ODKソリューションズ(3839)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 ODKソリューションズグループは、ODKソリューションズ及び子会社3社で構成されております。ODKソリューションズは、主に学校法人、証券会社、一般事業法人等に対する各種の情報処理アウトソーシングサービスを提供しており、その内容は、システム運用、システム開発及び保守、機械販売で構成されております。2026年3月期の売上高構成比はシステム運用92.8%、システム開発及び保守6.0%、機械販売1.2%であります。 なお、ODKソリューションズグループは、情報システムの運用、開発及び保守等、総合的な情報サービスを提供しており、当該事業以外に事業の種類がないため、セグメント毎の記載に代えてサービス別の内訳を記載しております。 業務の系統図は次のとおりであります。 マイナンバーソリューションにおけるマイナンバー管理システムは、SBIビジネス・ソリューションズ株式会社とのジョイント・オペレーションとなっております。 SBIビジネス・ソリューションズ株式会社の事業所内においてソフトウエアの開発を行い、ODKソリューションズの事業所内においてシステム稼働環境の構築とシステム保守・運用を行っております。それぞれが当事者として契約したシステム利用者に対して売上請求を行い、本件業務の遂行による売上及び費用は原則折半としております。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ODKソリューションズグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてODKソリューションズグループが判断したものであります。 (1)経営方針 ODKソリューションズは、「情報サービス事業を通じて、顧客の繁栄・社会の発展に貢献する。」ことを経営理念として掲げております。 経営の基本方針は、 1.常に技術の向上を図り、優れたサービスを提供し、顧客のさらなる信頼を得る 2.先を見据えたグローバルな視野で、未来を創造する 3.働く喜び・生きがいを感じられる、魅力ある会社生活を実現するとしており、企業が成長・発展する原動力を「ヒトが生み出す付加価値」におき、人的資産に対する積極的な取組みを通じて、すべてのステークホルダーの期待に応える成果を生み出していくといった強い思いを込めております。 また、これらを具現化するために、 「Chance チャンスを見つけ出し、必ず掴み取る意欲を持って」 「Change 変化を恐れず、柔軟な姿勢を持って」 「Compliance 全ての行動において、法令・社会規範・社内規則を遵守し」 「Challenge 高い目標を持って、常に挑戦し続けよう」を全員の行動指針としております。 (2)経営戦略等 ODKソリューションズグループは、長期ビジョンを『ビジネスを、スマートにつなぐ。人生の、ストーリーをつむぐ。』と策定し、経営理念の実現に向け、企業グループとして目指す今後の方向性を整理しております。加えて、ODKソリューションズグループが提供する社会的価値を『データに、物語を。』と定義し、データプラットフォーマーとしての存在意義を明確にしております。今後10年間でODKソリューションズグループは、人と組織や人と人、人とモノが制約なく、現実と仮想の垣根を越えて有機的につながる世界において、蓄積されるデータが、等身大の自分価値として活用でき、自分自身で未来を切り開いていける世界観の実現を目指しております。ODKソリューションズグループは、経営環境の変化等に適切に対応するためローリング方式により中期経営計画を策定しており、「2027年3月期~2029年3月期中期経営計画」は、次のとおりとなっています。業績目標(連結、2029年3月期目標)営業収益:10,000百万円経常利益:900百万円配当:年10円の安定配当を堅持基本方針ODKグループ拡大基本戦略コア事業の収益最大化と最新テクノロジーの活用、グループシナジーの最大化 業績目標は、将来の業績の実現を保証するものではなく、不確実性やリスク要因が含まれているため、実際の業績は今後様々な要因によって異なる結果となる可能性があります。 経営戦略としては、従来からの情報処理アウトソーシングを中心としたシステム運用による安定的な収益を基盤にしつつ、データビジネスへの展開を強くすすめてまいります。データをより広いビジネス領域で活用するとともに、『アプデミー®』をユーザが様々なサービスへアクセスできるプラットフォームとして拡充し、利用者個人に寄り添い、より豊かな人生を実現するサポートを目指してまいります。 ODKソリューションズグループは、グループ全体での事業ポートフォリオに基づく成長投資を継続する方針であり、資本投下領域の優先順位(キャピタルアロケーション方針)を次のように定めております。なお、2027年3月期~2029年3月期中期経営計画においては、3年間で50億円規模の投資枠を設定しております。 1.新規事業・次世代サービス創出への投資 2.M&Aへの投資 3.既存事業の収益性改善に資する投資 (3)経営上の達成状況を判断するための客観的な指標等 ODKソリューションズグループは、コアコンピタンスを活用できる新たな領域への進出も視野に入れてさらなる事業拡大を目指し、収益のトップラインを高めていく時期だと認識しております。そのため営業収益及び経常利益を重要指標と位置付けております。 (4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 情報サービス業界においては、生成AIをはじめとする技術の爆発的な進展により、デジタル分野が単なる利便性の向上を超え、社会経済において重要・不可欠な役割を担う社会基盤としての機能を強めております。これにともない、企業のDX投資はAI社会を支えるデジタルインフラの整備や、中核となる技術・システムの競争力強化に向けて、引続き旺盛に推移するものと期待されております。 一方、国内の労働力人口の減少が加速しており、人材確保の困難さや労務コストの上昇が継続的なリスクとなっております。 こうした環境下、ODKソリューションズグループでは、『UCARO®』の若年層接点を活かした事業創出を推進し、蓄積されたデータとブロックチェーン、NFT、DIDといったWeb3.0技術がもたらす高度なセキュリティを活用した次世代の自己主権型デジタルアイデンティティ基盤『アプデミー®』を通じて、個人の学びや体験実績を「改ざん不可能な信用」という価値に変え、社会に新たな機会を創出することを目指しております。 2026年4月に連結子会社である株式会社ポトスを通じて、戦略人事AI SaaS「CABUILD HRシリーズ」の提供を開始いたしました。本サービスは、『UCARO®』による学生接点を強みとした入社前のデータと、入社後の配置・育成・評価データをシームレス連動させ、客観的なデータに基づいた再現性の高い人事判断を支援するものであります。将来的には、『アプデミー®』との連携により、学生時代から連続的に蓄積された人的資本情報を活かし、企業の高度な経営判断を支えるサービスへと拡張してまいります。 また、AIが講師・採点者として学習者に寄り添う次世代プラットフォーム『iStudy® AI Platform』をリリースいたしました。AI教材作成ツール『iStudy® AI Creator』との連携により、教材作成から対話型の学習支援、記述式課題の即時添削までをAIが一貫して担います。これにより、人的リソースに依存しない高品質な教育環境を提供し、教育の完全自動化と学習効果の最大化を同時に実現する基盤を提供してまいります。 さらに、事業領域の拡大を目的に、グリーンモンスター株式会社との協業に関する基本合意を締結いたしました。ODKソリューションズグループの顧客基盤に、同社の体験型投資学習コンテンツを融合させることで、金融教育及び資産形成支援領域における新たなサービス創出を図ってまいります。 当年度のODKソリューションズグループは、売上高は堅調に推移したものの、M&A不成立に加え、医療関連サービス及び就活関連サービスの業績が当初予想を下回ったことにより、利益計画は未達となりました。また、PBRは1倍を下回り、ROIC(連結)は7.0%を下回る結果となりました。こうした指標の低迷の本質的な課題は、これまですすめてきた先行投資の成果が十分に顕在化しておらず、収益化に時間を要している点にあります。また、その成長性を市場へ十分に示すことができず、株価に反映しきれていないことも重く受け止めております。 こうした認識のもと、新中期経営計画では3年間で50億円の投資枠を設け、これまでの投資を一気に収益化フェーズへと引き上げるための動きを加速させてまいります。特に、進行中の『アプデミー®』を軸としたデータビジネスによる独自の優位性確立と収益化が、ODKソリューションズグループの成長を牽引し、市場評価の向上によるPBR1倍超の早期実現を可能にするものと確信しております。 今後も、IR活動のさらなる強化や人的資本経営推進を通じ、持続的な企業価値向上を目指してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてODKソリューションズグループが判断したものであります。 (1)情報セキュリティ上のリスクについて ODKソリューションズグループは、情報処理システムのアウトソーシングを基幹業務としており、顧客の重要な機密情報を大量に保管・処理しています。 情報セキュリティマネジメントシステムに関しては、国際認証規格制度である「ISO/IEC27001」及びクラウドサービスに関する情報セキュリティ管理策のガイドライン規格である「ISO/IEC27017」登録事業者の認証をODKソリューションズは取得し、全社でセキュリティマネジメントに取組んでおりますが、情報セキュリティに対するリスクには、人為的なもの(故意・過失)、非人為的なもの(自然災害・機械故障)等、様々なものがあり、そのすべての影響を除去することは困難であります。 万が一、このような情報セキュリティ上のリスクが現実のものとなり機密情報が漏えいした場合、ODKソリューションズグループの社会的信用は著しく低下し、契約解除、損害賠償、事業機会の逸失等の損害が発生する場合があります。 (2)個人情報保護法等の法令について ODKソリューションズは個人情報保護法第2条第3項に規定する個人情報取扱事業者に該当しており、同法の適用を受けております。また、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に定める個人番号の収集・管理等を事業として行うことから、同法及び同法に基づく「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」への厳格な準拠が要求されております。さらに、ソフトウエア保護に関する著作権法、情報システムに係る犯罪を規制するコンピュータ犯罪防止法、不正アクセス禁止法等の刑罰法規の規制下に置かれております。ODKソリューションズとしては、情報セキュリティ対策としてISO/IEC27001認証の取得、個人情報管理に関してはプライバシーマーク(Pマーク)を更新し、厳重なる社内管理に努めておりますが、不正アクセス者等からの侵入により、上記情報が違法に漏えいされ、不正に使用される事態が発生した場合には、ODKソリューションズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)自然災害・テロ・感染症等について ODKソリューションズグループは、地震・洪水等の大規模災害、テロ等の犯罪行為、感染症の流行、コンピュータウイルス等による情報システムやネットワークの障害、AIを用いた脆弱性探索・サイバー攻撃等により、事業遂行が阻害される場合があります。 ODKソリューションズグループは、有事の際の影響を最小限に抑えるべく、事業継続計画を定めており、平時においても計画確認を実施しておりますが、これらの発生は予測が困難であり、被害発生時には、ODKソリューションズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)品質管理について ODKソリューションズグループは、情報システムの運用、開発及び保守等、総合的な情報サービスを提供しており、システムの不具合や人的ミスによりサービスの停止や遅延等が発生する場合があります。 ODKソリューションズグループは、プロジェクト工程管理やテストレビュー実施、マニュアル整備等を行っているほか、システム障害に至らない場合であっても不具合やミスについて是正処置報告を必須としており、再発防止を確実とするためのより有効な処置を実施するようにしておりますが、ODKソリューションズグループの原因により、サービス提供が契約通りに実施できなかった場合、復旧や補修作業にともなう費用の増加によりODKソリューションズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)生成AIの利用に関するリスクについて ODKソリューションズグループは、情報処理アウトソーシングを主要な業務にしており、システム開発・運用業務やその他会社業務の効率化を目的として、生成AIの活用を推し進めております。生成AIの利用においては、個人情報や機密情報の漏洩、著作権等知的財産権の侵害及び誤情報の流布等のリスクが想定されます。ODKソリューションズグループでは、業務利用を認める生成AI、利用を禁止する用途、データ入力時の注意事項等を定めた「生成AIの利用ガイドライン」を作成しており、必要に応じて更新することでリスクの軽減を図っております。しかしながら、AI技術は日々進歩を続けており、業務上の使用において予期せぬ形でリスクが顕在化し、ODKソリューションズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)業績の下期偏重について ODKソリューションズグループの教育業務の売上高は、大学入試の運用受託が主となります。大学入試業務は大半が3月に終了するため、教育業務の売上高の大部分は連結会計年度末である3月にかけて計上されることとなり、ODKソリューションズグループの売上高は下期(特に第4四半期)に偏重する傾向があります。また、年間を通じて固定的に発生する費用等は上期にも発生するため、利益についても下期(特に第4四半期)に偏重し、上期までは赤字となる場合があります。 (7)システム開発及び保守、並びに機械販売について ODKソリューションズグループの主要サービスはシステム運用であり、これに付随してシステム開発及び保守、機械販売を行っております。システム開発及び保守、機械販売は景気動向、新技術、耐用年数等の影響を受けやすく、その状況によっては業績変動幅が大きくなることがあります。 ODKソリューションズグループでは、こうした影響を受けにくいシステム運用を基盤とした業容拡大を目指してまいりますが、システム開発及び保守等の増減による売上高の変動を排除することは困難であります。 (8)人材の確保及び育成について ODKソリューションズグループの事業展開において、ICT技術発展へ対応し、より良いサービス及びソリューションを提供するためには、優秀な人材の確保が必要不可欠です。 ODKソリューションズグループは、付加価値の高い人材採用に努め、従業員の能力開発を継続しておりますが、情報サービス産業では人材の獲得競争が激しい状況です。人材の確保・育成が計画通りにすすまない場合、あるいは採用コストや育成コストが増大した場合には、ODKソリューションズグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)大学入試制度改革について ODKソリューションズグループは、大学入試に関連する業務を行っているため、入試実施時期や入試実施要領等の制度改革が実施された場合、ODKソリューションズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)確定給付企業年金資産の運用損益について ODKソリューションズは、従業員の退職給付制度として、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けております。退職給付債務の算定方法としては簡便法を採用しており、連結会計年度末における退職給付債務(退職一時金制度に係る期末自己都合要支給額)から確定給付企業年金資産評価額を控除した金額を退職給付に係る負債として計上しております。 従いまして、確定給付企業年金の年金資産の運用損益により退職給付費用の金額が増減し、ODKソリューションズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)保有株式について ODKソリューションズグループは、上場及び非上場の株式を保有しております。株式の時価または実質価額が著しく下落した場合には、保有有価証券に評価損が発生し、ODKソリューションズグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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