パシフィックシステムは、製造業、流通業、金融業等向けに情報サービス事業を行い、株式会社システムベースは岩手県内の企業及び自治体向けを中心にパシフィックシステムと連携した情報サービス事業を行っております。パシフィックシステムグループ間の取引については、事業の系統図をご覧ください。
また、親会社である太平洋セメント株式会社及びそのグループ会社との間では、パシフィックシステムは情報サービス事業全般にわたる取引を行っております。
パシフィックシステムグループの事業内容を「機器等販売」「ソフトウェア開発」「システム販売」「システム運用・管理等」の4つの区分別で示すと次のとおりであります。なお、この区分は、「第5 経理の状況 1. (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントと同一であります。
事業の系統図は、次のとおりであります。
パシフィックシステムグループは、豊かで高度な情報社会を実現するため、確かな情報通信技術に基づく最適なソリューションとサービスをお客様に提供すると共に、環境への配慮、社会への貢献とも調和した事業活動を行います。
お客様、株主、社員から、信頼と評価を得られる経営を実践します。
1)世の中の技術動向、先進技術を先取りして、お客様の付加価値を高めるソリューションと、品質の高いサー
ビスを提供します。
2)企業倫理の徹底と、CSR(企業の社会的責任)に積極的に取り組みます。
3)社員一人ひとりが、自律性と創造性を発揮できる文化を大切にして、企業価値を高めていきます。
パシフィックシステムグループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。
機器等販売
2023年度は、顧客へのパソコン、サーバー等の機器や文教市場向けの教育用機器の販売が好調であったことから売上高は前期比で上回る結果となりました。
2024年度は、2023年度に好調であった反動から2023年度比で売上高の減少を見込んでおりますが、引き続きPCやサーバーなどの機器や顧客の経営基盤を支えるグループウェア等のソフトウェアの拡販を推進していきます。
ソフトウェア開発
2023年度は、前期から継続している大型プロジェクトが終盤となり縮小したものの、新規の基幹システム再構築等の受注があり、売上高は前期比で上回る結果となりました。
2024年度は、大型の顧客へのERPシステム導入や基幹業務システム受託開発を受注済みであり着実に開発を進めてまいります。
システム販売
2023年度は、公共のインフラサービスを受注したこと、また医療システムの大規模案件や製造業向けパッケージ販売等が増加し、売上高は前期比で上回る結果となりました。
2024年度は、医療システムの大規模案件完了の反動から2023年度比で売上高の減少を見込んでおりますが、AIスランプ予測システム『PreSLump AI®』を始めとしたAI関連製品、AIコンサル、スマートファクトリ等のIoT関連、セキュリティ脆弱性診断等のセキュリティビジネス関連の展開を進めてまいります。
システム運用・管理等
2023年度は、保守関連やデータセンター業務が増加したこと、また製造業向けのシステム運用保守が増加したこと等により、売上高は前期比で上回る結果となりました。
2024年度は顧客へのシステム運用支援および新規サービスの展開を進めてまいります。
パシフィックシステムグループは2024年 5月に今後の 10年における戦略としてPACIFIC SYSTEMS VISION 2032(長期ビジョン)「One step Forward, One step Beyond.」を策定しました。また、そのPhase1「創出を目指す3年」として26中期経営計画を策定しました。
まず、長期ビジョンの概要は以下のとおりです。
「One Step Forward, One Step Beyond.」一歩先へ、そして未来へ羽ばたこう!!
◎既存の事業領域の発展・展開を図りながら新たな事業領域へ踏み出す
◎多様な顧客に付加価値の高い独自のITソリューションを提供
◎会社及び社員がマインドと行動を変え、技術と発想力を武器に未開拓分野へ挑戦
◎主体的で持続可能な成長の実現と社会的課題の解決に積極的に貢献
<変革>
1.マインド 会社と社員が共創する組織へと改革
2.ビジネス 新規領域への挑戦と既存領域の再編
3.ブランド ブランド価値向上による経営基盤強化
<計画期間>
Phase1 2026中期経営計画「創出を目指す3年」
Phase2 2029中期経営計画「定着を目指す3年」
Phase3 2032中期経営計画「発展継続の3年」
<長期ビジョン最終年度2032年度目標値(連結)>
売上高 160億円~200億円
営業利益率 10%
ROE 10%
PBR 1.0倍超
配当性向 30.0%~50.0%
また、26中期経営計画のビジョン及び基本方針は以下のとおりです。
<ビジョン>
「お客様と社会に貢献するサービス・技術を提供し続け、企業価値を高めていく」
◎お客様と社会に貢献して仕事に対して誇り・喜びを持つ・持たせる
◎そのためにサービス・技術の向上
◎その結果としての企業価値向上
<基本方針>
①強みを知り、強化する
②既存技術の展開
・応用力で分野を拡大 他社との連携 利益へ繋げる戦略
③新規技術の獲得
④営業力の強化
・営業手法改革(DXだけでなくあらゆる手法を研究開拓)
⑤利益率の向上
・人工あたりの粗利を指標に
⑥開発作業の変革
・開発手法、開発標準・ルール徹底のためのマネージメント
・見積作業の定型化を推進
・開発の効率化、AIを積極的に活用
・顧客とのコミュニケーション、プロジェクト内コミュニケーション
・アジャイル手法の確立
⑦安全衛生の徹底と社員の健康度向上
⑧リスク管理の強化
・社員一人一人がリスクを認識できるように
・組織として認識と対応を共有
⑨成長・教育・やり甲斐の充実化
・経験力、成長、地位向上を実感できる仕組み
・「仕事は楽しい」と思える環境
⑩DXの推進
・デジタル技術の進歩を常に把握
・デジタル技術の活用を通して、顧客とパシフィックシステムグループの企業価値を高める
パシフィックシステムグループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高、営業利益であります。また、パシフィックシステムグループは、企業価値の向上と経営基盤の強化に努め、企業の存続と発展に必要な利益を確保するため、中期的な目標として、26中期経営計画によって、2027年3月期に売上120億円、営業利益9.6億円を目指します。
今後の国内経済は、引き続き緩やかな回復傾向にあるものの、地政学リスクや金融資本市場の変動に加え、長引く物価上昇や人手不足の影響等、依然として不透明な状況が継続すると思われます。そのような中でも、各企業におけるDX推進の流れは継続し、AI・IoT技術などのICT(情報通信技術)の役割は従来以上に重要性を増し、情報化投資意欲の高まりは継続していくものと考えられます。また日進月歩で新たな技術やサービスが生まれており、その変化へ臨機応変に対応していくことが重要になってきます。
このような事業環境のもと、「(3)長期ビジョン及び中期経営計画」に記載のとおり、長期ビジョン並びに、26中期経営計画を策定しました。
本中計の基本方針「強みを知り、強化する」「既存技術の展開」「新規技術の獲得」に則り、研究開発投資を最重点施策として中計期間総額568百万円(前中計比409百万円増)へ拡大し、AI、センシング、オリジナルパッケージ、新商品・新技術への投資を行ってまいります。
また重点施策として、AIスランプ予測システム『PreSLump AI®』を始めとしたAI関連製品、AIコンサル、スマートファクトリ等のIoT関連、セキュリティ脆弱性診断等のセキュリティビジネス、ERPビジネス、基幹業務システムの受託開発、ビジネスコミュニケーションツール、DXソリューション、データセンター(埼玉県、岩手県)等の展開を進めてまいります。
パシフィックシステムグループの事業展開、経営成績、その他に関するリスク要因となる恐れがあると考えられる主要な事項は以下のようなものがあります。
また、以下の記載はパシフィックシステムグループのリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日現在においてパシフィックシステムグループが判断したものであります。
(1)事業の集中について
パシフィックシステムグル-プは、顧客が年度予算の中で情報投資を検討するため、年度初めは案件が少なく稼働率が低下し、一方で顧客の検収時期から売上高が3月に集中するため、営業利益は上半期が低く、下半期に高くなる傾向にあります。パシフィックシステムグループはこのような状況を踏まえ、納期管理を徹底するとともに、資金計画を策定していますが、納期が顧客の都合やパシフィックシステムグル-プの都合により遅れ、計画通りに検収を受けることができなくなる恐れがあります。
このような場合、特に期末の3月に予定されていた検収が翌期以降に遅れる場合には、業績及び資金繰りに大きな影響を及ぼす恐れがあります。また、業績への影響は資金調達にも波及する恐れがあります。
(2)親会社他特定顧客との取引について
パシフィックシステムグループは親会社である太平洋セメント株式会社グループにおいて情報サービスを提供する唯一の会社であり、パシフィックシステムグループにとりまして親会社グループは安定した最大取引先となっております。また、その他顧客につきましてもこれまで安定顧客の確保に努めてきたため、パシフィックシステムグループの取引高は特定顧客との取引割合が高くなっております。
このような状況の中、これら特定顧客は海外展開等、環境の変化に合わせた経営を推進しておりますので、将来、予測できない事態が発生し、取引に変化が生じる恐れがあります。
このような場合には取引が急激に減少し、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(3)事業継続について
パシフィックシステムグループは主要事業所を岩手県、東京都、埼玉県、愛知県及び大阪府に置きますが、首都圏に占める割合が高くなっております。このため首都圏で大地震等自然災害が発生した場合にはパシフィックシステムグループの主要な建物及び施設が損壊し、交通機関や電力供給が停止する恐れがあります。
また、新型コロナウイルス感染症の再拡大や別の感染症が発生した場合においても、同様に従業員の感染が拡大し、出勤できなくなる恐れがあります。
このような場合にはBCPを策定しておりますが、一定期間、施設が使用できなかったり従業員が出勤できなかったりすることから事業が停止し、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
特に感染症拡大では、テレワークや時差出勤などの勤務体制の変更、テレビ会議を活用し社員による事業所間の往来禁止、感染を最小限に抑えるための初動時の手順など感染症拡大を防ぐ対応策を策定しております。
(4)情報漏洩・情報改竄について
パシフィックシステムグループはデータセンターを保有し、システム運用管理を行っており、外部とネットワ-クが繋がっております。このためパシフィックシステムグループはISMS認証資格を取得し全社的に情報の管理体制を構築していますが、予測できない事態により情報が漏洩し、情報が改竄される恐れがあります。
このような場合には取引先に損害が生じ損害賠償金等を請求されるとともに、顧客の信頼を失い、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(5)システムトラブルについて
パシフィックシステムグループは納品したシステム及び受託運用しているシステムに関し、品質、安全性確保に努めております。しかしながら、予測できない事態により、パシフィックシステムグループが納品したシステムや受託運用しているシステムに関してトラブル等が発生する恐れがあります。
このような場合には取引先に損害が生じ損害賠償金等が請求されて、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(6)プロジェクト管理について
パシフィックシステムグループは開発業務において、プロジェクトマネジメント教育の実施及びビジネスリスクマネジメントシステムの導入等により、見積りの精度向上及び顧客ニーズを的確に捉えた開発に取り組み、不採算案件の発生回避に努めております。しかしながら、予測できない事態により見積りを超えるコストや追加作業が発生したり、事業によっては調査期間や顧客の意思決定期間が予想以上に長期化する恐れがあります。
このような場合には原価アップや納期遅延が発生し、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(7)技術者の確保、育成について
パシフィックシステムグループは顧客ニーズに応じた情報システムの提供やソリューションの発案並びに開発を行っており、これを実行するために優秀な技術者を必要としております。また、パシフィックシステムグループは業容拡大に応じて、人材の確保が継続的に必要であります。しかしながら、現在の情報サービス業界では人材の獲得競争が激しいため、パシフィックシステムグループにおいて優秀な人材獲得が出来ず、または育成した人材が社外へ流出する恐れがあります。
このような場合には事業遂行に支障をきたし、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(8)外部委託について
パシフィックシステムグループは開発に必要な技術や知識の蓄積を目的として、自社による開発を基本としておりますが、開発業務は受注状況により大きく左右されますので、開発業務を効率的に遂行するために工程の一部を外部委託しております。また、外部委託においてはコスト並びに品質面等から国内でのニアショア開発も視野においております。しかしながら、開発の外部委託は細部に至るまでの直接管理に限界があるため、品質、納期等において問題が発生する恐れがあります。
このような場合には顧客の要求を満たせず、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(9)顧客の与信管理に関して
パシフィックシステムグループは、顧客(新規・既存)に対する十分な信用リスク評価を適時実施し、与信管理を行っております。しかしながら、パシフィックシステムグループにおいて予測することのできない事態が顧客において発生することにより、顧客との取引停止や顧客に対する債権回収等ができなくなる恐れがあります。
このような場合には予期せぬ損失が発生し、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(10)保有する投資有価証券等の株価下落に関して
パシフィックシステムグループが保有する投資有価証券において、パシフィックシステムグループが予見することのできない状況が発生し、時価が簿価に比べて著しく下落し、その回復が困難になる恐れがあります。
このような場合には投資有価証券の売却損や評価損が発生し、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(11)個人情報保護に関して
パシフィックシステムグループは業務遂行に関連して多数の個人情報を保有している受託業務があり、当該業務の遂行は個人情報保護法に定める個人情報取扱い事業者に該当しております。パシフィックシステムグループは、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)のプライバシーマークの付与認証を受け、セキュリティ対策の実施、コンプライアンス遵守の徹底や定期的な社内教育を行う等、顧客情報の管理に努めております。しかしながら、予期できない事態により個人情報が漏洩した場合、顧客からの損害賠償請求や社会的な信用の低下により、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(12)法的規制について
パシフィックシステムグループの「システム販売」「システム運用・管理等」に係る事業のうち、情報通信網の構築、管理等のサービスに関連する法的規制として電気通信事業法があり、パシフィックシステムグループは電気通信事業者として総務省に届出を行っております。また、建設業法につきまして、パシフィックシステムは埼玉県知事建設業許可を受けており、当該許可の諸条件や法令等の遵守に努めております。これらの法律によって、現在のところパシフィックシステムグループが事業を継続していく上で制約を受けている事項はありませんが、将来、これらの法律が改正された場合、パシフィックシステムグループの事業が何らかの制約を受け、業績に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
また、将来、情報サービス業界に関する新しい法律、条例等が施行された場合には、パシフィックシステムグループの事業が何らかの制約を受ける恐れがあります。
(13)知的財産権の訴訟リスクについて
パシフィックシステムグループは、設立以来、第三者から特許、商標権等の知的財産権に関する侵害訴訟等を提起されたことはありません。パシフィックシステムグループは知的財産権を重視し、必要な知的財産権の取得を進めるとともに、事業活動に際しては、第三者の権利を侵害しないよう最大限の注意を払っております。しかしながら、将来、パシフィックシステムグループの事業活動に関連して第三者が知的財産権の侵害を主張し、権利侵害と断定された場合には、損害賠償金の支払い等により、パシフィックシステムグループの業績に影響を及ぼす恐れがあります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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