帝国繊維(3302)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 帝国繊維グループは、帝国繊維㈱およびその子会社4社(うち連結子会社4社)および関連会社2社(うち1社が持分法適用会社)により構成され、主として帝国繊維㈱で開発、製造、輸入される製品を日本国内において、卸売並びに直接販売を行う事業グループであります。 帝国繊維グループの事業別に見た位置付けおよびセグメントとの関係は、次の通りであります。 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (防災事業) 帝国繊維は、各種消防ホースとその関連製品、防災機器・救急救助器具、探索機器・警報器具、CBRNE(化学・生物・放射能物質・核・爆発物)・危険物処理関連資機材および救助工作車・防災特殊車輌・空港用化学消防車などの製造、仕入、販売を行っております。帝商㈱およびキンパイ商事㈱は、帝国繊維の地域別販売会社として消防ホース・防災機器・救急救助器具・危険物処理関連資機材および救助工作車などの販売のほか、連結送水管などの点検業務を行っております。㈱テイセンテクノは、救助工作車・その他特殊車輌の製造および各種機器の製造、保守を行っております。(繊維事業) 帝国繊維は、主として麻および麻化合繊混紡製品・化合繊製品の製造、加工、販売を行っており、キンパイ商事㈱は、帝国繊維の販売会社として同繊維製品の販売を行っております。テイセン産業㈱は、重布、繊維製品の縫製、加工、販売を行っております。(不動産賃貸事業) 帝国繊維は、不動産の賃貸を行っております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次の通りであります。
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 帝国繊維グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝国繊維グループが判断したものであります。 (1)経営方針・経営環境 創業以来の繊維(麻)事業から業態転換を進めていた帝国繊維は、阪神淡路大震災を契機として、消防防災(官需防災)を顧客基盤とする防災事業へと一気に業態転換を図ることとなりました。また、東日本大震災以降は、国による国土強靭化政策をはじめとする防災関連政策の推進を背景に、原子力発電所の再稼働にあたりシビアアクシデントに対応する安全対策を必須とする電力会社向けや石油コンビナート施設を保有しBCPの観点から自主防災の強化に取り組む石油精製会社向けなど、民需防災事業への進出を果たし、さらにN.Y.同時多発テロ発生等によりセキュリティ対策が急務となった空港施設・航空会社を対象とするセキュリティ事業分野にも顧客基盤を拡げてまいりました。 この間、帝国繊維は2007年に創立100周年を迎え、2008年度以降、中期経営計画(3ヵ年計画)を策定し、収益力の持続的強化を目指し、グループ一丸となって中期経営計画に掲げるテーマに取り組んでまいりました。さらに、2023年には、10年に亘り取り組み、防災業界におけるリーディングカンパニーへの進化を目指す「テイセン未来創造計画」を策定いたしました。同計画は、「人を創る」「仕事を創る」「人と仕事を繋ぐ企業文化を創る」をテーマに掲げ、「防災のテイセン」としての未来を切り拓き、世界に通用する防災企業として、名実ともに社会及びステークホルダーの皆様から絶対的な信任を頂くことを目指してまいります。 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 2026年度からの2028年度における新中期経営計画「テイセン2028」では、第1フェーズである前中期経営計画「テイセン2025/未来への基盤づくり」での成果を土台に、帝国繊維グループが「成長・発展」に向かうための第2フェーズとして、 ≪先進的防災事業を確立し 安心安全な未来を創る≫ ことをミッションとして掲げ、その実現に向けた取組みを推進してまいります。 数値目標2028年度における連結営業利益水準58億円以上2028年度における連結経常利益水準70億円以上 新中期経営計画「テイセン2028」においては、テイセン未来創造計画の最終年度である2032年度に掲げた業績水準に到達するためにも、計画最終年度の2028年度において着実な進展を示す収益水準の達成を目指します。株主還元施策としては総還元性向50%水準を目指して運営してまいります。 また、これらの達成に向け、本計画では以下に掲げた戦略テーマの完遂を通じ、着実な収益拡大と企業価値の向上に取り組んでまいります。 1.市場創造と圧倒的市場競争力の確立 (1)自治体・コンビナート・原子力向け送排水ビジネスの拡大 (2)セキュリティビジネスのマーケット開拓 (3)次世代型防災特殊車輌マーケットの創造 (4)基盤事業(ホース・機材・車輌・消防被服)の拡大・発展 2.営業を支える下野・鹿沼両工場の革新 (1)「製造拠点」から「技術集約拠点」への脱皮 ・技術・開発機能の強化 ・コスト・品質管理機能の強化と定着 ・教育・訓練・実証実験等の機能を備えた施設の充実 3.アライアンスによる収益機会の創出 それぞれの戦略テーマの具体的な実行プランは以下の通りです。 1.市場創造と圧倒的市場競争力の確立 (1)自治体・コンビナート・原子力向け送排水ビジネスの拡大 前中期経営計画「テイセン2025」にて市場開拓を進めた送排水ビジネスについては、デモ等営業活動の徹底強化策が結実し、帝国繊維の取り扱う「ハイドロサブシステム」が、各分野における「防災・危機管理対応システム」として広く認知されつつあります。かかる状況を踏まえ、今後は特に多発化・激甚化・多様化する水害や山林火災への対処に向けた、国及び地方自治体に対する展開を加速するとともに、民間事業所におけるBCP対策等、更なる用途展開・拡販に向けても引き続き注力してまいります。 (2)セキュリティビジネスのマーケット開拓 前中期経営計画「テイセン2025」では、コロナ禍終息後のインバウンド拡大や、ロシア・ウクライナ情勢等の地政学リスク増大をはじめとした社会不安を引き起こしている各種事件・事故が増加していることに加え、最近の人手不足対策の必要性からも、これまで以上に空港をはじめとした重要施設等において、高性能なセキュリティ機材のニーズが拡大し、マーケット開拓が着実に進展しております。今中計においても、鉄道や大規模集客施設等いわゆるソフトターゲットのテロ対策や、物流施設における盗難・不正などによる損失を防ぐ「ロスプリベンション」対策、データセンターなど高度なセキュリティが求められる施設等の需要に対し最新鋭の機材を提案することで、広範なセキュリティニーズを取り込み、セキュリティビジネスのマーケット開拓を鋭意進めてまいります。 (3)次世代型防災特殊車輌マーケットの創造 前中期経営計画「テイセン2025」においては、災害の多様化、技術革新及び省人化ニーズに対応し、新たな価値を提供する次世代型防災特殊車輌の企画・設計・開発・製造に取組んでまいりました。帝国繊維グループは、新中期経営計画においてもこの取組みを更に加速し、市場ニーズを踏まえつつ、防災の将来の在り方を見据えた新型車輌の開発や商材の充実に注力し、引き続きマーケット創出に邁進してまいります。 (4)基盤事業(ホース・機材・車輌・消防被服)の拡大・発展 消防ホース、防災資機材、防災車輌、消防被服事業はそれぞれ帝国繊維の基盤事業であり、消防防災分野全般においてのトップサプライヤーの地位を確たるものとするべく、市場ニーズや環境変化に対応した新製品・新商材の開発による市場の拡大・発展に努めてまいります。 2.営業を支える下野・鹿沼両工場の革新 前中期経営計画期間中、帝国繊維グループの生産拠点としての鹿沼・下野両工場においては、品質維持・向上と製造コスト低減を実現するため、「5S3定」等の基本に立ち返った工場品管の再構築に取組み、一定の成果を得ることができました。新中期経営計画では「コスト・品質管理機能の強化と定着」はもちろんのこと、技術・開発機能を徹底して強化し、「製造拠点」から「技術集約拠点」への脱皮を目指します。また、特に下野工場においては、消防関係者のみならず、防災に携わる広範なニーズに応え、様々な技術や情報を提供することが出来るよう、これまで以上に教育・訓練・実証実験等の機能を備えた施設の充実を図ってまいります。 3.アライアンスによる収益機会の創出 帝国繊維グループは、祖業である繊維事業についてはリネン(麻)および高機能な特殊繊維に絞り事業を継続しつつ、約30年前からは防災事業を中核に据えることで、収益力の強化と企業価値の向上に取組んでまいりました。「テイセン2028」においては防災分野のマーケットの開拓・拡大・深化による収益力強化に引き続き取り組んでいくとともに、テイセン未来創造計画の最終年、2032年度までには、更なる事業規模の拡大・収益基盤の充実を図るべく、アライアンス強化に向けた取組みを進めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 帝国繊維及び連結子会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローは、3「事業等のリスク」に述べる各項目の影響を受けますが、帝国繊維経営者は、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの動向を検討する上で、以下の指標が重要であると考えます。 ① 連結営業利益、連結経常利益 帝国繊維及び連結子会社の経営成績を把握する指標として、連結営業利益及び連結経常利益を重視しております。ただし、帝国繊維は大型案件の受注獲得有無及びその売上計上時期により業績が上下するため、単年度における利益額ではなく、3年程度の中期的なレンジでその水準を拡大させることを目指しております。「テイセン2028」では、「2028年度における連結営業利益水準58億円以上、連結経常利益水準70億円以上」を数値目標として掲げております。② 受注残 帝国繊維のビジネスは受注先行型であり、前期末の受注残が、翌期の売上の先行指標として有用であり、かかる指標を重視しています。また、各々の事業分野で、毎期確実かつ安定的に受注残を確保することを目指しております。③ 配当性向 利益配分につきましては、収益に応じた配当を行うことを基本としつつ、企業体質の一層の強化及び将来の事業展開に備えるための内部留保の充実を併せて図る方針としております。このような観点から、「テイセン2028」では、「総還元性向50%水準」を目指すことを利益配分方針として掲げております。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりでありますが、リスクを不確実性と捉え、機会とリスクに分け記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝国繊維グループが判断したものであります。 項目機会(〇)とリスク(●)主要な取組み◎品質リスク製品の欠陥●品質クレーム・トラブルによる信用失墜と市場の喪失設計力向上と品証体制の充実等を対応、財務基盤の充実◎コンプライアンスリスク独占禁止法下請法会社法等●法令違反等の場合、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁・信用失墜リスク管理体制強化と従業員への研修等により、コンプライアンスを徹底市場リスク消防等の予算・補助金〇予算・補助金の増額●予算・補助金の削減必要不可欠な幅広い商材の提供・民需等への展開法律・基準の改正等○規制強化等により帝国繊維が新たな市場を開拓できる可能性●規制強化等に対応できないこと等による市場喪失の可能性情報収集と高機能・高性能商材の提供競合出現●帝国繊維が優位な市場への他社参入性能の向上等により優位性を確保新商材・新技術○新たな商材・技術による帝国繊維が新たな市場を開拓できる可能性●新たな商材・技術による他社から帝国繊維優位市場が侵食される可能性海外サプライヤーとの連携強化により、最先端の商材・技術を準備・提供する災害○新たな防災ニーズが顕在化●社会的混乱、経済的損失防災・減災に向けた商材の準備、財務基盤の充実その他為替●為替変動による仕入価格上昇為替予約にてリスク低減主要原材料価格●天候・需給関係による仕入価格上昇販売価格への転嫁など生産設備の被災●水害・火災・地震等による被害生産拠点の防災体制の強化、保険等の活用サプライチェーン●災害等によるサプライチェーンの毀損・寸断情報交換、リスクへの協働商材調達先の多角化・拡充人材確保・育成●人材確保の不調○優秀な人材による事業の深化・拡大人材獲得手法を多角化社員教育の充実特に重要なリスクについては、項目の前に◎を付しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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