターゲットに事業創造および事業展開を行ってまいります。具体的には、コールセンター、スマートライフ、プラント・インフラ保守、ものづくり・ロボティクス、自動走行・モビリティサービスなどの分野を想定しています。 しかしながら、これらのビジネス分野への市場創造を計画通りに進めることができず、長い時間を要する可能性もあり、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできないため、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] 音声認識市場の動向を注視し、上記に掲げる複数分野へのアプローチを継続します。コールセンター、プラント・インフラ保守など先行事例のある分野はシェア拡大を加速させ、それ以外の分野も導入企業の獲得を進めます。外部環境の変化は速いため、現在の受注状況及び将来予測を綿密に分析したうえで、注力分野の優先順位を柔軟に変えながら諸対策を検討してまいります。また、新たなターゲット分野にも横展開することにより、バランスを重視したポートフォリオを構築し、リスク分散をしながら収益の最大化を目指してまいります。 ② 技術革新について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] インターネットをはじめとするHmcomm(エイチエムコム)が属するサービス分野において、新しい技術やデバイスを利用したシステムが登場し続けています。これら新しいシステムは、従来は不可能であった機能や、より高度な機能を実装したサービスとして提供することを可能とするものが多くあります。Hmcomm(エイチエムコム)では、常に最新の技術動向へ目を向け、新機能の開発や新サービスの提供に新しい技術等を積極的に導入することにより、サービスの技術的優位性を維持する努力をしております。 しかしながら、インターネットの技術革新に追随しながら新機能や新サービスを提供し続けるためには、それを可能にする従業員の確保や育成など、開発体制の強化と維持を欠かすことができず、何らかの要因によりHmcomm(エイチエムコム)がそれに耐えうる開発体制の強化と維持が困難になる場合は、当該リスクが顕在化する可能性があります。その程度や時期を正確に予測することはできませんが、技術的優位性を発揮できなくなり、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] Hmcomm(エイチエムコム)の組織は、技術力の高い専門チームを構成し、情報技術や生産・開発技術等の調査・研究を継続的に行ない、市場競争力の持続的向上を図っています。具体的には、生成AIをはじめとするコア技術の選定、基盤モデルの研究開発の推進及び自社プロダクトへの成果のフィードバック、ナレッジ共有化等に注力し、インターネットの技術革新への迅速な対応に努めています。 ③ 競合との競争激化によるリスクについて(発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)サービスの技術的な側面からみた参入障壁は、著しく高いものとは言えません。資金力、ブランド力を有する大手企業をはじめとする競合他社が参入し、将来的には類似サービスを提供する事業者の増加が予想されます。価格競争など市場競争が一層激化し、サービス価格の引き下げを強いられる、または市場シェアが低下するなどにより、業績に悪影響を与える可能性があります。あるいは、全く新しい発想や技術を活用した競合サービスが登場し、かつそれが市場に支持されることにより、Hmcomm(エイチエムコム)サービスの相対的な優位性が低下した場合、当該リスクが顕在化する可能性があります。その程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] サービスの充実・品質向上に取り組むことで、ユーザー目線に立って経営課題の解決のための貢献度を上げていくとともに、競合他社の動向、類似サービスなどの情報キャッチアップを継続的に行い、競争優位性の向上に努めております。これらをHmcomm(エイチエムコム)の経営戦略に随時織り込んでいくとともに、当該動向に柔軟に対応できる体制構築に努めてまいります。 ④ 新型コロナウイルス等の感染症の影響について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] 新型コロナウイルス感染症は2023年5月に季節性インフルエンザと同じ「5類」に感染症法の位置づけが変更されたことにより、経済的な影響が大幅に緩和されることとなりました。また、対面によるコミュニケーションも増加傾向にあります。このような環境のなか、Hmcomm(エイチエムコム)が属する音声認識ソリューション業界においては、対面でのコミュニケーション回帰の流れはあるものの、一方で感染症対応に伴うリモートワークの浸透、新しい働き方への潮流等の環境変化による活動も定着していることから、業績に影響を与えるような事象は現在のところ発生しておりません。音声認識のビジネスへの活用については継続的な需要が期待できるものと考えており、Hmcomm(エイチエムコム)としましてはオンラインを中心とした顧客面談やセミナーの開催等によりマーケティング活動を進めてまいります。また顧客の要望によりオフラインでの対応も増加させてまいります。 しかしながら、今後コロナウイルスが再拡大し経済活動の停滞が再度発生した場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)の顧客の業績悪化や経営方針の変更などにより商談中の案件が失注となることにより業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策] 新型コロナウイルス等の感染症によるHmcomm(エイチエムコム)の事業に影響を及ぼす可能性は、完全には払拭されていないと考えられるため、当該リスクの顕在化に備え、状況に応じた柔軟な対応に努めるなど、リスク管理を慎重に行い、引き続き影響を最小限に抑えるよう努めてまいります。 (2)Hmcomm(エイチエムコム)の事業及びサービスに関する事項① 特定の販売先に関するリスク(発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)の販売先の上位5社による売上シェアは売上高の42.8%(2025年12月期実績)を占めています。パートナー企業における予期せぬ販売方針の変更や業績不振等により、円滑な取引継続が困難な事態となった場合、あるいは最近の新型コロナウイルス感染症等疾病の蔓延その他天災などにより販売パートナーによる顧客開拓の遅延または中止という事態が発生した場合には、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に影響を与える可能性があります。上位5社による売上高比率は全社売上高の伸長に伴い、その比率は逓減する見込みとなっております。[リスクへの対応策] 新機能の開発及び改善を進めサービスの市場価値を高め、販売先との取引関係を長期間継続することができるよう最善を尽くすとともに、販売パートナーとのリレーションを強化して、販売先数の増加及び分散化を図っております。 ② 特定のサービスへの依存について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)のAIプロダクト事業のうち、主力サービスである「Voice Contact」への売上依存度の低減が進んでおります(当事業年度における当該売上高の割合は15.2%。前事業年度は40.8%)。依然として当該サービスはHmcomm(エイチエムコム)の重要な収益源の一つであり、市場環境の変化や競合他社の台頭等により「Voice Contact」に関連する売上高が著しく減少した場合には、Hmcomm(エイチエムコム)の業績に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、事業ポートフォリオの多角化により、特定のサービスへの依存に伴うリスクは前事業年度と比較して相対的に低下しております。[リスクへの対応策] 主力サービスの安定供給を図るとともに、継続的に新たなシステム開発により新製品・新サービスを市場に提供し、ストック収益の拡大、ビジネスモデルへの変革に取組むことで、特定のサービスに依存せずリスクの分散することに注力してまいります。 ③ 特定の外注先に関するリスク(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)の外注先の上位5社による外注金額のシェアは40.4%(2025年12月期実績)を占めています。今後、外注先各社の経営方針や業績に著しい変化等が生じること等により取引の継続が難しくなり、かつ、代替先の確保に時間がかかった場合、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] 既存の外注先からの紹介、専門エージェントを通した募集などを積極的に行うことにより、特定の外注先に依存しない対応策をとっております。外注先の選定にあたっては、技術力、評判、経営状況及び反社会的勢力との関係の有無などを調査します。取引が進行している外注先とはリアルタイムで情報共有し、各プロジェクトのオンスケジュール推進を念頭に、外注先に対する報告会等を開催することにより、安全・品質管理の徹底等に十分に留意しております。 ④ 新製品開発に係る投資によるリスク(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)では、新機能の開発及び新サービスの提供を目的として、積極的に音声認識ソリューションに係る開発活動を実施しております。しかしながら、予測不能な外部環境の変化により、開発した新機能や新サービスが期待どおりの成果をあげられない可能性があり、この場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)の業績に影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] Hmcomm(エイチエムコム)の成長戦略については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営戦略」に記載のとおりであり、これまでに培った顧客基盤と技術領域を活かし、競争優位性を有する分野への事業投資を行ないます。市場環境やポジショニングに関する外部環境分析を行い、営業戦略や開発ロードマップの精度向上に努めております。投資前においては客観的視点での事業プランの評価を行ない、投資後においては事業進捗のモニタリング強化や正確な計数管理を実施することにより、適切にタイムリーな経営判断を行なってまいります。 ⑤ 企業買収(M&A)に関するリスク(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)は、非連続な成長を実現するため、事業シナジーが見込まれる企業とのM&Aや資本業務提携を積極的に推進する方針であり、企業等の取得に際しては、外部専門家による会計税務・法務のデューデリジェンスを行い、十分にリスクを確認しております。しかしながら、デューデリジェンスを尽くした場合であっても、対象企業の予期せぬ債務の露見、買収後の主要な人材や顧客の流出、あるいは市場環境の激変等により、当初期待していたシナジー効果や投資収益が得られない可能性があります。 また、買収対価が、企業結合日時点における対象企業の識別可能資産及び負債の時価純額を上回る場合に計上される「のれん」について、対象企業の業績が計画を下回り、将来の超過収益力が損なわれたと判断される場合、減損損失が計上される可能性があり、その場合、Hmcomm(エイチエムコム)の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策] Hmcomm(エイチエムコム)では、案件の発掘からPMIまでを一貫して推進する専門の体制を整備しております 。投資判断にあたっては、専門的知見に基づく多角的な検討プロセスを経て、リスクとリターンを厳格に評価しております 。投資後においても、迅速な統合プロセスの実行、内部統制システムの導入、コスト削減等の構造改革を推進することで、投資リスクの低減と収益力の早期改善に努めてまいります 。 (3)情報資産及び法規制等に関する事項① システム障害・通信トラブルについて(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)の事業では、サービスの安定的な提供を維持するため、外部の提供するクラウドサービスを通じてHmcomm(エイチエムコム)サービスを提供しております。Hmcomm(エイチエムコム)は、外部のクラウドサービスを、地震、落雷、火災等の災害に対して十分な耐性を有すると判断される施設に限定し、慎重に検討した上で選定しております。 しかしながら、自然災害、火災、コンピュータウイルス、通信トラブル、第三者による不正行為、サーバへの過剰負荷、人為的ミス等あらゆる原因によりサーバ及びシステムが正常に稼働できなくなった場合、あるいはHmcomm(エイチエムコム)が過去に蓄積してきた商品及び価格情報が消失した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)のサービスが停止する可能性があり、これらの理由によりHmcomm(エイチエムコム)のサービスが停止した場合には、Hmcomm(エイチエムコム)の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] セキュリティ対策の強化を行うとともに、脆弱性の管理を強化し、外部専門家による検証を行っております。また、システムに冗長性を持たせ安定的に稼働できるように、システムインフラへの投資や稼働環境の見直しを継続的に行っております。 ② プログラム不良によるリスク(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] 開発したプログラムの不具合を原因として、システムに動作不良等が発生し、Hmcomm(エイチエムコム)の提供するサービスが中断または停止する可能性があります。Hmcomm(エイチエムコム)では、システムの開発にあたり、綿密な開発計画の策定からテストの実施まで十分な管理を行っており、可能な限りこのような事態の発生を未然に防ぐための開発体制の構築に努めております。 しかしながら、このような事態が頻繁に発生した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当サービスに対する信頼性が失われ、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] 徹底した品質管理を行うことで、開発プログラムの安定稼働の維持に努めており、サービス納品後に万一不具合等が発生した場合においても、迅速かつ適切な対応ができる体制を構築しております。また、エンドユーザーからのクレーム等に備え、クレーム管理規程に則った運用により信頼性の向上に努めます。 ③ 特定のサーバへの依存によるリスク(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)のサービスにおいては、AWS(Amazon Web Services)をデータセンターとして利用しており、2025年12月期実績におけるAWSに対するサーバ費用は53,153千円でありますが、今後も事業拡大に伴いサーバ費用が増加することが想定されます。障害が生じ代替手段の構築ができずに、サービスが長時間にわたり中断する等の事象が発生した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策] Hmcomm(エイチエムコム)が提供するサービスの一部は、AWS以外のクラウドサービスを活用することによりコスト削減を実現できる場合があり、ケースバイケースで最適なインフラ環境をバランスよく選定することが重要と考えています。AWS依存によるリスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識したうえで、AWSの市場動向、経営戦略等、他のクラウドサービスに関する情報収集を定期的に行ない、適切な経営判断ができるよう努めております。 ④ 個人情報の取り扱いについて(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)サービス内に格納された顧客が保有する個人情報等のデータについては、その閲覧、編集、削除等の一切の管理を顧客が自ら行うものとし、Hmcomm(エイチエムコム)は、これらの情報資産を安全にかつ効率的に管理するためのプロダクトを顧客に提供するのみで、Hmcomm(エイチエムコム)が自ら顧客のデータの閲覧、編集、削除等の管理を行うことはありません。 しかしながら、Hmcomm(エイチエムコム)は、あらかじめ顧客の同意を得て、その依頼に基づき、一時的に顧客保有の個人情報等を預かり、編集等を行うことがあります。Hmcomm(エイチエムコム)は個人情報の取扱いに関する重要性、危険性を十分に認識し、個人情報の適切な管理を実現するために、「個人情報保護規程」を整備しております。さらに、Hmcomm(エイチエムコム)のホームページに「個人情報保護方針」を公開し、これら規程及び方針に準拠した行動指針やガイドラインを制定するとともに、役職員への教育、研修を通じて、個人情報を適正に管理する体制の構築に注力しております。 なお、Hmcomm(エイチエムコム)は、2019年8月にプライバシーマークの認証を取得しているものの、個人情報の収集や管理の過程等において、不測の事態により個人情報の漏洩等が発生した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)への多額の損害賠償請求や認証取消処分または罰金等が課されるなど、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] 個人情報保護規程や個人情報保護安全管理細則など体系的に整備し、改正個人情報保護法への対応として関連規程やプライバシーポリシーの見直しを図っております。引き続き、慎重かつ適切な個人情報の管理に努めてまいります。 ⑤ 情報セキュリティ対策の不備によるリスク(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)は、顧客が保有する多くの情報資産を安全かつ効率的に管理することができるプロダクトを提供しております。またHmcomm(エイチエムコム)も事業運営に必要なさまざまな情報資産を保有しており、情報資産を安全に管理することは、重要な経営課題として認識し、適切なセキュリティ対策を講じるよう努めております。Hmcomm(エイチエムコム)では、情報セキュリティマネジメントシステムの整備を進めており、適切な情報セキュリティの実現を図っております。 なお、Hmcomm(エイチエムコム)は、2020年1月にISMSの認証を取得しておりますが、Hmcomm(エイチエムコム)の予測を超えるHmcomm(エイチエムコム)サービスへの不正アクセス、データの盗難、紛失等により、または情報セキュリティ対策の不備により、情報資産の漏洩、紛失、改竄等があった場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)への多額の損害賠償請求や認証の取消処分または罰金等が課される可能性があり、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] 取引関係先や従業員等と秘密保持契約を締結し、情報資産の管理に対しては個人情報保護規程や情報セキュリティ基本規程を整備するとともに、プライバシーマーク、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の各認証を取得し、情報の適正な取扱いと厳格な管理を行なっています。また、コンプライアンス・リスク管理委員会を定期開催し、外部の脅威動向と全社活動状況、課題点を把握し、必要な施策を講じています。 ⑥ 知的財産権について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)は、知的財産権の保護をコンプライアンスの観点から重要な課題であると認識しており、専門家と連携して可能な範囲で調査対応を行っております。Hmcomm(エイチエムコム)が提供するプロダクトの一部について第三者が所有権を有するソフトウェアを使用しておりますが、当該第三者との間で使用許諾に係る覚書を締結しており、第三者の特許権、著作権等の知的財産権の侵害は無いと認識しております。 しかしながら、ソフトウェア開発事業において第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、Hmcomm(エイチエムコム)の事業領域に関連する知的財産権について第三者の特許取得が認められた場合、あるいは将来特許取得が認められた場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)の事業遂行の必要上これらの特許権者に対して使用料を負担する等の対応を余儀なくされる可能性があります。この場合、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策] Hmcomm(エイチエムコム)の事業活動において、第三者の特許権、商標権等の知的財産権を侵害することのないよう、細心の注意を払い、社員への教育・研修を通じて意識向上に努めております。また、Hmcomm(エイチエムコム)が保有する知的財産権についても、重要な経営資源として認識のもと、その保護・活用に努めております。 ⑦ 法的規制について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)がサービスを提供する場合、又はサービス提供の全部又は一部を他の事業者に委託する場合に、深く関与する法律の一例として、以下のような法律があります。「個人情報の保護に関する法律」「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」「著作権法」「下請代金支払遅延等防止法」 Hmcomm(エイチエムコム)は、これらの法律を遵守するために必要な社内体制の整備、Hmcomm(エイチエムコム)サービスの利用規約の整備等を行っておりますが、法律改正等によりHmcomm(エイチエムコム)の整備状況に不足が生じ、またはHmcomm(エイチエムコム)が受ける規制や責任の範囲が拡大した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、その後のHmcomm(エイチエムコム)事業及び業績に影響を与える可能性があります。[リスクへの対応策] 法令遵守を実践することにより、健全な企業として発展することを目的として、コンプライアンス規程を制定し、適法性、財務報告の適正性を確保するための内部統制システムを構築しています。また、コンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、役員・社員への教育啓発活動の実施、関連組織との連携による内部統制の運用徹底・改善の取り組みを通じて、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。 ⑧ 自然災害、事故等について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)では、自然災害、事故等に備え、コンピュータシステム、データベース及びログの定期的バックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めております。しかしながら、Hmcomm(エイチエムコム)所在地又はインターネットデータセンター所在地近辺において大地震等の自然災害が発生した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできないものの、Hmcomm(エイチエムコム)設備の環境や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生して、Hmcomm(エイチエムコム)の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策] 従業員等の安全の確保と事業の継続を目的として、被災時における事業継続については、一定の基準を超える災害発生時には代表取締役社長CEOを執行責任者とする対策本部を設置し、臨機応変な対応を行ないます。Hmcomm(エイチエムコム)は、リモートワーク環境下においてもサービス提供できる体制・ノウハウをすでに構築しており、サービス提供への影響の最小化を図っています。 また、ビジネスへの影響に対しては、お客様の状況等を注視しながら事業運営を行ない、リスクに備えた資金手当等、必要に応じた取り組みを適宜実行してまいります。(4)組織体制に関する事項① 特定の人物への依存について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)の創業者であり大株主でもある代表取締役社長CEO三本幸司は、Hmcomm(エイチエムコム)の強みである事業の創出やノウハウを蓄積しており、事業の推進において重要な役割を果たしております。Hmcomm(エイチエムコム)は、三本幸司に過度に依存しない経営体制の構築を目指し、幹部人材の育成及び強化を進めております。しかしながら、何らかの理由により三本幸司がHmcomm(エイチエムコム)の業務執行ができない事態となった場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策] Hmcomm(エイチエムコム)は、三本幸司に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し、経営チーム内での適切な役割分担、権限委譲等を図るとともに、次世代のマネジメント人材の育成・強化を推進しています。 ② 人材の確保及び育成について(発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)において優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であります。新入社員及び中途入社社員に対する研修の実施をはじめ、リーダー層となる中堅社員への幹部教育を通じ、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。 しかしながら、これらの施策が必ずしも効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員がHmcomm(エイチエムコム)の事業に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外流出した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、優秀な人材の確保に支障をきたし、Hmcomm(エイチエムコム)の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策] 事業成長見込みや各部門ニーズを勘案した採用目標数を定義し、即戦力となる経験者採用の強化を推進しています。ストック・オプション等のインセンティブの付与や、人材育成に係るプログラムの強化、人事評価の適正の確保、福利厚生制度の拡充、ワークライフバランスの実現等により、優秀な人材の確保・育成及び流出防止に努めています。 短期的にプロパー人材では充足しないことが見込まれる場合、複数の外注先との定期的な会合等を通じた状況の把握や深いパートナーシップ関係の構築を図ることにより、Hmcomm(エイチエムコム)のニーズにマッチした対応が可能な優良パートナー・外注先の確保に努めています。 (5)その他の事項① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)は、Hmcomm(エイチエムコム)役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権(ストック・オプション)を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、Hmcomm(エイチエムコム)の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、Hmcomm(エイチエムコム)では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在における新株予約権による潜在株式数は286,000株(発行済株式総数4,097,400株の7.0%)であり、Hmcomm(エイチエムコム)は今後もストック・オプション制度を活用していく方針であります。 [リスクへの対応策] Hmcomm(エイチエムコム)役員及び従業員の業績向上に対する意欲や士気の高まりを通じ、株価変動に係る利害を株主と共有することで、企業価値向上への貢献につなげられるよう努めてまいります。 ② 配当政策について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] Hmcomm(エイチエムコム)は、株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。今後の配当政策の基本方針としましては、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。また、内部留保資金につきましては、事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、事業基盤の確立・強化を図っていく予定であります。将来的には、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案し、利益還元を行うことを検討してまいりますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。当事業年度につきましては、財務体質の強化と事業拡大のための内部留保の充実等を図るため、配当を実施しておりません。[リスクへの対応策] 事業計画の達成に努め、企業価値を継続的に高めていくことにより、株主へ安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。 ③ 資金使途について(発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)[リスクの内容と顕在化した際の影響] 2024年度に実施した公募増資による調達資金の使途につきましては、人材関連費用、Hmcomm(エイチエムコム)プロダクトの研究開発費用、広告宣伝費及び販売促進費に充当する予定であります。 しかしながら、Hmcomm(エイチエムコム)は現在、非連続な成長を実現するために、事業シナジーが見込まれる企業の取得や資本業務提携(M&A)を積極的に推進する方針を掲げております。このため、変化する経営環境や投資機会に機動的に対応すべく、当初の計画以外の使途にも調達資金を充当する可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、計画以外の使途へ変更が発生した場合は、速やかに開示いたします。また、当初の計画あるいは変更後の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定どおりの投資効果を上げられない可能性もあります。[リスクへの対応策] 経営環境等の変化に対応するための突発的な資金需要が発生した場合に備え、内部留保の充実を図るとともに、金融機関等からの柔軟な資金調達を行える体制の整備を行うなど、計画どおりの投資効果を上げるための最善策を講じてまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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