堺化学工業(4078)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


堺化学工業(4078)の株価チャート 堺化学工業(4078)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】堺化学工業の企業集団は、堺化学工業、連結子会社15社及び非連結子会社2社で構成され、化学工業製品の製造販売を主な事業とし、その他の関連事業を行っております。主な事業の内容と各事業における堺化学工業及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。なお、次の11事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一です。 ・電子材料…………………高純度誘電体材料、誘電体粉末の製造販売をしております。堺化学工業が製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING NEW YORK INC.、堺商事貿易(上海)有限公司、台湾堺股份有限公司、SAKAI TRADING (THAILAND) CO.,LTD.で販売を行っております。 ・化粧品材料………………超微粒子酸化亜鉛、板状硫酸バリウム等の製造販売をしております。堺化学工業が製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING NEW YORK INC.、台湾堺股份有限公司で販売を行っております。 ・有機化学品………………有機イオウ化合物、医薬品原薬・中間体等の製造販売をしております。堺化学工業および㈱片山製薬所が製造販売するほか、堺商事㈱、台湾堺股份有限公司で販売を行っております。 ・衛生材料…………………高吸収性ポリマー、通気性フィルム等の製造販売をしております。PT. S&S HYGIENE SOLUTIONで製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING (THAILAND) CO.,LTD.で販売を行っております。 ・受託加工…………………カラー舗装・塗工剤等の受託加工をしております。レジノカラー工業㈱および日本カラー工業㈱で製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING NEW YORK INC.で販売を行っております。 ・酸化チタン・亜鉛製品…ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛等の製造販売をしております。堺化学工業および常磐化成㈱で製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING NEW YORK INC.、堺商事貿易(上海)有限公司で販売を行っております。 ・樹脂添加剤………………金属石鹸、錫系安定剤等の製造販売をしております。堺化学工業および共同薬品㈱、SAKAI CHEMICAL (VIETNAM) CO.,LTD.、SIAM STABILIZERS AND CHEMICALS CO., LTD.で製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING NEW YORK INC.、台湾堺股份有限公司、SAKAI TRADING (THAILAND) CO.,LTD.で販売を行っております。 ・触媒………………………脱硝触媒、還元ニッケル触媒等の製造販売をしております。堺化学工業で製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING NEW YORK INC.、堺商事貿易(上海)有限公司、SAKAI TRADING (THAILAND) CO.,LTD.で販売を行っております。 ・無機材料…………………硫酸バリウム、炭酸ストロンチウム等の製造販売をしております。堺化学工業で製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING NEW YORK INC.、堺商事貿易(上海)有限公司、台湾堺股份有限公司で販売を行っております。 ・医療事業…………………医療用医薬品、一般用医薬品、医療機器等の製造販売をしております。カイゲンファーマ㈱で製造販売するほか、堺商事㈱で販売を行っております。・その他……………………リン酸化合物等の販売、酢酸ニッケル、路面標示材等の製造販売をしております。大崎工業㈱で製造販売するほか、堺商事㈱、SAKAI TRADING NEW YORK INC.、SAKAI AUSTRALIA PTY LTD.、堺商事貿易(上海)有限公司、台湾堺股份有限公司、SAKAI TRADING (THAILAND) CO.,LTD.で販売を行っております。 事業の系統図は次のとおりです。 子会社及び関連会社は、次のとおりです。連結子会社堺商事㈱電子材料をはじめとした化学工業製品の販売・輸出入カイゲンファーマ㈱医療事業品の製造・販売大崎工業㈱その他事業品の製造・販売レジノカラー工業㈱受託加工事業品の製造・販売共同薬品㈱樹脂添加剤事業品の製造・販売日本カラー工業㈱受託加工事業品の製造・販売SAKAI CHEMICAL (VIETNAM) CO.,LTD.樹脂添加剤事業品の製造・販売㈱片山製薬所有機化学品の製造・販売SIAM STABILIZERS AND CHEMICALS CO., LTD.樹脂添加剤事業品の製造・販売PT. S&S HYGIENE SOLUTION衛生材料事業品の製造・販売SAKAI TRADING NEW YORK INC.電子材料をはじめとした化学工業製品の販売・輸出入SAKAI AUSTRALIA PTY LTD.その他事業をはじめとした化学工業製品の販売・輸出入堺商事貿易(上海)有限公司触媒をはじめとした化学工業製品の販売・輸出入台湾堺股份有限公司樹脂添加剤をはじめとした化学工業製品の販売・輸出入SAKAI TRADING (THAILAND) CO.,LTD.衛生材料をはじめとした化学工業製品の販売・輸出入 非連結子会社常磐化成㈱酸化チタン・亜鉛製品の製造・販売韓国堺商事㈱グループ会社製品をはじめとした化学工業製品の販売・仲介事業

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】堺化学工業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において堺化学工業グループが判断したものであります。(1)経営方針堺化学工業グループは『グループの総合力を最大限に高め、社会のニーズにタイムリーに応える事業活動を展開する。以て盤石な経営基盤を構築し社会的貢献を希求する』ことを経営理念としております。堺化学工業の創業は、鉛含有の白粉(おしろい)による健康被害が問題視されていた中、無鉛白粉の原料である酸化亜鉛の製造法の開発に成功したことから始まります。以来、思いやりの心と技術革新で社会の快適と安心を支える素材(マテリアル)づくりにこだわってきました。培った化学技術により生まれる素材(マテリアル)をベースとし、各ステークホルダーとともに持続可能なやさしい未来社会を実現する、この目的に向かって創造を続ける会社であることが私たちのミッションです。このミッションを実現するために、社員が日々ワクワクして働いてこそ、価値ある創造が継続できるとの考えより、働く社員が能動的で躍動感に溢れる「わくわくカンパニー」を目指しています。 (2)経営環境堺化学工業グループは、国内連結子会社7社、国内非連結子会社1社、海外連結子会社8社、海外非連結子会社1社からなります。堺商事および堺商事傘下の海外子会社(PT. S&S HYGIENE SOLUTIONを除く)5社以外は製造子会社です。堺化学および各製造子会社は、特徴のある製品・技術ノウハウを保有し、そのビジネスモデル・ビジネス領域も多種多様です。各社の特徴を伸ばしていくとともにグループガバナンスの強化を行い、グループ間シナジーの発現、業務の効率化など最大のパフォーマンスが発揮できるよう努めています。成長事業においては、電子材料はAIサーバー関連・車載向けなど全体的に好調に推移した結果、収益が増加しました。一方、UVケアおよびメイク関連向けの化粧品材料は、主要顧客向け及び中国向けを中心に出荷数量が大きく減少しました。また、医薬品原薬・中間体、プラスチックレンズ向け製品などの有機化学品は、主力のレンズ向けや中国・欧州のセメント添加剤向けの販売数量の増加と価格是正により収益が増加しましたが、医薬品原薬・中間体の生産受託は、売上高は増加した一方、前連結会計年度途中に稼働した片山製薬所の新本社及び新研究所の減価償却費負担の増加により、利益は減少しました。効率化検討事業においては、顔料級酸化チタン事業終了の影響もあり売上高は減少しましたが、触媒や無機材料の利益が増加し収益性については大きく改善しました。医療事業においては、薬価改定や原燃料高騰の影響を受け、前連結会計年度同様の厳しい業績となりました。堺化学工業グループ全体では、成長事業である化粧品材料での減益を、電子材料、触媒、無機材料、その他事業の増益でカバーし、前年から利益が増加しました。 (3)中期的な経営戦略と目標とする経営指標堺化学工業グループは上記経営環境を認識し、2024年にスタートさせたグループ中期経営計画『変革・BEYOND2030』において変革を通じて堺化学工業のミッションである「化学でやさしい未来づくり」 をこれまで以上に体現すべく、強い決意を以て取り組んでおります。『変革・BEYOND2030』で重点的に取り組む項目は以下のとおりとし、中長期的には「Smart Materialで社会に貢献できるエクセレントカンパニー」を目指します。 ①高付加価値品シフトを企図した事業ポートフォリオ入替え顔料級酸化チタンの事業終了を皮切りに、他製品の安定・成長事業化も進め、「変革・BEYOND2030」において効率化を検討する事業はなくします。 1.顔料級酸化チタン事業終了と構造改革・顔料級酸化チタンは設備投資効率が低く、生産工程における環境負荷も高い事業のため、2026年3月期に事業を終了します。・顔料級酸化チタンの事業終了に向けて、構造改革(固定費削減、価格是正など)を進めます。 2.成長事業へのリソース集中、M&Aによる事業拡大・電子材料、化粧品材料に加えて、有機化学品を新たな成長ドライバーと位置づけ、既存事業の成長投資とM&A活用で、更なる利益成長を目指します。 電子材料は、収益性の高いハイエンド品の更なる拡販と収益拡大が見込めるミドルエンド品のシェアを取り込むことで市場成長を超えた成長を実現していきます。化粧品材料は、サンスクリーン剤の増産投資は一巡したことから、超微粒子酸化亜鉛で海外(特に欧州化粧品メーカー)の需要を取り込み、利益成長を目指します。さらに将来における収益貢献に向けたメイク用途材料の先行投資を実施します。有機化学品は、市場内でも特に高い成長率が見込まれる高屈折タイプのメガネレンズ材料に対し、トップシェアポジションの強化に向けたリソース投入を行います。また、医薬品原薬・中間体は、増設による既存受託品の更なる拡販で、利益成長を目指します。 3.ベストオーナーの見極め、将来への種蒔きグループ会社を含め、各事業のベストオーナーが堺化学工業であるかを見極めます。また、将来に向けた種蒔きのため、R&D活動を積極的に進めます。医療事業は、品質問題を受け、GQP・GMP体制の立て直し、組織文化の変革を目指します。また、薬価改定の影響を受けない新規事業の育成、推進を進めます。 4.研究開発活動堺化学工業グループではSmart Material認定製品・サービスを2030年度までに5件上市することを目標としています。「自然を守る」、「高度情報化社会の発展を支える」、「人々の健康を支える」ために、環境・エネルギー、エレクトロニクス、ライフサイエンス・ヘルスケア分野において、Smart Material認定製品・サービスで社会に貢献することを目指します。そのために、継続的な研究開発への投資を行っていきます。 ②資本コストを上回るROEの達成・PBR改善2027年3月期のROE目標8%の達成に向けて、事業ポートフォリオ変革による高付加価値品へのシフト、資産の圧縮、資本効率の向上を進め、PBRの改善へつなげます。 1.事業ポートフォリオ変革により高付加価値品へのシフト成長事業への展開を加速し、顔料級酸化チタンの事業を2026年3月期に終了します。 2.資産の圧縮(キャッシュ・フロー改善)キャッシュコンバージョンサイクル(CCC)の改善をすることで、中期経営計画期間(3年間)で運転資金70億円の圧縮を実現します。また、有効活用されていない固定資産の売却を実施します。 3.資本効率の向上成長事業へのM&Aを含む積極投資を行います。また、DOE3%を目安として、安定的、継続的な配当を行うとともに、機動的な自己株買いを実施します。 ③マテリアリティ推進・非財務面の取り組み加速1.品質・安全問題の再発防止策の徹底子会社のカイゲンファーマにおける薬機法違反、湯本工場の爆発火災事故、小名浜事業所の火災等、重大な品質・安全問題が発生したことを重く受け止め、現在グループ全体で再発防止に向けた取り組みを進めております。 2.人的資本経営の取り組みの推進2024年4月にサスティナビリティ委員会の傘下に人的資本部会を設置しました。堺化学工業は、社員が個人・組織課題の解決に向けて主体的に動くことで、社員一人ひとりが自分・仲間を信頼し、持続的に成長できる強い企業になることを目指します。 ④キャピタル・アロケーション ⑤主要なKPI一覧 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題堺化学工業グループは2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「変革・BEYOND2030」を2024年にスタートさせました。当計画は、2030年から更にその先の将来に向けた「変革」のステージの3年間と位置づけております。今後は、収益性、投資効率が高い事業へ設備投資や人的資源を集中的に投下し、事業ポートフォリオを組み換え、高収益な企業へ変革するための構造改革を実施します。また、成長事業として位置づけております化粧品材料事業につきましては、海外、特に欧州を中心に化粧品トップメーカーに対し販売を強化するとともに、UVケア商材だけではなくメイクアップ商材への先行投資を行ってまいります。また電子材料事業につきましては誘電体のハイエンド品やミドルエンド品のシェアアップによって、電子材料市場の市場成長を超える成長を目指します。なお、2026年3月期末時点においても十分な自己資本を維持しております。加えて、長期借入やコミットメントライン等、金融機関から十分な支援を受けられていることから、当連結会計年度以降の営業キャッシュ・フローを含め、当面の資金繰りについても盤石な体制を維持できると考えております。経営環境の激変に備え全社的なコスト削減、棚卸資産の圧縮、キャッシュ・マネジメント・システムによるグループ資金の運用効率化等の対策を打ち、財務の健全性確保に努めると同時に、今後のビジネス環境の変化を注意深く見極め、適切に対応してまいります。中国における景気低迷に加え、中東情勢の悪化に端を発した、原油関連製品をはじめとするサプライチェーンの断絶により一部原料の調達が厳しくなっております。堺化学工業でも、衛生材料等がこれらの影響を大きく受けております。加えて、原燃料高騰と円安がもたらす製造コストの上昇は、主要な原燃料を海外からの輸入に依存している堺化学工業にとって免れ得ないものと認識しており、適正な販売価格の設定、収率の改善等、更なる製造コスト削減により業績の維持向上に努めてまいります。 電子材料(成長事業)積層セラミックコンデンサ(MLCC)市場は、中国の景気低迷やレアアース不足による影響はあるものの、市場全体としては車載向けの堅調な推移や生成AI市場の急成長により、今後も伸長が期待されます。当連結会計年度は、誘電体はハイエンド品の採用が決まったことで下期より販売数量が増加し、誘電体材料はハイエンド品およびミドルエンド品での販売数量が増加しました。今後は、原材料の安定調達、継続した価格改定による採算是正に取り組むとともに、収益性の高いハイエンド品の更なる拡販と、収益拡大が見込めるミドルエンド品のシェアを取り込むことで市場成長を超えた成長を実現してまいります。 化粧品材料(成長事業)日焼け止め製品市場は、全体としては成長基調にありますが想定よりも緩やかであり、また継続して中国景気の低迷や世界的なインフレの影響を受けております。そのため、消費者の購買行動はコスト重視へと変化し、比較的安価な有機系紫外線吸収剤を使用した製品が伸長する一方、堺化学工業の得意とする高品質な無機系材料は伸び悩んだため、販売数量が大きく減少しました。足元では販売数量増加に向けた取り組みや、コストダウングレードの販売による収益改善策を推進しており、中長期的には、海外大手化粧品メーカーに採用された高透明超微粒子酸化亜鉛を中心に、高付加価値製品の開発・拡販に努め、収益構造の転換を図ってまいります。また、メイクアップ、スキンケア市場進出のための新工場の早期収益貢献も併せて、黒字回復に向けて鋭意取り組んでまいります。 有機化学品(成長事業)有機イオウ製品は、伸長が予想されるレンズ市場への投資戦略の最適化、新製品の電子デバイス用接着剤等の高付加価値用途への拡販と増産に注力してまいります。医薬品原薬・中間体の生産受託は、製薬会社がプロセス開発を含め外部機関に委託するケースが増えており、製薬会社と協働できるような開発体制が必要となっております。数年来、CDMO(開発製造受託)の体制整備、人員、装置、ソフト面の強化を進めてきましたが、2024年9月に新研究所が稼働し、本格的に活動を開始しました。当連結会計年度は湿式粉砕機を導入する等、増加する開発案件の引き合いを確実に受託するための設備投資を行いました。来年度以降も設備の充実を進めてまいります。 衛生材料(安定事業)消費低迷とインフレにより国内外の顧客の状況は依然厳しく、また継続する円安と安価な中国品の流入の影響を受けております。またインドネシアで製造販売している通気性フィルムについても、主要顧客である日系企業と地元企業との競争激化の影響を受けております。さらに、中東情勢の悪化に端を発した石油樹脂製品の価格高騰による採算悪化が懸念されます。足元は資材確保を最優先に、サプライヤーとしての責任を果たしつつ、従来から進めていた大人用おむつやフェミニンケア向け新規商材、インドネシアで製造する新規製品に注力し、成長軌道に乗せてまいります。またインドネシアでは原料の内製化を開始しており、引き続き最適な資材選択と安定生産を実施し、更なるコストダウンと拡販による収益の増加に向けて取り組んでまいります。受託加工(安定事業)顧客からのニーズは多種多様で、より高度なものになってきており、かつ要求事項を超える提案も求められています。これらに確実に対応できるよう、保有設備の拡充、生産管理の高度化、技術力の向上を図り、より信頼される受託体制を構築しております。また、新規案件獲得に向け、高い技術力を訴求する製品群をラインアップし、展示会への出展など知名度を高めるべく、営業活動を進めております。混合、ろ過水洗、乾燥、焼成等の工程受託においても、研究開発から事業化への加速、投資リスク低減のため、多様な分野においてニーズが高まっており、潜在的な顧客も多数存在すると考えられます。ウェブサイトやオウンドメディア(自社媒体)の活用、各種展示会への出展により、設備や技術力を幅広くアピールしており、さらにウェブマーケティングを強化し、生産技術をPRすることで新規顧客の開拓を図ってまいります。 酸化チタン・亜鉛製品(効率化検討事業)顔料級酸化チタンについては、国内需要が低下する中で、輸入品、特に安価な中国品の流入により、販売数量が大きく低下しました。また当初の計画通り2026年3月期に事業を終了いたしました。亜鉛製品については、一定程度、堅調な市場環境が継続しているものの、主要用途であるタイヤゴム市場において安価な輸入品の流入や環境配慮型仕様製品への移行が進むと想定されます。引き続き安定操業とコストダウン等に取り組んでまいります。 樹脂添加剤(効率化検討事業)堺化学工業製品の主要用途である塩化ビニール樹脂の国内需要は年々減少している一方、輸出については増加していることから、需要の拡大が期待できる海外市場に注力してまいります。ベトナム、タイに生産・販売拠点を有する優位性を活かし、より競争力のある場所で生産・販売を行うため構造改革を実施しております。また、高騰しているアンチモンの代替材料として、ハイドロタルサイトや複合難燃剤の生産・販売に注力しております。 触 媒(効率化検討事業)光学フィルムや紙おむつ向け接着剤等で用いられる水素添加石油樹脂は、引き続き堅調な需要が見込まれており、その製造工程で使用されるニッケル触媒は、拠点の集約化が終了し、更なる生産体制の効率化を図っております。今後は、さらに高品質な製品の販売割合を増やしながら、収益確保に努めてまいります。脱硝触媒は、火力発電所やごみ焼却施設で長年使用されており、クリーンな環境の実現に貢献しております。積み上げてきた実績や知見を活かし、国内外での営業活動を進めてまいります。その他、低炭素化社会の実現のためカーボンニュートラル関連事業に取り組む企業と協業し、新規触媒の開発と拡販にも注力してまいります。 無機材料(効率化検討事業)塗料やインキなどに使用される硫酸バリウム製品は、安価な中国品の価格攻勢を受けています。堺化学工業は国内唯一の硫酸バリウムメーカーであることを活かし、特徴のある機能的なバリウム化合物を提供してまいります。また、収益の最大化を図るべく、中国をはじめとした海外からの輸入原材料の安定調達に努めてまいります。戦略製品としては、高屈折材料向け酸化ジルコニウム分散液、放熱材料向け酸化亜鉛等に注力してまいります。 医療事業品質問題を受け、最優先課題と位置づけて推進してきた業務改善計画を完遂し、今後は全社で再発防止を誓い持続的な品質改善に取り組んでまいります。医療用医薬品については、治療薬の大幅な薬価引き下げのトレンド、原材料価格の高騰による利益の減少が続いておりますが、価格転嫁や業務の効率化により利益確保を図りつつ、抜本的な構造改革を加速してまいります。内視鏡洗浄消毒器は、市場での周知を図るための講演等の啓発活動に取り組むとともに、耳鼻咽喉科領域等の新たな領域へ展開いたします。その他、協業先の医療機器の拡販、診断支援AIの取り扱いを開始しました。美容医療向け製品においても、さらなる利益確保と業務効率化のため、特定の医薬品卸を経由した販売ルート構築の検討、「ソルプロ」ブランドで展開する紫外線対策サプリメント等の商品ラインアップ拡充を目指した開発に注力しております。その他、入浴剤やのど飴、しょうが湯、中高年の方の記憶力、注意力を維持する機能性表示食品「メモエル」等は、Amazonのカイゲンファーマオンラインショップでも展開しております。また、製品によっては、バラエティショップやスーパーマーケットなど、新たな販路も開拓しております。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】堺化学工業グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載いたします。ただし、これらは堺化学工業グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。また、本項においては、将来に関する事項も含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断しております。 (1)資材等の調達重油や非鉄金属などの原燃料、カントリーリスクの比較的高い地域からの輸入に頼っている原料、国内においても調達先が限られる特殊な原料・資材等の価格高騰、供給の逼迫・遅延等が生じた場合、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これらリスクに対し、特に輸入原料については極力複数の国、調達先を確保するように努めております。また、在庫量についても、仕入れの難易度、必要期間を考慮し、余裕を持った運用を実施しております。(2)資金の調達金融危機により金融機関からの調達が困難になる、または、金利高騰で支払い金利が増大することにより堺化学工業グループの事業継続に影響を及ぼす可能性があります。これらリスクに対し、取引金融機関のシンジケーションによるコミットメントラインで金融サポート体制を強固なものにする、長期借り入れについては極力固定金利を採用し将来の支払金利負担を固定化する、キャッシュ・マネジメント・システムによりグループ内の資金効率を高めるなどの対応を実施しております。(3)公的規制・コンプライアンス堺化学工業グループは事業の遂行にあたって、様々な法令、規制の適用を受けております。加えて、事業活動を行っている国および地域が多岐にわたることから、それぞれ投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替等の各種関係法令の適用が異なる場合があります。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰、訴訟の提起、社会的制裁を受ける、顧客からの信頼を失うことで、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これらに対し、コンプライアンスを「堺化学工業が行うあらゆる活動の局面において、関連する法令・条例・契約・社内規程等、明確に文書化されたルールを遵守するとともに法令の目的である社会的要請、社会通念および社会倫理等を尊重して行動すること」と定義し、コンプライアンス研修やコンプライアンスハンドブックの配付を通じ従業員の法令違反や社会規範に反した行為等の発生可能性を低減するよう努めています。また、公認会計士、弁護士、弁理士等の専門家とのコミュニケーションを適切に実施することで、これらリスクへの早期かつ的確な対応を心掛けております。(4)環境規制堺化学工業グループでは化学素材が事業の主体となっていることから、資源やエネルギーの大量消費による環境負荷が大きな問題の1つであります。よって環境負荷低減のための設備や管理体制の整備を図る一方、生産効率すなわち資源やエネルギーの原単位向上など、環境負荷の低減に取り組んでおります。堺化学工業グループのすべての製造拠点における排水規制(水質汚濁防止法等)に対して各拠点において専用設備を設置して窒素酸化物、リン等の排出物濃度モニタリングを実施し適切な管理を実施していますが、今後、環境税の導入や、環境関連規制の強化により大規模な設備投資等の必要が生じた場合、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(5)為替レートの変動堺化学工業グループの海外における事業展開に伴い、外貨建取引から発生する資産等の日本円換算額が影響を受ける可能性があり、換算時の為替レートが予想を超えて大幅に変動した場合、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。堺化学工業グループでは輸出入取引にかかる為替変動リスクを低減するため、リスク管理方針に基づいた為替予約を行っております。 (6)株式相場の変動政策保有株式の多くは、市場価格のある有価証券であるため、株式相場が大幅に下落した場合、減損が発生し、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、堺化学工業コーポレートガバナンス基本方針において銘柄毎にその保有の目的や保有リスク・時価、配当利回り等を精査の上保有継続の合理性の確認および株式数の見直しを行っております。見直しの結果、継続して保有する必要が無いと判断した株式は売却を進めるなど、政策保有株式の縮減に努めております。(7)海外における事業堺化学工業グループが事業活動を行う国・地域は広範であり、特に新興国における法令・規制等の変化、テロ・戦争やその他の要因による政治・経済・社会的混乱、文化や習慣の違いに起因するトラブル発生等が予想されますが、こうしたカントリーリスクが顕在化する場合、堺化学工業グループの事業活動が制限される、一時的な業務停止などの悪影響が発生する可能性があります。これに対し、比較的カントリーリスクの低い国への進出を選択していることに加え、インドネシアにおいては、現地事情に詳しいパートナーとの合弁事業とすることによりリスクの低減を図っております。(8)製造物責任堺化学工業グループの製品は、自動車関連部品、電子機器、建材、化粧品、医薬品等の暮らしに身近なものから、社会インフラまで多くの分野で使われています。そのため何らかの原因で製品品質に問題が生じた場合、特に医薬品等においてはGQP、GMPにおいて不正逸脱等の問題が発生した場合には、販売中止・製品の回収や社会的信頼の喪失などにより、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。これらに対し、原料調達から生産、お客様に製品をお届けするまでサプライチェーン全体を管理することで品質を保証し、より一層の顧客満足向上に努めるとともに、万が一に備え製造物責任保険に加入しています。また堺化学工業グループでは品質担当部門による「品質連絡会」を実施、品質に関する情報を共有し、製品品質の問題発生の予防に努めています。(9)訴訟国内および海外事業に関連して、訴訟の対象となるリスクがあり、多額の損害賠償請求訴訟等が提起された場合、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。契約書を締結する前に必ず法務担当部門が契約審査を行い取引先との協議により堺化学工業リスクの低減を図り、社内手続きを経たうえで契約締結を進めております。また、契約管理システムを導入することで、原本をデータ化し、期限管理を自動化することで、契約に起因する人為的なミス低減に努めています。(10)自然災害・事故災害の影響地震・台風・津波・風水害・火災・有害物質の流出等の災害により事業所等の閉鎖や事業活動を停止する可能性があります。これに対し、堺化学工業では事業継続管理システム規程を制定し事業活動の復旧・継続に関する基本方針、基本的事項を定めております。また、安否確認システムにより従業員およびその家族の安否を迅速に確認出来る体制を構築しております。さらに、過去に起こした湯本工場爆発火災事故を教訓に、5月11日を「安全への誓い」として毎年講演会や安全教育を実施し啓発活動に取り組んでいます。生産活動の中断によって生じる悪影響を最小限に抑えるため、全設備において定期的な防災点検および設備保守を行っておりますが、想定外の大規模災害(大地震・津波、停電またはその他の混乱を含む)が発生した場合、その影響を完全に予防または軽減することはできません。また、製品によっては、代替生産できないものもあり、一時的または長期にわたる生産の中断があった場合、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(11)システム障害の影響社内および堺化学工業グループ間のネットワークシステムについては、情報セキュリティ規程に則りシステムの更新、EDR(Endpoint Detection and Response)等ウイルスやハッカーの侵入・攻撃に対する防御システムの導入のほか、定期的な保守点検を実施しております。しかし、未知のコンピュータウイルスの侵入や情報への不正アクセス、突発的な事故等により、ハードまたはソフトウエア障害もしくはネットワーク障害等が発生し、長期間にわたり正常に機能しなくなった場合、堺化学工業グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (12)情報漏えい営業、技術、研究など事業に関連する機密情報については、情報管理規程に基づき適切な運用に努めるとともに、情報漏えい事故に至る可能性があった事例を共有する等の予防活動を行っています。また、堺化学工業グループ全従業員に対し情報管理についての研修を実施しております。しかし、予期せぬ事態により情報が流失した場合、被害を受けた企業および個人に対して損害賠償責任を負うとともに、社会的信用の失墜を招き、堺化学工業グループの事業やイメージに影響を及ぼす可能性があります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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