神島化学工業においては、建材・化成品の2部門に関係する事業を主として行っております。各事業の内容は次のとおりであります。
なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
事業の系統図は次のとおりであります。
神島化学工業は、無機化学の可能性を追求し、「顧客満足を第一に考え、より広くより深く社会に貢献する」を経営の基本方針として歩んでまいりました。
上記基本方針のもと、神島化学工業は、高品質な製品を提供し、あらゆる生産活動の基礎を支えることが使命であると認識し、常に時代の流れをとらえ高水準な技術と卓越した開発力で99.9%以上の高純度を誇る付加価値材料から窯業系建材といった高機能成形品に至るまで、さまざまな産業界のニーズを広く、深くカバーしてまいりました。
また、蓄積してきた技術を有効に活かし多角的な製品展開で、幅広く社会の要請に対応してまいります。
(2) 目標とする経営指標及び中期経営戦略
神島化学工業は「2024年4月期 決算説明資料~決算概要及び中期経営計画~」に2025年4月期から2027年4月期の3ヶ年の中期経営計画を記載しております。
中期経営計画の経営戦略は以下のとおりです。
(基本方針)
・ 環境対策等の社会課題へ対応することによって持続的成長モデルを構築し、社会貢献と利益拡大を両立
・ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
(基本戦略)
① 建材と化成品のハイブリッド技術による排ガスCO2の固定化と資源循環型製品の提供
② マグネシウム事業の大型設備投資効果を発揮し、環境や健康分野への展開強化
③ オンリーワン/セラミックス製品の光学系デバイス等の新規市場開拓、並びに核融合に繋がる大出力レーザー市場における「大型レーザー結晶」の需要拡大への対応
神島化学工業を取り巻く経営環境は、地政学リスクとそれに伴う原材料コストの高止まりや超少子高齢社会による労働力不足・物流問題・市場規模の縮小などの深刻な問題を抱えております。また、2050年カーボンニュートラルに代表する気候変動リスクに対する社会的責任も高まっております。
神島化学工業建材事業においては、かかる背景のもと、住宅・非住宅ともに環境配慮型の高付加価値品の需要が期待されるサイクルと言えます。
化成品事業においては神島化学工業のマグネシウム、セラミックスともに、ゼロエミッションエネルギーや健康志向の高まりもあるなかで、前期までの大型設備投資効果による発展拡大の段階と言えます。
神島化学工業は、こういった事業を取り巻く経営環境に順応し、複合的な製品ポートフォリオにより潜在市場へのアプローチや成長市場の需要を取り込み収益の安定化及び極大化に努める所存です。そのために、以下の3点を特に重要な課題として取り組んでまいります。
建材と化成品のハイブリッド技術による自社工場の排ガスCO2及び産業廃棄資源や海水を原料として有効活用した排ガスCO2固定化製品やその技術の展開、端材回収・再利用システムの構築など「資源循環型製品やサービス」を通じ社会貢献と利益拡大の両立に努めてまいります。
物流対策においては、モーダルシフトやラストワンマイル合理化等の改善による安定化を、労働力不足の対策においては、AIやIoT技術の導入によるスマートファクトリー化での生産性の向上を課題と位置付け、サステナブルな供給網を構築します。また販売面では、環境配慮型の付加価値提案として建材事業でのプレカット対応や省施工製品・構法提案、化成品事業でのxEV用途品などの販売拡大、グリーンエネルギーや核融合発電の発展に寄与する製品展開などを通じ、持続可能な社会に適合するビジネスモデルの実現を目指します。
企業が継続的に価値を高めていくには、より多様な人材が会社の成長を支えていくことのできるよう社内環境を整備していくこと、並びに研修を含めた人材への教育、投資を拡充していくことは不可欠であります。神島化学工業は2022年度から新人事制度を開始し、ジョブ型雇用として「転勤を伴わず」地域限定で勤務することのできる職制や、年齢や管理職務にとらわれることのないプロフェッショナルコースを導入いたしました。また、当事業年度からは、雇用延長に関しまして「再雇用の上限年齢を撤廃」し、高齢者活躍の機会につなげております。これからも、神島化学工業人材および今後神島化学工業に参加くださる人材は、会社の競争優位を保つための貴重な人材資本との認識のもと、教育や研修、日々の業務などを通じて自己の能力や経験、意欲を向上できるよう取り組んでおります。
投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において神島化学工業が判断したものであります。
(1) 国内住宅産業の動向が業績に影響を与えることについて
神島化学工業の主力製品である窯業系建材の用途は住宅向けが中心であり、同業界は、少子高齢化や人口減少などの構造的な要因に拠り中長期的には減少が避けられない状況にあります。これに対して神島化学工業は、第二の事業である化成品事業の拡大に注力し、また建材事業についても非住宅分野への拡充を行う等事業ポートフォリオの多角化を図っておりますが、依然として住宅着工戸数が著しく変動した場合は、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 退職給付債務について
神島化学工業従業員の退職給付費用及び退職給付債務については、割引率や退職率、死亡率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しておりますので、これらの前提条件と実際の結果が異なった場合は、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権について
神島化学工業は、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権の取得に努め、また他社の知的財産権の調査を実施することにより事前の問題発生を回避するよう努力しております。しかし、神島化学工業が他社の知的財産を侵害する可能性は全くないとはいえず、他社より訴訟等を提起されるリスクも存在するため、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 製造物責任について
神島化学工業の主力製品である窯業系建材製品は、製品の用途は住宅向けが中心であり、神島化学工業の製品特性から製造物責任を問われるケースは少ないものと考えられ、また神島化学工業は、品質・環境マネジメントの国際規格のもとで各製品を製造しています。しかしながら、製造したすべての製品について欠陥が全くないという保証はなく、今後製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が生じた場合は、神島化学工業製品の品質に対する信頼性を損なうおそれがあり、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 法的規制について
神島化学工業は、建材事業において住宅・非住宅用不燃内外装材、化成品事業においてはマグネシウム類薬品、セラミックス製品等をそれぞれ製造、販売しており、建材事業においては建築基準法、化成品事業においては医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、食品衛生法を始めとする各種法規から規制を受けており、それに従って製造し管理を行う必要があります。また神島化学工業工場は、主に水質汚濁防止法、大気汚染防止法、騒音規制法、高圧ガス保安法、毒物及び劇物取締法の規制を受けております。これら法規等の変更あるいは予期し得ない法規等が導入され、新たな設備投資等が必要となった場合、神島化学工業の業績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(6) 人材の確保について
企業が継続的に価値を高めていくには、人材の開発・育成は不可欠であります。現時点では、優秀な人材の中途採用及び新入社員の計画的な育成により、必要な人員は確保されておりますが、さらに今後の事業拡大に向けて、優秀な人材の採用及び育成の強化を進める方針です。
しかしながら、人材確保において困難に陥り、計画どおりに必要とする優秀な人材を確保できなかった場合には、事業の円滑な運営に支障をきたす可能性及び機動的な事業拡大を行えない可能性があります。さらに、優秀な人材を確保・維持し又は育成するために費用が増加する可能性もあります。
(7) 金利変動について
神島化学工業は、金融機関からの借入れにより、事業の運転資金・設備投資資金を調達しており、今後の金融政策に伴い金利が著しく変動した場合は、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 為替変動
神島化学工業は、一部海外からの原料輸入および海外への製品輸出を実質的に外貨建で行っていますが、それらの各金額を管理することにより原則的には為替リスクはニュートラルなポジションとなっています。しかしながら、外国為替相場が著しく変動した場合には、調達及び輸出のタイミングのズレもあり、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 原材料・エネルギー価格の変動について
神島化学工業は、製品の製造過程においてLNG、LPG、電力、塗料、苛性ソーダ等を使用しており、これらの調達コストが著しく変動した場合は、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 製造拠点への自然災害の影響
神島化学工業は、日本国内に東西2製造拠点を有しており地域的な製造リスクの分散を図っており、また生産活動の中断による潜在的影響を抑制するため定期的な防災点検・設備保守を行っていますが、大規模な自然災害に被災した場合は、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 環境対応について
脱炭素社会の実現を目指す取組みが不十分である場合、神島化学工業に対する社会的信頼の喪失につながり、業績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。神島化学工業では、環境対応に向けた取り組みは、重要な経営課題の一つと認識し、「環境への対応」や「資源循環型製品」の提供ができるよう取り組んでまいります。
(12) 情報セキュリティーについて
神島化学工業は、神島化学工業事業の遂行に伴い多くの個人情報及び機密情報を保有しており、これらの取扱いについては万全の体制を整えております。しかしながら、不測の事態により情報の流出・漏洩が発生した場合には、対応費用の発生、社会的信用の低下等により、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13) アスベストによる健康障害
神島化学工業は、過去にアスベストを含有した製品を製造しており、当該製品により健康障害を受けたとする損害賠償請求訴訟等により、損害賠償金の支払いや訴訟に関する費用が発生し、それらの費用が多額となる場合には、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 固定資産の減損について
神島化学工業は、固定資産の減損に係る会計基準を適用し、資産に対する減損テストや資産評価を行っておりますが、現時点では減損損失の計上の必要性はないと考えております。
しかし、将来業績の大幅な悪化や不動産価格の下落等があった場合には減損損失が生じ、神島化学工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー