関東電化工業(4047)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


関東電化工業(4047)の株価チャート 関東電化工業(4047)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

関東電化工業の企業集団は、関東電化工業、連結子会社7社、非連結子会社5社で構成され、無機・有機化学薬品等の基礎化学品事業、特殊ガスおよび電池材料等の精密化学品事業、キャリヤーおよび鉄酸化物等の鉄系事業、製品販売等の商事事業および化学工業用設備工事等の設備事業を展開しております。

 

関東電化工業および連結子会社の当該事業に係わる位置付けは、次のとおりであります。

 

基礎化学品事業――― 関東電化工業が製造販売しております。

精密化学品事業――― 関東電化工業および関東電化ファインプロダクツ韓国㈱が製造販売しております。また、関東電化KOREA㈱は韓国で、台灣關東電化股份有限公司は台湾で、それぞれ関東電化工業製品を販売しております。宣城科地克科技有限公司は、一部製品の製造販売を開始しておりますが、今後、順次、製品を拡大していく予定です。

鉄系事業―――――― 関東電化工業が鉄系製品を製造販売するほか、㈱関東電化ファインテックが鉄酸化物を製造販売しております。

商事事業―――――― 関電興産㈱は、関東電化工業製品を販売し、関東電化工業は、同社より原材料を購入しております。また、同社は、特殊ガスの容器整備を行っております。

設備事業―――――― ㈱上備製作所は、化学設備関連および一般産業用の工事を行い、関東電化工業は、同社に対して設備等の設計、建設、保全工事等を委託しております。

 

以上述べた連結子会社と関東電化工業との関係を事業系統図に示すと次のとおりであります。

 


なお、非連結子会社と関東電化工業との関係は、次のとおりであります。

 

関東電化工業は、カンデン渋川産業㈱、カンデン水島産業㈱に対しては、工場内作業等を、㈱群馬鉄工所には、工場設備の建設・保全工事等を、関東電化産業㈱には、各種環境測定・分析業務等を委託しております。

科地克(上海)貿易有限公司は、中国で関東電化工業製品の販売と原材料の調達を行っております。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

関東電化工業グループは、「会社の永遠の発展を追求し、地球環境との調和を図りながら適正な利益を確保することにより、株主、ユーザー、従業員と共に繁栄する企業を目指して持続可能な社会づくりに貢献する。」を経営の理念としております。これを実現するために、関東電化工業独自の技術と心のこもったサービスでユーザーの期待に応え、誠意・創造性・迅速な対応・自然との調和をモットーに、信頼される企業を築き上げるべく全社をあげて事業の発展に取り組んでまいります。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

関東電化工業グループは、2022年度より、新中期経営計画をスタートさせております。本計画では、「Dominate 1000 ~持続的成長と競争力育成~」をキーワードとして、2024年度連結売上高1,000億円達成を目指して活動していましたが、企業を取り巻く経営環境の変化や業績動向を踏まえ、最終年度を2年間延長して計画を見直しました。

当初計画した重点戦略に加えて新たな戦略・施策を実行し、企業価値向上を図ります。具体的には、精密化学品事業を中心とした事業の拡大、事業ポートフォリオの改革、ROIC経営の推進、IR活動の強化、政策保有株式の縮減などを進め、収益を回復させるとともに、資本コストを意識した経営を進めてまいります。

また、2030年に想定される社会を見据え、安定した経営基盤のもと、安全で働きがいを実感できる環境を提供し、独自性・優位性のある製品で世界最先端の技術を支え、サステナブルな社会に貢献する「創造的開発型企業」を目指してまいります。

 

① 重点戦略および見直しにおける新たな戦略・施策
ア 事業戦略および精密化学品事業の拡大推進

a.成長戦略

半導体用特殊ガス類は、市場の成長性や技術進化に伴う新規ガスの需要を機会と捉え、持続可能な社会に貢献する独自の製品群の開発・投資によって成長していきます。更に、各国で半導体への投資が活発なことから、製造拠点の複数化により安定供給体制を構築していきます。また、顧客に密着した開発を進めていきます。

電池材料は、関東電化工業の強みである品質と豊富なノウハウ、技術力を活かし、中長期的な市場の成長を確実に取り込んでいきます。市場の急速な成長や経済安全保障上の理由により関東電化工業製品・技術への関心が高まっていることを機会と捉え、ライセンスビジネス拡大に取り組みます。また、原材料市況に左右されない事業構造の構築のための技術開発を急ぎます。

b.ポートフォリオ改革

鉄系事業は、縮小する市場に対してキャリヤー製品の製造を㈱関東電化ファインテックに移管し、経営資源の有効活用と収益力の向上を図ります。従来のキャリヤー製造拠点の経営資源は成長性の高い精密化学品事業に集中させます。

基礎化学品事業は、原料供給機能に重点を置いて事業規模を最適化し、経営資源は成長性の高い精密化学品事業に集中させます。

c.研究開発

研究開発部門は、関東電化工業のコア技術を生かした新規製品の早期創出をテーマとし、顧客密着型の研究開発を推進すると共に、研究開発部門と製造部門の連携を強化していきます。2023年11月に関東電化ファインプロダクツ韓国㈱内で研究開発業務を開始し、2026年度には渋川工場内に新研究開発棟設置を計画しています。

 

 

イ 資本効率向上

経営指標に新たに追加したROICを活用し、資本効率を意識した事業戦略を進め、持続的な成長をもたらす体制を目指します。また、資本効率向上のために現在保有している政策保有株式の約30%を2026年度までに段階的に縮減し、売却資金を事業活動に活用していきます。

ウ ガバナンス強化

役員報酬制度を改定して報酬と株価の連動性を高めるなど、企業価値向上につながる制度設計を目指します。

エ 人的資本戦略

経営戦略と連動した人材開発を行うため、2023年6月に人材開発室を新設しました。2024年度からは新たな人材育成プログラムの導入を予定しています。

また、ダイバーシティの推進と社員のwell-beingの追求は従前から掲げる目標を達成するべく活動していきます。

オ 組織戦略および生産技術力の底上げ

a.IRの強化

2023年6月に新設した広報・IR 室を中心に、株主や投資家に対して積極的に情報を発信していきます。また、2023年度より、統合報告書の発行を開始し、関東電化工業の取り組みを広く社会に伝える活動をしていきます。

b.DXの推進

デジタル技術を活用して生産性を向上させるために活動しており、今後専門部署の設置を検討しています。

c.品質保証能力の向上

d.法務・輸出貿易管理体制の強化

海外での事業拡大およびライセンスビジネスの拡大に伴い、管理体制をより一層強化するため、今後法務人材を育成・拡充していきます。

カ ESG戦略および社会的価値向上

a.サステナビリティに対する活動推進

b.エネルギー多消費型製品事業の縮小と脱炭素への取組強化

c.リサイクルの推進

 

② 財務戦略および資金配分に対する考え方

内部留保資金は、事業リスクを踏まえた適正な自己資本比率を維持してまいります。配当につきましては、連結配当性向30%以上とし、投融資とのバランスを考慮して適正な株主還元を行います。

 

③ PBR1倍割れ対策

関東電化工業の市場評価は、2022年5月以降PBRが1倍を下回る状態が継続しています。PBRを構成する要素のROEとPERのうち、PERが低いことが原因であり、PERを向上させることが喫緊の課題だと認識しています。この課題を解決するために、資本コストの引き下げや期待成長率の引き上げにつながる施策を実行していきます。

ア 精密化学品事業を中心とした事業の拡大

イ ROIC経営の推進

ウ 投資家との継続的な対話、情報発信の強化

エ 政策保有株式の縮減による資本コスト低減

オ 配当方針の改定

 

 

④ カーボンニュートラルに向けた取り組み

ア 2030年に向けたビジョン

 

精密化学品の拡大を一層進めることにより成長を加速するとともに、温室効果ガス排出の削減と脱炭素に向けた技術開発を進め、サステナブルな社会に貢献する「創造的開発型企業」へ成長する。

イ 主な取り組み方針

a.精密化学品事業の成長を果たしながら、CO2排出原単位を改善

b.再生可能エネルギーの投入

c.プロダクトミックスによるCO2排出削減

d.Scope3 削減に貢献する環境配慮型製品の開発推進

ウ CO2排出量削減目標(2030年度)

2013年度比50%削減を目標とする。(Scope1、Scope2対象)

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

関東電化工業グループの経営成績および財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、ここに記載した事項は、有価証券報告書提出日現在において、関東電化工業グループがリスクとして判断したものですが、関東電化工業グループに係る全てのリスクを網羅したものではありません。

 

(1) 事業環境の変化

関東電化工業グループの主力製品は半導体・液晶用フッ素系製品であります。半導体・液晶業界は循環的な市況変動が大きい業界であり、需給環境に大きな変化があった場合、業績に影響を与える可能性があります。また、関東電化工業グループ製品の川下における技術革新により、関係する製品に対する需要そのものがなくなる可能性があります。

(2) 競争の激化

関東電化工業グループは、韓国・中国等のメーカーとの激しい競争を繰り広げております。競争力の維持・強化に向けた様々な取り組みを進めておりますが、関東電化工業製品の技術・品質面での優位性がなくなり、競合メーカーとの価格競争となった場合には、販売シェアのダウンまたは販売価格低下により、業績に影響を与える可能性があります。

(3) 海外事業活動

関東電化工業グループは、東アジアを中心に海外事業活動を強化しておりますが、予期しない法令または規制の変更、政治および社会情勢の変化、テロ、感染症等のリスクがあり、これらのリスクが発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。

(4) 原燃料価格の変動および調達状況

関東電化工業グループは、電力が最大の原材料であります。また、関東電化工業グループは、原材料として、リチウム化合物、無水フッ酸、タングステン、工業塩、エチレン等を購入しております。製造にあたっては、効率的な資材購入と製品価格への転嫁を図っておりますが、電力をはじめ原燃料の価格変動や調達状況が、業績に影響を与える可能性があります。

(5) 新規製品の開発の遅れ

関東電化工業グループは、収益の柱となるような新規製品の開発に経営資源を投入しておりますが、開発が計画どおりに進捗しない場合や、開発した製品が市場投入時に市場ニーズにマッチしない場合には、業績に影響を与える可能性があります。

(6) 事故災害

関東電化工業グループは、安全には万全を期しておりますが、万一、関東電化工業工場にて大規模事故災害が発生した場合には、社会的信用の失墜、補償などの費用の発生、生産活動停止に伴う機会損失等により、業績に影響を与える可能性があります。

(7) 製造・品質トラブル

関東電化工業グループは、安定運転、品質の維持に努めておりますが、製造トラブルや品質トラブルが発生し、その回復に時間がかかる場合には、業績に影響を与える可能性があります。また、生産物賠償責任保険には加入しておりますが、この保険が最終的に負担する全ての費用を十分にカバーできない可能性があります。

(8) 情報セキュリティ

関東電化工業グループでは、情報セキュリティ基本方針、情報セキュリティガイドライン、社内情報管理規程等を制定し、各種セキュリティ対策を実施するほか、社員教育を継続的に実施するなど、ハード、ソフト双方から情報管理の徹底に努めておりますが、外部攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの感染等により、システム障害、機密情報・個人情報の漏洩が発生した場合、関東電化工業グループへの信用および業績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 気候変動

関東電化工業グループでは、気候変動による事業活動への影響を「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に基づいて分析を行いました。

4℃シナリオにおける分析においては、異常気象の頻発化および激甚化により、国内拠点での洪水被害、およびそれに伴う営業停止による損害発生の可能性があります。

2℃(1.5℃)シナリオにおける分析においては、脱炭素社会への移行のための政策の一つとして炭素税をはじめとするカーボンプライシングが導入されることによりコストが上昇する可能性、ならびに特殊ガス製品のうち温暖化係数の高い製品の需要低下により業績に影響を与える可能性があります。

(10) 自然災害

関東電化工業グループは、地震等の自然災害や感染症の流行に対しては各種訓練や防災対策、事業継続対策は行っておりますが、災害等により製造拠点等が影響を受けた場合には、業績に影響を与える可能性があります。

(11) 既知および未知の感染症の感染拡大

新型コロナウイルスについては国民の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがある状態を脱したと言えるものの、今後も既知および未知の感染症が世界的に流行する可能性があります。

感染拡大した場合に、関東電化工業グループでは、従業員の感染、物流網の停滞、原材料調達の遅延、生産活動の停止により業績に影響を与える可能性があります。また、顧客の事業活動の停止や生産計画の見直しにより関東電化工業製品の需要が減少した場合、売上高が減少し、関東電化工業グループの業績に影響を与える可能性があります。

(12) 固定資産の減損

関東電化工業グループは、製造設備など多数の固定資産を有しておりますが、今後、各製品において事業収益性が大幅に悪化した場合や、保有資産の時価が著しく低下した場合等は、減損損失の計上が必要となり、業績に影響を与える可能性があります。

(13) 環境規制

関東電化工業グループは、化学物質を取り扱う企業として環境対策に万全を期しておりますが、万一、有害物質が社外に流出した場合には、社会的信用の失墜、補償などの費用の発生、生産活動停止に伴う機会損失等により、業績に影響を与える可能性があります。また、関東電化工業グループは、土壌・地下水汚染、大気汚染、水質汚濁、廃棄物処理等各種の環境規制に服しています。これらの規制の動向等により、過去、現在および将来の関東電化工業グループの事業活動に関し、法的または社会的責任の観点から対応を行う場合は、業績に影響を与える可能性があります。

(14) 資金調達

関東電化工業グループは、金融機関から資金を調達しております。種々の借入条件を組み合わせることで、急激な金利変動に備えておりますが、金利が大幅に上昇した場合は金利負担が増加し、業績に影響を与える可能性があります。

(15) 法令・規制

関東電化工業グループは、事業活動を行うにあたって、各種の法令・規制に服しております。グループをあげてコンプライアンスの遵守に注力しておりますが、重大な法令違反があった場合には、業績に影響を与える可能性があります。

(16) 知的財産の保護

関東電化工業グループは、事業の優位性確保のため、新規開発技術の特許保護を重視する戦略をとっておりますが、開発した技術やノウハウの外部への流失や、知的財産権についての係争により、業績に影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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