勤次郎(4013)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】(1)事業の概要勤次郎グループは、勤次郎と勤次郎ベトナム有限会社(連結子会社)の2社で構成されており、「想像から創造へ」のもと「CSR&イノベーション」を企業理念として、コアコンピタンス(競争優位の源泉)を強化しております。徹底して他社との差別化を図り、Human Resource Management事業(以下、「HRM事業」という。)においてステークホルダーの期待を重視し、顧客企業の人的資本投資による労働生産性向上をサポートすること、さらに国民のヘルスアップを目指し、社会の持続的発展に貢献することを経営方針としております。勤次郎グループの事業セグメントは、「HRM事業」「不動産賃貸事業」により構成されております。HRM事業は、多業種の事業者向けに、就業管理、人材管理、給与管理及び健康管理を一体的に提供するHRMソリューションとして、ソフトウエア製品及びハードウエア製品(就業情報端末)の開発及び販売、並びにこれらの製品を活用するクラウドサービス、コンサルサポート(注)1、プレミアムサポート(注)2等の提供を主に行っております。勤次郎グループのHRMソリューションは、主に中堅・大企業向けの「Universal 勤次郎」と、主に従業員100名以下の企業向けクラウドサービス「JOBEE」の2製品により提供しております。また、HRM事業は、勤次郎グループの事業戦略上、クラウド事業(注)3及びオンプレミス事業(注)4の2つに区分して推進しておりますので、以下に記載いたします。 セグメントの名称事業区分(会社名)製品とサービスHRM事業クラウド事業 (勤次郎)(勤次郎ベトナム有限会社)HRMクラウドサービスUniversal 勤次郎JOBEEクラウドフロントサービス勤次郎プライベートクラウド勤次郎AuthLinkコンサルサポートクラウドコンサルサポートNRLコンサルサポート就業情報端末NRL-ms、NRL-1、NRL-2電子カルテシステムヘルス×ライフカルテオンプレミス事業 (勤次郎)(勤次郎ベトナム有限会社)HRMパッケージ(就業ソリューション)Universal 勤次郎 就業・勤怠管理コンサルサポートソフトウエアコンサルサポートNRLコンサルサポート就業情報端末NRL-ms、NRL-1、NRL-2プレミアムサポートソフトウエアプレミアムサポートNRLプレミアムサポート不動産賃貸事業不動産賃貸事業(勤次郎)オフィス用賃貸物件の賃貸 (注)1.コンサルサポートは、顧客企業への勤次郎グループ製品・サービスの導入に際し、顧客企業のシステム環境の設定、ソフトウエアのインストール、就業情報端末の設置及び利用のための講習等を行います。2.プレミアムサポートは、オンプレミス事業において顧客企業で利用されているソフトウエア及び就業情報端末に障害が生じた場合の修理並びに法令の改正変更に対応した最新プログラムの提供を行います。3.「クラウド」とは、クラウドコンピューティングの略称であり、提供者が情報システムの設備(ハードウエア)を保有又は利用し、その設備において運用することをいいます。「クラウド事業」では、従来は手元のコンピューターにインストールして利用していたようなソフトウエアやデータ、あるいはそれらを提供するための技術基盤(サーバーなど)を、インターネットなどのネットワークを通じて提供して(クラウドサービス)、当該ソフトウエアの利用権を販売する(クラウドライセンス売上)ほか、それに付随するサービスを提供しております。 4.「オンプレミス」とは、利用者が情報システムの設備(ハードウエア)を保有し、利用者の設備において運用することをいいます。「オンプレミス事業」では、利用者の設備にインストールするソフトウエアを販売するほか、それに付随するサービスを提供しております。 勤次郎グループは、重要な経営資源である人材面に関し、「働き方改革&健康経営®」による企業経営と従業員の最適な関係構築を提案し、顧客企業の労働関係法の遵守とともに従業員が健康で働きがいを感じながら活き活きと働くことのできる職場づくりやワーク・ライフ・バランスへの対応、女性活躍の推進などが、ワーク・エンゲイジメントと労働生産性を高め、豊かで活力ある企業・社会を実現するものと考えております。 (注)健康経営®は特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。 ①HRM事業勤次郎グループのHRM事業の基本方針は、顧客企業の「働き方改革&健康経営」の実現のため、従業員の適正な労働時間管理、健康維持・増進により労働生産性を向上させることを通じて、業績向上、企業価値向上に貢献することであります。その事業領域は、HRMソリューションを中核とし、主に中堅・中大規模企業向けの「Universal 勤次郎」を中心に、クラウド及びオンプレミスで製品・サービスを提供しております。勤次郎グループの販売チャネルには、勤次郎が製品及びサービスを企業に直接販売する「直販」と、勤次郎からシステムやIT機器を取り扱う販売パートナーに卸し、販売パートナー経由で企業が勤次郎グループの製品及びサービスを利用する「パートナー販売」があります。なお、勤次郎シリーズの就業マネジメントシステムは5,000を超す企業・団体への導入実績があります。これは当該ソフトウエアが使いやすく満足度が高いことによるものであると自負しており、実際に多くの企業・団体で広く利用されております。 (クラウド事業) 勤次郎グループは、自社のクラウド設備を利用したサービス提供を行っており、クラウド基盤の刷新により、高速・高性能で柔軟なシステム構成を実現しています。また、「勤次郎プライベートクラウド」と「勤次郎AuthLink」の提供により、勤次郎サービスと他社サービス間における、安全で快適な「シングルサインオン」と「多要素認証」を容易に構築することができるようになりました。今後さらに、働き方に応じた従業員情報をベースにした、様々な情報システムに対するアクセス制御の容易性を追求して参ります。 これらのクラウドサービスは企業の様々なニーズに応えるべく、ソフトウエアの売り切り型ではなく、利用しやすい月額料金方式で提供するため、企業はサーバーの初期コストや保有コスト、システム運用担当者の人件費、そしてパッケージの維持コストが不要となり、中堅中小企業でもHRMソリューションを利用することができます。 勤次郎グループでは、このクラウドサービスを通じ、顧客企業の満足度向上を図ることで、将来にわたるリカーリングレベニュー(継続的な収益)を得ることが可能であると考えております。 勤次郎グループのクラウドサービスにおける利用者数及び契約社数の推移は次のとおりです。 利用者数(人)契約社数(社)2016年12月末72,2263812017年12月末105,3605322018年12月末178,5297662019年12月末246,3581,0362020年12月末320,8681,3422021年12月末368,692 1,5782022年12月末442,5161,8162023年12月末507,3312,0312024年12月末633,2482,3552025年12月末803,0202,599 (注)「利用者数」は契約ライセンス数を集計しております。なお、契約ライセンス数は、顧客企業の1従業員に複数サービス(就業、人事、給与、健康管理ソリューション等)の利用がある場合でも1人として集計しています。また、「契約社数」は複数サービスを契約している顧客企業も1社として集計しております。 また、顧客企業の満足度向上に取り組んだ結果、解約に至るケースも少なく、クラウドサービスの解約率は0.21%程度の水準で推移しております。 (注)クラウドサービスの解約率は、「対象月を含む過去12か月のクラウドライセンス解約金額合計÷同期間のクラウドライセンス前月売上金額合計」にて算出しております。クラウドライセンス解約金額とは、ライセンス契約の解除により減少するクラウドライセンス売上(月額)をいいます。 (オンプレミス事業) オンプレミス事業においても、クラウド事業と同じく、顧客企業の「働き方改革&健康経営」に資するHRMソリューション「Universal 勤次郎」を中心に、製品・サービスを広く提供しております。これらのソフトウエアのパッケージを購入した顧客企業・団体においては、勤次郎グループが継続的なプレミアムサポートを提供することで、安心して利用することができ、勤次郎グループにとっては、プレミアムサポートの年額料金又は月額料金によりリカーリングレベニュー(継続的な収益)を得ることが可能であり、安定した収益確保につながっております。 勤次郎グループでは、クラウドサービス及びプレミアムサポートの2つのリカーリングレベニュー(継続的な収益)並びにこれらのソフトウエアのオンプレミスでの拡販により、高い成長力と安定した収益計上を確保しております。 ②不動産賃貸事業勤次郎グループの不動産賃貸事業の基本方針は、スペースの有効活用としております。勤次郎所有のビルのうち、空きフロアをオフィス用賃貸物件として賃貸しております。 (2)勤次郎グループの主要製品及びサービスについて勤次郎グループの主要製品及びサービスは、企業の人的資本投資を支援するHRMソリューションを中核とし、これを補完・拡張するヘルスケア関連サービス及びクラウド基盤サービスにより構成されております。 ①HRMソリューション(中核事業)勤次郎グループは、就業管理、人事管理、給与管理及び健康管理を一体的に提供するHRMソリューション(HRMサービス)として、「Universal 勤次郎」を中核とする勤次郎シリーズを展開しております。「Universal 勤次郎」は、企業における労務管理の効率化とコンプライアンス対応に加え、従業員の健康維持・増進を通じた労働生産性の向上を支援するHRMプラットフォームであり、クラウド及びオンプレミスの両形態で提供しております。本HRMソリューションは、多様な雇用形態や働き方に対応した就業管理機能を基盤に、人事・給与データ及び健康データを統合的に管理・活用することにより、企業の「働き方改革&健康経営」の推進を包括的に支援することを特徴としております。また、HRMソリューションから得られるデータを活用し、労務コストの可視化、人員配置の最適化、健康リスクの把握及び改善支援など、企業経営に資する各種分析・支援サービスも提供しております。 ②HRMソリューションを補完する関連サービス勤次郎グループは、HRMソリューションで培った就業・健康データ活用の知見を活かし、ヘルスケア分野及びクラウド基盤分野において、以下の関連サービスを提供しております。■クラウドフロントサービス2010年以来の勤次郎のクラウド技術ノウハウを活かし、システム構築に必要なサーバーやネットワーク、ストレージなどのインフラを安全・スピーディーにインターネット経由で提供しています。お客様に、安心・安全・低予算にてクラウドサービスのメリットをご提供することが可能です。①「勤次郎プライベートクラウド」は、ネットワーク構築・システムの冗長化に関して、ホスティング型IaaSを、専門部門を持たない企業・部門におけるサーバー選定・購入手続きやシステム維持といった煩雑で日々の負担の大きな課題を解決いたします。また企業がWebアプリケーションを「勤次郎プライベートクラウド」内で動作させることで、安全に勤次郎の「HRMプラットフォーム」データを活用することができます。②「勤次郎AuthLink」は、クラウド上の様々なアプリケーションの効率的な管理と運用を「シングルサインオン」によって可能にします。また、生体認証と組み合わせられる「多要素認証」によるセキュリティ強化と、ユーザーごとのアクセス制御などにより、管理業務の工数削減を実現します。 ■ママケリー妊活支援・母子健康手帳・育児手帳の機能を有するアプリケーションとして、お子様の誕生前から、母子の身長・体重、病院での受診内容、保健指導内容を写真や動画とともに記録できます。専門家の育児情報も掲載されており、出産・育児でのママの悩みや不安を少しでも和らげ、安心して楽しく子育てができるよう支援しております。ママケリーを通して、パパ・ママそしておじいちゃん・おばあちゃんがお子さん・お孫さんの成長をともに感じて、ご家族の思い出をいつまでも大切にできます。 ■ヘルス×ライフカルテ(電子カルテシステム)クラウドサービスによる電子カルテシステムで、「Universal 勤次郎」とオンライン診療システムとの連携で、患者のデータを一括管理します。患者の受付から会計までの業務フローへの対応に加え、入院に必要な移動情報、看護支援機能等を有し、200床未満の医療機関に対応しています。 事業の系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において勤次郎グループが判断したものであります。本項目を含む、本書における勤次郎グループに関連する見通し、計画、目標等の将来に関する記述は、勤次郎グループが現在入手している情報に基づき当連結会計年度末時点における予測等を基礎としてなされたものであり、実際の内容は、記載内容と大きく異なる可能性があります。 (1) 経営の基本方針勤次郎グループの経営は、企業理念である「CSR&イノベーション」のもと、「人と時間とテクノロジーのより良い関係を求め、HRMプラットフォームによるクラウドサービス事業を通じ、働き方改革&健康経営と国民のヘルスアップの支援をCSRとして、イノベーションをもって社会の持続的発展に貢献します」を基本方針としております。HRM(Human Resource Management)プラットフォーム分野において、顧客満足度向上を最優先に、ソフトウエアパッケージの製造・販売とそのパッケージ機能をインターネット経由でサービス提供する(クラウドサービス)ことで、顧客企業のニーズに応え、業績向上に貢献し、「顧客・従業員・株主・取引先・地域社会」の全てのステークホルダーに信頼される企業を目指しております。また、イノベーション(技術革新)を常に行い、勤次郎グループの持続的な成長と企業価値の向上を図っていくことを経営の基本方針としております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等勤次郎グループは、売上・利益の成長、顧客満足度の向上に取組みながら企業価値の最大化を目指すため、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高営業利益率、クラウドサービスの利用者数(契約ライセンス数)及び当該クラウドサービスの解約率を掲げております。売上増加の重要な要素となるクラウドサービスの利用者数を増加させ、また顧客満足度を向上させることで当該契約に対する解約率の低減を図り、結果として売上高営業利益率の高い成長を目指して参ります。 (3) 中長期的な経営戦略勤次郎グループは、継続して成長し続けるために、クラウド事業を成長ドライバーにリカーリングレベニューを拡大することを基本戦略とし、以下のとおり、HRMプラットフォームを通じた新たな価値創造を行って参ります。①「Universal 勤次郎 健康管理」機能強化による勤次郎シリーズのターゲットに向けた新製品・サービスでの新規顧客獲得働き方改革ソリューションと健康管理ソリューションから得られるビッグデータの分析とAI(人工知能)活用による新製品・サービスの開発・拡販(統合データサービス・クラウドフロントサービス)、ARPUの増加②リカーリングレベニューの継続強化オンプレミス契約顧客のクラウド移管とプレミアムサポートによるリカーリングレベニューの拡大顧客満足度の向上による低解約率の維持継続③コンシューマビジネス(BtoC)での収益拡大 (4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の労働市場を展望すると、少子高齢化時代による労働人口の減少が続く中で、各業界とも女性労働者の増加、パートタイマー・派遣社員等の活用、外国人労働者の活用等、労働力確保のための手段は多様化する傾向にあります。2024年4月には「働き方改革関連法」の適用猶予事業に対しても時間外上限規制が適用され、企業は、労災認定基準に勤務間インターバルが追加されるなどの過重労働に対する指導強化への対応や、長時間労働者への健康指導など、より一層きめ細かな労務管理が求められております。 また、ヘルスケア分野においては、改正労働安全衛生法によるストレスチェックの義務化以降、多くの企業で「健康経営」が推進されております。この「健康経営」は、従業員の健康増進及び「ワーク・エンゲイジメント」向上による生産性の向上と組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上にもつながる新しい企業価値の向上策の一つとして取り上げられております。また、人的資本経営を重視する考え方が注目されており、従業員が心身ともに充実した状態にあるように努めることが、企業の経営努力として極めて重要なテーマとなってきました。このような動向を鑑み、勤次郎グループは以下の点を優先的に対処すべき課題と認識し、それらの改善に努めながら、今後の事業運営を行っていく方針であります。CSR(企業の社会的責任)の実行と顧客満足度向上は勤次郎グループの繁栄につながり、ひいては従業員の満足度向上にもつながることから必要不可欠であり、イノベーション(技術革新)力を磨くことにより、コアコンピタンス(競争優位の源泉)の追求と顧客企業の満足度向上につながるよう、課題解決を図って参ります。 ①新製品の開発勤次郎グループは、HRMサービスベンダーのトップランナーを目指し「Universal 勤次郎」を中核とするクラウドサービス販売により顧客企業の拡大を進めております。「Universal 勤次郎」は、企業経営を支援し、「労働生産性」と「ワーク・エンゲイジメント」の向上に繋がる従業員の健康増進と、活力をもって働ける職場づくりに貢献するため、働き方改革ソリューションと健康管理ソリューションのデータを統合的に活用できるシステムとして、進化させて参ります。 ②ヘルスケアシステムの開発勤次郎グループは、HRMソリューションの一領域として、ヘルスケア分野における機能及びサービスの提供を行っております。当該ヘルスケア領域においては、システム提供にとどまらず、専門家による支援を含む付加価値の高い人的サービスを組み合わせることで、顧客企業の健康経営の推進及び労働生産性の向上に貢献しております。今後は、HRMソリューションから得られる就業データ及び健康データ、並びに日常の活動情報を総合的に分析・活用することにより、顧客企業の健康経営の高度化に資するサービスの拡充を図るとともに、個人の健康管理を支援するサービスの開発やBtoCビジネスへの展開も視野に入れ、ヘルスケア領域における新たな価値創出に取り組んで参ります。 ③クラウドサービスのさらなる品質向上勤次郎グループのクラウドサービスは、自社設備によって提供しております。顧客企業に安心して利用してもらうために高いセキュリティによって顧客企業の個人情報を保護し、かつ設備を安定的に稼働させる必要があります。そのため、セキュリティ対策と設備強化が重要と認識しております。 ④人材の確保と育成勤次郎グループにおいては、顧客企業の「働き方改革&健康経営」の実現を支援する社会的価値のあるクラウドサービスの提供をしており、従業員一人ひとりが高いモチベーションを維持し、労働生産性を向上させることで、営業・サポート・開発に取組んでおります。一方で、大きく成長する「働き方改革&健康経営」市場において、勤次郎グループが事業を拡大していくためには、人的資本の考え方から人材が最も重要な資本であると認識し、顧客企業のニーズに裏打ちされたサービスと製品を永続的に提供していくための優秀な人材の確保と育成が最重要課題と考えております。その取組の一環として発足した若手従業員を中心とする「勤次郎元気プロジェクト」は、従業員が自ら考え、率先して健康増進を行うイベントを企画、運営することによって、能動的な働き方と健康経営への取組をボトムアップで実現しております。また、新規事業、特許、職場改善などの提案を募集し、報償を与えることで、経営に対する関心を高め、課題の発見と対策の立案に繋げることを目的とした「勤次郎チャレンジ制度」を、2023年より開始、継続して行っております。これらの施策によって従業員のワーク・エンゲイジメントを向上させることが、労働生産性の向上に繋がると考えております。引続き優秀な人材の積極的な採用活動と、全従業員への集合教育研修及び役員・幹部人材への高度な外部研修を行い、従業員が自己研鑽に努め、能力を最大限に発揮できる環境と職場づくりを目指して参ります。 ⑤開発投資・広告宣伝投資等勤次郎グループの事業のさらなる発展のためには、HRMソリューションを中核とした製品・サービスの継続的な開発・改良に加え、クラウド事業基盤の進化による機能・品質の向上及びサービス強化が不可欠であると認識しております。また、顧客創出効果を期待した広告宣伝による販売力強化を進めるため、新サービス・製品の開発投資及び広告宣伝投資が必要であると考えております。今後の収益向上に向けた投資として、早期に回収し収益に貢献できるよう、戦略的かつ実効性のある開発投資及び広告宣伝投資を継続して進めて参ります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において勤次郎グループが判断したものであります。 (1) 経済状況について勤次郎グループが事業活動を行う市場は日本国内であります。しかしながら、アジア、北米、欧州の国及び地域の経済状況の動向は、勤次郎グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。経済状況の動向によっては、勤次郎グループの主な販売先である大手・中堅企業は、同社の売上に直結しない勤次郎グループ製品(統合ERP 勤次郎シリーズ等)の業務・設備への投資を大幅に削減又は延期するおそれが大きいためであります。そのため、日本政府の掲げる「働き方改革」は、勤次郎グループを含む業界にとって追い風となっておりますが、国内外の景気の悪化・低迷等の外部環境要因によっては、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 技術革新や競合会社について勤次郎グループの事業分野であるソフトウエア・ハードウエアの研究開発では、技術革新の進展・技術環境の変化の速度は顕著であり、日々、激しい開発競争及び販売競争が行われております。このような状況下、勤次郎グループは常に市場動向、技術動向を分析し新技術や製品の研究開発に努めております。しかしながら、事業を取り巻く市場環境や技術環境が勤次郎グループの予測を超える速度で変化していくことも想定されます。さらに、新規参入者を含めた競争激化による製品価格の下落、競合会社の優位的な新製品の投入や競合会社同士の戦略的提携といったことが発生した場合、勤次郎グループの技術や製品の陳腐化が発生する可能性があります。そのため、何らかの要因で技術変化への対応が困難となった場合、若しくは競合会社の動向により、勤次郎グループが市場優位性を確保できない場合は、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の製品に依存していることに起因するリスク勤次郎グループの「勤次郎Enterprise」は、2004年1月の発売以来オンプレミスでの販売が順調に推移し、近年はクラウドでの販売も大きく伸長しており、また2021年12月には「Universal 勤次郎 就業・勤怠管理」もリリースし、HRM事業売上高の大半が勤次郎シリーズに依存するものとなっております。その中でも特に就業管理システムに関連する売上依存の割合が高く8割を超えていることから、就業管理分野において技術革新や低価格製品・サービス等の強力な競合先の出現があった場合、売上が減少し、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品の不具合(バグ)発生について勤次郎グループのソフトウエア・ハードウエア製品において、不具合をなくすことは重要な課題であります。勤次郎グループでは製品の開発工程においてソフトウエア・ハードウエアの厳格な試験とその自動化により品質向上に取り組んでおりますが、一般的に今日のような高度で複雑なソフトウエア・ハードウエア上で不具合を全てなくすことは不可能といわれております。そのため、顧客企業が勤次郎グループ製品を導入後に不具合を発見する可能性があります。その場合には、該当製品のその後の売上が減少し、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 販売パートナーとの協業について勤次郎グループの売上高の概ね6割が主に、株式会社大塚商会等の販売パートナーとの協業によるものであり、特に大塚商会グループで約4割を占めております。勤次郎グループの顧客企業は、製造業、サービス業、流通・小売業、運送・倉庫業、病院・福祉業等、業種・業態を問わず多岐にわたっており、規模的にも大企業から中小規模事業者まで広範囲となっております。勤次郎グループでは、これらの幅広い顧客ニーズにきめ細かく応えるため、販売パートナーを経由した間接販売に注力しており、ソフトウエア・ハードウエア製品におけるパートナーによる間接販売での売上高は、当連結会計年度においても概ね6割を占めることから、販売パートナーとの継続的信頼関係の維持は、勤次郎グループの将来にとって重大な意義を持ちます。そのため、販売パートナーとの関係が悪化した場合、競合会社が勤次郎グループの販売パートナーと戦略的提携を行った場合、あるいは販売パートナーの財政状態が悪化した場合には、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 新製品等の研究開発への投下資金が期待どおりの成果をあげられないことに起因するリスク勤次郎グループでは現在、次世代版勤次郎シリーズの開発のほか、電子カルテの「ヘルス×ライフカルテ」の開発のための研究開発プロジェクトが進行しております。先行投資的な研究開発を拡大させる場合やリリース後に想定どおりの販売収益が得られない場合、開発が予定どおり進捗せず遅延する場合、又は不測の事態によりリリースに至らない場合には、追加の費用計上や損失などが生じ、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) クラウドサービスのシステム障害に起因するリスク勤次郎グループでは、クラウドサービスに関して、システム障害等により長時間にわたるサービス停止が発生しないようにセキュリティ専門会社による脆弱性診断とその対策の実施のほか、ネットワーク回線・機器及びサーバーの冗長化並びにシステムの稼働監視システムの導入等を行っております。また、BCP(事業継続計画)に基づき早期復旧の手順の策定と復旧の演習を実施する等の未然防止策を実施しリスクの低減に努めております。しかしながら、ソフトウエアや関連設備に障害が発生し大幅な復旧遅延が生じた場合、クラウドサービスの停止が長時間にわたることで、顧客企業からの信頼を失い、取引の解消によるクラウドサービスの売上の大幅な減少や損害賠償請求などが発生し、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 情報システム障害に起因するリスク勤次郎グループの事業活動において、製品・サービスの研究開発・製造・販売等のビジネス活動のための情報システムの利用とその重要性は増大しております。ウイルス対策の強化やネットワーク及びファイルサーバーの二重化、さらにはデータセンターの活用による耐災害性向上などの各種対策を実施し、業務を継続的に運営できる体制を整備しておりますが、テロ、自然災害、ハッキング、コンピューターウイルスの混入のほか、自然災害や事故によるインターネット通信網の損傷、予期せぬアクセス急増に伴うサーバーダウン、その他の要因によって情報システムの障害が発生した場合、勤次郎グループの事業活動に支障が生じ、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 知的財産権に起因するリスク勤次郎グループが開発する製品であるソフトウエア及びハードウエアにかかる知的財産権について、これまで、第三者から侵害訴訟等を提起されたことはありませんが、勤次郎グループが認識していない特許等が成立している場合、勤次郎グループの製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を完全に排除できない可能性があります。当該第三者による損害賠償及び特許等の使用差し止めの訴え等により、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティについて勤次郎は事業遂行に関連して、顧客の機密情報や顧客企業の従業員及び個人利用者の個人情報を取得又は預かることがあります。そのため、勤次郎はISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得し、全部門において、国際規格である「ISO27001」に適合した情報の安全な管理体制を構築し、社内規程・マニュアルの制定、従業員への教育等を通じて管理を徹底しております。2025年5月、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格「ISO/IEC 27001」の最新版への移行を完了いたしました。あわせて、クラウドサービスの適切な管理を証明する国際規格「ISO/IEC 27017」の認証(ISMSクラウドサービス認証)も取得し、情報セキュリティ体制のさらなる強化を実現いたしました。しかしながら、不測の事態により機密情報や個人情報が流出する可能性を完全になくすことはできず、万が一、情報流出が生じた場合、勤次郎グループの社会的信用が失墜するとともに損害賠償等の費用負担が発生し、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、コンピューターウイルスによる攻撃等の発生に対し、勤次郎グループは事業継続計画の策定やアンチウイルスソフトの利用等の予防策を採用しておりますが、こうした問題の影響を完全に回避することができない場合、勤次郎グループの開発活動をはじめとする事業活動全般に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 人材の確保について勤次郎グループの人員体制は現時点での業務規模に応じたものになっております。勤次郎グループでは、計画的な採用活動による新卒採用に加え、一定水準以上の専門技術・知識を有する技術者の中途採用により業務拡大を想定した人員の強化、拡充を図っておりますが、人材の確保が円滑に進まなかった場合や現在勤次郎グループで働いている技術者が勤次郎グループ外に流出した場合には、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 財政状態及び経営成績の状況の異常な変動に係るリスク勤次郎グループの事業形態の特徴として、人件費や減価償却費等の固定費水準が高く、変動費比率が低いことが挙げられます。そのため、売上高が増加した場合の増益額が他の事業形態に比べ大きい一方、売上高が減少した場合の減益額も他の事業形態に比べて大きく、利益の変動額が大きくなる傾向にあります。その結果、土地・建物等の固定資産の減損や繰延税金資産の回収可能性にかかるリスクが顕在化し、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (13)自然災害、感染症等について勤次郎グループの主要な営業拠点は、東京、大阪、名古屋にあります。また、主要な開発拠点は、名古屋及びベトナムにあります。過去においては、地震、火災、洪水、津波等の災害によって勤次郎グループの事業活動が影響を受けたことはありませんが、これらの地域において大規模な自然災害、ストライキ、テロ等が発生した場合や、新型ウイルス等の感染症が想定を大きく上回る規模で発生あるいは流行した場合、営業活動や製品開発をはじめとする事業活動全般に影響を及ぼす可能性があり、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (14)法令改正等について勤次郎グループが開発しているソフトウエアは、主に企業の基幹業務向けビジネスソフトウエアであります。従って、労働基準法、労働安全衛生法改正等に伴い、改正変更に対応した最新プログラムを顧客企業(プレミアムサポート契約企業)に送付しなければなりません。プログラム更新が複雑かつ煩雑であった場合には、対応に遅れが生じるケースや勤次郎グループの開発リソースのみでは対応ができない可能性があり、このような場合には開発費用負担が増加するなど、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、医療関係法規(監督官庁が公表する諸ガイドラインを含む。)に則った対応が必要になることもあります。そのため、こういった法令等の改正に対応していない場合には、勤次郎グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (15)大株主について勤次郎の代表取締役である加村稔並びに同人の資産管理会社であるエヌイーシステムサービス株式会社及びMK株式会社の所有株式数は、当連結会計年度末現在で総議決権数の51.3%となっており、引き続き大株主となる見込みです。加村稔及び同人の資産管理会社(エヌイーシステムサービス株式会社及びMK株式会社)は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。加村稔は、勤次郎の創業者であるとともに代表取締役であるため、勤次郎といたしましてもこれらは安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情によりこれらの勤次郎株式が売却された場合には、勤次郎株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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