エレベーターコミュニケーションズ(353a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


エレベーターコミュニケーションズ(353a)の株価チャート エレベーターコミュニケーションズ(353a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

エレベーターコミュニケーションズは、エレベーターやエスカレーター等の昇降機を対象として、「すべてのお客様にスペシャリティメンテナンスをフェアプライスで」をミッションとして、点検、監視、保守、部品交換等のメンテナンスやリニューアルサービスを提供しております。事業の遂行にあたっては、昇降機の品質及び性能の維持・向上、利用者の安心・安全の確保を最優先しつつ、高品質なサービスをリーズナブルかつ迅速に提供することを基本方針としております。

 

(1) 事業の特徴

エレベーターコミュニケーションズの事業の主な特徴は、以下のとおりであります。

 

① リーズナブルな価格設定

エレベーターコミュニケーションズ設立当時のエレベーター等のメンテナンス業界において、メーカーは、それぞれ自社や系列のメンテナンス会社を通じて、自社の製品のみのメンテナンスを行うことが一般的であり、価格やサービス内容に競争原理も働きにくい状況であったと想定しております。

エレベーターコミュニケーションズは、独立系メンテナンス専業会社であり、開発及び製造コストの負担が想定される上記のメーカー及びメーカー系のメンテナンス会社と比較して、リーズナブルな価格設定が可能であります。

 

② メーカー各社の昇降機に対応

エレベーターコミュニケーションズは、独立系メンテナンス専業会社として、国内主要メーカーである三菱電機株式会社、株式会社日立製作所、東芝エレベータ株式会社、日本オーチス・エレベータ株式会社、フジテック株式会社の昇降機にオールマイティに対応したメンテナンスサービスを提供できます。

 

③ 全国拠点網による広範かつ迅速な営業及びサポート対応

エレベーターコミュニケーションズは、本書提出日現在において、全国47支店及び出張所を構えており、広範な営業活動を行うとともに、これらの拠点近隣においては、災害発生等人命に関わる緊急時は、通報後速やかに現場到着できる体制を備えております。

 

④ トータルサービスの提供

エレベーターコミュニケーションズは、保守業務において昇降機の点検を行った結果、経年劣化が著しい場合、装置の旧式化により時代のニーズに合わなくなった場合は、制御盤、巻上機、モーター等の主要装置のリニューアルを提案・実施することで、トータルなサービス提供が可能であります。

 

⑤ ITを活用した緊急時対応

エレベーターコミュニケーションズは、災害や故障等の緊急時にタイムリーかつ適切に対処するため、ITを活用しております。具体的には、QRコードから利用者がエレベーターコミュニケーションズ技術員と直接やりとりできるシステムの提供、社内システム上での災害一覧や災害マップの参照機能の導入等を行っております。

 

(2) 受注業務形態

エレベーターコミュニケーションズの報告セグメントは「昇降機メンテナンス事業」の単一セグメントでありますが、以下の2つの受注業務形態でサービスを提供しております。

 

受注業務形態

概       要

保守業務

昇降機の点検、監視、緊急時対応

保全・リニューアル業務

昇降機の点検結果等に基づく、部品交換・修理、リニューアル

 

 

以下、上記の受注業務形態ごとに、具体的なサービス内容及び特徴について、記載いたします。

 

(3) 保守業務

① 業務内容

エレベーター及びエスカレーターは、集合住宅をはじめ、オフィスビルや高層ビル、ショッピングモール等で人々が効率よく移動するために設置された建物付属電機設備です。これら設備は、適切な運用や操作はもとより、定期又は不定期の点検及び常時監視をすることにより、安全稼働のための機能及び性能を維持し続ける必要があります。これらが適切に行われない場合は、重大な事故や故障に繋がり、利用者の生命や財産に多大な危害を及ぼす恐れがあります。

エレベーターコミュニケーションズは、これらの事故やトラブルを未然に防ぎ、全ての利用者が安心してご利用いただけるよう、昇降機を対象として、点検及び監視を行う保守業務を行っております。また、当該業務には、災害、事故、故障、停電等の緊急時の対応も含んでおります。

 

② 保守業務の種類

保守業務は、以下の点検、監視、緊急時対応に大別されます。

 

保守業務の種類

概    要

点   検

 ビルオーナー等からの依頼により、エレベーターコミュニケーションズの技術員が、定期又は不定期でエレベーター及びエスカレーター設備の点検を実施します。また、必要に応じて、清掃、注油、調整、消耗品(電球、各種ヒューズ、ビス・ナット、各種リレーリード線等)の補充・交換等も適宜行います。

 当該点検においては、経年劣化、損傷、変形、摩耗、腐食、発生音等の点から、異常・不具合・劣化等に関する調査も行い、改善すべき抜本的な指摘事項が抽出された場合は、ビルオーナー等に改善を提案し、「保全業務」として請け負います。

監   視

 通信回線を利用して、24時間365日、エレベーターコミュニケーションズセンター専門スタッフがエレベーターの異常・不具合の発生状況について、遠隔監視を行っております。あらかじめエレベーター運転のために必要とされる箇所を網羅的に特定し、通信回線等を利用して、エレベーター本体の運転状態や機器類等の動作状況を遠隔点検することができます。

緊急時対応

 災害、事故、故障、停電等の緊急時に、安全を最優先し、また、エレベーターコミュニケーションズ独自のITシステムを駆使して、迅速に対応いたします。

 例えば、エレベーター内に利用者が閉じ込められた際は、利用者はインターホンでエレベーターコミュニケーションズコントロールセンターと直接通話でき、これにより、閉じ込め故障の状況や動力電源の停電状況の遠隔監視も可能となります。

 

(注) 建築基準法では、建築物の損傷や腐食等の劣化状況の定期的な点検の一環として、年1回、国家資格である昇降機等検査員による昇降機の定期検査が義務付けられております。

 

③ 点検のプロセスについて

点検のプロセスは、以下のとおりであります。

 

点検のプロセス

概      要

a.点検の実施

 保守・点検作業を行う際に技術員は、点検する部分と作業内容が点検サイクルごとに記載されたシートを使い、初めての点検からサイクルごとにどこをチェックすべきかを把握しながら作業を効率的かつ安全に進めています。物件や点検結果に関する情報については、エレベーターコミュニケーションズ基幹システム「Assist」に記録・蓄積されます。

 なお、「Assist」には、過去の故障事例が蓄積されており、当該情報も参照し、点検に当たります。

b.検査・点検結果の報告

 年1回の有人の法定検査、通常の有人あるいは、遠隔による任意点検のそれぞれについて、「定期検査報告書」、「点検作業報告書」及び「遠隔点検報告書」を作成し、ビルオーナー等に提出しております。

c.部品交換、修理等

 必要に応じて、劣化した部品の交換や修理を行います。交換部品は、原則としてメーカーの純正部品を推奨しております。

 

 

④ 緊急時対応について

災害や故障等の緊急時は、「すぐ駆けつけ、すぐ対応する」ことを最優先し、24時間365日体制で、ITを駆使し、以下のような独自の対応を行う仕組みがあります。

 

「Qサポ」による管理

 エレベーターコミュニケーションズ独自の地震災害時WEB復旧要請システム「Qサポ」により、エレベーター内に貼付されたステッカーのQRコードをご利用者自身が読み取り、直接復旧作業の連絡を取ることが可能となります。

 また、「Qサポ」では、Googleマップ上で復旧対応時の現地技術員の位置情報が確認できるほか、おおよその現地技術員の到着時間も把握できます。

GPSによる管理

 GPSにより、現地技術員の位置情報を常時把握でき、緊急時の現地技術員への出動命令(同時にエレベーターの異常内容を送信)、現地技術員からの状況報告を一括管理できます。

電話回線による対応

 電話回線により、エレベーター内の利用者とエレベーターコミュニケーションズセンター専門スタッフや現地技術員との直接通話が可能となります。

「イージスモード」による対処

 「イージスモード」は、エレベーターコミュニケーションズ基幹システム「Assist」上で遠隔監視と災害対応の管理を実現する災害時発動機能です。これにより、大規模な災害が発生した場合でも、「イージスモード」に切り替えることで、物件情報が即座に共有され、エレベーターコミュニケーションズセンター専門スタッフと現地技術員は、「災害一覧」と「災害マップ」を参照しながら、リアルタイムで迅速な対応が可能となります。

 

(注) Google Maps及びGoogleマップは、Google Incの商標又は登録商標です。

 

⑤ 「イージスモード」と「Qサポ」の内容

2011年に発生した東日本大震災当時は、復旧要請の連絡を電話で受け、故障したエレベーターの場所を口頭で確認したのち、被害にあったエレベーターのある物件の把握、現地技術員への作業指示を行わなければならず、復旧対応に相応の時間を要しておりました。エレベーターコミュニケーションズでは、当時のこれらの教訓を活かし、2014年4月にエレベーターコミュニケーションズ基幹システム「Assist」上の災害時発動機能「イージスモード」の導入、2021年7月に地震災害時WEB復旧要請システム「Qサポ」(お客様閲覧システム及び契約者サイトの開始は2023年10月)の提供を開始いたしました。

 

a 「イージスモード」について
<災害一覧>

 被災した物件の情報を登録したデータをリアルタイムで社内共有することが可能となります。復旧及びその対応状況等が、ひと目で確認でき、電話やメールでやりとりなく、スムーズな復旧作業を実現しております。

 


 

<災害マップ>

 現地技術員は、登録されている災害マップを随時参照・確認しながら、自身のいる場所から最も近い現場に直行することで、迅速かつ効率的に復旧作業を行うことができます。

 


 

b 「Qサポ」について

エレベーターコミュニケーションズがメンテナンスを担当するエレベーター内には、「Qサポ」アクセス用のQRコードが記載されたステッカーが貼付されています。突発的な災害時には、利用者自身で当該QRコードをスマートフォン等で読み取っていただき、直接、復旧要請の連絡が可能となります。

また、「サポ」を利用することにより、Googleマップ上で対象エレベーターの設置位置、復旧対応に駆けつける現地技術員の位置情報をリアルタイムでご確認できるほか、おおよその到着時刻を把握することができます。復旧対応時の現地技術員の位置情報の可視化により、万が一、エレベーターに閉じ込められてしまった場合でも、ご利用者様の「安心」につながります。

 


 

 

⑥ 保守業務の契約形態

保守業務における契約形態は、以下の2つに大別されます。

 

契約形態

概    要

POG契約

 契約期間1年間を原則として、月々定額で、エレベーターの機能維持を目的として、機器・装置の定期的な点検を実施、併せて、清掃・給油・調整・簡易消耗部品の取替え等を実施する契約形態(監視や緊急時対応含む。)であります。

 POGは、「Parts, Oil and Grease」の略称であります。

 FM契約

 POG契約内容に、劣化した部品の取替えや修理等まで行う契約形式であります。

  FMは、「Full Maintenance」の略称であります。

 

 

(4) 保全・リニューアル業務

① 業務内容

エレベーターやエスカレーター等の昇降機は、日々の使用により機能劣化が進むため、適切なタイミングで交換、修繕が必要となります。エレベーターコミュニケーションズでは、保守業務での点検結果により、改善すべき抜本的な指摘事項が抽出された場合に、部品交換やリニューアル等を行います

 

② 保全・リニューアル業務の種類

保全・リニューアル業務は、以下の保全とリニューアルに大別されます。

 

保全・リニューアル業務の種類

概    要

保  全

 点検結果に基づく指摘のもと行う、部品の取替え及び修理業務であります。

 なお、保守業務のFM契約に関しても契約対象外の保全工事等については、有償で行う場合があります。

 エレベーターコミュニケーションズは、保守対象の昇降機の故障に関する統計データを蓄積しており、品質管理部門及び故障低減プロジェクトにおいて、故障分析を行っております。分析の結果、故障の発生頻度が高い部品については、ビルオーナー等に対し、一斉に交換を促すことで、故障や長期停止の未然防止に貢献しております。

リニューアル

 エレベーターコミュニケーションズは、安全性、快適性、機能性を向上させるため、老朽化したエレベーター等の昇降機のリニューアル工事を計画的に実施しています。主要部品や制御システムの交換、省エネ機能の導入を通じて、利用者の安心と利便性を確保し、建物全体の価値向上を図ります。

 また、エレベーター設置から20年以上が経過すると、保守部品の入手が困難になり、部品交換や修理が困難になる場合があります。エレベーターコミュニケーションズでは、信頼性・安全性・運用効率を高めるため、制御盤や巻上機等の主要部品の一式交換工事や既存設備の撤去を行い、継続的な稼働を支えています。

 リニューアルには、以下の2種類があります。

 ・制御リニューアル:主に制御系の更新を行います。

 ・準撤去新設リニューアル:既製品の一部を継続・再利用し、撤去新設します。

 また、エスカレーターについても、旧トラス(積載荷重を支える建物の骨組み)を再利用し、分割したエスカレーターのパーツを組立てる工法を採用したフルリニューアルも提供しており、通常の撤去新設と比べ、工数を約1/3の約3週間、コストを約50%削減した実績があります。

 

(注) エレベーターの耐用年数については、国税庁が定める法定年数は17年、公益社団法人ロングライフビル推進協会による計画耐用年数の指針に定める年数は20~25年程度とされております。エレベーターで使用する部品については、一般的には、製造終了後、約25年で部品の供給がなくなることがほとんどであり、部品の供給停止後にエレベーターの故障が発生した場合は、迅速かつ適切な対応が困難となり、長期停止を余儀なくされる恐れもあります。

 

③ リニューアルの対応

リニューアルにおける目的別のエレベーターコミュニケーションズの対応は、以下のとおりであります。

 

目   的

エレベーターコミュニケーションズの対応

地震の対応

 地震の初期微動(P波)を感知したときは、管制運転装置を起動し、強制的に最寄階に停止させた後、ドアを開くことで、利用者の閉じ込めを防止するものであります。

停電の対応

 停電が発生したときは、バックアップ電源に切り替え、自動着床装置を起動し、自動的に最寄階まで運転した後、ドアを開くことで、利用者の閉じ込めを防止するものであります。

戸開走行の防止

 エレベーターの安全対策として、制御機器や駆動装置の故障が発生した場合でも重大な事故を防ぐため、複数の安全装置が設置されています。

 まず、ブレーキの二重化により、メインのブレーキが故障しても、補助ブレーキが作動してエレベーターを確実に停止させます。また、特定距離感知装置を使い、ドアが開いた状態でエレベーターが移動しないように監視し、異常を検知した場合には動作を停止させます。

 さらに、通常使用する制御装置だけでなく、独立した制御装置を設置することで、メインの制御装置が故障した際にも安全な運行を可能にしています。このようなバックアップシステムにより、ドアが開いたままの走行(戸開走行)や挟まれ事故といった人命にかかわる事故を未然に防ぐ仕組みです。

意匠性の向上

 エレベーターコミュニケーションズが特許を取得した操作盤をはじめ、ドア、かご内(天井、壁等)のデザイン等を刷新し、新しいエレベーター空間を提供するものであります。

 

 

(5) 事業の系統図

事業の系統図は、以下のとおりであります。

 

 


 

 

(注) 1.案件紹介者や代理店に対し、紹介料を支払う場合があります。

2.メーカーや他の独立系メンテナンス会社から、保守業務を受託するケースもあります。

3.建築基準法においては、昇降機等検査員による年1回の法定検査を実施し、その検査結果をビルオーナー等である昇降機所有者又は昇降機管理者に報告することが義務付けられております。



事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、エレベーターコミュニケーションズが財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、エレベーターコミュニケーションズが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するのではありません。

 

(1) 事業に関するリスク

① 競合について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

エレベーターコミュニケーションズが属するエレベーター等の昇降機メンテナンス業界は、メーカー本体やその系列の専門メンテナンス会社をはじめ、独立系のメンテナンス会社等、大小さまざまな事業者間で競合関係が継続しております。エレベーターコミュニケーションズとしては、優位性を確保すべく、質の高いサービスの提供、良心的な価格設定、DXを活用した遠隔監視サービス等の付加価値の向上等に努めております。

しかしながら、競合関係が激化した場合は、受注の減少、価格優位性の低下等により、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 契約不適合責任について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

エレベーターコミュニケーションズがリニューアル工事を実施したエレベーター等の工事実施部分については、一定の保証期間において、エレベーターコミュニケーションズが瑕疵担保責任を負っており、当該期間中に故障や不具合等が生じた場合は、部品の無償修理及び交換等の対応を行うこととしております。エレベーターコミュニケーションズは、取扱説明書等に準拠した適切な据付、連結及び保守・点検管理の実施等により、必要な品質の維持に努めております。

しかしながら、想定外のエレベーターコミュニケーションズによる保守・メンテナンスのミスや漏れが生じた場合は、瑕疵担保責任の負担が増大し、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 昇降機の事故等について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

エレベーターコミュニケーションズが手掛けるエレベーター等の昇降機メンテナンス事業においては、これら昇降機の製造不良・欠陥、経年劣化、災害等に起因して、利用者の人身事故を招く深刻なリスクが存在しております。エレベーターコミュニケーションズは、国土交通省が定める「建築保全業務共通仕様書」、エレベーターコミュニケーションズ独自の厳格な安全基準等に忠実に従い、常に安全至上主義に徹して作業を行っております。また、作業員や外部協力業者を対象とした作業教育の徹底、万が一の事態に備えた損害賠償保険の加入等も行っております。

しかしながら、想定外の甚大な災害、利用者による不適切な使用、エレベーターコミュニケーションズによる保守・メンテナンスのミスや漏れが生じた場合は、損害賠償保険金で補填できない損失の発生、社会的信頼の失墜等を招き、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 法的規制について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

エレベーターコミュニケーションズのエレベーター等の昇降機メンテナンス事業における法定検査に関しては、建築基準法に則り、国家資格である昇降機等検査員(本書提出日現在のエレベーターコミュニケーションズ従業員の資格取得者53名)による適格な検査の実施が義務付けられております。また、エレベーター等のリニューアル(1件当たりの請負金額が税込みで500万円以上)においては、建設業法に基づく機械器具設置工事業に関する許可(有効期限:2025年8月2日)を取得する必要があります。また、建設業法第29条において、不正な手段による許可の取得、役員等の欠格条項に抵触した場合、許可の取消を受ける旨等の許認可取消事由が定められております。エレベーターコミュニケーションズにおいては、必要な昇降機等検査員の員数の確保等、法的許認可の欠格要件に抵触しないよう留意するほか、コンプライアンス・リスク管理委員会の開催、コンプライアンス勉強会の実施等のコンプライアンス活動にも日頃から積極的に取り組んでおります。

しかしながら、想定外のコンプライアンス違反が発生した場合、法的許認可の欠格要件に抵触する事象が生じた場合、また、法規制の強化や新たな規制法令が制定された場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 特定の仕入先への依存について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

エレベーターコミュニケーションズが手掛けるエレベーター等の昇降機メンテナンス事業においては、点検に併せて、部品交換等が発生するケースがほとんどでありますが、旧型エレベーター装置に関しては、純正部品等の在庫が枯渇する可能性があり、これらの仕入先も限定的であります。エレベーターコミュニケーションズにおいては、適切な部品在庫を確保するとともに、部品の再利用を促進し、さらに海外市場を含めた様々な調達方法を検討して、供給遅延や在庫不足に備えております。

しかしながら、想定以上の仕入先の在庫不足及び調達遅延が生じた場合、また、部品の希少化から部品価格が高騰し、そのコストをエレベーターコミュニケーションズのサービス価格に転嫁できない場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ システム障害について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

エレベーターコミュニケーションズは昇降機メンテナンス事業において、DX化を推進し、年中無休・24時間体制での遠隔監視・対応等の利便性の高いサービスを提供するほか、エレベーター等に関する点検及び保守に関する様々な情報の一元化に取り組んでおります。これらの仕組みは、コンピューターシステムと通信ネットワークで構成されており、エレベーターコミュニケーションズは、システムの安定稼働、セキュリティ機能の強化、定期的なバックアップの実施等に努めております。

しかしながら、想定外の事故や災害等により、システム障害が発生した場合は、エレベーター等の正常な稼働が一時的に困難となり、損害賠償請求の発生、復旧のためのコストの増大のほか、社会的信頼の失墜等を招き、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 技術革新について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

エレベーター等の昇降機は、近年の技術の高度化及び多様化を背景として、新たなモデルが開発・製造されております。エレベーターコミュニケーションズは、国内の主要メーカーが製造するあらゆる機種に対応できるよう、これらの最新モデルに関する技術研究の積極化に努めております。

しかしながら、メーカーの技術革新の急速な進展にエレベーターコミュニケーションズが対応できなかった場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) その他のリスク

① 人材の確保及び育成について

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

エレベーターコミュニケーションズの昇降機メンテナンス事業においては、高度な専門スキルを持つ技術者、手厚い顧客サポートを行える営業人員等の人的リソースが収益を創出する重要な源泉であると認識しております。エレベーターコミュニケーションズにおいては、優秀な人材の採用及び育成の強化に取り組んでおります。

しかしながら、先行的に発生する採用コスト負担が過大になった場合、優秀な人材を採用できなかった場合、また、人材育成が遅延したり、期待通りの能力成果が発揮できなかった場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 作業員の労働災害について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

エレベーターコミュニケーションズの昇降機メンテナンス事業においては、エレベーターコミュニケーションズ作業員によるエレベーター等の保守業務や保全・リニューアル業務を行っておりますが、その作業の性質上、作業員の怪我等の労働災害リスクが存在しております。エレベーターコミュニケーションズは、独自の安全作業に関するマニュアル等に忠実に従い、常に安全至上主義に徹して作業を行っております。また、産業医の設置、安全衛生委員会の開催、作業員や外部協力業者を対象とした安全教育の徹底、万が一の事態に備えた労働災害保険の加入等も行っております。

しかしながら、想定外の重大な事故や労働災害が発生した場合は、労働災害保険金で補填できない事故の発生、社会的信頼の失墜等を招き、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な重大を及ぼす可能性があります。

 

 

③ 顧客情報の漏えいについて

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

エレベーターコミュニケーションズは、昇降機メンテナンス事業において、個人情報等の重要な顧客情報を取得しております。エレベーターコミュニケーションズにおいては、これらの情報取得に際し、細心の注意を払うとともに、外部からの不正アクセス、社内の情報漏えいリスクの最小化を図るべく、「個人情報保護規程」等の社内規程を定め、厳格な情報保護活動に全社的に取り組んでおります。

しかしながら、想定外の事態によって顧客情報が外部に流出した場合は、損害賠償請求の発生、社会的信頼の失墜等を招き、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 特定人物への依存について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

エレベーターコミュニケーションズの創業者であり、創業以来の事業推進者である代表取締役社長の薄田章博は、エレベーターコミュニケーションズの事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、事業活動全般において、極めて重要な役割を果たしております。エレベーターコミュニケーションズでは、過度に同人に依存しないよう、他の経営幹部の拡充及び育成並びに権限委譲や責任分散の推進により、依存リスクの最小化に取り組んでおります。

しかしながら、これらの取り組みが十分に進まず、想定外の理由により同人の業務遂行が困難となった場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 業務提携及び資本提携、買収等について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)

エレベーターコミュニケーションズが事業の拡大及び多様化を図るうえでは、他社との業務提携及び資本提携、買収等が有効な手段であると認識しております。エレベーターコミュニケーションズでは、今後も顧客の多様なニーズ等に対応すべく、これらの推進を継続していく方針でありますが、その意思決定にあたっては、今後の事業リスク等を十分かつ慎重に精査していく所存であります。

しかしながら、業務提携及び資本提携、買収等において、当初見込まれた効果が十分に得られなかった場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 知的財産権について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

エレベーターコミュニケーションズは、昇降機メンテナンス事業において、技術の独自性の追求、ブランディングの強化を重視した事業展開を行っており、その一環として、商標権、意匠権及び特許権を取得しております。今後においても、エレベーターコミュニケーションズが継続的及び長期的に保護すべき知的財産権については、その登録を推進するとともに、他社が保有する知的財産権については、それを侵害しないよう、類似検索を励行するよう努めております。

しかしながら、エレベーターコミュニケーションズが保有する知的財産権を他社が模倣し、エレベーターコミュニケーションズの権利の主張が十分になされなかった場合、また、他社が保有する知的財産権をエレベーターコミュニケーションズが故意に模倣し、損害賠償請求等がなされた場合は、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 繰延税金資産について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)

エレベーターコミュニケーションズは、会計処理として税効果会計を適用しており、将来の課税所得の見積りに基づき、繰延税金資産の回収可能性を評価しております。

したがって、当該見積額が減少し繰延税金資産の一部又は全部を将来実現できないと判断した場合、または、税率変動等を含む税制の変更等があった場合は、対象期間において、繰延税金資産を減額し、税金費用を計上することになり、その結果として、エレベーターコミュニケーションズの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 新株予約権の権利行使による株式価値の希薄化について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

エレベーターコミュニケーションズは、取締役及び従業員、外部協力者に対して、エレベーターコミュニケーションズ業容拡大に向けたインセンティブを目的として、新株予約権を発行・付与しております。本書提出日現在、新株予約権による潜在株式は130,400株であり、発行済株式総数と当該潜在株式数の合計に対する割合は12.07%に相当しております。

したがって、株式上場後に権利行使についての条件が満たされ、これらの新株予約権の権利行使が実行された場合は、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

 

⑨ 配当政策について

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

エレベーターコミュニケーションズは、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展のため、運転資金等の内部留保を踏まえ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。

しかしながら、現段階においては、エレベーターコミュニケーションズは成長過程にあると認識しており、足元の運転資金等の内部留保の充実を優先することとし、配当を行っておりません。将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針でありますが、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー