アルコニックス(3036)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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アルコニックス(3036)の株価チャート アルコニックス(3036)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 アルコニックスグループは、アルコニックス(アルコニックス株式会社)、連結子会社61社、関連会社4社により構成されており、アルミ、銅、ニッケル、レアメタル・レアアース等の各種製品並びにそれらの原材料の輸出、輸入及び国内取引の業務を行うほか、金属加工を中心とした製造業への事業拡大を行っています。特に近年、製造業のM&A、事業投資に注力した結果、利益面で製造業の比率が飛躍的に高まっており、商社機能と製造業を融合した新しい企業集団の形成が進んでおります。

 

アルコニックスグループの報告セグメント及びその事業内容

<商社流通>

 「電子機能材事業」は、日本企業が世界をリードする電子材料・部品分野であり、特に、需要が拡大するスマートフォン、タブレット端末、電気自動車並びにハイブリッド車や、IT関連機器等に使用される電子部品、化合物半導体、結晶材料、またこれら材料の生産に不可欠なレアメタル(チタン、タングステン、モリブデン、レアアース等)の取扱いを行っております。とりわけアルコニックスグループにおけるレアメタルの取扱いは他の企業とは異なり、原料から材料・製品まで一貫して取扱っているのが特徴であります。

 また、新たな商流、分野、素材による成長機会、及びモノづくり支援による成長機会の獲得を目的としてコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)とその運営子会社を設立いたしました。「先端・高成長分野での事業取組機会の確保」「素材、モノづくり分野でのアルコニックスプレゼンスの拡大」「事業投資から生じる財務収益の取込み」をファンド運営の目的とし、将来有望なスタートアップ企業等に出資してまいります。

 当セグメントには、アルコニックスの電子・機能材本部、海外ネットワーク機能としての現地法人のほか、チタン、タングステン、モリブデン、レアアース等レアメタルに特化し鉱石から地金、中間原料までを一貫して取扱う国内連結子会社であるアドバンストマテリアルジャパン株式会社に加え、CVC運営子会社であるアルコニックスベンチャーズ株式会社とCVCファンドのアルコニックスグローバルイノベーションファンド投資事業有限責任組合が所属しております。

 「アルミ銅事業」は、歴史のある安定成長ビジネスとして多くの優良な取引先・商権を持つ「製品」と、世界的な地球温暖化防止、省エネルギーで脚光をあびる非鉄金属のリサイクル原料、再生原料を手掛ける「原料」が主要な事業であります。「製品」は国内市場においてはすでに成熟しておりますが、世界的な視点でみると自動車、家電、半導体向けの需要増加が見込まれており、将来性のある事業であります。

 当セグメントでは主にアルミ圧延品、伸銅品、及びバルブ部品等の建設資機材の輸出、三国間取引及び国内取引を中心に事業を展開しております。一方、「原料分野」は自動車業界の軽量化に伴うアルミリサイクル原料の需要増加、環境問題に端を発した各リサイクル法の制定という事業環境を背景に市場規模が拡大傾向にあるアルミ、銅スクラップ、アルミ再生地金を手掛ける他、マグネシウム地金や金属珪素の取扱いも行っております。

 当セグメントはアルコニックスの軽金属・銅製品・チタン本部、非鉄原料・産業資材本部、海外ネットワーク機能としての現地法人、国内流通・問屋機能を有する流通子会社である林金属株式会社、アルコニックス・三高株式会社、平和金属株式会社及び国内流通子会社の管理業務を請け負うACメタルズ株式会社の他、スクラップヤードを保有し非鉄スクラップリサイクルを手掛ける国内連結子会社のアルミ銅センター株式会社が所属しております。

 

<製造>

 「装置材料事業」は、非鉄金属の総合企業を目指した積極的なM&Aの推進によりアルコニックスグループに加わった製造子会社群で構成されており、収益の柱として成長を続ける「製造」分野の一つであります。当セグメントにおける主な製品並びに製造子会社は次の通りでありますが、特に海外を中心にアルコニックスの企画力・販売力とのシナジーによる事業拡大を目指しております。

・めっき材料

 海外連結子会社であるUNIVERTICAL HOLDINGS INC.の主要製品であります。米国が本社でありますが中国にも生産拠点を持ち、主要製品である銅・ニッケルアノードのほか、硫酸ニッケル等のめっき用化成品を製造し、自動車及びエレクトロニクスの巨大市場である米国並びに中国を中心に世界の約20か国で販売を展開しております。

・溶接材料

 国内連結子会社である東海溶業株式会社の主要製品であります。愛知県に生産拠点を持ち、自動車製造用金型の補修材料の製造販売のほか溶接・溶射施工というニッチな分野において国内大手自動車メーカー等を取引先に持ち、業界内で高い地位を確保する他、海外自動車関連メーカー向けにも輸出販売を行っております。

 

・非破壊検査装置及びマーキング装置等

 国内連結子会社であるマークテック株式会社の主要製品であります。同社の手掛ける両製品は国内ではトップシェアを誇り、千葉県に生産拠点を構えて主に大手自動車、鉄鋼、重工メーカー向けの装置の製造・販売に加え、装置の稼働時に使用する探傷剤、インク等の消耗品販売からメンテナンスまで一貫して提供しています。また同社は韓国・中国・タイにも製造拠点を持ちグローバルな事業展開をしております。その他、同社の子会社の主要製品であるカシューパーティクルは天然由来の素材であり摩擦安定性、耐摩耗性の向上等において自動車・二輪車のブレーキ・クラッチ等の摩擦材に不可欠な材料であります。

・一般産業機械並びに自動車向け小型モータ用カーボンブラシ

 国内連結子会社である株式会社富士カーボン製造所の主要製品であります。同社は一般産業用小型モーター等に使用するカーボンブラシを製造するメーカーであります。電動工具から自動車まで幅広く使用される小型モーターの基幹部品であるカーボンブラシの独自ノウハウと技術力を強みに国内有数のシェアを誇る他、同社は創業後の早い段階から海外進出を果たし、現在では中国、台湾、ベトナムに主力生産拠点を構えており、海外拠点をメインに収益をあげるビジネスモデルを展開しております。

 

 「金属加工事業」は、国内有数の製造設備と熟練した人材による優れた技術力により生み出された加工部品がスマートフォン・タブレット端末、半導体製造装置、自動車、航空・宇宙分野等におけるコア部品として使用され高い評価を受けている事業であります。当セグメントにおける主な製品並びに製造子会社は次の通りであります。

・精密切削加工部品

 国内連結子会社である株式会社大川電機製作所の主要製品であります。福島県に生産拠点を持ち、アルミ素材の他、チタン・モリブデンなどの難削材の切削加工を行っております。従来は通信機器向け機構部品の加工が主でしたが、複数の大型加工設備を保有していることから、最近では大型・高精密が要求される半導体製造装置、有機EL製造装置部品等の受注が増加、これら需要増に対し第2工場の増設や第3工場の建設による生産能力増加の対応を行っております。

・半導体製造装置向け切削部品、産業用制御機器及び電子計測機器

 国内連結子会社の株式会社坂本電機製作所の主要製品であります。福岡県福岡市に拠点を構え、金属切削部品や、産業用制御機器、及び電子計測機器等を生産しております。同社の主要製品の多くは国内の大手半導体製造装置関連の顧客へ納入されており、高度な加工技術や優れた品質管理を強みに、各顧客から高い評価を得ております。中でも、アルミやチタン等の材料を高精度の切削技術で加工した金属部品は半導体製造装置の主要部品として採用されており、また、デジタル水準器は顧客工場における生産設備等の据付時に、地面に対する設備の傾斜測定と水平レベルの調整を行ない、加工精度を確保する為に不可欠であると共に、超小型化されたモニター部とセンサー部との分離機能を有し、様々な被測定物の形状に対応しております。

・精密研削加工部品

 国内連結子会社の大羽精研株式会社の主要製品であります。愛知県に本社及び生産拠点を有し、半導体、自動車、産業機械関連分野における製造装置部品の高精密、高精細研削加工部品の製造を得意としております。特に同社の主要製品であるチップマウンター(表面実装機)向けノズル部品は、その高い技術力が認められアルコニックスグループの収益に寄与しております。また同社は、これら培った精密加工技術を元に自動車向け試作部品並びに小ロット量産品の製造を事業の第2の柱とすべく取り組んでおります。

・空調機器向け金属加工部品

 国内連結子会社の株式会社富士根産業の主要製品であります。静岡県に本社及び生産拠点を有し、主にビル、冷凍設備、及び半導体設備向け空調機器用配管部品の製造を行っております。特に当該連結子会社の製品が使用される業務用パッケージエアコン(PAC)の主要部品であるタンク部品の製造加工においては業界でも強みを有しております。また、アルコニックスは同社の発行済株式のうち95%を保有し、残り5%については、アルコニックスグループの取引先で西日本地区の大手空調配管部品メーカーである千代田空調機器株式会社が資本参加をしております。今後、両社の協業関係構築を推進することで、原材料共通化や生産効率性の向上、及び技術交流等により新規製品分野への開拓を進める他、アルコニックスの商社機能を融合した、金属加工分野におけるグローバル事業展開を加速してまいります。

・自動車向け精密プレス部品

 国内連結子会社の株式会社富士プレスの主要製品であります。愛知県に本社及び生産拠点、福岡県に製造事業所を有し、主に自動車パワートレイン系精密プレス部品の製造を行っております。特に自動車メーカーの厳格な納期管理に対応した生産管理体制、技術面における冷間鍛造、並びに精密絞り加工技術による高精度・高難度加工を強みとしており、同社の先進性と技術力が主要取引先である国内大手自動車部品メーカーから高く評価されております。また海外連結子会社であるFUJI ALCONIX MEXICO S.A.de C.V.をメキシコに設置し、自動車部品生産の集積地であるメキシコから北米並びに中米に向けて事業拡大を推進しております。

・端子コネクター向け精密プレス部品

 国内連結子会社のジュピター工業株式会社の主要製品であります。岩手県宮古市に生産拠点を構え精密コネクタ金属端子部品のプレス加工、及びプレス金型の設計並びに製作を行なっております。主要製品はスマートフォン、タブレット等のデジタルモバイル製品等の民生機器向け高性能精密コネクタ金属端子部品であり、また射出成形によるコネクタといった関連部品の製造も手掛けております。同社の得意先は最終製品向け大手有力電子部品メーカーであり、複雑かつ納期管理が厳しい電子部品・半導体関連のサプライチェーンにおいて、当該会社は独自で培った高い技術力及び確立された開発・量産体制を駆使し製品の安定供給に貢献し顧客から主力ベンダーの一つとして高い評価を得ております。

・車載用リチウムイオン電池向け金属プレス部品

 国内連結子会社の株式会社ソーデナガノの主要製品であります。長野県岡谷市に生産拠点を構え金属精密プレス部品の製造、及び金型設計製作等を行なっております。当該会社は主要製品であるリチウムイオン電池用機構部品の製造において多くの特許と意匠を保有し、これに裏付けされた高精度・高速プレス加工を可能にする高い技術力と、充実した加工設備により確立された量産体制、及び徹底した品質管理を強みに、主要取引先である国内大手電池メーカーと強固な取引関係を形成する等、顧客から高い評価を得ております。

 アルコニックスグループ内の国内外プレス専業会社3社は「総合プレス加工グループ」を形成することで、各社における技術的優位性と不得手分野における補完体制をミックスし、顧客からの多種多様なニーズに対応することで新たな商流の開拓が可能となります。この他、グループ各社での技術交流やノウハウの共有により、グループ全体でのコスト競争力、生産効率性の向上が見込まれ、この結果、高いシナジー効果が期待されます。

 

アルコニックスグループの報告セグメントにおける主な取扱品並びに製品と所属する主要連結子会社は次のとおりであります。

セグメントの名称

主要取扱商品

主要連結子会社

商社流通

電子機能材

・半導体、エレクトロニクス関連材料としての化合物半導体

・プリント配線基板、バッテリー等の電子材料

・二次電池用ニッケル製品

・チタン、タングステン、モリブデン、ガリウム、インジウム等のレアメタル及びレアアース

 

アドバンスト マテリアル
ジャパン株式会社

ALCONIX USA,INC.

ALCONIX HONGKONG CORP.,LTD.

ALCONIX(TAIWAN)CORPORATION

HONG KONG ANDEX ELECTRONIC MATERIAL CO.,LTD.

アルコニックスベンチャーズ株式会社

アルミ銅

・アルミニウム製品(圧延品、押出材、鋳鍛造品、飲料缶、箔 等)

・伸銅品(板・条・管の展伸材、加工品、部品 等)

・アルミニウム二次合金地金及び非鉄スクラップ(アルミ、銅、特金、廃家電 等)

・金属珪素、亜鉛合金塊、マグネシウム地金等

・各種配管機材及び素形材等

・アルミダイカスト製品、金型、鋳物製品等

・金属建具工事、ビル・マンションのリニューアル、リフォーム工事等

・発電設備、化学工業機器等に使用されるチタン、ニッケル製品

林金属株式会社

アルコニックス・三高株式会社

平和金属株式会社

アルミ銅センター株式会社

ALCONIX(SHANGHAI)CORP.

ALCONIX(MALAYSIA)SDN.BHD.

ALCONIX VIETNAM CO.,LTD.

ALCONIX(THAILAND)LTD.

ALCONIX LOGISTICS(THAILAND)LTD.

ALCONIX KOREA CORPORATION

ALCONIX EUROPE GMBH

ACメタルズ株式会社

製  造

装置材料

・銅、ニッケルめっき材料及び関連化学品

・非破壊検査装置、マーキング装置及び関連消耗品

・金型用肉盛溶接棒、溶射施工

・カシュー樹脂(ブレーキ摩擦材等)及びカシュー応用製品並びに電波吸収体

・一般産業用並びに自動車用小型モーター向けカーボンブラシ

UNIVERTICAL HOLDINGS INC.

東海溶業株式会社

マークテック株式会社

株式会社富士カーボン製造所

金属加工

・アルミ、チタン等軽合金の通信機器等用精密機構部品

・半導体用表面実装機(チップマウンター)、及び自動車、産業機械関連製造装置用精密研削加工部品

・自動車向け精密プレス金型及びプレス部品

・空調機器及び自動車部品等の金属加工部品

・精密コネクタ金属端子部品のプレス部品

・リチウムイオン電池及びHDD用部品のプレス加工、切削加工部品

・産業用制御機器、電子計測器及び部品

株式会社大川電機製作所

大羽精研株式会社

株式会社富士プレス

FUJI ALCONIX MEXICO S.A.de C.V.

株式会社富士根産業

ジュピター工業株式会社

株式会社ソーデナガノ

Soode Kansas Corporation

株式会社坂本電機製作所

 

 また、事業の系統図によって示すと、次のとおりであります

 

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてアルコニックスグループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

アルコニックスグループは、「非鉄金属の取引を通じて、新たな価値を創造し、社会の発展に貢献します」を企業理念としており、「新たな素材へ」「新たな市場へ」「新たなサービスへ」「新たな分野へ」をモットーに掲げ、法令・企業倫理を遵守し、公明正大かつ透明性の高い経営を行いながら、一方で株主、取引先、従業員、地域社会との良好な関係を維持しつつ、地域社会に留まらず世界から信頼される企業を目指すべく活動を行っております。

(2)当面の対処すべき課題の内容等

 アルコニックスグループは中期経営計画において下記の数値化した具体的な経営目標を設定し、その達成のため、

 ・グループ収益力のレジリエンスを強化し、新たな成長曲線を描く

 ・「資本コストや株価を意識した経営」を追求し、「商品・資本・人財」の好循環を生み出す

 を掲げ、下記の基本方針・重点課題に基づき、具体的な戦略・施策を遂行していくこととします。

 

(数値目標:中期経営計画最終年度となる2027年3月期)

連結売上高

2,200億円以上

(2025年3月期見通し 1,850億円)

連結経常利益

120億円以上

(2025年3月期見通し   72億円)

EBITDA

160億円以上

(2025年3月期見通し  117億円)

ROE(株主資本利益率)

12%以上

(2025年3月期見通し     8.1%)

ROIC(投下資本利益率)

6%以上

(2025年3月期見通し     4.3%)

DOE(株主資本配当率)

3%以上

(2025年3月期見通し     3.1%)

 

(基本方針・重点課題)

 

基本方針

重点課題

収益力強化

・創出

・収益力を磨く

・成長の為の新規投資(M&A、設備投資)

・既存事業の収益力強化

・グループ会社の自走力(自律成長)促進

・グループ間のシナジー追求

資本活用と

配分最適化

・投下資本の積極・有効活用

・収益の再投資+株主還元

・低採算事業の構造改革

・資本効率向上へグループ牽引枠組整備

・収益再投資と株主還元のバランス

人財投資

・戦略に適合した人財投資(確保・育成)

・人財パフォーマンスの最大化

 (3つの『K』)

・戦略を担う人財要件の特定と採用・教育

・グループ全体への人財投資拡大

 

(戦略・施策)

    戦略全体像

 既存事業の収益力強化と新規事業の成長加速を戦略の両輪とし、事業収益面の増強(事業戦略)、投下資本の効率的活用(財務戦略)、戦略に適合した人財戦略、の3戦略にてROIC(投下資本利益率)向上を図ります。

株主還元へ向けた各種施策を通じ、DOE(株主資本配当率)3%以上を維持します。

    事業戦略・施策

 事業成長の為、既存事業の非鉄金属等「素材」と金属加工・検査装置等「技術」を活かし、社会の構造変化と技術革新に対応して新市場や新商品分野へ積極的に投資して参ります。

既存事業についても、周辺分野の新規需要開拓に加え、事業ポートフォリオマネジメントの枠組みを通じた低採算事業の構造改革やグループ会社間シナジー創出等に取組んで参ります。

グループ全体で事業成長のストーリーを展開すると共に、「素材」と「技術」を繋ぎ、創り、還すループで、持続可能な社会の構築に貢献して参ります。

    財務戦略・施策

 引続きCMS(キャッシュマネジメントシステム)を通じたグループ資金効率化を図ると共に、事業ポートフォリオマネジメントの枠組みを通じた低採算事業の構造改革及び成長・維持投資への資金配賦を財務面で推進して参ります。

具体的には、事業収益やグループ資金効率化に加え、政策保有株式縮減や在庫量見直し等運転資本適正化を通じて捻出した資金を、M&A、既存事業領域拡大や人的資本投資、設備投資等への成長・維持投資に案件審査を経て再投資すると共に、投資後のパフォーマンスについてモニタリングしていく枠組みを整備する事により、投下資本の積極・有効活用を図ります。

資本コストや株価を意識し、上記投資と株主還元のバランスを図ります。

    人財戦略・施策

 アルコニックスグループの戦略遂行のために重点的に強化すべきスキルを特定し、人財確保と共に、教育から能力発揮迄の機会を一貫して提供して参ります。

また、アルコニックスグループ各社の個性を尊重しつつ、グループ全社員の戦略遂行スキルを最大化する教育研修体系を構築して参ります。

 

    尚、昨年度の中期経営計画2023に掲げた「取り組むべき課題」の対応状況については、下表の通りでありま

   す。

中期経営計画2023

「取り組むべき課題」

対応状況

財務体質の強化

今期基本方針「資本活用と配分最適化」にて取組深掘

人的資本の強化

今期基本方針「人財投資」にて取組継続

ガバナンスの強化

社内基盤整備には一定の成果(組織新設・課題進捗枠組整備)

→ 取組深化

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本報告書に記載したアルコニックスグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事業等の主要なリスクを以下に記載しております。アルコニックスグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、各リスクについて主管部署が主体的にリスク対応を行い、リスクの極小化を図る取り組みを行うとともに、リスク管理委員会、内部統制委員会、コンプライアンス委員会、情報管理・セキュリティ委員会等の組織横断的な委員会活動等を通じて、リスク対策を講じております。

 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在においてアルコニックスが判断したものであります。

 

(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク

 アルコニックスグループは、アルミニウム、銅、チタン、レアメタル等の非鉄金属の商材流通、及びそれらを素材とした部品・製品等の製造販売をグローバルベースで事業展開しており、国内における商材の流通・製造・販売のほか海外との貿易取引・製造・販売等を通じ幅広い事業を行っております。そのため、世界的あるいは特定の地域、特に比重の高い日本及びアジア地域での需要低迷や景気減速等は、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、既存事業の非鉄金属等「素材」と金属加工・検査装置等「技術」を活用して、社会の需要や技術進展に対応した取り組みや、グループ会社間のシナジーを最大限発揮できるよう、製造部門における協業体制の構築等を実施することで収益力の強化に取り組んでまいります。また、低採算事業の構造改革等や運転資本の最適化を通じて投資資金を創出し、新規M&Aや新規事業といった戦略投資により、安定的な成長を実現することで業績変動リスクの低減に努めてまいります。

 

(2)相場等の変動が与える業績への影響に対するリスク

①非鉄市況の変動に起因するリスク

 アルコニックスグループの主要取扱商材であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動しておりますが、売り契約のある取引では、価格変動リスクは基本的に需要家またはメーカーが負担することとなるため価格変動リスクは限定的となります。一方で、在庫品の一部については売り契約がない在庫もあり、相場変動等による価格変動は、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、ロンドン金属取引所(LME)に上場されている商材については原則として、商品先物予約を活用して価格変動リスクをヘッジするとともに、非上場の商材等を含め、社内組織単位・商材毎に保有限度を定め、保有数量・含み損益の管理を行い、相場変動影響への適切な対応を行っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置する等、在庫水準の最適化等のリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。

 

②為替相場の変動に起因するリスク

 アルコニックスグループが行う海外企業等との貿易取引と海外子会社等における事業活動は、主に外国通貨によって行われております。アルコニックスグループの連結決算上の報告通貨が日本円であるため、外国通貨の為替変動は、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置し、為替ヘッジ状況のモニタリング報告やリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。

 

③金利変動に起因するリスク

 アルコニックスグループは、取引先に対する信用供与を伴う資金立替え及び在庫保有等の運転資金、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の多くを金融機関からの借入金等で賄っております。そのため、金利水準の上昇等による調達コストの増加が、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、キャッシュマネジメントシステム導入による資金管理を通じた借入金の圧縮、また、金利の固定・変動比率の最適化を図る等により金利変動による期間業績への影響の抑制を図っております。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置し、運転資金の状況推移に基づき借入金の圧縮や固定・変動比率の最適化等のリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。

 

④取引先使用計画変動に起因するリスク

 アルコニックスグループでは、販売商品の製造期間と取引先要求納期の差異を埋める目的で、一部取引において取引先の正式受注前に使用計画等に基づき販売商品を発注してアルコニックス名義の在庫とする場合があります。この形態の在庫取引においては、実際の使用量が計画に対して大幅に減少した場合などに、在庫商品を販売できず、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、この形態の在庫取引の内容・規模、及び取引先の業績等をリスク管理部が事前に評価・承認し、リスクが顕在化する予兆が出た段階で速やかに対策を講じて影響の抑制に努める等の対応を行っております。

 

(3)取引先の信用リスク

 アルコニックスグループは、国内・海外の多数の取引先に対し多様な商品・製品を販売しており多額の債権残高を有し

ております。このため、販売先の業績悪化や破綻等により売上債権が回収困難となった場合や、仕入先の業績

悪化や破綻等により契約した商品供給責任を果たせなくなった場合等により、アルコニックスグループの事業、財政状況

及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 このため、アルコニックスグループでは、販売先等に対し、業況や取引内容等に応じた与信限度枠を設け1年毎の見直しを行いながら債権残高をコントロールしリスクの低減を図ることに加え、リスク管理委員会内に信用リスク分科会を設置し、大口与信先の審議や与信先のグループや所属国等を含めたポートフォリオ管理を通じてリスク抑制を図っております。また、仕入先についても新規取引時、長期契約時に業績・財務状況・供給能力を適切に把握して契約することでリスクの低減に努めております。

 

(4)カントリーリスク

 アルコニックスグループは、貿易または海外投融資の相手国、偏在している鉱物資源等の主要産出国での政策変更、政治・社会・経済環境等が急激に変化したことで、債権または投融資資金の回収が困難となる場合や鉱物資源等が従来通り仕入れできなくなる場合には、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、外部格付機関の格付をもとにカントリーリスクの高い国や地域を特定し、リスクの把握とともに、販売に際しては必要に応じ貿易保険等を活用、仕入に際しては特定の国や地域に偏らないよう恒常的に代替仕入先の選定を行う等によりリスクの低減を図っております。また、リスク管理委員会内に信用リスク分科会を設置し、国別の債権ポートフォリオを管理するとともに、国や地域の政治・経済情報・制度変更等の情報収集と分析や共有を行っております。

 

(5)コンプライアンスリスク(法的規制及び法令遵守)

 アルコニックスグループは、国内のみならず海外で現地法人を設立して事業活動を行っており、これらの事業活動に関連する、会社法・税法・独占禁止法や貿易取引に関する国家安全保障上の規制等多岐にわたるすべての法令・規則を遵守した事業活動を行うことが大前提となりますが、万一法令・規則に違反する事態が起きた場合等は、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 このため、アルコニックスグループでは、グループ共通の監査体制の強化や内部通報制度の構築といった内部統制システムの整備拡充を行っております。また、コンプライアンス委員会において規程の完備や社内での啓蒙活動を行い、コンプライアンスハンドブックを制定し全役職員に法令遵守を徹底しております。中でも国家安全保障上の規制については、リスク管理委員会内に安全保障等管理分科会を設置し、輸出取引のモニタリングを行い適切な輸出取引を推進する施策の検討を行う等の必要な対応を行っております。

 

 

(6)製造物責任に関するリスク

 アルコニックスグループは、原材料及び機械部品等をメーカー等の取引先に納入し、取引先がそれらを使用して最終製品を製造する、いわゆる川上工程のビジネスが中心で一般消費者が何らかの被害を被った場合の責任は通常メーカーが負うものの、原材料・機械部品等の品質や不具合が原因の場合でメーカーから求債を求められた場合や一部製品の製造や販売を行う取引において、何らかの被害が発生した場合には、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、原材料・機械部品等の品質管理には万全の取り組みを行う他、万一に備えた製造物責任賠償保険に加入することで損失影響の極小化を図っております。

 

(7)事業投資リスク

 アルコニックスグループは、国内外の連結子会社、及び合弁企業等を多数保有し、更なる事業の拡充やシナジー創出のためのM&Aや設備投資を含む投融資の推進を計画しております。これらの投融資案件が本来想定していた収益期待を下回り減損処理が必要となった場合等には、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、2023年4月に新たに事業戦略部を新設し国内外の連結子会社及び合弁企業の事業活動支援や改善にかかる取り組みの機能を強化し、期待収益の低下を未然に防ぐ対策を講じております。また、投融資内容に関するアセット全体に対し、リスク管理委員会や諸会議等を通じた新たな検証・モニタリング・報告を行う社内体制の整備を進めております。

 

(8)情報システム・情報セキュリティに関するリスク

 アルコニックスグループの事業活動に関して、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害が発生した場合には、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策を推進してリスクの極小化に努めております。また、情報管理・セキュリティ委員会においてアルコニックスグループでのIT利活用、情報管理、情報セキュリティ対策の推進を図るとともに情報セキュリティに関する重大インシデントに備えた対策を協議・検討しております。

 

(9)自然災害等に関するリスク

 自然災害や感染症の大規模な流行により事業所・工場設備・アルコニックス従業員とその家族に多大な被害が発生した場合、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、アルコニックスグループでは、各事業所・子会社ごとに事業継続計画(BCP)・災害時行動マニュアル等を策定し、防災訓練、安否確認システムの導入等の対策を講ずることでリスクの極小化を図っております。また、リスク管理委員会内に事業継続分科会を設置し、グループ全体の事業継続に万全を期すべく情報収集、分析、報告、施策検討を行う等の必要な対応を行っております。

 

(10)サステナビリティ課題等に関するリスク

    近年、地球温暖化等の環境問題や、人権課題等に対して、自社だけではなくサプライチェーン全体に対して

   も、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを求める声が強まっています。そのような環境の中でサステナビ

   リティ課題に対する取り組みが不十分であった場合、企業としての風評悪化・信用力の低下を招き、サプライ

   チェーンからの離脱を余儀なくされる等、アルコニックスグループの事業、財政状況及び経営成績に影需を及ぼす可能性

   があります。

 

    このため、アルコニックスグループでは、持続可能な社会を実現するためのマテリアリティを特定のうえ、企業理

   念である「非鉄金属の取引を通じて、新たな価値を創造し、社会の発展に貢献します。」を実現するべくサ

   ステナビリティ課題に強力に取り組んでおります。サステナビリティ課題に対する取り組みについては、2

   「サステナビリティに関する考え方及び取組」を併せてご参照ください。

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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