アドソル日進は1976年の創業以来、独立系システム開発企業として、暮らしと社会を支える社会インフラシステムの提供を通じ、今日のDX・IoTに不可欠な「監視」「通信」「制御」技術を強みに事業基盤を拡充してまいりました。
現在は、国内の社会インフラ関連企業や大手メーカーに対し、社会インフラ事業、先進インダストリー事業、ソリューション事業の3事業を主軸に、デバイス制御(センシング、OSを含む)からネットワーク、大規模インフラ、クラウドシステムまで、お客様の事業特性と「ICTシステムのライフサイクル(※)」にあわせたワンストップソリューション(コンサルティング~設計~開発~保守)を提供しております。
社会インフラ事業では、「エネルギー(電力・ガス)」「交通」「次世代通信」「公共・防災」「デジタルサービス」などの領域で、暮らしや社会を支えるICTシステムを提供しております。
先進インダストリー事業では、日本の高度なモノづくりを担う企業(「モビリティ」「医療・ヘルスケア」「産業機器」)やサービス事業者が取り組むDX・IoTの実現に最先端テクノロジーを駆使し、貢献しております。
ソリューション事業では、「GIS:地理情報システム」「IoT空間情報」「セキュリティ」をコアテクノロジーとしたValueソリューションの提供を通じ、新たな価値の創造・提供に取り組んでおります。
事業推進体制では、国内(5拠点)に、ベトナム(3拠点)を加えたグローバル分散開発体制を確立しており、海外オフショア開発を統括する100%子会社「アドソル・アジア株式会社」及び関連会社による「アドソル・グループ」を形成しております。
加えて、中期経営計画で掲げた事業戦略を加速させるため、国内外の最先端企業とのアライアンス体制の構築や、AI研究所によるAI等の最新技術に関する調査・研究、米国サンノゼ・シリコンバレーの100%子会社「Adsol-Nissin San Jose R&D Center, Inc.(アドソル日進サンノゼR&Dセンタ)」におけるリサーチ、各大学・研究機関との共同研究等を推進しております。
人材育成面でも積極的な投資を行っております。社員の保有資格数は一人当たり平均5資格以上であり、中でも、高品質なシステムインテグレーションサービスの提供に向けて取得を推奨しているPMP(Project Management Professional:プロジェクト管理の国際標準資格)は、社員技術者の4人に1人が保有しております。さらに、DXへの対応を強化するため「ICT・業務コンサルタント」「データサイエンティスト」「AIエンジニア」等の育成にも注力しております。
※ICTシステムのライフサイクル
一般に、ICTシステムのライフサイクルは、システムの新設、更新に関するコンサルティングの提供、システムの企画提案から要件定義、開発に至るまでのシステム構築、並びにシステムの稼動に関連する試験、教育、運用等のサポートの工程により構成されています。
アドソル日進グループはこのライフサイクルにおいて、新設・更新時にはコンサルティング、システム構築においては、開発に係る技術・サービス、システム稼働に際しては保守運用サービスを提供しております。(下図参照)
※事業系統図
アドソル日進グループがコンサルティングサービスやソリューションを提供するに際しては、国内外の最先端企業とのアライアンスや共創活動と独自マーケティングに基づき、グローバルトレンドを踏まえたシステム提案及びオリジナルソリューションの開発・提供を行っています。
また、ICTシステムを構築する際には、その規模やシステム特性に応じ、国内・海外(ベトナム)の協業パートナーから技術・サービスの提供を受けています。
なお、アドソル日進グループが構築したICTシステムやソリューションを提供する方法としては、顧客(国内の社会インフラ関連企業や大手メーカー)へ直接提供する方法と、国内外のアライアンスパートナー(メーカーやシステムインテグレーション企業)及び販売パートナーとの共創により提供する方法とがあります。
以上に述べました事項を事業系統図によって示すと、以下のとおりです。
アドソル日進グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、アドソル日進グループが判断したものであります。
(1)経営方針
アドソル日進グループは、企業理念を「高付加価値サービスの創造・提供を通じて お客様の満足と豊かな社会の発展に貢献します」と定めております。
具体的には、暮らしと社会の安心・安全と、快適で環境に配慮されたサステナブル(持続可能)な社会の実現に向け、日本の社会インフラや人々の生活、産業やサービスを支え、発展させるICTシステム(エネルギー:電力・ガス、交通、次世代通信、公共、防災、決済、モビリティ、医療・ヘルスケア、産業機器等)の開発・提供に加え、これらICTシステムのDX・IoT化に向けたAI(人工知能)、BI(データ分析や可視化)、セキュリティ等の先進的なデジタル・テクノロジーを提供しております。
引き続き、ICTソリューションの提供を通じて、「安心」「安全」「快適」「環境」に配慮したサステナブルな社会の実現(SDGsの達成)に貢献してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
アドソル日進グループの事業領域である、社会インフラ領域、先進インダストリー領域ともに、「AI等の最新テクノロジーを活用したDX・デジタル化による企業変革」「デジタル・データを利活用した新たなサービスの創出」「老朽化したシステムの刷新/モダナイゼーション」「業務効率化を通じた生産性や収益性の向上」などを目指す投資は非常に旺盛であり、これらテーマがICT市場の成長・拡大をけん引することが期待されています。
また、ICTテクノロジー(AI:人工知能、BI:データ分析・可視化、セキュリティ等)を活用した新サービスが日々創出されており、これらサービスを活用した高付加価値なICTシステムの創造・提供が求められています。
加えて、情報のデジタル化が急速に進展する中、サイバー攻撃の脅威は益々高まり、社会システム全体に加え、機密情報やデジタル・データの保護など、安全保障につながるセキュリティ対策・サイバー攻撃対策が重要課題となっており、その対策が急がれています。
このような中、アドソル日進は中期経営計画「New Canvas 2026」において「デジタル社会の“あした”をリードするイノベーションカンパニー」をスローガンに、成長事業「次世代エネルギー」「スマートインフラ/スマートライフ」と、基盤事業「エンタープライズDX/モダナイゼーション」の対応強化及び深掘りを図っております。
「次世代エネルギー」では、発送電にかかる「ICTシステムの次世代化」や「エネルギーマネジメント」関連、「デジタル・データを活用した新サービス」の創出などに取り組みます。また、「スマートインフラ/スマートライフ」では、「防災・レジリエンス」「交通・モビリティ」「環境・エネルギー」領域において、1976年の創業以来社会インフラ領域で培ってきたシステム開発力と、AIや宇宙・衛星データ等の最新テクノロジーを融合し、都市のデジタル化に貢献してまいります。
「企業戦略」では、「エリア戦略(中部、九州等)」「研究開発・産学連携(AI、宇宙等)」「人的資本(採用、リスキリング等)」「M&A・アライアンス」「サステナビリティ」の経営高度化戦略を強力に推進するとともに、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」として、事業戦略(成長事業)の着実な遂行に加え、財務面での取組みや、株主・投資家との継続的な対話等を通じて、中期経営計画の達成と、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
加えて、ガバナンス・コンプライアンスの充実を図るとともに、暮らしと社会の安心・安全と、快適で環境に配慮された持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がアドソル日進グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。尚、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から開示しています。尚、アドソル日進グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針であります。
尚、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアドソル日進グループが判断したものであり、不確実性を内在している為に、実際の結果と異なる可能性があります。
(1) 顧客の投資計画に係るリスクについて
顧客の投資計画の実行は、経済環境や収益動向等に影響を受け、それらが悪化したことにより、顧客のICT投資が凍結・延期・削減される可能性があり、アドソル日進グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、アドソル日進グループは、特定の事業セグメントや特定の顧客に過度に依存しないバランス経営を図ると共に、事業セグメント毎の主要顧客別戦略を推進しています。
(2) プロジェクトに係るリスクについて
アドソル日進グループが顧客にシステムやソリューションを提供する場合、顧客との間で予め対価を契約により定めておりますが、受注時におけるコスト見積の誤り、品質管理、及び工程管理等に問題が生じた場合は、技術者の追加投入や賠償等が発生することにより採算性が低下する可能性があります。
また、顧客との間で予め定めた期日迄に作業を完了・納品できなかった場合には遅延損害金が、最終的に作業完了・納品できなかった場合には損害賠償責任が、作業完了・納品後に不具合等が発見された場合には瑕疵担保責任が発生することに加え、アドソル日進グループの信用の失墜により、アドソル日進グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、アドソル日進グループは、次の施策により、高品質な情報システムの提供を図っています。
・「ISO9001:品質マネジメント・システム」に準拠した品質保証推進活動
・品質保証推進の専任組織を中心とした、全社横断的な各品質向上施策の推進
・見積書提出時や、プロジェクトの進捗過程における定期的なリスク診断、アドソル日進グループ独自のプロジェクト監視ツールによる各プロジェクトの進捗状況等の「見える化」、情報の一元管理、及び社内各層における情報共有の推進
・品質監査の充実による、品質保証推進の活動形骸化の防止
・プロジェクト・マネジメントの国際的な資格である「PMP資格」の取得を推進し、有資格者によるプロジェクト管理、品質管理、及びリスク・マネジメントを強化
(3) 協力会社の活用に係るリスクについて
アドソル日進グループは、顧客から受注したICTシステム開発は、多くの協力会社と協業し、推進しておりますが、協力会社との協業が計画通り推移しない場合、最先端技術を活用したICTシステムの提供や、旺盛なICT投資ニーズに応える開発体制の提供が難しくなることから、アドソル日進グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
アドソル日進グループは、協力会社との円滑なアライアンス体制の維持・強化を通じて、これらのリスクの低減に努めています。
(4) 海外オフショア開発に係るリスクについて
アドソル日進グループは、オフショア開発を推進することで、不足する人材顧客ニーズの一つである「開発コストの抑制」に取組んでいますが、地政学リスクや、災害、人件費の高騰等により、安定した発注が出来なくなる可能性があり、アドソル日進グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、アドソル日進グループは、海外オフショア開発を推進する100%子会社「アドソル・アジア社」が中心となり、開発委託国の多様化や開発拠点の整備・拡充に継続して取り組むことで、安定した海外オフショア開発体制の維持と、最適化を推進しています。
(5) 情報漏洩に係るリスクについて
秘密情報、及び個人情報の保護、並びにその漏洩対策は極めて重要な課題となっており、万が一、情報漏洩等の事故等が生じた場合、損害賠償責任や信用失墜により、アドソル日進グループの事業活動、及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、アドソル日進グループでは、「ISO27001:情報セキュリティ・マネジメント・システム」、「JIS Q 15001:プライバシー・マーク」の各認証を取得し、運用の徹底を図っております。アドソル日進グループ社員はもとより協力会社とも連携し、開発業務に従事する技術者を対象としたセキュリティ教育や啓蒙活動により秘密情報や個人情報の安全性・信頼性の確保を図っています。
(6) 情報システムの障害発生にかかるリスクについて
アドソル日進グループは、事業の特性上、多数のコンピュータ機器を利用していることから、大規模な災害・停電、システムまたはネットワークの障害、不正アクセスやコンピュータ・ウイルス等による被害が発生した場合、プロジェクトの中止や延期に伴う損害賠償責任や信用失墜により、アドソル日進グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、アドソル日進グループでは外部のデータセンタを活用し、データの保全、電源確保、対不正アクセス等の対策を講じています。また、セキュリティ技術に関する研究を推進し積極的な活用を図っています。
(7) 知的財産権に係るリスクについて
アドソル日進グループが保有する独自技術については、特許権の取得に取組んでいることに加え、第三者の知的財産権を侵害する事態を可能な限り回避すべく特許事務所等にて適時確認をする等の最善の努力をしています。
しかし、アドソル日進グループが事業の展開を進めている分野において既に成立している特許権の全てを検証し、更に将来どのような特許権その他知的財産権が成立するかを正確に把握することは困難であります。
その為、現在、又は将来利用する技術と抵触する特許権等の知的財産権を第三者が既に取得している可能性も否定できず、万一そのような事態が発生した場合には、当該知的財産権侵害に関する提訴を受け、アドソル日進グループに損害賠償義務が発生する等、アドソル日進グループの経営成績、及び財政状態に影響が生じる可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、アドソル日進グループが保有する独自技術については、特許権の取得に取組み、あわせて、第三者の知的財産権侵害を回避すべく特許事務所等にて適時確認をする施策を推進しています。
尚、当連結会計年度末現在、23件の特許を取得し、加えて2件の特許を申請中です。
(8) 有能な人材の確保・育成に係るリスクについて
アドソル日進グループは、最も重要な経営資源である人材の確保、及び育成こそが企業の成長・発展の源泉であるとの方針から、有能な技術者、業務ノウハウの保有者、管理者等の確保・育成に努めています。
有能な人材の確保・育成が著しく停滞した場合、又は、退職者が増加した場合は、受注活動の停滞やプロジェクトの進捗遅延及び中止につながり、アドソル日進グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。これらリスクの低減を図るため、アドソル日進グループは、多様性にも配慮した積極的な採用活動(新卒・経験者)を推進し、人材確保に注力しております。また、人材育成においては、階層別・職種別の教育研修体系を整備し、年度教育計画を定め、社員一人ひとりの育成プランにつなげるなど、専門知識・実務知識や、最先端技術の習得をキャリア形成とともに育成を図っています。また、市場環境変化や技術革新を先取りする人材育成を加速させるため人財開発センターにおいて、「デジタル人材育成」に特化した育成策を推進しています。
(9) 労務管理に係るリスクについて
プロジェクトにおいては、予期しえないシステム障害への対応、開発遅延対応、開発品質の低下対応等により、追加的な労働時間の発生やストレスによる健康不良等が社員の健康問題や労務問題につながり、アドソル日進グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、アドソル日進グループは、プロジェクト管理と連動した労務管理の徹底、有給休暇の取得推進、テレワークの奨励などの「働き方改革」に取り組み、労務環境の改善とリスク低減に努めています。
(10)法令遵守に係るリスクについて
アドソル日進グループが事業活動を行うに当たり、「個人情報保護法」「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」「下請代金支払遅延等防止法」「外国為替及び外国貿易法」等の関連法令の適用を受けています。これらの法令に違反した場合、それぞれの法令で定められている罰則の適用を受ける可能性に加え、社会的信用の失墜により、アドソル日進グループの事業活動に影響を与える可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、法令遵守に係るリスクを的確に把握していく必要があるという認識に立ち、アドソル日進グループは次の施策により、法令遵守体制を確立・推進しています。
・企業活動を行うに当たっての基本的な方針を纏めた「企業行動規範」の制定
・企業倫理の遵守に関する説明会や階層別教育による、従業員の意識向上と周知徹底の推進
・公益通報保護や内部通報制度の確立による、小さな問題が法令等違反へ発展することの未然防止
・顧問弁護士と連携した、法的リスクの回避体制の確立
(11)自然災害・パンデミック発生に係るリスクについて
地震・台風・集中豪雨等の自然災害や、感染症などによるパンデミックの発生は、プロジェクトにおける納期遅延等のみならず、アドソル日進グループの事業活動の継続そのものに多大な影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクの低減を図るため、アドソル日進グループは、事業継続計画にて、事業活動に中断が生じた場合でも、確実に復旧するための対応方針を定めています。
また、アドソル日進グループオリジナルのリモート開発ツールを活用することで、テレワークや分散開発を推進し、自然災害やパンデミックが発生した場合においても、システム開発への影響を抑制する効果があるものと考えております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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