MERF(3168)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】MERFグループ(MERF及びMERFの関係会社)は、MERF(黒谷株式会社)、連結子会社1社及び持分法適用関連会社1社により構成されており、非鉄金属事業と美術工芸事業を主たる業務としております。非鉄金属事業は、銅を中心とした非鉄金属関連ビジネスとして、インゴットの製造・販売とリサイクル原料の加工・販売を2本柱として事業展開を図っております。美術工芸事業は、美術工芸品に関する製造販売を行っております。MERFグループの事業内容及びMERFと関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、当該2事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 1.非鉄金属事業MERFグループの非鉄金属事業における大きな特徴は、インゴットとリサイクル原料を同時に取り扱っていることにより、雑多な非鉄金属を一括買いすることが可能であることです。通常、インゴット製造のみを行っている場合であれば、その製造に必要なリサイクル原料のみを仕入れることになりますが、MERFグループの場合、幅広いリサイクル原料を取り扱うことが可能であります。(1) インゴットインゴットについては、国内外から集荷した銅及び銅合金のリサイクル原料を原材料として配合、溶解し、得意先各社のニーズ、用途に合わせた形状・重量の製品約50品種を生産しております。仕入れたリサイクル原料は、製品ごとの要求規格に合致する成分割合になるよう製造し、国内外の販売先(造船メーカー、住宅設備メーカー等)に販売しておりますが、製造を行う上で、それぞれの元素の地金同士を組成する場合であれば、製造技術上大きな困難はありません。一方、合金化されたリサイクル原料を用いてこれら複数の金属元素の組成を行うことは技術的要素が必要となります。MERFは、各リサイクル原料の分析ができる技術と環境を有しており、国内外の規格や取引先が指定する独自の規格に適合するインゴットを製造しております。<中心となる品種>①船舶のスクリュー原材料として用いられる「アルミ青銅」(販売品名:CACIn703等)②水栓金具、止水栓、産業用バルブ等、主に住宅産業向けに販売する「青銅」(販売品名:CACIn406等)、「鉛レス青銅」(販売品名:CACIn902等)、「黄銅」(販売品名:YBsC等) (2) リサイクル原料リサイクル原料は、国内外の仕入先(リサイクル原料回収業者、メーカー等)から仕入れた約150品種の非鉄金属リサイクル原料について選別・プレス等を行い、国内外の販売先(電線メーカー、銅製錬メーカー等)に販売しているほか、自社インゴット製造のための溶解用材料として利用しております。リサイクル原料に係る処理は内製によって行っていますが、一部外注利用も行っております。<中心となる品種>①主に電線、銅板条・銅管、銅箔の各メーカー向けに販売するピカ線、赤ナゲット等②主に銅製錬メーカー向けに販売する銅屑、銅滓等③主に住宅設備や各種産業バルブ業界向けに販売する真中粉、セパ、メッキセパ等④アルミメーカー(軽圧、板条、二次合金)やステンレスメーカー向けに販売する写真板、サッシ、ビス付サッシ、アルミ缶、ステンレス等 (3) その他その他の主なものとしては、伸銅品等の商品を仕入、販売しております。 2.美術工芸事業MERFグループの美術工芸事業では、美術工芸品の製造販売を行っており、貴金属製の置物や仏像・仏具が主な販売品目となっております。当事業では高度な鋳造技術と精緻な仕上げで、付加価値の高い製品を創り出しております。 [事業系統図]
有価証券報告書(2024年8月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】MERFグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてMERFグループが判断したものであります。(1) 経営方針MERFグループは、創業以来、「天然資源の少ない日本で資源の有効利用を透明性の高い所で行う」を経営方針としております。MERFグループは、日本のみならず世界中で発生した金属リサイクル原料を社会の大事な再利用可能な資源と捉え、金属のリサイクルを通じて低炭素化社会・循環型社会の実現に向け、社会的責任を果たせる企業グループを目指します。 (2) 経営戦略等MERFグループは、非鉄金属事業につきましては、非鉄金属のリサイクルをコアビジネスとし、その競争力を高めるためさまざまな施策に取り組んでいます。環境に配慮した資源需要は世界的に高まっており、MERFグループは金属資源の有効活用を推し進め、金属リサイクル原料に付加価値を生み出し、社会に貢献していくことを重要な経営戦略と位置づけています。美術工芸事業に関しましては、長期的に安定的利益を確保できるように、企画提案力、製造技術力のより一層の強化を図ってまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等MERFグループは、企業価値の向上及び財務体質の強化を図るため、具体的な数値目標は設定しておりませんが、自己資本比率、自己資本利益率、有利子負債比率を重要な経営指標としております。 (4) 経営環境現在、地球温暖化や環境破壊等が世界中で起きており、カーボンニュートラルの実現に向け、各国では今まで以上に循環型社会や脱炭素化社会が志向されています。また、環境に配慮した電気自動車の普及もAIの活用拡大により進み、銅の需要は今後ますます高まっていくと想定されます。このように、MERFグループを取り巻く事業環境は、リサイクル事業への関心の高まりの中で金属需要も趨勢的に増加していく状況にあります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①優秀な人材の確保MERFグループは、非鉄金属リサイクル原料を世界及び日本全国から集荷し、それを原材料として各種インゴットを製造し販売している事業と、集荷したリサイクル原料を選別・加工し販売する事業を主に行っており、あらゆる産業分野の基幹素材としての幅広いニーズに応えております。近年の多種多様な合金開発、市況の変化や営業戦略の多様化などMERFグループを取り巻く環境の変化に迅速に対応していくためには、海外営業や商品市場取引等に精通した人材確保が必要であります。そのために、採用制度の多様化を図り、中途採用と新卒採用の併用を行い、海外人材の採用強化も行っています。入社後の研修制度には、英語・中国語のメニューも加え整備をすすめており、人材育成制度の強化を行います。また、公平な人事制度の確立を目指すとともに、魅力ある職場作りの一環として福利厚生制度の充実も図っています。②海外市場への進出我が国においては、ここ数年において工場の海外移転が進み、加えて、少子高齢化の進行で、金属リサイクル原料市場の今後の大きな拡大が見込めない環境となっております。一方、新興国をはじめとした海外では、今後の成長が期待できる市場が数多くあり、MERFグループの成長には、海外戦略が重要であると考えております。以上のことから、MERFグループでは、まず2012年7月に世界最大の市場である米国にMERF初の海外拠点を設立し、2014年8月には東南アジアの拠点としてタイで現地企業との合弁会社を設立し、海外での営業基盤を構築いたしました。今後も引き続き海外での業容拡大を目指してまいります。③リスク管理体制の強化MERFグループの取り扱っている製・商品は、非鉄金属相場や為替相場等市場の変動に大きく影響を受けます。特に、近年の新興国等のインフラ整備拡大の影響による非鉄金属需要の増大に加え、主要国金融政策の変化に伴う投機資金の流出入もあって、非鉄金属価格や為替相場の変動率は高まっております。また海外需要の高まりや、国内でのリサイクル原料の発生量及び流通量が減少傾向にあることで輸出入取引も増加傾向が見込まれます。このように、MERFグループを取り巻く状況は大きく変化してきており、特に市場リスクの管理が重要になっております。このため、ロンドン金属取引所(LME)での先物取引や為替予約取引等によるヘッジ手段の多様化、情報収集能力の強化を図り、また市場関連知識を持った人材の採用や育成を行うことによって、市場リスクの管理能力を高めていきます。また、海外子会社及び海外関連会社を有していることから、海外拠点の管理体制の整備、強化も行っていきます。④事業分野の拡大MERFグループは、銅系商品を中心とした製品を中心に事業展開を行っておりますが、更なる業容拡大のためには、銅系以外の分野の強化が必要であります。具体的には、「都市鉱山」といわれている事業分野である、パソコンや携帯電話等の電子機器に含まれる貴金属の回収・リサイクルに力を入れていくほか、鉄やレアメタルといった分野においても国内・海外を問わず経営資源を投入していきたいと考えています。その実現のために、銅系以外の分野に強い人材の育成や当該分野に強い業者との関係強化を目指します。また、美術工芸事業では、販路拡大のためキャラクター商品を用いた金製品の開発をはじめとした企画型営業に取り組み、企画から製造引き渡しまでの一貫体制をとっております。精密鋳造技術による原型に忠実な再現力と金工技術による最終仕上げの完成度の高さやEC取引を活用してビジネスチャンスの拡大に努めております。MERFグループ全体における美術工芸事業のシェアは非常に小さいものではありますが、今後も、市場・顧客に対し存在感のある製品を提供し、更なる事業拡大に努めていく予定です。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてMERFグループが判断したものであります。(1) 原材料の調達についてMERFグループは、原材料を国内外の複数の調達先を確保することで安定的な調達を行うよう努めています。しかしながら、市況環境の大幅な変化による発生量や流通量の減少から市場の需給環境が引き締まった結果、適正価格での調達難、調達不足からの大幅な仕入価格の上昇、生産活動への支障が発生した場合には、MERFグループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 (2) 顧客が属する業界の需要動向についてMERFグループの製品の主要な顧客は、造船業界、住宅販売、設備関連産業に属しています。したがって、MERFグループの製品は、上記業界の非鉄金属に対する需要動向に大きく影響される可能性があります。今後何らかの要因で非鉄金属に対する需要が落ち込んだ場合には、MERFグループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への集中2024年8月期において、MERFグループの売上高に占めるナカシマプロペラ株式会社の売上高比率は10.1%、住友金属鉱山株式会社の売上高比率は10.0%であります。当該会社とは長期的な取引関係を継続しておりますが、何らかの理由により、取引関係の解消又は契約内容の大幅な変更等があった場合には、MERFグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 非鉄金属相場、為替相場の変動等MERFグループの取扱い品目の価格は、毎日の非鉄金属相場や為替相場の影響を強く受けます。そのため価格変動リスク及び為替変動リスクのマネジメントはMERFグループにとって非常に重要であります。①非鉄金属相場の影響海外取引(仕入及び販売)は、ロンドン金属取引所(LME)の価格を基準として刻々と変化します。国内取引(仕入及び販売)は、国内建値(ロンドン金属取引所(LME)×TTS+諸費用)を基準として日々変化します。取引先との価格の決定方法としては、当月平均、前月平均、固定価格等、様々な決め方はありますが、LME価格は、それら全ての基準となっております。また製品及び原材料等については、それらの非鉄金属相場等で変動する直近月の平均販売単価や平均再調達単価等を時価として評価を実施します。これらのことから、非鉄金属相場の変動による利鞘の変動リスクや原材料等の在庫評価額の変動リスクが存在し、業績に影響を与える可能性があります。特に近年は、商品市場への投機資金の流入により価格の変動率は大幅に高まっており、リスク量は増大しております。このためロンドン金属取引所(LME)先物等によるリスクヘッジを行っていますが、これにより当該リスクを完全に回避できる保証はなく、MERFグループの業績が大きな影響を受ける可能性があります。②為替相場の影響MERFグループでは、主にドル建てによる国際間取引の割合が高いため、為替変動の影響を受けます。このため為替予約等によるリスクヘッジを行っていますが、これにより当該リスクを完全に回避できる保証はなく、MERFグループの業績が大きな影響を受ける可能性があります。(注)TTS:対顧客電信売相場 -ご参考-2019年9月から2024年8月までのロンドン金属取引所銅相場(LME銅キャッシュ月中平均)及び為替相場(TTM月中平均)は下記の通りであります。(注)TTM:電信中値相場 2019.9~2020.89月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月LME銅キャッシュ単位:ドル/MT5,7455,7435,8606,0626,0495,6865,1795,0485,2345,7426,3546,497為替相場(ドル・円)単位:円107.45108.15108.90109.24109.39109.98107.41107.96107.35107.55106.84106.05 2020.9~2021.89月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月LME銅キャッシュ単位:ドル/MT6,7126,7037,0637,7557,9708,4609,0059,33610,1849,6129,4349,357為替相場(ドル・円)単位:円105.76105.27104.41103.84103.69105.37108.63109.14109.20110.13110.31109.85 2021.9~2022.89月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月LME銅キャッシュ単位:ドル/MT9,3249,7799,7659,5509,7769,94110,23810,1839,3639,0337,5307,961為替相場(ドル・円)単位:円110.17113.11114.14113.88114.85115.22118.53125.98128.81133.93136.79135.24 2022.9~2023.89月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月LME銅キャッシュ単位:ドル/MT7,7357,6218,0308,3679,0008,9558,8368,8148,2348,3868,4458,352為替相場(ドル・円)単位:円143.09147.19142.48135.09130.35132.75133.92133.40137.43141.27141.30144.84 2023.9~2024.89月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月LME銅キャッシュ単位:ドル/MT8,2717,9408,1748,3948,3448,3118,6769,48210,1299,6429,3948,964為替相場(ドル・円)単位:円147.73149.60149.95144.13146.65149.50149.67153.51156.25157.89158.16146.44(データ出典 LME銅:ロンドン金属取引所 為替相場:三菱UFJリサーチ&コンサルティング) (5) 有利子負債2024年8月期末において、MERFグループの有利子負債は127億88百万円、総資産に対する割合は47.6%となっております。MERFグループは、財務体質の改善に努力いたしておりますが、今後の金利動向がMERFグループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 法的規制についてMERFグループは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(以下「廃棄物処理法」という。)に基づいて、産業廃棄物保管基準に則った保管を行い、産業廃棄物処理業者に収集運搬及び処理を委託しています。廃棄物処理法における(不適切な産業廃棄物の保管、委託処理に係る契約書の未作成、マニフェスト虚偽記載等)一定の要件に抵触した場合、行政処分等がなされる可能性があり、MERFグループの風評、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。また、国内事業所において、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律などの環境関連法令に基づき、大気、排水、土壌等の汚染防止に努めておりますが、関連諸法令の改正・強化によって、MERFグループにおいて新たな管理費用・処理費用負担が求められる可能性があります。さらに、MERFグループが製造、販売する一部の製品には、製造過程で毒物及び劇物取締法の対象となる薬品が使用されております。その管理については、法令を遵守するとともにMERFグループの環境マネジメントマニュアルに従い、廃液流出や盗難、労災事故等への対応を行っておりますが、万が一、使用、保管上の不測の事態の発生や天災、火災等の事故があった場合、環境汚染を招く可能性があり、MERFグループの風評、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) カントリーリスクMERFグループは、多国間取引の割合が高いことから、取引先各国の経済情勢に加え、貿易・通商規制、税制、予期しない法律又は規制の変更並びにそれらの解釈の相違等により、MERFグループの業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 (8) 設備事故等MERFグループは、多くの生産設備等を有しており、運転・保守管理と設備安全化の両面から労働災害及び生産設備等の事故防止の徹底を図っておりますが、万が一、重大な労働災害や設備事故等が発生した場合には、MERFグループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (9) テロ、戦争、事故、地震など自然災害についてMERFグループは、北陸地区における大規模な自然災害や、MERFグループの製造施設における事故等が発生した場合、製造設備等への損害、生産活動の停止、取引先や製造施設近隣住民への補償等により、MERFグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。また、MERFグループの主要取引先の地域での地震等の大規模な自然災害で、主要取引先の生産活動が停止した場合や広いエリアでの災害のため、経済全体が大きく減速した場合にも営業活動(仕入及び販売)が困難になることでMERFグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。非鉄金属の鉱山が多い地域での地震、テロ、戦争などが起こった場合も、非鉄金属の供給及び価格に大きく影響を及ぼすことから、MERFグループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (10) システム障害等MERFグループは、業務処理の基盤をコンピュータシステム及びその通信ネットワークに多く依存していることに加え、近年のリモートワーク拡大により、システム障害等の発生に係る重要性は一段と高いものとして認識しております。またシステムのメンテナンス等の一部はクラウドシステム業者を含む外部業者に委託しております。そのため、不測の事態に対しては、MERFグループは障害発生時の体制整備、システムセキュリティの強化、通信回線やハードウェアの増強等、様々な対策を講じておりますが、これらの対策にもかかわらず、人為的過誤、サイバー攻撃、広範な自然災害や外部業者のトラブル等により、コンピュータシステムや通信ネットワークが利用できなくなることにより、MERFグループの業務が停止する可能性があり、かかる状況が長期にわたる場合、MERFグループに対する信頼性の低下を招く等の重大な影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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