片倉コープアグリグループは、片倉コープアグリ株式会社(以下「片倉コープアグリ」という。)及び関係会社(子会社9社、関連会社3社、その他の関係会社2社)で構成されており、主な事業内容と当該事業に係る位置付けは以下の通りであります。
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〔肥料事業〕 |
片倉コープアグリ、大日本産肥株式会社(連結子会社)、株式会社アグリドック(連結子会社)及び宮古カルサイン株式会社(連結子会社)が製造・販売を行っております。 また、片倉コープアグリが全国農業協同組合連合会(その他の関係会社)から原材料を購入し、同会に製品を販売しております。 そのほか、片倉コープアグリが丸紅株式会社(その他の関係会社)から原材料を購入し、同社に製品を販売しております。 |
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〔化学品事業〕 |
片倉コープアグリ、コープ商事物流株式会社(連結子会社)及び防城天睦化工有限公司(関連会社)が製造・販売しております。PT.TAKAHA MULTICHEM INDONESIA(関連会社)が製品を販売しております。 |
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〔不動産事業〕 |
片倉コープアグリ及びコープ商事物流株式会社(連結子会社)が不動産の賃貸を行っております。 |
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〔その他事業〕 |
片倉コープアグリ及び株式会社カタクラフーズ(連結子会社)が製造・販売を行っております。 コープ商事物流株式会社(連結子会社)、コープエンジニアリング株式会社(連結子会社)及びコープ朝日興産株式会社(連結子会社)が、運送、設備の建設・補修工事等を行っております。 |
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次の通りであります。
(注)コープ商事物流株式会社とコープエンジニアリング株式会社は、2025年4月1日付にて合併し、社名をKCA L&E株式会社と致しました。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、片倉コープアグリグループが判断したものであります。
(1)経営方針
片倉コープアグリグループは、「企業活動を通して社会に貢献する」を基本理念として掲げております。片倉コープアグリグループは将来にわたって社会からの信頼を高めるべく、企業の社会的責任を最重要視し、公明正大な事業活動を通して企業価値の向上及び持続的成長、株主利益の拡大を図ることを基本方針としております。
(2)経営環境及び経営戦略等
当連結会計年度における肥料原料の国際市況は、世界的な穀物需要の増加やエネルギー価格の上昇に加え、肥料原料の主要輸出国でもある中国等の輸出量制限・抑制による供給不安の高まりや、ロシアによるウクライナ侵攻により世界的に肥料の受給逼迫への危機感が高まるなど、非常に不安定な状況です。
片倉コープアグリグループは、このような経営環境のもと2021年度を初年度とする中期経営計画(2021~2023年度)に基づき、「日本が誇る農業ソリューションカンパニー」「世界へ向けて素材の機能性を創出する肥料・化学品メーカー」へと成長するための事業基盤・収益基盤を固めるべく各施策に取り組んでまいりました。
(3)中長期的な会社の戦略及び対処すべき課題
(中期経営計画公表延期の背景及び理由)
片倉コープアグリグループは、新たに2024年4月から開始する次期中期経営計画の策定を検討してまいりましたが、その公表を延期することと致しました。
前述の通り、肥料原料の国際市況は非常に不安定な状況が継続しており、また、国内肥料マーケットの買い控えや施肥量の削減、安価肥料へのシフトによる需要低迷のトレンドは、片倉コープアグリグループの販売戦略及び事業展開に影響を及ぼしております。
これらの環境変化要因を総合的に考慮した抜本的な事業戦略の見直しを行い、持続可能な成長戦略としての新たな中期経営計画は2025年5月を目途に公表する予定です。
将来に向けた競争力の強化とステークホルダーの皆様への価値提供をさらに高めることを目指します。
(取り組みについて)
10年後の片倉コープアグリビジョン
・日本が誇る農業ソリューションカンパニーへ
・世界へ向けて素材の機能性を創出する肥料・化学品メーカーへ
ビジョン達成に向けた、事業戦略検討ワーキングチームによる主な検討課題
・事業戦略を再評価・ゼロベースで見直し、利益水準だけではなく、資本コスト・収益性を意識した持続可能な成長戦略
・肥料の工場特性に合わせた全国ベースでの生産最適化、自働化設備導入等、オペレーショナル・エクセレンスの追求(実施中)
・管理業務の集約による業務効率化と最適人員化(実施中)
・化学品事業を中心とした、投資による既存事業の深耕と新規事業分野の開拓、シナジーや業容・販売強化の視点から企業価値向上に資するM&A案件の検討
・カーボンニュートラルへの取り組み
・グループ関係会社のシナジー効果向上の追求
(今後の事業戦略)
肥料事業においては、片倉コープアグリグループの製品・技術を通じて日本農業へ貢献することが「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現に繋がると考えております。
片倉コープアグリは「2030年にはプラスチックを使用した被覆肥料に頼らない農業に。」を理想に掲げ、これからの時代にマッチした肥料製品ラインナップを充実させ、利便性の向上と自然環境への負荷軽減に向けてさらに努力するとともに、引き続き以下の施策への取り組みを進めてまいります。
・ペースト二段施肥機を用いた実証展示圃場を全国各地で展開。施肥作業軽労化に資する新規製品「高窒素ペースト」及び、ペースト施肥田植機の吐出設定を簡便化する新規アプリ「ペーストNAVI」の普及
・資源循環の取り組みとして、国内の未利用資源の活用を進め、堆肥を混合した肥料や、回収リンを原料に使用した肥料の開発・拡販
・片倉コープアグリグループの技術力を活用した植物が本来持っている収量・品質等のポテンシャルを引き出し、化学農薬使用回数低減に資するバイオスティミュラント資材の普及
・肥料袋の一部をリサイクル樹脂へ置き換えた環境負荷低減への取り組み
化学品事業においては、引き続き以下の施策への取り組みを進めてまいります。
化粧品原料
・天然素材に醗酵技術や特殊抽出技術を用いて開発した”美と健康”を追求した高付加価値素材の提供
・農業副産物を利用したアップサイクル原料の拡販
・サステナブルな化粧品開発・生産を目的としたグローバル認証であるCOSMOS認証の取得に向けた取り組み
無機素材
・2030年の欧州環境規制を見据えたバリア機能を有する食品包装フィルム用合成マイカの本格的展開
・海洋汚染が問題視されているマイクロプラスチックの代替品となる化粧品用合成マイカの拡販
化成品
・HALAL認証及びKOSHER認証を活用した工業用リン酸の中国、台湾、インドネシア等への海外展開及び新規顧客開拓
不動産事業においては、現状の賃貸物件による安定的収益の確保、渋谷駅前に有する土地については、新たに店舗・事務所用途の建物を建設し賃貸事業を行うべく2025年竣工を目指してまいります。
その他事業においては、中国等で試験を進めている新たな栽培技術について、更なる現地実証を通じて商業化の可能性を検討してまいります。
(資本政策の基本的な方針)
片倉コープアグリグループは、持続的な成長と企業価値の向上を図るため、資本効率の向上と財務健全性とのバランスを確保することを資本政策の基本方針と致します。株主資本当期純利益率(ROE)を資本効率向上の重要な指標ととらえ、新規事業分野への投資、付加価値の高い製品の開発、効率的な生産・販売体制の構築を追求し、連結当期純
利益の増大を図り、株主資本当期純利益率(ROE)の向上を図ってまいります。また、株主に対する利益還元を経営の重要政策と位置づけ、安定的かつ継続的に業績に見合った成果の配当を行うことを基本とし、引き続き配当性向50%を目標と致します。なお、特殊要因がある場合にはこれを考慮して配当金額を決定することがあります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において片倉コープアグリグループが判断したものであります。
(1)事業に関するリスク
① 国内の農業環境の変化によるリスク
片倉コープアグリグループの主力事業である肥料事業は、政府の農業政策とそれによる国内農業の変化により大きな影響を受けます。人口減による農産物消費量の減少、農産物輸入の拡大、農業者の高齢化や都市化による耕地面積の減少等を要因に、農産物生産の減少に伴う肥料需要の減少が顕在化した場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
また、農業資材費低減、減肥政策等の農業経営の見直しも、肥料需要の減少に繋がると予想され、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
② 肥料流通の変化によるリスク
肥料の国内流通は、全国農業協同組合連合会他の系統組織が大きなシェアを占めており、片倉コープアグリグループも肥料販売の大半を系統組織に依存しておりますが、何らかの理由で系統の流通シェアが大きく減少した場合や流通が困難になった場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
③ 販売における与信リスク
片倉コープアグリグループは販売の大半を系統組織に依存しており、その与信リスクは些少でありますが、その他一般の販売先向けは一定程度の与信リスクを負担しているため、与信管理規程によるリスク管理を行っておりますが、販売先の経営状況によっては、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
④ 肥料市場における競争激化によるリスク
肥料の国内市場において、需要の減少に伴うメーカー間の競争が激化し販売価格が低下した場合、業界の統合再編により他社の競争力が片倉コープアグリグループを上回る状況になった場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 工場操業停止によるリスク
片倉コープアグリグループは全国21カ所に工場を有しております。組織的な労働安全衛生体制及び保安防災管理体制の構築・運用並びに設備の保全・保安等の対応策により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでおります。しかしながら、重篤な労働災害や重大な災害・事故等完全に防止することはできないため、それらのリスクが顕在化し、一時的又は長期にわたる工場操業停止により片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 原料事情によるリスク
主要原料の多くを海外に依存している肥料事業及び化学品事業の一部品目において、原料市況、運賃市況、外国為替市況、エネルギー市況、社会不安(戦争、テロ、感染症、地政学的リスク等)等によっては、原料の価格高騰や調達の難航、供給不足が予想され、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 原料及び製品在庫に関するリスク
肥料事業の一部品目においては原価に占める原材料費の割合が高いため、原料市況が大きく下落した場合、安定供給のため保有している原料及び製品在庫が片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 飼料の需要及び市況に関するリスク
国内の畜産物の需要減により配合飼料が減産もしくは生産停止となった場合、また、国内外の飼料原料の市況の変動により代替原料の使用が増加した場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 化粧品原料及び化粧品凍結乾燥品に関するリスク
化粧品原料及び化粧品凍結乾燥品に関する安全性については細心の注意を払っておりますが、片倉コープアグリグループの製品に起因する予期せぬ副作用等が発生した場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 食品・農産物に関するリスク
片倉コープアグリグループが取り扱う食品・農産物については、その安全性を確保すべくトレーサビリティを重要視しておりますが、何らかの理由で食品衛生法等関連法規上の問題が発生した場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 海外展開におけるリスク
片倉コープアグリグループは海外市場への展開を図っております。今後、海外展開に伴い、現地における地政学的問題、法規制、労働環境や習慣等に起因する予測不可能な事態の発生、社会的又は政治的混乱等が発生した場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
(2)法的規制、研究開発、訴訟、自然災害その他に関するリスク
① 法的規制に関するリスク
肥料事業、化学品事業、その他片倉コープアグリグループが行う事業は、肥料の品質の確保等に関する法律、農薬取締法、飼料安全法、食品衛生法等を始めとした様々な関連法規によって規制されており、片倉コープアグリグループはこれら法規の遵守を徹底すべく細心の注意を払っております。
しかし、過失や事故等により法規違反を犯す可能性は否定できず、違反を起こしたことで、片倉コープアグリグループの事業活動を制限する何らかの行政命令や罰金、それに起因する損害賠償の請求等があった場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
また、何らかの環境変化のため、予期せぬ法的規制の変更や新設により、既存の事業活動が制限を受ける場合、既存の原料の使用ができなくなる場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
② 研究開発に関するリスク
片倉コープアグリグループは、製品の品質向上、技術水準の維持に加え、新商材の開発のために研究開発活動を行っておりますが、何らかの理由で商材の開発を断念する場合、開発した商材の上市ができなかった場合、研究開発コストの回収ができず、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
③ 知的財産権に関するリスク
片倉コープアグリグループは特許権等の知的財産権の管理には細心の注意を払っておりますが、片倉コープアグリグループの保有する知的財産権が第三者によって侵害され利益を遺失した場合、第三者の保有する知的財産権を侵害し損害賠償を請求された場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
④ 訴訟に関するリスク
片倉コープアグリグループは事業遂行にあたり、コンプライアンスを最重要事項に位置づけ、企業活動を行っておりますが、各種関連法規違反の有無に係わらず、製造物責任、知的財産権、環境問題等の問題において訴訟を提起される可能性があります。訴訟が提起された場合は、その結果の如何に係わらず企業イメージや顧客信頼度の毀損、あるいは損害賠償負担等により、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 保有資産に関するリスク
片倉コープアグリグループの保有する土地・建物や有価証券等の資産価値が下落することで、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 退職給付に関するリスク
片倉コープアグリの年金資産の運用にあたっては、社内に設置した退職給付信託・年金信託財産運用委員会で許容できるリスクの範囲内で常に年金資産の極大化に努めております。しかしながら、証券市場の低迷等により年金資産が減少した場合、退職給付費用が増加し、年金資産の積み増し等が必要となることがあります。また、退職給付債務の割引率や昇給率等が、実際の数値と異なる場合、退職給付債務の金額に変動が生じる可能性があります。これらの場合には、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 天候・自然災害に関するリスク
主要事業である肥料事業が農業に依存することから、台風、大風、大雪、大雨、旱魃、日照不足等の異常気象や悪天候に加え、大規模自然災害やそれに伴う農地や環境被害による影響を受ける可能性があります。
また、生産設備に対する減災に向け、自主防災組織の結成や環境保安査察による定期的な設備点検を実施するほか、片倉コープアグリグループとして可能なバックアップ体制を構築しておりますが、地震等の大規模自然災害による被害を受け減産や生産停止した場合、コンピューターシステムへの被害等が起こった場合等、被害の程度によっては、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 人材の確保に関するリスク
片倉コープアグリグループの将来の業績を支えるのは有能な人材であると認識しており、新卒採用の強化や中途採用を実施しているほか、2023年4月にはエリア総合職及び専門職コースを導入する等、現状に即した人事制度となるよう定期的に制度の見直しを行っております。労働市場の変化により、有能な人材の採用や育成ができない場合、有能な人材が流出した場合、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 感染症に関するリスク
片倉コープアグリグループは、感染症への対策として、WEB会議システムの活用や在宅勤務及び時差出勤等、必要に応じて安全対策を実施しております。しかし、感染症拡大が長期化した場合、片倉コープアグリグループや主要取引先における納品の遅延や原料調達への影響等により、片倉コープアグリグループの業績・財務に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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