(1)事業の概要
GMOコマースは、店舗向けのCX向上ソリューション事業を主要な事業として展開しております。「すべてのお店の「マーケティングプラットフォーム」に」を目指し、主に小売、飲食、アパレル、エンターテインメント業界の中小規模から大手チェーン店に至るまで、15,370店舗(2024年12月末時点でGMOコマースサービスを月額固定費で提供している店舗数)の顧客基盤を有しております。
GMOコマースはCX向上ソリューション事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、事業サービス別に記載しております。GMOコマースの事業は以下の特徴を有しております。
① 顧客ニーズに適応する柔軟なプラットフォーム
デジタルマーケティングの実績とノウハウを活かし、顧客のニーズにあわせて最適なプロダクトを選定し、カスタマイズして提供することでトレンドにあったマーケティングによる売上拡大を支援します。
② DX推進ニーズがあるターゲットと顧客ポートフォリオ
データを活用した販促を効率的に実施する人材が不足していると思われる店舗事業者をターゲットとし、小売・飲食・エンタメなど特定の業種に偏らないポートフォリオにより有事や市況に影響されにくい顧客基盤を構築しています。
③ 幅広いソリューションとコンサルティング体制
顧客企業の課題やニーズに合わせて、「GMOマーケティングDX」や「GMOマーケティングコネクト」をはじめとした各種プロダクトと、専門知識を持ったコンサルタントによる導入・運用支援から効果レポートおよび施策改善等のコンサルティングサービスを組み合わせて提供しています。これにより、顧客企業は自社の状況に最適なソリューションを導入し、効果的なマーケティング施策を実行することが可能となります。また、導入後の運用支援や効果測定、改善提案なども行い、顧客企業のマーケティング活動を長期的にサポートします。
(2)売上高の区分
GMOコマースの売上高は、以下の3つの区分で構成されております。
これらの区分は、GMOコマースが提供する店舗販促プロダクト、店舗販促コンサルティング、店舗販促システムの各サービスにおける課金方式や収益の性質を反映しています。
① ストック収益
月額固定の利用料による収益で、2024年度実績で全体の約70%(1,358百万円)を占めております。この収益は主に、GMOマーケティングDX LINE公式アカウント、GMOマーケティングDX LINE公式アカウントのセグメント配信オプション、GMOマーケティングDX Instagram、GMOマーケティングDX Instagram ダイレクトメッセージなどのSNS等活用サービス、GMOマーケティングコネクトなどのCRM(顧客管理システム)ツール及びマーケティングオートメーションツールの月額利用料から構成されており、1年契約の自動更新で提供しております。顧客との長期的な関係性を構築し、安定的な収益基盤を形成するGMOコマースのビジネスモデルの中核を成しています。
② トランザクション収益
GMOコマースのサービスを通じた店舗の顧客ターゲットへのメッセージやメール等の配信数に応じた従量課金による収益で、2024年度実績で全体の約10%(175百万円)を占めております。この収益は主に、GMOマーケティングDX LINE公式アカウント セグメント配信オプション、GMOマーケティングDX Instagram ダイレクトメッセージ及びGMOマーケティングコネクトなどの配信数に応じた従量課金から構成されています。顧客の利用状況に応じて収益金額や全体売上に占める割合が変動し、事業成長を促進します。
③ その他収益
サービス契約時や運用支援のカスタマイズサービス提供時に都度発生する運用手数料などの収益です。2024年度実績で全体の約20%(449百万円)を占めております。この収益は主に、GMOおまかせ広告などの広告配信サービスの運用手数料、臨時的なコンサルティング費用、特別なキャンペーン実施時の追加料金などが含まれます。また、店舗販促システムにおけるカスタマイズ対応や追加分析レポートの作成など、顧客の個別ニーズに応じたサービス提供による収益もこれに該当します。この収益は、顧客のニーズに柔軟に対応し、付加価値の高いサービスを提供する際に発生する収益区分です。
なお、GMOコマースの事業はCX向上ソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」がGMOコマース事業を構成する主要サービスとなるため、以下その内容を記載します。
(3)サービスの概要
GMOコマースは、店舗向けCX向上ソリューション事業の主要サービスとして、以下の6つを提供しております。
① GMOマーケティングDX LINE公式アカウント
GMOマーケティングDX LINE公式アカウントはLINE公式アカウントの導入から運用まで総合的にサポートするサービスで、GMOコマース事業の基礎となる顧客基盤の構築に至った主要プロダクトです。スマートフォンの普及やSNSの利用拡大によるマーケティングの多様化を見据えて早期に販売に注力し、デジタル化が遅れている店舗事業者に向けて導入から運用支援まで手厚いサポートを行うことで顧客店舗数を拡大してまいりました。
主な特徴は以下の通りです。
a 運用サポート
LINE公式アカウントの審査代行・リッチメニュー制作・メッセージの制作と配信・友だち獲得施策まで、幅広くサポートします。特に、GMOコマースは2022年から3年連続でLINEヤフー Partner Program(注1)において唯一2部門(「Sales Partner」「Store Promotion Partner」)で上位を獲得しており、LINE公式アカウント支援企業の中でトップクラスの実績を有しています。
(注)1.LINEヤフーが提供する法人向けサービス(LINE公式アカウントなど)の運用および運用サポート、調査まで幅広く、各領域に特化したパートナーを認定する制度です
2.LINEヤフー Partner Program において「Sales Partner」で2022-2023年「silver」、2024年「Premier(最上位)」を受賞、「Store Promotion Partner」で2022-2023年「Diamond(最上位)」2024年「Premier(最上位)」を受賞
b 86%の継続率
GMOコマースのLINE公式アカウントサポートは86%の継続率(2024年1月~2024年12月平均)(注3)です。これは、きめ細やかなサポートと効果的な運用戦略の提供による顧客満足度の高さを示しています。
(注)3.2024年1月~12月各月に更新を迎える月額の固定料金の総額を分母に、そのうち2024年1月~12月で実際に更新がされた月額の固定料金の総額を分子として算出。
c データ分析と改善提案
友だち数、メッセージ開封率、クーポン使用率などの詳細なデータを分析し、月次レポートとともに改善提案を行います。これにより、継続的な運用改善とROI(投資利益率)の向上を実現します。
② GMOマーケティングDX LINE公式アカウント セグメント配信オプション
LINE公式アカウントの導入が拡大・浸透する中で、顧客属性やアンケート結果などデータに基づいた、より高度なマーケティング施策へのニーズの高まりを背景に、LINE APIとの連携(注4)によるセグメント配信やクーポンの出し分けが可能となるサービスを開発しLINE公式アカウントサービス契約者に向けた追加サービスとして提供しております。
(注)4.API(Application Programming Interface)連携は、LINEと外部のサービスやシステムをつなぎ、データや機能を自動で相互にやり取りできるようにする仕組み。
主な特徴は以下の通りです。
a 最適化された情報配信
顧客属性に合わせたOne to Oneマーケティングアンケート機能や顧客のリアクションデータ分析を活用し、顧客属性や興味関心に基づいたセグメント配信を実現。顧客一人ひとりに最適化された情報配信により、エンゲージメント向上や来店・購買促進を支援します。
b 配信コストを抑えて効果をあげる販促
リッチメニュー(注5)を活用したクーポン配信や、属性に応じたメッセージの送り分けなど、顧客のニーズに合わせた効果的な販促施策を提案。配信コストを抑えつつ、広告効果をあげることが可能になります。
(注)5.LINE公式アカウントのチャット画面の下部に表示されるカスタマイズ可能なメニュー。店舗やブランドがLINE公式アカウントを通じて、キャンペーン情報やサービスへの誘導を行うために利用される。
c 充実した効果測定と改善提案
友だち数、メッセージ開封率、クーポン使用率など、LINE公式アカウントで集計可能な数値をカテゴリごとに集計し、レポートを提供。さらに、A/Bテスト機能を活用することで、効果的なメッセージ内容の検証を支援し、継続的な改善を促します。
③ GMOマーケティングDX Instagram
GMOマーケティングDX Instagramは、Instagram運用を包括的にサポートするサービスです。LINE公式アカウントと同様の販促活動が可能で、より購買意欲の高いユーザーが利用するInstagramでの販促も併せて行うことで効果の最大化が可能となります。
主な特徴は以下の通りです。
a 高度な運用サポート
Instagramアカウントの設定、投稿企画、コンテンツ制作からフォロワー獲得施策まで、幅広くサポートします。店頭POPやオリジナルテンプレートの制作により運用効率化を加速させ、潜在顧客への効率的なアプローチが可能です。
b データ分析と改善提案
フォロワー数、投稿エンゲージメント率、DM開封率などの詳細なデータを分析し、月次レポートとともに改善提案を行います。
④ GMOマーケティングDX Instagram ダイレクトメッセージ
Instagramでのマーケティング施策が浸透する中で、より特性を活かした販促活動を望む店舗事業者に向けてLINE公式アカウントと同様にInstagram DMを通じた一斉配信による集客が可能となるサービスを開発し提供しております。
主な特徴は以下の通りです。
a Instagramユーザーへの直接アプローチ
Meta社の公式APIを活用した配信システムにより、InstagramのDM機能を活用した一斉配信が可能。Instagramのメインユーザー層である若年層へのアプローチや、新たな顧客層の獲得を支援します。
b アカウント露出拡大と顧客獲得促進
コメントやメンションへの自動返信機能、DM承諾者を増やすためのツール連携など、Instagramアカウントの露出拡大と顧客獲得を促進する機能を提供。アルゴリズム評価を高め、リーチ拡大による集客効果向上を目指します。
c 効果測定とデータ活用
DM配信結果レポート機能により、配信数、開封数、クリック数などを計測し、効果測定が可能。蓄積されたデータは、今後の販促活動の改善や、LINE、アプリ、メールなど他のチャネルとの連携にも活用できます。
d 業務効率化
LINE管理画面と同等の操作性で、Instagram DMの一斉配信や自動返信設定などを簡単に行うことが可能。配信予約機能やテンプレート機能なども搭載し、業務効率化を支援します。
⑤ GMOマーケティングコネクト
GMOマーケティングコネクトは、これまでのサービス提供の実績とノウハウを結集しGMOマーケティングDX LINE公式アカウントやInstagramと連携して店舗のマーケティングCX向上を実現する、GMOコマースの中核となる統合型デジタルマーケティングプラットフォームです。
主な特徴は以下の通りです。
a 統合データプラットフォーム(CDP)
ゼロパーティデータ(注6)とファーストパーティデータ(注7)を統合的に収集・分析し、ユーザーデータを活用した高度なパーソナライズマーケティングの実現を可能とします。さらに、人流データやソーシャルリスニングデータも統合することでより精緻な顧客理解を可能にすることを目標としています。
(注)6.ゼロパーティデータとは、顧客が自発的に企業に提供する個人情報や嗜好データを指します。具体的には、アンケート回答、会員登録時の興味・関心の入力、商品レビューなどが該当します。顧客の明示的な同意に基づくため、データの正確性と信頼性が高く、個人情報保護法制の観点からも活用しやすいという特徴があります。企業はこのデータを用いて、顧客ニーズに即した商品開発やパーソナライズされたマーケティング施策を展開し、顧客満足度向上と収益性改善を図ることができます。
7.ファーストパーティデータとは、企業が自社のデジタル資産(ウェブサイト、アプリ等)を通じて直接取得する顧客データを指します。ウェブサイトの閲覧履歴、購買履歴、アプリの使用状況、顧客サポートとのやりとりなどが含まれます。このデータは企業独自のものであり、第三者を介さないため信頼性が高く、個人情報保護規制の下でも比較的自由に活用できます。顧客行動の詳細な分析や、効果的なマーケティング戦略の立案、商品・サービスの改善などに利用され、企業の競争力強化と顧客生涯価値(LTV)の向上に寄与します。
b 最少のデータでマーケティングを最適化
AIが収集データを解析し、興味・関心や行動などターゲットと似た特性を持ち、商品やサービスに魅力を感じる可能性の高いユーザーを特定。少ないデータでもマーケティングの最適化が可能となります。
c マルチチャネル対応
4つの主要チャネル(LINE、Instagram、メール、アプリ)を通じたコミュニケーションを一元管理し、実店舗やオンラインなど、あらゆる販売チャネルを統合しシームレスな顧客体験を提供するオムニチャネルマーケティングの実現を可能とします。これにより、顧客企業は統一的なブランドメッセージを複数のチャネルで展開できます。
d 分析・可視化機能
データを収集・分析し、意思決定を支援するためのソフトウェアであるビジネスインテリジェンス(BI)ツールを活用し、マーケティング活動の効果測定や競合分析を可能にします。直感的なダッシュボードにより、複雑なデータを容易に理解し、迅速な意思決定を支援します。
e CX向上
高度なデータおよびAI技術の活用により、あらゆる規模の店舗が来店客ごとの嗜好や行動に合わせ最適なタイミングと内容による販促メッセージを自動配信できるなど高度なデジタルマーケティングを実施可能になります。これにより、最終消費者の顧客体験向上を実現し、顧客企業の集客および売上強化に貢献します。
f データ循環モデル
GMOマーケティングコネクトの利用を通じて蓄積されるデータを分析・活用することで、サービスの継続的な精度向上と顧客ロイヤリティの向上を実現します。このデータ循環モデルにより、精度向上を続けることで顧客企業との長期的な関係構築とGMOコマースの持続的成長を図ります。
⑥ GMOおまかせ広告
GMOおまかせ広告は、Yahoo!プロモーション広告正規代理店およびGoogle AdWords認定パートナーとしての専門知識と実績を活かした広告運用代行サービスです。日々のチューニングや予算配分の最適化をGMOコマースが完全代行することで、広告運用の効率化と費用対効果の向上を実現します。ECモールでのコンバージョン拡大と自社サイトでの認知拡大の両面から、クライアント企業の売上アップに貢献しています。
主な特徴は以下の通りです。
a 適切なタイミングで広告を出せる
CVR(コンバージョン率)(注8)の高いタイミングに予算を集中配分します。商品トレンドとモールイベントの相関分析により予算チューニングを行い、掲載開始直後から効果を発揮します。
b 無駄なクリックの除外
広告クリックの10~30%を占める無駄なクリック(競合調査、クリック代行業者などによる顧客の売上につながらないもの)を除外します。グーグル広告、ヤフー広告とAPI連携し、IPアドレス単位、配信先単位、端末単位での無駄なクリック排除を実現することで、ROAS(広告費用対効果)(注9)の向上が実現可能となります。
c 最新データを使った広告出稿
店舗の商品データを1日1回自動取得し、最新情報に基づいた広告出稿を行います。商品データを使った自動ターゲティング、ニーズの高い検索結果への掲載、クリエイティブの自動生成により、ユーザーの購入意欲が高いタイミングで効果的な広告配信を実現します。
(注)8.CVR(コンバージョン率)とは、「Conversion Rate」の略で、ウェブサイト訪問者などのうち、商品購入や会員登録といった企業が定める成果(コンバージョン)に至った割合を示す指標です。
9.ROAS(広告費用対効果)とは、「Return On Advertising Spend」の略で、投下した広告費に対して得られた売上の割合を示す指標です。
GMOコマースの事業系統図は次のとおりです。
GMOコマースは「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」およびその他サービスを通じて、顧客企業のデジタルマーケティングを包括的にサポートし、CX向上と売上拡大に貢献してまいります。
GMOコマースの本書提出日現在における「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」は以下の通りです。また、文中の将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報に基づき、GMOコマースが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
GMOコマースは、「すべてのお店の「マーケティングプラットフォーム」に」という経営理念を掲げ、店舗のCXの向上を目的としたソリューションを通じて、店舗事業者の事業成長に貢献することを目指しています。この経営理念の背景には、デジタルマーケティングの重要性が増す現代において、多くの店舗事業者が依然として「マーケティングの知識や施策を実施できる人材不足」や「効果の可視化の難しさ」といった課題を抱えており、このような課題に対し、GMOコマースは「GMOマーケティングDX」や「GMOマーケティングコネクト」といった主要サービスを軸に、店舗事業者が専門的な知識や人手を要することなく、効率的かつ最適なマーケティング施策による包括的な集客支援を提供することで、店舗事業者のDX推進を支援しております。
GMOコマースが考えるCX向上とは、店舗事業者が顧客一人ひとりのニーズや状況を理解し、最適な情報やサービスを提供することで、顧客とのエンゲージメントを高め、長期的な関係を構築していくことです。そのため、GMOコマースは、顧客データの収集・分析、パーソナライズされたマーケティング施策の実施、効果測定・改善提案など、CX向上に必要なあらゆるサービスをワンストップで提供しています。
また、GMOコマースはデジタルマーケティング領域における最新の技術やトレンドを常に把握し、顧客企業に最先端のソリューションを提供することで、顧客企業の競争力強化に貢献することを目指しています。AI技術を活用したデータ分析やマーケティングオートメーション、顧客体験プラットフォーム「GMOマーケティングコネクト」など、革新的なサービス開発にも積極的に取り組んでいます。
(2) 目標の達成状況を判断するための客観的な指標
GMOコマースの中心となる「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」はストック・トランザクションの収益モデルで提供しているため、毎月経常的に得られるストック売上・トランザクション売上の拡大を経営上の目標としております。その達成状況を判断する上で、基盤となる顧客数およびARPU・継続率を重要な指標としております。顧客数はGMOコマースサービスを月額固定費で提供している店舗数、ARPUはGMOコマースサービスを通して店舗から得られる1顧客当たりの売上高、継続率は契約更新タイミングでの継続利用される比率です。持続的な成長を実現するため、上記の顧客数およびARPUの拡大、高継続率の維持が重要と考えております。
-店舗数:15,370店舗(2024年12月末時点)
-継続率:86%(2024年1月~2024年12月平均)
引き続き、これらの指標のさらなる改善に取り組み、持続的な成長に努めてまいります。
(3) 経営環境
GMOコマースの事業は店舗向けの販促に関連するDX(デジタルトランスフォーメーション)およびCXソリューションが主な関連市場となっております。GMOコマースが提供するサービスは大手チェーン店を中心に、小売、飲食、アパレルなど顧客接点を持つ多くの業界で利用されております。
GMOコマースがターゲットとする市場は広大であり、店舗事業者の販促費全体をTAM(Total Addressable Market)と捉え、その規模は約4.4兆円(注1)と推定しております。このうち、GMOコマースがサービスを提供可能な市場であるSAM(Serviceable Available Market)は、日本全国の店舗事業者(注2)約283万店舗にGMOコマースの主な契約店舗の平均単価(注3)を掛け合わせ、約9,680億円と見込んでおります。さらに、GMOコマースが獲得可能な市場であるSOM(Serviceable Obtainable Market)は、現在GMOコマースが契約している店舗の関連店舗(注4)約7.3万店舗に同様の単価を掛け合わせ、約250億円と推定しております。
このような巨大な市場において、これまで主流とされてきた従来のWEB販促などのマスマーケティングにおいて、昨今、個人情報保護法の改正によるCookie規制によってターゲティング広告の精度低下や効果測定が困難になり、消費者にとって不要な広告が増加しております。また消費者の購買行動が「モノ」から「コト(体験)」への変化をきっかけに、CXを重要視する企業が増加し、ソーシャルメディアやアプリなど、消費者一人ひとりの趣味や嗜好に合わせた「パーソナライズ化」された販促の取り組みが活発となっております。さらに、AI技術の進歩によって、膨大なデータの処理や複雑な行動パターンの分析など、消費者データの分析に基づいた高度なセグメントが可能となり、企業の競争優位性を高める上では製品やサービスの差別化だけではなく、CX重視の戦略立案や施策実行が必要となってくると考えております。
一方、店舗は消費者行動を含めたデジタルマーケティング環境の変化により従来のマーケティング手法では対応困難な複合的な課題に直面しています。新規顧客の獲得には多様な方法があるものの適切なチャネル選択が必要となり、一度来店した顧客を再度呼び込み定着させるリピーター育成は、継続的な顧客との関係構築のためパーソナライズされた施策による顧客体験向上が必要です。これらの課題解決には顧客データの効果的な活用と分析、DX推進による業務効率化、データ基盤の整備など専門的なマーケティング人材や資金が必要ですが実際にはデジタル技術の利用に慣れていないケースが多く見られます。
GMOコマースの主要サービスである「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」は、顧客企業のニーズに合わせてLINE公式アカウントやInstagramなど最適なプロダクトを選定し、カスタマイズして提供することで、トレンドに合ったマーケティングによる売上拡大を支援するプラットフォームです。デジタルマーケティングツールの導入や運用に不慣れな店舗事業者に対し、導入サポートや運用代行の支援を提供し、これまで大手チェーン店を中心に、小売、飲食、アパレルなど顧客接点を持つ多くの業界で利用されております。
また、競合他社との競争優位性において、GMOコマースは2012年の設立以来、EC支援事業からO2O支援事業、現在のプラットフォーム事業へと展開し、店舗のSNS販促黎明期からサービス提供を行い、GMOコマースの強みである店舗支援モデルを確立し、以下の競争優位性を構築しております。
① 先行者優位性
店舗のSNS黎明期からサービス提供:企業ブランド力とデジタルマーケティング力を活かし店舗支援に集中
導入に繋がる多数の実績:大手企業の導入決定要因になり得る他社事例を多数保有
ナレッジとデータの蓄積:10年間のナレッジと運用データによる顧客との強固なリレーション
② 独自性・特徴
店舗単位・企業単位で伴走支援:専任チームの手厚いサポートとIT技術力による最適なツール提供が可能
店舗の事業規模に最適化:自社でデータ基盤やシステム開発が困難なチェーン企業のDX化を支援
③ 新規参入ハードル
初期投資:店舗開拓営業や運営には先行的に人材やコストが必要
リードタイム:店舗単位のストック収益モデルは損益分岐までの回収期間が必要
このような環境の中、GMOコマースは、DX市場の拡大と、企業のデジタル化促進を背景に、顧客基盤の更なる拡大とサービスの高度化を進めております。特に、個人情報保護法の改正やCookie規制の強化を受け、ゼロパーティデータやファーストパーティデータの活用に注力し、AIを活用したパーソナライズマーケティングによるCX向上の実現を目指しております。
(注) 1.株式会社電通「2024年 日本の広告費」の折り込みチラシ・ダイレクトメール・インターネット広告・POP、株式会社矢野経済研究所「ポイントサービス市場に関する調査(2024年)」、「2025年版デジタルマーケティング市場の実態と展望」のMA・CDP・CRM/SFA、IDC Japan株式会社「国内アプリケーションPaaS市場予測:2018年~2024年」、株式会社サイバー・バズ「国内ソーシャルメディアマーケティング市場規模推計・予測(2022年‐2029年)」、スマートキャンプ株式会社「メール配信システムの市場規模」、株式会社アイ・ティ・アール「Web接客市場規模推移および予測」、クロスフィニティ株式会社「SEO市場規模予測2014‐2018」、GMO TECH株式会社「MEO市場規模推計・予測2022年‐2028年」、の各市場規模を経済産業省「2023年経済造実態調査」の産業分類(宿泊業、飲食サービス業、卸売業、小売業、生活関連サービス業、娯楽業、不動産業、物品賃貸業、金融業、保険業、教育、学習支援業、医療、福祉)毎の売上高比率を基にGMOコマース推定
2.総務省統計局 2021年産業大分類別民営事業所数及び従業者数より卸売業、小売業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、不動産業、物品賃貸業、教育、学習支援業、複合サービス事業の事業所数を合計した数
3.今後注力していく顧客層が属する単価として2024年12月期売上の80%を構成する上位店舗の平均単価を算出
4.GMOコマース契約店舗の系列店等の総数
(4) 中長期的な会社の経営戦略
GMOコマースは、上記のような経営環境を踏まえ、GMOコマースの主要事業である「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」を中心に、以下の経営戦略を推進することで、持続的な成長と企業価値向上を目指します。
① 既存顧客含めた顧客基盤の拡大
GMOコマースの強みである約15,000店舗の顧客基盤を生かし、既存顧客へのアップセルやクロスセルの促進と並行し、営業人員の増員や販路拡大によりさらなる顧客基盤の拡大を目指します。
a 顧客基盤拡大:
紹介促進や他業種展開と組織拡大による直販営業強化、代理店開拓の専任人材採用とGMOインターネットグループのシナジーなど販路拡大のための代理店強化、専任人材を採用して連携機能開発によるパートナー開拓などの協業促進を行い顧客基盤の拡大を図ります。
b ARPU向上:
顧客満足度向上施策やアップセル・クロスセル施策の実施によりサービスを強化し、CS営業による高付加価値のコンサルティングと専任サポートによる利用促進および既存顧客の未導入店舗追加によるARPU向上を目指します。
② プラットフォーム基盤の拡大
あらゆる顧客接点におけるCX向上を実現するため、AI技術を取り込んだ既存プロダクトの機能拡張、追加開発を推進し、販促効果の高いサービス提供を通して店舗の売上拡大・コスト削減を支援し、事業を拡大します。
a 既存サービスの機能強化:
注文や予約、来店、特典などのタッチポイント強化により顧客の声を収集し、既存サービスの機能強化や改善を継続的に行います。
外部機関による研究事例:3チャネル以上の接点でコンバージョン率が287%向上(注1)
b パーソナライズ強化:
15,000店舗のCDPデータによるユーザー嗜好解析と消費者の熱量、タイミング、頻度に合わせたパーソナライズ配信強化や改善を継続的に行います。
外部機関による研究事例:顧客獲得コストを最大50%削減(注2)、ROASを10〜25%向上(注3)
c オートメーション強化:
AIアシスタントとAIエージェントを組み合わせた自動運用によるマーケティングの自動化による効率化支援を行います。
外部機関による研究事例:マーケティングの生産性が5〜15%向上(注4)
d 新たな配信チャネルの開拓:
アプリやメルマガ、Webサイト、サイネージ、店内デバイスなど、新たな配信チャネルへの対応を強化します。
③ 新規事業展開
GMOコマースの保有する顧客基盤とユーザーデータを活用した店舗間における相互集客を実現する独自のリテールメディアプラットフォームの開発を推進します。リテールメディアとなる店舗の効率的な集客を支援し、新たなバリューチェーン構築による収益源の創出を行います。
a リテールメディア配信プラットフォームの開発:
あらゆる店舗が相互に集客・送客するネットワークとして「GMOマーケティングコネクト」の配信プラットフォームと顧客基盤を活用し、他社顧客にリーチできる配信機能と、顧客配信量27億通(注5)の配信実績に基づく広告掲出による広告費還元の仕組みなど、店舗間のパーソナライズ配信による相互集客を実現するGMOコマース独自モデルによるリテールメディア新規事業開発を推進します。ユースケースとして居酒屋で飲食中のカラオケ好きなユーザーを近くの空室有のカラオケ店へ誘導するなど、リテールメディア広告主企業(店舗やメーカー)は他店舗のユーザーの嗜好に合わせてアプローチすることが可能となります。
(注)1.WordStream「Cross-Channel Marketing: Can You Do It All?」(2023)
2.マッキンゼー・アンド・カンパニー「 What is personalization?」(2023)
3.BAIN&COMPANY「Personalization: AI for Retail Marketing Magic」(2025)
4.マッキンゼー・アンド・カンパニー「The economic potential of generative AI: The next productivity frontier」(2023)
5.2024年のGMOコマース契約企業アカウントからのLINE配信総数(自社調べ)
(5) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
GMOコマースは、上記の経営戦略を推進する上で、以下の課題に優先的に対処していく必要があります。
① 競争優位性の強化:
競争が激化するデジタルマーケティング市場において、競合他社との差別化を図り、優位性を維持・強化していく必要があります。GMOコマースはデジタルマーケティング領域におけるプラットフォーマーとして、最新の技術やトレンドを常に把握し、顧客企業に最先端のソリューションを提供し、競争優位性を高める施策を積極的に推進します。
② 人材確保と育成:
デジタルマーケティング領域における優秀な人材の確保と育成が急務です。採用活動の強化に加え、社員のスキルアップを支援する研修制度の充実など、人材育成にも注力します。
③ 財務基盤の強化:
安定的な収益基盤の構築と、今後の事業拡大のための資金調達など、財務基盤の強化に取り組みます。
GMOコマースは継続的な商品開発とサービス品質の向上、戦略的な人材投資、そして堅固な情報セキュリティ体制の構築とAIの活用やデータ分析の高度化に取り組み、これらの課題を克服し、全社一丸となって邁進してまいります。
GMOコマースの本書提出日現在における「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」は以下の通りです。また、文中の将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報に基づき、GMOコマースが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
GMOコマースは、「すべてのお店の「マーケティングプラットフォーム」に」という経営理念を掲げ、店舗のCXの向上を目的としたソリューションを通じて、店舗事業者の事業成長に貢献することを目指しています。この経営理念の背景には、デジタルマーケティングの重要性が増す現代において、多くの店舗事業者が依然として「マーケティングの知識や施策を実施できる人材不足」や「効果の可視化の難しさ」といった課題を抱えており、このような課題に対し、GMOコマースは「GMOマーケティングDX」や「GMOマーケティングコネクト」といった主要サービスを軸に、店舗事業者が専門的な知識や人手を要することなく、効率的かつ最適なマーケティング施策による包括的な集客支援を提供することで、店舗事業者のDX推進を支援しております。
GMOコマースが考えるCX向上とは、店舗事業者が顧客一人ひとりのニーズや状況を理解し、最適な情報やサービスを提供することで、顧客とのエンゲージメントを高め、長期的な関係を構築していくことです。そのため、GMOコマースは、顧客データの収集・分析、パーソナライズされたマーケティング施策の実施、効果測定・改善提案など、CX向上に必要なあらゆるサービスをワンストップで提供しています。
また、GMOコマースはデジタルマーケティング領域における最新の技術やトレンドを常に把握し、顧客企業に最先端のソリューションを提供することで、顧客企業の競争力強化に貢献することを目指しています。AI技術を活用したデータ分析やマーケティングオートメーション、顧客体験プラットフォーム「GMOマーケティングコネクト」など、革新的なサービス開発にも積極的に取り組んでいます。
(2) 目標の達成状況を判断するための客観的な指標
GMOコマースの中心となる「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」はストック・トランザクションの収益モデルで提供しているため、毎月経常的に得られるストック売上・トランザクション売上の拡大を経営上の目標としております。その達成状況を判断する上で、基盤となる顧客数およびARPU・継続率を重要な指標としております。顧客数はGMOコマースサービスを月額固定費で提供している店舗数、ARPUはGMOコマースサービスを通して店舗から得られる1顧客当たりの売上高、継続率は契約更新タイミングでの継続利用される比率です。持続的な成長を実現するため、上記の顧客数およびARPUの拡大、高継続率の維持が重要と考えております。
-店舗数:15,370店舗(2024年12月末時点)
-継続率:86%(2024年1月~2024年12月平均)
引き続き、これらの指標のさらなる改善に取り組み、持続的な成長に努めてまいります。
(3) 経営環境
GMOコマースの事業は店舗向けの販促に関連するDX(デジタルトランスフォーメーション)およびCXソリューションが主な関連市場となっております。GMOコマースが提供するサービスは大手チェーン店を中心に、小売、飲食、アパレルなど顧客接点を持つ多くの業界で利用されております。
GMOコマースがターゲットとする市場は広大であり、店舗事業者の販促費全体をTAM(Total Addressable Market)と捉え、その規模は約4.4兆円(注1)と推定しております。このうち、GMOコマースがサービスを提供可能な市場であるSAM(Serviceable Available Market)は、日本全国の店舗事業者(注2)約283万店舗にGMOコマースの主な契約店舗の平均単価(注3)を掛け合わせ、約9,680億円と見込んでおります。さらに、GMOコマースが獲得可能な市場であるSOM(Serviceable Obtainable Market)は、現在GMOコマースが契約している店舗の関連店舗(注4)約7.3万店舗に同様の単価を掛け合わせ、約250億円と推定しております。
このような巨大な市場において、これまで主流とされてきた従来のWEB販促などのマスマーケティングにおいて、昨今、個人情報保護法の改正によるCookie規制によってターゲティング広告の精度低下や効果測定が困難になり、消費者にとって不要な広告が増加しております。また消費者の購買行動が「モノ」から「コト(体験)」への変化をきっかけに、CXを重要視する企業が増加し、ソーシャルメディアやアプリなど、消費者一人ひとりの趣味や嗜好に合わせた「パーソナライズ化」された販促の取り組みが活発となっております。さらに、AI技術の進歩によって、膨大なデータの処理や複雑な行動パターンの分析など、消費者データの分析に基づいた高度なセグメントが可能となり、企業の競争優位性を高める上では製品やサービスの差別化だけではなく、CX重視の戦略立案や施策実行が必要となってくると考えております。
一方、店舗は消費者行動を含めたデジタルマーケティング環境の変化により従来のマーケティング手法では対応困難な複合的な課題に直面しています。新規顧客の獲得には多様な方法があるものの適切なチャネル選択が必要となり、一度来店した顧客を再度呼び込み定着させるリピーター育成は、継続的な顧客との関係構築のためパーソナライズされた施策による顧客体験向上が必要です。これらの課題解決には顧客データの効果的な活用と分析、DX推進による業務効率化、データ基盤の整備など専門的なマーケティング人材や資金が必要ですが実際にはデジタル技術の利用に慣れていないケースが多く見られます。
GMOコマースの主要サービスである「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」は、顧客企業のニーズに合わせてLINE公式アカウントやInstagramなど最適なプロダクトを選定し、カスタマイズして提供することで、トレンドに合ったマーケティングによる売上拡大を支援するプラットフォームです。デジタルマーケティングツールの導入や運用に不慣れな店舗事業者に対し、導入サポートや運用代行の支援を提供し、これまで大手チェーン店を中心に、小売、飲食、アパレルなど顧客接点を持つ多くの業界で利用されております。
また、競合他社との競争優位性において、GMOコマースは2012年の設立以来、EC支援事業からO2O支援事業、現在のプラットフォーム事業へと展開し、店舗のSNS販促黎明期からサービス提供を行い、GMOコマースの強みである店舗支援モデルを確立し、以下の競争優位性を構築しております。
① 先行者優位性
店舗のSNS黎明期からサービス提供:企業ブランド力とデジタルマーケティング力を活かし店舗支援に集中
導入に繋がる多数の実績:大手企業の導入決定要因になり得る他社事例を多数保有
ナレッジとデータの蓄積:10年間のナレッジと運用データによる顧客との強固なリレーション
② 独自性・特徴
店舗単位・企業単位で伴走支援:専任チームの手厚いサポートとIT技術力による最適なツール提供が可能
店舗の事業規模に最適化:自社でデータ基盤やシステム開発が困難なチェーン企業のDX化を支援
③ 新規参入ハードル
初期投資:店舗開拓営業や運営には先行的に人材やコストが必要
リードタイム:店舗単位のストック収益モデルは損益分岐までの回収期間が必要
このような環境の中、GMOコマースは、DX市場の拡大と、企業のデジタル化促進を背景に、顧客基盤の更なる拡大とサービスの高度化を進めております。特に、個人情報保護法の改正やCookie規制の強化を受け、ゼロパーティデータやファーストパーティデータの活用に注力し、AIを活用したパーソナライズマーケティングによるCX向上の実現を目指しております。
(注) 1.株式会社電通「2024年 日本の広告費」の折り込みチラシ・ダイレクトメール・インターネット広告・POP、株式会社矢野経済研究所「ポイントサービス市場に関する調査(2024年)」、「2025年版デジタルマーケティング市場の実態と展望」のMA・CDP・CRM/SFA、IDC Japan株式会社「国内アプリケーションPaaS市場予測:2018年~2024年」、株式会社サイバー・バズ「国内ソーシャルメディアマーケティング市場規模推計・予測(2022年‐2029年)」、スマートキャンプ株式会社「メール配信システムの市場規模」、株式会社アイ・ティ・アール「Web接客市場規模推移および予測」、クロスフィニティ株式会社「SEO市場規模予測2014‐2018」、GMO TECH株式会社「MEO市場規模推計・予測2022年‐2028年」、の各市場規模を経済産業省「2023年経済造実態調査」の産業分類(宿泊業、飲食サービス業、卸売業、小売業、生活関連サービス業、娯楽業、不動産業、物品賃貸業、金融業、保険業、教育、学習支援業、医療、福祉)毎の売上高比率を基にGMOコマース推定
2.総務省統計局 2021年産業大分類別民営事業所数及び従業者数より卸売業、小売業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、不動産業、物品賃貸業、教育、学習支援業、複合サービス事業の事業所数を合計した数
3.今後注力していく顧客層が属する単価として2024年12月期売上の80%を構成する上位店舗の平均単価を算出
4.GMOコマース契約店舗の系列店等の総数
(4) 中長期的な会社の経営戦略
GMOコマースは、上記のような経営環境を踏まえ、GMOコマースの主要事業である「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」を中心に、以下の経営戦略を推進することで、持続的な成長と企業価値向上を目指します。
① 既存顧客含めた顧客基盤の拡大
GMOコマースの強みである約15,000店舗の顧客基盤を生かし、既存顧客へのアップセルやクロスセルの促進と並行し、営業人員の増員や販路拡大によりさらなる顧客基盤の拡大を目指します。
a 顧客基盤拡大:
紹介促進や他業種展開と組織拡大による直販営業強化、代理店開拓の専任人材採用とGMOインターネットグループのシナジーなど販路拡大のための代理店強化、専任人材を採用して連携機能開発によるパートナー開拓などの協業促進を行い顧客基盤の拡大を図ります。
b ARPU向上:
顧客満足度向上施策やアップセル・クロスセル施策の実施によりサービスを強化し、CS営業による高付加価値のコンサルティングと専任サポートによる利用促進および既存顧客の未導入店舗追加によるARPU向上を目指します。
② プラットフォーム基盤の拡大
あらゆる顧客接点におけるCX向上を実現するため、AI技術を取り込んだ既存プロダクトの機能拡張、追加開発を推進し、販促効果の高いサービス提供を通して店舗の売上拡大・コスト削減を支援し、事業を拡大します。
a 既存サービスの機能強化:
注文や予約、来店、特典などのタッチポイント強化により顧客の声を収集し、既存サービスの機能強化や改善を継続的に行います。
外部機関による研究事例:3チャネル以上の接点でコンバージョン率が287%向上(注1)
b パーソナライズ強化:
15,000店舗のCDPデータによるユーザー嗜好解析と消費者の熱量、タイミング、頻度に合わせたパーソナライズ配信強化や改善を継続的に行います。
外部機関による研究事例:顧客獲得コストを最大50%削減(注2)、ROASを10〜25%向上(注3)
c オートメーション強化:
AIアシスタントとAIエージェントを組み合わせた自動運用によるマーケティングの自動化による効率化支援を行います。
外部機関による研究事例:マーケティングの生産性が5〜15%向上(注4)
d 新たな配信チャネルの開拓:
アプリやメルマガ、Webサイト、サイネージ、店内デバイスなど、新たな配信チャネルへの対応を強化します。
③ 新規事業展開
GMOコマースの保有する顧客基盤とユーザーデータを活用した店舗間における相互集客を実現する独自のリテールメディアプラットフォームの開発を推進します。リテールメディアとなる店舗の効率的な集客を支援し、新たなバリューチェーン構築による収益源の創出を行います。
a リテールメディア配信プラットフォームの開発:
あらゆる店舗が相互に集客・送客するネットワークとして「GMOマーケティングコネクト」の配信プラットフォームと顧客基盤を活用し、他社顧客にリーチできる配信機能と、顧客配信量27億通(注5)の配信実績に基づく広告掲出による広告費還元の仕組みなど、店舗間のパーソナライズ配信による相互集客を実現するGMOコマース独自モデルによるリテールメディア新規事業開発を推進します。ユースケースとして居酒屋で飲食中のカラオケ好きなユーザーを近くの空室有のカラオケ店へ誘導するなど、リテールメディア広告主企業(店舗やメーカー)は他店舗のユーザーの嗜好に合わせてアプローチすることが可能となります。
(注)1.WordStream「Cross-Channel Marketing: Can You Do It All?」(2023)
2.マッキンゼー・アンド・カンパニー「 What is personalization?」(2023)
3.BAIN&COMPANY「Personalization: AI for Retail Marketing Magic」(2025)
4.マッキンゼー・アンド・カンパニー「The economic potential of generative AI: The next productivity frontier」(2023)
5.2024年のGMOコマース契約企業アカウントからのLINE配信総数(自社調べ)
(5) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
GMOコマースは、上記の経営戦略を推進する上で、以下の課題に優先的に対処していく必要があります。
① 競争優位性の強化:
競争が激化するデジタルマーケティング市場において、競合他社との差別化を図り、優位性を維持・強化していく必要があります。GMOコマースはデジタルマーケティング領域におけるプラットフォーマーとして、最新の技術やトレンドを常に把握し、顧客企業に最先端のソリューションを提供し、競争優位性を高める施策を積極的に推進します。
② 人材確保と育成:
デジタルマーケティング領域における優秀な人材の確保と育成が急務です。採用活動の強化に加え、社員のスキルアップを支援する研修制度の充実など、人材育成にも注力します。
③ 財務基盤の強化:
安定的な収益基盤の構築と、今後の事業拡大のための資金調達など、財務基盤の強化に取り組みます。
GMOコマースは継続的な商品開発とサービス品質の向上、戦略的な人材投資、そして堅固な情報セキュリティ体制の構築とAIの活用やデータ分析の高度化に取り組み、これらの課題を克服し、全社一丸となって邁進してまいります。
GMOコマースの本書提出日現在における「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」は以下の通りです。また、文中の将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報に基づき、GMOコマースが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
GMOコマースは、「すべてのお店の「マーケティングプラットフォーム」に」という経営理念を掲げ、店舗のCXの向上を目的としたソリューションを通じて、店舗事業者の事業成長に貢献することを目指しています。この経営理念の背景には、デジタルマーケティングの重要性が増す現代において、多くの店舗事業者が依然として「マーケティングの知識や施策を実施できる人材不足」や「効果の可視化の難しさ」といった課題を抱えており、このような課題に対し、GMOコマースは「GMOマーケティングDX」や「GMOマーケティングコネクト」といった主要サービスを軸に、店舗事業者が専門的な知識や人手を要することなく、効率的かつ最適なマーケティング施策による包括的な集客支援を提供することで、店舗事業者のDX推進を支援しております。
GMOコマースが考えるCX向上とは、店舗事業者が顧客一人ひとりのニーズや状況を理解し、最適な情報やサービスを提供することで、顧客とのエンゲージメントを高め、長期的な関係を構築していくことです。そのため、GMOコマースは、顧客データの収集・分析、パーソナライズされたマーケティング施策の実施、効果測定・改善提案など、CX向上に必要なあらゆるサービスをワンストップで提供しています。
また、GMOコマースはデジタルマーケティング領域における最新の技術やトレンドを常に把握し、顧客企業に最先端のソリューションを提供することで、顧客企業の競争力強化に貢献することを目指しています。AI技術を活用したデータ分析やマーケティングオートメーション、顧客体験プラットフォーム「GMOマーケティングコネクト」など、革新的なサービス開発にも積極的に取り組んでいます。
(2) 目標の達成状況を判断するための客観的な指標
GMOコマースの中心となる「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」はストック・トランザクションの収益モデルで提供しているため、毎月経常的に得られるストック売上・トランザクション売上の拡大を経営上の目標としております。その達成状況を判断する上で、基盤となる顧客数およびARPU・継続率を重要な指標としております。顧客数はGMOコマースサービスを月額固定費で提供している店舗数、ARPUはGMOコマースサービスを通して店舗から得られる1顧客当たりの売上高、継続率は契約更新タイミングでの継続利用される比率です。持続的な成長を実現するため、上記の顧客数およびARPUの拡大、高継続率の維持が重要と考えております。
-店舗数:15,370店舗(2024年12月末時点)
-継続率:86%(2024年1月~2024年12月平均)
引き続き、これらの指標のさらなる改善に取り組み、持続的な成長に努めてまいります。
(3) 経営環境
GMOコマースの事業は店舗向けの販促に関連するDX(デジタルトランスフォーメーション)およびCXソリューションが主な関連市場となっております。GMOコマースが提供するサービスは大手チェーン店を中心に、小売、飲食、アパレルなど顧客接点を持つ多くの業界で利用されております。
GMOコマースがターゲットとする市場は広大であり、店舗事業者の販促費全体をTAM(Total Addressable Market)と捉え、その規模は約4.4兆円(注1)と推定しております。このうち、GMOコマースがサービスを提供可能な市場であるSAM(Serviceable Available Market)は、日本全国の店舗事業者(注2)約283万店舗にGMOコマースの主な契約店舗の平均単価(注3)を掛け合わせ、約9,680億円と見込んでおります。さらに、GMOコマースが獲得可能な市場であるSOM(Serviceable Obtainable Market)は、現在GMOコマースが契約している店舗の関連店舗(注4)約7.3万店舗に同様の単価を掛け合わせ、約250億円と推定しております。
このような巨大な市場において、これまで主流とされてきた従来のWEB販促などのマスマーケティングにおいて、昨今、個人情報保護法の改正によるCookie規制によってターゲティング広告の精度低下や効果測定が困難になり、消費者にとって不要な広告が増加しております。また消費者の購買行動が「モノ」から「コト(体験)」への変化をきっかけに、CXを重要視する企業が増加し、ソーシャルメディアやアプリなど、消費者一人ひとりの趣味や嗜好に合わせた「パーソナライズ化」された販促の取り組みが活発となっております。さらに、AI技術の進歩によって、膨大なデータの処理や複雑な行動パターンの分析など、消費者データの分析に基づいた高度なセグメントが可能となり、企業の競争優位性を高める上では製品やサービスの差別化だけではなく、CX重視の戦略立案や施策実行が必要となってくると考えております。
一方、店舗は消費者行動を含めたデジタルマーケティング環境の変化により従来のマーケティング手法では対応困難な複合的な課題に直面しています。新規顧客の獲得には多様な方法があるものの適切なチャネル選択が必要となり、一度来店した顧客を再度呼び込み定着させるリピーター育成は、継続的な顧客との関係構築のためパーソナライズされた施策による顧客体験向上が必要です。これらの課題解決には顧客データの効果的な活用と分析、DX推進による業務効率化、データ基盤の整備など専門的なマーケティング人材や資金が必要ですが実際にはデジタル技術の利用に慣れていないケースが多く見られます。
GMOコマースの主要サービスである「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」は、顧客企業のニーズに合わせてLINE公式アカウントやInstagramなど最適なプロダクトを選定し、カスタマイズして提供することで、トレンドに合ったマーケティングによる売上拡大を支援するプラットフォームです。デジタルマーケティングツールの導入や運用に不慣れな店舗事業者に対し、導入サポートや運用代行の支援を提供し、これまで大手チェーン店を中心に、小売、飲食、アパレルなど顧客接点を持つ多くの業界で利用されております。
また、競合他社との競争優位性において、GMOコマースは2012年の設立以来、EC支援事業からO2O支援事業、現在のプラットフォーム事業へと展開し、店舗のSNS販促黎明期からサービス提供を行い、GMOコマースの強みである店舗支援モデルを確立し、以下の競争優位性を構築しております。
① 先行者優位性
店舗のSNS黎明期からサービス提供:企業ブランド力とデジタルマーケティング力を活かし店舗支援に集中
導入に繋がる多数の実績:大手企業の導入決定要因になり得る他社事例を多数保有
ナレッジとデータの蓄積:10年間のナレッジと運用データによる顧客との強固なリレーション
② 独自性・特徴
店舗単位・企業単位で伴走支援:専任チームの手厚いサポートとIT技術力による最適なツール提供が可能
店舗の事業規模に最適化:自社でデータ基盤やシステム開発が困難なチェーン企業のDX化を支援
③ 新規参入ハードル
初期投資:店舗開拓営業や運営には先行的に人材やコストが必要
リードタイム:店舗単位のストック収益モデルは損益分岐までの回収期間が必要
このような環境の中、GMOコマースは、DX市場の拡大と、企業のデジタル化促進を背景に、顧客基盤の更なる拡大とサービスの高度化を進めております。特に、個人情報保護法の改正やCookie規制の強化を受け、ゼロパーティデータやファーストパーティデータの活用に注力し、AIを活用したパーソナライズマーケティングによるCX向上の実現を目指しております。
(注) 1.株式会社電通「2024年 日本の広告費」の折り込みチラシ・ダイレクトメール・インターネット広告・POP、株式会社矢野経済研究所「ポイントサービス市場に関する調査(2024年)」、「2025年版デジタルマーケティング市場の実態と展望」のMA・CDP・CRM/SFA、IDC Japan株式会社「国内アプリケーションPaaS市場予測:2018年~2024年」、株式会社サイバー・バズ「国内ソーシャルメディアマーケティング市場規模推計・予測(2022年‐2029年)」、スマートキャンプ株式会社「メール配信システムの市場規模」、株式会社アイ・ティ・アール「Web接客市場規模推移および予測」、クロスフィニティ株式会社「SEO市場規模予測2014‐2018」、GMO TECH株式会社「MEO市場規模推計・予測2022年‐2028年」、の各市場規模を経済産業省「2023年経済造実態調査」の産業分類(宿泊業、飲食サービス業、卸売業、小売業、生活関連サービス業、娯楽業、不動産業、物品賃貸業、金融業、保険業、教育、学習支援業、医療、福祉)毎の売上高比率を基にGMOコマース推定
2.総務省統計局 2021年産業大分類別民営事業所数及び従業者数より卸売業、小売業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、不動産業、物品賃貸業、教育、学習支援業、複合サービス事業の事業所数を合計した数
3.今後注力していく顧客層が属する単価として2024年12月期売上の80%を構成する上位店舗の平均単価を算出
4.GMOコマース契約店舗の系列店等の総数
(4) 中長期的な会社の経営戦略
GMOコマースは、上記のような経営環境を踏まえ、GMOコマースの主要事業である「GMOマーケティングDX」「GMOマーケティングコネクト」を中心に、以下の経営戦略を推進することで、持続的な成長と企業価値向上を目指します。
① 既存顧客含めた顧客基盤の拡大
GMOコマースの強みである約15,000店舗の顧客基盤を生かし、既存顧客へのアップセルやクロスセルの促進と並行し、営業人員の増員や販路拡大によりさらなる顧客基盤の拡大を目指します。
a 顧客基盤拡大:
紹介促進や他業種展開と組織拡大による直販営業強化、代理店開拓の専任人材採用とGMOインターネットグループのシナジーなど販路拡大のための代理店強化、専任人材を採用して連携機能開発によるパートナー開拓などの協業促進を行い顧客基盤の拡大を図ります。
b ARPU向上:
顧客満足度向上施策やアップセル・クロスセル施策の実施によりサービスを強化し、CS営業による高付加価値のコンサルティングと専任サポートによる利用促進および既存顧客の未導入店舗追加によるARPU向上を目指します。
② プラットフォーム基盤の拡大
あらゆる顧客接点におけるCX向上を実現するため、AI技術を取り込んだ既存プロダクトの機能拡張、追加開発を推進し、販促効果の高いサービス提供を通して店舗の売上拡大・コスト削減を支援し、事業を拡大します。
a 既存サービスの機能強化:
注文や予約、来店、特典などのタッチポイント強化により顧客の声を収集し、既存サービスの機能強化や改善を継続的に行います。
外部機関による研究事例:3チャネル以上の接点でコンバージョン率が287%向上(注1)
b パーソナライズ強化:
15,000店舗のCDPデータによるユーザー嗜好解析と消費者の熱量、タイミング、頻度に合わせたパーソナライズ配信強化や改善を継続的に行います。
外部機関による研究事例:顧客獲得コストを最大50%削減(注2)、ROASを10〜25%向上(注3)
c オートメーション強化:
AIアシスタントとAIエージェントを組み合わせた自動運用によるマーケティングの自動化による効率化支援を行います。
外部機関による研究事例:マーケティングの生産性が5〜15%向上(注4)
d 新たな配信チャネルの開拓:
アプリやメルマガ、Webサイト、サイネージ、店内デバイスなど、新たな配信チャネルへの対応を強化します。
③ 新規事業展開
GMOコマースの保有する顧客基盤とユーザーデータを活用した店舗間における相互集客を実現する独自のリテールメディアプラットフォームの開発を推進します。リテールメディアとなる店舗の効率的な集客を支援し、新たなバリューチェーン構築による収益源の創出を行います。
a リテールメディア配信プラットフォームの開発:
あらゆる店舗が相互に集客・送客するネットワークとして「GMOマーケティングコネクト」の配信プラットフォームと顧客基盤を活用し、他社顧客にリーチできる配信機能と、顧客配信量27億通(注5)の配信実績に基づく広告掲出による広告費還元の仕組みなど、店舗間のパーソナライズ配信による相互集客を実現するGMOコマース独自モデルによるリテールメディア新規事業開発を推進します。ユースケースとして居酒屋で飲食中のカラオケ好きなユーザーを近くの空室有のカラオケ店へ誘導するなど、リテールメディア広告主企業(店舗やメーカー)は他店舗のユーザーの嗜好に合わせてアプローチすることが可能となります。
(注)1.WordStream「Cross-Channel Marketing: Can You Do It All?」(2023)
2.マッキンゼー・アンド・カンパニー「 What is personalization?」(2023)
3.BAIN&COMPANY「Personalization: AI for Retail Marketing Magic」(2025)
4.マッキンゼー・アンド・カンパニー「The economic potential of generative AI: The next productivity frontier」(2023)
5.2024年のGMOコマース契約企業アカウントからのLINE配信総数(自社調べ)
(5) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
GMOコマースは、上記の経営戦略を推進する上で、以下の課題に優先的に対処していく必要があります。
① 競争優位性の強化:
競争が激化するデジタルマーケティング市場において、競合他社との差別化を図り、優位性を維持・強化していく必要があります。GMOコマースはデジタルマーケティング領域におけるプラットフォーマーとして、最新の技術やトレンドを常に把握し、顧客企業に最先端のソリューションを提供し、競争優位性を高める施策を積極的に推進します。
② 人材確保と育成:
デジタルマーケティング領域における優秀な人材の確保と育成が急務です。採用活動の強化に加え、社員のスキルアップを支援する研修制度の充実など、人材育成にも注力します。
③ 財務基盤の強化:
安定的な収益基盤の構築と、今後の事業拡大のための資金調達など、財務基盤の強化に取り組みます。
GMOコマースは継続的な商品開発とサービス品質の向上、戦略的な人材投資、そして堅固な情報セキュリティ体制の構築とAIの活用やデータ分析の高度化に取り組み、これらの課題を克服し、全社一丸となって邁進してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がGMOコマースの経営成績及び財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは以下の通りです。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項につきましても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、当該記載事項は、本書提出日現在において、GMOコマースが判断したものであり、将来においての発生可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。GMOコマースは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および、発生した場合は迅速な対応に努めてまいります。
(1) 事業環境に関するリスク
① 経済環境の変化等について 顕在化の可能性:低 影響度:中
国内外の経済状況の悪化や金融市場の混乱が生じた場合、企業のマーケティング予算が削減され、GMOコマースのサービス需要が減少する可能性があります。GMOコマースは、景気変動の影響を受けにくいストック型の収益モデルを構築し、顧客基盤の多様化を図ることで、このリスクを軽減しております。
② 市場の競争激化について 顕在化の可能性:低 影響度:小
CX向上ソリューション市場およびデジタルマーケティング市場は競争が激化しており、競合他社がより革新的なサービスや低価格なサービス、AI技術を活用したサービスなどを提供する可能性があります。GMOコマースは、AI技術の積極的な活用や独自性の高いサービス開発、顧客基盤を生かしたニーズの吸い上げによって顧客満足度向上への継続的な取り組みを通じて、競争優位性を維持・強化しております。
③ 法令による規制について 顕在化の可能性:中 影響度:中
個人情報保護法やその他の関連法規(GDPR、CCPAなど)が改正された場合、GMOコマースの事業活動に制約が生じたり、追加的なコストが発生する可能性があります。特に、Cookie規制の強化やプライバシー保護意識の高まりは、GMOコマースのサービス提供に影響を与える可能性があります。GMOコマースは、専門家による助言や社内研修などを通じて、法規制に関する知識を深め、コンプライアンス体制を強化することで、これらのリスクに対応しております。
④ 主要SNSのプラットフォームの規制変更等について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースサービスは、顧客接点としてLINEやInstagramなどのSNSを重要なチャネルとして活用しています。そのためLINEヤフー株式会社やMeta Platforms, Inc.等の主要SNSのプラットフォームの規制変更や仕様変更、あるいはサービス終了などが発生した場合、GMOコマースのサービス提供に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは、複数のSNSプラットフォームを活用し、特定のプラットフォームへの依存度を低減するとともに、常に最新の情報収集と対応を行い、事業への影響を最小限に抑えるよう努めます。
⑤ 社会情勢の不安定化について 顕在化の可能性:低 影響度:小
新型コロナウイルス感染症のような新たな感染症の蔓延や、既存の感染症の再流行、あるいは、自然災害、政情不安、国際紛争、テロ行為等の発生といった社会情勢の不安定化は、顧客企業の事業活動の停滞や、消費者の購買意欲の減退を招き、その結果、GMOコマースのサービス需要が減少する可能性があります。GMOコマースは、社会情勢の急激な変化に対応できるよう、事業継続計画 (BCP) を策定し、定期的な見直しを行い、リモートワーク体制の整備やオンラインでのサービス提供など、事業継続性を確保するための対策を講じることで、このリスクに対応しております。
⑥ 自然災害等による店舗の需要動向の変化に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:大
自然災害の発生は、顧客企業が営業する店舗の物理的な損害に留まらず、消費者の外出自粛や購買行動の変化を引き起こし、店舗の需要動向に大きな影響を与える可能性があります。特に、GMOコマース顧客に多い小売業や飲食業は、来店客数の減少や営業時間の短縮を余儀なくされ、売上が減少するリスクがあります。その結果、顧客企業の経営状況が悪化し、GMOコマースのサービス利用料の支払いが滞ったり、サービス解約につながる可能性があります。また、自然災害が広範囲に及ぶ場合、GMOコマース自身の事業継続にも支障が生じる可能性があります。GMOコマースは、自然災害発生時におけるリスクを低減し、事業継続性を確保するために、事業継続計画 (BCP) を策定し、定期的な見直しを行い、リモートワーク体制の整備やオンラインでのサービス提供など、事業継続性を確保するための対策を講じることで、このリスクに対応しております。
(2) 事業に関するリスク
① GMOコマースサービスの競争力について 顕在化の可能性:低 影響度:中
デジタルマーケティング技術や顧客ニーズは常に変化しており、GMOコマースのサービスが陳腐化したり、顧客ニーズとの乖離やマーケティングの方針変更により、GMOコマースサービス利用が減少するリスクがあります。GMOコマースは、市場調査や顧客とのリレーションを強化し、技術革新や顧客ニーズの変化をいち早く捉え、サービスの改善・拡充を継続的に行いGMOコマースサービスの有効性を訴求することで、競争力を維持・強化しております。
② 外部パートナーとの経済条件の悪化について 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースサービスの一部は、LINEヤフー株式会社やMeta Platforms, Inc.等のプラットフォーム事業者と提携・連携し、各社のサービスを活用したマーケティング支援のサービスを提供しております。しかしながら、これらのプラットフォーム事業者との契約条件の変更により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは、特定のプラットフォームへの依存度を低減するため、独自サービスの開発や複数のプラットフォーム活用を通じてリスクを最小限に抑え、安定的な事業運営を継続しております。
③ 人材確保について 顕在化の可能性:低 影響度:中
GMOコマースのビジネスを支えている最大の資産は人材であり、新規顧客獲得や、各種サービスの品質向上、新規サービスの企画・開発には優秀な人材の採用・育成が欠かせません。しかしながら、デジタルマーケティング業界は人材獲得競争が激化しており、優秀な人材の確保・育成が困難になる可能性があります。特に、AIやデータ分析などの専門知識を持つ人材の確保は、GMOコマースの競争力維持に不可欠です。GMOコマースは、魅力的な職場環境の整備、研修制度の充実、競争力のある報酬体系の導入などを通じて、優秀な人材の確保・育成に努めております。
④ システム障害について 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースが提供するサービスは、ITシステムに大きく依存しています。システム障害が発生した場合、サービス提供が中断し、顧客企業の事業活動に影響を与えるだけでなく、GMOコマースの信頼性低下にもつながる可能性があります。GMOコマースは、システムの冗長化やセキュリティ対策の強化、定期的なメンテナンスなど、システムの安定稼働に向けた取り組みを強化しております。
⑤ 情報セキュリティについて 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースは、顧客企業の重要な情報を取り扱っています。情報漏洩や不正アクセスが発生した場合、顧客企業の信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、サイバー攻撃の高度化・巧妙化に伴い、セキュリティ対策の強化が常に求められます。GMOコマースは、情報セキュリティポリシーの策定、社員教育の実施、セキュリティシステムの導入など、情報セキュリティ対策を強化しております。
⑥ 取引先拡大のための継続的な投資に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースが今後成長を持続するためには、新規取引先の獲得や既存取引先の維持、販売の拡大が必要となりますが、人材確保や販売促進の活動が功を奏しなかった場合など、GMOコマースのコントロールの及ばないものを含む内外の要因によって、これらが達成できない可能性があり、その場合には計画外の採用費や販促費の増加など、GMOコマースの事業および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは顧客企業のニーズや市場の変化を常に把握し、適切な販売活動を通して持続的な成長に努めております。
⑦ 資金使途の変更に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:中
GMOコマースの公募増資による調達資金の使途は、主としてプロダクトの機能強化に係るシステム開発等への充当を考えております。しかしながら、事業環境の変化に伴い、現在計画している資金使途を変更する可能性があります。また、現在の計画通り資金を使用したとしても、期待通りの効果をあげられない場合があり、GMOコマースの業績に影響を及ぼすおそれがあります。仮に資金使途に変更が生じた場合には速やかに適時開示を行います。
(3) GMOインターネットグループとの関係についてのリスク
① GMOインターネットグループにおけるGMOコマースの位置付けについて 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースの親会社はGMOインターネットグループ株式会社であり、本書提出日現在においてGMOコマース発行済株式総数の100%を保有しております。
GMOインターネットグループ株式会社は「すべての人にインターネット」というコーポレートスローガンのもと、インターネットインフラ事業、インターネットセキュリティ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業及びインキュベーション事業を行っております。
GMOコマースは、GMOインターネットグループにおけるインターネットインフラ事業に属しており、店舗におけるCXの向上およびデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の支援を担う会社と位置付けられており、GMOインターネットグループ各社とは事業の棲み分けがなされております。
しかしながら、将来においてGMOインターネットグループの事業戦略やGMOコマースの位置付け等に著しい変更が生じた場合には、GMOコマースの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② GMOインターネットグループ各社との取引について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースは、GMOインターネットグループ各社と取引を行っております。2024年12月期における主な取引は次の通りです。
これらの取引は、GMOコマース関連当事者取引規程に基づき、取締役会にて、一般的な取引条件となっているか等、取引の合理性、妥当性等を検討し、承認を得ております。また、取引開始後の取引の継続に当たりましては、毎事業年度末時点にて継続している関連当事者取引について、その取引の継続の合理性、必要性等について取締役会にて報告を行っております。
(注)1.ブランド使用料、運営費等は、GMOブランドの価値向上及び維持並びに運営業務に関する委託を主な取引内容としております。
2.事務所建物の賃料及び施設利用料等の支払は、GMOコマース本社及び宮崎hinataオフィスの転貸を主な取引内容としております。
③ GMOインターネットグループ株式会社との役員の兼務関係について 顕在化の可能性:低 影響度:小
有価証券届出書提出日現在におけるGMOコマースの役員6名のうち、GMOインターネットグループ株式会社の役員又は従業員を兼ねる者は2名おります。GMOコマースにおける役職、氏名及びGMOインターネットグループ株式会社における役職は以下のとおりです。
④ GMOインターネットグループ株式会社からの独立性の確保について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースが事業活動を行う上で、グループ連結運営に影響を与える、株主総会議案、企業再編、予算、役員人事、本社移転等の「重要な決議」に限り親会社であるGMOインターネットグループ株式会社に事前通知することとなっておりますが、GMOコマースは各事業における営業活動等、すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。
また、上場取引所の定めに基づく独立役員として指定する独立社外取締役2名が就任しており取締役会においてより多様な意見が反映される状況にあります。それにより、GMOインターネットグループ株式会社からの役員の兼務状況はGMOコマース独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。
GMOコマースは、これらのリスク管理を継続的に実施・改善していくことで、持続的な成長と企業価値向上を目指します。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がGMOコマースの経営成績及び財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは以下の通りです。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項につきましても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、当該記載事項は、本書提出日現在において、GMOコマースが判断したものであり、将来においての発生可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。GMOコマースは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および、発生した場合は迅速な対応に努めてまいります。
(1) 事業環境に関するリスク
① 経済環境の変化等について 顕在化の可能性:低 影響度:中
国内外の経済状況の悪化や金融市場の混乱が生じた場合、企業のマーケティング予算が削減され、GMOコマースのサービス需要が減少する可能性があります。GMOコマースは、景気変動の影響を受けにくいストック型の収益モデルを構築し、顧客基盤の多様化を図ることで、このリスクを軽減しております。
② 市場の競争激化について 顕在化の可能性:低 影響度:小
CX向上ソリューション市場およびデジタルマーケティング市場は競争が激化しており、競合他社がより革新的なサービスや低価格なサービス、AI技術を活用したサービスなどを提供する可能性があります。GMOコマースは、AI技術の積極的な活用や独自性の高いサービス開発、顧客基盤を生かしたニーズの吸い上げによって顧客満足度向上への継続的な取り組みを通じて、競争優位性を維持・強化しております。
③ 法令による規制について 顕在化の可能性:中 影響度:中
個人情報保護法やその他の関連法規(GDPR、CCPAなど)が改正された場合、GMOコマースの事業活動に制約が生じたり、追加的なコストが発生する可能性があります。特に、Cookie規制の強化やプライバシー保護意識の高まりは、GMOコマースのサービス提供に影響を与える可能性があります。GMOコマースは、専門家による助言や社内研修などを通じて、法規制に関する知識を深め、コンプライアンス体制を強化することで、これらのリスクに対応しております。
④ 主要SNSのプラットフォームの規制変更等について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースサービスは、顧客接点としてLINEやInstagramなどのSNSを重要なチャネルとして活用しています。そのためLINEヤフー株式会社やMeta Platforms, Inc.等の主要SNSのプラットフォームの規制変更や仕様変更、あるいはサービス終了などが発生した場合、GMOコマースのサービス提供に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは、複数のSNSプラットフォームを活用し、特定のプラットフォームへの依存度を低減するとともに、常に最新の情報収集と対応を行い、事業への影響を最小限に抑えるよう努めます。
⑤ 社会情勢の不安定化について 顕在化の可能性:低 影響度:小
新型コロナウイルス感染症のような新たな感染症の蔓延や、既存の感染症の再流行、あるいは、自然災害、政情不安、国際紛争、テロ行為等の発生といった社会情勢の不安定化は、顧客企業の事業活動の停滞や、消費者の購買意欲の減退を招き、その結果、GMOコマースのサービス需要が減少する可能性があります。GMOコマースは、社会情勢の急激な変化に対応できるよう、事業継続計画 (BCP) を策定し、定期的な見直しを行い、リモートワーク体制の整備やオンラインでのサービス提供など、事業継続性を確保するための対策を講じることで、このリスクに対応しております。
⑥ 自然災害等による店舗の需要動向の変化に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:大
自然災害の発生は、顧客企業が営業する店舗の物理的な損害に留まらず、消費者の外出自粛や購買行動の変化を引き起こし、店舗の需要動向に大きな影響を与える可能性があります。特に、GMOコマース顧客に多い小売業や飲食業は、来店客数の減少や営業時間の短縮を余儀なくされ、売上が減少するリスクがあります。その結果、顧客企業の経営状況が悪化し、GMOコマースのサービス利用料の支払いが滞ったり、サービス解約につながる可能性があります。また、自然災害が広範囲に及ぶ場合、GMOコマース自身の事業継続にも支障が生じる可能性があります。GMOコマースは、自然災害発生時におけるリスクを低減し、事業継続性を確保するために、事業継続計画 (BCP) を策定し、定期的な見直しを行い、リモートワーク体制の整備やオンラインでのサービス提供など、事業継続性を確保するための対策を講じることで、このリスクに対応しております。
(2) 事業に関するリスク
① GMOコマースサービスの競争力について 顕在化の可能性:低 影響度:中
デジタルマーケティング技術や顧客ニーズは常に変化しており、GMOコマースのサービスが陳腐化したり、顧客ニーズとの乖離やマーケティングの方針変更により、GMOコマースサービス利用が減少するリスクがあります。GMOコマースは、市場調査や顧客とのリレーションを強化し、技術革新や顧客ニーズの変化をいち早く捉え、サービスの改善・拡充を継続的に行いGMOコマースサービスの有効性を訴求することで、競争力を維持・強化しております。
② 外部パートナーとの経済条件の悪化について 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースサービスの一部は、LINEヤフー株式会社やMeta Platforms, Inc.等のプラットフォーム事業者と提携・連携し、各社のサービスを活用したマーケティング支援のサービスを提供しております。しかしながら、これらのプラットフォーム事業者との契約条件の変更により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは、特定のプラットフォームへの依存度を低減するため、独自サービスの開発や複数のプラットフォーム活用を通じてリスクを最小限に抑え、安定的な事業運営を継続しております。
③ 人材確保について 顕在化の可能性:低 影響度:中
GMOコマースのビジネスを支えている最大の資産は人材であり、新規顧客獲得や、各種サービスの品質向上、新規サービスの企画・開発には優秀な人材の採用・育成が欠かせません。しかしながら、デジタルマーケティング業界は人材獲得競争が激化しており、優秀な人材の確保・育成が困難になる可能性があります。特に、AIやデータ分析などの専門知識を持つ人材の確保は、GMOコマースの競争力維持に不可欠です。GMOコマースは、魅力的な職場環境の整備、研修制度の充実、競争力のある報酬体系の導入などを通じて、優秀な人材の確保・育成に努めております。
④ システム障害について 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースが提供するサービスは、ITシステムに大きく依存しています。システム障害が発生した場合、サービス提供が中断し、顧客企業の事業活動に影響を与えるだけでなく、GMOコマースの信頼性低下にもつながる可能性があります。GMOコマースは、システムの冗長化やセキュリティ対策の強化、定期的なメンテナンスなど、システムの安定稼働に向けた取り組みを強化しております。
⑤ 情報セキュリティについて 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースは、顧客企業の重要な情報を取り扱っています。情報漏洩や不正アクセスが発生した場合、顧客企業の信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、サイバー攻撃の高度化・巧妙化に伴い、セキュリティ対策の強化が常に求められます。GMOコマースは、情報セキュリティポリシーの策定、社員教育の実施、セキュリティシステムの導入など、情報セキュリティ対策を強化しております。
⑥ 取引先拡大のための継続的な投資に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースが今後成長を持続するためには、新規取引先の獲得や既存取引先の維持、販売の拡大が必要となりますが、人材確保や販売促進の活動が功を奏しなかった場合など、GMOコマースのコントロールの及ばないものを含む内外の要因によって、これらが達成できない可能性があり、その場合には計画外の採用費や販促費の増加など、GMOコマースの事業および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは顧客企業のニーズや市場の変化を常に把握し、適切な販売活動を通して持続的な成長に努めております。
⑦ 資金使途の変更に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:中
GMOコマースの公募増資による調達資金の使途は、主としてプロダクトの機能強化に係るシステム開発等への充当を考えております。しかしながら、事業環境の変化に伴い、現在計画している資金使途を変更する可能性があります。また、現在の計画通り資金を使用したとしても、期待通りの効果をあげられない場合があり、GMOコマースの業績に影響を及ぼすおそれがあります。仮に資金使途に変更が生じた場合には速やかに適時開示を行います。
(3) GMOインターネットグループとの関係についてのリスク
① GMOインターネットグループにおけるGMOコマースの位置付けについて 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースの親会社はGMOインターネットグループ株式会社であり、本書提出日現在においてGMOコマース発行済株式総数の100%を保有しております。
GMOインターネットグループ株式会社は「すべての人にインターネット」というコーポレートスローガンのもと、インターネットインフラ事業、インターネットセキュリティ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業及びインキュベーション事業を行っております。
GMOコマースは、GMOインターネットグループにおけるインターネットインフラ事業に属しており、店舗におけるCXの向上およびデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の支援を担う会社と位置付けられており、GMOインターネットグループ各社とは事業の棲み分けがなされております。
しかしながら、将来においてGMOインターネットグループの事業戦略やGMOコマースの位置付け等に著しい変更が生じた場合には、GMOコマースの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② GMOインターネットグループ各社との取引について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースは、GMOインターネットグループ各社と取引を行っております。2024年12月期における主な取引は次の通りです。
これらの取引は、GMOコマース関連当事者取引規程に基づき、取締役会にて、一般的な取引条件となっているか等、取引の合理性、妥当性等を検討し、承認を得ております。また、取引開始後の取引の継続に当たりましては、毎事業年度末時点にて継続している関連当事者取引について、その取引の継続の合理性、必要性等について取締役会にて報告を行っております。
(注)1.ブランド使用料、運営費等は、GMOブランドの価値向上及び維持並びに運営業務に関する委託を主な取引内容としております。
2.事務所建物の賃料及び施設利用料等の支払は、GMOコマース本社及び宮崎hinataオフィスの転貸を主な取引内容としております。
③ GMOインターネットグループ株式会社との役員の兼務関係について 顕在化の可能性:低 影響度:小
有価証券届出書提出日現在におけるGMOコマースの役員6名のうち、GMOインターネットグループ株式会社の役員又は従業員を兼ねる者は2名おります。GMOコマースにおける役職、氏名及びGMOインターネットグループ株式会社における役職は以下のとおりです。
④ GMOインターネットグループ株式会社からの独立性の確保について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースが事業活動を行う上で、グループ連結運営に影響を与える、株主総会議案、企業再編、予算、役員人事、本社移転等の「重要な決議」に限り親会社であるGMOインターネットグループ株式会社に事前通知することとなっておりますが、GMOコマースは各事業における営業活動等、すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。
また、上場取引所の定めに基づく独立役員として指定する独立社外取締役2名が就任しており取締役会においてより多様な意見が反映される状況にあります。それにより、GMOインターネットグループ株式会社からの役員の兼務状況はGMOコマース独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。
GMOコマースは、これらのリスク管理を継続的に実施・改善していくことで、持続的な成長と企業価値向上を目指します。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がGMOコマースの経営成績及び財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは以下の通りです。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項につきましても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、当該記載事項は、本書提出日現在において、GMOコマースが判断したものであり、将来においての発生可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。GMOコマースは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および、発生した場合は迅速な対応に努めてまいります。
(1) 事業環境に関するリスク
① 経済環境の変化等について 顕在化の可能性:低 影響度:中
国内外の経済状況の悪化や金融市場の混乱が生じた場合、企業のマーケティング予算が削減され、GMOコマースのサービス需要が減少する可能性があります。GMOコマースは、景気変動の影響を受けにくいストック型の収益モデルを構築し、顧客基盤の多様化を図ることで、このリスクを軽減しております。
② 市場の競争激化について 顕在化の可能性:低 影響度:小
CX向上ソリューション市場およびデジタルマーケティング市場は競争が激化しており、競合他社がより革新的なサービスや低価格なサービス、AI技術を活用したサービスなどを提供する可能性があります。GMOコマースは、AI技術の積極的な活用や独自性の高いサービス開発、顧客基盤を生かしたニーズの吸い上げによって顧客満足度向上への継続的な取り組みを通じて、競争優位性を維持・強化しております。
③ 法令による規制について 顕在化の可能性:中 影響度:中
個人情報保護法やその他の関連法規(GDPR、CCPAなど)が改正された場合、GMOコマースの事業活動に制約が生じたり、追加的なコストが発生する可能性があります。特に、Cookie規制の強化やプライバシー保護意識の高まりは、GMOコマースのサービス提供に影響を与える可能性があります。GMOコマースは、専門家による助言や社内研修などを通じて、法規制に関する知識を深め、コンプライアンス体制を強化することで、これらのリスクに対応しております。
④ 主要SNSのプラットフォームの規制変更等について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースサービスは、顧客接点としてLINEやInstagramなどのSNSを重要なチャネルとして活用しています。そのためLINEヤフー株式会社やMeta Platforms, Inc.等の主要SNSのプラットフォームの規制変更や仕様変更、あるいはサービス終了などが発生した場合、GMOコマースのサービス提供に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは、複数のSNSプラットフォームを活用し、特定のプラットフォームへの依存度を低減するとともに、常に最新の情報収集と対応を行い、事業への影響を最小限に抑えるよう努めます。
⑤ 社会情勢の不安定化について 顕在化の可能性:低 影響度:小
新型コロナウイルス感染症のような新たな感染症の蔓延や、既存の感染症の再流行、あるいは、自然災害、政情不安、国際紛争、テロ行為等の発生といった社会情勢の不安定化は、顧客企業の事業活動の停滞や、消費者の購買意欲の減退を招き、その結果、GMOコマースのサービス需要が減少する可能性があります。GMOコマースは、社会情勢の急激な変化に対応できるよう、事業継続計画 (BCP) を策定し、定期的な見直しを行い、リモートワーク体制の整備やオンラインでのサービス提供など、事業継続性を確保するための対策を講じることで、このリスクに対応しております。
⑥ 自然災害等による店舗の需要動向の変化に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:大
自然災害の発生は、顧客企業が営業する店舗の物理的な損害に留まらず、消費者の外出自粛や購買行動の変化を引き起こし、店舗の需要動向に大きな影響を与える可能性があります。特に、GMOコマース顧客に多い小売業や飲食業は、来店客数の減少や営業時間の短縮を余儀なくされ、売上が減少するリスクがあります。その結果、顧客企業の経営状況が悪化し、GMOコマースのサービス利用料の支払いが滞ったり、サービス解約につながる可能性があります。また、自然災害が広範囲に及ぶ場合、GMOコマース自身の事業継続にも支障が生じる可能性があります。GMOコマースは、自然災害発生時におけるリスクを低減し、事業継続性を確保するために、事業継続計画 (BCP) を策定し、定期的な見直しを行い、リモートワーク体制の整備やオンラインでのサービス提供など、事業継続性を確保するための対策を講じることで、このリスクに対応しております。
(2) 事業に関するリスク
① GMOコマースサービスの競争力について 顕在化の可能性:低 影響度:中
デジタルマーケティング技術や顧客ニーズは常に変化しており、GMOコマースのサービスが陳腐化したり、顧客ニーズとの乖離やマーケティングの方針変更により、GMOコマースサービス利用が減少するリスクがあります。GMOコマースは、市場調査や顧客とのリレーションを強化し、技術革新や顧客ニーズの変化をいち早く捉え、サービスの改善・拡充を継続的に行いGMOコマースサービスの有効性を訴求することで、競争力を維持・強化しております。
② 外部パートナーとの経済条件の悪化について 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースサービスの一部は、LINEヤフー株式会社やMeta Platforms, Inc.等のプラットフォーム事業者と提携・連携し、各社のサービスを活用したマーケティング支援のサービスを提供しております。しかしながら、これらのプラットフォーム事業者との契約条件の変更により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは、特定のプラットフォームへの依存度を低減するため、独自サービスの開発や複数のプラットフォーム活用を通じてリスクを最小限に抑え、安定的な事業運営を継続しております。
③ 人材確保について 顕在化の可能性:低 影響度:中
GMOコマースのビジネスを支えている最大の資産は人材であり、新規顧客獲得や、各種サービスの品質向上、新規サービスの企画・開発には優秀な人材の採用・育成が欠かせません。しかしながら、デジタルマーケティング業界は人材獲得競争が激化しており、優秀な人材の確保・育成が困難になる可能性があります。特に、AIやデータ分析などの専門知識を持つ人材の確保は、GMOコマースの競争力維持に不可欠です。GMOコマースは、魅力的な職場環境の整備、研修制度の充実、競争力のある報酬体系の導入などを通じて、優秀な人材の確保・育成に努めております。
④ システム障害について 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースが提供するサービスは、ITシステムに大きく依存しています。システム障害が発生した場合、サービス提供が中断し、顧客企業の事業活動に影響を与えるだけでなく、GMOコマースの信頼性低下にもつながる可能性があります。GMOコマースは、システムの冗長化やセキュリティ対策の強化、定期的なメンテナンスなど、システムの安定稼働に向けた取り組みを強化しております。
⑤ 情報セキュリティについて 顕在化の可能性:低 影響度:大
GMOコマースは、顧客企業の重要な情報を取り扱っています。情報漏洩や不正アクセスが発生した場合、顧客企業の信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、サイバー攻撃の高度化・巧妙化に伴い、セキュリティ対策の強化が常に求められます。GMOコマースは、情報セキュリティポリシーの策定、社員教育の実施、セキュリティシステムの導入など、情報セキュリティ対策を強化しております。
⑥ 取引先拡大のための継続的な投資に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースが今後成長を持続するためには、新規取引先の獲得や既存取引先の維持、販売の拡大が必要となりますが、人材確保や販売促進の活動が功を奏しなかった場合など、GMOコマースのコントロールの及ばないものを含む内外の要因によって、これらが達成できない可能性があり、その場合には計画外の採用費や販促費の増加など、GMOコマースの事業および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。GMOコマースは顧客企業のニーズや市場の変化を常に把握し、適切な販売活動を通して持続的な成長に努めております。
⑦ 資金使途の変更に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:中
GMOコマースの公募増資による調達資金の使途は、主としてプロダクトの機能強化に係るシステム開発等への充当を考えております。しかしながら、事業環境の変化に伴い、現在計画している資金使途を変更する可能性があります。また、現在の計画通り資金を使用したとしても、期待通りの効果をあげられない場合があり、GMOコマースの業績に影響を及ぼすおそれがあります。仮に資金使途に変更が生じた場合には速やかに適時開示を行います。
(3) GMOインターネットグループとの関係についてのリスク
① GMOインターネットグループにおけるGMOコマースの位置付けについて 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースの親会社はGMOインターネットグループ株式会社であり、本書提出日現在においてGMOコマース発行済株式総数の100%を保有しております。
GMOインターネットグループ株式会社は「すべての人にインターネット」というコーポレートスローガンのもと、インターネットインフラ事業、インターネットセキュリティ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業及びインキュベーション事業を行っております。
GMOコマースは、GMOインターネットグループにおけるインターネットインフラ事業に属しており、店舗におけるCXの向上およびデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の支援を担う会社と位置付けられており、GMOインターネットグループ各社とは事業の棲み分けがなされております。
しかしながら、将来においてGMOインターネットグループの事業戦略やGMOコマースの位置付け等に著しい変更が生じた場合には、GMOコマースの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② GMOインターネットグループ各社との取引について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースは、GMOインターネットグループ各社と取引を行っております。2024年12月期における主な取引は次の通りです。
これらの取引は、GMOコマース関連当事者取引規程に基づき、取締役会にて、一般的な取引条件となっているか等、取引の合理性、妥当性等を検討し、承認を得ております。また、取引開始後の取引の継続に当たりましては、毎事業年度末時点にて継続している関連当事者取引について、その取引の継続の合理性、必要性等について取締役会にて報告を行っております。
(注)1.ブランド使用料、運営費等は、GMOブランドの価値向上及び維持並びに運営業務に関する委託を主な取引内容としております。
2.事務所建物の賃料及び施設利用料等の支払は、GMOコマース本社及び宮崎hinataオフィスの転貸を主な取引内容としております。
③ GMOインターネットグループ株式会社との役員の兼務関係について 顕在化の可能性:低 影響度:小
有価証券届出書提出日現在におけるGMOコマースの役員6名のうち、GMOインターネットグループ株式会社の役員又は従業員を兼ねる者は2名おります。GMOコマースにおける役職、氏名及びGMOインターネットグループ株式会社における役職は以下のとおりです。
④ GMOインターネットグループ株式会社からの独立性の確保について 顕在化の可能性:低 影響度:小
GMOコマースが事業活動を行う上で、グループ連結運営に影響を与える、株主総会議案、企業再編、予算、役員人事、本社移転等の「重要な決議」に限り親会社であるGMOインターネットグループ株式会社に事前通知することとなっておりますが、GMOコマースは各事業における営業活動等、すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。
また、上場取引所の定めに基づく独立役員として指定する独立社外取締役2名が就任しており取締役会においてより多様な意見が反映される状況にあります。それにより、GMOインターネットグループ株式会社からの役員の兼務状況はGMOコマース独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。
GMOコマースは、これらのリスク管理を継続的に実施・改善していくことで、持続的な成長と企業価値向上を目指します。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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