MITホールディングス(4016)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】MITホールディングスグループは、「企業価値向上に貢献する Vitalize Company グループ」を掲げ、「我々企業グループ全社は知的アスリート集団を目指します。MITホールディングスグループは常にもてる知識を結集し、創造力を発揮し、最高品質のサービスでイノベーションとビタミンを社会に提供し続けます。」を経営理念としております。持株会社であるMITホールディングス並びに連結子会社4社(株式会社システムイオ、株式会社ビーガル、株式会社エーピーエス、株式会社ネットウィンクス)により構成されており、公共、金融、通信、エネルギー、運輸物流などの社会インフラを支えるシステムの構築、運用を担うシステムインテグレーションサービスを事業の中核に、社会の課題を解決する場となるシステムやデジタル化を推進する独自のDXソリューションサービス(デジタルマーケティング、図面DXソリューション、クラウドシステムソリューション)を通じて、「次の時代を守るモノづくり・次の世代を助けるサービス」の提供を目指しております。持株会社であるMITホールディングスは、グループ経営戦略の策定、経営全般における指導、採用・教育を含む事務委託及び、コーポレート・ガバナンスの構築等の管理業務を行っております。MITホールディングスグループの事業は、情報サービス事業の単一セグメントでありますが、事業領域をシステムインテグレーションサービスとDXソリューションサービスの2つのサービスに区分しております。各サービスの概要は、以下のとおりであります。 (1)システムインテグレーションサービス システムインテグレーションサービスは、MITホールディングスグループにおける事業の中核となるサービスであり、独立系システムインテグレーター(注1)として、1990年の創業以来、35年を超える実績を積み重ねて、幅広いITサービスを提供してきました。公共、金融、通信、エネルギー、運輸物流などの分野を中心に、システム導入のコンサルティングから、システム設計、開発、環境構築、稼働支援、稼働後の運用・保守までを手掛けており、特に社会インフラ系の基幹システム開発及び、ネットワーク基盤構築を柱として、安定した受注の確保を実現しています。あらゆる産業においてデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが加速している中、企業の競争力強化のためのIT投資意欲は拡大していくことが見込まれており、大手システムインテグレーターでは対応できない多くの中小規模事業者に向けて、生産性向上につながるシステム化コンサルティングサービスの提供を行っております。 (2)DXソリューションサービス① デジタルマーケティング 自社プロダクトであるWisebook(注2)によるデジタルブックの制作・配信をはじめ、紙媒体の電子化サービス、電子書籍化サービス、社内文書管理サービスなどを提供しております。また、教育現場における電子教科書への対応や、閲覧データ解析を活用したマーケティングツール、10か国語の多言語対応が可能なWisebook関連サービスを展開しております。② 図面DXソリューション 自社プロダクトであるDynaCADシリーズ(注3)によるCADソリューション(高機能で幅広い互換性を持つ2次元汎用CADであるDynaCADシリーズ及び3次元に対応したDynaCAD CUBEの開発・販売や、自治体の電子化に伴うコンサルティング、紙図面の電子化サービス)、ドローンソリューション(ドローン操縦技術者講習サービス)(注4)及び、大規模修繕工事に伴う足場の仮設計画図・外壁下地調査図などのCAD製図サービスを提供しております。③ クラウドシステムソリューション クラウドシステムソリューションは、認証ソリューション(生体認証等を活用した各種認証サービス)、GIGAスクール支援サービス(自治体と連携した教育ICT事業)、「The Meal(ザ・ミール)」(学食・社員食堂向け予約管理システム)、「駐輪場管理システム」(自治体向け駐輪場管理及び放置自転車対策)などのクラウドサービスのほか、中小規模事業者向けシステムソリューションを提供しております。 なお、MITホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特別上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 (注)1.システムイングレーター(SIer)は、メーカー系SIer、ユーザー系SIer、独立系SIerの3つに分類され、独立系SIerは、ハードメーカーや大手企業の出資に依ることなく独自で設立された企業です。そのため、特定のハードウエアやミドルウエアに縛られることなく、最新の技術を柔軟に取り入れ、お客様に最適な提案ができる点が特徴です。2.Wisebookとは、電子出版やデジタルでの教材制作や配信システム、電子カタログソリューションを展開するサービスであり、株式会社ビーガルの登録商標であります。 3.CADとは、Computer Aided Designの略称で、コンピュータを用いて設計をすること又はコンピュータによる設計支援ツールのことであり、DynaCADシリーズは、高機能で幅広い互換性を持ち、2次元・3次元にも対応できる汎用CADであります。4.国土交通省の定める所要の要件を満たした「管理団体」として、操縦技術講習等を実施しております。 [事業系統図]
有価証券報告書(2025年11月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 MITホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてMITホールディングスグループが判断したものであります。(1)経営方針 MITホールディングスグループは、以下を経営理念として、全てのステークホルダーの更なる発展に貢献して参ります。 経営理念企業価値向上に貢献するVitalize Company グループ我々企業グループ全社は知的アスリート集団を目指します。MITホールディングスグループは常にもてる知識を結集し、創造力を発揮し、最高品質のサービスでイノベーションとビタミンを社会に提供し続けます。 共通施策・コンセプト MITホールディングスグループの共通施策として、①ビジネスモデルの変革への対応、②提案力の強化、③人材育成に努めてまいります。また、当連結会計年度では、グループ共通コンセプト「Pro’s TeQ(プロズテック)」を掲げ、収益力(Profit)、営業力(Sales)、技術力(Technology)、品質力(Quality)を高めるために取り組んで参ります。 (2)経営戦略等 MITホールディングスグループは、独立系システムインテグレーターとして、1990年の創業以来、35年を超える実績を積み重ねて、幅広いITサービスを提供してきました。 システムインテグレーションサービスにおいては、大手メーカー、大手システムインテグレーターから各種の社会インフラ系基幹システム開発及び、ネットワーク基盤構築の受注を柱にしております。特に、公共(中央省庁、自治体)、通信(携帯キャリア)、金融(銀行、クレジット、保険)、エネルギー(電力、ガス)、運輸・物流の分野における開発実績とノウハウの蓄積を強みに、顧客との長期的な継続取引により安定した受注を確保しており、今後も安定的な成長を見込むことが可能であります。また、新規顧客開拓による受注案件の拡大及び、それに伴う要員の確保を進めるとともに、受注単価の向上や高利益率案件へのシフトに取り組んでおります。加えて、エンドユーザとの直接取引となるプライム案件の受注拡大を目的に、エンジニア社員のスキル底上げ、新技術分野の拡充、並びに顧客満足度の向上に向けた施策を継続的に実施しております。 DXソリューションサービスにおいては、MITホールディングスグループの自社プロダクトであるWisebook及びDynaCADの高収益ビジネスへの選択と集中により、新たなサービス、価値の創出を目指してまいります。Wisebookでは、紙からデジタルへのシフトを加速させるため、基本料0円から始められるデジタルブック配信サービス「Trend Tap」によるデジタルブックの普及とユーザ数の拡大を図り、教育に特化したクラウドサービス「Wisebook EdTech」の資格学校、企業研修等のリスキリングマーケットへの展開と、自治体と連携したGIGAスクール支援事業で教育環境DX化事業の拡大、さらには印刷や配送コストを減らし環境保全への貢献を目指してまいります。また、建設現場における足場図面のCAD製図サービスにおいて、新たに「DynaCAD CUBE」を活用した3D CADデータ提供サービスを開始し、国土交通省が推奨する3次元モデルの活用を積極的に推進するとともに、首都圏中心であったサービス提供を関西・九州地方でも展開することで、更なる収益拡大を目指してまいります。 加えて、Wisebookでは、紙の消費量を削減できるというデジタルブックの特性を活かしたサービスを提供することで、ビジネスから日常までのデジタルシフトを支援し、カーボンニュートラル社会の実現に取り組んでいます。 (3)経営環境 MITホールディングスグループが属する情報サービス業界におきましては、労働人口の減少に伴い、企業活動における生産性の向上、コスト削減だけでなく、労働環境の変化への対応、ビジネスモデルの変革、顧客への新しい価値の創出など、企業競争力の強化にIT投資は必要条件になりつつあります。このような背景から、高度なIT人材と技術力を有する企業に対する期待は一層高まっております。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 MITホールディングスグループは、利益の株主の皆様への還元と社員への還元を図るために収益力の向上を目標としており、当期の目標達成状況を判断するため、システムインテグレーションサービスにおいて、売上高と人月工数を重要な経営指標としております。 上記指標を重視する理由としては、期首に月次での売上目標を社員に提示しており、進捗状況の把握が容易であり未達の場合の度合いがわかりやすい点であります。また、工数については月次工数が増加することにより業務の拡大が明確になるためであります。 MITホールディングスは、2024年11月30日時点において、スタンダード市場の上場維持基準のうち、「流通株式時価総額」について基準を充たしておりませんでした。その後、「上場維持基準の適合に向けた計画」に基づく取り組みを進めた結果、2025年11月30日基準日時点において、スタンダード市場の上場維持基準のすべてに適合いたしました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題情報サービス産業においては、企業のDX投資需要が引き続き堅調である一方、生成AI、クラウド、セキュリティ分野を中心とした技術革新のスピードが一層加速しております。顧客ニーズも高度化・多様化しており、単なる開発力にとどまらず、業務理解力や付加価値提案力が企業競争力を左右する重要な要素となっております。このような環境下において、MITホールディングスグループは、既存顧客との信頼関係を基盤とした安定的な受注の確保に加え、上流工程を担うプライム案件の拡大や先端技術を活用した高付加価値サービスの提供を通じて、持続的な競争力の強化に取り組んでまいります。 ① 人材育成を中心とした人的資本投資の推進情報サービス産業においては、労働人口の減少やDXの進展を背景に、IT人材の重要性が一層高まっております。MITホールディングスグループにおいても、事業競争力の源泉は人材であるとの認識のもと、教育・育成を軸とした人的資本への投資を継続的に実施してまいります。MITホールディングスグループでは、スキルアップ研修や資格取得支援など教育体制の充実を図るとともに、次世代を担う高度技術者やプロジェクトマネジメント人材の育成に注力しております。また、継続的な処遇改善の取り組みを通じて、従業員のエンゲージメント向上と人材定着を図り、組織全体の生産性向上と競争力強化を目指してまいります。 ② 収益性向上と事業ポートフォリオの最適化AI技術の普及やDXの進展により、企業における業務効率化や生産性向上を目的としたIT投資需要は、今後も底堅く推移するものと見込まれております。一方で、人件費や開発原価の上昇を背景に、収益性の持続的な向上は重要な経営課題となっております。MITホールディングスグループでは、生成AIを含む新技術の活用を視野に入れた開発プロセスの効率化や業務プロセスの高度化を進めるとともに、上流工程を担うプライム案件の拡大や技術者のスキル向上・最適配置を通じた技術者単価の向上により、生産性向上を通じた利益率改善に取り組んでまいります。今後は、高利益率案件への選別強化に加え、ストック型ビジネスおよび自社プロダクトを中心とした事業への「選択と集中」を進めることで、安定性と成長性を兼ね備えた事業構造の構築を目指してまいります。 ③ DXソリューションサービスの成長戦略DXソリューションサービスは、MITホールディングスグループの中長期的な成長を担う重要な事業領域であり、自社プロダクトを軸としたストック型ビジネスの拡充を進めてまいります。デジタルマーケティング事業においては、Wisebookを中心としたデジタルブック配信や教育分野向けクラウドサービスを基盤に、データ活用やAI技術の応用可能性を踏まえたサービス価値の向上を検討してまいります。また、図面DX事業においては、DynaCADシリーズを中心に、設計・製図業務の効率化や高度化に資するAIを含む新技術の活用を視野に入れ、既存機能の強化や付加価値の創出に取り組んでまいります。これらの施策を通じて、安定収益の積み上げとDXソリューションサービス全体の成長性向上を図ってまいります。 ④ グループ経営基盤の強化とM&Aの積極的な活用MITホールディングスグループは、公共、金融、エネルギー、運輸・物流分野を中心とした安定的な受注基盤を有しており、長年にわたる実績と顧客との信頼関係を背景に、継続的な事業運営を行っております。今後は、グループ横断での営業連携、人材・技術の相互活用、業務プロセスの標準化を推進し、グループ一体となった経営基盤の強化を進めてまいります。加えて、成長戦略の一環として、既存事業とのシナジーが見込まれる分野を中心に、M&Aによる事業領域の拡大や人材・技術基盤の強化についても機動的に検討を進め、持続的な成長に資する新たな成長機会の獲得を図ってまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 MITホールディングスグループの事業その他に関してのリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのような事業上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。MITホールディングスグループは、MITホールディングス株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合にMITホールディングスグループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。MITホールディングスグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、可能な限り発生の回避に努めるとともに、発生した場合の的確な対応に努めてまいります。 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてMITホールディングスグループが判断したものであり、不確実性を内包しているため将来発生する可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1)事業環境についてMITホールディングスグループの事業は、顧客企業によるIT投資動向の影響を受ける傾向にあります。国内外の経済情勢の変化、景気後退、金融政策の影響等により顧客企業のIT投資が抑制された場合、MITホールディングスグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。一方で、DX推進、業務効率化、老朽化した基幹システムの刷新等を背景としたIT需要は中長期的に底堅いものと認識しておりますが、投資時期の後ろ倒しや案件規模の縮小が生じた場合には、短期的に業績へ影響を及ぼす可能性があります。 (2)人材の確保について MITホールディングスグループでは、継続的な新卒採用、即戦力である中途採用及び未経験者採用を行っており、優秀な人材の確保に努めております。優秀な技術者やシステムエンジニア、管理者等、必要とする人材を採用、育成することはMITホールディングスグループにとって重要であり、これに対して新卒採用や中途採用の促進及び研修制度の各施策を実施しておりますが、このような人材を採用又は育成することができない場合、また、人材の流出があった場合には、MITホールディングスグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、多様な人材が活躍できる風土、人事制度、従業員が働きやすい環境の整備等を通じて優秀な人材の確保に努めるとともに、教育研修費予算を十分に確保し、階層別研修、ITスキル研修、資格取得支援など、教育・研修体制の充実化に努めてまいります。 (3)特定顧客への依存について MITホールディングスグループのシステムインテグレーションサービスにおいては、長期にわたり、顧客との安定的な取引関係を築いています。2025年11月期において、MITホールディングスグループの売上全体の10%以上を占める顧客は、株式会社日立社会情報サービス(15.3%)となっており、特定顧客の経営状況の変化や事業方針の変更が、MITホールディングスグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、既存顧客との関係を強化して継続的に受注を獲得するとともに、新規顧客の獲得にも注力してまいります。 (4)ビジネスパートナーの確保について MITホールディングスグループは、システムインテグレーションサービスにおいて、顧客要請への迅速で適切な対応を実現し、機会損失を防ぐために、必要に応じてパートナー企業に外注しております。今後も事業を拡大するにあたり、万が一適切な技術者、外注先が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合には、MITホールディングスグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、パートナー企業との安定的な取引関係を保つとともに、パートナー企業の新規開拓を行ってまいります。 (5)価格競争について システムインテグレーションサービス業界においては、システムエンジニア等の人材不足や人件費の高騰等の原因により、海外でシステム開発や運用管理を海外事業者に委託する「オフショア開発」によるコスト低減を図る傾向にあります。顧客からの要望も相まって競争価格は激化の傾向が当面続くと考えられます。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、付加価値の高いサービスを提供することに努め更に、「ニアショア開発」等による低価格競争への対応も図ってまいります。しかしながら更なる価格の競争の激化が続く場合には、MITホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)労務管理について システムインテグレーションサービスのプロジェクトにおいては、納期厳守と高い品質の確保が要求されるため、予想外のトラブルや開発環境等の変化が生じた場合、品質や納期を遵守するため一時的に長時間労働が発生することがあります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、長時間労働の発生を未然に防ぎ、従業員の健康を損なうことがないよう、労務管理体制を整備しておりますが、やむを得ない事情により長時間労働が発生した場合には、システム開発の生産性の低下や従業員の士気の低下等により、社会的・法的な労務問題につながり、MITホールディングスグループの業績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (7)不採算案件の発生及び売上計上に関するリスクについて MITホールディングスグループの事業活動においては、対価や納期を定めた各種契約に基づき業務を遂行しておりますが、納期遅延や業務工数の増加等による追加コストの発生、又は納品後に不具合等が発生した場合の対応・修正に伴う追加コストの発生により、案件の採算性が悪化し、不採算案件が発生する可能性があります。不採算案件が発生した場合には、追加コストの発生に加え、履行義務の充足に応じた収益認識に基づく売上計上内容の見直しが必要となる可能性があります。この過程において、業務の進捗状況や成果の把握が十分でない場合には、売上が実態と乖離して過大(又は過小)に計上されるリスクが生じる可能性があります。また、案件の採算性を踏まえ、受注損失引当金の計上等が必要となる場合があり、これらがMITホールディングスグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、案件受注時におけるリスク評価及びプロジェクト判定会議の実施、業務進捗管理及び品質管理の徹底、売上計上ルールの明確化、並びに関係部門によるチェック体制の整備等を通じて、売上計上の適正性及び案件採算性の確保に努めております。しかしながら、予測が困難な要因により、採算性が大幅に悪化する案件が発生した場合には、MITホールディングスグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)知的財産権の対応について MITホールディングスグループは、第三者の知的財産権を侵害することがないよう常に留意しております。当連結会計年度末現在において、過去に第三者から知的財産権の侵害に関して訴訟を提起されたことはありません。しかしながら、MITホールディングスグループの認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。そのような事態が発生した場合、MITホールディングスグループの社会的信用の失墜により、MITホールディングスグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、サービス等の提供前に開発又は提供予定の技術や製品が他社の特許に抵触していないかを確認する調査を行う他、弁理士などの専門家に調査を依頼することにより、その防止に努めております。 (9)情報セキュリティ管理について近年、標的型攻撃やランサムウェア等の高度化・巧妙化が進んでおり、従来の対策では防止できない事態が発生する可能性があります。重大な情報漏洩やシステム停止が発生した場合には、社会的信用の失墜や多額の対応コストが生じる可能性があります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、情報セキュリティ方針に基づき、情報セキュリティ管理規程及びセキュリティガイドラインを定め、情報の適切な管理を行うとともに、社員への教育・研修を通じて意識向上に努めています。また、外敵からの脅威に対する施策としては、ファイヤーウォール、ウイルス対策ソフト等を導入し、安全性の高い情報システム体系の構築に努めております。 (10)ストック・オプションの権利行使による株式価値の希薄化について MITホールディングスは、MITホールディングスグループの役員及び従業員に対するストック・オプションを発行しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、新株式が発行されることによって株式価値及び議決権割合が希薄化される可能性があります。当連結会計年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は43,800株であり、発行済株式総数の2.1%に相当しております。 (11)自然災害・パンデミック等について 地震、風水害等の自然災害や、感染症によるパンデミックの発生、戦争、テロ等によりMITホールディングスグループにおいて人的又は物理的被害が発生した場合、又はコンピュータネットワーク等に障害が発生した場合は、正常な事業運営が行えなくなる可能性があり、MITホールディングスグループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、事業継続計画(BCP)を策定し、自然災害の発生等を想定したリスク管理体制の整備を実施しております。 (12)配当政策について MITホールディングスの利益配分につきましては、業績の推移を見据え、将来の事業の発展と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、連結配当性向30%以上を目安に安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。しかしながら、業績の低迷等により安定的な配当を維持できなくなる可能性があります。 (13)コンプライアンスについて MITホールディングスグループは、システムの受託開発などにおいてクライアント内にプロジェクトチームを編成して開発業務を行なう場合等において、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(労働者派遣法)」「職業安定法」「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(取適法)」、「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」、「著作権法」、「不正競争防止法」などの関係法規の適用を受けます。MITホールディングスグループでは関係法規の遵守につとめておりますが、法的規制の変更があった場合又は法令に違反した場合等、MITホールディングスが的確に対応できなかった場合には、MITホールディングスグループの事業活動が制限されるとともに、MITホールディングスグループの信用失墜により、MITホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後事業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えており、「コンプライアンス規程」、「リスク管理規程」を策定し、全役員及び全従業員に対しコンプライアンス重視の経営を徹底しておりますが、コンプライアンスリスクを完全に排除することは困難であるため、今後のMITホールディングスグループの事業運営に関して他の法令等に抵触する事態が発生した場合、MITホールディングスグループの企業価値が毀損し、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、グループ全従業員に対し、法令や社内規程を遵守するよう、教育・研修などを通じた啓発活動を行うことにより従業員のコンプライアンス意識を高めるとともに、社内外通報窓口の設置によりコンプライアンス違反の把握と未然防止に努めております。 (14)許認可について MITホールディングスグループは、顧客先に従業員を派遣してシステム開発等を行う場合があるため、労働者派遣事業者として厚生労働大臣の許可等を受け事業を行っております。MITホールディングスグループの許可・届出状況については以下のとおりであります。取得・登録者名許可名称及び所管官庁許可番号取得年月有効期限株式会社システムイオ労働者派遣事業許可 厚生労働省派 12-3009212018年7月1日2026年6月30日株式会社エーピーエス労働者派遣事業許可 厚生労働省派 13-3166612023年6月1日2026年5月31日 MITホールディングスグループは、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可を厚生労働大臣から取得して事業を行っております。労働者派遣法では、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために、派遣事業者として欠格事由(派遣法第6条)に該当した場合や当該許可の取消事由(派遣法第14条)に該当した場合には、許可の取り消しや事業の全部又は一部を停止できる旨を定めております。 MITホールディングスグループではこれらのリスクに対応するため、労働者派遣契約及び業務請負契約の締結時、プロジェクト運営時のチェック体制を整備いたしました。また、定期的にコンプライアンス研修をグループ全従業員向けに実施しております。これらにより再発防止の徹底に努めておりますが、万一、MITホールディングスグループ各社にて、重大な法令違反が発生し、許可の取り消し、又は事業の停止を命じられた場合には、MITホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ただし、現在そのような事由は発生しておりません。 (15)M&AについてMITホールディングスは、事業規模の拡大と収益源の多様化を目的として、M&Aを効率的な手法の一つとして考えております。M&Aにおいては、対象会社の事業環境や競合状況の変化等により当初の事業計画の遂行に支障が生じる可能性、対象企業の顧客基盤や主要な従業員の流出等により当初見込んだシナジーが期待できない可能性があり、これらによる対象企業の業績悪化によりのれん等の減損等が発生した場合には、MITホールディングスグループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。MITホールディングスでは、M&A検討段階において、法務・会計等の有識者による第三者評価及びデューデリジェンスを実施し、事前にリスクの把握とその対応策を踏まえて意思決定することに加え、M&A後においては、適切なPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション:合併・買収後の統合プロセス)を実施することにより、当該リスクの回避又は低減に努めてまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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