三菱総合研究所(3636)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


三菱総合研究所(3636)の株価チャート 三菱総合研究所(3636)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】 三菱総合研究所グループは、三菱総合研究所、三菱総合研究所の子会社9社(連結子会社9社)及び関連会社5社(持分法適用会社3社、持分法非適用会社2社)の計15社によって、2つのセグメントを構成しています。ひとつは、政策や一般事業に関する調査研究及びコンサルティングを実施する「シンクタンク・コンサルティングサービス」で、もうひとつは、ソフトウェア開発・運用・保守、情報処理・アウトソーシングサービスを実施する「ITサービス」です。 シンクタンク・コンサルティングサービス 三菱総合研究所は設立以来、総合シンクタンクとして培った政策・制度知見、社会的課題の発見・分析力、次世代先端技術に関する幅広い知識と科学技術分野を専門とする研究員の定量分析評価技術や予測技術等の解析力を活かした、調査研究・コンサルティングサービスを提供しております。 官公庁向けには、国土整備、交通運輸、情報通信、地域経営、医療介護福祉、教育等の社会公共分野と環境、資源・エネルギー、科学技術・安全政策等の科学技術政策分野において、調査・分析、政策・計画策定、コンサルティング並びに事業支援を行っております。 民間企業向けには、経営・事業戦略、マーケティング戦略、人事制度・組織改革、サステナビリティ経営、業務革新等のコンサルティングや事業競争力強化を実現するITコンサルティングを行っております。 (主な会社名) 三菱総合研究所及び連結子会社であるエム・アール・アイビジネス株式会社、エム・アール・アイリサーチアソシエイツ株式会社、株式会社MPX、MRIA International Inc.、MRIV International LLC、持分法適用会社である株式会社日本ケアコミュニケーションズ、日本ビジネスシステムズ株式会社、株式会社アイネス ITサービス 連結子会社である三菱総研DCS株式会社が中核となり、シンクタンク・コンサルティングサービスで培った知見や先端的なICTを活用し、金融、製造、流通、サービス、文教等の各分野においてソフトウェア開発・運用・保守、情報処理・アウトソーシングサービスを行っております。また、ITを活用したマネジメントシステム革新やインターネットを活用したビジネスモデル革新等の分野において、経営のIT化を上流から下流までトータルに支援するサービスを提供しております。 アウトソーシングサービスは、三菱総研DCS株式会社が提供する給与人事サービス「PROSRV」を主力とした情報処理サービスや千葉情報センターを利用した基幹システムのアウトソーシング・BPO(*)を行っております。 (*) Business Process Outsourcing:人事、経理、給与計算関係等の業務プロセスの一部を外部専門企業に委託する                 こと。 (主な会社名) 連結子会社である三菱総研DCS株式会社、MRIバリューコンサルティング・アンド・ソリューションズ株式会社、株式会社MDビジネスパートナー、株式会社アイ・ティー・ワン [事業系統図]  無印:連結子会社  ※:関連会社(持分法適用会社)

有価証券報告書(2025年9月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 三菱総合研究所グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において三菱総合研究所グループが判断したものであります。 (1)経営方針三菱総合研究所グループは、「100億人・100歳時代」の豊かで持続可能な社会の実現を目標に、事業を通じた社会価値の創出、社会課題解決を目指しています。 豊かで持続可能な社会の実現に向けて、社会価値・非財務価値・財務価値、これら3つの価値を循環・拡大させながら、社会課題を解決していきます。社会価値は、事業活動による顧客価値拡大や、様々なパートナーとの共創による社会課題の解決により創出・向上を図ります。この社会課価値の実現を支えているのが、三菱総合研究所グループの競争力の源泉である人的基盤、知的・共創基盤、社会信頼基盤からなる非財務価値です。財務価値は、お客様への価値提供、社会価値の創出によって得られる対価であり、次なる成長に向けて継続的に投資します。以上の循環によって三菱総合研究所グループ自身が持続的に成長し、社会と自社のサステナビリティを両立させてまいります。 以上の経営方針に基づき、三菱総合研究所グループでは、事業を通じた豊かで持続可能な社会の構築、三菱総合研究所グループの持続的成長の2つの側面から、計6項目のマテリアリティを設定しています。 [事業を通じた豊かで持続可能な社会の構築]マテリアリティ三菱総合研究所グループの取り組みテーマ個人のウェルビーイング健康・自己実現・つながりの確保・ヘルスケア・人材・地域・コミュニティ社会の持続可能性安全安心と地球の持続可能性の確保・金融・カード ・食農・情報通信   ・レジリエンス(*)・エネルギー・循環技術による社会変革革新技術の社会実装と企業・社会の変革・DX      ・先端技術研究・社会実装事業の注力展開(*)レジリエンス:「回復力」「弾力性」を意味し、災害時など危機に直面した際の対応能力や、被害からの速やかな回復力(強靭さ)などを指す。[三菱総合研究所グループの持続的成長]マテリアリティ三菱総合研究所グループの取り組みテーマ人的基盤人と組織の持続的成長・人材確保・育成、FLAPサイクル(*)運用・ワークライフバランス、健康経営・DE&I    ・組織風土改革知的・共創基盤知の統合と共創基盤としての価値発揮・研究・提言、知財蓄積、AI活用・顧客・ビジネスパートナーネットワークの形成・グループ経営社会信頼基盤社会的信頼性の維持・向上・リスク管理・情報セキュリティ・コーポレートガバナンス・脱炭素(*)FLAPサイクル:自らの適性や業務に必要な要件を知り(Find)、スキルアップに必要な知識を学び(Learn)、目指す方向へと行動し(Act)、新たなステージで活躍する(Perform)という一連のサイクルのこと。個々の能力・適性・志向性を踏まえたオーダーメイドのキャリア形成を支援する仕組みを指す。 (2)経営戦略(中期経営計画2026)三菱総合研究所グループは社会課題解決企業を標ぼうし、差別化を図ることで市場での存在感を確保することを目指しています。そのために、2030年にありたい姿を描いたうえで、実現に向けた「中期経営計画2026」(以下「中計2026」)を2023年10月に策定し、同計画に基づき取り組みを進めてきました。「中計2026」での成長は、三菱総合研究所グループの経営理念のもと、財務、非財務、社会の3価値の拡大とともに、DX事業の成長による規模拡大と基幹事業の質の改革による収益性向上、次世代事業の育成・拡大による事業ポートフォリオ転換の加速などによって実現する計画とし、そのうえで、基本方針として、①事業戦略、②基盤戦略、③価値創造戦略を定めました。一方、変化の激しい情報・通信並びにコンサルティング業界において、「中計2026」開始から2会計年度を経て、これら業界の好調な市場環境を三菱総合研究所グループに十分取り込めておらず、戦略・事業の見直しの必要性を認識するに至っております。そのため、「中計2026」の最終年度である2026年9月期にあたり、「中計2026」の戦略及び目標を一部見直すとともに、事業再構築を含め、2027年9月期に開始予定の次期中期経営計画(以下「次期中計」)の策定に向けた検討を推進いたします。 ①事業戦略シンクタンク・コンサルティングサービス(TTC)セグメントでは、調査・コンサルティング事業を再強化し、研究・提言機能から調査、実証等を経て社会実装に至る価値連鎖強化に注力してまいります。なかでも、集中領域を電力・エネルギー、医療・介護、ビジネスアナリティクス(BA)・AI等に定めるとともに、総合シンクタンクとしての幅広い分野への対応も強みとして継続します。ITサービス(ITS)セグメントでは、大手メガバンクを中心とし、その内外の金融ビジネスパートナーや中核的な強みを持つDXパートナーとしての地位確立を目指します。 ②基盤戦略セグメント別に、それぞれ以下の観点から整備・高度化します。<TTC>・人的資本経営:競争力の源泉としての人的資本を拡充し、エンゲージメントを強化しつつ、事業戦略と連動した人材ポートフォリオの実現を目指します。・グループ連携:連携を強化すべき領域(公共DX、電力DX、データ分析(DA)・AI等)にリソースを集中し、コンサルティングと社会実装のシナジーを追求します。・先行投資:継続的な成長に向けた人的投資(人材確保・育成)、研究開発(研究・提言、新事業開発)、設備投資等を計画的に実施します。・生産性:生成AI社内活用の適用範囲をバックオフィスを含む全社に拡大します。また、ミドルオフィス改革による事業部門の支援機能を向上させます。 ・リスクマネジメント:三菱総合研究所グループの業容拡大、AI等を活用した事業などの展開に伴い、リスク管理システムのさらなる高度化、システム開発におけるプロジェクト管理体制、法務機能、情報システムセキュリティについても、グループ全体で機能発揮・強化していきます。 <ITS>・技術基盤:クラウド及び運用の両側面から技術力を強化するとともに、AIを適用して開発生産性の向上を目指します。・事業基盤:営業力、外部連携、コンサルティング、ワンストップ商材、地域戦略の5つの観点から基盤を強化します。・経営基盤:本社移転及び新社内システム導入を機とした働き方改革・生産性向上の実践、コーポレート業務の生産性向上を図ります。 ③価値創造戦略上記事業及び基盤戦略に基づき顧客に提供する価値を高め、ひいては財務、非財務、社会の3価値の好循環・拡大によって、三菱総合研究所グループのサステナビリティ経営を推進いたします。ステークホルダーに対するグループ広報・IR活動を通じ、社会価値及び保有する非財務資本・価値を積極的に説明・訴求し、社会課題解決企業グループとしての認知・信頼を獲得し、三菱総合研究所グループ全体のブランドイメージを確立させます。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等①財務価値経常利益及びROEを重要な経営指標としております。計画2年目にあたる当連結会計年度の実績を踏まえ、「中計2026」最終年度の目標を以下のとおり修正しました。2026年9月期中に「次期中計」を策定し、今後の中長期的な成長戦略を検討しつつ、企業価値並びに資本効率の向上を図ってまいります。 「中計2026」最終年度(2026年9月期)の目標水準 (当初) (修正後)売上高1,350億円⇒1,220億円経常利益140億円⇒90億円ROE12%⇒8% ②非財務価値三菱総合研究所グループとして設定したマテリアリティに基づき、「社会課題解決力」を表現する具体的な非財務価値の指標を定め、その達成を目指しています。具体的には、「人的基盤」「知的共創基盤」「社会信頼基盤」の3要素に区分のうえ、女性採用比率や特許出願数・登録数、再生可能エネルギー比率などを指標として設定し、これらの達成状況を社内取締役の変動報酬(株式報酬)の算定要素の一部に採用し、役員報酬に反映させています。 ③社会価値三菱総合研究所グループとして設定したマテリアリティに基づき、創出を目指す社会価値や三菱総合研究所グループの強みが生み出す社会価値について、三菱総合研究所グループが遂行する関連事業に結び付けて「人材・ヘルスケア事業規模」「GX(*)関連事業規模」「育成したベンチャー企業数」などの指標を定め、社会価値の明確化を図ります。 (*)GX:グリーン・トランスフォーメーション(Green Transformation)の略。再生可能エネルギー中心の産業・社会構造への転換や温室効果ガスの削減を成長戦略に据え、環境保全と経済成長の両立を目指す取り組み。 (4)経営環境三菱総合研究所グループはTTCの官公庁向け事業、ITSの金融・カード向け事業を基盤事業と位置づけ、これらを強みとしています。TTCでは株式会社三菱総合研究所が、ITSでは三菱総研DCS株式会社が各セグメントの中核を担い、2社が連携しながら安定的な事業基盤を維持・拡大し、成長してきました。社会課題が一層複雑化・高難度化するなかで、課題解決を図るための政策立案や制度設計において、幅広く、かつ、高度な専門性や緊急性、機動力がますます求められるようになりました。TTCでは多彩な専門性と総合力で、特に社会的影響や解決の優先度が高い環境・エネルギー、ヘルスケア、交通・移動、通信等の課題に先駆的に対応してきました。その結果、多くの官公庁事業を安定的に受託しております。加えて、社会課題解決には、調査・研究や制度設計のみならず、実際に機能する具体的な解決策の提示や、その効果の実証的な確認、さらには実社会への適用・事業化など、これまで以上に踏み込んだ関与が求められています。こうした変化は、投入する要員による制約が大きい事業モデルから、人的リソースを過度に制約としない事業モデルへの転換という、新しい事業展開の可能性を示すものでもあります。金融業界では、ICTの急速な普及・発展とともにフィンテックなどの新たな技術への対応が喫緊の課題となっています。加えて、グローバル化の進展とともに顕在化したマネーロンダリングや各種市場リスク管理等の課題に対処するため、新たな国際的金融規制やこれに応じたシステム対応が求められています。ITSでは、こうした金融業界の変化を捉えつつ、重要な基幹的システムに係る開発需要等を捉え、安定的に拡大してきました。一方で、AIやクラウドコンピューティングによる柔軟で低コストのシステムや、フィンテックを活かしたスマートフォン決済など、従来とは異なるシステム要件も急速に求められるようになりました。顧客ニーズに応えるには、よりコンサルティング的な機能を強化することが期待されています。こうした環境変化に対応し、さらなる成長を実現するために、ポートフォリオ改革を推進し、重要な事業への重点的かつ効率的なリソース配分を進めます。これまで蓄積した強みを礎として、より市場規模の大きな民間企業分野における変化を予測・見通し、生成AIなど最先端ICTによる解決策を実現する「実装」をさらに推進します。加えて、三菱総合研究所グループの強みの源泉たる人材並びに情報発信力を高め、グループ内外の様々なパートナーとの連携を拡大してまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①事業戦略の再構築「中計2026」の事業及び目標の一部見直しを踏まえ、事業戦略の再構築を急ぎます。まず、2026年9月期中はTTCにおける調査・コンサルティング事業の再強化、ITSにおける金融分野を中心とした事業を推進しつつ、2027年9月期に開始する「次期中計」を策定し、中長期的な成長戦略を練り上げてまいります。また、将来を担う事業を育成し、事業ポートフォリオの転換を急ぐことも重要な課題と捉えています。具体的には人的リソースを過度に制約としないサービス提供型の事業規模の拡大・収益化を含め、多様なパートナーとの連携(出資等を含む)や、PROSRVやmiraicompassなどの既存有力サービスに続く新サービスの開発、海外事業の展開など様々な手段により事業拡大に取り組んでまいります。 ②人的資本経営の強化人材は、三菱総合研究所グループの競争力や成長の源泉となる重要な資産です。成長シナリオを実現するため、三菱総合研究所グループ全体の事業戦略の視点から必要な人材を確保し、最適な人材ポートフォリオの実現を目指します。人材ギャップ解消のための採用・育成戦略を立案するとともに、処遇改善や成長領域に対応した人材の重点的な強化を行います。人材育成に当たっては、社員個々の志向に応じた育成・成長を支援する三菱総合研究所独自の「FLAPサイクル」を導入しています。2026年9月期初から、TTCでは、社会課題解決を志向する社員が中長期的なキャリア形成を実現できる制度設計とした人事制度改定を実施しています。その中では、年功的要素を撤廃し、役割やポストをこれまで以上に柔軟に設定可能なものとしました。複線型のキャリアパスを可能とする「連峰制」をさらに進め、異なる専門性で高位ポストに昇任できる仕組みとなっております。また、定年後の再雇用者(シニア・エキスパート)の活躍を期待して処遇の改善を図りました。従業員とのエンゲージメントをさらに深めながら、改定後の制度を円滑に運用し、実効性を高めてまいります。また、人員規模の増大、人材の多様化に応じた、計画的かつ継続的な育成・キャリア形成支援研修の重要性の高まりから、TTCには「MRIアカデミー」、ITSでは「デジタルアカデミー」を設置し、経営理念を具現化する人材を輩出するための教育施策を実施しています。引き続き、働き方改革を推進して健康経営、社員活躍推進、ダイバーシティ向上、従業員のエンゲージメントを強化・向上させていきます。人材が三菱総合研究所グループ最大かつ最重要の資産との考え方にもとづき、優秀な人材が存分に能力を発揮・活躍できる一層魅力的な環境を備えた企業グループとして持続的成長を目指します。あわせて、生産性向上や価格転嫁等にも継続して努めるとともに、品質の維持・向上への不断の取り組みによって顧客価値の増大も実現してまいります。 ③研究・提言活動強化・積極的な生成AI活用研究・提言活動は、三菱総合研究所グループにおける価値連鎖の起点であり、さらなる強化が必要と認識しています。研究・提言を通じて未来社会像の実現に向けた社会潮流を形成し、三菱総合研究所グループ全体の社会価値を高めます。具体的には、時機を捉えた自律的な取り組みと科学的知見(エビデンス)に基づく提言を実践し、官公庁の主要施策や企業の戦略立案に貢献していきます。生成AIの登場や飛躍的発展・普及は、多くの産業・職業に影響を及ぼすとされていますが、三菱総合研究所業務も例外ではなく、事業モデルの根本的な転換、想定外の業界からの競合の登場などによる競争優位性の喪失など、様々な将来的リスクが考えられます。こうしたリスクをむしろ事業機会として活かすため、三菱総合研究所グループでは、案件の企画・提案から業務遂行、プロジェクト管理などの様々な場面で積極的に生成AIの活用を進めています。こうした取り組みを通じて、三菱総合研究所グループ全体の生産性向上を図り、さらに高度な顧客価値の提供を目指します。 ④リスク対応力の強化業容拡大に伴い、従来にない大型事業や事業形態の案件遂行機会が増加しており、プロジェクトマネジメントの重要性が高まっています。また、新事業の取り組みにおいては、三菱総合研究所グループにとって対応経験・知見の蓄積がないリスクに直面する可能性があり、リスクの早期把握・迅速な対応が求められます。KRI(Key Risk Indicator)による予兆モニタリングを実施することでリスク増減傾向の把握と予兆管理を高度化するとともに、システム開発におけるプロジェクト管理機能や法務機能、情報セキュリティについてもグループ全体でさらに強化しています。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。但し、全てのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。三菱総合研究所グループは、以下(1)(2)に記載のリスクマネジメント体制・方法により、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努めております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において三菱総合研究所グループが判断したものであります。 (1)三菱総合研究所グループのリスクマネジメント体制三菱総合研究所グループ全体のリスクマネジメントのため、リスクマネジメントの最終責任者である社長がリスクマネジメント担当役員を任命するとともに、リスクマネジメント統括部署としてリスク管理部を設置しています。リスクマネジメント統括部署は、グループ企業のリスク管理部署と連携して、リスク予兆の把握及び緊急時のリスクマネジメントを実施しています。下記のリスクマネジメント方法により、月次でリスク予兆を全社から把握した上で経営会議に報告していることに加え、内部統制・リスク管理委員会(委員長:社長)を年4回開催し、総括と年度方針・計画を年1回以上、経営会議に付議した上で取締役会に報告しています。 (2)三菱総合研究所グループのリスクマネジメント方法① リスク把握とアセスメントリスクマネジメント統括部署は、三菱総合研究所グループの事業に係るリスクを継続的に調査・把握しています。把握したリスクは発生確率及び影響規模に応じて評価のうえ、当該評価により優先度が高いとされたリスクについては重点的に事前対策を講じています。 ② リスクモニタリングと対策リスクマネジメント統括部署は、リスク顕在化の早期把握及び未然防止のために、月次でリスクの状況及び予兆を全社から収集した上で、適切なリスク対応をしています。また、リスクマネジメントの進捗管理のために、リスクモニタリングの結果をとりまとめ、経営会議に月次報告を行っています。 ③ 顕在化したリスクへの対応リスクが顕在化した場合、リスクマネジメント統括部署は、影響の最小化のため適切な対応を検討し実施します。規則に定めた危機警戒時又は危機発生時に該当するときは、速やかにリスクマネジメント担当役員又は社長を筆頭とする危機管理の体制に移行し、迅速なリスクへの対応を行います。 (3)特に重要なリスク① 情報セキュリティに関するリスク三菱総合研究所グループは、個人情報やお客様の機密情報等を多く取扱っており、情報管理やセキュリティ管理は、企業の信頼に直結する重要な事項であります。そのため、コンピュータウイルスによる感染やサイバー攻撃等の外部からの不正アクセス、自然災害の発生、リモートワークの増加、海外拠点の整備に伴う情報管理の不徹底等により、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、お客様等からの損害賠償請求や三菱総合研究所グループの信用失墜等につながり、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、居室への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、メール送信時の運用ルール整備、社員等を対象とした定期的な教育、情報漏洩を想定した事故対応訓練、海外営業所での現地個別対策等の情報管理の強化・徹底を図っております。また、リモートワークの増加に伴い、これに対応した情報取り扱い方法の規則化を行っています。 ② プロジェクトに関するリスク三菱総合研究所グループのシンクタンク・コンサルティングサービスの主な業務、ITサービスにおけるシステム開発は、仕様や業務内容がお客様の要求に基づき定められ、プロジェクト単位で遂行されております。契約ごとの個別性が高く、お客様要望の高度化、案件の複雑化や完成までの事業環境の変化等によって、受注時に採算性が見込まれる案件であっても、作業工数の増加により採算が確保できない可能性があります。特に、新技術を活用した案件や新規のお客様・業務分野の受注においては、受注時の想定以上に作業が発生することがあります。また、管理が不十分で品質が低下した場合あるいは予想外の事態の発生により採算が悪化した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、入口管理においてプロジェクトに対する全社共通の基準に基づくリスクチェックを実施しています。遂行管理においては、注視すべきプロジェクトに対するモニタリング、採算性等に係る自動アラートの仕組みやプロジェクトリーダーによる日々の管理に加えて、ラインマネージャーによるチェックを実施しています。 ③ 官公庁との取引に関するリスク当連結会計年度の官公庁向け売上高は、連結売上高の28.7%を占めております。官公庁においては、DX推進を見据えた成長戦略に基づく積極的な財政出動や、より複雑で高度な事業推進が予想されます。三菱総合研究所グループにとって、実績が豊富で強みが発揮できる領域に政策の重点がシフトすることは追い風になりますが、複雑・高度化する事業内容への対応遅れや、競合他社との受注競争激化が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、各種情報の収集と結果の要因分析による提案段階での改善活動、より一層のお客様価値を提供できるよう遂行段階並びに成果品質の改善活動を継続的に取り組んでいます。また、官公庁との取引においては、競争阻害行為の禁止や会計手続の透明性がより一層求められるようになっております。この点において不適切な対応等があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、マニュアル等の整備や社員向け研修を継続的に実施するなどコンプライアンス遵守の徹底に取り組んでいます。 ④ 新事業に関するリスク三菱総合研究所グループは、VCP(価値創造プロセス)経営を積極的に進め、研究・提言から社会実装までを視野に入れた展開を行っております。こうした展開に伴い、三菱総合研究所グループでは新事業や、業務や資本の提携を必要とする事業も増えてくると見込んでおります。しかしながら、予想以上の事業環境の変化、事業パートナーの状況変化、サービス利用者の不評やクレームの増大、システム障害等によるサービスの停止等が生じた場合には、当該事業の中断や利用者等からの損害賠償請求、三菱総合研究所グループの信用失墜が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、AI等を活用した事業では、AI等の活用で求められる公平性や透明性、安全性及びそれらの説明責任への対応が不十分だった場合、同様に業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、現場作業を行う新事業では、労働安全衛生に十分注意して業務を行っておりますが、管理不十分により事故が発生する可能性があります。当該リスクに対応するため、このような事業においては、事業予測、投資の収益性、総合的なリスク等を社内審査プロセスに則り確認したうえで、実施の判断を行っております。また、「新事業創造プロセス基準」及び「AI事業推進の指針」等の関連規則を定め、これに基づく事業開発とサービス運用を行っております。 ⑤ 人材に関するリスク三菱総合研究所グループが、社会やお客様の多様なニーズに応え、持続的な成長を遂げるには、高度な専門性、独自性、創造性を持つ人材を確保・育成し、活躍の機会を提供することが極めて重要であります。しかしながら、採用難や労働市場全体の流動性の高まり、あるいは三菱総合研究所グループの就業環境の悪化等により、高い専門性を持つ人材を十分に確保できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、三菱総合研究所グループは、採用・育成の充実、ダイバーシティの推進、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実、勤務時間を含む就業環境の整備、ハラスメント防止等の多面的な人材施策により、ゆとりと活力を創造する働きやすくかつ働きがいのある環境の確保に努めております。また、海外へ滞在して業務を行う場合は、安全対策の強化、情報収集の複線化、渡航者・駐在者への注意喚起等の対策に取り組んでおります。 (4)重要なリスク① グループガバナンスに関するリスク三菱総合研究所は、三菱総研DCS株式会社(DCS)をはじめ子会社、関連会社を有しております。三菱総合研究所グループとしての企業価値の向上と業務の適正を確保する体制を整備しておりますが、子会社の統治が十分に機能せず、発生したインシデントの対応の遅れなどが生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり、グループ内部統制を整備するとともに、中期経営計画における重要課題として、人材育成も含めた連結経営高度化・組織風土改革などのガバナンス向上を位置づけ、人事交流やコンプライアンス意識啓発策の相互連携など、三菱総合研究所グループ間の連携を意識した組織・風土改革を推進してまいります。 (子会社DCSと同社非支配株主(株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG))との関係)三菱総合研究所グループのITサービスセグメントの中核を担うDCSの株主構成は、当連結会計年度末において、三菱総合研究所80.0%、MUFG 20.0%となっております。MUFGの子会社である株式会社三菱UFJ銀行は、DCSにとって主要かつ重要な取引先であります。当連結会計年度におけるDCSと同行(同行の情報システム子会社である三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社を含む)との取引は、DCS売上高の約4分の1を占めております。DCSは同行の基幹系システムの開発・運用・保守関連業務を長年にわたって受託してきた実績を有し、今後とも良好な業務取引関係が維持されると見込んでおります。当連結会計年度末において、DCSの取締役及び監査役13名のうち、三菱総合研究所の役職員を兼ねる者は4名、三菱総合研究所出身者は1名、株式会社三菱UFJ銀行の役職員を兼ねる者は1名、同行出身者は2名であります。三菱総合研究所の役職員を兼ねる者を任命することにより一層のグループガバナンスの向上に努めております。あわせて、今後とも社内外から事業の専門知識や経営経験を有する有能かつ適切な人材を登用すべく取り組んでまいります。 ② 知的財産権に関するリスク三菱総合研究所グループは、事業競争力確保の観点から、知的財産を重要な経営資源と捉え、その保護に積極的に取り組むとともに、第三者の知的財産権を尊重し侵害することがないよう努めております。しかしながら、他人の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や三菱総合研究所グループの信用失墜等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、著作権に係る社内規則を整備しているほか、毎年、各種教育研修を実施しています。また、納入前の成果品チェック等を実施しています。 ③ 生成AIの利活用に関するリスク生成AIは、AI によりWEB 検索結果の要約や文書作成等ができる自然言語処理ツールであり、その特性を見極めつつ、適切に活用することで三菱総合研究所の価値を高めることが期待されます。しかしながら、現段階では間違った結果となることも多く、また秘密情報の入力による情報漏洩、出力結果の著作権侵害等、利用方法を誤ると三菱総合研究所の調査結果の信頼性を毀損する可能性があります。一方で、生成AIが普及することにより、三菱総合研究所グループが受託して行っている調査業務や分析業務をお客様ご自身で行えるようになると、三菱総合研究所の事業機会や競争力が喪失する可能性もあります。当該リスクに対応するため、「生成AIガイドライン」を定め、これに基づく生成AIの効果的な利用を推進しております。また、最新の生成AIの普及状況や技術の進展を注視し、生成AIを最大限に活用するプロジェクトをお客様にご提案・ご提供することで、競争優位を維持するよう努めております。 ④ 外注に関するリスク三菱総合研究所グループは、外部専門家の知識・ノウハウの活用あるいは生産性向上のため、業務の一部を外部委託しております。ITサービスセグメントのシステム開発でプログラム作成業務を委託しているほか、シンクタンク・コンサルティングサービスセグメントでは、各種調査・データ入力業務等を委託しております。しかしながら、委託先において予想外の事態が発生した場合には、品質保持のためのコスト増、納期遅れに伴うお客様への損害賠償等が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、三菱総合研究所グループは、委託先に対して品質水準及び管理体制に関して定期的な審査を実施し、必要に応じて改善指導を行う等、優良な委託先の安定的確保に努めております。 ⑤ 情報サービス産業に関するリスクa. 情報サービス産業における事業環境三菱総合研究所グループが属する情報サービス産業は、事業競争力の強化へ向けたIT投資等の拡大が期待される領域への異業種参入や、ITリソースの調達の低コスト化が一段と進んでおり、業界内の価格競争や熾烈な技術開発競争が一層加速しております。このため、価格競争の激化、品質の低下や技術革新への対応の遅れ等が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、三菱総合研究所グループは、コンサルティングからシステム開発・運用、BPOまで一貫したサービスを提供できる体制を整え、企画提案力並びに品質・生産性のさらなる向上にも取り組んでおります。 b. 情報処理サービス三菱総合研究所グループが提供する情報処理サービスは、データセンターに係る運用機器及びシステム等への更新投資及び新規投資が必要であり、投資額は情報処理サービス契約により複数年にわたって回収することになります。このため、予想以上の経済環境の変化、お客様の経営状況の変化等が生じた場合には投資額の回収ができず、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、投資実施に当たってはお客様ニーズ、事業予測、投資の収益性等を総合的に検討したうえで決定しております。 ⑥ 金融業界との取引に関するリスク三菱総合研究所グループの当連結会計年度の金融業向け売上高は、連結売上高の44.7%を占めております。金融業向け業務は、法規制・制度対応に関連した情報化投資、情報セキュリティ投資が活発化していることに加え、内部データの解析による商品開発やリスクマネジメント等に関連するコンサルティング業務を継続的に受注しており、今後とも金融業界との取引は順調に推移するものと見込んでおります。しかしながら、事業環境の急変、お客様の経営状況の変化や情報システム投資方針の変更が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、グループの強みを活かした領域への事業展開を強化し、提供価値の向上とともに、成長性・収益性を高めるべく、中期経営計画に沿った事業の持続的な成長を目指してまいります。 ⑦ 大規模な災害等に関するリスク新型コロナウイルスをはじめとする大規模な感染症や地震等の大規模な災害によって、従業員の出社が制限されるなど、企業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、情報処理サービスは、システムの安定稼動が重要な要素であり、天災、事故、人的ミス等何らかの要因によるシステムの不具合・故障等が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、前掲のリスクマネジメント体制及び手順によりリスクへの対応を迅速に行うことにより、影響の最小化のため適切な対応を検討し実施します。 ⑧ その他想定されるリスクa. 退職給付債務に関するリスク三菱総合研究所グループの退職給付費用及び退職給付債務は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上設定した前提条件に基づいて算出されており、年金資産の時価の下落、金利環境の変動等により、退職給付費用が増加した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 b. 業績の季節変動三菱総合研究所グループでは、主要な取引先である官公庁の会計年度の関係により、例年第3四半期に受注し翌第2四半期に納期を迎えるプロジェクトが多いことから、第1、第2四半期の業績が他の四半期と比較して良く、特に第2四半期は完了を前に業務遂行のピークを迎えることもあり、会計年度を通して最も営業利益が大きくなる傾向があります。また、売上高の小さい第3、第4四半期においては、人件費や販売費及び一般管理費等の経費は毎四半期ほぼ均等に発生するため、営業赤字となることがあります。なお、最近2年間の三菱総合研究所グループの四半期毎の業績の概要は以下のとおりであります。 2024年9月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年度計売上高(百万円)27,66838,86523,72025,108115,362営業利益又は営業損失(△)(百万円)2,0376,564△1,54217,060 2025年9月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年度計売上高(百万円)27,70637,73126,18529,834121,458営業利益又は営業損失(△)(百万円)1,4805,339△1861,3778,010



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