ジェイ・エス・ビー(3480)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ジェイ・エス・ビー(3480)の株価チャート ジェイ・エス・ビー(3480)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

ジェイ・エス・ビーグループは、ジェイ・エス・ビー(㈱ジェイ・エス・ビー)、連結子会社9社から構成されており、不動産賃貸管理事業及びその他事業を営んでおります。

ジェイ・エス・ビーグループは全国的な事業展開を行っており、2025年4月現在の管理戸数は99,300戸、管理棟数は2,711棟となっております。(北海道地区 3,850戸/84棟、東北地区 9,234戸/164棟、首都圏地区 25,891戸/655棟、東海・北信越地区 9,389戸/244棟、京滋地区 17,952戸/689棟、阪神地区 11,031戸/265棟、中国・四国地区 9,540戸/293棟、九州地区 12,413戸/317棟)

2025年10月現在の直営店舗数は85店舗となっております。(北海道地区 3店舗、東北地区 3店舗、首都圏地区 19店舗、東海・北信越地区 13店舗、京滋地区 11店舗、阪神地区 8店舗、中国・四国地区 10店舗、九州地区 18店舗)

ジェイ・エス・ビーグループの事業内容及びジェイ・エス・ビーと関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

 

(1)不動産賃貸管理事業

ジェイ・エス・ビーは、主に学生を対象としたマンション(以下「学生マンション」という。)の企画提案、竣工後の建物の賃貸運営及び管理業務を行っております。

具体的には、ジェイ・エス・ビーオリジナル仕様の学生マンション等を不動産オーナーに企画提案し、建物が竣工した後はジェイ・エス・ビーが一括借上を行い、オーナーに対する家賃保証を行った上で、学生等の入居者に転貸することを主たる事業としております。また、不動産オーナーと入居者間で賃貸借契約を締結する運営方式の場合には、入居に応じジェイ・エス・ビーグループにて家賃回収代行を行っております。なお、建物メンテナンスや入居者サポート業務、アセットマネジメント会社からのプロパティマネジメント業務の受託及び大学等からの学生寮の企画・運営業務の受託も行っております。

ジェイ・エス・ビーが運営を受託した学生マンション等の入居者募集業務及び仲介業務は、㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークが行っており、その対象は学生や社会人、法人等となります。

建物及び付帯設備メンテナンスや入居者管理業務については、ジェイ・エス・ビーが不動産オーナーから受託し、当該業務の多くを㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークに再委託しております。また、物件のリフォーム提案業務も建物メンテナンス業務の一環として行っております。物件改修工事については、建設業免許を有する総合管財㈱が㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークから案件紹介を受け、不動産オーナーより受託しております。

各業務の主な内容は以下のとおりであります。

(学生マンションの企画提案、運営業務の受託)

ジェイ・エス・ビーが、不動産オーナーに対して主として学生マンションによる不動産の活用を企画提案し、竣工後のマンション運営業務の受託を行っております。ジェイ・エス・ビーグループで実施している不動産オーナーに対する営業手法としては、①建築会社、設計事務所、金融機関、会計事務所等の取引先からの紹介②既存オーナーからの管理受注依頼③独自調査による新規開拓先への営業などがあります。全体の受注比率としては①及び②のケースが70~90%程度と高く、①のケースにおいては工事を実施する建築会社、設計を実施する設計事務所から不動産オーナーの紹介を受け、共同でオーナーに対し事業提案を実施する、あるいは富裕層の情報を持つ金融機関から有効活用を考えている不動産オーナーの情報をヒアリングしジェイ・エス・ビーの事業を提案するという営業手法を活用し、事業を展開しております。

ジェイ・エス・ビーの学生マンション運営は、主に入居者募集や管理といった賃貸運営にかかる全ての業務をジェイ・エス・ビーにて行う運営管理委託方式で受託しております。

運営管理委託方式のうち賃料定額型は、ジェイ・エス・ビーと不動産オーナーの間で締結した契約に基づき、物件の稼働状況にかかわらず、ジェイ・エス・ビーがオーナーに定額の家賃を保証した上で一括して借上げ、ジェイ・エス・ビーが転貸人として学生等の入居者に転貸する方式であります。

また、委託型という運営方式では不動産オーナーの収入は入居に応じた入金実績がそのまま収入となります。賃貸借契約は不動産オーナーが直接借主と締結いたします。入居者募集、建物メンテナンス、入居者管理業務及び家賃回収代行業務等をジェイ・エス・ビーグループが受託しております。

(学生マンションの自社開発)

学生のライフスタイルに特化した学生マンションとして、立地・設備設計・デザイン・利便性、また、これまでジェイ・エス・ビーグループが培った運営ノウハウを通じて、入居後の総合的な生活サポートを追求したジェイ・エス・ビーオリジナル仕様の物件開発を行っております。これにより他社との差別化を図り、事業競争力の増強に努めております。

 

(主に学生向けの不動産仲介業務)

㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークが、ジェイ・エス・ビーが不動産オーナーから賃借した物件及び入居者管理業務や募集業務を受託した物件、他業者が管理を行う物件等の仲介業務を行っております。

入居者の資格を原則として学生等に限定していることから、卒業等による入退去の時期が一般の賃貸住宅と比較して把握しやすくなっております。こうした特徴を生かし、早期に次期入居者の募集を開始することで、空室の発生を抑え安定した稼働状況を維持することが可能となっております。また全国での直営店舗展開や、大学及び専門学校との提携、学生等のニーズに応える独自のサービス提供等により募集力を維持・強化しております。その他近年需要が高い留学生向けの仲介業務も行っております。なお、当該事業については宅地建物取引業法に基づき、国土交通大臣免許を取得しております。

(主に社会人、法人向けの不動産仲介業務)

㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークが、学生向けの不動産仲介業務と並行し、社会人や法人向けに賃貸用不動産の仲介業務を行っております。就職により社会人となる卒業生の住まい探しをはじめ、対象を学生に限定せず賃貸用不動産の仲介業務を行っているほか、宅地又は建物についての売買の代理や媒介も行っております。

(主に高齢者向けの不動産仲介業務)

㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークが、高齢者向け賃貸用不動産の仲介業務を行っております。

(建物メンテナンス業務、入居者管理業務)

ジェイ・エス・ビーが、不動産を所有するオーナーから建物や付帯する設備のメンテナンス業務(清掃管理業務・設備管理業務・小規模修繕業務等)及び入居者管理業務を受託し、当該業務の多くを㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワークに再委託しております。

入居者管理業務では、家賃請求、入退室管理、敷金精算、苦情処理等を行い、建物維持管理では日常の巡回点検をはじめ各種設備の維持管理、特殊設備管理等を行っております。

(家賃債務保証業務)

リビングネットワークサービス㈱では、ジェイ・エス・ビーが不動産オーナーから賃借した物件及び入居者募集業務を受託した物件等の賃借人を対象に、家賃債務保証業務を行っております。主に学生向け物件の賃借人を対象に家賃債務保証サービスを提供しております。

 

(2)その他事業

(学生支援サービス)

㈱OVOが企業の採用活動を代行し、学生の採用を目的とした企業説明会の開催の企画、サポート等を受託しております。学生に対しては、企業説明会や就職セミナー情報の提供を行うことで就職活動の支援を行っております。また、インターンシップ(学生が一定期間企業等の中で研修生として働き、自分の将来に関連のある就業体験を行える制度)の支援も行っております。

 

(日本語学校事業)

ジェイ・エス・ビーでは、海外からの留学生向けの日本語学校の運営を行っております。生活サポートとしてジェイ・エス・ビー管理マンションを学生寮として活用しております。

 

(不動産販売事業)

ジェイ・エス・ビーでは、販売用不動産として取得した土地、マンションや商業ビル等の不動産について、売主として第三者へ売却しております。なお、販売用不動産については原則として、転売までのジェイ・エス・ビー所有期間中、ジェイ・エス・ビーグループにて入居者募集を行い学生、社会人及び法人等に賃貸しております。

現在は、市況が活性化しているものの、中期的な動向が不透明なこと等を勘案して新規不動産の取得は差し控えており、今後の地価や不動産投資市場の動向を慎重に見極めつつ取り組みたいと考えております。

 

[事業系統図]

 

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

(注)上記事業系統図に記載されているほか、連結子会社として、㈱東京学生ライフ、㈱スタイルガーデン、㈱Mewcket及び㈱学生ハウジングを有しております。

 


有価証券報告書(2023年10月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

ジェイ・エス・ビーグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてジェイ・エス・ビーグループが判断したものであります。

(1)経営の基本方針

ジェイ・エス・ビーグループは、「安心・安全・快適・環境・健康・福祉」に配慮した豊かな生活空間の創造を目指し、健全な若者の育成と魅力溢れる社会の実現に、おもてなしの心と笑顔で貢献することを経営理念としております。

また、この経営理念に立ち返り、未来を開拓する「健全な若者の育成」を通じて、魅力溢れる社会を創造するグローバルトップブランド『UniLife』という存在目的(Purpose:パーパス)を定義し、「豊かな生活空間」のディスラプション(創造的破壊(Disruption))として「学び・成長・つながり」を生むリアル空間へ再創造することを掲げ、これを2030年におけるジェイ・エス・ビーグループのありたい姿、長期ビジョン『Grow Together 2030』としました。そして、この長期ビジョンの実現に向けた最初の3か年を第一フェーズと位置付け中期経営計画『GT01』を策定し、これにあわせ、新しい領域に挑戦する「探索」と、既存の事業の一層成長を図る「深化」という活動が、高い次元でバランスよく調和していることを目指す『両利きの経営』と、規模の大きさで競合相手を圧倒する消耗戦から、社員一人一人が知識を機動的に生み出す力を発揮するかたちへと転換し、組織の学習スピードを高めることを目指す『社員全員の経営』の2つを経営の基本方針とし、『GT01』を実践してまいりました。

2024年10月期より、長期ビジョンの第2フェーズと位置付ける中期経営計画『GT02』が始まりました。引き続き『両利きの経営』と『社員全員の経営』を基本方針とした、「人間性とテクノロジーの融合による、ジェイ・エス・ビーだけの価値創出」に焦点を当て、持続的成長の源泉は「人」であるとの考えのもと、多様性の尊重と相互結合の促進によるイノベーションとデジタルテクノロジーを組み合わせ、すべてのステークホルダーに対する新たな価値の提供に加え、一人ひとりが挑戦する「創造する組織」化の実現を図ってまいります。

(2)経営環境

文部科学省「令和6年度学校基本調査(速報値)」によりますと、大学(大学院を含む)の学生数は295.0万人と前年より4.4千人増加しており、ジェイ・エス・ビーグループを取り巻く市場環境につきましては引き続き追い風となる状況となっております。

経済環境においては、雇用・所得環境の改善により個人消費が増加し、設備投資においても持ち直しの動きが見られる等、国内経済は緩やかな回復傾向にあります。一方で急速な物価上昇に対する金融引き締めの影響、為替相場の急変動、中東情勢の緊迫化などから、景気の先行きについては不透明感が見られます。そのため、今後の景況判断につきましても、引き続き慎重に見極める必要があると考えております。このような状況のもと、ジェイ・エス・ビーの推計では、18歳人口の減少とともに学生マンション需要は2025年から2045年にかけて年平均1.5%減少すると見込んでおりますが、学生マンション需要に対するジェイ・エス・ビーグループ管理戸数の市場シェアは5%程度であると考えております。また、学生マンション事業への特化や、これまで蓄積してきた学生マンションの運営ノウハウ、学生のニーズの早期把握、大学及び大学生協との連携等を通じて、市場における一定の優位性は確保しているものと考えております。

今後もこの優位性を維持しつつ、市場シェアの拡大を図り、長期的な成長を目指してまいります。

(3)中長期的な経営戦略

長期ビジョン『Grow Together 2030』では、見えない資産(無形資産)が持続的な企業価値向上の源泉であるということを重視し、①「アビリティ(総合的人間力)」の芽を育て、社会課題の解決に貢献する、② 人間性とテクノロジーの融合によるジェイ・エス・ビーグループだけの価値の創出、③ ジェイ・エス・ビーグループブランドである「UniLife」のグローバル・トップブランドへの進化を成長シナリオとし、グループ全体においてこの存在目的(パーパス)を通して価値観を共有し、人材の育成・成長を通じた価値創造を目指します。また、その価値創造は若者が成長することによって実現するものと定義しております。

長期ビジョン実現への取り組みの要旨は以下のとおりです。

■人的資本への投資

 ・創造する組織へ進化するための人材育成

 ・社員ロイヤリティ(絆)の向上と組織エンゲージメント(求心力)強化

 ・経営層及び後継者育成計画策定実施

■知的資本への投資

 ・DX戦略を推進するための組織編成

 ・DX関連ベンチャーへの投資

 ・CVC(Corporate Venture Capital)組成・運営

■ブランド・顧客基盤の構築

 ・最高のエンゲージメントを持つチームが、顧客成功体験(CX:Customer Experience)を支援

 ・顧客ロイヤリティ(絆)を確立

 ・顧客が他者へ推奨する状態(ロイヤルカスタマー)の確立

■企業内外の組織づくり

 ・「両利きの経営」と「社員全員の経営」を可能とする組織戦略

 ・UniLifeが、情報ネットワークのハブとして社内外でつながり、互恵互助のもと、ロイヤリティ(絆)を獲得し、お互いの知が結合することによりイノベーションを起こし続ける。

 

■成長時間を短縮する方策

 ・オープンイノベーション、アライアンス、ジョイントベンチャーの活用

 ・M&Aによる既存事業の拡大とシナジーの見込める新規事業投資

中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)では、業務改革を最重要項目として設定し、ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)、DX、そしてビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)を3本柱として、人的資本・知的資本・気候変動・事業ポートフォリオを重要項目に設定し、それらに取り組むことで、長期的かつ持続的な企業価値の向上を図ってまいります。

(4)目標とする経営指標等

中期経営計画『GT02』(2024年10月期~2026年10月期)で掲げる主な経営指標等は以下のとおりです。

経営成績

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

788億円

87億円

85億円

56億円

資本効率及び財務安全性

ROE

ROIC

自己資本比率

流動比率

15%以上

8%以上

40%以上

120%以上

入居関連指標

管理戸数

契約決定件数

104,000戸

34,000件

成長投資

自社物件開発

新規事業/DX

サステナビリティ/更新

270億円

20億円

10億円

 

なお、将来に関する前提・見通し・計画については、公表した時点における仮定等に基づくものであり、実際の経営成績は今後さまざまな要因によって異なる可能性があります。従いまして、その実現を保証あるいは約束するものではありません。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

ジェイ・エス・ビーグループを取り巻く経営環境は、今後、国際情勢、サステナビリティ、知財・技術など、社会システムの大きな変化が加速度的に生じていくと考えております。

こうした変化に対応し、ジェイ・エス・ビーグループが更なる成長を実現するため、変わらぬ軸として持ち続ける経営理念「豊かな生活空間の創造」に立ち返り、存在目的(Purpose:パーパス)を定義し、「豊かな生活空間」のディスラプション(創造的破壊(Disruption))のもと、2030年におけるジェイ・エス・ビーグループのありたい姿、長期ビジョン『Grow Together 2030』を策定しました。この長期ビジョンの実現に向けた最初の3か年(2021年10月期~2023年10月期)を第一フェーズとした中期経営計画『GT01』を遂行し、2024年10月期~2026年10月期は長期ビジョンの第二フェーズ『GT02』をスタートさせました。これら中長期的な戦略を実行する上で、ジェイ・エス・ビーグループの優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。

 

「両利きの経営」「生産性向上」を実現するための業務改革

 『GT02』における戦略実行の組織基盤として、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)、DX(デジタルトランスフォーメーション)及びBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を3本柱とする業務改革を進めながら、人的資本(①)・知的資本(②)・気候変動(③)・事業ポートフォリオ(④)の重要項目に取り組むことで、ステークホルダーと共創・エコシステムを確立し、長期的且つ持続的な企業価値向上に努めてまいります。

① 人的資本-人的資本への投資、人材戦略

 人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、両利きの経営を実践し、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方を追求してまいります。

 「従業員は資産である」とのコンセプトのもと、生活と仕事の調和、新しいワークスタイルへの対応、ダイバーシティ、教育及び社員エンゲージメント向上を基本方針として、人事や教育研修等の制度を再設計するとともに、人への投資を加速し、人的資本経営を推進いたします。

 

② 知的資本-経営資源・無形資産等の確保強化

 データに基づいた客観的な分析を行う、「データドリブン文化」を推進し、「人的資本/M&A連動」を推し進め、DXリーダーの配置、DXベンチャーへの投資等を通じ、DXの目的である、顧客体験向上とコスト削減の両立による競争優位性の構築・企業価値向上を図ってまいります。

③ 気候変動をはじめとしたESGの取組

 ジェイ・エス・ビーグループは気候変動に関するリスクと機会の分析及び公表を行っております。

 地球温暖化による気候変動に対しては、TCFD提言に基づく定量的な情報開示をはじめ、社会環境・地球環境の保全に対する積極的な活動を行ってまいります。併せてZEHをはじめとする環境対応物件の展開、物件に対するリノベーションや再エネ活用を推進し、事業を通じた社会課題解決につながるソリューション開発に努め、高い付加価値の創造及び提供、ステークホルダーの満足度向上を実現させることで、社会的責任として高潔性が高い気候変動対応を確立してまいります。

 また、気候変動対応について学生と共に考え活動することで、価値共創を実現するエコシステムを構築してまいります。

※ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語。エネルギー収支をゼロ以下にする住宅を意味します。

④ 事業ポートフォリオ

 『GT02』においては、総額約300億円の投資を行う方針としております。

 資本コストをベースとした意思決定を重視し、オーガニックグロースだけでなくM&Aグロースを両立させ、成長スピードを加速してまいります。学生マンション事業の成長性はまだまだ高く、成長スピードに乗って更なる拡大を目指します。また、新たな成長エンジンとなる事業を育てていくため、新規事業領域への投資も進めてまいります。

 

これらを通じて新たな価値提供を実現し、学生マンション分野で唯一無二の存在であり続けることを目指してまいります。

 

コーポレート・ガバナンスの強化

 当事業年度中に、ジェイ・エス・ビー取締役による経費使用に関する疑義が判明し、ジェイ・エス・ビーから独立した中立かつ公正な外部専門家及び独立社外役員で構成される特別調査委員会を設置し調査を行ってまいりましたところ、2024年11月21日付で特別調査委員会からの調査報告書を受領しました。

 ジェイ・エス・ビーグループではこのような事案が発生したことを厳粛に受け止め、再発防止のためのコーポレート・ガバナンスの強化を図ることが重要であると認識しております。特別調査委員会の調査結果及び提言を真摯に受け止め、2025年1月14日付で策定した再発防止策の実行に取り組んでまいります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がジェイ・エス・ビーグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合の影響の内容、当該リスクへの対応策は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載があるものを除き、当連結会計年度末現在においてジェイ・エス・ビーグループが判断したものであります。

(1)学生マンション事業への依存について

ジェイ・エス・ビーグループは、全セグメントの売上高の大半を不動産賃貸管理事業が占めており、その中心である学生マンション事業への依存度が高くなっております。今後も学生マンション事業の拡充による安定的な収益確保に努める所存でありますが、事業環境の変化、異業種やハウスメーカー等の参入による競争の激化等により同事業に何らかの問題が生じた場合、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は常にあり、その影響を完全に回避することは困難ではありますが、当該リスクへの対応については、学生支援サービス事業等、中核事業の育成に努めるとともに、これまで蓄積してきた学生マンションの運営ノウハウや入居者である学生のニーズの早期把握による付加価値の高い物件供給、大学及び大学生協との一層の連携強化に努め、一定の市場優位性を確保しつつ事業活動を遂行してまいります。

(2)不動産市況の変化について

ジェイ・エス・ビーグループの事業は、学生を主たる顧客層としているため景気動向や金利動向による影響は少ないものの、日本経済が今後急速に悪化した場合、不動産市場も影響を受け、不動産にかかわる投資収益が悪化し、不動産オーナーの賃貸事業運営の意欲が衰退する可能性があります。

これらの事態が発生した場合、不動産市況の変化による家賃収入の減少、仲介手数料及び管理費収入の減少、また、ジェイ・エス・ビーグループが保有する不動産価値の下落により減損処理が必要になる等、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、今後の国内経済の動向を注視するとともに、不動産市況や稼働率等不動産関連指標の動向を適宜把握し、当該リスクの適時軽減に取り組んでまいります。

(3)少子化リスクについて

学生マンション関連業務は人口動態の影響を大きく受ける可能性があり、今後少子化による18歳人口の減少を受けて学生数が減少する可能性があります。ただし、現状では進学率が高水準で推移していることから、学生数はほぼ横ばいとなっております。また、現時点では、都市部に人気校が多いことから地方からの学生の移動があり、下宿生数そのものの減少は緩やかなものとなっております。しかし、今後予測を大幅に上回る出生数の減少を受けて、学生数の減少により大学進学等の就学状況の変化が起こった場合、マーケットの縮小が起こる地域が出てくる可能性があり、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は常にあり、その影響を完全に回避することは困難ではありますが、当該リスクへの対応については、学生に係る進学率等統計情報の収集や、大学をはじめとした教育機関の動向を常に注視し、経営成績等への影響の低減に努めてまいります。

(4)大学の統廃合、キャンパス移転について

大学及び短期大学の進学希望者数と合格者総数が等しい、いわゆる大学全入時代の到来を踏まえ、大学の統廃合、キャンパスの移転等も行われております。ジェイ・エス・ビーグループでは新規に企画する物件及び仲介管理業務を受託している物件の主な対象となる大学、短期大学及び専門学校等の学生数、下宿生の傾向を勘案しつつ業務を行っておりますが、大学の統廃合又は学校の方針により全面及び一部キャンパスの移転等が発生した場合、周辺物件の需要と供給のバランスが崩れる等の事態が発生した場合にはジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、大学をはじめとした教育機関の動向を常に注視するとともに、物件そのものの市場価値を高め、社会人向けへの一部転用や卒業生を含めた仲介業務を行うことでジェイ・エス・ビーグループの事業へのリスク軽減を図ってまいります。

(5)業務提携について

ジェイ・エス・ビーグループは、全国各地の大学生活協同組合と、学生専用賃貸物件の開発、建設及び入居斡旋・管理に関する業務提携を行っております。現時点において提携先との関係は良好でありますが、今後、何らかの事情により契約変更又は提携解消が発生した場合、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は現時点では高くないと認識しておりますが、当該リスクへの対応については、引き続き、全国各地の大学生活協同組合との緊密な連携に努めてまいります。

(6)法的規制等について

ジェイ・エス・ビーグループの主要な事業活動の継続には、宅地建物取引業・警備業・特定建設業に関する免許・登録や指定が前提となります。また、ジェイ・エス・ビーグループの事業は上記以外にも都市計画法、建設業法、建築基準法等、さまざまな法的規制を受けております。

今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制等が設けられる場合や、それぞれの規定に基づいて監督官庁から行政処分を受けた場合には、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、ジェイ・エス・ビーグループでは、ジェイ・エス・ビーの主要事業の継続に必要となる、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者免許(国土交通大臣(8)第5032号、国土交通大臣(6)第5716号 他)を取得しておりますが、本書提出日までの間において、これらの免許及び登録の取消事由及び更新拒否事由は存在しておりません。しかしながら、将来においてこれら免許及び受録の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、本書提出日現在におけるジェイ・エス・ビーグループの主要事業に係る許認可取得状況は以下のとおりであります。

 

免許・登録等の別

会社

番号

有効期間

宅地建物取引業法免許

㈱ジェイ・エス・ビー

国土交通大臣

(8)第5032号

2023年10月30日から

2028年10月29日まで

㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワーク

国土交通大臣

(6)第5716号

2023年1月6日から

2028年1月5日まで

㈱東京学生ライフ

東京都知事

(3)第94618号

2022年9月15日から

2027年9月14日まで

㈱学生ハウジング

京都府知事

(10)第6978号

2022年2月28日から

2027年2月27日まで

賃貸住宅管理業

㈱ジェイ・エス・ビー

国土交通大臣

(02)第003965号

2022年2月26日から

2027年2月25日まで

㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワーク

国土交通大臣

(01)第003868号

2022年2月22日から

2027年2月21日まで

㈱東京学生ライフ

国土交通大臣

(02)第003869号

2022年2月22日から

2027年2月21日まで

㈱学生ハウジング

国土交通大臣

(02)第000024号

2021年7月29日から

2026年7月28日まで

警備業

㈱ジェイ・エス・ビー

第61000457号

2021年2月1日から

2026年1月31日まで

特定建設業

総合管財㈱

京都府知事許可

(特-6)第39660号

2024年7月8日から

2029年7月7日まで

各種業法について理解と見識の低さから違法行為を行う可能性があると認識しており、当該リスクへの対応として、役職員が常に法令遵守を意識して業務に取り組むようコンプライアンスに関する研修を定期的に行っております。

(7)一括借上方式(運営委託方式のうち賃料定額型)による事業展開について

ジェイ・エス・ビーグループは、主に不動産賃貸物件をジェイ・エス・ビーが一括して借上げ、不動産オーナーに対しては家賃保証を行い、入居者に転貸する方式により、業務を行っております。当方式は、不動産オーナーに対して契約期間中は部屋の稼働の有無やジェイ・エス・ビーが入居者から受け取る賃料に関係なく、毎月定額の賃借料を支払う内容となっております。そのため、ジェイ・エス・ビーが想定する稼働率及び家賃相場を大幅に下回り、入居者からの賃料収入が不動産オーナーへ支払う保証賃料を下回る場合には、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、空室の発生や賃料相場の下落による経営成績への影響を低減するために、不動産オーナーとの運営管理委託契約において経済情勢が変動した場合の賃料改定条項を設けるほか、入居者との賃貸借契約では契約解除に関して主に2ヶ月前までの予告を義務付け、転借人の募集期間を確保するなどの対策を講じております。

 

(8)事業年度内における経営成績変動及び制度変容等について

不動産仲介業務においては、業界全般において1月から3月に契約が集中し、この時期の収益が大きくなる傾向にあります。ジェイ・エス・ビーグループでも、学生の住まい探しの時期が1月から3月に集中することから、同一事業年度内において経営成績が変動いたします。また、ジェイ・エス・ビーは契約金として入居者から家賃の1~3ヶ月分に相当する額を入居時に一括して受け取る礼金制度(ジェイ・エス・ビーグループにおいて一部地域では礼金を入館金と呼称しております。)を採用しており、ジェイ・エス・ビーが一括借上を行っている物件では、ジェイ・エス・ビーが貸主として入居者から礼金を受領しております。この礼金収入は契約開始が集中する4月に大部分が売上高に計上されるため、ジェイ・エス・ビーグループの第1四半期(11月~1月)、第3四半期(5月~7月)及び第4四半期(8月~10月)よりも、4月が属する第2四半期(2月~4月)の比重が高くなっております。

ジェイ・エス・ビーグループが採用している礼金制度は、業界及び地域慣習の動向の影響を受ける可能性があり、制度自体の変容や廃止等が起こる可能性があります。また、敷金制度(賃借人の賃料滞納などの債務の担保を目的として、家賃の1~3ヶ月分に相当する額の預託を受ける制度)も同様であります。これらが起こった場合、当該礼金収入の減少や敷金預託の減少が発生し、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当連結会計年度における四半期ごとの経営成績概要は以下のとおりであります。

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高(千円)

13,776,433

24,683,865

15,672,926

15,396,439

69,529,664

構成比(%)

19.8

35.5

22.6

22.1

100.0

営業利益又は

営業損失(△)(千円)

△375,602

7,496,454

998,320

△12,469

8,106,702

構成比(%)

△4.6

92.5

12.3

△0.2

100.0

 

当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、制度改正及び公正な会計慣行に関する情報を的確に把握するように努めております。

(9)個人情報管理について

ジェイ・エス・ビーグループは、事業を行うにあたり不動産オーナー及び入居者の個人情報を多数扱っており、個人情報取扱業者に該当しております。個人情報の取扱いに際しては、厳重な取扱いに留意しておりますが、不測の事態により、万が一個人情報が外部へ漏洩するような事態となった場合は、ジェイ・エス・ビーグループの信用失墜による契約件数の減少、売上の減少又は損害賠償による損失発生等の可能性も考えられ、その場合には、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(10)ストック・オプションと株式の希薄化について

ジェイ・エス・ビーグループでは、ジェイ・エス・ビー及びジェイ・エス・ビー子会社の取締役及び従業員に対し、ジェイ・エス・ビーグループの経営成績向上に対する貢献意欲や士気を一層高めるとともに、株主との価値共有を推進することにより、企業価値向上に資することを目的とするため、新株予約権を付与しております。本書提出日の前月末現在、新株予約権による潜在株式数は123,600株であり、これは発行済株式総数の0.5%に相当しております。今後、これらの新株予約権が行使された場合、ジェイ・エス・ビーの1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

今後においても、ストック・オプション制度を活用していくことを検討することがあります。その場合には、ジェイ・エス・ビーの1株当たりの株式価値に希薄化が生じますが、役員及び従業員が、経営成績向上意欲や士気を高め、株価変動に関する利害を株主の皆様と共有し、結果として、企業価値向上へ貢献するものと考えております。

(11)重要な訴訟等におけるリスクについて

ジェイ・エス・ビーグループは、国内外の活動に関して、訴訟、紛争、その他の法的手続きの対象となる恐れがあります。不動産事業及び建設業においては、ジェイ・エス・ビーグループの企画するマンション建設に伴う近隣住民との紛争及び契約内容に関する賃借人又は施主との訴訟等が考えられます。重要な訴訟等が提起された場合、訴訟等の内容及び結果によってはジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

予期せぬ訴訟等については発生の可能性はあると認識しておりますが、現時点で予測できる内容は無く、どの程度の可能性があるかは想定できません。

 

(12)金利変動リスクについて

ジェイ・エス・ビーグループは、物件開発資金を主とした必要資金の多くを金融機関からの借入により調達しておりますが、長期借入金の比率を高めるなど将来の金利上昇による経営成績の悪化並びに流動性に対する対応策を講じております。ただし、急速かつ大幅な金利変動があれば、支払利息の増加等によりジェイ・エス・ビーグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、金利が大幅に上昇した場合には、物件建設資金を借り入れた場合の金利負担の上昇等、資金調達コストの増加が起こり、不動産オーナーの賃貸事業運営に影響を与える可能性があります。

当該リスクは市場動向によるため顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、金融機関からの資金調達では金利変動による影響を軽減するため、金融情勢を踏まえながら一定程度金利を固定化することで金利上昇局面での経営成績等に与える影響を最小限に抑える取り組みを行っております。

(13)自然災害リスクについて

地震、台風、洪水、津波等の自然災害や気候変動に伴う異常気象、コロナウイルスやインフルエンザウイルス等の感染症拡大等の自然災害リスクに対して、全ての被害や影響を回避することは困難であり、また、大規模災害の発生に伴い、被災地域における営業活動の停止、被害を受けた設備等の修復、ライフラインの供給停止が生じた場合は、ジェイ・エス・ビーグループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期や影響を予測することは困難ではありますが、発生時の損害を最小限に抑えるため、安否確認体制の構築、自然災害対応マニュアルの作成、事業継続計画等の整備に努めております。

(14)新型コロナウイルス感染症の影響について

ジェイ・エス・ビーグループは新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対し、従業員や関係者の健康と安全に配慮しつつ、衛生管理の徹底、Web会議システムの活用など事業への影響を最小限に抑える取り組みを継続してまいりました。

同感染症については、2023年5月の「5類感染症」への分類移行にもみられるとおり、各種規制等が徐々に緩和され実体経済への影響も薄まりつつある状況となっております。しかしながら、このような状況においても、同感染症によるジェイ・エス・ビーグループの経営成績に影響を及ぼす可能性は、完全には払拭されていないと考えられるため、当該リスクの顕在化に備え、状況に応じた柔軟な対応に努めるなど、リスク管理を慎重に行い、引き続きジェイ・エス・ビーグループの経営成績への影響を最小限に抑えるよう努めてまいります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー