オーウイル(3143)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


オーウイル(3143)の株価チャート オーウイル(3143)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

オーウイルグループは、商社として、食を中心とした事業を展開しており、主に食品原材料の国内販売及び輸出入取引を行っているほか、環境関連商材の販売を行っております。

オーウイルグループは、商社としての重要な機能として、国内外に食品原材料の供給拠点を確保し、食品メーカー等に安全で安心な商品を適時安定供給しております。また、かつては脱脂粉乳等を使用するのが主流だったコーヒー飲料等向けの業務用殺菌乳など、従来の商社が手掛けてこなかった分野にも着目して供給体制の構築を図り、現在ではオーウイルグループの主力商品となっております。その他にも、取引先と一体となった新商品の開発を行っております。

オーウイルグループは、オーウイル株式会社及び子会社である株式会社海鮮、J.S.O'will,Inc.にて構成されており、セグメント別の事業内容は以下のとおりであります。

 

① 卸売事業

食品、飲料の製造や保存・加工などに使用されるビタミン類、食品添加物、殺菌乳、野菜果実加工品等の原料や、窒素、珪藻土等の資材を国内外より調達して取引先に販売するほか、大手量販店及びコンビニエンスストア向けPB(プライベートブランド)飲料製品の販売等を行っております。また、環境関連ビジネスである排水浄化プラントや大型シーリングファンの販売を行っております。加えて、米国子会社においては、業務用ヒーターを扱っております。

 

② 製造販売事業

子会社の株式会社海鮮にて、魚卵の輸入・加工販売並びに鮮凍魚介類の販売を行っております。

 

[事業系統図]

オーウイルグループの事業内容を系統図によって示すと、次のとおりであります。

[取扱主要品目]

オーウイルの主要取扱商品を事業別に示すと次のとおりであります。

区 分

主要商品又は事業内容

卸売事業

飲料・食品の製造用原料及び製品(ビタミン類,食品添加物,殺菌乳,野菜果実加工品,飲料製品等)、排水浄化プラント、大型シーリングファン、業務用ヒーター等の国内販売及び輸出入取引

製造販売事業

アイスクリーム等の製造・販売

魚卵の輸入・加工販売並びに鮮凍魚介類の販売

(注)前連結会計年度において連結子会社であった株式会社サンオーネストは、2025年1月30日付で全株式を売却したことにより2025年1月1日をみなし売却日として連結の範囲から除外しております。これに伴い、製造販売事業におけるアイスクリーム等の製造・販売は当連結会計年度末においては行っておりません。


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

オーウイルグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてオーウイルグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

オーウイルグループは、以下の経営理念のもと、株主・取引先・社員をはじめとするステークホルダーからの信頼構築はもとより、社会貢献に努め、長期的に企業価値を高めていくことを目指しております。

食品原材料の調達確保が難しくなりつつある日本の状況において、安全で安心な食品原材料の安定した供給は、食品原材料を取り扱うオーウイルグループの社会的責任であると認識しております。そのために、オーウイルグループは、供給拠点をグローバルに設け、供給責任を果たしてまいります。また、付加価値の高い商品を多く取り扱うことにより他社との差別化を図るとともに、事業の継続的発展に向け、食品業界のみならず、周辺分野での事業展開を推し進めております。

 

(経営理念)

信頼を得るを第一とし、自己研鑽・社業発展に励み、因って社会に貢献するを旨とする

 

(経営方針)

・お取引先と共に成長できるよう、商品・サービスに真心を添えて活動する

・食と環境を中心として、グローバルコミュニケーションの架け橋となる

・スタートは小さくても、中長期的な視野を持ち事業を行い、安定利益を確保する

・社員が希望と誇りを持ち仕事ができる会社にする

・社会・環境への配慮に加えて、株主様をはじめ、すべてのステークホルダーを常に意識して活動する

 

(2)経営戦略等

オーウイルグループは、「お客さまに十分ご満足のゆく商品・サービスの提供」を品質方針として、安心かつ安全な商品を提供することを第一に品質管理体制を強化するとともに、付加価値の高い新規商品の提案を行い、取扱いアイテム数の増加並びに取引先の拡大に努め、食と環境を中心とした事業展開を進めてまいりました。今後も食品原材料を中心とした既存収益基盤事業に注力するとともに、環境事業をはじめとする成長ドライバー事業、海外展開を含めた新規事業の開発並びにM&Aによる周辺事業への参入を進めてまいります。加えて、これらの事業戦略を円滑に推進するために、事業基盤の更なる強化を図り、企業価値の向上に努めてまいります。オーウイルグループの中期的な事業戦略は次のとおりです。

事業

戦略

既存収益基盤事業

成長ドライバー事業

新規事業 M&A

・主要顧客の取引維持・拡大

・新規商材の開発

・新規顧客の開拓

 

・環境関連商材の拡販

(大型シーリングファン等)

・環境改善に寄与する新規

 環境関連商材の開発

・海外拠点の活用及び輸出入強化

 による海外展開の加速

・オーウイルグループの強みが活かせる

 周辺事業への参入

関係会社事業 / 関係会社との連携及び機能補完によるグループシナジーの創出

事業

基盤

人材

DX・IT

財務

ガバナンス

・採用や人材育成による

 人的資本の強化

・業務効率化による

 生産性の向上

・持続的な成長を実現

 する財務基盤の構築

・ガバナンスの高度化

 

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

オーウイルグループは、顧客先に優良な商品を安全かつ安定供給することにより、安定的・継続的な本業での利益を確保することに努めており、営業利益をその目標指標としております。

営業利益の最近の状況は次のとおりです。

回次

第34期

第35期

第36期

第37期

第38期

決算年月

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

2024年3月期

営業利益(千円)

674,222

537,780

826,264

942,359

958,776

また、資産効率の良い経営を目指しているところから、資源の配分を今後成長が見込まれ、収益に寄与する分野へ投資を行っており、総資産経常利益率をその目標指標としております。

総資産経常利益率の最近の状況は次のとおりです。

回次

第34期

第35期

第36期

第37期

第38期

決算年月

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

2024年3月期

総資産経常利益率(%)

7.0

5.6

8.0

8.0

7.3

 

(4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

今後のわが国経済は、持続的な賃上げによる所得環境の改善やインバウンド需要の更なる高まり等により国内消費活動の改善が期待されますが、ウクライナや中東における地政学リスクの高まりや円安の影響に伴う原材料及び資源価格の高騰といった悪材料も想定される状況にあります。景気の先行きは依然として不透明感が強く、本格的な回復にはまだ時間を要するものと考えられます。

オーウイルが主に事業を行う食品飲料業界においては、新興国の食糧需要増加や気候変動による農産物の需給バランスの変化など、食品原料の調達は激しさを増していくと思われます。また、SDGsをはじめとする持続可能な社会の実現に向けた社会課題への対応や環境に配慮した様々な取り組みなど、企業が果たす役割や責任も増大しております。

このような状況下、オーウイルグループは、国内及び海外市場の動向や消費者の多様なニーズを迅速に捉え、食の安全性の確保と安定供給の継続を第一に、顧客サービスの充実に努め、引き続き既存事業の深耕に注力してまいります。そのために、品質管理体制や営業体制をより一層強化し、原材料・資材の調達網の拡大や積極的な販売促進活動に努めてまいります。一方、少子高齢化による国内の食品飲料市場の縮小化への対応は避けては通れないことから、中長期の成長戦略として、海外市場開拓や新規事業開発に注力し、事業基盤を強化してまいります。特に、自然環境に配慮した環境事業を強化し、事業の多角化を図ってまいります。オーウイルグループは、企業価値向上のため、また企業の社会的責任を果たすために、以下の項目を対処すべき課題として取り組んでまいります。

 

① 原材料調達網の強化

良いものを安く安定的に供給するために、グローバルな調達網を確保してまいります。既存調達先との関係強化に努め、安定供給体制を整えるとともに、取扱い商材の開発並びに調達先の新規開拓にも積極的に取り組んでまいります。特に、食品副原料や農産物加工品に関しましては、調達先の分散も視野に入れ、品質面・価格面において安定供給体制を継続できるように努めてまいります。また、国際情勢や急激な為替変動などによる輸入品価格の上昇にも柔軟に対応できるよう、原材料仕入体制の見直しを図り、安定調達を一層強化してまいります。

 

② 品質管理体制の強化

安心かつ安全な商品を提供するために、品質管理体制を一層強化してまいります。食品及び食品原材料を取扱うオーウイルグループにとって、品質管理は最も重要な任務の一つと考えております。国内外にて信頼の置ける供給元を確保し、厳しい衛生管理・品質管理のもと加工を行い、物流経路・配送手段の検査を経て、商品の提供を行ってまいります。オーウイルグループの企業理念であります「信頼を得るを第一」に、現地調査や指導を徹底し、高品質・安全性の更なる向上を追求してまいります。

 

③ 海外事業及び新規事業の強化

成長市場である海外での強固な事業基盤を築くため、人材強化及び適材配置を図り、消費大国である米国の市場や、成長市場であるアセアン地域での事業展開を加速してまいります。また、オーウイルの主力である食品原材料ビジネスに限らず、成長性の高い市場を見極め、新規事業の創出及び新規顧客の開拓を積極的に推進し、オーウイルの強みを活かした新たな事業構造を確立してまいります。また、グループ各社それぞれの特徴を活かした事業の創出に注力し、オーウイルグループ全体の収益力の向上を追求してまいります。加えて、M&Aや事業提携も積極的に検討し、オーウイルグループの機能拡充並びにグループシナジーの向上を実現してまいります。

 

④ サステナビリティ経営の推進

オーウイルは、企業価値の持続的向上を目指すため、サステナビリティを重要な経営課題として認識しております。社会や経済に対する価値提供と企業利益を両立しながら、長期にわたって持続可能な企業を目指してまいります。特に環境保全への取組みを強化しており、地球環境の改善に貢献する新商材の発掘並びに拡販に注力し、自然環境に配慮したサービスの提供を行うことにより社会課題の解決に寄与してまいります。

 

⑤ 人的資本の拡充

人材の育成に注力し、生産性の向上並びにコスト意識の徹底を図ってまいります。オーウイルグループは人材が重要な経営資源と捉えており、優秀な人材の確保と育成が今後のオーウイルグループの成長戦略に欠かせないと考えております。そのために研修体制をはじめとした人事制度を整備し、人材育成・人的資本の充実に注力してまいります。また、オーウイルが持続的に発展するために、ダイバーシティ推進に積極的に取り組んでまいります。背景の異なる一人一人が連携し、互いの持ち味を活かすことで、さまざまな場面でイノベーションを起こし、環境の変化に柔軟かつスピーディに対応できる組織を創ってまいります。

 

⑥ 事業継続体制の強化及びDX・IT化の推進

自然災害や感染症拡大、国際情勢不安などにより供給が滞らないよう供給先の分散を行ってまいります。社内等におきましても、緊急時にも顧客対応できるようテレワークをはじめとするIT環境を整備し、事業継続体制の強化を図ってまいります。また、業績向上に資するDXを推進して経営管理及び営業活動の効率化を実現することで収益力の向上を図ってまいります。

 

これらの課題への取り組みを通して、オーウイルグループは、足元の市場環境の変化に柔軟かつ迅速に対応するとともに、新しい価値創造に向けて、グループ一丸となって企業価値の向上に努めてまいります。また、事業を通じて、社会的課題の解決並びに持続可能な社会の実現に貢献してまいります。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合にオーウイルグループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。オーウイルは、事業展開上のリスクの低減を図るため、コンプライアンス委員会並びに品質管理委員会を設置・運営し、リスク発生の防止の観点から事前対応の意識の指導と体制整備を図っております。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてオーウイルグループが判断したものであります。

(1)外部経営環境の変化によるリスク

①経済状況について

 オーウイルグループの売上構成比率では食品原材料卸売事業が高く、国内販売が中心となっております。日本国内の景気動向や個人消費動向の変動は、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②飲料市場における競合について

 オーウイルグループの主力マーケットである飲料業界においては、近年市場が飽和状態にあるといわれており、特に茶系飲料各社間の競争は年々激しくなっております。このような環境のもと、オーウイルグループは競合他社に対する差別化や商品開発力の強化等を図っておりますが、今後競争がさらに激化するような場合には収益性が低下し、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③環境ビジネス関連における競合について

 オーウイルグループが近年注力している大型シーリングファンは、換気効率及び空調効率の向上が図れることから、物流倉庫等の新設に伴う需要が増加し、受注が年々増加しております。オーウイルグループは展示会出展による積極的な拡販や営業体制を強化する等、競合他社に対し差別化を図っておりますが、競合先との価格・サービス競争が激化する場合には収益性が低下し、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④国際的活動及び海外進出に潜在するリスク

 オーウイルグループは、海外の原材料・商品の取扱い等、米国・欧州並びにアジア・南米・アフリカ他の開発途上市場や新興市場等海外において取引を行っております。これらの海外市場との取引には、予期しない法律又は規則の変更や不利な政治又は経済要因、戦争、テロその他の要因による社会的混乱のリスクが内在しております。足元ではロシアによるウクライナ侵攻や米中貿易摩擦、中東及び北朝鮮での地政学リスクの高まりにより世界経済を巡る不確実性が顕在化しております。また、取引先の相手国が政策により輸出入停止となった場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤国内輸送に係るリスク

 オーウイルグループは、日本全国を商圏として事業を営んでおりますが、物流業界の人手不足等による商品の納期遅延、人件費や燃料費の高騰等による物流コストの大幅上昇といった問題が発生した場合は、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥人材の確保に関するリスク

 オーウイルグループは、中長期的な成長のために、優秀な人材の採用と教育が重要であると認識しております。今後、人材獲得競争の激化等により、相応しい人材の確保が困難になる場合や、人材育成が計画どおりに進まない場合、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)市場リスク

①原料価格の変動について

 オーウイルグループでは、果汁、乳製品、ビタミン類、糖類等の市場・相場によって価格が決定される原料を取り扱っております。なお、原料価格の変動リスクには海上輸送コストの変動による影響も含んでおります。オーウイルグループでは随時市況価格を注視しながら取引業者との価格交渉にあたっており、また、仕入先を複数社確保することによりリスク分散、加えて経費の抑制に努めておりますが、今後、市況が高騰した場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

・食品副原料

 食品副原料を製造するための原料は食糧由来のものが数多く存在するため、食糧全般が高騰し、オーウイルグループが購入する副原料価格も高騰した場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

・乳及び乳製品

 乳価は政府、酪農家及び乳業メーカー間の交渉によって決定されており、酪農家保護の観点から乳価が上昇を継続した場合、オーウイルグループが購入する乳製品の価格も上昇し価格転嫁にタイムラグが生じた場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

・農産物及び同加工品

 オーウイルグループは果実・野菜に代表される農産物加工品を海外より輸入しており、当該産地の天候や収穫状況により仕入価格が上昇した場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②為替相場の変動について

 オーウイルグループの事業は海外取引先との商品売買等が含まれております。各地域における売上・費用・資産・負債を含む現地通貨建ての項目は、財務諸表の作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受けるリスクが内在しております。このため、オーウイルグループは為替予約によるリスクヘッジを行い、米ドル及び円を含む主要通貨間の為替レートの短期的な変動による影響を最小限に抑える努力はしておりますが、これにより当該リスクを完全に回避できる保証はなく、為替レートの変動はオーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)自然災害等リスク

①自然災害について

 オーウイルグループは寄託倉庫に商品を保管しており、その倉庫は全国各地にあります。また子会社の㈱サンオーネストにおいては工場設備を有し、アイスクリームの製造を行っております。従いまして、大規模な地震等の自然災害が発生し、甚大な被害を被った場合には、商品の品質、物流機能及び生産活動に支障をきたし、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②気候変動について

 オーウイルグループは、飲料向けの原材料や乳製品、農産加工品、アイスクリーム等を取扱っていることから、その商品の特性上、天候等の影響を受ける可能性があります。特に冷夏、暖冬、長雨等の異常気象に左右される他、台風等の悪天候も影響いたします。国内外の生産地での天候不良による不作が生じた場合には原材料の調達価格の上昇及び必要量不足にともなう販売機会損失が想定されます。天候の変動によりオーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③季節変動について

 オーウイルグループの業績は、飲料向け原材料全般、アイスクリーム、大型シーリングファンの販売が上半期に集中し、下半期に比べ上半期の売上高の割合が大きくなる傾向にあり、一方で、販売費及び一般管理費の上半期・下半期の変動は小さいことから、営業利益については上半期に偏重する傾向にあります。

 オーウイルグループは、季節変動に柔軟に対応し、下半期における食品飲料メーカー向け以外の商品(機械等)の販売強化を図ることにより年間ベースでの増収確保と季節変動による財務の変動リスクに耐えられる体質の強化に努めておりますが、天候不順等により受注数量が大きく変動した場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 過去2期間におけるオーウイルグループの業績の上半期及び下半期の状況は下表のとおりであります。

決算期

2023年3月期(37期)

2024年3月期(38期)

上半期

下半期

上半期

下半期

決算年月

2022年9月

2023年3月

2023年9月

2024年3月

売上高(千円)

16,498,816

14,756,699

16,585,358

15,189,880

 年間比率(%)

52.8

47.2

52.2

47.8

売上総利益(千円)

1,733,812

1,431,551

1,792,157

1,472,560

 年間比率(%)

54.8

45.2

54.9

45.1

営業利益(千円)

614,283

328,076

598,706

360,069

 年間比率(%)

65.2

34.8

62.4

37.6

 

 

(4)コンプライアンスリスク

①法的規制について

 オーウイルグループは、事業の遂行にあたって、「食品衛生法」や「製造物責任法(PL法)」等さまざまな法的規制の適用を受けております。オーウイルグループは法的規制を遵守し適確な対応を行っておりますが、関連法規制の強化あるいは新たに事業を規制する法令が制定・施行された場合、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②個人情報の取り扱いについて

 オーウイルグループは、子会社である㈱サンオーネストの事業において、お客様等の個人情報を収集、保有しております。オーウイルグループにおいては、個人情報へのアクセス、漏えい等を防止するため、個人情報を取り扱う従業者に対して必要かつ適切な監督を行っておりますが、万が一個人情報の漏えい事故等が発生した場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③情報セキュリティについて

 オーウイルグループは、業務効率化や社内コミュニケーションの向上を図るためにITシステムを活用しております。これらを安全に運用するために権限と責任の明確化、チェックや承認体制、外部からの侵入対策の強化に努めております。しかしながら、サイバー攻撃等による情報漏洩やデータ紛失、システム障害等の影響を受け、事業活動が一時的に中断することにより、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)品質リスク

①品質管理について

 食品・飲料業界においては、昨今の中国産輸入商品に対する不信感に代表されるように、消費者からの食品の安心・安全面における要求は年々厳しくなっております。また、食品衛生法の改正、消費者庁設置による消費者保護の一層の強化により法令遵守の責務もより一層厳しくなると予想されます。

 オーウイルグループは、製品の品質、安全性を経営の最重要課題の一つとして考えており、常日頃から品質管理の徹底を図っております。これにつきましては、現地工場等の監査を行う等トレーサビリティーを励行し、加えて品質管理委員会を設置、勉強会を開催しノウハウを高めております。食品原材料の場合、加工原料の栽培地(圃場)まで履歴が取れることが望まれており、オーウイルグループとしては定期現地訪問や仕入先との討議を重ね、信頼できる原料メーカーとのみ取引を行っております。

 しかしながら、予期せぬ要因により品質トラブル等が発生した場合、多額の費用負担やオーウイルグループの品質管理に対する評価に重大な影響を与え、販売高の減少によって、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②製品の安全性について

 オーウイルグループでは、安全・安心を第一として、アイスクリーム製品の製造を行っております。しかしながら、予見不可能な原因により製品の安全性に疑義が生じ、製品回収や製造物責任賠償が生じた場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)特定の取引先への依存リスク

 オーウイルの取引先のうち、㈱伊藤園への販売は、ウーロン茶等の取引に始まり、その後、食品副原料や果汁等と取引内容・金額が拡大し、2024年3月期売上高は5,843,448千円(オーウイルグループの売上高に占める㈱伊藤園の比率18.4%)となっております。

 ㈱伊藤園とは取引基本契約を締結し、取引は順調、安定的に推移しております。

 しかしながら、同社の受注動向の変化やその他の理由により、オーウイルとの取引が縮小された場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)信用リスク

 オーウイルグループは、多様な商取引により国内外に500社を超える取引先を有しております。オーウイルグループといたしましては、取引開始時には取引に対する十分な精査を行い、取引開始後は定期的な訪問や企業調査を行うことによって得意先に対する回収リスクを低減するとともに、仕入先等からの安全な商品の安定調達を確保することに努めておりますが、万が一取引先の経営破綻等が発生した場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)在庫リスク

 オーウイルグループの取扱商品の一部については、取引先のニーズに合わせて出荷できるよう寄託倉庫及び自社倉庫に商品を保管しており、欠品が生じないよう努力しております。また、取引先の拡大に努め販売ルートの多様化を図っております。しかしながら、販売見込と実績の乖離が生じ滞留在庫が多量に発生した場合には、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)M&Aに伴うリスク

 オーウイルグループは、加速的な成長と収益基盤の強化を図る上で、M&Aを重要な戦略の一つと位置付けております。投資を行う場合には予め十分な調査等を行い、リスクの低減に努めておりますが、M&A後に想定外のリスクが顕在化した場合や、市場環境の変化等により、事業計画どおりに進捗しなかった場合、のれんの減損損失の計上等、オーウイルグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 オーウイルグループは、今後も上記リスクに関する情報収集及び対応を実施し、その影響の最小化に努めてまいります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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