グンゼ(3002)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】グンゼグループは、グンゼを中核として関係会社51社(子会社45社、関連会社6社)で構成され、機能資材、機械類、メディカル材料の製造・加工・販売、インナーウエア、レッグウエア、アウターウエア、繊維資材、不動産事業及び緑化樹木の販売、スポーツクラブの運営管理等を主な内容とし、更に各事業に関連する研究開発及びその他の事業活動を行っております。グンゼ及び関係会社の当該事業に係わる位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 (1) 機能ソリューション事業(グンゼ、及び関係会社11社)① 機能資材分野グンゼは、プラスチックフィルム・エンジニアリングプラスチックス等の製造・販売を行っており、福島プラスチックス㈱等に製造加工を委託しております。また、グンゼ包装システム㈱がグンゼプラスチックフィルム製品を仕入れて印刷加工及び販売を行っております。海外では、Gunze Plastics & Engineering Corporation of America等の海外関係会社が、それぞれ現地でプラスチック製品、エンジニアリングプラスチックス等の製造・加工及び販売を行っております。② 機械類分野グンゼが、印刷関係機械・食品関係機械の製造・販売を行っております。(2) メディカル事業(グンゼ、及び関係会社5社)グンゼが、メディカル材料の製造を行っているほか、グンゼメディカル㈱がメディカル材料の仕入販売を行っております。また、海外では郡是医療器材(深圳)有限公司がメディカル材料の製造・販売を行っております。(3) アパレル事業(グンゼ、及び関係会社28社)① 衣料品分野グンゼは衣料品(インナーウエア、レッグウエア等)の製造・販売を行っており、東北グンゼ㈱等関係会社に製造加工を委託し、流通加工の多くはグンゼ物流㈱に委託しております。また、㈱トライオンが国内でアウターウエアの卸売販売を行っているほか、北京愛慕郡是服飾有限公司等の海外関係会社が現地仕入・販売を行っております。② 繊維資材分野グンゼは、繊維資材(各種ミシン糸)の製造・販売を行っており、販売の一部を中央繊維資材㈱を通じて行っております。また、PT.Gunze Indonesia等海外関係会社が現地生産及び販売を行っているほか、製品の一部をグンゼが仕入れております。(4) ライフクリエイト事業(グンゼ、及び関係会社7社)グンゼ開発㈱等の関係会社が、グンゼ工場跡地の再開発計画の立案と実行並びに再開発事業の管理運営に当たるほか建築工事の請負・設計施工等を行っております。また、グンゼグリーン㈱が緑化樹木の販売を行っているほか、グンゼスポーツ㈱がスポーツクラブを運営管理しております。また、グンゼにおいて太陽光発電事業を行っております。 事業の系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、グンゼグループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針グンゼグループは、「人間尊重と優良品の生産を基礎として、会社をめぐるすべての関係者との共存共栄をはかる」という創業の精神を変えてはならない経糸(たていと)、社会からの期待に誠意をもって柔軟に応えることを緯糸(よこいと)とし、様々な製品やサービスの提供を通じて時代に求められた社会課題の解決に取り組み、企業価値の持続的向上を目指しております。(2) 中期的な経営戦略グンゼグループは、2030年ビジョン「新しい価値を創造し『ここちよさ』を提供することで持続可能な社会の実現に貢献します」を掲げ、「変革と挑戦」をキーワードに、経済的利益と社会的利益を両立させるサステナブル経営を通じて社会貢献とグンゼグループの持続的成長の実現を目指す中期経営計画「VISION 2030」を2022年度より推進しております。(2030年に向けたグランドデザイン) 2025年度から2027年度までの3ヵ年を期間とする「VISION 2030 stage2」では、持続的に成長できる企業に「創りかえる」3年間と位置づけ、企業体質の強化に向けた取り組みを推進しています。具体的には「アパレル構造改革」を断行することにより、創益事業への再生を図るとともに、2年目にあたる2026年度は、「ビジネスプロセス改革」と「グローバル競争力と技術の強化」をテーマとして取り組んでいます。人事制度改革による人的資本の最大化や、事業の体質強化を目的とした業務効率向上の追求、更に人財獲得、事業活動における国際視点の実装、DX活用による業務変革への挑戦と差異化技術の研鑽を通じて2030年のありたい姿の実現を目指してまいります。 (VISION2030 stage2 計画[サマリー]) (財務戦略)グンゼは企業価値の持続的向上のため、成長事業への積極投資と低収益事業の事業構造改革による利益伸長ならびに最適資本構成を目指した資本政策による資本収益性の向上に取り組んでまいります。加えて、資本政策と連動した株主還元方針の実施とPER向上政策にも取り組み、PBR(株価純資産倍率)向上に努めてまいります。(目標とする経営指標)[財務目標]VISION 2030 stage2 の経営目標は、グループ売上高1,400億円、営業利益125億円、ROE(自己資本利益率)8%以上、ROIC(投下資本収益率)6.6%以上としております。引き続きROICとGVA※による業績管理を事業毎に月度単位で実施し資本コストを上回る資本収益性を実現し、企業価値向上に努めてまいります。※GVA(Gunze Value Added)= 税引後営業利益 + 配当金 - 期末投下資本 × WACC(加重平均資本コスト)上記財務目標に加え、サステナブル経営の視点から2030年度までの非財務目標を以下のとおり設定しております。[非財務目標]区分目標指標2027年度目標2030年度目標環境対応CO2排出量 削減率(対2013年比)31%以上35%以上エネルギー原単位削減率(対前年)1%/年以上企業体質の進化女性活躍推進女性管理職比率14%以上20%以上女性社員比率38%41%女性総合職採用比率50%50%子育て支援男性育休取得率70%100%組織風土づくりエンゲージメントスコア66点想定70点想定働き方改革年休取得率80%80% (3) グンゼグループの対処すべき課題(セグメント別課題)機能ソリューション事業においては、持続的な成長と社会的価値の創出に取り組んでおります。プラスチックフィルム分野では、「社会的利益と経済的利益の両立を基本に、資源循環モデルをグローバルに展開する」を事業ビジョンに掲げています。サステナブルな社会の実現に貢献することを目標に環境対応型の新製品を積極的に市場に投入することで、販路の拡大を目指すとともにサーキュラーファクトリー(資源循環型工場)を中核とした資源循環モデルの確立を進めております。従来の生産・消費モデルから脱却し、資源の再利用を前提とした「サーキュラーメーカー」への転換を図ることで、増収増益の実現を目指しています。エンジニアリングプラスチックス分野では、「独自技術の掛け合わせで、より良い環境と快適な暮らしに貢献する」を事業ビジョンとし、主力のOA市場向け製品において確実な利益創出を図るとともに、今後の医療・半導体分野における需要拡大への対応として江南工場の増設を行いました。更に、戦略的事業単位(SBU)として立ち上げたエネルギー分野向け製品を通じて、環境分野への新規開拓を進めております。メディカル事業においては、「革新的な“バイオマテリアル×デバイス”の提供により、明るい未来を描く」を事業ビジョンに掲げ、人工皮膚、組織補強材、癒着防止材を中心とした製品群により、着実な売上拡大を図りながら、グローバルに展開する医療機器企業への成長を目指しております。事業拡大の加速に向けては、地域ごとの市場特性を踏まえた戦略を推進しております。日本及び中国においては、既存製品の拡販に加えて新製品の開発・上市を積極的に行い、シェア拡大を図ってまいります。欧州及び米国においては、現地代理店及び販売会社の開拓・育成を通じて販売体制を強化し、市場浸透を進めております。更に、中東・南米・アジア地域においては、各国の規制動向や市場ニーズの調査を通じて、迅速かつ確実な市場参入を目指してまいります。アパレル事業においては、2025年度から2026年度の2年間を構造改革期間と位置づけ、アパレル構造改革チームとしてAXプロを立上げることで再生に向けた取り組みを行っており、順調に成果をあげております。商品価格の改定とSKU削減を完遂し、グンゼの強みを活かせる商品構成へ変革させ、生産物流再編、間接部門効率化及び地産地消への取り組み強化により、資本効率を高め、持続的創益事業に再生してまいります。ライフクリエイト事業においては、不動産分野では、投資効率を重視した物件管理を強化し、低収益アセットの改善を進めております。グリーン分野では、開発計画における緑化需要の取り込みと大気中のCO2削減に向け、CO2固定化に積極的に取り組んでまいります。スポーツクラブ分野は、課題店舗への対応を強化するとともに、スクール事業の拡大と地域・店舗特性に合わせた特長のあるサービス提供や新業態の開発に取り組んでまいります。 (財務戦略課題)中期経営計画「VISION 2030 stage2」期間におけるグンゼの株主資本コストは、CAPM(資本資産価格モデル)による試算結果のほか、投資家の皆さまとの対話を通じて認識した資本収益性の期待水準などを踏まえ、7.2~7.8%と推計しております。この水準を上回る資本収益性の実現のためには、利益伸長だけでなく、資本収益性最大化・財務健全性維持を両立する資本の最適化に取り組む必要があると考えております。また、グンゼ株価や出来高、株主構成などの分析結果から、株式市場に対する成長期待の醸成のほか、グンゼの認知度向上、株式の流動性改善によってPERを向上させる余地があると推測しております。以上を踏まえ、中期経営計画「VISION 2030 stage2」では、部門別WACCに基づく経営判断の強化やグンゼ独自の資本効率性指標GVAによる管理、ROICツリー展開といったグンゼグループにおける資本コスト経営マネジメントの下、成長牽引事業であるメディカル・エンジニアリングプラスチックス事業の投資促進および新規事業・M&Aによる事業拡大を図るとともに、低収益事業の構造改革を推進し、さらなる利益伸長に取り組んでまいります。加えて、総還元性向100%超の株主還元などの資本政策(※)によって最適資本構成を構築し、資本コストを上回る資本収益性の早期実現を図ります。さらに、株式の流動性改善やIR強化などによるPER向上政策にも取り組み、PBR向上に努めてまいります。 ※資本政策については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載しております。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】1. グンゼグループのリスクマネジメント体制グンゼグループにおいて発生しうるリスクの防止に係る管理体制の整備及び発生したリスクへの対応について「リスク管理規程」を定めております。本規程ではリスクを「企業の妨げとなる可能性のある、社内外から受ける不確実な危険性であって、グンゼグループの経営にとってマイナスの結果をもたらす可能性のあるもの」と定義し、ステークホルダーに対する責任及び影響に鑑み、リスクを可能な限り排除することを基本方針としております。ただし、関係法令、社内諸規則及び社会秩序に反しない限りで、事業遂行に必要と認められるときは、適切なリスクを取ることがあります。グンゼグループにおいて、リスクが事象として発生した際には、ステークホルダーに対する影響を最小限にとどめることを第一の目的とし、以下の行動を実施いたします。(1) 当該リスクに対する方策の迅速な実施(2) 当該リスクの発生の原因究明及び適切な再発防止策の策定(3) ステークホルダーに対しての適切な情報提供また、グンゼグループでは、必要に応じコンプライアンス担当責任者を委員長とするリスクマネジメント委員会を開催し、リスク事象の発生、採られた又は採られる予定の措置、リスク予防などについて協議しております。リスクマネジメント委員会においては、人権侵害、法令違反、品質不正、贈収賄等を含む腐敗行為、感染症・天災などの災害、労働災害などグンゼが直面する可能性のあるリスクを分析・評価し、重点経営リスクを抽出し、施策及び対応方針の検討を行っています。また、それぞれのリスクに対して主担当部門による定期的なモニタリング体制を整え、関係部門に対するフォローアップや研修を実施する等、取組みを強化しています。 2. 主要リスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてグンゼグループが判断したものであります。 (事業運営上生じうるリスク)(1) 経営戦略的リスクについてグンゼグループの成長戦略の一つとして、新規事業創出を掲げており、「M&A活用による事業拡大」、「新規テーマ創出の仕組み構築」に向けた取り組みを強化しております。M&A等外部の経営資源獲得に当たっては、慎重に検討を行い、将来のグンゼグループの業績に貢献すると判断した場合に限り実行いたします。しかしながら、期待したシナジー効果が創出できなかった場合や、買収した事業における製品・サービス等の需要を維持できない場合等により、期待する成果が得られない可能性があります。また、研究開発部門を中心として新規テーマに取り組んだ結果、市場環境の変化や技術革新、消費者ニーズの変化等により、そのテーマの事業化が困難と判断した場合は、研究開発等に要したコストが回収されず、グンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、グンゼグループは、経営の効率化及び競争力強化のため、子会社や関連会社を含めた不採算事業の構造改革や製造・販売・物流拠点の再編等、事業の再構築を行うことがあります。これらの施策を実施する場合、一時的な損失の発生等により、グンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 製品・サービスの安全性、品質についてグンゼグループは「品質第一主義 優良品の提供」を事業の根幹に置き、より安心・安全で、より快適な、魅力ある製品とサービスの提供のために、徹底した安全性と品質の確認を実施しております。しかしながらグンゼグループの製品の重大な品質トラブルや、グンゼグループの商業施設やスポーツクラブ内においてお客様の事故が発生した場合には、該当する製品・施設のみならず、グンゼグループの社会的信用やブランドイメージにも重大な影響を与え、売上高の減少によって、グンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 競合他社との競争についてグンゼグループの各事業分野における製品・サービスは、国内外の市場で競合他社との激しい競争にさらされております。グンゼグループの競合先には、各事業分野でのシェアの優位性の他、研究開発や製造、販売面で有力な企業が存在しております。グンゼグループは、2030年ビジョンとして「新しい価値を創造し『ここちよさ』を提供することで持続可能な社会の実現に貢献します」を掲げ、「変革と挑戦」をキーワードに、経済的利益と社会的利益を両立させるサステナブル経営を通じて社会貢献とグンゼグループの持続的成長の実現を目指し、これら競合他社との差異化を図るべく、商品開発、生産・販売革新及び提供サービスの向上を行っております。しかしながら、競合他社が提供する商品・サービスに対してグンゼグループが適切に対応できず、グンゼグループが提供する製品・サービスが競合他社に劣後した場合は、グンゼグループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (4) 情報セキュリティについてグンゼグループは、事業に関連する情報の大部分を電子データとして保有し、セキュリティ対策を施したIT機器、ソフトウエア、ネットワークインフラ環境で運用しております。またアパレル事業の公式通販サイトの顧客情報、スポーツクラブや商業施設の会員情報といった個人情報に対しては、アクセスできる端末・人を限定しております。各種情報の取り扱いに関し、「ITセキュリティ方針」を定め、各種のセキュリティ対策を施し、情報管理に関する従業員への教育、外部委託先との機密保持契約などを行い、その管理に万全を期しておりますが、外部からのサイバー攻撃やウイルス感染等、予期せぬ事態により重要情報が漏えいまたは不正使用された場合、グンゼグループの社会的信用に影響を与え、更には損害賠償責任の発生等により、グンゼグループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (5) 人財確保について我が国の労働力人口は減少傾向にあり、労働市場における人財獲得競争は近年益々激しさを増しており、グンゼグループでも優秀な人財の確保が課題となっております。特にグンゼは、50歳以上が約50%を占める従業員構成となっており、技術革新による効率化を推進する一方で、継続的な一定数の人財確保と活性化が事業継続と成長、技術伝承には必要不可欠となっております。また開発・生産・販売の各活動において、多様な資質の高い人財を採用し、 自律性・挑戦意欲のある人財への育成とその後の活用を図って参りますが、十分な人財確保ができず、事業を担い新たな価値を創造する人財の育成ができなかった場合、グンゼグループの成長性と将来における経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (6) 固定資産の減損についてグンゼグループは固定資産の減損に係る会計基準を適用しています。投資判断については事業部門ごとにWACC(加重平均資本コスト)を設定し、低収益事業への投資に歯止めをかけておりますが、グンゼグループが保有する固定資産について、投資判断時に想定できなかった水準で経営環境が著しく悪化し、収益性の低下や市場価格の下落等により期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合、設備投資により計上した固定資産や、M&Aにより計上したのれんの減損処理により、グンゼグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末時点でグンゼグループが保有している有形固定資産は688億円、無形固定資産は13億円であります。 (7) 人権リスクについて「ビジネスと人権」に関する意識が世界的に高まる中、グンゼグループは「人間尊重」、「優良品の生産」、「共存共栄」を創業の精神として受け継いでおり、事業活動を継続していくうえで、人権尊重を重要課題と位置付けて取り組んでおります。しかしながら、万一、グンゼグループおよびサプライチェーンにおける児童労働、強制労働、外国人労働者の差別等の人権にかかる問題が生じた場合、グンゼグループの社会的な信用低下により、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 訴訟リスクについてグンゼグループは、事業を遂行していくうえで、知的財産権、製造物責任、環境、労務等について、様々な訴訟を提起される可能性があります。万一グンゼグループが訴訟を提起された場合、また訴訟の結果によっては、損害賠償責任の発生等によりグンゼグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) ライセンス契約に関連するリスクグンゼグループは、アパレル部門において国内外企業が所有する商標の使用許諾を得て製造・販売している製品がありますが、不測の事由によりライセンス契約が継続できない状況が発生し、当該製品の製造・販売ができなくなった場合、売上高の減少等によりグンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) レピュテーションリスクについてソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)は社会一般に浸透しております。SNSは利用するメリットが大きい一方で、誤った使い方をするとお客様や取引先のみならず、会社や自分自身に多大な損害を与えるリスクがあります。グンゼグループにおいても、広告等での不適切な表現や、不適切な書き込み等がSNSを通じて拡散した場合、また、グンゼ製品やブランド、事業活動等について誤った投稿が拡散した場合、グンゼグループのブランドイメージや社会的信用の低下につながり、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) メディカル事業のコンプライアンスリスクグンゼグループのメディカル事業は、生体吸収性材料を中心とした医療機器の開発、製造、販売を行っておりますが、医療機器の品質保持については、薬機法、臨床試験法、各種省令等の法令遵守が厳しく求められています。グンゼグループは、高い倫理性と公共性が求められる医療関連企業の一員として、法令遵守については当然のことながら、営業活動についても、日本医療機器産業連合会が策定する「医療機器業界における医療機関等との透明性ガイドライン」 および医療機器業公正取引協議会が定める「医療機器業公正競争規約」とそれらの精神に従い、 医療機関等との関係の透明性に関する企業方針として、「医療機関等との関係の透明性に関する指針」を公表しております。これらを遵守するために、法令および社内規定の遵守をモニタリングしておりますが、法令違反等が発生した場合、法令による処罰や制裁、訴訟の提起を受ける可能性があり、社会的な信頼を失うとともに金銭的損害等により、グンゼグループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (12) プラスチック使用規制強化に伴うリスク海洋プラスチック問題に対する国際的意識の高まりから、使い捨てプラスチックに対する規制強化の流れが加速しており、グンゼとしてもプラスチック資源循環基本方針を策定し、プラスチック包装材料等を製造販売、使用する企業として、事業を通じてプラスチックの3R+Renewableを推進し、社会的責任を果たしてまいる所存であります。しかしながら、プラスチックを大量に使用する製品に対する社会の目は厳しくなっており、グンゼグループのプラスチック包装材料等に関する施策を上回るスピードでプラスチック代替品が普及した場合、売上高の減少・在庫の増加などによりグンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 保有不動産の環境汚染によるリスクグンゼグループが所有する不動産について、土壌汚染等環境問題が判明した場合には資産価値の毀損や多額の対策費用が発生する可能性があり、グンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、PCBやアスベスト等建物に関して有害物質が使用されている場合には、解体費用や処分等多額の費用が発生する可能性があり、グンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (財務上のリスク)(1) 為替相場の変動グンゼグループの取引には外貨による輸出・輸入が含まれており、外国為替レートの変動の影響を受けます。特に海外からの原材料・商品等の仕入については、その多くが米ドルでの決済となることから、グンゼグループにおいては米ドルの為替変動による影響が大きくなっております。そのため為替予約等により為替相場の変動リスクをヘッジしておりますが、そのリスクを全て排除することは不可能であります。また外貨建取引により生ずる収益・費用及び外貨建債権・債務の円貨換算額並びに外貨建で作成されている海外連結対象会社等の財務諸表の円貨換算額についても外国為替レートの変動の影響を受け、グンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 投資有価証券の価格変動グンゼグループは取引関係の維持・強化を目的として一部の取引先について株式を所有しております。これらのいわゆる政策保有株式については、株式保有リスクの低減、資本効率向上の観点から、取引先企業との十分な対話を経た上で、縮減を進めております。しかしながらこれらの投資有価証券は金融商品会計基準に基づき時価評価を行っており、保有銘柄の株価が著しく下落した場合、基準に基づき減損処理を実施しております。また、減損に至らない場合でも時価の変動により包括利益は大きく変動することが考えられるなど、グンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当連結会計年度末時点においてグンゼグループが保有している時価のある有価証券は24億円であります。 (3) 退職給付債務グンゼグループの退職給付制度の一部は、確定給付型制度を採用しております。退職給付債務については安全性の高い長期の債券の利回りを基準とした割引率に基づいて算定しており、金利の変動は退職給付債務に影響を与えます。また、確定給付型年金制度における年金資産はその一部を株式等のリスク資産に投資しており、株式市場の下落等により、その運用利回りは悪化する可能性があります。このように長期金利の変動及び株式市場の下落等運用環境の悪化は、退職給付債務の増加につながり、グンゼグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、グンゼグループが連結貸借対照表に計上した退職給付に係る負債は当連結会計年度末時点で26億円であります。 (4) 資金の流動性に関するリスクグンゼグループは、事業資金の一部を主に金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行等により調達しており、金融市場の不安定化や金利上昇、または格付機関によるグンゼグループの信用格付けの引下げが行われた場合等には、資金調達に大きな制約が出る、もしくは資金調達コストが大幅に増加し、グンゼグループの業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末時点でグンゼグループが連結貸借対照表に計上しているコマーシャル・ペーパーを含む長短借入金の残高は138億円であります。 (外部環境に起因するリスク)(1) 市場トレンドや消費者の嗜好変化についてグンゼグループのアパレル事業は、市場トレンドや消費者の嗜好の変化に的確に対応するために、フレキシブルに対応する生産構造の変革に取り組んでおりますが、消費者の嗜好及び需要が想定外に変化し、市場動向の判断を誤った場合は売上高の減少・在庫の増加などにより、グンゼグループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 (2) 事業展開国のカントリーリスクについてグンゼグループは、中国、東南アジアを中心に海外に生産・販売拠点を設置しております。海外事業所においては、事業の進捗管理や財政状態等の情報収集、内部統制の体制構築に加えて、当該事業所との密接なコミュニケーションを通してガバナンス体制を強化しております。しかしながら、事業展開する海外各国において、法律・規制の大きな変化、経済安全保障体制を含む政治・経済状況の急激な変化、テロや戦争、疾病といった予測し難い事態が生じ、事業活動に大きな影響を受け、事業継続が困難になった場合、海外での事業活動の停滞や不測の事態による損害の発生等、グンゼグループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 (3) 気候変動についてグンゼグループは2021年10月に金融安定理事会(FSB)の「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言」に賛同を表明し、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載の通り、短期~長期におけるリスクの特定とその対応策の検討及び機会の抽出を実施し、計画的なCO2 排出量削減に向けた取り組みを進めております。低炭素社会に移行する中で、排出権取引や炭素税導入による操業コストの上昇、規制強化によるバイオ素材、リサイクル素材の導入に伴う原材料価格の上昇等により、グンゼグループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 原材料価格の変動グンゼグループはメーカーとして、アパレル事業のインナーウエア分野、レッグウエア分野は原糸(綿糸・合繊糸)、機能ソリューション事業のプラスチック分野、エンジニアリングプラスチックス分野はプラスチック樹脂、メディカル事業は生分解性高分子材料等多岐にわたる原材料を購入し、それぞれの事業を通じて製品化しております。原材料価格は市況により変動するため、原材料価格が高騰した場合は原価高となり採算性が悪化し、製品価格に転嫁できない場合には、製品の収益性が低下することによりグンゼグループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 (5) 天候不順についてグンゼグループのアパレル事業は、お客様に心からここちよいと感じていただくために、インナーウエアでは、年々厳しさを増す夏の暑さに対し独自の汗解消テクノロジーで不快感の解決を図る「アセドロン」等、シーズンに応じて機能性を高めた商品を展開しております。冷夏・暖冬等の天候不順となった場合は、グンゼ製品の機能性のニーズは減少し、販売量は想定を下回る可能性があります。また、プラスチック事業においては、飲料用途向けシュリンクラベルを生産し、飲料メーカーに販売しておりますが、最需要期の夏場において、長雨等でレジャー、イベント等の消費動向が低調となり、飲料の販売量が低迷する場合は、売上高の減少・在庫の増加などによりグンゼグループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 (6) 自然災害の発生・感染症の流行グンゼグループは、機能ソリューション事業、メディカル事業およびアパレル事業において国内外に生産工場等の事業所を配置しております。それぞれにおいて自然災害に対する被害・損害を最小限にするための防災、減災に努めていますが、想定を上回る大規模な地震や台風、洪水等の自然災害の発生により、生産拠点や物流拠点が被災した場合や、感染症の流行により生産活動を中断せざるを得なくなった場合、別拠点からの商品供給のバックアップ対応を行うものの、一部商品については供給がストップするなどサプライチェーンに支障を来す可能性があり、ライフクリエイト事業の商業施設においては、商品の納品遅れや、施設の一時的な休館により、テナントの売上高が減少する可能性があります。また、感染症の流行により、外出自粛や休業要請などの経済活動の制約が発生した場合、アパレル事業ではインナーウエア、レッグウエア分野において店頭販売が低迷し、ライフクリエイト事業では不動産関連分野において商業施設の休館に伴うテナント売上減少等により賃料収入が減少し、スポーツクラブ分野においては休館等により収入が減少するなど、グンゼグループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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