神戸物産(3038)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】神戸物産グループは、神戸物産、連結子会社25社、非連結子会社1社で構成されております。主な事業内容は、業務スーパー用商品の製造、卸売及び小売業を営み、業務スーパー店舗をFC方式で展開する他、外食・中食事業並びに再生可能エネルギー事業も展開しております。神戸物産グループの事業に関わる位置付けは、以下のとおりであります。 (1)業務スーパー事業当事業は、「業務スーパー」のFC本部として商品の企画、開発及び調達等を行っております。また、食材供給拠点として、国内外の連結子会社で食品の生産も行っております。「業務スーパー」は業務用ユーザーをターゲットとしてスタートした食品スーパーでありますが、現在は大半が一般ユーザーの利用となっております。お客様が求める容量、サイズ、品質の食材を中心に品揃えし、E.D.L.P(エブリデイロープライス)による価格政策により展開しております。取扱商品は、ナショナルブランド(以下、「NB」という。)商品とプライベートブランド(以下、「PB」という。)商品に区別されますが、NB商品はいわゆるメーカー品であり、生産者が他の流通業者にも販売している商品であります。PB商品は国内外の連結子会社で製造している商品及び海外に拠点を置く神戸物産の協力工場であるメーカーから神戸物産が直輸入している商品であります。両商品共に、業務用ユーザーを想定した販売戦略を行うため、完成品的な商品だけではなく、焼く、煮る、蒸す、炒める、揚げるといった最終の調理工程を必要とする商品(半加工品)の構成比が高くなっております。このことは、一般ユーザーにとっても、単に出来合いの商品を食卓に並べるのではなく、業務用ユーザー同様、いくらかの調理工程を経ることにより手作り感や出来立て感を実感いただけるものとなっております。神戸物産のFC契約形態には、直轄エリア(※1)内に出店いただく際に締結する業務スーパーFC契約(契約企業数88社、店舗数713店舗:2025年10月31日現在)と、地方エリア(※2)内において業務スーパーのチェーン化を許諾する業務スーパーエリアライセンス契約(契約企業数14社、店舗数405店舗:2025年10月31日現在)があります。なお、FC店舗とは別に、兵庫県内に2店舗、大阪府内及び神奈川県内に各1店舗の直営店を運営しております。※1.直轄エリア:北海道直轄:北海道関東直轄:東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県関西直轄:大阪府、京都府、兵庫県(淡路島を除く)、奈良県、和歌山県、滋賀県九州直轄:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県※2.地方エリア:上記直轄エリア以外の地域 (2)外食・中食事業当事業は、業務スーパーで構築された原材料から商品に至るまでのローコスト体制を最大限に生かし、外食・中食の分野に進出することを目的とし、主に以下の3業態を展開しております。「神戸クック・ワールドビュッフェ」席数が250席以上あり、世界各国のメニューをゆったりとした空間で時間無制限(一部店舗除く)で楽しめる大型ビュッフェレストランの直営店舗2店舗、FC店舗17店舗を運営しております。「プレミアムカルビ」厳選したお肉と店内手作りのデザートを心ゆくまで楽しめる焼肉オーダーバイキングの直営店舗22店舗を運営しております。「馳走菜(ちそうな)」日常の食卓代行をコンセプトとして安全・安心・価格にこだわった惣菜店の直営店舗5店舗、FC店舗144店舗を運営しております。 (3)エコ再生エネルギー事業当事業は、再生可能エネルギーを活用した発電事業を行っており、19ヵ所の太陽光発電所で約81.0MWの発電を行っております。また、北海道白糠郡白糠町の木質バイオマス発電所では約6.2MWの発電を行っております。 [事業系統図]事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
有価証券報告書(2025年10月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】神戸物産グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において神戸物産グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針「食の製販一体体制」の確立を達成するべく、積極的なM&Aを行い、原材料の調達からオリジナル商品の開発、販売に至るまでを一貫して行えるよう、経営努力を行ってまいります。 (2)中期的な経営戦略等神戸物産グループは、中期ビジョンにPB商品を強化し、業務スーパーを中心として、事業の継続的な成長を目指すことを掲げ、「外食・中食事業の拡大」、「国内PB商品の生産能力強化」及び「業務スーパーの継続的な成長」を基本方針としております。これらの取り組みにより、神戸物産グループの競争力をより強固なものとし、企業価値の向上に努めてまいります。 (3)経営環境神戸物産グループを取り巻く環境は、これから世界が直面する「食糧難」や日本が抱える「少子高齢化問題」等、見通しの不透明な状況にあります。食品業界におきましては、消費者の低価格志向は引き続き強く、為替の急激な変動、EC事業者やドラッグストア等の他業態による食品の取り扱い拡大や都市部のオーバーストアによる競争の激化等、企業の経営環境は今後も厳しい状況が続くと予測されます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題世界各国では、環境問題が年々深刻化しており、カーボンニュートラルを目指す動きが加速しております。加えて、引き続き国際経済の不確実性や地政学的リスクに留意する必要があり、様々な原料価格の高騰や今後予想される食糧難など、世界情勢は見通しの不透明な状況が続いております。日本においては、持続的な賃上げや雇用情勢の改善を背景に景気の緩やかな回復が続くものと期待される一方、少子高齢化は進行し、過疎地域の人口減少も依然として続くと見込まれております。このような背景のもと、日本の食品業界を取り巻く競争は日々激化しております。神戸物産グループは、このような状況下においても持続的な企業価値の向上を目指すため、以下の課題に取り組んでまいります。 ①品質管理体制及び商品開発の強化神戸物産グループは、「食の総合企業」として、お客様に「プロの品質とプロの価格」で「安全・安心」な商品を安定して供給するべく取り組んでおります。これまでも、品質保証部による衛生管理体制の充実や、品質管理強化のため様々な施策を講じており、2025年7月末からは農産品の全輸入コンテナを対象とした残留農薬の自主検査を開始いたしました。引き続き、独自の厳しい品質保持システムをより一層強化するとともに、トレーサビリティーの構築に全力を挙げてまいります。また、今後の更なる事業拡大に向け、商品開発体制及び生産能力の強化を推し進めてまいります。自社グループ工場では、積極的な設備投資を行い、生産能力の増強に加えて省人化等による効率化も行ってまいります。輸入商品におきましては、引き続き「世界の本物」をコンセプトとした魅力ある商品の充実を図ります。このように、品質管理と商品開発の両面から商品の競争力をより高めてまいります。 ②サステナビリティに関する取り組みの強化神戸物産グループは、「製販一体のチームワークで世界中の人々に『おいしい』『わくわく』をお届けし、笑顔あふれる豊かなくらしに貢献します」という使命を掲げ、「食」を通じてお客様や社会の課題解決に取り組みます。それらのため、神戸物産グループだけではなく、サプライヤーやビジネスに関わる全てのパートナーとともに、サプライチェーン全体で人権の尊重、労働安全衛生、環境への配慮、腐敗防止に努め、対話と協働により持続可能なサプライチェーン構築を推進してまいります。今後も全国の子ども食堂への支援や食品ロス問題、人権の尊重や気候変動問題等に対し積極的に取り組み、持続可能な社会の実現と神戸物産グループの持続的成長を目指します。 ③人財の確保と人的資本に対する取り組みの強化神戸物産グループは、「食のインフラ企業」として、社会や皆様の生活にとってなくてはならない価値を創造することを目指しています。今後もオンリーワンの企業として成長し続けるため、神戸物産グループの魅力を積極的に発信し、優秀な人財の確保に努めます。また、性別や国籍にとらわれず、その能力や成果に応じた人員登用を行い、従業員一人ひとりのワークライフバランスを重視し、エンゲージメントの向上に努めてまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、将来に関しての記載は、有価証券報告書提出日(2026年1月28日)現在において神戸物産グループが判断したものであります。 (1)法的な規制等について神戸物産グループは、わが国においては食品安全基本法、食品衛生法、食品表示法、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律、関税法、製造物責任法(PL法)、中小小売商業振興法等の法的規制の適用を受けております。また、海外においても各国の法的規制の適用を受け遵守しております。神戸物産グループとしては、法的手続きによる権利の保全にも万全を期しております。しかし、今後神戸物産グループに関する法的な制度変更等が発生した場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)商品の安全性について神戸物産グループは、業務スーパー事業を中心に現在約7,080アイテムの商品を扱っており、それらを業務スーパーで販売する他、外食・中食業態の展開も行っております。昨今の食を取り巻く環境として、安全で安心して利用できる商品の供給はもちろん、それらの各種情報(アレルギーや産地等)の提供が強く求められています。神戸物産グループといたしましては、品質保証部を設け、商品の各種情報管理体制を強化するとともに、自社品質管理室での理化学検査や微生物検査等の各種検査で十分な品質管理体制を整えているものと認識しておりますが、今後予期せぬ事態が発生した場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)神戸物産グループの事業を取り巻く外部環境について神戸物産グループはカテゴリーキラー(特定の商品分野のみを豊富に品揃えし、低価格で提供する小売店)としての特徴を有する店舗展開を進めており、業務用ユーザーをターゲットとしているため、景気動向、消費者に係る税制の変更、気象状況等の影響は受けるものの、一般的な小売業店舗との比較において、その影響度は少ないものと認識しております。しかしながら、今後神戸物産グループと同様に、カテゴリーキラーとしての特徴を有する企業が増加することにより、それらと競合関係が激しくなった場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)為替変動の影響について神戸物産グループは世界各国より輸入を行っておりますが、従前どおり商品を輸入する際は主に米ドル、ユーロにて決済しております。神戸物産グループでは、為替ヘッジ等によるリスクヘッジを適時行っておりますが、急激な為替変動が起こった場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)不測の事態による仕入価格の変動等について神戸物産グループは、国内において家畜の生産、海外においては家畜の調達を行っており、鳥インフルエンザやBSE(牛海綿状脳症)、豚コレラ等の疾病が発生した場合、神戸物産グループの仕入商品の一部について、急な代替品確保が困難になる可能性があります。また、諸外国におけるカントリーリスク(政治・経済情勢、治安の悪化、戦争・暴動・テロやストライキ、自然災害等)によって、日本での輸入規制措置が講じられた場合も、神戸物産グループの仕入商品の一部について、急な代替品確保が困難になる可能性があります。その他、エネルギーコストの上昇、天候不順による農作物相場の変動、急激な為替変動等の影響やコンテナ不足による輸入商品の遅延等により、仕入商品の品薄状態が発生した場合、商品仕入価格が大幅に変動する可能性があります。価格優位性のある輸入商品は、容易に国内品に代えられない事が多く、結果として店舗での販売価格の上昇や欠品となる恐れがあり、このような状況が発生した場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)物流拠点が集中していることについて神戸物産グループの物流拠点は、輸入商品が荷受される神戸市、横浜市、仙台市、福岡市の4ヵ所、自社配送センターも神戸港に隣接した場所にあり、それぞれ関西、関東での直轄及び地方エリアへの物流拠点として、現在、十分にその機能を果たしております。しかし、当該港湾が地震等の自然災害により崩壊等の被害やシステムの停止に陥った場合、近隣の港湾で緊急避難的に荷受することになるため、陸送や別の倉庫の手配等のコスト増が発生し、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)FC戦略についてFC戦略が停滞する背景としては、既存店売上の伸び悩みによる出店意欲の後退が考えられます。売上に関する要因としては、取扱商品の商品力(価格・品質・利便性等)の低下、新規商品の導入の遅れ等が考えられ、神戸物産での商品開発力並びに各協力工場への指導力の成果が問われることになります。また、FC店舗は全て神戸物産の認可により出店され、神戸物産ではFC店舗間の競合が発生しないよう出店地域の調整を行っておりますが、今後のFC店舗の出店状況によっては、将来的に出店候補地が制限される可能性があります。さらに、FC契約先には、現在、複数の店舗を出店している企業もあり、万一これらの企業が経営方針を変更する等の理由により、業務スーパー事業を縮小する等の状況になった場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)業務スーパーのブランドイメージが損なわれる恐れについて業務マニュアルの整備及びFCの店舗への指導等の徹底により、店舗のオペレーションには万全を期しております。しかしながら、神戸物産グループの加盟店の中には神戸物産を通じた仕入品以外の商品(青果・精肉・鮮魚・酒類等)を販売しているFC店舗があり、これらの商品の瑕疵を原因とした問題等が発生した場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)PB商品への依存度について神戸物産グループでは、売上総利益に占めるPB商品の割合が高い水準にあります。このため、今後何らかの要因により、PB商品の売上が減少した場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)神戸物産グループの事業インフラである情報システムについてソフトウェアの新規導入につきましては、厳重に再レビューを行っており、システムの導入前に欠陥を発見できる可能性が高いと考えております。また、導入後に欠陥が発生した場合には、欠陥部分に関連した数値に差異が発生する可能性がありますが、整合性チェック等を行っており、欠陥そのものが継続することはありません。ハードウェアに関しましては、物理的ダメージによる機能停止、故障によるデータの欠落が考えられます。物理的ダメージについてのインフラに関しましては、外部委託による24時間体制の監視を行っており、機能停止時には即座に担当者に連絡が入りますが、災害等によるものであれば、復旧までの間、機能停止することが考えられます。故障によるデータ欠落につきましては、ソフトウェア同様、整合性のチェックを行っておりますので、部品交換までの短期的なものであると考えております。神戸物産グループでは、ハードウェア(サーバー、UPS(無停電装置)、クライアント含む)、ソフトウェア、バックアップ、電源、回線につきまして冗長化を行い、2拠点でのデータ相互管理を行っており、災害時の機能停止のリスクは軽減できるものと考えております。不正アクセスをはじめとしたサイバー攻撃対策としましては、外部セキュリティ専門事業者の指導・協力のもと、セキュリティ全般において強化対策を行っております。また、従業員に対しましても、標的型攻撃メールに対する訓練や情報セキュリティ対策研修を行っております。このように情報システムについては十分な体制を構築しているものと認識しておりますが、想定外のシステム上のトラブルが発生した場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)新規事業について神戸物産グループは、「業務スーパー事業」において国内食品製造拠点を拡大し、「外食・中食事業」では各事業の多店舗化を図っております。また、「エコ再生エネルギー事業」では全国各地に太陽光発電を中心とした電力販売を行っております。それらに対する経営資源の集中と効率化により、競争力の強化・売上の拡大と収益率の向上を目指しております。しかしながら、新規事業が想定どおりの成果を得られない場合や何らかの要因により想定外の問題等が発生した場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)有利子負債への依存について神戸物産グループは、2025年10月期末現在で30,134百万円の有利子負債残高(リース債務除く)を有しております。これらの資本を活用し、今後もM&A等への投資を行い、事業拡大を進めてまいります。なお、神戸物産は、既存の長期借入金については、固定金利で調達しており、将来の金利変動リスクをヘッジする施策を講じております。しかしながら、将来において金利が急速かつ大幅に上昇した場合や、既存の固定金利借入の借り換え時の金利情勢によっては、資金調達コストの増加により、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)自然災害について地震、風水害、火災、雪害による災害等が発生した場合、食品製造拠点や再生エネルギー事業の発電設備等が大きな被害を受け、その一部又は全部の操業が中断し、生産及び出荷、発電等に影響がでる可能性があります。また、物流に支障が生じた場合、店舗への配送が困難になることで経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。 (14)人材の確保及び育成について神戸物産グループにおいて、人材は最も重要な経営資源の一つであり、神戸物産グループの業容及び収益の拡大のためには、経営人材、海外人材及び新規事業創出人材等の確保並びに育成が経営課題であると認識しております。このため、神戸物産グループでは「人財開発部」「総務部」が中心となり、働き方改革や職場環境の改善を図り、従業員満足度の向上に日々努めております。しかしながら、このような人材を確保あるいは育成できない場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)海外事業について神戸物産グループは、中国・エジプト・ミャンマー・ベトナムにおいて現地法人を設立し、事業を展開しております。また、その他の国や地域に対しても商品の供給等を行っております。しかしながら、各国・地域の政治・経済情勢、治安の悪化、戦争やストライキ等による社会的混乱、その他、法律等の変更・厳格化といった予期せぬリスクが発生し、事業が制限された場合、神戸物産グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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