エレベーターコミュニケーションズ(353a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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エレベーターコミュニケーションズ(353a)の株価チャート エレベーターコミュニケーションズ(353a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】エレベーターコミュニケーションズは、エレベーターやエスカレーター等の昇降機を対象として、「すべてのお客様にスペシャリティメンテナンスをフェアプライスで」をミッションとして、点検、監視、保守、部品交換等のメンテナンスやリニューアルサービスを提供しております。事業の遂行にあたっては、昇降機の品質及び性能の維持・向上、利用者の安心・安全の確保を最優先しつつ、高品質なサービスをリーズナブルかつ迅速に提供することを基本方針としております。 (1) 事業の特徴エレベーターコミュニケーションズの事業の主な特徴は、以下のとおりであります。 ① 競争力のある価格設定エレベーターコミュニケーションズ設立当時のエレベーター等のメンテナンス業界において、メーカーは、それぞれ自社や系列のメンテナンス会社を通じて、自社の製品のみのメンテナンスを行うことが一般的であり、価格やサービス内容において競争原理も働きにくい状況にありました。エレベーターコミュニケーションズは、独立系メンテナンス専業会社であり、開発及び製造コストを負担するメーカー及びメーカー系メンテナンス会社と比較して、競争力のある価格設定が可能であります。 ② メーカー各社の昇降機に対応エレベーターコミュニケーションズは、独立系メンテナンス専業会社として、国内主要メーカーである三菱電機株式会社、株式会社日立製作所、東芝エレベータ株式会社、日本オーチス・エレベータ株式会社、フジテック株式会社の昇降機にオールマイティに対応したメンテナンスサービスを提供できます。 ③ 全国拠点網による広範かつ迅速な営業及びサポート対応エレベーターコミュニケーションズは、本書提出日現在、全国に52の支店及び出張所を展開しており、広範な営業活動を行っております。また、これらの各拠点の近隣地域においては、災害発生時等の人命に関わる緊急時には、通報を受けた際に速やかに現場へ駆けつけることができる体制を整備しております。 ④ トータルサービスの提供エレベーターコミュニケーションズは、保守業務における点検の結果、昇降機の経年劣化が進行している場合又は設備の旧式化により利用者ニーズへの対応が困難となった場合には、制御盤、巻上機、モーター等の主要設備のリニューアルを提案・実施しております。これにより、メンテナンスからリニューアルまで一貫したトータルサービスを提供しております。 ⑤ ITを活用した緊急時対応エレベーターコミュニケーションズは、災害や故障等の緊急時に迅速かつ適切に対処するため、ITを活用した各種システムを導入しております。具体的には、QRコードを利用して利用者がエレベーターコミュニケーションズ技術員と直接やりとりできるシステムの提供、社内システムにおける災害一覧及び災害マップの閲覧機能の導入等を行っております。 (2) 受注業務形態エレベーターコミュニケーションズの報告セグメントは「昇降機メンテナンス事業」の単一セグメントでありますが、以下の2つの受注業務形態でサービスを提供しております。 受注業務形態概       要保守業務昇降機の点検、監視、緊急時対応保全・リニューアル業務昇降機の点検結果等に基づく、部品交換・修理、リニューアル 以下、上記の受注業務形態ごとに、具体的なサービス内容及び特徴について、記載いたします。 (3) 保守業務① 業務内容エレベーター及びエスカレーターは、集合住宅をはじめ、オフィスビルや高層ビル、ショッピングモール等で人々が効率よく移動するために設置された建物付属電機設備です。これら設備は、適切な運用や操作はもとより、定期又は不定期の点検及び常時監視をすることにより、安全稼働のための機能及び性能を維持し続ける必要があります。これらが適切に行われない場合は、重大な事故や故障に繋がり、利用者の生命や財産に多大な危害を及ぼす恐れがあります。エレベーターコミュニケーションズは、これらの事故やトラブルを未然に防ぎ、全ての利用者が安心してご利用いただけるよう、昇降機を対象として、点検及び監視を行う保守業務を行っております。また、当該業務には、災害、事故、故障、停電等の緊急時の対応も含んでおります。 ② 保守業務の種類保守業務は、以下の点検、監視、緊急時対応に大別されます。 保守業務の種類概    要点   検 ビルオーナー等からの依頼により、エレベーターコミュニケーションズの技術員が、定期又は不定期でエレベーター及びエスカレーター設備の点検を実施します。また、必要に応じて、清掃、注油、調整、消耗品(電球、各種ヒューズ、ビス・ナット、各種リレーリード線等)の補充・交換等も適宜行います。 当該点検においては、経年劣化、損傷、変形、摩耗、腐食、発生音等の点から、異常・不具合・劣化等に関する調査も行い、改善すべき抜本的な指摘事項が抽出された場合は、ビルオーナー等に改善を提案し、「保全業務」として請け負います。監   視 通信回線を利用して、24時間365日、エレベーターコミュニケーションズセンター専門スタッフがエレベーターの異常・不具合の発生状況について、遠隔監視を行っております。あらかじめエレベーター運転のために必要とされる箇所を網羅的に特定し、通信回線等を利用して、エレベーター本体の運転状態や機器類等の動作状況を遠隔点検することができます。緊急時対応 災害、事故、故障、停電等の緊急時に、安全を最優先し、また、エレベーターコミュニケーションズ独自のITシステムを駆使して、迅速に対応いたします。 例えば、エレベーター内に利用者が閉じ込められた際は、利用者はインターホンでエレベーターコミュニケーションズコントロールセンターと直接通話でき、これにより、閉じ込め故障の状況や動力電源の停電状況の遠隔監視も可能となります。 (注) 建築基準法では、建築物の損傷や腐食等の劣化状況の定期的な点検の一環として、年1回、国家資格である昇降機等検査員による昇降機の定期検査が義務付けられております。 ③ 点検のプロセスについて点検のプロセスは、以下のとおりであります。 点検のプロセス概      要a.点検の実施 保守・点検作業を行う際に技術員は、点検する部分と作業内容が点検サイクルごとに記載されたシートを使い、初めての点検からサイクルごとにどこをチェックすべきかを把握しながら作業を効率的かつ安全に進めています。物件や点検結果に関する情報については、エレベーターコミュニケーションズ基幹システム「Assist」に記録・蓄積されます。 なお、「Assist」には、過去の故障事例が蓄積されており、当該情報も参照し、点検に当たります。b.検査・点検結果の報告 年1回の有人の法定検査、通常の有人あるいは、遠隔による任意点検のそれぞれについて、「定期検査報告書」、「点検作業報告書」及び「遠隔点検報告書」を作成し、ビルオーナー等に提出しております。c.部品交換、修理等 必要に応じて、劣化した部品の交換や修理を行います。交換部品は、原則としてメーカーの純正部品を推奨しております。 ④ 緊急時対応について災害や故障等の緊急時は、「すぐ駆けつけ、すぐ対応する」ことを最優先し、24時間365日体制で、ITを駆使し、以下のような独自の対応を行う仕組みがあります。 「Qサポ」による管理 エレベーターコミュニケーションズ独自のWEB復旧要請システム「Qサポ」により、エレベーター内に貼付されたステッカーのQRコードをご利用者自身が読み取り、直接復旧作業の連絡を取ることが可能となります。 また、「Qサポ」では、Googleマップ上で復旧対応時の現地技術員の位置情報が確認できるほか、おおよその現地技術員の到着時間も把握できます。GPSによる管理 GPSにより、現地技術員の位置情報を常時把握でき、緊急時の現地技術員への出動命令(同時にエレベーターの異常内容を送信)、現地技術員からの状況報告を一括管理できます。電話回線による対応 電話回線により、エレベーター内の利用者とエレベーターコミュニケーションズセンター専門スタッフや現地技術員との直接通話が可能となります。「イージスモード」による対処 「イージスモード」は、エレベーターコミュニケーションズ基幹システム「Assist」上で遠隔監視と災害対応の管理を実現する災害時発動機能です。これにより、大規模な災害が発生した場合でも、「イージスモード」に切り替えることで、物件情報が即座に共有され、エレベーターコミュニケーションズセンター専門スタッフと現地技術員は、「災害一覧」と「災害マップ」を参照しながら、リアルタイムで迅速な対応が可能となります。 (注) Google Maps及びGoogleマップは、Google Inc.の商標又は登録商標です。 ⑤ 「イージスモード」と「Qサポ」の内容2011年3月に発生した東日本大震災当時は、復旧要請の連絡を電話で受け、故障したエレベーターの場所を口頭で確認したのち、被害にあったエレベーターのある物件の把握、現地技術員への作業指示を行わなければならず、復旧対応に相応の時間を要しておりました。エレベーターコミュニケーションズでは、当時のこれらの教訓を活かし、2014年4月にエレベーターコミュニケーションズ基幹システム「Assist」上の災害時発動機能「イージスモード」の導入、2021年7月にWEB復旧要請システム「Qサポ」(お客様閲覧システム及び契約者サイトの開始は2023年10月)の提供を開始いたしました。 a 「イージスモード」について<災害一覧> 被災した物件の情報を登録したデータをリアルタイムで社内共有することが可能となります。復旧及びその対応状況等が、ひと目で確認でき、電話やメールでやりとりなく、スムーズな復旧作業を実現しております。 <災害マップ> 現地技術員は、登録されている災害マップを随時参照・確認しながら、自身のいる場所から最も近い現場に直行することで、迅速かつ効率的に復旧作業を行うことができます。 b 「Qサポ」についてエレベーターコミュニケーションズがメンテナンスを担当するエレベーター内には、「Qサポ」アクセス用のQRコードが記載されたステッカーが貼付されています。突発的な災害時には、利用者自身で当該QRコードをスマートフォン等で読み取っていただき、直接、復旧要請の連絡が可能となります。また、「Qサポ」を利用することにより、Googleマップ上で対象エレベーターの設置位置、復旧対応に駆けつける現地技術員の位置情報をリアルタイムでご確認できるほか、おおよその到着時刻を把握することができます。復旧対応時の現地技術員の位置情報の可視化により、万が一、エレベーターに閉じ込められてしまった場合でも、ご利用者様の「安心」につながります。 ⑥ 保守業務の契約形態保守業務における契約形態は、以下の2つに大別されます。 契約形態概    要POG契約 契約期間1年間を原則として、月々定額で、エレベーターの機能維持を目的として、機器・装置の定期的な点検を実施、併せて、清掃・給油・調整・簡易消耗部品の取替え等を実施する契約形態(監視や緊急時対応含む。)であります。 POGは、「Parts, Oil and Grease」の略称であります。FM契約 POG契約内容に、劣化した部品の取替えや修理等まで行う契約形式であります。 FMは、「Full Maintenance」の略称であります。 (4) 保全・リニューアル業務① 業務内容エレベーターやエスカレーター等の昇降機は、日々の使用により機能劣化が進むため、適切なタイミングで交換、修繕が必要となります。エレベーターコミュニケーションズでは、保守業務での点検結果により、改善すべき抜本的な指摘事項が抽出された場合に、部品交換やリニューアル等を行います。 ② 保全・リニューアル業務の種類保全・リニューアル業務は、以下の保全とリニューアルに大別されます。 保全・リニューアル業務の種類概    要保  全 点検結果に基づく指摘のもと行う、部品の取替え及び修理業務であります。 なお、保守業務のFM契約に関しても契約対象外の保全工事等については、有償で行う場合があります。 エレベーターコミュニケーションズは、保守対象の昇降機の故障に関する統計データを蓄積しており、品質管理部門及び故障低減プロジェクトにおいて、故障分析を行っております。分析の結果、故障の発生頻度が高い部品については、ビルオーナー等に対し、一斉に交換を促すことで、故障や長期停止の未然防止に貢献しております。リニューアル エレベーターコミュニケーションズは、安全性、快適性、機能性を向上させるため、老朽化したエレベーター等の昇降機のリニューアル工事を計画的に実施しています。主要部品や制御システムの交換、省エネ機能の導入を通じて、利用者の安心と利便性を確保し、建物全体の価値向上を図ります。 また、エレベーター設置から20年以上が経過すると、保守部品の入手が困難になり、部品交換や修理が困難になる場合があります。エレベーターコミュニケーションズでは、信頼性・安全性・運用効率を高めるため、制御盤や巻上機等の主要部品の一式交換工事や既存設備の撤去を行い、継続的な稼働を支えています。 リニューアルには、以下の2種類があります。 ・制御リニューアル:主に制御系の更新を行います。 ・準撤去新設リニューアル:既製品の一部を継続・再利用し、撤去新設します。 また、エスカレーターについても、旧トラス(積載荷重を支える建物の骨組み)を再利用し、分割したエスカレーターのパーツを組立てる工法を採用したフルリニューアルも提供しており、通常の撤去新設と比べ、工数を約1/3の約3週間、コストを約50%削減した実績があります。 (注) エレベーター及びエスカレーターの耐用年数については、国税庁が定める法定年数は15~17年、公益社団法人ロングライフビル推進協会による計画耐用年数の指針に定める年数は20~25年程度とされております。エレベーター及びエスカレーターで使用する部品については、一般的には、製造終了後、約25年で部品の供給がなくなることがほとんどであり、部品の供給停止後にエレベーター及びエスカレーターの故障が発生した場合は、迅速かつ適切な対応が困難となり、長期停止を余儀なくされる恐れもあります。 ③ リニューアルの対応リニューアルにおける目的別のエレベーターコミュニケーションズの対応は、以下のとおりであります。 目   的エレベーターコミュニケーションズの対応地震の対応 地震の初期微動(P波)を感知したときは、管制運転装置を起動し、強制的に最寄階に停止させた後、ドアを開くことで、利用者の閉じ込めを防止するものであります。停電の対応 停電が発生したときは、バックアップ電源に切り替え、自動着床装置を起動し、自動的に最寄階まで運転した後、ドアを開くことで、利用者の閉じ込めを防止するものであります。戸開走行の防止 エレベーターの安全対策として、制御機器や駆動装置の故障が発生した場合でも重大な事故を防ぐため、複数の安全装置が設置されています。 まず、ブレーキの二重化により、メインのブレーキが故障しても、補助ブレーキが作動してエレベーターを確実に停止させます。また、特定距離感知装置を使い、ドアが開いた状態でエレベーターが移動しないように監視し、異常を検知した場合には動作を停止させます。 さらに、通常使用する制御装置だけでなく、独立した制御装置を設置することで、メインの制御装置が故障した際にも安全な運行を可能にしています。このようなバックアップシステムにより、ドアが開いたままの走行(戸開走行)や挟まれ事故といった人命にかかわる事故を未然に防ぐ仕組みです。意匠性の向上 エレベーターコミュニケーションズが特許を取得した操作盤をはじめ、ドア、かご内(天井、壁等)のデザイン等を刷新し、新しいエレベーター空間を提供するものであります。 (5) 事業の系統図事業の系統図は、以下のとおりであります。 (注) 1.案件紹介者や代理店に対し、紹介料を支払う場合があります。2.メーカーや他の独立系メンテナンス会社から、保守業務を受託するケースもあります。3.建築基準法においては、昇降機等検査員による年1回の法定検査を実施し、その検査結果をビルオーナー等である昇降機所有者又は昇降機管理者に報告することが義務付けられております。

有価証券報告書(2026年5月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在においてエレベーターコミュニケーションズが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針エレベーターコミュニケーションズは、エレベーターやエスカレーター等の昇降機のメンテナンス分野において、安全・安心を最優先とし、「すべてのお客様にスペシャリティメンテナンスをフェアプライスで」をミッションに掲げ、以下を推進しつつ、多様な顧客ニーズにきめ細かく対応することにより、収益性及び企業価値の向上を実現することを、経営の基本方針としております。・高品質メンテナンスの適正価格での提供・災害時の迅速対応体制の構築・建物の資産価値向上に貢献するリニューアルの促進 (2) 目標とする経営指標エレベーターコミュニケーションズは、事業の進捗状況を定量的に把握・分析するため、売上高及び営業利益を重要な経営指標としており、また、高い成長と収益性を確保するため、売上高成長率と営業利益率についても重要な経営指標としております。さらに、売上高を構成する要素として、保守業務及び保全・リニューアル業務の契約件数についても、重要な指標として捉えております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略エレベーターコミュニケーションズを取り巻くエレベーター等の昇降機メンテナンス業界におきましては、既存の昇降機の改修需要の拡大、ビルオーナー等のコスト削減要求の増加等により、収益機会が増加しております。また、一方で、昇降機の安全稼動への社会的要請、災害時の一層の素早い対応要請の高まり、高品質かつスピーディーなサービスの提供が求められております。このような中長期の経営環境において、エレベーターコミュニケーションズは、継続的な成長を実現するために、以下の経営戦略を実行してまいります。 ① 故障・事故予防の強化による好循環の創出保守業務及び保全・リニューアル業務に万全を期すことにより、昇降機の故障率の低減、停止期間の短縮及び事故の防止を図り、多額の賠償負担を伴う事故の発生を未然に防止するとともに、エレベーターコミュニケーションズの営業利益の拡大につなげることで、ビルオーナー等との間に相互利益に基づく持続的な関係を構築できるものと考えております。このような顧客利益及び信用力の最大化を通じて、エレベーターコミュニケーションズの収益機会の拡大や、それらを原資とした人財及びシステムへの追加投資を実現し、持続的な成長に向けた好循環の創出を図ります。 ② 事業の拡張エレベーターコミュニケーションズは、2029年5月期までに売上高100億円の達成を目指す「100億円宣言」を掲げており、これを実現するために、多様なニーズに対応する事業拡張に取り組んでいく方針であります。具体的には、市場シェア拡大のための未出店地域を中心とした拠点展開、エスカレーターリニューアル等の高い需要が見込まれるサービスの営業強化、シナジー効果が見込まれる他社との業務提携、M&Aや事業譲受、営業効率向上のための新規代理店の募集・活用、ビルオーナー等の利便性を向上させる付加価値としてのIT活用等を積極的な推進に取り組んでまいります。 ③ 財務基盤の強化上記①~②の一連の取り組みにより、安定した成長性を実現できる収益構造を構築することで、財務基盤の強化を図ります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題エレベーターコミュニケーションズを取り巻くエレベーター等の昇降機メンテナンス業界におきましては、既存の昇降機の改修需要の拡大、ビルオーナー等のコスト削減要求の増加等により、収益機会が増加しております。また、一方で、昇降機の安全稼働への社会的要請、災害時の一層の素早い対応要請の高まり、高品質かつスピーディーなサービスの提供が求められております。このような事業環境の下、本書提出日現在において、エレベーターコミュニケーションズが認識する対処すべき主な課題は以下のとおりであり、これらの対応に尽力することがエレベーターコミュニケーションズの社会的使命であると認識しております。 ① 人財の確保・育成等エレベーターコミュニケーションズ事業の競争力の根幹は、高品質なメンテナンスサービスを提供できる人財にあり、それを実現できる人財の確保及び育成、また、外注業者を含めた品質管理の徹底は、極めて重要な課題であると認識しております。エレベーターコミュニケーションズは、これらの課題に対処するために、定期的な技術研修や積極的な人財採用活動を継続するとともに、首都圏等の特に採用が困難な事業拠点においては外部委託先も活用する所存であります。また、外注業者を含めた品質管理についても、業務マニュアルの共有及び徹底、エレベーターコミュニケーションズ技術責任者による外注業者の業務状況の巡回確認等に取り組んでおります。 ② 営業の強化エレベーターコミュニケーションズは、本書提出日現在、全国52支店及び出張所に展開しておりますが、事業基盤をより強固にするためには、各拠点の営業人員の営業力、また、高品質かつスピーディーな対応力を向上させ、保守契約台数の増加を図ることが重要な課題であると認識しております。エレベーターコミュニケーションズは、これらの課題に対処するために、営業担当者の営業力及び顧客対応力の一層の向上を図るとともに、各地域において顧客に寄り添った営業活動を推進することにより、地域シェアの拡大に取り組んでまいる所存であります。 ③ コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の充実エレベーターコミュニケーションズが継続的かつ中長期に企業成長を継続し、企業価値の増大を実現するためには、経営及び業務の質の向上が不可欠であり、その基盤となるコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の充実は重要な課題であると認識しております。エレベーターコミュニケーションズは、これらの課題に対処するために、取締役会における意思決定機能の強化、社外役員による経営監督機能の向上、内部監査の実効性向上等に取り組むことで、コーポレート・ガバナンスの充実に努める所存であります。また、組織の機能性の向上、適材適所の人員配置及びDX推進を含む業務プロセスの最適化等に取り組むことで、内部管理体制のさらなる充実に努める所存であります。なお、エレベーターコミュニケーションズは、現在、研究開発等の先行的コストが軽微であるため、キャッシュ・フロー上及び財務上の懸念・課題は特にありません。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、エレベーターコミュニケーションズが財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、エレベーターコミュニケーションズが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するのではありません。 (1) 事業に関するリスク① 競合について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)エレベーターコミュニケーションズが属するエレベーター等の昇降機メンテナンス業界は、メーカー本体やその系列の専門メンテナンス会社をはじめ、独立系のメンテナンス会社等、大小さまざまな事業者間で競合関係が継続しております。エレベーターコミュニケーションズとしては、優位性を確保すべく、質の高いサービスの提供、良心的な価格設定、DXを活用した遠隔監視サービス等の付加価値の向上等に努めております。しかしながら、競合関係が激化した場合は、受注の減少、価格優位性の低下等により、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 契約不適合責任について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)エレベーターコミュニケーションズがリニューアル工事を実施したエレベーター等の工事実施部分については、一定の保証期間において、エレベーターコミュニケーションズが瑕疵担保責任を負っており、当該期間中に故障や不具合等が生じた場合は、部品の無償修理及び交換等の対応を行うこととしております。エレベーターコミュニケーションズは、取扱説明書等に準拠した適切な据付、連結及び保守・点検管理の実施等により、必要な品質の維持に努めております。しかしながら、想定外のエレベーターコミュニケーションズによる保守・メンテナンスのミスや漏れが生じた場合は、瑕疵担保責任の負担が増大し、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 昇降機の事故等について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)エレベーターコミュニケーションズが手掛けるエレベーター等の昇降機メンテナンス事業においては、これら昇降機の製造不良・欠陥、経年劣化、災害等に起因して、利用者の人身事故を招く深刻なリスクが存在しております。エレベーターコミュニケーションズは、国土交通省が定める「建築保全業務共通仕様書」、エレベーターコミュニケーションズ独自の厳格な安全基準等に忠実に従い、常に安全至上主義に徹して作業を行っております。また、作業員や外部協力業者を対象とした作業教育の徹底、万が一の事態に備えた損害賠償保険の加入等も行っております。しかしながら、想定外の甚大な災害、利用者による不適切な使用、エレベーターコミュニケーションズによる保守・メンテナンスのミスや漏れが生じた場合は、損害賠償保険金で補填できない損失の発生、社会的信頼の失墜等を招き、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法的規制について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)エレベーターコミュニケーションズのエレベーター等の昇降機メンテナンス事業における法定検査に関しては、建築基準法に則り、国家資格である昇降機等検査員(本書提出日現在のエレベーターコミュニケーションズ従業員の資格取得者63名)による適格な検査の実施が義務付けられております。また、エレベーター等のリニューアル(1件当たりの請負金額が税込みで500万円以上)においては、建設業法に基づく機械器具設置工事業に関する許可(有効期限:2030年8月2日)を取得する必要があります。また、建設業法第29条において、不正な手段による許可の取得、役員等の欠格条項に抵触した場合、許可の取消を受ける旨等の許認可取消事由が定められております。エレベーターコミュニケーションズにおいては、必要な昇降機等検査員の員数の確保等、法的許認可の欠格要件に抵触しないよう留意するほか、コンプライアンス・リスク管理委員会の開催、コンプライアンス勉強会の実施等のコンプライアンス活動にも日頃から積極的に取り組んでおります。しかしながら、想定外のコンプライアンス違反が発生した場合、法的許認可の欠格要件に抵触する事象が生じた場合、また、法規制の強化や新たな規制法令が制定された場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 特定の仕入先への依存について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)エレベーターコミュニケーションズが手掛けるエレベーター等の昇降機メンテナンス事業においては、点検に併せて、部品交換等が発生するケースがほとんどでありますが、旧型エレベーター装置に関しては、純正部品等の在庫が枯渇する可能性があり、これらの仕入先も限定的であります。エレベーターコミュニケーションズにおいては、適切な部品在庫を確保するとともに、部品の再利用を促進し、さらに海外市場を含めた様々な調達方法を検討して、供給遅延や在庫不足に備えております。しかしながら、想定以上の仕入先の在庫不足及び調達遅延が生じた場合、また、部品の希少化から部品価格が高騰し、そのコストをエレベーターコミュニケーションズのサービス価格に転嫁できない場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ システム障害について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)エレベーターコミュニケーションズは、昇降機メンテナンス事業において、DX化を推進し、年中無休・24時間体制での遠隔監視・対応等の利便性の高いサービスを提供するほか、エレベーター等に関する点検及び保守に関する様々な情報の一元化に取り組んでおります。これらの仕組みは、コンピューターシステムと通信ネットワークで構成されており、エレベーターコミュニケーションズは、システムの安定稼働、セキュリティ機能の強化、定期的なバックアップの実施等に努めております。しかしながら、想定外の事故や災害等により、システム障害が発生した場合は、エレベーター等の正常な稼働が一時的に困難となり、損害賠償請求の発生、復旧のためのコストの増大のほか、社会的信頼の失墜等を招き、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 技術革新について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)エレベーター等の昇降機は、近年の技術の高度化及び多様化を背景として、新たなモデルが開発・製造されております。エレベーターコミュニケーションズは、国内の主要メーカーが製造するあらゆる機種に対応できるよう、これらの最新モデルに関する技術研究の積極化に努めております。しかしながら、メーカーの技術革新の急速な進展にエレベーターコミュニケーションズが対応できなかった場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) その他のリスク① 人財の確保及び育成について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)エレベーターコミュニケーションズが手掛ける昇降機メンテナンス事業においては、高度な専門スキルを持つ技術者、手厚い顧客サポートを行える営業人員等の人的リソースが収益を創出する重要な源泉であると認識しております。エレベーターコミュニケーションズにおいては、優秀な人財の採用及び育成の強化に取り組んでおります。しかしながら、先行的に発生する採用コスト負担が過大になった場合、優秀な人財を採用できなかった場合、また、人財育成が遅延したり、期待通りの能力成果が発揮できなかったりした場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 作業員の労働災害について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)エレベーターコミュニケーションズの昇降機メンテナンス事業においては、エレベーターコミュニケーションズ作業員によるエレベーター等の保守業務や保全・リニューアル業務を行っておりますが、その作業の性質上、作業員の怪我等の労働災害リスクが存在しております。エレベーターコミュニケーションズは、独自の安全作業に関するマニュアル等に忠実に従い、常に安全至上主義に徹して作業を行っております。また、産業医の設置、安全衛生委員会の開催、作業員や外部協力業者を対象とした安全教育の徹底、万が一の事態に備えた労働災害保険の加入等も行っております。しかしながら、想定外の重大な事故や労働災害が発生した場合は、労働災害保険金で補填できない事故の発生、社会的信頼の失墜等を招き、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 顧客情報の漏えいについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)エレベーターコミュニケーションズは、昇降機メンテナンス事業において、個人情報等の重要な顧客情報を取得しております。エレベーターコミュニケーションズにおいては、これらの情報取得に際し、細心の注意を払うとともに、外部からの不正アクセス、社内の情報漏えいリスクの最小化を図るべく、「個人情報保護規程」等の社内規程を定め、厳格な情報保護活動に全社的に取り組んでおります。しかしながら、想定外の事態によって顧客情報が外部に流出した場合は、損害賠償請求の発生、社会的信頼の失墜等を招き、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 特定人物への依存について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)エレベーターコミュニケーションズの創業者であり、創業以来の事業推進者である代表取締役社長の薄田章博は、エレベーターコミュニケーションズの事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、事業活動全般において、極めて重要な役割を果たしております。エレベーターコミュニケーションズでは、過度に同人に依存しないよう、他の経営幹部の拡充及び育成並びに権限委譲や責任分散の推進により、依存リスクの最小化に取り組んでおります。しかしながら、これらの取り組みが十分に進まず、想定外の理由により同人の業務遂行が困難となった場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 業務提携及び資本提携、買収等について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)エレベーターコミュニケーションズが事業の拡大及び多様化を図るうえでは、他社との業務提携及び資本提携、買収等が有効な手段であると認識しております。エレベーターコミュニケーションズでは、今後も顧客の多様なニーズ等に対応すべく、これらの推進を継続していく方針でありますが、その意思決定にあたっては、今後の事業リスク等を十分かつ慎重に精査していく所存であります。しかしながら、業務提携及び資本提携、買収等において、当初見込まれた効果が十分に得られなかった場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 知的財産権について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)エレベーターコミュニケーションズは、昇降機メンテナンス事業において、技術の独自性の追求、ブランディングの強化を重視した事業展開を行っており、その一環として、商標権、意匠権及び特許権を取得しております。今後においても、エレベーターコミュニケーションズが継続的及び長期的に保護すべき知的財産権については、その登録を推進するとともに、他社が保有する知的財産権については、それを侵害しないよう、類似検索を励行するよう努めております。しかしながら、エレベーターコミュニケーションズが保有する知的財産権を他社が模倣し、エレベーターコミュニケーションズの権利の主張が十分になされなかった場合、また、他社が保有する知的財産権をエレベーターコミュニケーションズが故意に模倣し、損害賠償請求等がなされた場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 繰延税金資産について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)エレベーターコミュニケーションズは、会計処理として税効果会計を適用しており、将来の課税所得の見積りに基づき、繰延税金資産の回収可能性を評価しております。したがって、当該見積額が減少し繰延税金資産の一部又は全部を将来実現できないと判断した場合、または、税率変動等を含む税制の変更等があった場合は、対象期間において、繰延税金資産を減額し、税金費用を計上することになり、その結果として、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 新株予約権の権利行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)エレベーターコミュニケーションズは、取締役及び従業員、外部協力者に対して、エレベーターコミュニケーションズ業容拡大に向けたインセンティブを目的として、新株予約権を発行・付与しております。本書提出日現在、新株予約権による潜在株式は148,400株であり、発行済株式総数と当該潜在株式数の合計に対する割合は6.4%に相当しております。したがって、これらの新株予約権の権利行使が実行された場合は、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、エレベーターコミュニケーションズは、2026年8月27日開催の第21期定時株主総会決議により、エレベーターコミュニケーションズ役員及び従業員等に対し、普通株式45,000株を上限として新株予約権を発行することができる旨の承認を得ています。本書提出日現在、当該新株予約権の募集事項および割当ては決定されておらず、発行された新株予約権はありませんが、今後当該決議に基づき新株予約権を発行した場合には、最大で発行済株式総数に対し10.2%に相当する株式が交付される可能性があり、既存株主の議決権割合及び1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ⑨ 配当政策について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)エレベーターコミュニケーションズは、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展のため、運転資金等の内部留保を踏まえ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。しかしながら、現段階においては、エレベーターコミュニケーションズは成長過程にあると認識しており、足元の運転資金等の内部留保の充実を優先することとし、配当を行っておりません。将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針でありますが、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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