マークラインズ(3901)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】マークラインズグループは、マークラインズ、子会社9社(MarkLines North America, Inc.、麦柯莱依斯信息咨詢(上海)有限公司、MarkLines (Thailand) Co., Ltd. 、MarkLines Europe GmbH、MarkLines Mexicana S.A. de C.V.、MarkLines (Shenzhen) Co., Ltd.、MarkLines India Pvt. Ltd.、株式会社自動車ファンド、及び株式会社マークラインズソフト開発)及び関連会社1社(自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合)で構成されており、自動車産業に特化したトータルソリューションを情報プラットフォーム事業を中心に、コンサルティング、車両分解・計測、人材紹介、市場予測情報販売、プロモーション広告、車両・部品調達代行、分解調査データ販売及び自動車ファンドの9つの事業を通じて提供する「自動車産業ポータル」を運営しております。 一台の自動車を開発、生産、販売するには、完成車メーカーのほか、それを支える部品メーカー、材料メーカー、設備・機械メーカー、ソフトウェアベンダー、商社・運輸など多くの関連企業が製品やサービスを提供して自動車産業のサプライチェーンを形成しています。 マークラインズのサービスは、これらのサプライチェーンを形成する国内外の完成車メーカーから中小の部品メーカーなど、当連結会計年度末現在、5,400社以上の企業に利用されています。 以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (1) 情報プラットフォーム事業 「自動車産業ポータル」の中核を成すのが、情報プラットフォームです。自動車において、プラットフォームとは車台を意味します。この車台=プラットフォームを、複数の車種で共有し、車両開発の短縮化や製造コストの低減を図ることは、価格競争の厳しい昨今の自動車業界において主流の開発概念となっております。 マークラインズは、このコンセプトに着眼し、多くの自動車産業関連企業がマークラインズのデータベースへアクセスすることで、上記と同様の効果を生み出し、情報戦略の効率化が図れるツールとして、情報プラットフォームを構築いたしました。この情報プラットフォームは、自動車関連企業が共通に必要としながら、入手するには手間やコストがかかる世界各国の自動車産業の情報を、手軽に入手できるインターネットを通じた情報提供サービスであり、利用者に対して、企業の調達活動とマーケティング活動をサポートするものです。 契約企業の登録会員(ユーザー)は、情報プラットフォームにアクセスし、「情報データベース」を利用することで、新規取引先の開拓、市場分析、顧客動向調査、技術戦略立案など、多方面に活用できます。一方、1週間以内であれば無料で全てのコンテンツを閲覧できる無料登録会員サービスがあります。登録後1週間経過した無料登録会員は、引き続き一部コンテンツの利用が可能です。情報は日本語のほか、英語、中国語でも提供しておりますので、北米、欧州、中国、韓国、タイなどの外国企業も利用しており契約企業数の約59%を占めております。当連結会計年度末現在、5,400社以上の自動車関連企業が採用し、国内外の無料登録会員を含む50万人以上(2026年2月現在)のユーザーが利用することで、ページビュー数を伸ばしております。また、日本の会社が中国、米国などの現地子会社でも採用することにより、本社や現地スタッフとの情報共有が図れます。 ◎ 地域別法人契約社数の推移 (単位:社)年日本中国アジア北米欧州その他契約企業数合計2021年2,007641697421418244,2082022年2,134740822460476284,6602023年2,252850939586510375,1742024年2,3279101,064711553515,6162025年2,2528621,045734528555,476 [法人会員の職種別構成] 一般的にネットでの情報は無料との考え方が根強くありますが、ニュースのような「フロー情報」ではなく、マークラインズの情報部が、プレスリリース収集・取材・アンケート・外部機関からの買い入れなどの手法で一元的に収集、整理、分析し、業界の実務家向けに使い易いようデータベース化した「ストック情報」として提供することで、情報を有料化しています。 主なメニューを以下に記載いたします。① 部品別シェア・供給情報・部品別シェア・供給情報約300品目にわたる部品のサプライチェーン情報(部品別・車種別納入情報)を提供しております。 ・分析レポート(リチウムイオン電池、駆動モーター、コックピット等)リチウムイオン電池、駆動モーター等の部品分類ごとにおける主要サプライヤーの事業動向をレポートに取りまとめて提供しております。 ② 部品メーカー情報・70,000社部品メーカー検索新興国を含めた世界の自動車部品メーカーの情報を70,000社以上の規模でカバーするデータベースです。部品名や部品分類(約1,000種類)から世界の部品メーカーを検索し、拠点位置を地図上にプロットすることもできます。加工別分類では、樹脂成形などの加工法を検索キーとして、当該工法で製造する部品の逆引きが可能です。 ・400社主要部品メーカーレポート世界の主要自動車生産国における部品メーカー約400社の動向を詳細かつタイムリーにレポートします。事業動向や、ニュースだけでなく、展示会出展の写真やパネル情報もカバーしております。 ・ SDV/車載ソフトウェアベンダーレポートSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)への取り組みが注目される中、注目の車載ソフトウェアベンダーについて、製品(サービス)や導入企業、パートナー、最新のニュースなどを分かりやすくまとめたレポートを掲載しています。 ・世界の展示会取材世界各地で開催される技術展示会やモーターショーの展示・講演内容を取材し、画像やレポートを掲載しております。主要部品メーカーへのインタビュー取材にも取り組んでいます。 ③ 自動車販売台数/生産台数・販売/生産台数情報販売台数は64カ国、生産台数は43カ国の年次・月次データを提供しており、国別・メーカー別・モデル別・パワートレイン別にデータベース検索を行うことができます。また、世界31カ国の国別・メーカー別・機種別エンジン基数データ(年次)も提供しております。 ・ダッシュボード販売/生産台数データを「自動車メーカー別」「モデル別」「国別」「パワートレイン別」の切り口で視覚的に分析することができます。 ・カスタマイズ集計(2025年から実装)販売台数データについて必要な項目を組み合わせて集計することができます。集計項目「メーカー/ブランド」「モデル名」「国/地域」「パワートレイン」「セグメント」は複数選択可能で、並べ替えもできます。 ④ OEM拠点/供給メーカー世界各国にある完成車メーカーの工場別生産モデル、生産能力、生産実績など、を収載。生産モデルごとに部品供給情報およびモデル詳細を表示する機能を2025年に実装。メーカー、国で絞り込み、エクセルへの出力や地図表示ができます。 ⑤ モデルチェンジ予測主要自動車メーカーの販売モデルについて、モデルチェンジの変遷と2030年頃までの予測情報を提供しており、そのカバー率は、世界自動車生産台数の約90%(商用車除く)に相当します。 ⑥ EV・自動運転EV (電気自動車)、PHV (プラグインハイブリッド車)、EREV/REEV(レンジエクステンダーEV)、FHV (フルハイブリッド車)、MHV (マイルドハイブリッド車)、FCV (燃料電池車)の主要モデルを掲載対象としており、フルモデルチェンジ・マイナーチェンジ毎にデータを更新しています。 ⑦ 自動車産業ニュース主要国(日本、中国、米国、欧州など)の自動車産業動向について、現地で入手している情報や各社プレスリリース、各種メディアとの提携など、質の高い記事をタイムリーに配信しています。毎日40件、年間1万件超のグローバルニュースを提供。これまで蓄積されたデータベースからキーワード検索やタグでの絞り込みもできます。 ⑧ 市場・技術レポートEV、SDV、自動運転、メーカー/地域動向、展示会取材、分解調査など、自動車業界に関するテーマを幅広くカバーしています。毎月20本以上掲載しており、新技術、各社の戦略、市場予測などのトレンドが把握できます。 (2) 車両・部品調達代行事業ベンチマーキング活動に必要な車両及び部品の調達を代行するサービスを提供する事業です。幅広い国・地域に亘り、部品から車両にいたるまで様々な案件に対応することが可能です。 (3) 分解調査データ販売事業国内外の提携先による電動車、駆動モーター、インバーターなどの多彩な分析調査データ及びマークラインズエキスパートエンジニアが手掛けたe-Axleなどの分析調査/コスト分析レポートを販売する事業です。 (4) 市場予測情報販売事業英国の調査会社GlobalData社による自動車市場予測情報を提供する事業です。将来7~12年間に及ぶ全世界のパワートレイン別(EV/FCV/PHEV/HV)・モデル別の販売予測など多彩なメニューを提供するサービスです。 (5) コンサルティング事業コンサルティング事業は、注目度の高いEV関連のコンサルティングや市場調査、販路開拓支援、また、コスト比較分析、実験評価等を、顧客の依頼に個別対応して行う事業です。マークラインズの蓄積情報や独自の知見、社内外専門家のネットワーク等を駆使して提供する付加価値の高いサービスです。 (6) プロモーション広告事業情報プラットフォームの会員に対し、自社の製品・サービスを販促することができる下記サービスを提供する事業です。① PRメール潜在顧客(購買・設計担当者等)に向けて、契約企業が新製品・新技術や企業ニュースなどをE-mailで配信することができるサービスです。配信先は、会員登録時にエンジンやHV/EVなど興味のある分野を任意に選択し、情報を必要としている会員のみですので、効率的な販促活動が可能になるサービスです。 ② 製品情報加工機械、装置・測定機器などの生産システムやプラスチック成形などの部品加工技術、自動車の設計、製造に関する製品・技術情報が「情報プラットフォーム」の「外注先・調達先情報」や各情報コンテンツに画像とともに掲載されることにより、会員に向け視覚的に、かつ効果的なPRが出来るサービスです。 ③ バナー広告不特定多数ではなく、自動車関連産業に従事する会員が有料で閲覧するサイトであるため、効率的なPRが可能となります。製品・サービスの販売促進・企業の知名度向上のほか、展示会・イベント等の告知等にも効果的なPRが可能となるサービスです。 (7) 人材紹介事業自動車業界に特化した人材紹介事業です。自動車関連企業からの求人要望に対し、求職者を求人企業に紹介し、マッチングに成功した場合、当該求人企業から紹介手数料を得る仕組みです。 (8) 車両分解・計測事業車両の分解調査、3Dスキャンによる計測、分解部品の販売など一貫したリバースエンジニアリング関連のサービスを提供する事業です。 (9) 自動車ファンド事業カーボンニュートラルに向けた動きが世界規模で広がる中、自動車産業では電動化、自動運転などの研究開発活動が加速し事業再編やベンチャー企業の誕生など新たな資金需要が生まれています。この流れを受け立ち上げた自動車産業に特化したベンチャーキャピタル事業です。新たな技術を生み出し将来の産業界に大きく貢献する可能性のあるベンチャー企業及び社歴のある中堅企業でも、自らがイノベーションを起こして再成長を期す企業を投資対象とし、産業界を資金面から支援するサービスです。 [事業系統図]上述の事項を事業系統図によって示すと下記の通りとなります。
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、マークラインズグループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針マークラインズグループの基本方針は次のとおりです。① 使命○ 情報・サービスを通じて自動車産業の発展と豊かな社会づくりに貢献する。快適、安全で環境性能の高いクルマがより低コストで消費者に供給できれば、世界でより多くの人がクルマの楽しさや便利さを感じてもらえます。マークラインズは『自動車産業ポータル』の運営を通じて自動車産業に関わる企業のお客様に、情報や各種サービスをグローバルに提供していくことにより、その実現に貢献します。 ② 共有する価値観○ オープンマークラインズの出発点はグローバル化の進展とともに自動車業界の系列構造が、よりオープンな関係に変化していくなかで、地域・グループを超えて情報サービスを提供することでした。マークラインズは開かれたB2B取引支援の運営体として数多くの多彩なお客様が集まっていただける場を提供します。社内においても、年令、性別、学歴、国籍を問わず人材を登用するオープンポリシーを貫いています。 ○ 相互繁栄マークラインズはお客様、株主、従業員、パートナーなど多くのステークホルダーとの関係があります。マークラインズが将来に亘って質の高いサービスを生み出し成長するには、それぞれとのバランスの取れた関係が大切と考えます。長期的な視点からWin Winの関係を構築して参ります。 ○ 諸行無常(=すべて変化する)この世のすべての行いは常無きもの、自動車業界を取り巻く環境も刻々と変化し、事業機会を生み出します。マークラインズが存在するのも世界が変化するからに他なりません。私たちは世界の動きを、分かり易く迅速にお伝えするとともに、お客様のご要望に沿った個別のプロジェクト調査も行い、変化を綿密に調べます。また、今日できなかったことも明日できる、との信念のもと、わたしたち自身も変化し続けます。マークラインズグループが、持続的かつ収益力のある成長企業であり続けるために、世界で存在感のある企業を目指し、ビジネスモデルの変革を実行して参ります。 (2) 目標とする経営指標マークラインズグループが重視している経営指標は、次のとおりです。 ① 利益成長率連結営業利益及び連結経常利益の利益成長率を重視する理由は、真に強い企業となるためには、継続して安定した利益成長を遂げていくことが重要と考えているためであり、前期比20%以上の利益成長率の達成を目標としております。2025年12月期の連結営業利益及び連結経常利益の利益成長率は、それぞれ5.4%、3.6%の減益となりました。 ② 株主資本利益率(ROE)株主資本利益率(ROE)を重視する理由は、株主資本を使用してどのくらい利益を上げたのか、株主・投資家へのリターンの尺度とされているためであります。2025年12月期連結会計年度の株主資本利益率(ROE)は23.1%となりました。マークラインズは、収益力の向上と業績に応じた株主還元策等を踏まえて、中期的にROE30%の維持と資本効率の向上に努めてまいります。 ③ 配当性向株主の皆さまへの利益配分を重要な経営方針と位置づけ中長期に株式を保有していただくため、連結配当性向について45%を目途に安定的かつ継続的に配当を実施することを基本方針としております。第25期連結会計年度の配当性向は、44.8%となります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題マークラインズグループでは、EV、SDV化など変化の潮流の中にある自動車産業において一段の成長を実現するために下記のような活動を積極的に行ってまいります。 ① 生成AIによるサービス価値の飛躍的向上2026年1月に情報プラットフォーム法人会員向けに、新機能「マークラインズ生成AI β版」の提供を開始しました。本機能は、マークラインズが保有する自動車関連データから、利用者が自然言語で質問するだけで、必要かつ信頼性の高い「データ」を提示するとともに、マークラインズサイト内の豊富な情報を活用して「分析」し、その結果を文章で生成するものです。当該機能は試験運用を目的とするβ版として提供しており、利用者からのフィードバックをもとに機能改善を進め正式版として改めてリリースする予定です。正式版のリリース後も機能のブラッシュアップを進め下記の実現を目指してまいります。・一般の生成AIでは検索できない外部から守られたマークラインズの独自情報を活用し、自動車業界のユーザーが業務において安心してご利用いただける正確かつ示唆に富んだ回答を提示する。・質問に対する回答の延長線上にユーザーが抱えている課題・問題に対するソリューションを提供する。 ② 専有データ基盤 x 一次情報一般の生成AIが検索できないマークラインズが独自収集する一次情報の価値がこれまで以上に高まっています。マークラインズでは、当該コンテンツを今まで以上に充実させることでデータ基盤の増強を図ってまいります。(マークラインズ独自の一次情報の例)・顧客との信頼関係を活用したインタビュー記事・マークラインズ独自の知見を活用した分析レポート・ベンチマークセンターで取り扱う車両本体や各種コンポーネントなどの現物を分析/計測するなどして得られる情報 ③ 情報プラットフォーム既存契約の価格改定サービスの提供開始以来20年以上に亘って利用料金を据え置いてきましたが、提供しているサービスの著しい向上および他社との価格比較を踏まえ既存契約についても価格改定に踏み切りました。2025年末に更新を迎える契約から順次、価格改定を進めており2026年末には当該活動を完了する予定です。これに伴い、既存契約の平均単価は今後2年間に亘って毎月段階的に引きあがる見込みです。 ④ 米中欧印の新規契約獲得/アップセル促進中国・米国・欧州・インドは大きな潜在市場である一方、契約数および利用人数はなお限定的であり、今後の開拓余地は大きいと認識しております。マークラインズグループでは、北米および中国において統括機能を設置するなど契約獲得を推進してまいります。また、大手企業については、開発部門における利用拡大を目的に、IDを一定期間トライアル提供するなど利用人数の増加を図ってまいります。 ⑤ リバースエンジニアリング分野の強化マークラインズが提供している様々なサービスの認知度向上を図るため2025年度に各自動車メーカー向けに技術展示会を開催しました。当該活動の成果を創出するため、ベンチマークセンターにおいて提携先の拡大および人員体制強化を図り、業績が好調なトヨタグループを中心に各メーカーからの受注を促進してまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】マークラインズグループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、マークラインズグループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。また、必ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資判断上、重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しています。マークラインズグループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の防止及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、当連結会計年度末現在におけるマークラインズグループの判断に基づいています。マークラインズ株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えています。また、以下の記載はマークラインズ株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。 (1) 事業内容について① 特定事業への依存についてマークラインズグループの売上高のうち、情報プラットフォーム事業売上高が占める割合は2024年12月期連結会計年度で65.3%、2025年12月期連結会計年度で68.8%となっております。現在、コンサルティング事業、人材紹介事業、市場予測情報販売事業、プロモーション広告事業、車両・部品調達代行事業、分解調査データ販売事業、車両分解・計測事業及び自動車ファンド事業を展開する等、事業領域の拡大並びに係る各事業の売上高の増加を図りながら、収益構成を変化させてきており、情報プラットフォーム事業売上高への依存度は近年低下傾向にあります。ストックビジネスである情報プラットフォーム事業は、マークラインズの中核事業であり、安定した収益成長を続けております。一方で連結売上高に占める割合が高い当該事業売上高が計画どおり進捗しない場合には、当初の収益計画から下方に乖離する可能性があります。その場合、マークラインズグループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ② 自動車業界に特化した情報提供サービス事業についてマークラインズグループの主要な事業である情報プラットフォーム事業は、自動車業界に特化した情報提供サービス事業です。自動車は、EV、SDV及び自動運転などの進展により大きく変化しております。そのため、自動車業界には完成車メーカー、部品メーカー以外に原材料・素材から電気・電子機器、機械、情報通信、ソフトウェア等の多種多様な産業が幅広く携わっており、マークラインズの契約企業も直接的・間接的に自動車業界に携わる多様な産業・業界に及んでおります。そのため、収益自体は特定の顧客・業界に依存はしておりませんが、自動車需要が大幅に落ち込む等、総合産業である自動車産業の業況に著しく大きな影響を与える景気後退があった場合には、新規契約の停滞、契約企業の解約が増加する可能性があります。その場合、マークラインズグループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ③ 情報プラットフォーム事業以外の事業について・コンサルティング事業、人材紹介事業、市場予測情報販売事業、プロモーション広告事業、車両・部品調達代行事業、車両分解・計測並びに分解調査データ販売事業各事業ごとの成長戦略に基づき売上高増加を図っております。しかしながら、事業展開が計画どおりに進捗しない場合には、マークラインズグループの業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ・自動車ファンド事業新たな技術を生み出し将来の自動車産業に大きく寄与する可能性のあるベンチャー企業、及び社歴のある中堅企業でも、自らが再イノベーションを起こして再成長を期す企業を対象に投資を行っております。投資にあたっては、対象企業の財務内容等の詳細な事前審査を行い、十分にリスク検討しておりますが、投資先企業の事業が計画通りに進捗せず、業績が悪化した場合には投資が回収できず、マークラインズグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 海外事業についてマークラインズグループは、当連結会計年度末現在、アメリカ合衆国、中華人民共和国、タイ王国、ドイツ連邦共和国、メキシコ合衆国及びインド共和国に海外子会社を有し、情報プラットフォーム事業及びプロモーション広告事業を海外展開しております。これら子会社を通じた事業の海外展開が、計画どおりに進まず、マークラインズグループの業容が拡大しない場合には、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 (2) 為替の変動についてマークラインズグループの主要事業である情報プラットフォーム事業は、利用するパソコンの契約台数に応じて、基本年間60万円から240万円の定額料金制を採用しております。一方、海外向け価格は、現在、円貨建て料金をベースに米ドル、ユーロ、英ポンド及び中国元の4通貨で換算した料金体系にしており、為替変動により円貨建て料金価格と外貨建て料金価格との間に大きな乖離が生じた場合に対応して適時に外貨建て料金を改定しております。しかしながら、急激で極端な円高が料金価格改定直後に発生した場合には対応出来ない可能性がある他、料金価格改定を行った場合においても、海外企業にとっては実質利用料金の値上げとなるため、海外新規契約の停滞や海外企業の退会等につながる可能性もあります。そのため、急激で極端な円高が起こった場合、マークラインズグループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。なお、外貨で受領する海外契約企業からの利用料金については、為替変動がマークラインズグループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに与える影響を極力回避する目的で入金都度、円に換金することで多額の外貨を長期間保有しない方針を採っております。 (3) 特定の人物への依存についてマークラインズ代表取締役酒井誠は、マークラインズグループの経営方針、経営戦略の策定をはじめとする事業推進において重要な役割を担っております。マークラインズグループは、同氏に依存しない体制作りに努めておりますが、グループ全体を取り纏めていくという点で、現時点ではなお同氏の影響がかなり大きい状況にあります。現在のところ、同氏が退任する予定はありませんが、何らかの理由により業務を継続することが困難になった場合、マークラインズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) 情報コンテンツについて① 情報の入手先についてマークラインズグループは、台数統計情報のコンテンツにおいて外部から購入もしくは提携により取得した情報を提供しております。マークラインズグループでは情報の入手先の開拓・多様化に努めておりますが、取得価格の上昇、提携解消等その他、自然災害等の予期せぬ理由で係る情報の継続的な取得が困難になり、かつ、当該情報の代替購入先の開拓が間に合わなかった場合には継続的な情報提供サービスが行えなくなる可能性があります。その場合、マークラインズグループのサービスに対する評価を損なうことで、新規契約、既存契約に影響を及ぼし、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ② 著作権権利侵害・提供情報の誤謬についてマークラインズグループが情報プラットフォーム上で提供する情報コンテンツは、著作権等権利侵害が発生しないよう、チェックリストに基づく確認と査読者による確認の複数チェック体制により運用しております。また、著作権等権利侵害が発生しないよう入社時研修の実施等対策を講じております。2001年のサービス開始以来、著作権利侵害に該当する事実はないと判断しております。一方、提供する情報については、コンテンツ作成者以外の査読・確認等による複数体制で誤謬防止に努めております。しかしながら、コンテンツ内容の誤謬により、マークラインズグループの評価に影響を与える可能性や、第三者の著作物を過失により無断転用する等の権利侵害などにつき、損害賠償を求められる可能性を否定できず、そのような場合、マークラインズグループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ③ 他社からの知的財産侵害を防御するための社内体制についてマークラインズグループは、特許・実用新案権・意匠権は有しておりませんが、同名の類似サービスを排除できるよう、社名について、商標権(日本・中国・アメリカ合衆国)を取得しております。マークラインズグループのコンテンツが他社により無断転用或いは無断転載されることによるマークラインズ著作権への侵害を防止するため、情報プラットフォーム会員規約を制定し、著作権等、マークラインズへの権利が侵害された場合には、会員資格の停止などの対抗措置を取ることを可能としております。また常に利用者による異常なアクセスを監視し、万が一、会員規約に違反する行為が発覚した場合には、コンプライアンス・リスク統制委員会で措置の検討を行うか、早急な対応が要求される場合は代表取締役社長と人事総務部長との間で対応措置を検討することとしております。 (5) システムに関するリスク ① システム障害についてマークラインズグループが情報プラットフォームにて提供する自動車情報は、インターネットのネットワークを利用して情報提供サービスを行っており、24時間365日年中無休で安定したサービスを提供する必要があります。そのため、信頼の置けるデータセンターの活用や日進月歩する情報セキュリティー関連技術の導入、サーバーの冗長化等継続的な設備投資や保守管理を行い、最適な環境下でサービス提供ができるよう努めております。しかしながら、予期しない自然災害・停電やコンピュータ・ウイルス並びに不正アクセス等による予想しないシステム障害の発生により、サービス提供が停止する可能性があります。マークラインズグループでは、サービスの保証については利用規約に免責条項の規定を設けておりますが、損害賠償請求が提起され、係る規定の適用が認められない場合は、マークラインズグループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ② システム開発・保守の外部委託についてマークラインズが運営する「自動車産業ポータル」に係るシステムの開発及び保守の一部を、現在、グループ外のシステム会社に委託しております。当該システム会社とは安定的に取引を行っておりますが、契約更新ができなかったり、委託条件が悪化する可能性があります。その場合、開発スケジュールに支障をきたしたり、他の外部委託先との契約がシームレスに締結できなかったことにより、マークラインズグループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 (6) 技術革新について① 技術革新に対応する投資についてマークラインズグループが提供するサービスは、インターネット技術に密接に関連しています。インターネット関連技術は技術革新が早く、新技術、新サービスが次々と生み出されております。マークラインズグループでは、適宜新しいシステム技術やセキュリティー関連技術等を取り入れながらシステムの構築、運営、また、適時にシステム・リノベーションを行い、サービス水準を維持、向上させております。 しかしながら、システム・リノベーションが計画どおりにシームレスで移行出来ない場合は、一時的に新規契約が停滞する可能性を否定できず、収益に影響を与える可能性があります。また、インターネット分野での技術革新のスピードは著しいものがあり、マークラインズグループが想定しない新技術、新サービスが生み出された場合には、それらに対応するために、設備投資及び費用の支出が必要になり、マークラインズグループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ② 情報検索の機能向上についてマークラインズグループが情報プラットフォーム上で提供している情報コンテンツは、マークラインズグループが調査・収集を行った独自情報や調査・編集した高付加価値の情報で構成されております。また、マークラインズグループでは、契約企業のご要望を反映しながら、より詳細な調査情報の提供、情報のカバー範囲を新興国に広げる等、日々継続してコンテンツの強化に努めております。一方で、AI等による情報検索技術が発達してきております。今後、コンテンツの内容によっては、検索技術の向上が新規契約見込会員等の当該コンテンツに関連した情報入手を容易にさせる可能性があり、無料登録会員の登録数減少等契約数に影響を及ぼす可能性があります。 その場合、新規契約数に影響を及ぼす可能性があり、マークラインズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (7) 競合についてマークラインズグループが行なう情報プラットフォーム(自動車業界のポータルサイト)事業と全く類似の事業は国内外を通じて存在していないものと認識していますが、マークラインズグループの顧客層を対象とした情報サービスを部分的に提供している競合企業は存在しております。マークラインズグループの最大の強みは、6万人以上の完成車メーカーの社員を含む、自動車関連事業従事者50万人以上(2026年2月現在、無料登録会員含む)とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていることにあります。これに、日本の完成車メーカー全社、海外の有力メーカーが組織的に活用しているという自動車業界における情報プラットフォームの利用実績も併せ、新規参入障壁は高いと認識しております。また、提供する情報の質、量及び領域の拡充を常時図るとともに、利便性の維持向上による差別化を推進しております。以上のことから、現在、部分的に情報サービスを提供する他社と激しく競合する環境にはないと判断しておりますが、今後、部分的に競合する他社における事業領域の拡大や、マークラインズグループの事業モデルを模倣したサービスを行なう同業他社が出現した場合、一時的に収益性が低下すること等により、マークラインズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (8) 法的規制について① 個人情報保護についてマークラインズグループは、個人情報を含む顧客情報を保有及び管理しています。これらの情報資産を適切に保護することは業務運営上最重要事項として認識しており、個人情報保護法に則した社内規程の整備、入社時の社員教育の他、個人情報を取扱う役職員を限定し、個人情報へのアクセスにあたってはシステムの採用やパスワードにより制限を行う等、個人情報の漏えい防止策を講じております。 しかしながら、外部からの不正な手段によるサーバー内への侵入などの犯罪や従業員の過誤等により個人情報等重要なデータが消去または不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が発生した場合には社会的な信用を失うこととなる他、損害賠償負担等、マークラインズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 有料職業紹介事業についてマークラインズグループでは、日本国内で有料人材紹介事業を展開・運営しております。マークラインズは当該事業を展開するにあたり、厚生労働大臣の許可を受けております。マークラインズが有している有料職業紹介事業許可証の取消しについては、職業安定法第32条に欠格事由が定められております。現時点では、マークラインズに許可取消しとなる事由に該当する事実はありません。当該事業の全体売上高に占める割合は、2025年12月期連結会計年度において1.6%ではありますが、当該許可の取消しにより、マークラインズグループ全体の評価を損なう可能性があります。その場合、マークラインズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (9) 人材の確保及び育成についてマークラインズグループでは、業容の拡大及びサービス内容の多様化に対応して、優秀な人材を適時に確保し、マークラインズグループの企業ビジョンを共有化できる人材を育成していくことが重要であると考えています。しかしながら、雇用環境の変化等によりマークラインズグループの事業に必要な知識、技術、経験等を有する人材に対する需要が労働市場で高まり、必要な人員拡充が計画どおり進まない場合や、何らかの事由により人材の社外流出があった場合には、業容拡大の制約要因となり、マークラインズグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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