トクヤマ(4043)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


トクヤマ(4043)の株価チャート トクヤマ(4043)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】トクヤマおよびトクヤマの関係会社(トクヤマ、子会社55社および関連会社33社(2026年3月31日現在)により構成)においては、化成品、セメント、電子先端材料、ライフサイエンス、環境事業の5つの報告セグメントでの事業を主として行っております。各セグメントにおけるトクヤマおよび関係会社の位置付け等は次のとおりです。なお、次の5つのセグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一です。 <化成品セグメント>化成品セグメントにおいては、苛性ソーダ、ソーダ灰、塩化カルシウム、重炭酸ナトリウム、珪酸ソーダ、水素、塩化ビニルモノマー、塩化ビニル樹脂、酸化プロピレン、塩素系溶剤等を製造・販売しております。≪主な関係会社≫(製造販売)サン・アロー化成㈱(販売)㈱トクヤマソーダ販売 <セメントセグメント>セメントセグメントにおいては、セメント、生コンクリート、セメント系固化材等の製造・販売および資源リサイクルを行っております。≪主な関係会社≫(製造販売)広島トクヤマ生コン㈱、Tokuyama Nouvelle Calédonie S.A.、東京トクヤマコンクリート㈱、西部徳山生コンクリート㈱、川崎徳山生コンクリート㈱、九州徳山生コンクリート㈱、中国生コンクリート㈱、㈱しろかわ、㈱トクヤマエムテック、山陽徳山生コンクリート㈱、山口エコテック㈱(販売)トクヤマ通商㈱ <電子先端材料セグメント>電子先端材料セグメントにおいては、多結晶シリコン、乾式シリカ、四塩化珪素、窒化アルミニウム、電子工業用高純度イソプロピルアルコール、フォトレジスト用現像液、工業用イソプロピルアルコール等を製造・販売しております。≪主な関係会社≫(製造販売)TOKUYAMA VIETNAM CO., LTD.、徳山化工(浙江)有限公司、台湾徳亞瑪股份有限公司、Tokuyama Singapore Pte. Ltd.、台塑德山精密化學股份有限公司、STAC Co., Ltd.、TDパワーマテリアル㈱、韓徳化学㈱(販売)㈱トクヤマソーダ販売 <ライフサイエンスセグメント>ライフサイエンスセグメントにおいては、医療診断システム、体外診断用医薬品、体外診断用医薬品材料、歯科器材、医薬品原薬・中間体、プラスチックレンズ関連材料、微多孔質フィルム等を製造・販売しております。≪主な関係会社≫(製造販売)㈱エイアンドティー、㈱MBLマテリアルズ、㈱医学生物学研究所、MBL Shenzhen Biotech Co., Ltd.、㈱トクヤマデンタル(販売)愛研徳医療器械貿易(上海)有限公司、MBL Beijing Biotech Co., Ltd.、Tokuyama Dental Italy S.r.l.、Tokuyama Dental Deutschland GmbH、Tokuyama Dental America Inc. <環境事業セグメント>環境事業セグメントにおいては、イオン交換膜等を製造・販売および廃石膏ボードリサイクルを行っております。≪主な関係会社≫(製造販売)㈱トクヤマ・チヨダジプサム、㈱アストム、㈱エクセルシャノン <その他>報告セグメントに含まれないその他の事業としては、海外でのトクヤマグループの製品販売、運送業、不動産管理業等を行っております。≪主な関係会社≫トミテック㈱、Tokuyama Singapore Pte. Ltd.、徳玖山国際貿易(上海)有限公司、Tokuyama Korea Co., Ltd.、徳玖山(上海)管理有限公司、周南システム産業㈱、トクヤマ海陸運送㈱、共栄石油㈱、周南バルクターミナル㈱、德山台灣股份有限公司、㈱ASM、OCI Tokuyama Semiconductor Materials Sdn. Bhd.、クアーズテック徳山㈱、徳山ポリプロ㈱、西日本レジコート㈱、フィガロ技研㈱ 〔事業系統図〕以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営理念および中長期的な会社の経営戦略トクヤマグループは、社会全体の大きな変革の中で、直面する事業環境にあわせて、トクヤマの経営理念としての存在意義を「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」と定義しました。持続可能な社会に貢献するために環境と調和して事業を継続させ、顧客と共に未来を創造することのできるトクヤマでありたいとの思いを込めています。そして、存在意義に基づいた経営方針として、以下のありたい姿を策定しています。  ①マーケティングと研究開発から始める価値創造型企業 ②独自の強みを磨き、活かし、新領域に挑み続ける企業 ③社員と家族が健康で自分の仕事と会社に誇りを持てる企業 ④世界中の地域・社会の人々との繋がりを大切にする企業 なお中期経営計画2030(2026年5月29日公表)にて、①は「顧客起点のマーケティングから始める価値創造型企業」に改めております。 (2)対処すべき課題とその対応トクヤマは、中長期的なトクヤマの経営戦略として2021年2月25日に中期経営計画2025を策定し、3項目の重点課題を設定しました。当連結会計年度における課題の対応及び進捗等は以下のとおりです。 1.事業ポートフォリオの転換 成長事業を「電子」「健康」「環境」と位置付け、当連結会計年度においても重点的に投資を行うとともに、中国における不採算事業の撤退(微多孔質フィルムの製造販売事業)と既存事業の見直し(セメント事業)を進めました。 「電子」分野では、マレーシアにおいて韓国OCIグループと半導体用多結晶シリコンの半製品の製造販売を行うことを目的にOCI Tokuyama Semiconductor Materials Sdn. Bhd.を設立しました。ベトナムに建設中の製造販売拠点と連携することで、半導体用多結晶シリコンの生産・供給体制の構築を進めてまいります。 「健康」分野では、体外診断用医薬品事業および体外診断用医薬品材料事業を取得しました。この事業取得により体外診断分野、さらには生化学分野への展開に向けた足がかりを築くことができました。また、株式会社トクヤマデンタルが開発した歯科充填用コンポジットレジン「オムニクロマ®」は、「構造色を活用した歯科用修復材料」としての功績が認められ、全国発明表彰において「特許庁長官賞」を受賞するなど、技術力に強みを有しています。これらの優位性を生かし、健康分野のさらなる強化・事業領域の拡大に努めてまいります。 「環境」分野では、太陽光パネルリサイクルの取り組みとして、「使用済太陽光パネル資源循環推進・北海道コンソーシアム」に参画し、低温熱分解リサイクル技術の事業化を進めています。これらの技術は、一般社団法人太陽光発電協会の「リサイクル事業特別賞」をはじめ、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募において採択されるなど外部機関より高い評価を得ています。急速に普及した太陽光パネルは、今後、廃棄やリサイクルが大きな課題になると予想されており、トクヤマはこれらの課題解決に向けた取り組みを引き続き強化してまいります。 水素関連の事業化に向けては、「札幌市水素・再生可能エネルギー推進協議会」に加入するとともに、水素化マグネシウムの用途開拓をめざす「株式会社H2ほっかいどう」に資本参加しました。トクヤマは、水素の利活用を積極的に推進し、環境負荷の低減に貢献してまいります。 海外展開を加速させるため、当連結会計年度にインド現地法人Tokuyama India Private Limitedを設立しました。同社の設立により、経済成長が期待されるインド市場で「電子」「健康」「環境」領域に関するマーケティングや製品販売を積極的に進め、企業価値のさらなる向上を目指します。 一方、中国における微多孔質フィルムの製造販売事業においては、2026年2月に撤退を完了しました。さらに、事業ポートフォリオの最適化を図るため、セメント・固化材の国内販売事業および一部連結子会社株式の譲渡に伴う完全子会社の設立と会社分割(簡易吸収分割)を実施し、当該完全子会社株式を太平洋セメント株式会社へ2026年10月1日付(予定)で譲渡することを決定しました。また、セメント・固化材の製造事業については2028年度を目途に停止する検討に着手しました。これらの事業再編等により、構造改革と体質転換を一段と加速させ、競争力の強化と成長事業への資源配分を進めてまいります。 2.地球温暖化防止への貢献 トクヤマグループは「2050年度カーボンニュートラル達成」を長期目標として掲げ、原燃料の脱炭素化、環境配慮型製品の開発・実装、水素・アンモニアなど次世代エネルギーに関する技術開発および事業化の検討を継続的に進めております。また、徳山製造所を中心とした生産プロセスの改善や、国内外でのバイオマス燃料の開発・利活用を通じて、温室効果ガス(GHG)排出量削減の取り組みを強化しております。 トクヤマは2030年度にGHG排出量(Scope1、2)を2019年度比で30%削減する目標を掲げており、サプライチェーン全体においても、Scope3のうち主要な排出源であるカテゴリー1、3、4を対象に、2030年度までに10%削減(2022年度比)を目指しております。また、中期経営計画2030(2026年5月29日公表)にて新たに2035年度排出量削減目標として、2019年度比60%の削減を設定しました。 当連結会計年度においては、燃料アンモニアの事業性検討を実施したほか、バイオマス混焼のための設備を改造し、運転を開始しました。また、カレット製造における燃料転換については2027年度に完了、運転を開始する予定です。 なお、今後のGHG排出量削減目標および具体的な施策については、セメント・固化材の国内販売事業および一部連結子会社株式の譲渡、さらに2028年度のセメント・固化材の製造停止を視野に入れ、事業ポートフォリオの変化を踏まえた精査と見直しを行っております。引き続き、環境負荷低減と持続的な企業価値向上の両立を目指し、取り組みを着実に進展させてまいります。 3.CSR経営の推進 トクヤマグループは、社会に必要とされる企業であり続けるために企業価値を追求し、サステナブルな社会の実現に向けて活動しています。その実現に向けて、CSR(サステナビリティ)経営に関わる社会的な課題を抽出しマテリアリティ(CSRの重要課題)として、以下の10項目を特定し各課題の解決に取り組んでいます。 ①地球温暖化防止への貢献 ②環境保全 ③無事故・無災害 ④社会課題解決型製品・技術の開発 ⑤化学品管理・製品安全の強化 ⑥地域社会との共存、連携、貢献 ⑦CSR調達の推進 ⑧人材育成 ⑨多様性(ダイバーシティ)と働きがいの重視 ⑩心と体の健康推進 当連結会計年度において、トクヤマは経済産業省が選定する「健康経営優良法人(大規模法人部門)ホワイト500」に5年連続で認定されました。従業員とその家族の心と体の健康づくりと働きやすい職場づくりを実現するために、経営トップである社長が健康経営統括責任者を務めています。今後も適切な職場環境を築くことで、生産性の向上などの組織の活性化を図り、事業を通じた持続可能な社会の発展に貢献してまいります。 なお、マテリアリティは中期経営計画2030(2026年5月29日公表)にあわせて、以下の6項目に刷新しました。トクヤマの存在意義に定めるありたい姿の実現を推進してまいります。 ①事業ポートフォリオの変革 ②顧客との創発による事業・製品創出 ③オペレーショナル・エクセレンスの追求 ④地球環境問題への責任と挑戦 ⑤ガバナンス&レジリエンスの強化 ⑥人的資本の活用  また、トクヤマグループはESG投資指数「FTSE Blossom Japan Index」および「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」に引き続き選定されたことに加え、環境情報開示システムを運営する非営利団体のCDPが実施した2024年度の「サプライヤーエンゲージメント評価」において、最高評価にあたる「サプライヤーエンゲージメントリーダー」に初選定されました。これらの選定は、トクヤマグループのESGへの着実な施策が評価されているものと捉え、引き続き社会から求められるESGへの取り組みを進めてまいります。 (3)中期経営計画2025 達成目標最終年度における達成目標は以下のとおりです。指標2025年度(実績)2025年度(計画)  達成に向けたポイント売上高3,494億円4,000億円半導体市場は先端分野を中心に拡大傾向も、計画に対して遅れ。化学品・セメントは国内需要が縮小営業利益370億円450億円売上高の減少および人件費、研究開発費、ITコスト等の増加成長事業の売上高成長率(CAGR)(注)9.6%10%以上事業ポートフォリオ転換を進めるもわずかに未達ROE8.2%11%以上親会社株主に帰属する当期純利益の減少 (注)成長事業の売上高成長率(CAGR)は、中期経営計画2025期間中の事業再編を考慮の上、算出しています。 (4)トクヤマの価値創造プロセス「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」という存在意義のもと、様々な社会課題の中から私たちの強みを活かせる領域を「電子」「健康」「環境」に特定し、これら3分野を新たな成長市場と位置づけています。100年超の歴史の中で培った特有技術や価値観を共有する人材、ステークホルダーとの関係といった経営資源を活かしつつ「ありたい姿」に向けた変革を行います。そしてこれらの成長市場に向け、他社にない価値を提供するソリューション型のビジネスを展開していくことで、持続可能な未来の実現に寄与します。この取り組みの流れを価値創造プロセスとして示します。なお、詳細につきましてはトクヤマウェブサイトに掲載の統合報告書をご参照ください。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載します。ただし、以下に記載した事項がトクヤマグループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載事項以外にも投資家の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスクが存在するものと考えられます。リスク選出のプロセスは、前項の「サステナビリティに関する考え方及び取組」内の「(1)サステナビリティに関する考え方 ③ リスク管理」をご参照ください。 なお、記載している事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。リスクの項目リスクの内容リスクに対する対応策自然災害地震、津波、天変地異、異常気象(台風、高潮、豪雨、他)による生産設備や調達・製品販売に係る物流への影響を完全に予防または軽減できる保証はありません。また、生産量の著しい低下や、最悪の場合には長期間生産停止を余儀なくされる場合もあり、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。事業継続マネジメントを構築し、大規模地震を想定したBCP訓練や安否確認訓練を実施しています。合わせて、地域・行政と一体となった訓練を実施して、課題発見と対応力の強化を図っています。事故・故障生産設備における火災・爆発・漏洩、設備・機械の損傷・故障の発生や、船舶・鉄道事故等による原燃料調達の遅延により、生産活動に重大な支障を生じた場合、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。また、負傷者等人的被害、環境・近隣地域への影響が生じる可能性があります。生産活動の中断による悪影響を最小限に抑えるために、日常的および定期的な設備保全を実施しています。加えて、災害対策に関する規程を策定し、グループ会社と一体となって防災に取り組んでいます。感染症パンデミックトクヤマグループにおいては、新型コロナウイルス等の重大な感染症が拡大した場合、業務の一部または全部が停止する事態が生じ、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。従業員・顧客等の安全を確保し、トクヤマの事業活動への影響を最小限に抑えるため、感染症危機管理基準に則り、感染症危機対策本部(本部長:社長執行役員)を設置し情報共有と対策を検討します。なお、感染症は、感染力・毒性の強弱により影響度・リスク度が変化するため、危機レベルに応じた適切な対応を実施していきます。カントリーリスクトクヤマグループの製品は、日本、米国、アジア、欧州等に販売されており、各国の経済状況及び市場・業界の構造変化が、トクヤマグループの製品販売に大きな影響を与える可能性があります。加えて、テロ・戦争その他要因による社会的混乱やその長期化等のリスクが発生した場合は、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。トクヤマグループは経済環境の変動に強く、持続的に成長する強靭な事業体質に転換すべく、生産性の向上や高品質を目指しながら、コスト削減を推進しています。加えて、顧客動向、当該国・エリアにおける政治的・社会的状況、事業環境を常に注視して適切な対応を取っていきます。情報セキュリティ・ITリスクサイバー攻撃やシステム設備・機器の故障、IT導入・改変時の障害等により、トクヤマグループが利用するシステムで障害が発生した場合、生産、販売、研究開発、調達、会計等、ITに依存するビジネスプロセスが停止し、トクヤマグループの事業継続に重大な影響が生じる可能性が存在します。また、研究開発等を通じて得た新技術やノウハウ、情報等が、外部に漏洩した場合、社会的信頼の失墜を招くとともに、研究開発等に投下したコストが回収できない可能性があり、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。トクヤマグループでは、基幹システムのサーバーをセキュリティの高いデータセンターに設置し、運用しています。加えて、定期的にデータのバックアップを取得し、万が一の時のリスク分散を行っています。また、グループ内で推進体制整備、教育等を実施し、機密情報や個人情報の管理の徹底を図り、情報セキュリティの保護強化に努めています。さらに、サイバー攻撃による電子データの漏えいやITシステムの停止等の不具合が生じるリスクの低減に向け、サイバーセキュリティに係る専担組織を中心に、サイバー攻撃の早期検知・早期対処、IT導入・改変時のリスクアセスメント、従事者教育など、平時・有事のサイバーセキュリティ管理体制の強化に取り組んでいます。 リスクの項目リスクの内容リスクに対する対応策脱炭素社会への対応リスクトクヤマグループは、石炭火力発電所を有し、資源・エネルギーを大量に使用して様々な事業を営んでいます。脱炭素社会への移行が進展する中で、カーボンプライシングの導入・拡大やエネルギー需給構造の変化に伴うエネルギー調達コストの増加、さらには非化石エネルギーへの転換や低カーボンフットプリント(CFP)原料の調達に伴うコストの増加が、トクヤマグループの業績および財務内容に影響を与える可能性があります。また、顧客における環境価値重視の姿勢やグリーン調達志向の高まりにより、脱炭素対応の遅れた製品・サービスが選好されなくなるリスクが存在します。加えて、ESGなどの非財務情報に対する評価や風評等、トクヤマグループの資金調達や企業価値に影響を及ぼす可能性があります。トクヤマグループは、中期経営計画2025において「地球温暖化防止への貢献」を重点課題の一つと位置付け、「2050年度カーボンニュートラル達成」を目標として掲げています。この実現に向け、原燃料の脱炭素化、環境貢献製品の開発・実装を進めるとともに、水素やアンモニア等の次世代エネルギーに関する検討を継続し、将来的な事業化の可能性を追求しています。また、徳山製造所を中心としたプロセス改善によるエネルギー使用効率の向上や、国内外における低炭素燃料・原料の調達・利活用に取り組むことで、GHG排出量(Scope1、2)については2030年度に2019年度比30%削減の実現を目指しています。さらに、環境対策委員会の下で当該リスクに対応するワーキンググループを設置し、国内外の政策動向、規制環境、市場・技術動向を継続的に把握するとともに、脱炭素社会への移行を踏まえた事業戦略や投資の在り方について経営への提言を行っています。市場リスク市場ニーズの変化、マーケティングの失敗・不足、新規競合の出現、開発の失敗・陳腐化、急速な技術革新への対応遅れ、海外展開の遅れ等によりトクヤマグループの製品の競争力が失われた場合、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。トクヤマグループの製品に係る市場調査は継続的に実施するとともに、顧客との情報交換および関係強化を図り、市場変動のリスクに対応できる事業計画の立案と精査を進めていきます。 人的資本に対するリスク日本国内においては少子高齢化が進み労働力人口が減少すると見込まれることから、将来的に生産活動に必要な人材の確保が困難になる可能性が存在します。その場合、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。加えて、先端材料の研究開発に係る人材、DXやサイバーセキュリティ対策を推進する人材の確保が困難になる可能性があり、その場合、トクヤマの考える成長戦略を達成することが困難となり、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。計画的な定期採用に加え、高度専門職を確保する仕組みとしてジョブ型雇用制度なども導入し、積極的な経験者採用を実施しています。また、DXを推進して省人化・省力化を進め、得られた人員余力を事業ポートフォリオ変革の要員として仕向けてまいります。さらに、仕事と育児の両立支援制度をはじめとするワークライフバランスの支援制度を充実させ、働きやすさと働きがいを追求し、必要な人材の確保に努めています。ガバナンスリスク有事に際し、情報が適切に経営層に伝えられない場合、経営判断が遅れたり、適切な開示ができないリスクがあります。ガバナンスに関する開示が不十分な場合、透明性や説明責任が損なわれ企業価値が棄損されるリスクがあります。コーポレート・ガバナンスが適切に機能しない場合、株主・顧客などステークホルダーの信頼を損ね、事業継続が困難になる可能性が存在します。サクセッションプランが不足すると、次世代リーダーの確保・育成に支障をきたし、将来的な経営の質の低下を招く可能性があります。トクヤマでは、コーポレートガバナンス・ポリシーを定め、意思決定の迅速化と責任の明確化、取締役会の独立性整備と監督機能の強化、株主の皆様の権利・平等性の尊重、各種ステークホルダーとの適切な協業、適切な情報開示と透明性の確立、および株主の皆様との建設的な対話などを実施しています。特に取締役会の機能強化については、毎年第三者機関による実効性評価を行い実効性の向上に努めています。内部統制システム整備については基本方針を定め、内部統制を強化して有事の発生防止に努める一方、発生した際に適切な対応が取れるよう体制を整備しています。取締役、執行役員、その他役員待遇の者に関する人事・報酬については、指名・報酬委員会を設置して透明性・客観性を確保しています。 リスクの項目リスクの内容リスクに対する対応策財務リスクトクヤマグループは、金融機関からの借り入れや社債発行により事業運営に必要な資金を調達しています。金融環境の変化や外部格付の状況により、借入や社債発行が適時に適切な期間で実施できない場合、トクヤマグループの資金調達に大きな影響を及ぼす可能性が存在します。また、金利等の市場環境の変化により、資金調達コストが増加し、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。加えて、トクヤマグループは、外貨建ての製品輸出および原燃料等の輸入を行っており、為替相場の変動がトクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。また、連結財務諸表の作成において海外連結子会社の財務諸表の円換算額に影響を及ぼす可能性が存在します。金利等の市場環境の変化に備え、原則、固定金利での契約もしくは金利スワップによる固定化等のヘッジ取引によりリスクを軽減する措置を講じています。また、不測の事態に備えて流動性資金確保のためコミットメントラインの設定を必要に応じて実施するとともに、ESGの観点に配慮したサステナブルな事業運営に努めています。為替変動に対しては外貨建て資産と負債の均衡化による為替エクスポージャー管理や為替予約等のヘッジ取引によりリスクを軽減する措置を講じています。ステークホルダー対応リスク時期・内容において情報開示が不適切だった場合、企業価値が棄損される可能性があります。特に、悪質・重大な場合は、上場廃止に至る可能性もあります。トクヤマに対し悪意ある批判・中傷を受けたり、マスコミやソーシャルメディアを通じ風評を広められることにより、予期せぬ企業価値の棄損が発生する可能性があります。コーポレートガバナンス・ポリシーにおいて「適切な情報開示と透明性の確保」について定め、情報開示に関する基本方針と併せてこれらに基づき情報の適時開示の体制整備および情報開示の充実に努めています。有事の際には、必要に応じて第三者委員会を設置するなど適切な措置をとる体制を整備しています。保安・労働安全衛生上のリスクトクヤマグループは、高圧ガス、危険物等の生産、取り扱い、貯蔵、販売を行っており、漏洩や不適切な取り扱いによる火災や爆発、有害化学物質へのばく露による健康被害が発生する可能性があります。また、生産や保全活動、企業活動において、高所作業での転落、機械による切断や挟まれ事故などの労働災害、従業員の健康障害および精神障害が発生する可能性もあります。さらに、生産設備は導入後、相当期間が経過したものも多く、設備の老朽化により長期間にわたり生産設備が停止する可能性もあります。これらの要因により生産停止、生産性の低下、損害賠償が発生した場合、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性があります。トクヤマグループは、安全を常に最優先し、保安防災、労働安全衛生を推進しています。重点実施項目として、保安管理レベルの向上(事故災害防止対策の強化、危険感受性の向上、スマート保安の推進)、危険源の特定およびリスクアセスメントの進化によるリスクの低減、設備管理の推進(日常的なメンテナンス、定期メンテナンス)、心とからだの健康づくりの推進を行い、安全・安定稼働出来るよう努めています。事業リスクトクヤマグループは、生産に必要な原燃料を全世界から調達しており、一部の製品においては調達先が限られる特殊な原料、資材等を使用しています。市況の高騰や資源ナショナリズム等による原燃料等の供給の逼迫、納期の遅延等が発生する場合、トクヤマグループの生産活動に大きな支障をきたす可能性が存在し、また、製造コストが急激に上昇する場合、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。加えて、トクヤマグループが展開する各事業においては、競合他社が全世界に存在します。安価な競合品が市場に流入したり、あるいは予期せぬ事情により競合他社との間で価格競争が発生し、その期間が長期化した場合、トクヤマグループの収益性を低下させ、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。トクヤマグループは、顧客に対して安定的かつ継続的に製品供給を果たすため、品質、価格等の競争優位性の維持が重要と考えています。このため、原燃料の調達においては、中長期契約およびスポット市場での購入等を組み合わせて、長期的、安定的、かつ安価な調達を可能にするよう取り組んでいます。併せて、複数調達先の確保や、代替原料・資材調達の検討を進めています。 リスクの項目リスクの内容リスクに対する対応策製品安全・品質リスク製品の設計や製造過程での欠陥や不具合、不適切な表示・偽装表示により製品の安全性が損なわれ、顧客および最終消費者に危害を及ぼす可能性があります。また、トクヤマグループは国内外に広く製品を販売しており、国内外の規制や法令を遵守していない場合、販売停止となる可能性があります。これらの要因により、製造物責任(PL)問題や法規制違反による販売停止が発生した場合、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性があります。顧客や消費者の満足・安心を叶える製品・サービスの提供、法規制遵守を確実に行うため、ISO9001などの品質管理規格に基づく品質マネジメントシステムを整備し、徹底した品質管理、製品審査、表示審査、化学品管理・製品含有化学物質管理に取り組んでいます。また、製造物責任賠償保険に加入し、万一の事故に備えています。物流リスクトクヤマグループの原燃料や製品は船舶、トラック、鉄道および航空にて輸送しています。これら貨物の輸送中の振動・衝撃に伴う損傷事故や輸送手段の事故による火災や貨物等の漏洩リスクがあります。特に輸送手段の事故による漏洩は近隣地域における負傷者等の人的被害・陸上や海上の環境への影響を及ぼす可能性があります。また、輸送や取扱いの過程において、製品の品質不良や包装不備、誤納品等に起因する物流品質管理上のクレームや異常が発生するリスクがあり、顧客からの信頼低下や対応コストの増加につながる可能性があります。さらに、倉庫での製品保管中における火災は製品販売に大きく影響を与える可能性があります。これらの重大な環境事故や事象ならびに物流品質上の問題が発生した場合は、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性があります。貨物の輸送中の事故に対し、その影響を最小限に抑えるために事故対策訓練を定期的に行うとともに、輸送を担う物流会社とは定期的な安全会議等を行い、課題の発見と対応力の強化を図っています。また、輸送時のリスクを低減するために、輸送ルートの見直しを行い安全性を確保するとともに、同業他社や外部機関と連携して、緊急時の相互応援体制の構築や対応資機材の整備などの安全対策の強化を推進しています。さらに、物流品質管理上のクレームや異常への対応として、品質管理システムを活用した一元的な管理を行うとともに、物流ガイドラインの展開を通じて関係部門および委託先への周知徹底を図っています。また、輸送業者や物流拠点に対する監査の実施や、適切な情報伝達および教育を通じて、物流品質の維持・向上を図っています。 環境リスクトクヤマグループは、原料調達から製品の製造、流通、販売、廃棄、リサイクルの各過程において、環境事故や取り扱いの不備による有害汚染物質流出、土壌地下水汚染、地域住民からの騒音・臭気等クレーム、廃棄物の不法投棄・違法処理といった環境や生物多様性に対して負の影響を与えるリスクを有しています。また、水源の枯渇といった水リスクの発生により、生産量の減少など操業に影響を及ぼす可能性があります。それら、重大な環境事故や事象等が発生した場合は、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性があります。環境事故や汚染の防止のため、法規制に則った管理に加え、自主規制値による管理、定期的なモニタリング、機器校正などを行っています。また、水資源の維持のため新たに淡水使用量の目標を設定、水使用量および水質の管理、生物多様性を守るための活動を行うなど環境保全に全力をあげて取り組んでいます。サプライチェーンに対しても、社会的責任を果たし持続可能な調達を実現するためにサステナブル調達ガイドラインを制定・公表するとともにサプライヤーとのエンゲージメントに取り組んでいます。 リスクの項目リスクの内容リスクに対する対応策貿易管理上のリスクトクヤマグループの製品は米国、アジア、欧州を含む全世界へ輸出されており、外国為替および外国貿易法を中心とした輸出管理の法令を遵守する必要があります。これらの法令に適切に対応出来なかった場合には刑事罰や行政処分が下されるだけでなく、企業の信用が失墜し業績、財務内容に大きな影響を与える可能性があります。また、輸出した製品が軍事転用されると国際的な平和と安全が脅かされる可能性があり、トクヤマだけでなく国家としての国際関係のリスクにつながります。また輸入時における税務上の不備や規制対応の不備はトクヤマグループの社会的信用やブランドイメージの低下、課徴金の支払い等により、業績および財務内容に影響を与える可能性があります。外国為替および外国貿易法や輸出管理レジームなどの法令を適切に理解し遵守するため専門部署を設置のうえ、全社的な輸出管理体制の整備および高度化を推進しております。また、グループ全体の統制強化を目的として従業員役職員を対象とした定期的な安全保障貿易教育、研修および指導を継続的に実施しコンプライアンス意識の浸透と実効性の確保に努めております。さらに経済産業省より「輸出管理内部規程受理票」および「輸出者等概要・自己管理チェックリスト受理票」の発行を受け「特別一般包括許可証」の交付を受けることにより、コンプライアンスを遵守した輸出管理の徹底を図っています。加えて貿易管理委員会を定期的に開催し、輸輸出入取引におけるコンプライアンス状況の確認ならびに不備事項の是正・再発防止策の審議を行うなど、継続的な管理体制の強化に取り組んでおります。ビジネスと人権トクヤマグループは、事業活動を通じて様々なステークホルダーの人権に負の影響を引き起こしまたは助長する可能性があること、トクヤマグループの事業・製品・サービスが人権への負の影響と直接関連する可能性があることを認識しています。トクヤマグループでは、生産に必要不可欠な原燃料を全世界から調達しており、生産した製品は世界各国に販売しています。これらのサプライチェーンにおいて、人権侵害に直接あるいは間接的に関係があるとみなされた場合、取引停止、不買運動、事業縮小・撤退、企業価値毀損につながる恐れがあります。その場合、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性があります。トクヤマグループは、人権尊重をあらゆる事業活動の基本に据え、企業としての人権尊重責任を果たすため、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠した「トクヤマグループ人権方針」を2022年12月1日に制定し、全従業員にて遵守しています。人権対応等の組織横断的な取り組みについては、コンプライアンス委員会が中心となって推進しています。特に、人権に負の影響が発生しやすいとされるサプライチェーンにおいては、サステナブル調達に関するガイドラインを制定・公表し取引先への遵守を求めるとともに、セルフアセスメントシートを用いたエンゲージメントを行うなど、人権デュー・ディリジェンスの取り組みを進めています。決算・会計上のリスクトクヤマグループは、事業活動における決算や財務報告に関して、不適切な会計処理や誤った財務状況を報告することにより、投資家をはじめとするステークホルダーを誤導する可能性があることを認識しています。また、正しく税務申告が行えなかったことによる課徴金の支払いやトクヤマグループの社会的信用低下などにより、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。トクヤマグループでは、決算および財務報告の信頼性を確保するために、決算委員会を設置し、当該委員会での審議を通じて決算開示内容の正確性を万全なものとしています。また、適正な納税が企業の果たすべき重要な社会的責任のひとつであると認識し、「トクヤマグループ税務方針」の下、税務コンプライアンスの遵守、啓発活動を行っています。 リスクの項目リスクの内容リスクに対する対応策法務・コンプライアンス上のリスクトクヤマグループは、国内および海外事業に関して、法的な紛争・訴訟の対象となる可能性が存在します。また、大規模な訴訟等が提起された場合、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性が存在します。また、トクヤマグループの従業員、役員にコンプライアンス上の違反が判明した場合、トクヤマグループの社会的信用やブランドイメージの低下、課徴金の支払い等により、トクヤマグループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 特許紛争・契約紛争・訴訟等に対しては、法務グループや知的財産部を中心に日常的な予防措置を講じています。加えて、コンプライアンスリスクを低減するため、新任のグループ会社取締役および監査役に対する法的責務研修を実施しているほか、従業員を対象にした独占禁止法、取適法他の各種コンプライアンス研修を実施しています。また、トクヤマグループ内におけるコンプライアンス違反やその可能性があると思われる事項について、不利益な処遇を受けることなく匿名でも通報・相談ができる内部通報窓口ヘルプラインを設置し、通報・相談事案に対し、事実確認等適切な措置・対応を実施しています。労務管理上のリスクトクヤマグループは、事業活動を通じて発生し得る、長時間労働やハラスメントといったトクヤマグループ従業員における様々な労務管理上の課題やリスクを認識しています。トクヤマグループにおいて最も重要な経営資本である「人」に対し、ひとたび労務管理上の不備が発生した場合、当該従業員の心身の健康を損なうだけでなく、組織のモチベーションや生産性の低下、訴訟等によるトクヤマグループの社会的信用やブランドイメージの低下といった、トクヤマグループの業績および財務内容に大きな影響を与える可能性があります。トクヤマグループ従業員の心身の健康と安全を確保し、法的な問題を回避するために適切な管理と対策を講じています。適切な労働時間管理に対しては、労使による協定締結や就労管理システムを用いた時間管理とモニタリングを行っています。健康経営にも力を入れており、7年連続で健康経営優良企業法人に認定されております。また、ハラスメント対応としては、内部通報窓口ヘルプラインや人事ハラスメント相談窓口を設置し、相談事案に対し適切に対応するとともに、予防措置として、トクヤマグループ全体でハラスメント防止プログラムに取り組む等、継続的な啓発活動を行っています。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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