グロービング(277a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 グロービンググループは、グロービング(グロービング株式会社)と連結子会社2社(株式会社アバランチ及び上海巨球協英信息技術有限公司)で構成されており、準委任契約によるコンサルティングサービスを提供するコンサルティング事業とAIエージェント及びAI関連プロダクトの開発・提供を行うAI事業の2つの事業を展開しております。 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」をご参照ください。 グロービンググループの競争優位の源泉は、「外部視点を持ったインサイダー(内部)(注)1としてクライアント企業の内部に入り込み変革をドライブすること」であり、CxO(注)2、プロジェクトリーダー等のクライアントとプロジェクトを推進いたします。また、他コンサルティングファーム、ベンチャー企業、CxOネットワーク等を活かしながら、クライアント企業に伴走し、戦略とデジタル及びAIを融合したワンストップサービスを提供しております。(注)1.コンサルタントとしての客観性や論理性は高い目線で担保しつつ、顧客の内部事情やカルチャーも踏まえ経営幹部に伴走し、プロジェクトを推進し、同時に顧客企業の自律を促す役割を果たすことを意味します。2.Chief x Officerの略であり、xの部分にはそれぞれ担当する業務が入り、最高○○責任者を指します。 <ビジネスモデルの概要> グロービンググループにおいては、Joint InitiativeとAIで従来型のコンサルティングを再定義し、高いオペレーション効率と、労働集約性を脱却したビジネスモデルにより高水準の売上成長を目指しております。従来型コンサルティングは、ノウハウ/知恵を持った人材がクライアント企業にアドバイスすることで対価を得るビジネスモデルでありましたが、グロービンググループにおいては、コンサルタントの内部化、AI/デジタル活用及びAIエージェント等の開発・提供を通じて、企業変革の実行力及び生産性を高めることを目指します。これらの取組みにより、・ “内部”から企業変革をリードすることによる顧客粘着性の深化・ AI活用によるコンサルティング業務の生産性及び再現性の向上・ コンサルティング知見とAI・テクノロジーを組み合わせた高付加価値な共同開発案件の創出 が実現されると考えております。 また、コンサルティング業務において、従来若手コンサルタントを中心に時間/工数を費やしていた作業をAIで代替し、リーンなコンサルタント構造へ変革することに取り組んでおります。グロービング内の専門チームにおいて、AIツールの活用や開発を進め、コンサルタント、特にジュニアスタッフの工数の多くを占めるリサーチ業務、議事録作成、ドキュメント作成支援に加え、提案資料等のレビュー・品質確認業務の生産性向上を目的としたツールを開発し、業務削減効果が表れております。 (コンサルティング事業) グロービングのコンサルティング事業本部、株式会社アバランチ及び上海巨球協英信息技術有限公司が、Joint Initiative(JI)型も含めたコンサルティングサービスを提供しております。株式会社アバランチ及び上海巨球協英信息技術有限公司は、グロービングからの外注又は業務委託により、コンサルティングサービスを提供しております。 「Joint Initiative(JI)型コンサルティング」 新規事業の創造、衰退産業のリカバリ/ポートフォリオ転換、成長産業の創出、持続可能社会の実現(カーボンニュートラル)等を日本産業の復興に向けた社会変革テーマとして掲げており、このようなテーマに取り組むクライアントと同心協力で新規事業/プロダクト・サービスを共創するサービスであります。 主な特徴として、グロービングコンサルタントが顧客の立場(出向等を含む)で事業責任者等として事業を推進することで、通常のコンサルティングサービスより一段踏み込んで、人材・ノウハウ等を提供し、顧客の事業運営や改革をハンズオンで実行し、売上増加・コスト削減等を通じた利益向上に貢献することを目指します。 一般的なコンサルティングサービスでは、外部専門家として助言・支援を行う形態が多い一方、当サービスでは、クライアントの変革ニーズに対してグロービングからはノウハウ・人材等を提供し、クライアントからは人材(社員)・資金等を提供していただき、チームアップを行います。共同で事業変革/新規事業/プロダクト・サービスを共創する役割を果たすことによって、主体者として行動・取組を実施します。 「従来型コンサルティング」 事業責任者等の派遣を伴わず“内なる外(外部視点を持ったインサイダー)”としてCxOクラスの伴走者となり、戦略立案・実行/DX・AI活用を支援する従来型コンサルティングサービスも提供しております。 コンサルティングのテーマとしては、JI型、従来型の両方で、経営戦略/新規事業立上/M&A戦略、DX/デジタル戦略、AI活用の構想策定・実行支援を提供しております。 また、一般的なコンサルティングファームは、ノウハウ/知恵を持った人材がクライアント企業にアドバイスすることで対価を得るビジネスモデルであり、人の“頭数”が重要となる傾向がありましたが、グロービングはAI/デジタルツールやAIエージェント等を活用し、コンサルティング業務の生産性・再現性を高めることにより、“人の頭数=売上”というビジネスモデルからの脱却を目指しております。ノウハウ/知恵を人から切り離し、AIを活用することで、頭数に比例しないビジネスの拡大を志向している点もグロービングの特徴となります。 第11期連結会計年度においては、コンサルティング事業の連結売上収益のうち、59.9%がJoint Initiative(JI)型の案件で残りは従来型コンサルティングとなります。(注)1(注)1.JI売上高は、コンサルティング案件のうち、①クライアントの内部に入り込み(出向含む)、クライアントの担当者に替わりCxOクラスへの報告をグロービングが担っている、又は②クライアントのコンサルティング予算立案にグロービングが関与している等、従来型コンサルティングに比べて関与度が深いプロジェクトに関する売上高をJoint Initiative(JI)型の案件として集計しております。 (AI事業) AI事業では、コンサルティング事業で蓄積した汎用性の高いノウハウをAIエージェント及びAI関連プロダクトとして開発し、提供しております。 一般的なコンサルティング契約での支援では、コンサルタント側には膨大なノウハウが蓄積され、他クライアントでの再使用も可能である一方で、クライアント側には限定的なノウハウしか残らず、新規取組の際には再度コンサルティング会社を必要とするという課題・傾向がありました。 グロービンググループは、こうしたコンサルティングノウハウをAI技術を活用してプロダクト化し、特定の顧客課題に応じて個別にカスタマイズしたAIエージェント及びAI関連プロダクトを共同開発・提供しております。これにより、顧客の業務変革や意思決定を支援するとともに、AI事業としての研究開発及びサービス提供を推進しております。 また、コンサルタントとAIエンジニアを共同でアサインすることにより、コンサルティング事業で培った経営・業務に関する知見と、AI・テクノロジーに関する開発力を組み合わせ、顧客の実務に即した高付加価値なAI活用を支援しております。 グロービンググループの事業系統図は次の通りです。
有価証券報告書(2026年5月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてグロービングが判断したものであります。 (1)経営方針 グロービングの社名の由来は「Globe」:“地球、世界、グローバルな社会”を指す言葉と「ing」:“ある目的・方向に進んでいく”という推進力のニュアンスを持つ言葉を組み合わせることで「地球・世界に羽ばたく、人、企業、社会を育てていく」というメッセージを社名に込めております。また、Purpose・Vision・Valueとして以下を掲げ、“本質的な変革に挑戦し続ける”ことや“勝ち”にこだわるサービスを提供し、顧客企業を勝てる集団に変革することや日本社会が再び成長軌道に戻ることを目指します。・Our PurposeBe a“Growth”Infrastructure“成長の核となり、世界を進化で満たす存在であり続けます” ・Our Vision我々は“戦略コンサルティングサービス”の在り方を、顧客基点で「Joint Initiativeサービス」として再定義する、企業です ・Our ValuePassion for Winning“勝たせるコンサル”我々は徹底的に“勝ち”にこだわるサービスを提供し、顧客企業を勝てる集団に変革日本の社会が再び成長軌道に戻ることを支援する企業です これらの方針を基に、グロービングは客観性の担保というコンサルティングサービスにおける重要なポジションを維持しつつも、クライアントのインサイダーとして主体的・継続的にサービスを提供してまいります。 また、今後はコンサルティング事業を軸としながらも、AI等のテクノロジーを活用したコンサルティングサービスの更なる高付加価値化やシナジーを生む新規事業を創出するといったチャレンジを続け、持続的な企業価値向上を目指していきたいと考えております。 (2)経営環境 日本経済は緩やかな回復基調を維持しているものの、消費者物価の高止まりや米国政府による関税強化措置などにより、民間消費の伸び悩みが見られ、先行きには不透明感が残っています。また、米国の関税強化に伴う世界経済の減速懸念や、ウクライナ・中東情勢の長期化による地政学的リスクも、企業活動に対する制約要因となっています。 一方で、企業の設備投資は人手不足対応、デジタル化、脱炭素、サプライチェーン強化などのニーズに支えられ、総じて拡大傾向にあります。実質賃金についても、物価上昇率の動向等を踏まえつつ、改善が期待されており、個人消費は底堅く推移することが期待されています。 グロービンググループが属するコンサルティング業界においては、依然としてDX(デジタルトランスフォーメーション)支援の需要が継続しており、特に国内企業では、デジタル化の遅れを背景に、変革支援ニーズが根強い状況です。また、先行してデジタルビジネスの運営段階に入った企業からも、運用最適化やデータ活用、AI活用・導入支援などのコンサルティング需要が拡大しています。 このような環境下では、市場競争の激化や構造変化により、企業経営者が直面する課題は一層多様化・複雑化しており、これらの課題を解決するための調査・分析能力、企画・実行力、テクノロジー活用力を備えたコンサルタントへの期待はますます高まっていくと考えられます。 (3)経営戦略 このような事業環境のもと、グロービンググループでは、中長期的にコンサルティング事業の業績向上を一層図ることを重要課題とし、業績向上及び経営理念を実現するため、「コンサルタント人員数」の増加、採用力の強化、顧客単価の向上を実現するため、「コンサルタント平均年収」の向上、顧客粘着性の向上、顧客単価の向上を実現するための「JI売上高比率」の向上及び社会のAI活用のニーズの高まりを受けた「AI関連売上高」の向上を重要な課題と認識し、解決に向けて取り組んでおります。 第10期連結会計年度及び第11期連結会計年度における「コンサルタント人員数」、「コンサルタント平均年収」、「JI売上高比率」及び「AI関連売上高」の実績は以下のとおりとなります。 「コンサルタント人員数」については、顧客からの案件獲得および遂行に向けては継続的なコンサルタント採用は不可欠であることから、事業の健全性指標として重視しております。創業以来、ハイペースな採用を継続しておりますが、今後もリファラル採用の強化、コンサルタントの定着率の向上を図り、当面は同ペースでの採用を継続します。 「コンサルタント平均年収」については、顧客単価の向上とグロービングの採用力の強化につながる指標として重視しており、今後も大手戦略コンサルティングファームの上位層を採用することで緩やかな上昇を目指します。 「JI売上高比率」については、グロービングの成長戦略の柱であるJoint Initiativeの事業化進捗を判断する指標として重視しており、年々上昇傾向にあり、今後も比率上昇を目指します。 「AI関連売上高」については、“AIによる顧客のビジネス変革”というグロービングビジョンの進捗を判断する指標として重視しております。(単位:人) 第10期連結会計年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)第11期連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)コンサルタント人員数(調整後)(注)1178203(注)1.コンサルタント人員数(調整後)は、グロービングのコンサルティング業務に関与する役職員(取締役含む)の合計から、GLB Intelligenceにアサインされたコンサルタントを控除して計算しています。(単位:千円) 第10期連結会計年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)第11期連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)コンサルタント平均年収(注)220,12020,047(注)2.コンサルタント平均年収は、グロービングのコンサルティング業務に関与する取締役の役員報酬を含み、GLB Intelligenceにアサインされているコンサルタントを除くコンサルタントの年収の平均です。(単位:千円) 第10期連結会計年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)第11期連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)JI売上高(注)33,600,3076,898,350JI売上高比率43.6%59.9%(注)3.JI売上高は、コンサルティング案件のうち、①クライアントの内部に入り込み(出向含む)、CxOクラスへの報告をグロービングが担っている、又は②クライアントのコンサルティング予算立案にグロービングが関与しているプロジェクトに関する売上高です。(単位:千円) 第10期連結会計年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)第11期連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)AI関連売上高(注)42,477,9935,662,694AI関連売上高比率30.0%49.2%(注)4.AI関連売上高は、①提案書の検討事項でAIに言及しているもの、又は②報告書などでAIの検討が含まれているプロジェクトに関する売上高です。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 グロービンググループは、上記「(3)経営戦略」に記載の経営戦略のもと、成長性及びキャッシュ・フロー創出を把握するために、売上収益、営業利益及び当期利益を重要な経営指標と位置付け、各経営課題に取り組んでおります。また、営業利益及び当期利益については、外部環境変化に対して経営をコントロールするための指標と位置付けるとともに、中長期的な拡大を目指しております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題 中長期的な経営戦略として、売上・利益の拡大を実現するために、重要課題である以下の項目に取組んでまいります。 ①AI時代におけるコンサルティング提供価値の再定義と品質向上 グロービンググループの強みは、「外部視点を持ったインサイダー」として、コンサルタントが客観性や論理性を高いレベルで担保しながら、クライアント企業の組織文化や内部事情を深く理解した上で、CxOやプロジェクトリーダーと一体となって課題解決に取り組む点にあります。 近年、クライアント企業の経営課題はますます複雑化・高度化している一方、生成AI及びAIエージェントの急速な進化により、情報収集、分析、資料作成、業務設計等、従来コンサルタントが担ってきた業務の一部については、AIによる代替又は高度な支援が可能となりつつあります。このような環境下において、グロービンググループが持続的に競争優位性を確保していくためには、単なる人手による高品質なサービス提供にとどまらず、AIを前提とした新たなコンサルティング提供価値を確立することが重要な経営課題であると認識しております。 グロービンググループは、Joint Initiative型コンサルティングを一層推進し、クライアント内部から変革をリードできる人材の派遣・育成を強化するとともに、AIを活用した業務プロセスの高度化、コンサルティングノウハウの型化・標準化、及びサービス品質の均質化を進めてまいります。これにより、AIによる効率化と人材による高度な意思決定支援を組み合わせ、顧客の期待を超える成果創出を目指してまいります。 ②AIプロダクト及び暗黙知プラットフォームの開発加速・事業化の推進 グロービンググループは、「全世界のコンサルタントをAIエージェント化する」という中長期ビジョンのもと、コンサルティング事業で蓄積した知見を活用し、非連続的かつ持続的な成長を実現することを目指しております。 生成AI及びAIエージェントを取り巻く技術革新のスピードは極めて速く、国内外の競争環境も急速に変化しております。特に、AIエージェントが複雑な業務を自律的・継続的に実行する能力を高めていることにより、企業におけるAI活用は、業務効率化の補助ツールから、業務プロセスや事業モデルそのものを変革する段階に移行しつつあります。このような環境下において、グロービンググループが中長期的な成長機会を獲得するためには、開発スピードの加速、顧客課題に即したプロダクト設計、及び事業化に向けた実行力の強化が不可欠であると認識しております。 グロービンググループは、社内におけるAIプロダクトの活用を通じてコンサルティング業務の生産性向上を図るとともに、クライアントとの共同開発を通じて、実際の経営・業務課題に即したAIプロダクトの開発を推進しております。また、コンサルティング事業を通じて蓄積した業界知見、業務ノウハウ及び意思決定プロセス等の暗黙知をAI化し、暗黙知プラットフォームとして活用・発展させることで、顧客企業の経営・業務課題に対する提供価値の拡張を図ってまいります。今後は、個別の顧客課題に応じた共同開発案件を通じて得られた知見を蓄積・再利用し、より幅広い顧客への横展開及び収益モデルの多様化につなげてまいります。 また、AI技術の進化に伴い、情報セキュリティ、データ管理、知的財産、AIガバナンス等への対応の重要性も一層高まっております。グロービンググループは、開発体制及びプロジェクト推進体制を継続的に見直すとともに、必要に応じてM&A等も活用し、AI人材、技術基盤、プロダクト開発力及び顧客基盤の獲得・強化を図りながら、リスク管理体制の高度化を図り、変化の激しい市場環境下においても持続的な成長を実現してまいります。 ③AI活用を前提とした人材ポートフォリオの高度化 グロービンググループは、AI/DXを活用することで一人当たりの生産性を向上させ、人員数に過度に依存しない成長モデルの実現を目指しております。一方で、コンサルティングビジネスにおける最も重要な資産は人材であり、AI時代においても、経営課題を構造化し、意思決定を支援し、クライアント組織を動かすことのできる高度な人材の確保及び育成は、持続的な成長に不可欠であると認識しております。特に、クライアントの経営層と対峙し、経営課題の特定から変革の実行までをリードできるパートナーレベルのコア人材の確保は、グロービンググループの成長を支える重要な経営課題であると認識しております。 生成AI及びAIエージェントの進化により、若手人材が従来担ってきた調査、分析、資料作成等の一部業務は効率化・代替が進む可能性があります。そのため、グロービンググループにおいては、単に人員数を拡大するのではなく、こうしたコア人材を中心に、AIを活用して高い生産性を発揮できる人材、クライアントの経営課題に深く入り込み変革を推進できる人材、及びAIプロダクト開発とコンサルティングを接続できる人材の確保・育成が重要な課題であると認識しております。 グロービンググループでは、中途採用を中心に即戦力人材の獲得を強化するとともに、入社後は、グロービンググループの企業理念や経営方針の浸透に加え、AI活用、データ分析、プロダクト開発、及びプロジェクトマネジメントに関する教育・研修を推進してまいります。また、従業員エンゲージメントの向上、適切な評価・報酬制度の整備、社内コミュニケーションの活性化等を通じて、専門性と実行力を兼ね備えた人材が継続的に活躍できる組織基盤の構築に注力してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 グロービンググループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、グロービング株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてグロービングが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業内容に関わるリスクについて① 優秀な人材の獲得・育成について(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:大) グロービンググループはAI/DXを活用することで一人当たりの生産性を向上させ、人員数に依存しない成長モデルの実現を目指しておりますが、コンサルティングビジネスにおける最も重要な資産は人材であり、持続的な成長には、優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識しております。しかしながら、人材獲得競争の激化により、優秀な人材の獲得が事業の拡大スピードに追い付かず事業運営が非効率なものとなった場合や在職する人材の離職が生じた場合、採用コストの増大が生じた場合には、グロービンググループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合について(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:大) グロービンググループが手掛けるコンサルティング事業の遂行にあたっては、本書提出日現在において許認可制度や資格制限がないことに加え、大規模な設備投資が不要であることから、参入障壁が低い事業であると認識しております。このため大手事業者から個人事業者まで多数の事業者が事業を展開しており、今後も新規に参入する事業者を含め同業者間での競争が激しくなることが推測されます。グロービングでは顧客企業のCxOクラスとの関係強化やJIの取組みによって、顧客の内部に入り込んだコンサルティングサービスを提供したり、AIやクラウドサービスの活用によって、競争優位性を追求しておりますが、こうした競合他社との価格・サービス競争に適切に対応できない場合には、グロービンググループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 収益の認識基準とプロジェクトの採算管理に関するリスクについて(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:中) コンサルティング業務について、準委任契約(履行割合型)である一方で、収益認識については、見積もり履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識する方法を適用しており、見積総役務提供時間に対する、当連結会計年度末までに発生した実際発生時間の割合により算出した進捗度を用いて、収益を認識しております。総役務提供時間の見積りは、プロジェクトが長期にわたることがあり、当初予見できなかった事象の発生等による作業工程の遅れなどにより、変動が生じる場合があり、進捗度が変動することにより、各四半期あるいは翌連結会計年度のグロービンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。グロービングでは、プロジェクト開始時に総役務提供時間の見積もりを精緻に行うとともに、月次で役務提供時間の実績をモニタリングすることで上記リスクが顕在化しないよう管理を行っております。 ④ 特定の取引先への依存について(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:大) 当連結会計年度の取引額上位5社の合計販売比率(売上収益に占める割合)は売上収益全体の48.3%、上位10社では65.9%となっております。また、トヨタ自動車株式会社との取引金額が連結売上収益全体の20.1%、株式会社モルテンとの取引金額が連結売上全体の9.3%、本田技研工業株式会社との取引金額が連結売上収益全体の7.6%を占めており、特定の取引先への依存度が高い状態にあります。グロービンググループでは、特定の取引先への依存による業績に対する影響を緩和するため、営業力を強化し、積極的な営業活動による新規顧客の獲得や複数部署での複数プロジェクトを受注することによる案件単位での分散化を通じて、営業基盤の拡大に努めてまいります。しかしながら、当該特定の取引先における経営方針や業績の変化などによって、契約が想定外に短期間で終了した場合や、取引先の意向により規模縮小などの契約変更を余儀なくされた場合には、グロービンググループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 品質について(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:大) グロービンググループが展開するコンサルティング事業は、知識集約ビジネスであり、コンサルタントのサービスレベルが品質に直結するため、品質管理が重要であると考えております。教育・研修等により、品質維持・向上を図っておりますが、顧客が期待する品質のサービスが提供できない場合には、契約の継続性や新規顧客の獲得に支障を来し、グロービンググループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 新規事業について(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:中) グロービンググループでは、収益基盤をさらに拡大するために、AI事業での研究開発等の取り組みを進めておりますが、新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の時間を要することが予想されます。将来の事業環境の変化等により、新規事業がグロービンググループの目論見通りに推移せず、新規事業への投資に対し十分な回収を行うことができなかった場合や想定していたタイミングでの投資回収ができなかった場合には、グロービンググループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この影響への対応として、新規事業が目論見通りに推移しないと考えられた場合は、事業方針の転換や撤退を行うことも視野に入れ、取締役会を中心に判断を行うことで影響の低減を図ってまいります。 ⑦ 海外展開について(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:中) グロービンググループは、2024年1月に中国に子会社を設立し、事業活動を展開しております。海外における投資や事業展開は、各国における諸規制のほか、経済的、社会的及び政治的リスク等により、グロービンググループの想定通りに進捗しない場合や当初想定したとおりの収益を生み出さない場合があります。このような場合、グロービンググループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 グロービンググループでは、海外子会社の責任者との情報共有を密にし、現地の経済・社会情勢に関する情報を収集して事業展開への影響を把握しております。 ⑧ 情報セキュリティリスクについて(発生可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:中) コンサルティングサービスの提供にあたり、クライアントの機密情報や個人情報を有することがあります。また、秘密保持契約等によってクライアントに対して守秘義務を負っております。そのためグロービンググループの役員及び従業員に対して、守秘義務の遵守、機密情報や個人情報の情報管理の徹底、PCログのモニタリング、厳格なアクセス制限等を行っております。しかしながら、不測の事態により、これらの情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償や契約解除といった事態につながる可能性やグロービンググループの社会的信用に重大な影響を与える可能性があり、グロービンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)経営環境に関わるリスクについて① コンサルティング事業への依存について(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:大) グロービンググループの営業収益は、主にコンサルティング事業による収益となっております。本書提出日現在では、AI事業においてクライアントとの共同研究開発に取り組む他、コンサルティング事業を更に発展させるべく今後も積極的なコンサルタントの採用、戦略的重要顧客の獲得、提供サービスの拡充、事業規模拡大を通じた認知度向上等により、グロービンググループ全体の収益規模の拡大を図っております。しかしながら、新たな法的規制の導入や改正、その他予期せぬ要因によって、グロービングの想定通りに事業が発展しない場合には、グロービンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 景気変動に関するリスク(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:中) グロービンググループがコンサルティングサービスを提供する主要クライアントは、グローバルに事業を展開しております。クライアント企業との関係を深化、新規取引先の開拓及び提供できる案件の拡充により、リスク低減に努めておりますが、国内外の景気動向や外国為替相場の変動、税制及び法令等の改正により、主要クライアントが事業投資やIT投資を抑制した場合には、グロービンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 為替変動に関するリスクについて(発生可能性:中、時期:特定時期なし、影響度:小) グロービンググループは、2024年1月に中国に子会社を設立し、グローバルに事業活動を展開しており、為替レートの変動の影響を一定程度受ける状況にあります。海外子会社の財務諸表は現地通貨にて作成されるため、連結財務諸表作成時に円換算されることになり、為替相場の変動による円換算時の為替レートの変動が、グロービンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)財務活動に関わるリスクについて 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:高、時期:特定時期なし、影響度:小) グロービングでは、インセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しており、グロービングの一部の役職員等に対してベスティングを付した新株予約権を付与しております。また、今後においても役職員向けの株式報酬制度等を活用する可能性があります。これらの新株予約権等が行使された場合、又は今後新たに新株予約権の発行が行われ、当該新株予約権の行使が行われた場合は、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。 なお、本書提出日の前月末現在、新株予約権による潜在株式数は3,333,250株であり、発行済株式総数28,728,000株の11.6%に相当しております。行使期間開始日は2026年9月21日でありますが、年間行使可能株式数はベスティング条項で制限がされております。 (4)その他のリスク① 訴訟について(発生可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:中) グロービンググループは、法令及び契約等の遵守に努めており、本書提出日現在、グロービンググループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されていませんが、将来、グロービンググループの法令違反の有無に関わらず何らかの原因で取引先、同業他社、株主、各種団体等による訴訟を提起される可能性があります。これらの訴訟等が提起される場合及び当該訴訟等においてグロービンググループに不利な判断がなされた場合には、グロービンググループの社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 風評リスクについて(発生可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:小) グロービンググループは、クライアントニーズを充足する高品質なコンサルティングサービスの提供に努めるとともにコーポレート本部にて定期的な役員及び従業員に対する研修等により、情報管理やコンプライアンスに対する意識を浸透させ、経営の健全性、効率性及び透明性の確保を図っております。しかしながら、提供するコンサルティングサービスや役員及び従業員に対して意図的に根拠のない噂や悪意を持った評判等を流布された場合には、グロービンググループの社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 経営体制及び代表取締役の交代について(発生可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:中) グロービンググループは、経営人材の継続的な育成、パートナーシップ型経営の実現及び特定個人への経営依存の回避を目的として、代表取締役の輪番制を採用しております。当該制度においては、代表取締役の連続就任期間に一定の上限を設けるとともに、原則として代表取締役2名体制とし、両名が同時に交代しない運用としております。また、代表取締役候補者については、指名・報酬委員会における審議を経たうえで取締役会が選任する体制としております。 加えて、グロービンググループでは、取締役会を中心とした組織的な意思決定体制の整備、権限規程等の整備及び経営情報の共有を通じて、代表取締役の交代時においても円滑な事業運営を継続できる体制の構築に努めております。 しかしながら、代表取締役の交代に伴い、一時的な意思決定の停滞や、顧客、取引先、株主その他のステークホルダーとの関係構築に影響が生じた場合、または後任となる経営人材の育成が計画どおり進まなかった場合には、グロービンググループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 大株主について(発生可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:小) グロービングの取締役である輪島総介及び同氏の資産管理会社であるEMMA&KEITO株式会社の所有株式数は、有価証券報告書提出日現在で発行済株式総数の48.0%となっております。同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。 同氏は、グロービングの創業者であるとともに取締役であるため、グロービングといたしましてもこれらは安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情によりこれらのグロービング株式が売却された場合には、グロービング株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 自然災害、事故等について(発生可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:小) グロービンググループでは、自然災害、事故等に備え、サーバーの定期的バックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めておりますが、グロービンググループの所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生し、グロービンググループが保有する設備の破損や電力供給やインターネットアクセスの制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、グロービンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 内部管理体制の強化について(発生可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:中) グロービンググループは、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス及びリスク管理を経営の重要課題と位置づけ、内部統制システムの適切な運用に努め、同システムの充実・強化を継続的に図っております。しかしながら、適切な管理体制のもとで役職員の不正及び不法行為の防止に万全を期しているものの、万が一不正及び不法行為が発生した場合には、グロービンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 知的財産権に関するリスクについて(発生可能性:低、時期:特定時期なし、影響度:中) グロービンググループは、グロービンググループが運営する事業に関する知的財産権の取得に努め、グロービンググループが使用する商標、技術・コンテンツ等についての保護を図っておりますが、グロービンググループの知的財産権が第三者の侵害から保護されない場合、又は知的財産権の保護のために多額の費用が発生する場合には、グロービンググループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ グロービング株式の流動性について(発生可能性:中、時期:短期、影響度:中) グロービングにおける株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は、35.9%となっております。今後は、グロービングの事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、既存株主への一部売出しの要請、従業員持株会の活性化、ストック・オプションの行使による等により、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により流動性が低下する場合には、グロービング株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりグロービング株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー