クオールホールディングス(3034)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】企業集団の状況クオールホールディングスグループ(クオールホールディングス及びクオールホールディングスの関係会社)は、クオールホールディングス株式会社(クオールホールディングス)、連結子会社28社より構成され、薬局事業、BPO事業、製薬事業を営んでおります。なお、クオールホールディングスは特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。クオールホールディングスグループの事業内容とクオールホールディングス及び関係会社の当該事業に係る位置づけは、次のとおりであります。なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 [事業系統図]事業の系統図は次のとおりであります。 (1) 薬局事業クオール株式会社を含む連結子会社20社は、保険薬局等の経営を行っております。 (2) BPO事業アポプラスステーション株式会社を含む連結子会社6社は、CSO事業、CRO事業、紹介派遣事業、出版関連事業等を行っております。 (3) 製薬事業第一三共エスファ株式会社を含む連結子会社2社は、医薬品の製造販売を行っております。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、クオールホールディングスグループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針クオールホールディングスグループでは「わたしたちは、すべての人の、クオリティ オブ ライフに向きあいます。いつでも、どこでも、あなたに。」を企業理念とし、「あなたの、いちばん近くにある安心」をスローガンとして掲げ、患者さまのQOL向上に役立つ医療サービスを提供することを基本方針としております。 また、クオールホールディングスグループの全役職員は、コンプライアンスの精神に則り、各種法令、規則等の遵守、自律的に何が倫理的に正しい行為かを考え、その価値判断に基づき行動いたします。 (2)目標とする経営指標資本効率を重視する連結業績管理制度を採用し、自己資本利益率(ROE)や総資産利益率(ROA)を基準とした経営管理を行っております。 (3)経営環境及び対処すべき課題クオールホールディングスグループは、2030年のありたい姿として、「すべての人に、医療の安心を届ける存在へ」を掲げるとともに、2031年3月期目標として、連結売上高5,000億円、営業利益350億円、ROE15%を掲げております。この目標の達成に向けて、「深化と進化」を基本方針とし、薬局事業・BPO事業・製薬事業の発展と成長を実現してまいります。また、サステナビリティの実現に向けて、環境負荷の低減に努めるとともに、SDGsへの理解を全社的に促進し未来につながる取り組みを実施します。そして、事業活動を通してステークホルダーの皆さまにとっての社会的価値や経済的価値の向上のための議論を進めており、具体的な価値や進捗の見える化に取り組んでまいります。 事業戦略については次のとおりであります。 ① 薬局事業薬局事業においては、患者さまの求める薬局のあり方を追求し続け、更なる利便性や安心の提供を目指すとともに、グループシナジーを活用して医療を発展させる情報を提供することで、唯一無二の薬局事業を目指してまいります。そして、医療の継続や質の平準化を進め、地域医療の安定化に寄与できる体制を引き続き構築するとともに、在宅基幹店を中心に施設と各店舗間の調整・サポートを行う等、在宅・施設調剤に戦略的に取り組むことで、患者さまに寄り添う医療の実現に注力いたします。また、国から求められている薬局の機能分化に対応するために、地域連携薬局や専門医療機関連携薬局の認定取得を推進するとともに、多様化する医療ニーズに柔軟に対応するために教育体制を強化することで、より質の高い医療を届けてまいります。薬局の利便性の向上においては、クラウド型電子薬歴システムの活用による患者さまへの幅広い情報提供等、DXへの取り組みや協業を通じて、薬局・薬剤師がより多くの患者さまにとって身近な存在になるように取り組んでまいります。そして、より質の高い医療をより多くの患者さまへ持続的に提供するために、コストの見直しをゼロベースで行うとともに、DXの活用を強力に推進することで生産性の向上に取り組んでまいります。 ② BPO事業BPO事業においては、顧客に対して一体的な営業活動を行うことにより、規模を拡大してまいります。CSO事業につきましては、アポプラスステーション株式会社において、MR派遣需要の拡大に対応するために、各種方法によりMR人財の採用力を高めるとともに、MR派遣需要が旺盛な成長領域への営業を拡大することで、MRの派遣数を増加させ、更なる事業の拡大に注力してまいります。また、医薬品や食品等の開発業務の受託を行うCRO事業につきましては、新規顧客及び受託領域を開拓するとともに、クリンクラウド株式会社において、医薬品開発の治験・臨床研究に利用されるEDCの活用を進めてまいります。紹介派遣事業につきましては、アポプラスキャリア株式会社において、AI等の各種ツールの活用により集客数を拡大するとともに、人財育成の仕組みを強化することで生産性を向上させ、更なる成約件数の拡大を目指します。また、薬剤師スポット事業や、産業医・産業保健師に関する新規事業を拡大することで、更なる事業拡大につなげてまいります。出版関連事業につきましては、メディカルクオール株式会社において、コンベンション事業及びコンプライアンスサービス事業を更に拡大させるとともに、両事業を既存の資材制作事業の受注につなげることで、顧客内シェアの拡大及び利益率の向上を目指してまいります。 ③ 製薬事業製薬事業においては、グループシナジーを活用した研究開発及び販売活動により、更なる成長を目指します。製品ラインナップにつきましては、患者さまや医療関係者目線の開発を強化するとともに、後発医薬品以外の領域も拡大してまいります。また、薬局事業の知見を活かした情報提供を行い、市場シェアを拡大してまいります。2026年3月期は、第一三共エスファ株式会社において、2成分5品目を発売するとともに、2成分4品目の製造販売承認を取得しており、業績への寄与が見込まれております。そして、コスト削減等の構造改革を行うことで、持続的な成長基盤を構築してまいります。 ※CSO:Contract Sales Organizationの略※CRO:Contract Research Organizationの略 ※MR:Medical Representativeの略※EDC:Electronic Data Captureの略
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてクオールホールディングスグループが判断したものであります。 (1)クオールホールディングスグループのリスクマネジメント体制クオールホールディングスグループのリスクマネジメント体制の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。 (2)クオールホールディングスグループにおける主要なリスク①法的規制等についてa.クオールホールディングスグループの行う事業についてクオールホールディングスグループの行う事業では、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、「薬機法」といいます。)」、「健康保険法」及び「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」等の多岐にわたる法令による規制を受けております。例えば、薬局事業又は製薬事業において国及び各都道府県等の許可・登録・指定・免許を受けることができない場合、関連する法令に違反した場合、又は法令が改正された場合等には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。b.薬剤師の確保について薬局業務においては、「薬剤師法」第19条に基づき薬剤師以外の調剤が禁じられております。また、薬局、店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令に基づき、1日平均取扱処方箋40枚に対して1人の薬剤師を配置する必要がある旨定められております。このため、新規採用者数の減少・退職者数の増加等により薬剤師の必要人数が確保できない場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ②医療業界の事業環境についてa.医薬分業の動向について医薬分業は、医療機関と保険薬局がそれぞれ専門分野で業務を分担し、国民医療の質の向上を図ろうとするものであり、国の政策として推進されてきました。今後、動向が変化する場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。b.調剤報酬・薬価改定について調剤売上は、薬剤料収入と技術料収入から成り立っており、調剤報酬及び薬価は厚生労働省により定められております。また、調剤報酬及び薬価は、国民医療費を抑制するため、段階的に改定されております。今後、調剤報酬改定が行われ、調剤報酬の点数及び金額等が変更になった場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、薬価改定が行われた場合には、医薬品の価格に影響が出るため、薬局事業及び製薬事業の業績等に影響を及ぼす可能性があります。c.消費税等の影響について薬局事業においては、社会保険診療に係わる調剤売上は消費税法上非課税となる一方、医薬品等の仕入には同法において課税されております。このため、クオールホールディングスグループ内の薬局事業会社は、消費税等の最終負担者となっており、仕入先に支払った消費税等は、売上原価に計上されております。過去の消費税等の導入時及び消費税率改定時には、消費税率の上昇分が薬価の改定において考慮されておりましたが、今後、消費税率が改定され、その影響が薬価に反映されなかった場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③資金調達についてクオールホールディングスグループの事業資金の一部は、金融機関からの借入により調達しております。このため、景気の後退、金融市場の悪化、金利の上昇、クオールホールディングスグループの信用力の低下、業績の見通しの悪化等の要因により、クオールホールディングスグループが望む条件で適時に資金調達を行えない可能性があります。万一クオールホールディングスグループが今後資金調達を望ましい条件で実行できない場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④事業拡大に向けた投資についてa.新規出店、M&A及び医薬品の販売権獲得等についてクオールホールディングスグループの事業拡大には、薬局事業の店舗数拡大及び製薬事業の製品ラインナップの拡充が大きく寄与しております。ただし、クオールホールディングスグループの新規出店・M&A条件に合致する案件を確保できない場合や、医薬品の販売権を計画どおりに獲得できない場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。b.固定資産、のれん・営業権の減損について事業拡大に向けた投資においては、将来にわたり安定的な収益力を確保できることを十分に検討しておりますが、将来、計画どおりに収益を確保できない場合には、新規出店により取得した固定資産、M&Aに伴うのれん・医薬品の販売権獲得に伴う営業権に係る減損損失が発生し、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤事業の継続についてa.災害等について予期せぬ火災、テロ、戦争、疫病、地震、異常気象等により、店舗、工場、事業所等の施設の損壊、施設への商品供給の停止及びその他事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。b.感染症の拡大について重大な感染症が拡大し、患者さまの医療機関への受診控えや医療機関の外来診療の抑制等による影響が生じた場合には、クオールホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥個人情報の利用・管理についてクオールホールディングスグループは、業務上多くの個人情報を保有しておりますが、その管理については、適切に行っております。クオールホールディングスでは2005年4月の「個人情報保護法」の施行にあわせて、個人情報保護に関するクオールホールディングスの基本方針を明確化した「個人情報保護方針」及び個人情報取扱いに関する基本事項を定めた「個人情報保護基本規程」を制定して、個人情報の保護について十分注意し漏洩防止に努めております。また、サイバー攻撃等に対応するために、ゼロトラストモデルを構築してまいります。万一個人情報が漏洩した場合には、クオールホールディングスグループの社会的信用の低下、損害賠償責任の発生等、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦調剤過誤についてクオールホールディングスグループでは、調剤過誤を防止するために、社内教育の徹底、調剤過誤防止システムの導入、社内イントラネットを活用した実績の収集等、様々な対策を講じております。しかし、調剤過誤が発生することで、訴訟による多額の損害賠償の支払いや、社会的信用を損なうことがあった場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧医薬品の品質・副作用についてクオールホールディングスグループの事業活動において、予期せぬ副作用の発生や何らかの原因による品質不良等により、販売中止・製品回収等の事態が発生した場合には、クオールホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨サプライチェーンについてクオールホールディングスグループの事業活動において、何らかの理由により原材料・商品の仕入れや製造活動に遅延又は停止等の事態が発生した場合には、クオールホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、製造販売を外部に委託している医薬品において、何らかの理由により製造委託先との契約の条件変更等が発生した場合には、製品が供給できなくなることにより、クオールホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩環境・安全について医薬品の研究・製造等の過程で使用される化学物質の中には、人体や生態系に悪影響を与える物質も含まれております。クオールホールディングスグループでは、医薬品等の管理には万全を期しておりますが、万一、大気汚染、土壌汚染、水質汚濁等の環境問題が発生した場合には、損害賠償責任の発生等、クオールホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪知的財産権の侵害等による訴訟リスクついてクオールホールディングスグループでは、他者の持つ特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万一、他者の知的財産権を侵害した場合や、他社との提携において知的財産権の侵害や機密情報の漏洩等が発生した場合には、多額の損害賠償責任を負う可能性があります。一方、クオールホールディングスグループの持つ知的財産権を侵害されないよう細心の注意を払っておりますが、他者からの侵害を把握しきれない、もしくは適切な対応ができない場合には、クオールホールディングスグループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、クオールホールディングスグループの事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題、公正取引等に関連する訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、クオールホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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