アセンテック(3565)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 近年、インターネットの普及により、サイバー攻撃等に対するセキュリティ対策が重要になってきていると考えております。アセンテックグループは、情報セキュリティ対策として、セキュリティソリューションのひとつである仮想デスクトップ(注1)ソリューションを中心に事業を展開しております。 事業を展開するうえで、アセンテックグループは、Cloud Software Group,Inc.やAtrust Computer Corporationをはじめとした海外メーカーと1次代理店契約を締結し、商品の輸入・販売・保守を行っております。また、アセンテックグループは、国内のお客様の要望に応え、アセンテックオリジナル製品・サービスを自社ブランド「Resalio(レサリオ)」(注2)として開発・販売しております。 また、特に、仮想デスクトップシステムを提供するうえでは、メーカーの技術認定試験に合格した専門のエンジニアが必要と考えております。アセンテックグループは、プロフェッショナルサービスとしてメーカーの技術認定試験に合格した専門のエンジニアがコンサルティングから保守・運用までの一貫したサービスを提供する体制を構築しております。 さらに、仮想デスクトップを利用する際、お客様がハードウエア、ソフトウエアを購入することなく、月額で利用できるクラウド型のアセンテックオリジナルサービスも提供しております。 販売形態としましては、取扱商品、アセンテック開発製品及びプロフェッショナルサービスは、システムインテグレータ(注3)経由でエンドユーザ企業に提供しております。また、一部のエンドユーザ企業におきましては、エンドユーザ企業からの指定により例外的に直接、製・商品及びサービスを提供しております。 アセンテックグループの事業セグメントは、単一のITインフラ事業であります。ITインフラ事業は、仮想デスクトップ事業、クラウドインフラ事業、ゼロトラストセキュリティ事業の3つの事業領域で構成しております。以下に事業領域ごとの内容を記載します。 ① 仮想デスクトップ事業 アセンテックグループが提供する仮想デスクトップとは、デスクトップ環境をサーバ側に集約しネットワークを介してデスクトップの画面イメージを配信し、シンクライアント(注4)端末やパソコン、タブレットなどによりユーザが利用するソリューションです。 端末にデータを保存しないことによりセキュリティ性が向上するほか、システム管理者が集中管理できることにより、運用管理の負担が軽減されるといったメリットがあると考えております。 アセンテックグループは、仮想デスクトップソフトウエアを提供するCloud Software Group,Inc.の戦略的パートナーとして、企業における仮想デスクトップの普及に取組んでおります。 a 仮想デスクトップの概要 下図のとおり、仮想デスクトップの利用により、端末側にデータが保存されないため、端末の紛失や、盗難が生じた場合にも、データ流出のリスクが低減されると考えております。(仮想デスクトップの概要) b シンクライアントの概要 仮想デスクトップの端末としては、一般のWindowsパソコンも利用可能ですが、Windows OSにはウィルスが侵入するリスクが内在すると考えております。アセンテックグループでは、その課題に対応するために、Windows OS、ハードディスクを搭載せず、ウィルス侵入のリスクをより低減した、シンクライアントを提供しております。シンクライアントは、仮想デスクトップ環境での利用に特化した端末で、Windowsパソコンと同等の操作感での利用が可能です。 c プロフェッショナルサービス 仮想デスクトップを導入する企業においては、システムを構築、利用するうえで、技術支援サービスが必要と考えております。 アセンテックグループは、仮想デスクトップの検討段階におけるコンサルティングから構築段階における設計・構築、利用段階における保守、運用までの一貫した技術支援サービスを、メーカーの技術認定試験に合格した専門のエンジニアが提供しております。 1) コンサルティングサービス コンサルティングサービスは、仮想デスクトップを導入、検討されているお客様の現状を把握し、要件を洗い出し、仮想デスクトップに関する要件定義を作成いたします。その後、システムを構成する推奨機器、ソフトウエア等の情報をまとめます。コンサルティングサービスは、より高品質かつ安定的なシステム構築へ導く、重要なサービスとなっています。 2) 設計・構築サービス 設計・構築サービスは仮想デスクトップ環境を実際に生成するための主要サービスです。要件定義に従って、設計から構築そしてサービスの本番開始、ドキュメント作成までを実施いたします。プロジェクトの規模にもよりますが、通常アセンテックエンジニア3~8名程度のチーム編成を組み3~10ヶ月程度の期間でプロジェクトを遂行いたします。 3) 保守・運用サービス アセンテックグループは、お客様へのアフターサポートを最大限ご支援すべく、保守・運用サービス体制強化に力を注いでいます。お客様に仮想デスクトップ環境を安定的にご利用いただくうえで、保守・運用サービスは、とても重要な要素と考えています。 アセンテックグループでは、仮想デスクトップにおいて障害が発生した場合、まず障害の原因がどこにあるのかを究明いたします。原因を特定した後、その原因となる商品を提供しているメーカーに障害報告並びに改善依頼を実施、早期復旧に向けての活動を行っております。 ② クラウドインフラ事業 近年、多くの企業には、IT利用の多様化によりITシステムへの高いパフォーマンス要求といった課題が存在すると考えております。仮想デスクトップシステムを導入する企業も、サーバ側に集約されたストレージ(注5)を複数のユーザが共有する仮想インフラにおいて、同様の課題があります。 アセンテックグループは、このような課題を解決するために、ITインフラによる改善・対応が必要になると考え、主として、高性能なサーバやストレージをクラウドインフラとして提供しております。 また、仮想デスクトップの導入障壁となっていた、以下の課題を解決するため、自社企画製品としてリモートPCアレイを提供しております。- 初期導入コスト: ハイパーバイザー(注6)に関わるライセンスコスト、技術要員コストを削減- 導入期間: ハイパーバイザー設計・構築期間を削減- パフォーマンス障害: ユーザ毎に物理リソース(CPU、メモリー、ストレージ)が割当てられておりパフォーマンス障害の原因を除去 リモートPCアレイの概要リモートPCアレイは、2016年10月に発表した自社企画製品です。アセンテックが仕様の起案・策定、開発費投資を行い、台湾のAtrust社で製造後、国内で独占販売を行っております。仮想デスクトップシステム専用のサーバ製品で、1筐体に20台~30台の物理PCを搭載し、仮想デスクトップに必要な、CPU、メモリー、ストレージ、ネットワークスイッチ及びマネジメントソフトウエアをオールインワンにて提供する画期的な製品です。従来の仮想デスクトップにおいて必須であった、ハイパーバイザーソフトウエアを不要にしました。 (リモートPCアレイ概念図) ③ ゼロトラストセキュリティ事業 従来のセキュリティ対策では、社内ネットワークの内側は安全、外側は危険とみなし、その境界を守る「境界型防御」が主流でした。しかし、クラウドサービスやモバイルデバイスの急速な普及により、社内外の境界があいまいになり、この考え方だけでは十分な対策が難しくなっています。 アセンテックグループは、現代の柔軟なIT環境に適した安全性を実現するために、新たにゼロトラストセキュリティ事業領域を新設し、以下のゼロトラストセキュリティソリューションを提供しております。・自社製品としてSaaS利用時のセキュリティリスクから情報資産を保護するための専用クライアント「SaaS Secure Client」・米大手データセキュリティカンパニーForcepoint社のデータセキュリティプラットフォーム製品(ゼロトラストセキュリティ概念図) ④ 事業系統図 アセンテックグループの事業系統図は次のとおりであります。 用語解説注1仮想デスクトップデスクトップ(Windowsユーザ環境)をサーバ側に集約し、ネットワークを介してデスクトップの画面イメージを配信し、シンクライアント、パソコン、タブレット等の端末よりサーバ上のWindowsユーザ環境を利用できるソリューションで、端末にデータを保存できないことから、端末からの情報漏洩を防止することが可能となります。注2Resalio(レサリオ)アセンテックオリジナル製品・サービスに適用するブランド名称。(商標登録:4997726)注3システムインテグレータ日本の情報システム産業において、コンサルティングから設計、開発、運用・保守・管理までを一括請負する企業。注4シンクライアント仮想デスクトップ環境での利用に特化した端末。Thin(薄い)Client(クライアント)の名前の通り、一般に利用されるパソコンと比較して、ハードディスクを内蔵しないため、セキュリティ性に優れた端末。注5ストレージコンピュータにおけるデータを保存する補助記憶装置。媒体としては主に磁気ディスクを利用したハードディスクと半導体メモリーを利用したフラッシュストレージに分類されます。注6ハイパーバイザー1台の物理コンピュータを論理的に分割し複数のコンピュータとして稼働させるための基本ソフトウエア。
有価証券報告書(2026年1月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】アセンテックグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアセンテックグループが判断したものであります。(1)経営方針 a 経営理念 「簡単、迅速、安全に!お客様のビジネスワークスタイルの変革に貢献する。」であります。最先端ITソリューションを常に追い求め、お客様に利便性向上とセキュリティ強化を実現する製品・サービスをお届けしてまいります。 b アセンテック社員 5つのコミットメント イ チームワーク営業、SE、マーケティング、管理が一丸となり、「Team Ascentech」としてお客様をご支援いたします。 ロ 即応性シンプルかつコンプライアンスを遵守した意思決定プロセスのもと、迅速に、お客様のご要望に対応いたします。 ハ スキル常に最新の技術を察知・習得し、お客様に最新情報をお届けいたします。 さらに個々のスキル向上を目指し、高品質なサービスを提供いたします。 ニ フェアネス他社、他製品の誹謗中傷はいたしません。技術的見地にたって、公正かつ中立的な立場で、お客様に最適解をお届けいたします。 ホ コスト意識社員全員がコスト意識をもち徹底して無駄を排除いたします。原価低減を図り、お客様により使い易い料金体系で製品・サービスを提供いたします。 上記をアセンテックグループ社員のコミットメントとし、お客様目線にたって事業展開を行っております。 (2)目標とする経営指標 アセンテックグループは、売上高及び経常利益を重要な経営指標と位置づけております。更なる自社製品の開発や、継続収入ビジネスの拡大を図り、技術的付加価値の高い製品及びサービスを提供することで、これらの指標の向上を図っていきたいと考えております。 (3)経営戦略及び経営環境 アセンテックグループの主力事業である仮想デスクトップは、社会的な課題となっている以下の3つの問題を解決できる先進的かつ効果的なテクノロジーであると考えております。 ・ 情報漏洩、盗難事故等「情報セキュリティ問題」 ・ 在宅ワークやハイブリッドワークを促進する「ワークスタイル変革」 ・ 電子機器を含めた温室効果ガスの削減「ESGへの取組」 アセンテックグループは仮想デスクトップに関連した製品サービスの販売やシステムインテグレーションに特化していることで、競争優位性があると考えております。 具体的には、仕入先とは、良好な関係構築としてディストリビュータ契約や独占販売権の確保、業務提携などを行っております。また販売網としては、大手システムインテグレータや全国をカバーするIT販売会社、地方の有力なパートナーなどとの長年の取引実績と信頼関係があること、加えてお客様のニーズに応えた自社製品の開発と供給、及び専門性を高くご評価をいただけるシステムエンジニアを多数擁していることも、競争優位性に寄与していると考えております。 ワークスタイルとして、在宅ワーク・ハイブリッドワークを併用する企業が増加している中、アセンテックグループの具体的な経営環境につきましては以下のように認識しております。 ・ サイバーセキュリティ脅威の高まりに加え、ランサムウェア対策を中心としたセキュリティ対策の高度 化が求められており、各業界における仮想デスクトップ需要は引き続き拡大 ・ 在宅ワーク・ハイブリッドワークはワークスタイルとして定着 ・ 企業におけるランサムウェア被害増加を受け、ランサムウェア対策が急務 ・ クラウドサービスの普及に伴い、マルチクラウドとオンプレミスのハイブリッド化が進む中、新たなサ イバー攻撃のリスクが高まっています。これにより、従来と異なるセキュリティ対策の強化が求められ、 新たなセキュリティシステムの需要が高まると予測 ・企業におけるAI活用の進展に伴い、AIを安全に活用するためのIT基盤や、セキュリティ対策の重要性が高 まっています。今後、セキュリティを確保したAIを支えるITインフラの需要が拡大すると予測 ・VMware代替ソリューション「XenServer」等のソリューションのラインナップの拡充を図り、300社を超 えるパートナー様と共に、需要が堅調な地方自治体と金融機関を含め、あらゆる業界に仮想デスクトップ ソリューションと「リモートPCアレイ」の展開を推進 ・ 仮想デスクトップ案件増に伴いエンジニアの採用・育成を強化 ・ グローバル テクノロジーパートナーとの事業提携を引き続き推進 ・ バーチャルヒューマン向けにセキュアなAIインフラとして「Edge AI Array」を新たに発表し、今後需 要が急拡大するAIインフラ市場に参入 また、アセンテックグループはストックビジネスを拡大し、持続的成長企業の実現と、 M&A及び戦略的事業提携による事業拡大の実現に取組み、持続的な成長の実現を図ってまいります。 (4)対処すべき課題アセンテックグループの対処すべき課題は、「中期経営計画Ascentech Vision2030」で発表した次の3つの成長戦略を課題と認識し、取り組んでまいります。① 価値創造を軸に製品力を強化し、利益成長を実現・ AI事業に参入: 「Edge AI Array」 を発表・ 自社製品「リモートPCアレイ」シェア拡大: 自治体、金融機関での利用加速・ ストックビジネスの拡大: 先進サブスクリプションサービス・ CSG社の国内事業を担当する、株式会社CXJの事業を拡大② M&A及び戦略的事業提携による事業拡大を実現・ 事業成長の加速戦略としてM&Aを実施・ 高収益自社製品ラインナップ強化に向けた戦略的事業提携を実施・ 全国レベルの販売網確保に向けた戦略的事業提携を実施③ 堅牢な経営基盤の構築を進め、持続的成長を実現・ AI人材と経営幹部を継続的に育成する、次世代型の人材・組織基盤の強化・ 株価向上に向けた戦略的イニシアチブ・ 持続可能な組織運営の柱としてESG経営を深化させ、ガバナンス・リスク管理を強化
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてアセンテックグループが判断したものであります。(1)事業環境並びに事業の内容に関してのリスク① 技術革新への対応について アセンテックグループは、現状、最先端の技術革新の把握に支障を来したことはありませんが、仮想化ソリューション市場は技術革新のスピードが速いため、アセンテックグループが技術革新に対応できない場合には、業界標準に対応できない或いは顧客ニーズを捉えられないことなどにより、アセンテックグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合について アセンテックグループのITインフラ事業では、事業者間の受注競争が激しい状況にあり、今後も一層の激化が想定されます。アセンテックグループにおいては、ネット広告、セミナー開催、海外ベンダーとの関係強化、業界における導入ノウハウと技術者によるパートナー支援、きめ細かな顧客対応等により競争力を維持・向上させていく方針でありますが、競合他社との差別化が困難となった場合には、受注や採算性の確保が困難となり、アセンテックグループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 取引依存度の高い相手先についてa 販売先 アセンテックのITインフラ事業では、顧客企業のITインフラの導入時期に応じて、特定の取引先への販売金額への依存度が高くなることがあります。株式会社ネットワールド、日本ビジネスシステムズ株式会社、SoftwareONE Japan株式会社への売上金額及び当該売上金額の総売上金額に対する割合は下表のとおり高い状況となっております。今後も、パートナー数の拡大により、特定の案件への依存度を低下させていく方針であります。相手先前連結会計年度(自 2024年2月1日至 2025年1月31日)当連結会計年度(自 2025年2月1日至 2026年1月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社ネットワールド133,3111.02,696,08815.6日本ビジネスシステムズ株式会社120,2170.82,179,17012.6SoftwareONE Japan 株式会社113,8890.82,166,76612.6株式会社日立製作所1,773,69612.2747,6404.3 b 仕入先 アセンテックは受注する製品によって、特定の取引先への仕入金額への依存度が高くなることがあります。シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社、Atrust Computer Corporationへの仕入金額及び当該仕入金額の総仕入金額に対する割合は下表のとおり高い状況にあります。 上記取引先を含む主な仕入取引先とは、良好な関係を構築しておりますが、万一、取引が解消される場合や取引条件が大幅に変更される場合には、アセンテックの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。相手先前連結会計年度(自 2024年2月1日至 2025年1月31日)当連結会計年度(自 2025年2月1日至 2026年1月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社7,482,95263.67,878,45865.8Atrust Computer Corporation2,233,46219.01,282,49210.7 ④ 仕入先との代理店契約について アセンテックグループは、主な仕入先と「代理店契約」を締結しています。これらの契約は、独占・非独占に関わらず、仕入先側の通告により、契約期間の満了により終了することがあります。仕入先毎に、終了条件の有無、事前通告の要不要、その期間・手段等に相違があり、アセンテックグループがその対抗策・代替手段を検討する期間にも相違が出ることが考えられるため、アセンテックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、Cloud SoftwareGroup,Inc.と締結した戦略的パートナー契約では、Cloud Software Group,Inc.社の製品に関して、一定の販売期間の見込収益に合わせて、一定の金額を支払うことが条件となっており、2025年3月3日付で、114億円の資産および負債を計上処理しております。当該見込収益を十分に獲得できなかった場合、アセンテックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 品質管理について アセンテックグループが行っているITインフラ事業について、仮想デスクトップ環境を構築するために用いられるソフトウエアは、顧客の基幹業務システムに組み込まれて用いられております。アセンテックグループは、システムの構築に当たって、ソフトウエアを仕入れた段階でアセンテックグループが独自に定めた品質テストを行うことに加え、客先でのシステム構築作業が完了した時点においても顧客と合意をした品質テストを行って最終確認を実施することとしており、システムの品質管理には細心の注意を払っております。 アセンテックグループは、顧客から案件を受託する際に締結する契約に免責条項を設ける場合もありますが、顧客の基幹業務システム等に組み込まれたアセンテックシステムが不具合を起こした場合、顧客より損害賠償請求を受けることなどにより、アセンテックグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 販売管理について 商品販売は出荷時から当該商品の支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間である場合は出荷時点に収益を認識するなど、取引の性質に応じて認識時点が異なることから、適切な期間に売上計上が行われないリスクがあります。ソフトウェア販売は物理的な移動を伴わない取引であり、顧客が利用できる状態になった時点の判断によっては、適切な期間に売上計上が行われないリスクがあります。また、アセンテックグループは、販売管理システムで集計された情報をもとに会計システムへ仕訳入力されることから、売上計上を誤るリスクがあります。 対策としましては、商品販売及びソフトウェア販売においては、適正な処理を行うために案件ごとに取引の性質を確認し、判断して処理するなどの統制を適切に整備し運用しております。また、販売管理システムで集計された情報においては、多角的な分析やチェックを行うなどの統制を適切に整備し運用しております。 ⑦ 為替リスクについて アセンテックグループは、海外から仕入れるソフトウエア、ハードウエアの代金を米ドル建てで仕入れております。アセンテックグループの業績は、為替変動の影響を受ける可能性がありますので、為替変動リスクを回避し、安定的な利益の確保を目的に為替予約を行うことを基本として対応しております。今後、アセンテックグループの事業拡大に伴って、外貨建て取引の数量割合が増加して、適切に為替変動リスクを回避することができない場合には、アセンテックグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 法的規制について アセンテックグループの事業に関係する法律として、「個人情報の保護に関する法律」「労働者派遣事業の適切な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)」「電器用品安全法」等の関連法令による規制の適用を受けております。アセンテックグループでは、これらの関連法令の遵守に努めておりますが、万が一法令違反に該当するような事態が発生した場合や、当該法令の変更や新たな法令の施行等により事業上の制約を受けるような場合には、アセンテックグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)組織・体制、その他に関してのリスク① 小規模組織であることについて アセンテックは本書提出日現在、監査等委員でない取締役4名(うち非常勤取締役2名)、監査等委員である取締役3名(うち非常勤取締役2名)、従業員91名と組織規模が小さく、内部管理体制や業務執行体制も当該組織規模に応じたものとなっております。従って、アセンテックの役員や従業員が病気や怪我等により業務を遂行する上で支障が生じた場合や転職等により人材が社外に流出した場合には、アセンテックの業務に支障が生じる可能性があります。 現在、アセンテックグループは、より組織的な社内管理体制を整備・運用するように努めておりますが、適切かつ充分に組織的な対応ができるか否かは不確実であり、アセンテックグループの事業遂行及び拡大に影響を及ぼす可能性があります。また、アセンテックグループは今後とも外部からの採用と従業員の人材育成に努め、内部管理体制及び業務執行体制の強化を図る所存でありますが、急激な業務拡大が生じた場合、充分な人的・組織的対応が取れない可能性があります。また、今後の人員増加に伴い、先行して一時的に人件費負担が増加する場合も想定され、そうした場合、アセンテックグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 取締役会長及び代表取締役社長への依存について アセンテックは小規模であることもあって、取締役会長である佐藤直浩及び代表取締役社長である松浦崇が中心となって、経営方針や事業戦略の決定、事業計画の立案と推進を行っており、両氏は、アセンテックグループが事業を遂行する上で、重要な役割を果たしております。また、アセンテックグループの事業運営における両氏の知識や経験、アセンテックグループの株主や取引先との関係についても、両氏に多くを依存している状況となっております。 このため、アセンテックグループでは、両氏への過度な依存を改善すべく、事業体制において全社的な組織の構築や人材の育成に努めております。今後、これらの諸施策に取組むことやアセンテックグループの実績を積み上げることにより、両氏の知識や経験に過度に依存することなく、円滑に事業を遂行することが可能となると考えております。 ただし、当面の間は、両氏への依存度が高いままの状態で推移すると見込まれます。現時点で両氏が退任する予定はありませんが、両氏が理由の如何に関わらずアセンテック業務を継続することが困難となった場合には、アセンテックグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 人材の確保について アセンテックグループが行う事業は、ハードウエアとソフトウエア並びにネットワークを統合するというシステム全体のインテグレーションに関わる広範な知識と経験、技術を備えた人的資本により成り立っております。そのため既存の従業員に加えて、優秀な人材を確保・育成することは、今後、アセンテックグループが事業を拡大する上で極めて重要であると認識しております。 また、優秀な人材の確保や従業員のインセンティブのために、能力主義やストック・オプションなどを取り入れた報酬プログラムを実践しております。しかしながら、現在在職している人材が流出するような場合、またはアセンテックグループの求める人材が充分に確保できなかった場合、今後の事業展開も含めて事業拡大及び将来性に影響を及ぼす可能性があります。 また、人材の獲得が順調に行なわれた場合でも、人件費、設備コスト等固定費が増加する場合も想定され、その場合、アセンテックグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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