ケイアイスター不動産(3465)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 ケイアイスター不動産グループは、ケイアイスター不動産および連結子会社24社及び持分法適用会社20社により構成されており、その主たる事業は、分譲住宅の販売を行う「分譲住宅事業」、注文住宅の請負を行う「注文住宅事業」であります。 セグメント別の詳細は次のとおりであります。 ① 分譲住宅事業 分譲住宅事業においては「高品質、だけど低価格なデザイン住宅」を安定的に提供することで、企業価値の持続的な向上を実現し、地域・社会・環境の発展に貢献する『豊・楽・快(ゆたか)』なくらしの創造を目指しています。 規格型デザインを基盤としながら、各地域の特性や周辺環境に応じた住宅設計を行っており、この独自のアプローチにより、高品質でありながらコストパフォーマンスに優れた住宅を提供し、価値創造に寄与してきました。今後は、大都市圏を中心に戦略的な店舗展開と用地仕入を積極的に進める一方、生産性の向上を通じて利益率の改善を図り、さらなる成長を目指します。 ② 注文住宅事業 注文住宅事業においても、「高品質、だけど低価格なデザイン住宅」の提供を目指し、規格型の注文住宅を中心に事業を展開しています。フルオーダー型の注文住宅に比べ、安定した品質で低価格な住宅を短期間で提供できる体制を構築し、規格の充実を図ることで、注文住宅に求められる自由度を高めています。さらに、規格型住宅は分譲住宅事業とのシナジーが高く、特にケイアイスター不動産独自の「1棟からのコンパクト分譲」で培われた生産管理や品質管理の体制、多様な分譲地から生まれる多彩なプランの蓄積、調達・生産面におけるスケールメリットの共有といった、シナジーの最大化を図っています。 事業の系統図は、次のとおりであります。[事業系統図]
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ケイアイスター不動産グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ケイアイスター不動産グループが判断したものであります。 経営理念及び方針 ケイアイスター不動産グループは1990年の創業以来、「豊かで楽しく快適なくらしの創造をめざす『豊・楽・快(ゆたか)』創造企業」を経営理念として掲げるとともに、「すべての人に持ち家を」をビジョンに定め、すべての従業員が“本当に豊かな住まいとは何か?”を常に追求し、住まいづくりに取り組んでいます。 また、ケイアイスター不動産グループの事業は、お客様、従業員、不動産仲介会社・サプライヤー・協力工務店などのパートナーの皆様、地域社会、そして株主の皆様と、多くの方々に支えられています。私たちは、すべてのステークホルダーの皆様と、これからも持続的に相互に発展し、関わるすべての方々とともに『豊・楽・快』な未来を実現していきます。 経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき課題等 ケイアイスター不動産グループが属する住宅業界は、中長期的には、少子高齢化や世帯数の減少に伴い、今後も新築住宅着工戸数は緩やかな減少傾向が続くと見込まれます。 こうした経営環境を踏まえ、ケイアイスター不動産グループは「中期経営計画2028」を公表することにより、事業成長への強い意志とコミットメントを社内外に共有し、「戸建住宅事業の成長」「戸建住宅事業以外の事業の拡大」「経営基盤の強化」の3つの方針を掲げ、2028年3月期の売上高5,000億円、純利益180億円の達成に向けて、全社員一丸となって取り組んでいます。 ① 分譲住宅事業の成長 日本国内では、少子高齢化及び人口・世帯数の減少に伴い、新築住宅の着工戸数は緩やかな減少が続くため、地域毎に人口動態の変化を踏まえて事業戦略を考える必要があります。 分譲住宅事業の成長については、ケイアイスター不動産グループの経営戦略上、一定規模までのシェア拡大は必要不可欠と考え、当面の目標を販売棟数15,000棟/年、年平均成長率を10%以上として、販売棟数増加に向けた事業戦略を講じます。具体的には、ケイアイスター不動産グループが今後展開する事業エリアを「安定成長エリア」「拡大注力エリア」「ネットワーク活用エリア」に区分し、新規出店や事業提携・M&A等、それぞれ最適な投資戦略を推進することで、事業の成長及びシェアの拡大を進めてまいります。 なお、2026年3月期の販売棟数は9,232棟、連結売上高は前年比+13.3%となりました。 ② 分譲住宅事業以外の事業拡大 分譲住宅事業以外の事業については、次の3つの取り組みを展開し、2028年3月期までに分譲住宅事業以外の連結売上高構成比を現在の5%から15%へ伸張させる方針です。ⅰ 分譲住宅事業を深化させた既存事業の拡張 ・・・ 注文住宅事業、中古住宅再生事業、アパート・収益不動産事業、分譲マンション事業ⅱ 海外事業の拡大 ・・・ 豪州、米国ⅲ 顧客LTV(Life Time Value)の最大化 ・・・ リフォーム事業、ストック事業 なお、2026年3月期の分譲住宅事業以外の連結売上高構成比は7.1%となりました。 ③ 経営基盤の強化 経営基盤の強化については、経営の仕組み化を通じて、数字を主体とした「経営の見える化」を徹底することで事業リスク評価を強化し、より迅速な投資判断及び実行が可能な体制を構築してまいります。また、企業の持続的成長を支えるため、人材の量的確保と育成による質的向上を目的とした人的資本戦略を推進してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 ケイアイスター不動産グループでは、これらリスクを十分に認識した上で、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載する方法などにより、事態の発生を回避するとともに発生した場合には的確な対応を行うための努力を継続してまいります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてケイアイスター不動産グループが判断したものであります。 (1) 住宅市場の動向について ケイアイスター不動産グループが属する住宅業界は、住宅需要の面では、お客様の住宅購入意欲が景気や金利の動向、住宅に関わる税制や優遇措置等の影響を受けやすいという特性があります。また、住宅供給の面では、競合他社の動向や市場在庫、地価・資材価格・人件費の変動等により、住宅価格及び住宅供給数に影響を及ぼす可能性があり、急激な変化が起きた場合には財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ケイアイスター不動産グループでは、住宅の需給状況を常に分析しており、新規エリアへの進出や既存エリアでの仕入・販売を判断しております。また、在庫回転率を重視したコンパクト分譲を展開することで、上記のリスクを分散・最小化しています。 (2) 有利子負債への依存について ケイアイスター不動産グループは、住宅用地の取得資金やM&A資金を主に金融機関からの借入れにより調達しており、当連結会計年度末における総資産に占める有利子負債の比率は62.5%になります。そのため調達環境が悪化した場合、予定した時期・規模で資金を調達できない可能性があります。また、有利子負債の一部には財務制限条項が付されており、これに抵触した場合に期限の利益を喪失する可能性があります。 資金調達リスクを低減するため、キャッシュマネジメントシステム等によるグループ資金の効率化を図るとともに、金融機関との良好な関係の維持・強化に努めています。また、財務制限条項については、様々なシナリオを想定した検討及び早期の対応を行っており、抵触するリスクは低いと判断しておりますが、事業規模の拡大に合わせて金融機関と条件等を協議し、適宜見直しを図っております。 (3) 棚卸資産の保有について ケイアイスター不動産グループが保有する販売用不動産等の棚卸資産は、景気や金利の動向、不動産市況、競合他社との価格競争、不動産及び金融関連の法令や政策等の影響を受けるため、保有期間の長期化や販売価格の下落により、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ケイアイスター不動産グループでは、在庫回転率を重視したコンパクト分譲を展開しており、棚卸資産の保有期間を適切に管理することで、長期化や価格下落のリスクを低減しています。 (4) 人的資本について ケイアイスター不動産グループは、事業を拡大し持続的に成長するために、人材の確保と育成を重要な経営課題と位置付けております。また、住宅建築においては、施工業務の大部分を協力業者に依存していますが、住宅建築業界では職人不足と高齢化が社会問題化していることから、協力工務店等の地域パートナーの確保も重要な経営課題と位置付けております。そのため十分な人材及び協力業者を確保できない場合は、新規エリアや新規事業への進出が遅れ、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、人的資本に関する戦略、指標と目標については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)「戦略」並びに「指標及び目標」① 人的資本」に記載のとおりです。 (5) 法的規制について ケイアイスター不動産グループは、事業を展開する上で様々な法的規制の適用を受けており、具体的には、宅地建物取引業法、建設業法、建築基準法、国土利用計画法、住宅品質確保促進法、廃棄物処理法、下請法、個人情報保護法等の法令を遵守しております。これら法的規制の大幅な改正や重大な法令違反が発生した場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ケイアイスター不動産グループでは法令遵守を徹底するため、関連する規程等の整備、研修の実施、内部監査部門や監査役による監査等を行っており、当連結会計年度末において事業活動に影響を及ぼす法令違反等は発生しておりません。また、事業に関連する法的規制の新設やの改廃については、その動向及びリスクを評価し、対策を協議しております。 (6) M&A、新規事業等について ケイアイスター不動産グループは、事業エリアの拡大と事業領域の充実を図るため、M&Aや海外事業等への進出を積極的に行っております。そのため期待した効果が現れないことや計画が予定どおり進捗しないこと等により、将来の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 M&Aや新規事業への進出に際しては、外部専門家の助言を含む調査を実施し、取締役会において審議しております。また、統合プロセスや新規事業の進捗状況についても取締役会に報告し、対応策等を検討しています。 (7) 特定人物への依存について ケイアイスター不動産の代表取締役社長である塙圭二氏は、最高経営責任者として経営方針や経営戦略の決定等、事業活動上の重要な役割を果たしております。ケイアイスター不動産においては、同人に過度に依存することがないよう、合議制や権限委譲の推進を図っておりますが、現時点において同人が何らかの理由により経営者として業務を遂行できなくなった場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 中東情勢による事業及び業績への影響について 中東情勢の緊迫化に伴い、世界的に原油価格の高騰や石油化学製品を中心としたサプライチェーンの混乱が生じており、ケイアイスター不動産グループが属する住宅業界全体においても、建築資材や住宅設備の価格高騰やサプライチェーンの混乱が生じる可能性があります。 ケイアイスター不動産グループでは、取引先各社と部資材の円滑な供給に関して常に協議しており、平時より協力会社及び取引先の雇用の維持及び取引の継続を目的としたパートナーシップ強化の一環として先行発注を行っていること、新型コロナ禍でのサプライチェーンの混乱やウッドショック等の経験を踏まえて調達ルートを分散化していることから、現時点において当面における住宅供給に関する懸念はありませんが、引き続き中東情勢や市場動向を注視し、リスク分析とその対応に努めてまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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