シュッピン(3179)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】シュッピンは初心者から愛好家までの幅広い層を対象に、「インターネットを利用して価値ある新品と中古品(注)1の安心・安全なお取引を行うこと」を目標に事業を展開しております。シュッピンが属しておりますEコマース市場は、経済産業省の電子商取引に関する市場調査において、2024年の国内小売販売に占める物販系分野のEC化率は 9.78%(前年比0.40ポイント増) と推計され、商取引の電子化が進展しております。(注)2その中でも中古品市場は、中古ビジネスへの注目から多様な業態が参入したことによるBtoC取引の増加、スマートフォンによる購入環境の進化と取扱品の多様化によるユーザー層の広がりによって、インターネットオークション、フリマアプリなどを利用したCtoC取引が増加し、市場の拡大を牽引しております。一方で、コピー商品、不当表示や商品不具合等のトラブルになっている事例も多くあることから、市場としてより安全な取引環境の整備が課題となっております。このような市場環境のなか、シュッピンは安心・安全が求められる大切な商品を取り扱える会社として、より良い取引環境の実現を目指しております。 (注) 1.シュッピンでは、新品だけではなく、中古品についても高級嗜好品、アンティーク等にとらわれず、顧客が愛着を持って大切に保有されてきた品物を「価値ある中古品」として取り扱っております。2.出典:経済産業省 令和6年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査) シュッピンは、インターネットと店舗において、中古品の買取と販売および新品の販売を行っております。なお、2026年3月31日時点でのWeb会員数は、786,251人となっており、その地域分布は、次のとおりであります。 <Web会員地域分布> 北海道・東北関東中部近畿中国四国九州・沖縄合計会員(人)57,339404,771105,826121,85030,85714,01251,596786,251比率(%)7.351.513.415.53.91.86.6100.0 シュッピンでは、インターネットで安心・安全に取引を完結できる環境を構築しておりますが、実店舗で実際の商品の状態を確かめたいという顧客にも対応するため、1事業につき1店舗の運営をしております。また、シュッピンが営むカメラ事業、時計事業、筆記具事業ではいずれも専門的な知識が求められます。それぞれの事業の取扱商品に対して“こだわり”を持って接し、専門性を追求することにより、商品知識豊富な人材が育成されており、シュッピンではそのような人材をエキスパートと呼んでおります。 なお、シュッピンが事業を行う上での屋号につきましては次のとおりであります。(注) (注) 高品質なサービスを提供するために、事業ごとに異なった屋号で事業展開しております。 シュッピンの事業における位置付けおよびセグメントとの関係は次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一区分であります。 [カメラ事業]当事業は、カメラ専門店である屋号「Map Camera」のもと、ライカ、ローライ、ハッセルブラッド、ツァイスといったカメラ愛好家向けの銘機をはじめ、国内外のデジタルカメラ、フィルムカメラ、交換レンズなどの新品および中古品を幅広く取り扱い、初心者から愛好家までの多様なニーズにお応えしております。商品の調達において、新品はメーカーや問屋から仕入れる一方、中古品は個人の顧客からの買取を主としております。買取チャネルは、インターネットからの査定申し込みに基づく宅配買取(通信買取)と、店舗買取をご用意しております。お預かりした品物は、シュッピンエキスパートによる検品と独自の買取査定データベースを組み合わせることで適正な買取価格を算出し、顧客にご納得いただいたうえで買い取っております。買い取った商品は、自社のリペア・クリーニングのノウハウを用いてメンテナンスを施し、インターネットおよび店舗にて販売しております。販売においてもオムニチャネルを展開しており、インターネット上では詳細な商品画像、独自のコンディション評価、製品仕様などを網羅的に掲載しております。一方、店舗では商品知識が豊富なエキスパートによる的確なアドバイスを提供しており、両チャネルを通じて商品の状態を透過的に開示することで、顧客に安全で快適な取引環境を提供しております。また、中古品と新品の双方を扱う強みを活かし、下取を利用した新品への買い替えなど顧客の利便性を高めるとともに、「eBay」等を通じた越境EC展開により、海外顧客への販売拡大にも注力しております。一方で、シュッピンが取り扱う商品、特に中古品においては、需給動向の変化、新製品の発売、為替相場の変動などにより、価値や販売価格が変動するリスクが存在しております。また、インターネット売買の普及等による競争環境下では、人気商品を確保するための買取価格も変動しやすくなります。シュッピンはこれらのリスクに的確に対応し、取扱商品の買取・販売価格をタイムリーかつ適正に設定するため、AIを活用したシステムの導入を進めております。カメラ事業においては、独自のダイナミック・プライシング・システム「AIMD」を導入し、これまでの経験則と膨大な取引データに基づく売買価格の自動設定を実現しております。 [時計事業]当事業は屋号を「GMT」とし、パテックフィリップ、ランゲ&ゾーネなどのフォーマルな時計から、ロレックス、ブライトリングなどのスポーツ時計までの中古品・新品を幅広く取り揃え、エキスパートによるサービスとともに機械式時計を中心とした時計専門店として事業展開しております。また、屋号を「BRILLER」として、ロレックス、カルティエ、シャネルなどを中心としたレディース時計とブランドバック等を取扱い、「GMT」と同様のサービスを提供しております。中古品の買取から、中古品・新品の販売までの流れはカメラ事業と同様で、時計事業においても中古品、新品の両方を取り扱うことで中古品を下取し、新品を提供することが可能となり、顧客の利便性とそれによるリピート客の増加を図っております。また、販売・買取価格設定支援システム「AIサポートMD」を活用し、市場動向や価格変動への対応力向上にも取り組んでおります。 [筆記具事業]当事業は屋号を「KINGDOM NOTE」とし、世界各国のブランド万年筆やボールペンをはじめとした筆記具関連の幅広い商品を中古品・新品ともに取り揃えた筆記具専門店として事業展開しております。中古品の買取から、中古品・新品の販売までの流れはカメラ事業と同様で、筆記具事業においても中古品、新品の両方を取り扱うことで中古品を下取し、新品を提供することが可能となり、顧客の利便性とそれによるリピート客の増加を図っております。 [自転車事業]当事業は屋号を「CROWN GEARS」とし、ロードバイク、小径自転車、マウンテンバイクなどの自転車、関連したパーツやアクセサリーまでの幅広い商品を中古品・新品ともに取り揃えたロードバイク専門店として事業展開しておりましたが、2025年8月7日付けの開示の通り、成長性および収益性の高い事業への経営資源集中を目的として、2026年3月31日をもって自転車事業を終了しております。 (1) インターネットを通した安心・安全な取引環境の実現シュッピンはインターネットを利用した販売・買取を行っており、インターネットのみで安心・安全に取引を完結できる環境を構築しております。顧客が中古品をインターネット上で安心・安全に取引するためには、本物の商品(偽物ではない)であることの保証がされていることと正確な情報開示が不可欠となります。シュッピンでは、事業ごとの専門的な知識・経験をもったエキスパートにより、「価値ある中古品」を適正に鑑定したうえで買取を行い、本物の商品であることの保証をしております。なお、万が一、中古品に不具合、機能不良等がある場合には、返品・交換を受け付けております。また、正確な情報開示につきましては、インターネット上でも中古品の状態がはっきりとわかるランク付き情報提供や品質保証などを行っております。 (2) ロイヤルカスタマーの創出シュッピンにて繰り返し商品の売り買いをされている顧客を、シュッピンではロイヤルカスタマーと呼んでおります。シュッピンにおいては、商品の販売だけではなく、買取も行っているため、シュッピンを通して、顧客は売り買い双方が可能な循環型のビジネスモデルを構築しております。同時に、シュッピンでは場所や時間を選ばずに取引可能なインターネットサイトや豊富な品揃え、商品知識豊富なエキスパートを有しており、顧客に繰り返し売り買いを行っていただく環境を整備しております。このような取引環境を通じて顧客満足度を高め、信頼を一つずつ積み重ねていくことが、新規ロイヤルカスタマーの創出に繋がっております。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてシュッピンが判断したものであります。 (1) 経営方針シュッピンはインターネットを活用した「価値ある新品と中古品」取引の拡大、顧客の利便性向上を企図しております。Eコマース(インターネット取引)における中古売買では「安心、安全な取引」こそが顧客の求める最も重要なことであるとの考えのもと、商材確保に向けた最大限の資源を投入し、最良のコンディションで価値ある中古品を充実した質と量の「財庫」で品揃えしております。そして、その豊富な品揃えを中心とした情報はタイムリーにシュッピンECサイトで発信され、本物の価値を知る顧客の期待にお応えできるよう努めております。また、豊富な知識と確かな技術を持ったエキスパート「人財」が、絶対の自信をもって仕入れ、細心の注意を払って取扱いを行うことで、シュッピンに対する信頼を持ってお取引していただけるよう日々努めております。 (2) 経営戦略等シュッピンは継続的な収益力の維持向上を目指し、長期的には売上高経常利益率8%を目標とし事業展開を行ってまいります。そのために以下の戦略を実行する予定でおります。 ① ECサイトの継続的機能強化と利便性の追求買取および販売時における新機能の発案と実装、専門性の高い豊富な情報を掲載したサイトの運営、商品画像の掲載数増加に加え、商品の立体感や動きが伝わりやすい動画の掲載によりECサイトの充実を図ります。また、営業事務関連の管理機能の改善による運用コストの削減を図ることで、シュッピン事業基盤をさらに確実なものとするために継続的な改善を図ってまいります。 ② Eコマース(インターネット取引)拡大に対応したオペレーション構築今後の取引拡大、物流業務増加に対応するために、業務オペレーションの見直しおよび仕組み化等を行うことで、常時速やかな取引を維持し、顧客の満足度を高めます。また、バックオフィスでの業務効率改善を図ることで、人員体制の拡大を極力抑制して利益率の向上を実現してまいります。 ③ 新規取引への取り組みを検討シュッピンの財産であるカメラ、時計、筆記具といった商材はインターナショナルな価値を持つ品物であり、「価値ある新品と中古品」のインターネットでの売買は今後大きく成長する可能性のあるマーケットであると考えております。既に一部エリアの海外顧客との取引を開始していますが、今後はエリアも広げて事業を拡大し、新たな商材の展開についても国内外ともに検討してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等シュッピンを取り巻く環境は、経済動向およびシュッピン取扱いの各商材の市場動向に影響され、常に変化しますが、シュッピンの強みである各事業における専門性やECに主軸を置いた事業を推進することで収益基盤を高めていくために、その収益性が明確に表される売上高経常利益率を重視しております。株主重視の観点からは、株主価値の最大化のための重要な指標としてROE(株主資本利益率)を注視しております。 (4) 経営環境シュッピンが置かれております経営環境につきましては、第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況に記載しております。 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題シュッピンが継続的に安定した成長を続けていくためには、シュッピンの強みである各事業における専門性やECに主軸を置いたビジネスモデルを活かし、顧客からの信頼やブランドの認知力を向上させ、安心・安全に取引できる環境を提供することにより、収益基盤を高めていく必要があると認識しております。そのための施策として、以下の事項に取り組んでまいります。 ① 各事業における専門性の向上シュッピンの営むカメラ事業、時計事業、筆記具事業ではいずれも専門的な知識が求められる「価値ある商品」を取り扱っております。特に、中古品については、価値ある「財庫」品を確保すること、および「財庫」の価値を見極める商品知識豊富なエキスパートである「人財」が不可欠と認識しております。専門性を高めるため、商材ごとに屋号を個別に展開しております。さらに商材ごとに1店舗のみ運営している実店舗でのリアルなお客様との接点によるスタッフの専門性の向上、接客のノウハウをECサイトに活かすなど、ECとリアルの相乗効果による質の高いサービスの提供を可能とする仕組み作りや、情報発信機能強化を行い組織体制の整備を進めております。また、各事業における専門性向上のためにも業務効率化を目的として、基幹システムへの投資を行い、デジタル基盤の強化にも取り組んでおります。 ② IT人財育成とリテラシー強化シュッピンはこれまで、AIやデータ活用を積極的に推進し、お客様向けのサービスの構築や社内業務の効率化に取り組んでまいりました。EIC(Electronic Intelligent Commerce)企業への変革を目指していく上で、最先端のテクノロジーに精通し、高いITリテラシーを備えた人財育成が課題であると認識しております。柔軟性と創造力を備えた人財を育てることで、AIや最先端テクノロジーを活用しながら、競争優位性のある企業への成長を実現してまいります。 ③ ECサイトの信用力(安心・安全)・利便性の向上今後、さらにECサイトでの販売を継続的に拡充するためには、対面取引と同様に顧客が安心して利用できるサービスの提供を目指し、一層の信用力(安心・安全)や利便性の向上を図る必要があると認識しており、2026年4月には基幹システムのリプレイスを実施し、今後の事業成長を支える強固なデジタル基盤の構築を進めております。また、引き続きEC強化のための投資は継続しており、株式会社シグマクシスとの資本業務提携等を通じて、システムのさらなる堅確性向上と最先端テクノロジーの導入を進めております。今後は、前記の基幹システムリプレイスによって強化されたデータ活用基盤を礎として、より高度なパーソナライズ施策の展開やAI活用の継続・加速を行い、最先端テクノロジーを駆使するEIC(Electronic Intelligent Commerce)企業への更なる変革を進めてまいります。 今後もさらなる信用力(安心・安全)と利用者向けサービスの強化を続けることで、売上の向上に努めてまいります。 ④ シュッピンおよびブランドの認知度の向上、新規Web会員数、アクセス・ページビュー数の増加シュッピンは事業ごとに以下の屋号を用いて事業展開をしており、シュッピンおよび専門店としての各ブランドの認知度を一層高め、新たな利用者(新規Web会員数)を増やしていくことが課題と認識しております。事業名屋号カメラ事業Map Camera時計事業GMT、BRILLER筆記具事業KINGDOM NOTE シュッピンはこれら各ブランドの関連情報サイトから、専門店としての魅力ある商品関連情報を毎日発信しているほか、LINE、YouTube、Facebook等のソーシャルネットワークを活用して愛好家のためのコミュニティの運営や情報発信、さらには、情報アプリを通じて、シュッピンからの情報に加え、国内外のメディアから発信される取扱商材に関連した記事を配信しております。あわせて、2025年10月よりECサイトの各商品ページに商品紹介動画の掲載を開始し、YouTubeサブチャンネルとして、「MapCamera SHOWCASE CHANNEL」を開設しました。動画コンテンツを継続的に蓄積し、ECサイトへの導線を強化しております。また「Camera is Fashion」をコンセプトとした新たなブランド訴求にも取り組んでおります。今後も様々な情報の発信を通じて、シュッピンおよびブランド認知度の向上、集客のためのプロモーション強化を積極的に行い、シュッピンECサイトの新たな利用者を増やしていくことが必要と考えております。 ⑤ 商品在庫の価格変動における対応力の向上シュッピン商品の市場価格は変動を伴うものとなっており、特に時計事業においては商品単価も高く、時計相場の大幅な下落や、為替相場の変動が発生した場合は、シュッピン業績に大きな影響を与えることがございます。市場の動向に応じて、販売価格、仕入額を適切にコントロールし、経営におけるリスクを低減させるための仕組みが必要と考え、2024年4月には販売・買取価格設定支援「AIサポートMD」を導入しました。市場の動向や販売・仕入計画の達成が難しくなることを事前に察知する専門性を高めることに加え、よりデータやシステムを活用した管理が必要と考えております。また、カメラ事業においてはAIによる買取価格算出システム「AIMD」を引き続き活用し、適正な価格設定と在庫回転率向上にも取り組んでおります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】シュッピンの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてシュッピンが判断したものであります。 (1) 中古品の仕入について① 中古品の確保についてシュッピンは中古品を中心とした販売を行っているため、一般の顧客から現金で商品を買い取っております。中古仕入に関しては買掛金が発生せずに現金仕入となるため、この代金を借入でまかなう場合に金利の動向の影響を受けます。また、中古品は新品と異なり仕入量の調節が難しいという性格を有しております。このため、シュッピンでは買取センターの設置、宅配買取の実施により仕入チャネルを多様化することで、安定的な仕入を可能とする中古品仕入体制を構築してまいりました。しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化によって、質・量ともに安定的な中古品の確保が困難となる可能性があります。 ② コピー商品の買取リスクについて中古品の流通量の増加に伴い「コピー商品」に関するトラブルは社会的に重要な問題となってきており、これらトラブルを事前に回避し、顧客の利益保護をいかに実現していくかが中古品小売業界全般の共通課題となっております。シュッピンにおいては、専門的な知識と経験を持った人材を育成することにより、不良品及びコピー商品の買取防止に努めております。また、顧客に安心感を持って商品をお買い求めいただくために、誤って仕入れたコピー商品についてはすべて廃棄処理を行い、コピー商品の店頭への陳列防止に努めております。しかしながら、今後コピー商品を大量に仕入れ店頭への陳列を行った場合には、顧客の利益を損ない、シュッピンの信用を損なう可能性があります。 ③ 盗品の買取リスクについて古物営業法に関する規制により、買い受けた商品が盗品であると発覚した場合、1年以内であればこれを無償で被害者に返還することとされております。シュッピンにおいては、古物営業法遵守の観点から古物台帳(古物の買い受け記録を記載した台帳)をPOSデータ(シュッピン売上・買取管理システムにて集積されたデータ)と連動させることにより、盗品買取が発覚した場合は、被害者への無償返還に適切に対応できる体制を整えております。今後も、古物を取り扱う企業として、古物台帳管理の徹底及び盗品買取発覚時の被害者への無償返還に適切に対応してまいります。このため、大量の盗品買取を行った場合には、多額の仕入ロスが発生する可能性があります。 (2) 新品の仕入について自然災害の発生、地政学リスクの高まり、または原材料不足等によりメーカーからの新品商品の供給が滞った場合、新品の販売減少にとどまらず、それに伴う中古商品の買取(買い替えサイクル)も停滞する等、シュッピン業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 商品の価値下落についてシュッピンが取り扱う商品はカメラ・時計・筆記具を中心とした「価値ある中古品」です。市場の動向に応じた販売価格の調整や販売促進策を適時実行することで 、商品の陳腐化や滞留商品の発生をコントロールしておりますが、商品によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化により、また、為替相場の変動等により短期間の内に価値下落がもたらされるものや、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により、その販売動向を大きく左右されるものが存在しております。また、予測した需要が実現せず、滞留期間が長くなり、市場価値の下落等により、滞留在庫の評価減による損失が発生する可能性があった場合、シュッピンの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (4) シュッピンの営業エリアについてシュッピンはインターネットを中心に販売・買取を行っておりますが、1事業につき1店舗の営業店舗を展開しております。また、シュッピンの営業店舗は新宿に集中し、EC販売の統括部署も新宿の本社営業部事務所にあるため、大きな災害時にすべてが被害を被り業務が再開できない可能性があります。 (5) 競合について中古品業界においては、最近では幅広い分野において中古品の流通量が増大しており、カメラ・時計・筆記具等、シュッピンが取り扱っている商品においても、新規参入が目立ってきております。今後、競合店の増加やインターネットを介した売買の普及等による中古品の買取競争が激しくなった場合には、人気商品の確保が難しくなること、買取価格の相場が変動すること等から、シュッピン業績は影響を受ける可能性があります。なお、シュッピンは新品の販売も行っておりますが、新品の安売りを専門とするディスカウントストアの増加により販売競争が激化していった場合、販売価格の低下等によりシュッピン業績は影響を受ける可能性があります。 (6) 個人情報の管理について古物営業法に関する規制により、商品を買い受ける際、個人情報の取得を行いますが、シュッピンではこれら個人情報を帳簿等に記載又は電磁的方法により記録しております。また、シュッピンでは店頭販売の業務等において、顧客の住所、氏名、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。このため、シュッピンは社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。なお、シュッピンは一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)より「プライバシーマーク」の付与認定を受け、2007年9月より、同マークの使用を開始しております。しかしながら、これら個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、シュッピン業績は影響を受ける可能性があります。 (7) 情報セキュリティ・システムトラブルについてシュッピンのECサイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、ECサイトの安定的な運用に向けたシステム強化、セキュリティ強化及び複数のデータセンターへのサーバー分散配置等の対策を行っております。また、近年高度化する不正アクセス、ランサムウェア等によるサイバー攻撃への対応として、ネットワーク監視体制の強化、アクセス権限管理、バックアップ体制の整備、役職員への情報セキュリティ教育及び標的型メール訓練等を実施しております。しかしながら、万が一、予期せぬ大規模災害、人為的な事故、通信障害、システム障害ならびにサイバー攻撃等により、ECサイトの停止、受注・出荷業務の遅延、重要データの消失又は情報漏洩等が発生した場合には、シュッピンの社会的信用の低下、事業活動の停滞等により、シュッピンの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 古物営業法に関する規制についてシュッピンの取り扱う中古品は「古物営業法」に定められた「古物」に該当するため、同法による規制を受けております。「古物」は、古物営業法施行規則により次の13品目に分類されております。「美術品類」「衣類」「時計・宝飾品類」「自動車」「自動二輪車及び原動機付自転車」「自転車類」「写真機類」「事務機器類」「機械工具類」「道具類」「皮革・ゴム製品類」「書籍」「金券類」同法の目的並びに同法及び関連法令による規制の要旨は次のとおりであります。① 目的この法律は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする(第1条)。② 規制の要旨a.古物の売買もしくは交換を行う営業を営もうとする者は、主たる公安委員会の許可を受けなければならない(第3条)。b.古物の買い受けもしくは交換を行う場合、又は売却もしくは交換の委託を受けようとする場合には、その相手方の住所、氏名、職業、年齢を確認するため、身分証明書等の提示を受ける、署名のある文書の交付を受ける(第15条第1項第2号)、あるいは各種電磁的方法(電子署名やICチップ情報の送信等)による非対面での確認措置をとるなど、法令で定められた方法により本人確認を行わなければならない(第15条第1項)。c.売買もしくは交換のため、又は売買もしくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、取引の年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業、年齢を帳簿等に記載、又は電磁的方法により記録し、3年間営業所に備えつけておかなければならない(第16条、第18条)。d.買い受け、又は交換した古物のうち盗品又は遺失物があった場合においては、被害者又は遺失主は、古物商に対し、盗難又は遺失から1年以内であればこれを無償で回復することを求めることができる(第20条)。なお、(a)の規制につきましては、古物営業の許可には有効期限は定められておりません。しかし、古物営業法または古物営業に関する他の法令に違反した場合で、盗品等の売買等の防止もしくは盗品等の速やかな発見が著しく阻害される恐れがあると認められる場合には、主たる公安委員会は古物営業法第24条第1項に基づき許可の取消し又は営業の全部若しくは一部の停止を命ずることができます。また、主たる公安委員会以外の公安委員会であっても、自らの管轄区域内での違反行為に対しては、同条第2項に基づき営業の全部若しくは一部の停止を命ずることができます。シュッピンは、古物営業法を遵守し古物台帳管理を徹底し適法に対応する等の社内体制を整えておりますので、事業継続に支障を来す要因の発生懸念はありません。また、現状において許可の取消し事由に該当するような事象は発生しておりません。しかし、古物営業法に抵触するような不正事件が発生し許可の取消し等が行われた場合には、シュッピンの事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (9) 有利子負債への依存についてシュッピンでは、在庫の取得資金を主に金融機関からの借入金により調達しております。当事業年度末においては総資産18,096,449千円に対して有利子負債4,617,297千円であり、有利子負債が総資産の25.5%を占めております。今後、金融情勢の変化等により金利水準が変動した場合には、支払利息の増加等によりシュッピンの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 人材の確保・育成についてシュッピンの継続的な成長を実現させるためには、優秀な人材を十分に確保し育成することが重要な要素の一つであると認識しております。そのため、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。しかしながら、シュッピンが求める優秀な人材を計画通りに確保できなかった場合、あるいは重要な人材が社外に流出した場合には、シュッピンの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 (11) その他の法的規制についてシュッピンではインターネットを活用した通信販売を行っており、「特定商取引に関する法律」による規制を受けております。なお、税制改正により消費税率が引き上げられた場合、短期的な消費マインドの冷え込みから、シュッピン業績は影響を受ける可能性があります。 (12) 感染症発生について新型コロナウイルス感染症を含む感染症の発生及び拡大に際し、政府・地域の法令・要請・指導に従い、顧客、従業員及びその家族の健康と安全確保を最優先に考え、実店舗の臨時休業や時間短縮営業、従業員の労働時間の制限を行うことが想定されます。また、諸外国での感染症の拡大状況から、シュッピン仕入メーカーの製造ライン停止等による商品仕入不足、訪日外国人旅行客の減少によるインバウンド需要の縮小などが生じ、シュッピンの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 法令遵守・コンプライアンスについてシュッピンは、古物営業法、個人情報保護法、特定商取引法その他事業活動に関連する各種法令等の遵守に努めております。また、社内規程の整備、内部通報制度の運用、役職員に対する教育・研修の他、直近の経営環境の変化や課題を踏まえ、特定の個人への権限集中の是正、役員向けハラスメント研修の実施、相互牽制が可能となる執行体制の見直し等、実効性のある防止策の策定とガバナンス体制の抜本的な強化を通じて、コンプライアンス体制のさらなる厳格化に取り組んでおります。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらず、役職員による法令違反、不適切な言動、不正行為その他コンプライアンス上の問題が発生した場合には、シュッピンに対する社会的信用の低下、ブランド価値の毀損等により、シュッピンの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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