ソトーグループは、ソトー及び子会社6社で構成され、繊維製品の染色加工と製造、販売及び不動産事業を営んでおります。連結子会社であるソトー商事株式会社はソトーグループの材料等の購入業務を行っており、また、ソトーグループは、連結子会社であるソトー興産株式会社に染色加工工程の一部を委託しております。
ソトーグループの事業に係わる位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
ソトーは染色加工を行っております。ソトーグループの染色加工は、ウール及び複合素材を中心とした高級ファッション衣料や高級メンズ衣料、フォーマル、オフィスユニフォーム向けの素材の染色加工を行っており、起毛加工や光沢加工等の表面加工、撥水加工やウォッシャブル加工等の機能加工を行うことにより、素材の付加価値を高めております。
製品販売事業
ソトー及び連結子会社4社は独立して繊維製品の製造、販売を行っております。ソトーグループの製品販売事業は、高級ファッション衣料やオフィスユニフォーム等の素材及び製品の企画、製造及び販売が中心であり、染色加工事業との連携強化を図り付加価値を高めております。また子会社間の連携により、素材から最終製品に至る領域の拡大を図っております。
ソトーの不動産事業は、量販店等に対する店舗並びに土地の賃貸等を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてソトーグループが判断したものであります。
ソトーグループは、企業理念として「感性技術で未来を拓く」をスローガンとし、優れた感性と技術で新しい「価値」を創造し、人々の暮らしに新鮮な喜びや豊かさをもたらすことを企業の使命とし、事業領域と輸出の拡大を図り、安定的、持続的な成長の実現を目指します。また、ファッション衣料業界のキーインダストリーと言われる染色加工事業を通して、産地のリーディングカンパニーとして確固たる地位を確立し、産業の発展と企業価値向上に寄与していくことを基本方針としております。
ソトーグループは、染色加工事業並びにテキスタイル事業において、急速に変化する市場環境に柔軟に対応する体制を確立し、安定的・持続的な利益基盤の確立と成長を目指し、ROE(連結自己資本利益率)5%、DOE(連結純資産配当率)2.5%を当面の目標といたします。
基本方針
・既存事業における安定的な収益基盤の確立
・SDGsへの取り組みによる企業価値向上
・DX・IT化推進による業務改革
・水平・垂直展開における新たな事業領域拡大
<構造改革>
染色加工事業における安定的収益基盤を構築します。
①常に全体最適な生産体制を考えた工場運営にあたります。
②染色改革と環境負荷低減活動を推進し、さらなるコストダウンを図ります。
③柔軟な人員体制により、生産性の向上を図ります。
④社員教育を充実させ、従業員の意識改革を図ります。
<成長戦略>
染色加工事業とテキスタイル事業の連携を強化し、素材・加工開発を進め新たな市場を開拓します。
①化合繊のオリジナルな加工開発を進め、事業領域の拡大を図ります。
②市場ニーズを的確に捉えた商品開発・提案により、付加価値の拡大を図ります。
③独自の素材・加工によりソトーブランドを確立し、輸出の拡大を図ります。
④M&Aを視野に入れ水平・垂直展開により利益の拡大を図ります。
繊維産業とりわけソトーの主要取扱商品でありますファッション衣料分野は、かねてから大量生産に伴う大量廃棄が、SDGsの観点から社会問題となっており、アパレルや商社のスタンスが変化し、見込み生産や在庫の縮小の動きが進んでいることから、新型コロナウイルス感染症発生以前のような受注及び生産状況に戻ることはないものと推測しております。特に暖冬の影響によりコート地を中心とする冬物素材の在庫が増加したことから、ウール素材の加工を中心とするソトーを取り巻く受注環境は、厳しさが増すものと想定しております。また、円安やウクライナ情勢に加えて中東情勢が不安な状況にあり、エネルギー価格や原材料価格のさらなる値上がりが懸念されております。
このような事業環境が予測される中で、ソトーグループといたしましては、引き続き染色加工事業とテキスタイル事業の連携を強化し、市場ニーズに沿った差別化加工の開発・提案を積極的に推し進め、付加価値の拡大を図ってまいります。また、新たな事業領域の拡大を目指して、化合繊素材の受注拡大と欧州や中国等への輸出拡大を営業戦略として、加工技術の確立及び開発に取り組み、新たな市場の開拓を進めてまいります。また、工場におきましては、引き続き環境負荷低減や省人化及び営業戦略に資する設備投資を積極的に進めてまいります。
ソトーグループが長きに渡って培ったウール素材を中心とした染色加工技術は、品質面において国内で高く評価されており、高級志向のファッション業界で高い競争力を有しております。このソトーグループの技術を最大限に活かすため、染色加工事業とテキスタイル事業の連携を強化して事業領域の拡大を図るとともに業界内でのステークホルダーとの協業・連携により、優れた日本のテキスタイルの輸出拡大、日本の技術力・管理力を活かした海外展開を模索し、ソトーグループとして企業価値の向上を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要リスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてソトーグループが判断したものであります。
(1)受託加工業について
ソトーグループのコア事業である染色加工事業は、売上高が全体の61.7%を占めており、得意先の商品に対して加工を施す受託加工業であります。ソトーグループは、得意先との取り組みを強化し、情報収集に努めて安定的な受注の確保を図ってまいりますが、最終製品を扱うアパレルや百貨店等の市場での販売及び在庫状況に対する得意先の生産量の調整により、翌年のソトーグループの生産量に影響を及ぼす可能性があります。
(2)トレンドの変化について
ソトーグループの染色加工事業における顧客は、愛知県西部を中心としたいわゆる尾州地区に集中しております。尾州地区は、従来からウール素材を主体とする繊維産地であり、素材のファッショントレンドの変化により、受注数量が大きく左右される傾向にあります。ソトーグループは、素材の多様化に対応した差別化加工の開発、提案により、尾州地区のみならず他産地からの受注拡大を図っておりますが、変化の激しい最終消費者の嗜好動向によっては、ソトーグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(3)原油・ガス価格の変動について
ソトーグループの染色加工事業における原材料は、石油化学製品に依存しているものが多く、エネルギーはガスを主体としており、原油・ガス価格の値上りに対して、加工単価への転嫁、生産性の向上、省エネ対策等により対処するよう努めておりますが、想定以上の原油・ガス価格の値上りがある場合は、ソトーグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(4)不動産賃貸先の状況について
ソトーグループの不動産事業は主として流通業者への賃貸であり、同業界は競争激化の傾向にあります。従って、それに伴う賃貸料の値下げ圧力は強いものがあり、さらには競争激化等による不採算を理由に賃貸物件の店舗閉鎖が決定されることも想定され、これらによりソトーグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(5)非常事態リスクについて
ソトーグループのいずれのセグメントにおいても、新型コロナウイルス感染症拡大のような非常事態が発生し、事業運営が困難になった場合、非常事態への対応方針の発信、勤務体制の変更等、事業リスクの最小化に向けた施策を行ってまいりますが、ソトーグループの経営成績等に大きな影響を受ける可能性があります。
(6)季節偏重について
ソトーグループの染色加工事業及びテキスタイル事業は、ウール素材を中心とした秋冬物が中心であります。複合素材等の強化及びスポーツ・ユニフォーム・インナー等事業領域の拡大により生産の平準化を図ってまいりますが、秋冬素材を生産する上期に販売が集中する傾向にあり、ソトーグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(7)自然災害について
ソトーグループの染色加工事業の顧客及び生産拠点は、愛知県西部を中心とした尾州地区に集中しております。このため、当該地区において地震、台風等の大規模災害が発生した場合には仕事量の減少、生産設備の破損、物流機能の麻痺等により操業停止等が生じ、ソトーグループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(8)海外情勢について
染色加工事業及びテキスタイル事業の原材料が中国を中心とした海外生産が主であることやグローバル展開を目的としたテキスタイル事業は、現地の環境規制、政治情勢等の変化や予期せぬカントリーリスクにより、原材料調達の状況及び価格の高騰並びに現地生産等でソトーグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(9)環境規制について
ソトーグループの染色加工事業は、環境に影響を与える可能性のある薬品等を使用しており、種々の法的規制を受けております。ソトーグループは法令遵守と仕入管理の徹底を図っておりますが、国内外において環境規制等が強化され、使用が制限された場合、ソトーグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(10)金融資産の保有について
ソトーグループの金融資産は、その多くが株式及び社債であるため、個別銘柄の保有の適否に関して毎年精査を行っておりますが、株価、金利及び為替等の動向によってはソトーグループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(11)為替相場の変動について
ソトーグループの染色加工事業、テキスタイル事業は海外製品と激しく競争しております。また、原材料の仕入については海外からの輸入に依存する部分が多く、ソトーグループとしてはコスト競争力の強化と差別化加工の開発に努めておりますが、為替相場の変動によっては、ソトーグループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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