保土谷化学工業(4112)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】保土谷化学工業グループは、保土谷化学工業、連結子会社11社、非連結子会社2社、及び関連会社3社(2026年3月31日現在)によって構成されており、「有機工業薬品の製造・販売を主な事業とし、さらに関連する物流、研究・開発受託等の事業」を展開しております。保土谷化学工業グループにおけるセグメントの内容は次のとおりであります。 機能性色素 :保土谷化学工業が製造・販売する他、連結子会社である、SFC CO., LTD.及びHODOGAYA CHEMICAL KOREA CO., LTD.が、製造・販売しております。また、保土谷化学工業グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.、HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO., LTD.、保土谷(上海)貿易有限公司及び HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH を通じて販売しております。機能性樹脂 :保土谷化学工業が製造・販売する他、連結子会社である、保土谷建材㈱が、製造・販売及び工事を行っております。また、保土谷化学工業グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.及び HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH を通じて販売しております。基礎化学品 :保土谷化学工業が製造・販売しております。また、保土谷化学工業グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱を通じて販売しております。アグロサイエンス :保土谷化学工業が製造・販売する他、連結子会社である、保土谷UPL㈱及び保土谷アグロテック㈱等が、製造・販売しております。また、保土谷化学工業グループの製品の一部は、連結子会社である、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.),INC.を通じて販売しております。物流関連 :連結子会社である、保土谷ロジスティックス㈱が、各取引先からの寄託物等及び保土谷化学工業グループの製品及び原料等の輸送・保管等を行っております。その他 :研究開発業務の受託等は、連結子会社である、保土谷コントラクトラボ㈱等が、行っております。事業系統図 保土谷化学工業グループを事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において保土谷化学工業グループが判断したものであります。 (1) 経営方針保土谷化学工業グループは、「化学技術の絶えざる革新を通じ、お客様が期待し満足する高品質の製品・サービスを世界に提供し、環境調和型の生活文化の創造に貢献する」ことを[経営理念]としております。中期経営計画「SPEED 25/30」で掲げるVISIONに基づき、企業活動を推進してまいりました。 (2) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等により緩やかな回復基調が続いたものの、物価上昇や金利動向の影響を受け、先行き不透明な状況で推移いたしました。世界経済におきましては、米国の通商政策を巡る不確実性に加え、本年2月末に勃発した中東紛争に伴う原燃料価格の高騰や供給網の混乱により、地政学リスクが一層強まりました。 このような状況下、保土谷化学工業グループは、機能性色素・機能性樹脂・基礎化学品・アグロサイエンス・物流関連等の各分野において、独自の技術力やネットワークを活かし、研究開発・生産・販売部門が三位一体となり、お客様の多種多様なご要望に対応し、常に高品質の製品やサービスを提供してまいります。保土谷化学工業グループの力をさらに高めるために、今後も、コスト競争力・収益力・リスク抵抗力に対し優位性を持った保土谷化学工業グループの経営基盤を構築すべく、以下に述べる中期経営計画を達成していく所存であります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題保土谷化学工業グループは2025年度を最終年度とする中期経営計画「SPEED 25/30(フェーズ1)」を推進してまいりました。その中で2025年度までの保土谷化学工業グループの「目指す姿」に向けて、継続的に取り組んできた重要施策は下記のとおりです。 「SPEED 25/30」総括「SPEED 25/30(フェーズ1)」は、当初の経営目標(財務目標)がいずれも未達となりました。事業成長に向けて有機EL事業を中心に、当初計画を上回る設備投資及び研究開発の強化を進めてきましたが、利益率を押し下げる要因となりました。有機EL事業に次ぐ「第2・第3の柱」の確立が遅れ、事業ポートフォリオが硬直化している状態であり、新製品創出から利益貢献へのつながりが低水準となったことが大きな課題となりました。 業績の推移(単位:億円) 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度2025年度当初目標売上高418433442485480500営業利益643739483775ROE8.1%5.3%5.5%6.6%6.0%9.0% 前中期経営計画「SPEED 25/30(フェーズ1)」の結果を踏まえ、次の5カ年を既存の延長線上にある(フェーズ2)とせず、新たな中期経営計画へ刷新し、2026年度から2030年度まで5カ年の新中期経営計画「コード2030」を策定いたしました。5カ年を「変革の3年」と「収穫の2年」に分け、最初の3年間で非連続な成長も含めた戦略を果敢に実行し、その後刈り取りの段階へ移行します。保土谷化学工業グループは、これからも環境調和型の生活文化の創造に貢献してまいります。 経営理念、PURPOSE、VISION(目指す企業像)2026年、保土谷化学工業は創業110周年を迎えます。私たち保土谷化学グループは、揺るぎない『経営理念』、自らの存在意義である『PURPOSE』、そして目指す企業像『VISION』を日々の活動の原点とし、持続可能な地球・社会の実現を目指しています。「経済利益の追求と社会課題の解決を両立させ、全てのステークホルダーに価値を提供する」この決意を胸に、さらなる100年の未来を自らの手で創り上げるべく、グループ一丸となって邁進してまいります。 新中期経営計画 新中期経営計画「コード2030」の詳細につきましては、保土谷化学工業ホームページをご覧ください。 経営目標(財務目標)定量KPI2026年3月期(実績)2029年3月期2031年3月期売上高480億円650億円800億円営業利益(営業利益率)37億円(7.7%)65億円(10.0%)100億円(12.5%)EBITDA71億円130億円170億円ROE6.0%6.0%8.0%自己資本比率60.8%50%程度45%程度株主還元方針5期連続の増配(DOE 1.6%)累進配当DOE 3.0%
事業等のリスク
3【事業等のリスク】保土谷化学工業グループを取り巻くリスクは、グローバルな事業展開の進展や経営環境の変化等を受けて、一層多様化・複雑化しております。こうした観点から、保土谷化学工業グループでは、「リスクマネジメント委員会」を設置し、事業を取り巻くさまざまなリスクを認識・評価し、適時適切にリスクを統制しております。保土谷化学工業グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項及び記載したリスクは、当連結会計年度末現在において、保土谷化学工業グループが判断したものであり、記載は将来発生し得るすべてを、必ずしも網羅したものではありません。 (景気動向)保土谷化学工業グループは、機能性色素、機能性樹脂、基礎化学品、農薬等の製造・販売を主な事業内容としております。これらの製品の需要は、主要市場である日本・欧米・アジアの景気動向、足元では中東情勢の不透明感からの実体経済の混乱に左右され、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (為替レートの変動)保土谷化学工業グループは、欧米・アジアを含む海外市場で事業活動を行っており、売上高に占める海外比率は、当連結会計年度において約5割となっております。そのため、為替レートの変動により、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (金融市場の変動)保土谷化学工業グループは、他社との事業上の関係等を維持・促進するため、株式等の市場性のある有価証券を保有しております。そのため、株式の市場価格の下落に伴い、保土谷化学工業グループは、保有する株式の評価損を計上しなければならない可能性があります。また、保土谷化学工業グループの有利子負債は、その一部について固定金利又は金利スワップ取引により金利の固定化を図っておりますが、将来、市場金利の変動によって、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (国内外の活動)保土谷化学工業グループが事業活動を展開する国や地域において、紛争やテロ・デモ・ストライキ・政情不安・通貨危機・伝染病等が発生した場合、加えて、足元での地政学リスクの高まりは、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。特に、韓国には複数の現地法人を有しており、朝鮮半島の政治・経済情勢の不安定性が増す場合、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (原材料調達)保土谷化学工業グループは、製造する製品の原材料・燃料を、国内外より調達しております。コストの低減を図るため、調達先の多様化に取り組んでおりますが、調達先の情勢、経済環境、需給変動及び物流網の混乱等によって、調達コストが上昇するリスク及び入手自体が困難となるリスクがあります。また中東紛争の影響により、原料メーカーからの供給制限や輸送困難から、保土谷化学工業グループの生産・出荷活動に支障をきたすリスクがあります。これらにより保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。さらに、国外からの原料調達については、各国の環境規制等により、調達が困難な状況になるリスクもあり、調達先の複数化や内製化の検討に努めておりますが、リスクが増大した場合、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (製品価格等)保土谷化学工業グループが関連する事業分野において、競合会社との価格競争の激化、市場・顧客ニーズの変化、新規参入等による熾烈な環境下に晒されるリスクが考えられます。一方で、原価上昇や物流コスト等の上昇に対しては、価格適正化の取り組みを行っております。その結果、シェアの低下や利益の減少等を招き、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (研究開発)保土谷化学工業グループは、有機合成等の基盤技術と、これまで積み重ねてきたノウハウを活かして、最先端の研究開発に取り組むと共に、顧客との共同開発等の積極的な連携により、真のニーズの発掘を目指しております。しかしながら、市場や顧客ニーズの急変等、予期し得ない開発方針の変更が発生する可能性が常に存在し、結果として、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (知的財産権等)保土谷化学工業グループは、これまでの研究開発・生産活動等で得た、多くの知的財産権を強みとした事業活動を行っております。しかしながら、他社が保土谷化学工業グループの知的財産権や製品を調査・解析し、類似の技術や製品を開発する可能性は皆無ではありません。一方、保土谷化学工業グループは、他社の知的財産権等を十分に調査・解析した上で、研究開発・生産活動等を行っておりますが、将来的に、他社から知的財産権への抵触を訴えられる可能性もあります。こうしたリスクが顕在化することにより、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (製品の品質)保土谷化学工業グループは、品質マネジメントシステムの認証取得や工程管理の徹底等により、品質保証体制の充実に努め、お客様が期待し満足する高水準の品質を追求しております。しかしながら、予期しない品質の欠陥が生じる可能性は皆無ではなく、そうした事態が発生した場合、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (事故)保土谷化学工業グループは、製造設備の定期点検等を確実に実行する等、設備事故等の発生防止に努めております。しかしながら、製造設備等で発生する事故による影響を完全に防止することはできません。事故により、物的・人的被害や、環境汚染等が発生する可能性があります。そうした事態が発生した場合、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (災害)保土谷化学工業グループは、東北地方(福島県)、関東地方(神奈川県、茨城県)及び中国地方(山口県)、大韓民国(忠清北道)に、重要な生産・研究開発拠点を有しております。地震をはじめとする自然災害に対して、工場及び主要な事業拠点を対象に災害対策、事業継続計画(BCP)を策定しており、今後も強化と充実を図ってまいります。しかしながら、不測の大規模地震や台風等の自然災害による生産設備への被害、工場における事故等が発生した場合、工場の操業や顧客への供給に支障が生じることにより、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (環境規制)保土谷化学工業グループは、各種の化学物質を取り扱っており、国内外の環境規制等を遵守して、事業活動を行っております。しかしながら、これらの規制強化等により、多額の対応コストの発生や事業活動が制限される等の事態が生じる可能性があります。そうした事態が発生した場合、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (訴訟)保土谷化学工業グループは、コンプライアンスを重視し、各国の法令及び定款の遵守の徹底を図っておりますが、さまざまな事業活動を行う中で、訴訟の提起を受ける可能性があります。そうした事態が発生した場合、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。なお、当連結会計年度末時点において、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に大きな影響を与えるような訴訟はありません。 (税務)保土谷化学工業グループは、各国の税制の遵守に努めておりますが、税務当局から指摘を受けた場合、追徴課税等が生じることにより、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (公的規制)上記に掲げる項目の他に、各国における法的規制等が、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (気候変動)気候変動に関するリスクにつきましては、2「サステナビリティに関する考え方及び取組〔戦略・リスク分析〕」に記載のとおりであります。 (パンデミック)新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ又は新たな感染症の拡大は、保土谷化学工業グループを取り巻くさまざまなステークホルダー(販売先、原材料調達先、委託先、従業員等)の活動に影響し、保土谷化学工業グループの事業活動に影響を及ぼすことが想定されます。このことが、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (情報セキュリティ)サイバー攻撃を含む意図的な行為、過失による機密情報・個人情報の外部流出や、自然災害発生等の不測の事態による情報セキュリティ事故が発生した場合、保土谷化学工業グループの事業活動に多大なる影響を及ぼす可能性があります。また、グローバルで個人情報・データ保護等に関する制度改正や運用強化により、事業運営において違反が発生した場合、社会的信頼を喪失し、事業が行えなくなったり、多額の罰金が課されたりする可能性があります。このことが、保土谷化学工業グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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