ヒューリック(3003)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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ヒューリック(3003)の株価チャート ヒューリック(3003)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】 ヒューリックグループ(ヒューリック及びヒューリックの関係会社)は、ヒューリック、連結子会社52社、持分法適用関連会社36社及び他数社より構成されており、「不動産事業」、「保険事業」、「ホテル・旅館事業」及び「その他」を営んでおります。 「不動産事業」では、競争優位性のある賃貸ポートフォリオ構築の為の不動産取得及び不動産バリューアッドビジネス等の不動産の取得・販売に加え、安定的で効率的な収益構造を持つ不動産賃貸をおこなう不動産投資業務、保有物件の建替及び都心部の好立地において開発をおこなう不動産開発業務、投資法人等のアセットマネジメント業務等をおこなっております。ヒューリックグループにおいては連結営業収益の約9割が「不動産事業」です。また、「保険事業」では生損保の保険代理店業務、「ホテル・旅館事業」ではホテル及び旅館の運営業務、「その他」では建築工事請負業務、設計・工事監理業務、こども教育事業などをおこなっております。 ヒューリックグループが営んでいる主な事業内容と、各関係会社等の当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関係は以下の通りであり、次の3区分は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報等の区分と同一であります。 (1)不動産事業① 不動産投資業務 ヒューリックグループは不動産マーケットにおける多様なニーズに対応して、競争優位性のある賃貸ポートフォリオの構築を目的とした好立地の不動産取得をおこなっております。 2025年12月末時点において東京23区の駅近を中心に約250件(販売用不動産除く)の賃貸物件を保有・管理しており、賃貸可能面積は約131万㎡となっており、この賃貸ポートフォリオを用いて不動産賃貸業務をおこなっております。 また、収益力の一層の強化をはかるため、開発・建替による賃料収入の増強を実現し、安定的な賃貸収入を得ているほか、不動産バリューアッドビジネス等の不動産の取得・販売業務をおこなっております。 加えて、ヒューリックの連結子会社株式会社レーサムも不動産の取得・販売、不動産バリューアッドビジネス等をおこなっており、連結ベースでの更なる成長と持続的な企業価値向上に向け協働しております。 そのほか、マーケットの拡大が予想される新規事業領域等への取り組みも推進しております。② 不動産開発・建替業務 ヒューリックでは物件立地特性に応じた不動産開発業務をおこなっております。特に従来から保有している賃貸物件の建替の着実な推進によるポートフォリオの質的改善をおこなっているほか、新規の物件取得・開発・売却を通じた付加価値創出の実現を目指し、好立地物件での高品質な開発業務を推進しております。③ アセットマネジメント業務 ヒューリックの連結子会社ヒューリックリートマネジメント株式会社は、J-REIT事業への参入のため2014年2月に上場しましたヒューリックリート投資法人からアセットマネジメント業務を受託しております。 また、ヒューリックの連結子会社ヒューリック不動産投資顧問株式会社は、2017年11月に運用を開始したヒューリックプライベートリート投資法人等からアセットマネジメント業務を受託しております。④ その他 ヒューリックの連結子会社ヒューリックビルマネジメント株式会社などは、賃貸不動産に関連する業務としてビル管理業務、警備業務、ビル清掃業務をおこなっております。 また、ヒューリックの連結子会社ヒューリックプロパティソリューション株式会社は、不動産バリューアッドビジネスに伴う建築工事の企画、設計、査定、管理及びコンサルティング業務をおこなっております。 (2)保険事業 ヒューリックの連結子会社ヒューリック保険サービス株式会社は、損害保険会社21社・生命保険会社24社及び少額短期保険会社1社と代理店契約を締結し、火災保険・自動車保険等の損害保険代理店業務、定期保険・養老保険等の生命保険及び医療保険等の募集業務をおこなっております。また、保険代理店業務に関連する集金代行業務もおこなっております。 保険事業は法人マーケットに重点を置いた営業を展開しておりますが、個人顧客にも「お客さま第一」のきめ細やかなサービスを提供し、法・個人のバランスのとれた営業基盤を築いております。 (3)ホテル・旅館事業 ホテル・旅館事業におきましては、ヒューリックの連結子会社であるヒューリックホテルマネジメント株式会社は「THE GATE HOTEL」シリーズ及び「ビューホテル」シリーズ、ヒューリックふふ株式会社は「ふふ」シリーズを中心に、ホテル及び旅館の運営をおこなっております。 (4)その他 ヒューリックの連結子会社ヒューリックビルド株式会社は、ヒューリック保有ビル等の営繕工事、テナントの入退去時の内装工事を中心とした建築工事請負業務、設計・工事監理業務等をおこなっております。また、ヒューリックは連結子会社ヒューリックアグリ株式会社を経由して、ベトナムで農業生産をおこなっている外国法人PAN-HULIC Joint Stock Companyに出資をおこない、アグリ事業をおこなっております。 また、「こども教育事業」については、ヒューリックの連結子会社株式会社リソー教育グループがこどもを対象にした教育関連サービスを提供する事業等を推進しております。 加えて、ヒューリックの連結子会社ヒューリックエナジーソリューション株式会社は、再生可能エネルギー発電所及び蓄電所の開発・管理、小売電気事業等環境インフラ事業をおこなっております。 当連結会計年度におきましては、クックデリ株式会社をヒューリックの連結子会社とし、介護施設向け完全調理済み食品の企画開発・製造委託・販売をおこなっております。 (全社) ヒューリックの連結子会社であるヒューリックプロサーブ株式会社は、ヒューリックグループへ経理・人事総務・システム等に関するサービス等を提供しております。  以上の事項を系統図に示すと次の通りであります。[事業系統図]

有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針 ヒューリックグループは、以下の企業理念及びサステナビリティビジョンのもと、持続可能な社会の実現と企業としての継続的な成長を目指し、あらゆるステークホルダーの信頼を得られるよう努力してまいります。 (2)経営環境及び優先的に対処すべき課題 今後の経済環境の見通しにつきましては、賃金上昇により個人消費が増加するとともに、成長投資のための企業の設備投資が増加することで、引き続き緩やかな成長が続くと予想しております。一方で、海外経済及び海外情勢の不確実性、金融市場の変動等の影響について注視が必要と考えております。 また、不動産事業環境におきましては、金融機関の積極的な融資姿勢や、建築費高騰を受けた新規供給の減少が続くことを背景とした賃貸市況の活況を要因として、収益不動産の投資市場は引き続き堅調に推移すると予想しています。 このような環境のもと、2025年12月期の連結経常利益は1,729億円となり、前・中長期経営計画の利益目標(2029年経常利益1,800億円)の3年前倒しに目途がたったことから、環境変化に対応した新・中長期経営計画(2026-2036)を策定しました。 新・中長期経営計画では、2036年の目指す姿を「不動産事業を核として、多様な価値創造をおこない、変革・進化・成長を続ける企業グループ」とし、基本方針を「不動産事業をベースとしながらも、多様な成長事業を取り込むことで、唯一無二の強靭な事業のポートフォリオを形成し、安定的・継続的な成長と株主価値向上を追求・実現する」と策定しました。 新・中長期経営計画の達成に向けて、以下の戦略に取り組んでまいります。 ①不動産事業のさらなる高度化と効率化 本格的なインフレと賃料上昇、不動産売買市場のさらなる活性化、建築費の高騰を背景に、不動産事業のさらなる高度化と効率化を通じて、不動産の賃貸利益・売却利益・連結利益を最大化してまいります。 不動産投資事業においては、流動性が高いアセット及び賃料成長が見込めるインフレ耐性アセットへの投資をおこなっていくほか、収益性と資金効率性の高い高難度バリューアッド等を推進してまいります。不動産開発事業においては、優良な固定資産ポートフォリオの構築やグループのリート・ファンドの成長(AUM増加)の推進、新規事業アセットの開発をおこなってまいります。 ポートフォリオ戦略につきましては、国内人口動態を踏まえ、引き続きオフィス比率50%以下、重点エリア比率50%を目標としつつ、環境変化やマクロ動向に対応して新規事業アセットを増加させ、最適なポートフォリオを構築してまいります。 さらに、クラウドやAI需要増加を背景としたインフレ耐性アセットである都市型データセンターにつきましては、先行者利益を活かしてトッププレイヤー(2036年までに総IT容量100MW超を供給予定)を目指します。 また、2024年度より本格的に取り組みを開始した海外事業につきましては、人口成長・経済成長国の実需ニーズあるアセットに限定し、投資ポートフォリオは先進国・稼働物件を主軸としながら、大手企業との連携を中心として流動性の確保と着実な利益の積み上げを実現してまいります。 ②収益力の複合化と強靭な事業ポートフォリオの構築不動産事業のさらなる成長とともに、M&Aも活用しつつ事業利益の取り込みや有形・無形のアセットの活用をおこなうほか、不動産投資で培った投資ノウハウを活用して、成長領域で事業ポートフォリオを拡大してまいります。・観光事業及びこども教育事業については、不動産利益に加えて運営事業の収益最大化を目指してまいります。・環境・インフラ事業については、2029年の再エネビル化100%と蓄電池の事業化に向けた投資を加速し、再エネ・蓄電池の投資・運営・売却・アセットマネジメントのサイクルで収益獲得を目指してまいります。・高齢者・健康事業については、ヒューリックグループが保有する高齢者施設5,000室やオペレーターとのネットワークを活かし、2025年に連結子会社化したクックデリ株式会社の成長を支援することに加え、銀座の高級シニアレジデンスの開発・運営など時代に合わせて新しいマーケットを開拓してまいります。・次世代産業アセット事業については、国内初の航空上屋施設併設の物流施設「WING NRT」やオープンイノベーションを促進する研究施設など、半歩先を見て成長性のある次世代アセットビジネス(投資・運営)への取り組みを推進してまいります。・スポーツ・エンタメ事業については、幕張でのアリーナ開発や、バスケットボールクラブ「アルティーリ千葉」を通じたスポーツビジネスでのノウハウの積み上げ、他地域のアリーナや周辺スポーツ・エンタメ事業への投資をおこない、収益拡大を狙ってまいります。 これらの取り組みに加え、企業投資や事業連携等を通じて、将来の成長事業へ種まきを実施し、次世代の成長事業・企業との価値共創を通じてさまざまな収益機会を獲得してまいります。 ③財務規律の維持・向上と資本政策の強化 2025年度も、昨年に引き続き日本格付研究所(JCR)より取得しているヒューリックの外部格付が「AA-」格となり、強固な経営基盤を評価いただきました。 今後も、「成長投資による事業拡大」と「格付AAの維持」の両立のため、厳格なバランスシートコントロールをおこない、継続的な利益成長と高いROEの維持、適切な財務レバレッジと財務規律の維持・向上、株主還元の強化を通じて、企業価値・株主価値を常に意識した経営を推進してまいります。 ④社会への価値創造と企業成長が連動するサステナビリティ経営の進化 サステナビリティビジョンに基づき、社会活動の基盤となる商品・サービスを提供することにより、「持続可能な社会の実現」と「企業としての継続的な成長」を目指し、サステナビリティを意識した事業運営と価値創造により、社会課題の解決及び社会価値の創造と企業成長が連動する取り組みを推進しております。 環境への取り組みとしては、脱炭素社会と災害に強い社会の実現に向けた取り組みを加速させてまいります。脱炭素社会の実現については、ヒューリックグループの使用電力を100%再生可能エネルギーとする「RE100」を2023年に達成し、今後は2029年の「全保有建物の使用電力の100%再生可能エネルギー化」の達成に向けて、再生可能エネルギー発電設備と蓄電池の開発を推進するとともに、保有するビルの環境認証の取得も進めてまいります。また、再生可能エネルギー発電設備と蓄電池の開発を通じて、外部への環境価値提供も進めてまいります。災害に強い社会の実現については、2029年までに高耐震建物比率100%の目標を掲げており、そのマイルストーンとして2025年末時点で高耐震建物比率100%(建替・売却予定等を除く)を実現しました。その他、保有建物の水害対策、富士山噴火時の降灰対策、BCPの高度化も2029年までに完遂させてまいります。 社会への取り組みとして、人的資本については人材育成のための種々取り組みを実践してまいります。健康経営・働き方改革等の取り組み、女性活躍推進法に基づく行動計画策定など、多様な人材が等しく能力を発揮できるバイアスのない職場としてまいります。一級建築士をはじめとした高い専門性を有する人材集団、一人当たり生産性の高い企業、人が育つ企業を目指してまいります。また、一層の社会的価値の創出を目指し、社会課題解決型企業のM&Aや投資を強化していくほか、地域社会をはじめ各ステークホルダーとの関係の強化、社会貢献活動の一層の充実も推進してまいります。 ガバナンスの取り組みとしては、2024年3月26日をもって社外取締役が取締役会議長を務める体制としております。取締役会及び監査役会はいずれも社外役員が過半数を占め、社外役員の全員が独立社外役員で構成されております。取締役会の多様性をはかるため役員の33%が女性で構成されており、社外取締役のみで構成される指名諮問委員会と報酬諮問委員会を設置するなど、引き続き透明性の高いガバナンス体制を推進してまいります。また、グループ横断のリスク管理とコンプライアンス体制の強化を通じて、連結経営を支えるグループガバナンスの強化を進めてまいります。 重要課題(マテリアリティ)への取り組み※1 高耐震建物とは、震度7クラスの地震に対して、人命の安全を確保し、補修をすることにより継続使用できる建物です。対象物件は、建替・売却予定及び建物利用者への影響の観点等から、耐震補強の実施が困難である物件を除きます。※2 ヒューリックがエネルギー管理権原を有さない一棟貸、住宅系、非幹事共有物件と販売用不動産等を除きます。  なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてヒューリックグループが判断したものであります。 (3)目標とする経営指標 2025年度実績及び今般策定しました新・中長期経営計画(2026-2036)の目標値につきましては以下の通りです。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。 ヒューリックではヒューリック及びヒューリックが経営管理をおこなう会社(以下、関係会社)のリスク管理を適切におこなうことは経営の最重要課題の一つと認識して取締役会を頂点とする管理体制の整備とその高度化に努めています。リスク区分ごとに定めたリスク管理をおこなう部署がリスクの管理方法を策定して適切な対応をおこなうとともに、リスク管理の状況についてリスク管理委員会及び資金ALM委員会に定期的または必要に応じて報告・提言をおこないます。定期的に開催されるリスク管理委員会と資金ALM委員会では、各リスク管理所管部室からの報告・提言を評価し、全社リスクの把握と適切な対応を審議し、取締役会に報告します。これを受けて取締役会はリスク管理に関する重要事項について決議します。また、ヒューリックの関係会社についても、リスク管理の正確かつ的確な報告を求めて適切なリスク管理を実施していることを確認しています。一方、気候変動に関する事項は、所管部の報告・提言を受けサステナビリティ委員会で審議・調整のうえ、定期的に取締役会に報告するとともに、必要に応じて所管部がリスク管理委員会に報告・提言し、全社的なリスク管理の観点から適切な対応を決定し、取締役会に報告します。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてヒューリックグループが判断したものであります。 (1)不動産賃貸事業に関するリスク ヒューリックグループは不動産事業を主たる業務として営んでおりますが、このうちオフィスビルの賃貸が賃貸収入全体の半分程度を占めております。東京23区の駅近物件を中心に投資・保有することで競争優位性のある賃貸ポートフォリオを構築するとともに、マーケットニーズに即した用途バランスを構築しておりますが、一般的にテナント企業の不動産賃貸物件に対するニーズは景気の変動に影響を受けやすく、経済情勢が悪化した場合、賃料収入に予期せぬ影響を及ぼす可能性があります。ヒューリックグループのテナントは長期安定したテナントが多く、過去の推移からも賃料の変動は景気変動に比し小さい傾向にありますが、国内景気が冷え込み、これを受けて不動産市況が悪化した場合、ヒューリックグループの業績に影響が及ぶ可能性があります。また、テナントや入居者の信用力の低下による賃料の支払の延滞、賃料の減額要求による賃料の値下げ、退去による空室率の上昇などによって不動産賃貸収入が低下することで、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)不動産価値の低下に関するリスク ヒューリックグループでは、賃貸用不動産を始めとして多くの事業用不動産を保有しております。商品企画やサービスの提供によって不動産の競争力強化並びに不動産価値の維持・向上をはかっておりますが、不動産市況の悪化による賃料水準の低下や空室率の上昇などにより、事業用不動産に対する減損処理が必要となった場合、評価損等の発生によって、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、販売用不動産をヒューリックグループが運用する投資法人もしくは第三者に売却しておりますが、経済情勢の悪化や不動産市況の悪化等に伴い、販売用不動産の不動産価値が低下した場合、当初想定していた通りの収益が確保できず、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)開発・建替に伴うリスク ヒューリックグループの収益力は比較的安定しているものと考えておりますが、新規開発や既存ビルの建替の際には、テナントの立ち退きに関する費用や設備の除却等により多額の特別損失が発生することとなります。ヒューリックグループにおける既存ビルの建替は、特別損失を計上しても、中長期的にヒューリックグループの収益力を強化する戦略的なものであり、全体の収益計画を踏まえた計画的な建替をおこなってまいります。また、特別損失の発生に対しては、固定資産の売却の検討などにより、その影響を極力限定的なものにコントロールしてまいります。 しかしながら、建替の規模により、特別損失を通じて親会社株主に帰属する当期純利益段階の業績が大きく影響を受ける可能性や、建替の時期により、年度間で親会社株主に帰属する当期純利益が大きく変動する可能性があります。加えて、テナントの事情等何らかの理由により計画通り進捗しない場合、ヒューリックの利益計画に影響を及ぼす可能性があります。 また、新規開発については、開発物件の購入前に不動産デューデリジェンスをおこなうことで、予めリスクの抽出と解決策を策定しておりますが、許認可や工期の遅れ、工事費の高騰、想定通りの賃料が享受できない等によって、事業が計画通りに進捗せず、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)不動産事業における投資判断に関するリスク ヒューリックグループでは、賃貸用不動産、販売用不動産を問わず、新規不動産の取得やSPCに対する出資等にあたっては、競合物件の賃料相場や過去のマーケット推移、投資物件の優位性、リスク要因等を分析し、社内の各種会議体に諮ったうえで、投資金額に応じて取締役会等において投資判断をおこなっておりますが、顧客の需要動向、金利動向、販売価格動向等、種々の変化によって、当初想定していた通りの収益が確保できなかった場合、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他、不動産事業に付随するリスク①アスベスト対策等について ヒューリックグループが保有・管理する賃貸物件について、労働安全衛生法施行令の改正に伴い、吹き付けアスベストの調査を実施し、全て措置済であります。しかしながら、ヒューリックグループが予期しない形でアスベストの使用が発覚し、その処理のための費用負担が発生した場合には、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、アスベスト以外にも身体に害を与えるとされる建築材料が将来新たに指定され、それらの処理義務がヒューリックグループに課せられた場合には、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②土壌汚染等の対策について 土壌汚染対策法(平成15年2月15日施行)により、土地の所有者等は同法に規定する特定有害物質による土壌の汚染の状況についての調査・報告や、汚染の除去等の措置を、命ぜられることがあります。 ヒューリックグループが保有・管理する賃貸物件については、現時点で土壌汚染物質の問題は発生してはおりませんが、近隣地域から汚染物質が流入する等の問題が発生した場合や、新たな汚染物質が指定される等、ヒューリックグループが予期しない形で土壌汚染対策が求められた場合には、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③その他不動産事業に関連するリスク ヒューリックグループが開発・建替をおこなう物件について、安全管理、品質管理、スケジュール管理を徹底しておりますが、設計・施工等の不備や事故等が発生した場合、また、ヒューリックグループが賃貸・管理・運営する物件について、火災・事故・食中毒等が発生した場合、信用失墜や想定外の費用等が生じる可能性があり、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、ヒューリックグループでは、各種設備について、法定の点検のみならず定期的な保守点検を実施し、また、小規模修繕の状況を注視するなど、資産の保全と安全の確保に、日頃より万全の注意を払っております。 しかしながら、資産の劣化・毀損が予期せぬ時期に予期せぬ規模で起こった場合、その対策にあたるため、ヒューリックグループの財政状態並びに経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)有利子負債への依存に関するリスク ヒューリックグループは、不動産投資、開発・建替等をおこなうにあたっては、自己資金に加えて借入や社債等にて資金手当てをおこなうことも予定していることから、有利子負債残高は今後の事業拡大にあたって更に増加する可能性があります。これに対しては、外部格付けを取得し、その維持・向上をはかることにより財務統制をおこなうとともに、資金調達手段を多様化し、財務指標に関する定量目標を定めることで、安全性の確保をはかっております。 しかしながら、金融環境の変化等の状況によっては、ヒューリックグループが望む条件での資金調達が十分におこなえず、今後のヒューリックグループの事業計画等に影響を及ぼす可能性があります。また、ヒューリックは、大半の借入金については将来の金利変動リスクをヘッジする施策として、長期化・固定化を講じておりますが、将来において金利が急速かつ大幅に上昇した場合、また、固定金利借入の借り換え時の金利情勢によっては、資金調達コストの増加により、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。   《有利子負債残高の推移》 2021年12月期2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期有利子負債残高(百万円)1,403,8941,449,9111,453,5041,879,2462,219,014総資産(百万円)2,207,3252,320,3372,480,4723,048,9353,506,068有利子負債比率(%)63.662.458.561.663.2 (7)自然災害、人災等によるリスク 地震を中心とした自然災害、テロその他の人災の発生に対しては、「事業継続基本計画」を設けておりますが、ヒューリックグループが所有する資産に毀損等があった場合、ヒューリックグループの事業に悪影響を及ぼし、また、所有する資産の価値が低下する可能性があります。特に地震対策として、旧建築基準法下の物件について、旧来の保有物件に関しては耐震補強工事を完了し、新規取得物件についても順次対応をしておりますが、ヒューリックの保有・管理する物件が首都圏に集中し、オフィスを中心とした賃貸物件のうち約7割が東京23区内という立地であることから、想定を超える規模の東京直下型地震などのこの地域における甚大な災害により、ヒューリックグループの資産に予期せぬ毀損等が発生した場合、ヒューリックグループの業績が影響を受ける可能性があります。 (8)株価下落に関するリスク ヒューリックグループは、上場及び非上場の株式を保有しております。それぞれの株式については長期的視点からの事業上の意義も含めて保有・売却の判断をしており、加えて日々株価動向を調査し、月次または臨時の資金ALM委員会を開催して相場動向の影響と対応の検討をおこなっておりますが、株価が下落し株価低迷が長期化する場合には、評価損の計上等を通じヒューリックグループの財政状態並びに経営成績に影響を及ぼす可能性があります。   《投資有価証券残高の推移》 2021年12月期2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期投資有価証券(百万円)225,547284,706328,463420,487499,499(うち、上場株式)(百万円)74,79979,177109,259123,292157,503(うち、その他)(百万円)150,748205,528219,204297,194341,995その他有価証券評価差額金(百万円)38,40140,26758,94365,50685,176 (9)サステナビリティに関するリスク ヒューリックグループでは、ヒューリックグループ及びヒューリックのステークホルダーのみなさまにとって重要度の高い課題をマトリクスにマッピングし、重要課題(マテリアリティ)を特定しております。特定した重要課題について、リスクに対応した取り組みをおこなうとともに、サステナビリティ委員会を設置し、長期的な競争力強化とリスク対応に関する経営の重要事項について審議・調整をおこなっております。特に、気候変動に関するリスクについては、取締役会を頂点とするリスク管理体制を整備し、管理と適応の取り組みをおこなっています。しかしながら、これらのリスクに対する対応が遅れる場合は、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ガバナンスに関するリスク ヒューリックグループのガバナンスに問題が生じることによって、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性がありますが、ヒューリックでは「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定しており、株主をはじめとする全てのステークホルダーへの責務を自覚し、透明かつ誠実な経営に留意するとともに、取締役会を中心に、「内部統制」、「リスク管理」、「コンプライアンス」、「開示統制」が十分に機能した自律的統治システムを堅持します。 (11)法的規制等変更リスク ヒューリックグループの事業である不動産・建築及び保険等に関する法的規制あるいは税制について、今後、改廃、または新たな規制が制定されることで、ヒューリックグループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。法的規制等の制定・改廃については、所管部にて定期的に管理しており、役職員に対する教育・研修等による浸透に加えて、リスク管理委員会で定期的に報告をおこなっております。 (12)コンプライアンス・法令遵守に関するリスク ヒューリックグループは、コンプライアンスを経営の最重要課題の一つとして、コンプライアンス委員会を設置しコンプライアンスの徹底に取り組んでおりますが、予期せぬ状況により法令等に抵触する事態が生じた場合は、ヒューリックグループの業績が影響を受ける可能性があります。 (13)人事労務に関するリスク ヒューリックグループでは、人材が最大の資産と考えておりますが、少子高齢化による人材確保難や労働市場の変化などによって、人材の流出、人材の継続的な確保や育成ができず、ヒューリックグループの成長が減退するリスクがあります。当該リスクについては、フリンジベネフィットの充実、労働環境の定期的なモニタリング、適切な評価と処遇等、安心して働ける環境整備をおこなっております。 (14)情報セキュリティ管理に関するリスク ヒューリックグループは保険代理店業務を中心に、多数の法人・個人のお客さまの情報を保有しているほか、ヒューリックグループ自体の様々な経営情報等の内部情報を有しております。これらの情報の管理については、コンプライアンス委員会の統制のもと、情報セキュリティポリシーを始めとする情報関連諸規程により、運用管理をおこなっております。更に役職員に対する教育・研修等により情報管理の重要性を周知徹底し、システム上のセキュリティ対策等もおこなっております。 しかしながら、これらの対策にもかかわらず、不可抗力のシステムトラブル、内部・外部の要因により、重要な情報が流出した場合には、ヒューリックグループの信用低下、補償コストの発生等、ヒューリックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)M&A等に関するリスク ヒューリックグループでは、将来の事業拡大においてM&Aや資本・業務提携など(以下、M&A等)を有効な手段の一つとして位置付け、本事業年度内においても鉱研工業株式会社及びクックデリ株式会社を連結子会社化しており、今後も必要に応じてM&A等を実施する方針です。M&A等を実施する場合には、対象会社の経営計画・財務内容・契約関係等について十分なデューデリジェンスを実施するとともに、投資効果の算定、シナジーの検証及びヒューリックの企業文化に融合できるか等、総合的に勘案することによりリスクの低減に努めております。 しかしながら、事業環境の変化等によりM&A等の実施時に見込んだ成果が計画どおりに進捗しなかった場合や、当初予期していなかった事業上の問題等が発生した場合には、ヒューリックグループの財政状態並びに経営成績に影響を及ぼす可能性があります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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