川田テクノロジーズ(3443)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 川田テクノロジーズグループは、川田テクノロジーズ、子会社14社、関連会社12社で構成され、鉄構セグメント、土木セグメント、建築セグメント、ソリューションセグメント及びその他事業を主な事業の内容とし、更に各事業に関連する研究やサービス等の事業活動を展開しています。 川田テクノロジーズは川田工業株式会社の純粋持株会社として2009年2月27日付で設立され、川田テクノロジーズグループ全体の経営計画管理、グループ企業の調整・指導及び各事業に関する研究開発等の業務を行います。また、川田テクノロジーズは特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 なお、川田テクノロジーズグループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであり、セグメントと同一の区分であります。セグメントの名称主な事業内容主要な会社名鉄構鋼製橋梁(鋼橋)及び建築鉄骨の設計・製作・架設据付、鋼材製品の販売川田工業㈱、富士前鋼業㈱土木PC橋梁、プレビーム橋梁の設計・製作・架設据付及び橋梁保全工事請負川田建設㈱建築一般建築及び国内におけるシステム建築の設計・工事請負川田工業㈱ソリューションソフトウエアの開発・販売及びシステム機器の販売、橋梁等の構造解析及び設計・製図川田テクノシステム㈱次世代型産業用ロボット等の製造及び販売カワダロボティクス㈱各種機械装置、コンピューターシステム、ソフトウエアの開発・設計・販売及びコンサルティングカワダロボティクス㈱その他橋梁付属物の販売㈱橋梁メンテナンス航空機使用事業東邦航空㈱、新中央航空㈱建設工事の請負並びに企画、設計、監理及びコンサルティング佐藤工業㈱ 事業の系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 川田テクノロジーズグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において川田テクノロジーズグループが判断したものであります。 (1)経営方針 川田テクノロジーズグループは、「安心で快適な生活環境の創造」の経営理念に基づき、安全で高い品質の社会インフラ、サービスの提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。また、誠実・公正で透明性のある企業活動と社員一人ひとりの高い倫理観に基づいた行動を通じて、あらゆるステークホルダーから信頼され続ける企業となるべく努力してまいります。さらに、安定的な受注と利益を確保し、市場競争力の維持・強化に努め、新しい成長領域の構築に向けた投資を推進しながら、企業価値の向上を目指してまいります。 (2)経営環境及び対処すべき課題セグメント経 営 環 境対処すべき課題鉄 構(橋梁事業)・主流であった新設は減少傾向、補修や修繕への市場シフトが継続。新設は特に近年市場を牽引してきた高速道路会社の減速が足下で著しい・余剰生産力を抱えたプレーヤーによる受注競争の激化と採算性悪化を懸念・大型プロジェクト「大阪湾岸道路西伸部」の設計作業中。数年内に製作・施工部分が発注される見通し。以降も継続的に大型物件が計画中(橋梁事業)・減少する新設発注におけるシェア拡大を狙うとともに、補修、修繕はもちろん大規模構造物を扱う民間物件の獲得も狙う・技術提案力の強化、確実な設計変更獲得の積み上げで採算性の堅守向上を図りつつ、人的リソースの最適配置を推進・大型案件を見据えた計画的な人材の獲得と育成、設備の確保に取り組む(鉄骨事業)・諸物価高騰や担い手不足に起因する発注控え、先送りなどで発注量の落ち込みが目立つ。短期的に厳しい価格競争を想定・中期的には、首都圏など大都市圏中心に難度の高い大型物件の出件を多く想定(鉄骨事業)・高難度物件を「作って建てる」ことができる唯一のファブリケーターとして、高付加価値製品の選別受注を徹底し、着実に受注、売上、利益を積み上げる・工場における製作時期の最適化や、図面の3D化を推進し、生産性向上を図る土 木・新設の発注量は減少傾向が継続。老朽化を受けた床版取替、保全への市場シフトが著しいが、足下では発注時期の先送りなどあって足踏み、受注競争激化を招来・建設コスト高騰、担い手不足などで受注残の消化が想定通り進まず・ゼネコンなど異業種を巻き込んだ業界再編進む・受注能力、施工能力強化のため、特に施工管理者の育成と支援に注力。ボトルネックになる有資格者を積極育成・技術や製作でも収益を積み増す体制を構築。提案力を磨くシステムを強化し、高付加価値化、高収益化を目指す。また、建築資材としてプレキャスト製品の活用、拡販を目指す・アライアンス等で最適ポジショニングを推進建 築・旺盛な建設ニーズと業界の担い手不足により需給が引き締まりを見せるなか、総じて好調な受注環境が継続すると見込まれるも、建設コスト高騰による採算性低下や人的リソースのボトルネック化による受注機会の逸失が懸念材料・物流インフラの老朽化対策や機能性向上が課題化、ターゲットの倉庫需要は堅調な推移を見込む・確実な受注のため、建物の価値を高める技術提案力や課題解決力を磨き、他社との差別化、顧客満足度の向上を目指す・VE・CDで建物価値の最大化を図りつつも、積極的な情報交換でコスト増の価格転嫁に努め採算性確保・情報の蓄積、管理、運用の各プロセスでDXを活用し、生産性向上を図る セグメント経 営 環 境対処すべき課題ソリューション(ソフトウエア関連事業)・AIなど情報技術の進歩が急速に進むなか、国土交通省の「BIM/CIM原則適用」など、深刻化する社会インフラの老朽化、建設業界の担い手不足問題を建設DXで解決する取り組みがさらに加速・3次元CADに加えクラウド事業も収益の柱へと大きく成長を遂げた。新たな成長の種を模索(ソフトウエア関連事業)・既存製品の洗練、新技術サービスの導入ほか、政府系クラウドの構築実績を背景に中央官公庁物件への取り組みも強化。建設以外の新市場へ挑む・着実な成長を継続するための研究開発、事業投資、人材育成、ブランディングに邁進・「公共インフラの問題を、DXでなんとかする」べく、ソフトウエア企業から「情報サービスコンサルタント」への進化を遂げる(ロボット関連事業)・人件費高騰や担い手不足を背景に、ロボット利活用に熱視線・世界で開発競争が激化。実運用段階へ・ヒューマノイドロボット市場は急速に拡大の兆し。将来的には現在の自動車産業へ匹敵する規模となる可能性も(ロボット関連事業)・人型×双腕型の特色を生かし、現場課題をロボットで解決するソリューションを提供・プロセス標準化による導入容易化を継続。導入ハードル下げ潜在需要の掘り起こしに努める・製造現場の多様な環境により適合する次世代ロボットの開発推進セグメント共通・中東情勢の緊迫化を受けた、特に石油由来製品の高騰、逼迫化傾向・グループ内の緊密な情報交換により必要量や時期の早期把握を図りつつ、必要十分量の適時発注による全体最適な資材調達を徹底 川田テクノロジーズグループは、「事業ポートフォリオの方向性を明確にし、KAWADA VISIONの実現を目指す」をテーマに、2026年5月に「第4次中期経営計画(2026年度~2028年度)」を次のとおり策定・公表しています。 (第4次中期経営計画の概要)① 経営課題事業の成長と拡大・既存事業と成長事業でのバランスの取れた収益基盤・全体最適を追求した事業ポートフォリオ改革将来に向けた投資の強化・設備投資やDXを通じた生産性向上・「建設」×「ロボティクス」を軸とした研究開発加速・社会・環境課題解決に向けた技術開発・事業領域の拡大サステナビリティ経営・カーボンニュートラルに向けた取り組みの加速・自然資本・生物多様性への対応の第一歩・人的資本経営の拡充・人権尊重経営の推進資本効率経営・企業価値向上に資する取り組み強化・経営モニタリング体制の強化 ② 基本方針両利きの経営の強化基幹事業と成長事業でのバランスの取れた収益基盤の確立を目指すとともに、事業ポートフォリオ改革を加速させる「川田ならでは」の技術開発担い手不足が顕在化するなか、川田の強みである「建設」×「ロボティクス」で省人化、省力化技術の開発を加速させるサステナビリティ経営の進化サステナビリティの取り組みをこれまでの個別活動である「点」から組織的な連携による「線」、そして社会的価値創出の基盤となる「面」へと進化させる資本効率経営の深化と株主還元の充実収益性を重視しつつ、自己資本に対するリターンを指標としたROE経営を深化させるとともに、さらなる株主還元の充実を図る ③ 数値目標 目標値売上高(3か年累計)3,830億円以上営業利益(3か年累計)235億円以上当期純利益①(3か年累計)232億円以上当期純利益②(3か年累計、持分法投資損益を除く)159億円以上ROE①(最終年度)8.0%以上ROE②(最終年度、関係会社株式を除く)10.0%以上配当性向(3か年平均)30.0%目途総還元性向(3か年平均)50.0%目途 川田テクノロジーズグループは、今後ともさまざまな環境変化に適切に対応し、安定的な利益を確保することで企業価値を向上させ、全てのステークホルダーに満足していただけるよう「八方よし」の精神のもと努力してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において川田テクノロジーズグループが判断したものであります。 主なリスク主な対応策・取り組み①市場リスク 鉄構セグメントにおける鋼橋事業並びに土木セグメントにおけるPC橋事業(以下「橋梁事業」)は、その相当部分が国、地方自治体、高速道路会社からの発注であり、政策や財政状況の悪化などにより発注量が想定を大きく下回る可能性があります。 また、鋼橋事業では発注者側の予算が金額ベースで設定されるため、同額の予算でも資材や人件費等の上昇の影響による発注単価の増加により、重量ベースでは減少する可能性があります。すなわち、同額の受注であっても工場の生産量(稼働率・操業度)が低下する可能性があります。 さらにまた、橋梁事業においては、市場が新設から補修・保全にシフトしてきており、工場製作を中心とした事業から現場施工を中心とした事業へと変わりつつあり、この変化に適切に対応できない場合、業績に影響が出る可能性があります。 鉄構セグメントにおける鉄骨事業と建築セグメントにおける建築事業は、その相当部分が民間からの発注であるため、景気後退等により設備投資が減少する可能性があります。建設市場の著しい縮小により、受注が低迷した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、「第4次中期経営計画」に掲げる各種施策を推進し、橋梁事業においては、新設事業の受注活動強化を図るとともに、新たな市場として拡大が見込まれる更新、保全事業への対応力強化を推し進めてまいります。 鉄骨事業と建築事業においては、競争力強化に向けた新たな技術開発や設備投資による効率化を図り、生産性向上に取り組んでまいります。また海洋構造物に代表される橋梁以外の鋼構造物への取り組みを加速させるとともに、各事業が持つ専門的な技術を活かしてシナジー効果を高め、「土木×建築」、「メタル×PC」、「つくる×建てる」の二刀流で、事業領域の拡大を通じた収益源の多様化にも取り組んでまいります。②収益変動リスク 川田テクノロジーズグループの基幹事業である橋梁事業や鉄骨事業、建築事業は請負事業のため、請負契約後の工事期間中に鋼材等の原材料や輸送費、労務費の上昇リスクが内在しており、請負金額に反映することが困難となった場合には、採算性が悪化するリスクがあります。 また、サプライチェーンの混乱による原材料調達の長期化及び価格高騰等調達面に制約が発生し、生産・施工計画を見直す状況になった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、早期の調達や多様な調達先の確保を図ることで採算性の悪化リスクを回避・軽減してまいります。また発注者との契約に物価スライド条項を含めるなど、コスト増加分を請負金額に転嫁できる契約内容にするとともに、発注者と情報共有を図り、交渉を早期に進めるなどの対策を実施しています。③事故によるリスク 川田テクノロジーズグループの基幹事業である橋梁事業や鉄骨事業、建築事業においては、工場製作及び現場施工が大半を占めています。万が一事故が発生した場合には、事故による直接的な損害と補償費用が発生するだけでなく、指名停止等の処分や工事成績評点への影響などで、その後の受注活動に影響が生じ、業績にも影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、安全管理の専門部門を設置し、労働災害の撲滅に向けた全社的な安全管理体制を構築するとともに、労働災害事例の水平展開や役職員のパトロールにより重大労働災害に繋がるリスクについて、複数の視点で管理することにより未然防止に努めています。 主なリスク主な対応策・取り組み④品質不具合による瑕疵等のリスク 川田テクノロジーズグループで製作している製品及び現場施工の品質につきまして、万が一重大な瑕疵が発生した場合には、その是正・回復費用や損害賠償費用だけでなく、顧客からの信頼失墜や風評リスクで、結果として業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、国際マネジメントシステムの国際認証であるISO9001を取得し、厳格な品質マネジメント体制を構築するとともに、品質管理の専門部門を設置し、品質不具合事例の水平展開や役職員のパトロールにより品質不具合に繋がるリスクについて、複数の視点で管理することにより未然防止に努めています。⑤工事遅延リスク 橋梁事業に関して、鋼材等の原材料や資機材、購入品が当初予定した時期に納品されない場合に工程が遅れる可能性があります。また実際の架設現場の状況が想定と異なった場合や下部工工事に遅れなどが生じた場合、発注者と協議のうえ架設工法を見直すケースがあります。その場合、原価の発生時期と架設工法変更に係る設計変更契約の締結時期にずれが生じ、原価が先行することで一時的に収益が悪化するなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、工事の遂行にあたってはフロントローディングを確実に実施し、工事リスクの早期把握によりリスクの低減を図るとともに、架設工法変更等に伴うコスト増加分は、その設計変更内容を発注者と情報の共有を図り、早めに協議を行うことで原価先行の影響を低減してまいります。⑥法令等に関わるリスク 川田テクノロジーズグループの事業は、建設業法や労働安全衛生法等の各種法的規制を受けます。万が一法令違反が発生した場合には、指名停止、営業停止等の処分により業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、事業推進に密接な関わりを持つ法令や規則等を遵守するため、法務部門による講習会を実施し啓蒙活動を行うとともに、監査部門による内部監査や役員による現場パトロールの実施により法令遵守の徹底に努めています。⑦取引先の信用リスク 川田テクノロジーズグループでは、発注者・協力業者などの取引先に信用不安が発生した場合には、貸し倒れの発生や引当金の計上、工程の遅延などにより業績が悪化する可能性があります。 当該リスクの対応策として、新規の発注者の際は、発注者の与信並びに支払条件などを検証し、工事代金回収不能リスクの回避を図り、協力業者と新たな取引を開始する際には、原則として財務状況等を審査したうえで発注することでリスクの軽減に努めています。⑧為替の変動リスク 川田テクノロジーズグループの持分法適用会社は海外での事業を行っているため、外貨建の債権債務が発生します。このため大幅な為替変動が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、請負工事代金の受領通貨と工事原価の支払い通貨を現地通貨で一致させ、入出金の時期も概ね一致させるなどの対応によりリスクの軽減に努めています。また事業を行うことで累積する収益部分の預金については、為替の変動リスクの影響を軽減するために、現地の資金状況に応じて適宜円転し、リスクの軽減に努めています。⑨自然災害等大規模災害によるリスク 川田テクノロジーズグループは、鉄構セグメント及び土木セグメントにおいて全国5か所に工場を保有しています。それらが所在する地域におきまして大規模災害等で操業に支障が出た場合は、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、橋梁事業や建築事業の現場は屋外での作業が中心となりますので、季節や天候などの自然条件の影響を受ける可能性があります。 当該リスクの対応策として、影響を最小限に抑えるべく、災害時の事業継続計画(BCP)を策定し、大地震を想定した実践的なBCP訓練を実施しています。その中で従業員等の安否や施工中の現場の被害状況を確認するなど、企業としての防災力、事業継続力の向上に取り組んでいます。⑩固定資産の減損に関わるリスク 川田テクノロジーズグループは、鉄構セグメント及び土木セグメントの事業に係る固定資産として全国5か所に工場を保有しています。今後、工場における採算性が悪化した場合には減損損失を計上する必要性が生じ、業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、各工場において製造できる製品の多様化や製造工程の効率化・コスト削減等で採算性の維持・向上を目指すとともに、設備投資については将来的な市場環境並びに投資対効果の検証を綿密に行い、減損リスクの回避に努めています。 主なリスク主な対応策・取り組み⑪保有資産の時価変動リスク 川田テクノロジーズグループが保有する不動産・有価証券の資産は時価が下落した場合、業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、保有する資産は時価評価等を通じてモニタリングしており、遊休不動産で将来的に活用の見込みがない場合は売却に向けた検討を進めています。また政策保有株式は、年に一度、保有目的及び経済的合理性等を検証し、保有効果が薄れたと判断した場合は適宜、売却に向けた手続きを進めています。⑫有利子負債への依存と金利変動によるリスク 川田テクノロジーズグループには相当額の有利子負債(借入金、私募債)が存在します。橋梁事業や鉄骨事業につきましては、その事業形態から運転資金の立て替えが恒常的に発生し、特に近年の橋梁事業では案件の大型化や長期化が進んでいることからその傾向が強まっています。将来において資金調達に支障が出た場合や調達金利が上昇した場合には、事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、運転資金は金融機関からの借入金(銀行引き受けの私募債含む)により調達しており、2026年3月末時点での借入金は合計174億円となっています。川田テクノロジーズグループでは取引銀行14行との当座貸越契約の弾力的な運用と年度計画に沿った長期借入金の調達で対応しており、平素より川田テクノロジーズグループの事業計画や業績見込等を適時適切に説明し、円滑な調達に努めています。⑬情報セキュリティに関わるリスク 川田テクノロジーズグループにおきましては、業務の効率化のためICT化、ネットワーク化を進めていますが、その社内システムに対し外部からのサイバー攻撃や従業員の不正等により保管しているデータが消失・損壊した場合や個人情報、機密情報が漏洩した場合、その復旧費用や損害賠償だけではなく、事業遂行に大きな影響や社会的な信用が失墜し、結果として業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、「情報セキュリティポリシー」を制定し、情報管理体制を確立するとともに、リスクの変化に応じた技術的な対策及び教育・啓発等の人的マネジメント対策を継続的に実施することで、個人情報、機密情報の漏洩防止に努めています。⑭不適切な財務報告リスク 従業員の不正や誤謬等により財務報告が適正に行われなかった場合には、ステークホルダーからの信用が失墜し、結果として業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、川田テクノロジーズグループは、財務報告の適正性を確保するために内部統制体制を整備し、会計処理がマニュアルに則って適正に行われているかのモニタリングを行うとともに、正確な財務報告に関する啓発教育を継続的に行い、内部統制の実効性確保に努めています。⑮気候変動に関するリスク 気候変動に関するリスクは、脱炭素化への移行に伴うリスクと、気候変動そのものによる物理的なリスクの2つに大別されます。 移行リスクとしては、環境規制の強化など低炭素化への社会的要請が高まるなか、環境に配慮した製品やサービスを提供できない場合、競争力の低下を通じて受注機会の喪失につながる可能性があります。 物理的リスクとしては、気温上昇により、労働環境の悪化による作業効率の低下が発生し、運営コストの増加や人材確保が困難になる可能性があります。 当該リスクの対応策として、緩和策と適応策の2つの観点から推進しています。 緩和策としては、SBTi(Science Based Targets initiative)の認定を取得した温室効果ガスの排出削減目標を設定し、その達成に向けた気候移行計画を策定するとともに、その実行・モニタリング・改善に努めてまいります。 適応策としては、「KAWADA VISION 2030」の重点方針に「DX」を掲げ、ロボットやAIなどのデジタル技術の活用を加速させています。 これらの取り組みを通じた作業環境の改善や省人化・省力化により、生産性の向上と安定的な事業運営の確保に努めてまいります。 主なリスク主な対応策・取り組み⑯人権に関するリスク 川田テクノロジーズグループの事業活動はサプライチェーンを含む広範な領域に及んでおり、ハラスメント、労働安全衛生、長時間労働、気候変動に起因する人権への影響、腐敗防止等、多岐にわたる人権課題への対応が求められています。 これらへの対応が不十分な場合、社会的信用の失墜、従業員の生産性低下、離職率の上昇、取引先や投資家からの信頼喪失を招き、川田テクノロジーズグループの業績及び企業価値に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、川田テクノロジーズグループは国際連合の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく「人権方針」を制定し、担当役員を配置いたしました。また、人権デュー・デリジェンスの一環として人権リスクのアセスメントを実施し、川田テクノロジーズグループ及びサプライチェーンにおける人権課題の特定・評価を行いました。 現在は、「サステナブル調達方針」及び「サステナブル調達ガイドライン」を策定しています。 今後は、これらの方針・ガイドラインの取引先への周知を図るとともに、アセスメント結果の社内への統合と適切な措置の実施、進捗の追跡調査及び情報開示を進め、サプライチェーン全体における人権尊重の実効性を高めてまいります。⑰人材の確保・育成に関するリスク 川田テクノロジーズグループの持続的成長において、人材の確保・育成は極めて重要です。少子高齢化や労働市場の変化、技術革新の進展などにより、必要なスキルや知見を持つ人材の採用・定着が困難となるリスクがあります。また、従業員のエンゲージメント低下や人材流出が生じた場合、競争力の低下や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクの対応策として、人材育成方針及び社内環境整備方針に基づき、グループ各社の事業特性を踏まえつつ、以下の取り組みを推進しています。 採用面では、優秀な人材の確保を目的としたリファラル採用制度(社員紹介採用手当)を導入しています。育成面では、社員一人あたりの平均研修時間の把握・管理に向けた体制整備を進めています。また、従業員エンゲージメントの向上及び人材の定着を図るため、上長による個別面談を実施するとともに、従業員の健康維持及びワークライフバランスの向上を図るため、休暇制度の拡充をはじめとする職場環境の改善に取り組んでいます。 川田テクノロジーズグループは、人材こそが持続的成長の根幹であるとの認識のもと、引き続き人材の確保・育成及び職場環境の整備を図ってまいります。⑱自然資本・生物多様性に関するリスク 川田テクノロジーズグループの鉄構・土木セグメントにおける事業活動は、自然資本及び生物多様性に大きく依存するとともに、これらに対して影響を与える立場にあると認識しています。自然資本の損失や生物多様性の劣化が進行した場合、資材調達・施工環境・事業継続性に支障をきたし、将来的に事業の継続が困難となる可能性があります。 当該リスクの対応策として、環境方針及び生物多様性方針を策定し、川田テクノロジーズグループとして目指すべき方向性と基本的な考え方を定めています。また、TNFDが推奨するLEAPアプローチに基づく自然資本・生物多様性への依存・影響・リスク・機会の分析・評価を進めています。今後は、この分析・評価の結果を踏まえ、必要となる対応策の策定とその実行をしてまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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