ディー・エル・イー(3686)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】ディー・エル・イー及びディー・エル・イーの関係会社(子会社7社と関連会社1社により構成)は、IP(※1)の新規開発から、ソーシャル・キャラクター(※2)等のIPを活用したマーケティング・サービス、スマートフォンアプリ等の企画開発等、映像コンテンツの企画製作及びメディア展開プランの策定・実行までを統合的に手掛けるファスト・エンタテインメント事業を展開しております。 (1) ファスト・エンタテインメント事業についてインターネット時代・ソーシャルメディア時代には「いつでも、どこでも、すぐに」楽しめる「手軽なエンタテインメント」が求められており、ディー・エル・イーグループが展開するファスト・エンタテインメント事業は、ファスト・フードやファスト・ファッションのように手軽なエンタテインメントを提供するものです。① IPの企画開発、制作IPの映像コンテンツ(アニメーション、スマートフォンアプリ等のデジタルコンテンツ)の企画開発・制作及び制作後の総合的な展開(テレビ・ウェブ・映画等のメディア展開、グッズ、ゲーム化、イベント運営及び海外展開等)のプランの策定及び実行等により、主に制作収入及び当該IPのプロモーション収入を得ております。企画開発・制作の対象となるIPは、ディー・エル・イーが開発し、原著作権を保有するIP(オリジナルIP)が中心ですが、他社が保有するIPのリプロデュース(※3)も一部対象としております。 ② ソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービス顧客の扱う商品やサービスの紹介、マナーの啓蒙及び観光誘致等の地域活性化のため、ソーシャル・キャラクターを活かして口コミ等により伝播していく広告・マーケティングプラン等の企画提案及びテレビコマーシャルやインターネット動画広告等のデジタルコンテンツ制作等を提供し、主に広告・マーケティング収入を得ております。 ③ デジタルコンテンツの企画開発キャラクターのソーシャルな特徴を活かしたスマートフォンアプリ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)向けのゲーム・スタンプ等を企画開発・提供し、主に課金収入・ライセンス収入を得ております。 ④ その他製作委員会(※4)からの分配金収入及びライセンシーからのライセンス料等による権利収入並びにグッズ販売による小売収入を得ております。 (2) ファスト・エンタテインメント事業の特徴ディー・エル・イーグループは、スキマ時間に楽しめ、容易に共有できるショート・コンテンツを、短納期かつ低コストで提供するために、IPの新規開発から多様な流通・販売までを統合的に手掛けており、下記の特徴をもつビジネスモデルを構築しております。なお、国際展開においても同ビジネスモデルの現地展開を推進しております。① IPの短納期かつ低コストでの量産と柔軟なプロデュース「Adobe Animate」等のデジタル制作技術を活用した独自の演出手法を開発して、コンテンツ制作工程の効率化を実現し、IPを短納期かつ低コストで大量に生産することを可能としております。これにより、映像作品やマーケティングサービスに係るコンテンツ制作に当たっては、視聴者の声や消費者の動向等を収集・分析し、適時に反映・予測することで、最新の顕在化した又は潜在的なマーケットニーズに適合したプロデュースを可能としております。具体的には、SNS等で共有されやすい時事ネタのように迅速性が要求される話題を題材としたコンテンツの提供(コンテンツの企画提案及び制作)が可能となる他、増加するメディア、チャンネル数及び動画広告等それぞれに対してオリジナルコンテンツの提供を可能としております。 ② IPの原著作権を保有することによる迅速かつ柔軟な事業展開自社又は共同でIPを保有することで、権利許諾や調整コストを削減でき、また市場ニーズへの迅速かつ柔軟な対応ができるため、話題性の高いプロモーションプラン等の主体的な策定や実行を可能としております。なお、キャラクター等のIPの新規開発にあたっては、ディー・エル・イーは主に製作委員会を活用しており、ディー・エル・イーが関与するケースでは、製作委員会への出資者を限定し、ディー・エル・イーを含む少数で共同の原著作権者(IPオーナー)となるように努めております。 ③ IPを小さく生んで大きく育てる事業展開(展開エリアの順次拡大)地方テレビ局等の特定メディアとの共同事業では、当初は限定された地域・メディアで展開を開始し、IPの露出を増やすことで高めた認知度を踏まえて、展開する地域・メディアを拡大させる戦略をとっております。ディー・エル・イーは短納期かつ低コストで大量のIPを生産することが可能であるため、限定された地域・メディアにもIPを提供することが可能となり、また、複数のIPを提供した上で、視聴者の評判が良かったIPのみを選抜して展開する戦略も可能となります。さらに、共同事業であること及び当初の展開エリアが小さいことから、ディー・エル・イーの費用負担を抑制しながら、多数のIPの事業展開が可能となります。 上記の実績事例は次のとおりです。a. 秘密結社 鷹の爪ディー・エル・イーオリジナルIPである「秘密結社 鷹の爪」は、コンテンツの量産、多面展開及び最新のマーケットニーズを捉えたストーリーを取り扱うことにより露出の相乗効果を高め、IP価値の向上(認知度の向上)を図っております。具体的には、(a) 企業や自治体向けのソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービス、(b) アプリやスタンプ等のデジタルコンテンツの企画開発、(c) グッズ販売やイベント開催、(d) テレビ放映・劇場公開等、多面的に展開しております。 b. パンパカパンツディー・エル・イーオリジナルIPである「パンパカパンツ」は、IPの展開エリアを順次拡大させ、IP価値の向上(認知度の向上)を図っております。静岡県内の放送局(特定エリアのメディア)との共同事業により新規開発し、当初はメディアパートナーの得意とするエリア内でソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービス、デジタルコンテンツ等の提供に注力しておりました。その後、全国展開(国内マス・マーケットへの展開)へと展開エリアを順次拡大し、現在はグローバル・マーケットまで拡大しております。 c. 貝社員ディー・エル・イーオリジナルIPである「貝社員」は、展開エリアを順次拡大させ、IP価値の向上(認知度の向上)を図っております。TOHOシネマズ株式会社と実施した共同事業である「キャラクターバトルクラブ」において新規開発し、当初は映画の幕間での展開で認知を高めてまいりました。その後、全国ネットのTVの情報番組に活用されることで全国展開を行い、ソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスの提供を行っております。 d. 耐え子の日常ディー・エル・イーオリジナルIPである「耐え子の日常」は、SNSを起点にメディアを順次拡大させ、IP価値の向上(認知度の向上)を図っております。ディー・エル・イー単独でTwitter(現:X)漫画として新規開発し、認知拡大に伴い、女性向けフリーペーパーやInstagramへとメディア展開を拡大し、ソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスの提供や書籍販売を行っております。 (※1)IP:Intellectual Propertyの略称。著作権、商標権等の知的財産権。原著作権(例:コミック、小説)を指し、二次的著作権にまで及ぶ。二次的著作権とは、原著作権を利用して開発された二次的著作物にかかる著作権(例:アニメ、ドラマ、映画)。(※2)ソーシャル・キャラクター:ディー・エル・イーが提唱する概念であり、主にブログやSNS等のソーシャルメディアを含む、あらゆるメディアでのコミュニケーションを促進させるような特徴を持つキャラクターのこと。例えば、「世代を選ばない広い認知度」「共有したくなる高い好感度」「話題を限定しないキャラクター設定」「口コミ等により広がりやすい話題の提供」「ユーザーと双方向に会話する機能」等の特徴が挙げられる。(※3)リプロデュース:第三者が有するIPの使用許諾を得て、原作のオリジナルの世界観をアレンジした二次的著作物(アニメーション、デジタルコンテンツ等)の制作及びメディア展開等のプラン策定・実行等。(※4)製作委員会:アニメーションや映画の製作資金を効率的に調達すること等を目的に組成される民法上の任意組合。原則として、出資割合によって共同で製作した(原著作権者から許諾された二次的著作物の範囲内での)著作権を保有する。なお、ディー・エル・イーは製作委員会に対する出資金を「投資その他の資産」に計上し、合理的に見積もられた方法で償却を実施している。 主なIP一覧主な展開地域IP保有形態主要なIP日本ディー・エル・イー単独「秘密結社 鷹の爪」、「耐え子の日常」、「古墳ギャルのコフィー」、「電脳戦士 土管くん」、「菅井君と家族石」、「京浜家族」、「蛙男劇場」、「ごはんかいじゅうパップ」、「GO!GO!家電男子」、「ぼくの彼女、ヤバにゃん」、「周辺男子」他共同保有「パンパカパンツ」、「貝社員」、「ぽちゃーズ」、「RUN BEAR RUN」、「ピチ高野球部」、「へんしん!!じゃがポテ仮面」、「燃えよ!バッカルコーン」、「ぬいぐるみのラパン」、「モリのバンビーノ」、「ブッとべ!プーデル」、「たまこちゃんとコックボー」、「貝がらブラッコ」、「かよえ!チュー学」、「バカ・ミゼラブル」、「にゅるにゅる!!KAKUSENくん」、「ぴったらず」、「おにくだいすき!ゼウシくん」、「よしまほ」、「変形少女」、「新変形少女」他台湾共同保有「ペペンギン」、「ラビトル」タイ共同保有「いろっくま」、「CHICKEN BREAK」 ディー・エル・イーグループの事業の系統図は次のとおりであります。〔事業系統図〕(※1)原作権の使用許諾及び原作使用料の支払いを含みます。なお、共同IPの場合、共同IP製作委員会が製作委員会(二次的著作物)に使用許諾します。(※2)SAP(Social Application Provider)
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針ディー・エル・イーグループは、「希望や熱意を持った人々をつなぎワクワクを創出し続ける企業」という経営ビジョンの実現に向けて、経営施策に取り組んでおります。 (2) 目標とする経営指標ディー・エル・イーグループは、収益性の高い効率経営の観点から、売上高営業利益率を重要な経営指標とするとともに、キャッシュ・フロー経営についても重視していく所存であります。 (3) 経営環境及び経営戦略並びに対処すべき課題昨今、世界規模でのインターネットの進歩と拡張、スマートフォンなどのスマートデバイスの急速な普及、ソーシャルメディア、動画配信・投稿サイトなどの新たな成長メディアの興隆等がメディア環境を大きく変化させております。また、AI技術などの新技術が急速に発達し、新たなサービスが創出されております。このような中、人々のライフスタイルは、スマートデバイスを使い最適メディアを選択し、必要なときに必要な時間だけコンテンツを消費し、SNSを使って即時に情報や感動を共有するといったメディア接触方法の多様化、コンテンツ視聴の短時間化、情報共有のリアルタイム化へと変化し、ディー・エル・イーグループの主力領域である「スキマ時間に楽しめるショートコンテンツ」といった新たな付加価値へのニーズを急速に拡大させております。今後も、中長期にわたり革新的なエンタテインメントやコミュニケーションを継続的に創造する、ファスト・エンタテインメント事業を推進するため、以下の課題を対処すべき課題として認識しております。 ① IP(著作権・商標権等の知的財産権)の保有近年のデジタル化とマルチメディア化の中においては、新しいメディアやSNS等新しいサービスの栄枯盛衰が激しく、旬のメディアやサービスに柔軟かつ迅速にIPビジネスを展開することが必要となってきております。そのため、ディー・エル・イーグループでは迅速な意思決定を担保するために、IPを保有することが重要と考えております。特に、製作委員会を用いた新規IPの開発に際しては、ディー・エル・イー又は製作委員会がIPを保有すること及び製作委員会に対する出資者数を限定することに留意しており、柔軟な意思決定ができるよう努める方針です。 ② 新規IPの量産とプロデュースディー・エル・イーグループは、マルチメディア化とユーザー嗜好の細分化によって、単一IPをマスメディア放送によってプロデュースする手法は費用対効果が低下してきていると考えており、新規IPのプロデュースに関して、まず地方局、インターネット放送局、ウェブメディア、SNS等の特定メディアが持つコミュニティへのアプローチが重要と考えております。メディアネットワークと短納期・低コストの制作システムの強みを活かし、新規IPを量産し多数のコミュニティへの同時多発的な事業展開を行ってまいります。 ③ 新しい知的財産権ビジネスの開発マルチメディアにプロモーションを展開したい広告主のニーズが拡大する中、ディー・エル・イーグループでは、ソーシャル・キャラクターや保有ブランドを活用し、わかりやすく商品・サービスの紹介・マナー啓蒙を行えること、並びに話題性を喚起する時事ネタやクライアントの要望に対応する適時性や柔軟性に富んだサービスの企画提案を行えることを強みとしています。また、コンテンツのデジタル化とメディア構造の変化により、IPのライセンシー先が多様化してきております。ぬいぐるみやステーショナリー等のリアル商品のライセンシーに加え、SNSやスマートフォンでのゲーム、スタンプ、ガジェット等のデジタル商品のライセンシーが急増しております。デジタル商品の開発サイクルは、インターネット業界のビジネスサイクルに準じ、大幅に短納期化されています。ディー・エル・イーグループは、今後も引き続き、IPオーナーとして新しいビジネス領域への迅速な展開力と、内製化した制作システムによる大量かつスピード感ある制作力、そして様々なメディアやデバイスへの展開力を活かし、迅速かつ魅力的なソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービス、ブランド・マーケティング・サービス及び商品展開を図っていく方針です。 ④ 人材登用と能力開発ディー・エル・イーグループは、現時点においては小規模組織でありますが、今後想定される事業拡大、新規事業及びグローバル展開にともない、継続的に人材の確保が必要であると考えております。また人材の確保とともに、ディー・エル・イーグループの経営理念、ビジネスモデルに適した人材の育成及びスピード感あるグローバル展開に対応できる異文化コミュニケーション能力の向上が重要と考えております。ディー・エル・イーグループは、必要な人材の確保に努めるとともに、今後も引き続き、教育制度の整備や海外パートナーとの人材交流等を進めて人材の能力開発を図っていく方針です。 ⑤ 新規ビジネスの展開朝日放送グループホールディングス株式会社をはじめとする地方局を含む各テレビ局との連携を通じて、新たなIPの開発及びIP事業の創出を推進してまいります。 ⑥ AIコンテンツ制作における法令遵守ディー・エル・イーは、AIコンテンツ制作にあたり、関連法令及び各種ガイドラインを遵守し、適切な制作・管理体制のもと、安心してお楽しみいただける作品づくりに取り組んでまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてディー・エル・イーグループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関するリスク① 景気変動についてマーケティング・サービスの業績は、他の広告会社と同様に、市場変化や景気の影響を受けやすい傾向があります。その中で、ディー・エル・イーが提供するソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスやブランド・マーケティング・サービスにおいて、ソーシャルメディア広告を含むインターネット広告市場については堅調に推移すると予想しておりますが、ディー・エル・イーグループの想定通りに市場規模が推移しない場合、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。ライセンスサービスの業績は、キャラクターグッズ等が、ユーザーにとって日常生活において必ずしも必要不可欠な商品ではないため景気動向により、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。ディー・エル・イーグループの事業に関しては、在宅でも楽しめるSNS、動画配信サイト、ソーシャルゲーム、コミュニケーションアプリ、動画編集・投稿アプリなどのサービス利用の拡大も期待されますが、一方で、企業のマーケティング施策の縮小などの影響も懸念されております。ディー・エル・イーグループにおいては、ICTを活用して在宅勤務を取り入れつつ、コンテンツ制作など可能な限り従来通りの業務を行っておりますが、今後、世界的なパンデミックが発生し経済困難が発生した際、企業の景況感悪化に伴う受注数の減退など、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 技術革新についてディー・エル・イーグループは、適時に多様なコンテンツを手軽に視聴したいという市場ニーズに迅速で柔軟に対応できる制作システムを構築しており、現在はAdobe Animate及び生成AIを主な映像制作のための制作ツールとして採用しております。しかし、制作ツールの技術革新がディー・エル・イーの予想を超えて進行し、ディー・エル・イーが新しい制作ツールにスムーズに移管できなかった場合、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。そのため、新たな制作ツールを採用した表現手法の多様化も進めており、さらなる付加価値の追求も図っております。 ③ 知的財産権に関するリスクディー・エル・イーグループは、映像制作ツールとして生成AIの利活用を積極的に進めておりますが、生成AIは過去の創作物やデータを参考にして文章などを生成する仕組みであるため、AIによる生成物が著作権など第三者の権利を侵害するおそれがあり、その場合はディー・エル・イーグループの社会的信用が低下するとともに、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。そのため、ディー・エル・イーグループでは、生成AI技術の利活用等について社員向けの啓発の強化やガイドラインの整備を実施しています。 (2) ディー・エル・イーグループ事業に関するリスク① IPの成長についてディー・エル・イーはクオリティの高い新規IPを開発するよう努めておりますが、新規IPの全てがユーザー等の嗜好に合致するとは限らず、当初計画していた通りに進捗しない可能性があります。多数のIPの成長が計画通りに進捗しない場合、製作委員会に対する出資金について減損損失を計上するなど、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、ディー・エル・イーでは継続的に新規IPを開発することでIPポートフォリオを構築してリスクの軽減を図っております。 ② ディー・エル・イー保有IPの侵害についてディー・エル・イーグループは単独及び共同で保有するIPの認知度が当該国の著作権保護水準を大幅に上回った場合、海賊版や模倣品、違法配信等の権利侵害によって生じる機会損失がプロモーションコストを超過する可能性があり、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、IPをもとにビジネスをグローバルに展開しており、IPの認知度と著作権保護水準のバランスによってIP戦略を柔軟に選択しております。また、個別に適切な対応を図る方針ではあります。 ③ 第三者の保有するIPの侵害についてディー・エル・イーグループの事業分野におけるIPの現況を全て把握することは非常に困難であり、ディー・エル・イーグループが把握できていないところで第三者の保有するIPを侵害している可能性は否定できません。万一、ディー・エル・イーグループが第三者の保有するIPを侵害した場合には、当該第三者より損害賠償請求又は使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があります。こうした場合、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、ディー・エル・イーグループは第三者の保有するIPに関して、これを侵害することのないよう留意し、制作・開発を行っております。 ④ 新規事業ディー・エル・イーグループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、今後も、積極的に新サービスないし新規事業に取り組んでいく考えであります。これにより追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、予測とは異なる状況が発生する等により新サービス、新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、投資が回収できず、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ グローバル展開についてディー・エル・イーグループは、世界的なスマートデバイスの普及、ブロードバンド網の発達及び成長メディアの興隆に合わせてグローバル展開を進めております。その中で各国の市場ニーズや嗜好の変化などの不確実性や、景気変動、政治的・社会的混乱、法規制等の変更、大幅な為替の変動などの潜在的なリスクが存在しており、それらのリスクに対処できない場合には、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 業務・資本提携・合弁等についてディー・エル・イーグループでは、業務・資本提携・合弁等を通じた事業拡大に取り組んでおります。ディー・エル・イーグループと提携先・合弁先の持つ経営資源を融合することで、大きなシナジー効果を発揮することを目指しておりますが、当初見込んだ効果が計画通り発揮されない場合、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ IP買収についてIPポートフォリオの成長を加速する有効な手段として、他社の保有するIPの買収を有効に活用していく方針です。IPの買収に当たっては、リスクを吟味した上で決定していますが、当初見込んだ効果が計画通り発揮されない場合、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑧ 取引慣行等について広告業界においては、知的財産権に関する事項を除き、取引の柔軟性や機動性を重視する取引慣行から、契約書の取り交しや発注書等の発行が行われないことが一般的であります。そのため、不測の事故又は紛争が生じた場合、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。現在大手広告代理店等を中心に取引慣行の改善や取引の明確化が進められており、ディー・エル・イーグループも取引先との間で事前に文書を取り交すように努め、取引の明確化を図っております。 ⑨ 広告・映像制作事業についてディー・エル・イーグループの主力事業である広告・映像制作事業においては、受注から売掛金の回収まで数か月から1年程度の期間を要する案件があります。特に映像制作事業の場合、近年急速に拡大している映画事業は受注額も拡大しており、完成まで長期を要するものも多く、売掛債権の回収期間は長期化する傾向にあります。ディー・エル・イーグループは今後、売掛金回収の促進及びサイトの短縮等につとめる考えではありますが、一時的な運転資金の必要額が増加した場合、ディー・エル・イーグループの資金繰りに影響を与える可能性があります。なお、取引先は業界大手から構成されており、また、与信管理の徹底により回収リスクへの対応を図っております。 (3) ディー・エル・イーグループ事業体制に関するリスク① 小規模組織であることディー・エル・イーグループの組織体制は、小規模であり、業務執行体制もそれに応じたものになっております。ディー・エル・イーグループは、今後の事業展開に応じて、人材の確保や能力開発が計画通りに進まない等の場合、ディー・エル・イーの事業及び業績に影響を与える可能性があります。そのため、採用・能力開発等によって業務執行体制の充実を図っていく方針です。また、ディー・エル・イーグループは、今後の事業拡大に対応するにあたって、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、ディー・エル・イーグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、ディー・エル・イーグループは、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。 ② 少数の事業推進者への依存についてディー・エル・イーグループは小規模組織であるため、事業戦略の推進は各部門の責任者に強く依存する傾向があり、人材の確保及び教育が想定通りに進まない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、ディー・エル・イーグループの事業戦略の推進に支障をきたす可能性があります。そのため、ディー・エル・イーグループは、今後も優秀な人材の確保及び教育に努めております。 (4) 内部統制及び法令遵守に関するリスク不測の事態により、重大な過失や不正、法令違反等が発生した場合、ディー・エル・イーグループの業績に影響を与える可能性があります。また、内部統制が十分に機能していないと評価されるような事態が発生した場合には、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制報告制度への対応等での支障が生じる可能性やディー・エル・イーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、ディー・エル・イーグループは、全役職員が問題意識を持ち、内部管理体制の整備・強化を継続してまいります。 (5) 継続企業の前提に関する重要事象等についてディー・エル・イーグループは、当連結会計年度まで営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が生じていると認識しております。ディー・エル・イーグループは、このような状況を早期に解消すべく、当連結会計年度において不採算である連結子会社及び事業の大胆なスクラップを行い、元来の本業であるコンテンツ制作に経営資源を集中させました。ディー・エル・イーグループは、引き続き元来の本業であるコンテンツ制作に振れることなく経営資源の投下を続けてまいります。具体的には、手書きにテクノロジーを加えることで従来の手書きにスピード感と価格優位性を持たせた「中品質」のオルタナティブ動画と、生成AI技術の進化を取り込み更なるスピード感と多彩な表現力を実現するAI動画を、ディー・エル・イーのオリジナルアニメ制作手法として一層推進します。当連結会計年度で確立した実績を継続させ、翌連結会計年度では日本のアニメーション業界における需給ギャップの拡大を背景に独自のポジションを高めるよう進めてまいります。そして、オルタナティブ動画とAI動画という二本の柱をより強固なものとし、早期に営業利益及び営業キャッシュ・フロー獲得を目指してまいります。また、当連結会計年度において、エクイティ・ファイナンスによる資金調達を行い財務基盤の安定を図りましたが、引き続き金融資産の売却を通じキャッシュの獲得を行い、財務基盤の強化を図ってまいります。しかしながら、現時点においてディー・エル・イーグループの対応策は実施途上であります。今後の事業進捗によっては、ディー・エル・イーグループの業績や資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。なお、ディー・エル・イーの連結財務諸表は、継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。 (6) その他のリスク① 配当政策についてディー・エル・イーグループは、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しております。現時点では、内部留保の充実を図り、収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に充当し、事業を拡大発展させることが株主に対する利益還元につながると考えております。現時点において、配当実施の可能性、その実施時期等については未定であります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化についてディー・エル・イーグループは、取締役、従業員及び取引先に対するインセンティブを目的として、新株予約権(以下、「ストック・オプション」という。)を付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、ディー・エル・イー株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。当連結会計年度末現在これらのストック・オプションによる潜在株式数は1,864,200株であり、発行済株式総数43,448,440株の4.29%に相当しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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