Appier Group(4180)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


Appier Group(4180)の株価チャート Appier Group(4180)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

(1)  Appier Groupグループの概要

Appier Groupグループのミッションは、「自律型AIでROIを向上させる」です。

現在、あらゆるサービスやソリューションでAIの活用が進展しており、世界は急速に進展するAI革命の真只中にあります。Appier Groupは、このAI時代における大きな変革の機会を捉え、ビジネスドメインであるマーケティング分野において、業種特化・顧客中心型の自律型AIモデルを高性能化するための豊富な経験の蓄積、データを用いたAIの訓練と改善の積み重ね及びプロダクト開発のための研究開発投資を通じて、顧客企業のROI(投資リターン)向上を実現してきました。

Appier Groupグループは、マーケティング分野におけるAIソリューションを提供するパイオニアとして、マーケティングからセールス活動まで顧客接点の全領域を支援するソリューションを提供し、企業の収益最大化に貢献してきました。また近年では、AaaS(Agentic AI as a Service)を提供するAIネイティブ企業として、自律型AIが分断されていたデータを瞬時に統合・連携させることで、市場の変化をリアルタイムに捉える、自律的で適応力の高いオムニチャネルマーケティングを提供しています。これにより、Appier Groupの自律型AIは顧客企業にとって24時間365日稼働する自律的なマーケティングパートナーとなり、事業戦略の立案から実行まで継続してサポートすることで、明朗で説得力のある意思決定が可能になります。

 

多くの企業は価値あるファーストパーティデータを保有しながらも、「データの断片化」と「AI人材の不足」という課題により、有効に活用することができていません。Appier GroupグループのAIプラットフォーム(Appier Groupグループが提供するソリューションの総体をいいます。以下同じ。)は、この課題を解決します。まず深層学習(ディープラーニング)技術(注1)を活用し、フォーマットが異なる多様なデータをシームレスに統合することで、「データの断片化」の問題を解消します。さらに、統合されたデータに基づいて、最先端のAIモデルを自動で構築するソフトウェアを提供することで、高度な「AI人材不足」の課題も解消します。加えて、Appier GroupのAIプラットフォームは、構築されたAIモデルを現場ですぐに活用することができるだけでなく、他のマーケティングアプリケーションとの連携が容易です。これにより、顧客企業のマーケティング活動の効率性を飛躍的に高め、ROIを向上させることができます。

 

Appier GroupグループのAIプラットフォームが提供するソリューションは、予測AI(Predictive AI)モデル及び生成AI(Generative AI)モデルだけでなく、あらゆるAIモデルを統合して自律的にタスクを完遂する自律型AI (Agentic AI)を内包しています。これにより、単なる高精度な「消費者行動・興味関心の予測」に留まらず、予測に基づいたクリエイティブの自動生成や自律的な業務のリアルタイムな遂行を可能にします。これにより、データは真の価値を発揮し、マーケティング及びセールスの領域におけるファネル(注3)の各段階における課題解決を支援します。

 

Appier Groupグループは、AIとデータ活用における革新を通じて、顧客企業に以下の戦略的価値を提供します。

(1) ROIの最大化: AIが自律的に学習・実行することで、「過去データの基づく意思決定」から「ユーザー行動を予測して先回りする意思決定」へと転換させます。これにより、投資実行前に予測ROIを把握し、マーケティング投資のROIを最大化します。

(2) 時間とコストの劇的な削減: 自律型AI(Agentic AI)の活用を容易に導入することができ、業務プロセスへの統合にかかる時間とコストを大幅に削減します。

(3) ファネル全段階の最適化: デジタルマーケティングとセールス領域の課題を一気通貫で解決します。相互にリンクしたデータ基盤により、ファネル全段階の最適化を可能にします。

 

(注) 1.ニューラルネットワーク(注2)により機械学習技術を実装するための手法の一種

2.生物の神経ネットワークの構造と機能を模倣するという観点から生まれた、脳機能に見られるいくつかの特性を計算機上のシミュレーションによって表現することを目指した数学モデル

3.「じょうご」の意。後記「(4) Appier Groupグループのソリューション」で述べるとおり、Appier Groupグループでは、潜在的なユーザーの予測及び獲得からユーザーの維持及び関係構築、販売に至るマーケティングのすべてのプロセスを「フル・ファネル」と表現しています。

 

(2)  Appier Groupグループの歴史

Appier Groupグループは2012年6月、米国のハーバード大学やスタンフォード大学在籍時に、四足歩行ロボットや自動運転自動車の開発など、AI・データ分析・分散処理システム分野での研究経験を有するAIサイエンティストとコンピュータプログラムのエンジニアメンバーが、AIを活用した企業向けマーケティングソリューションの研究開発を台湾で開始したことに始まります。マーケティング分野に注力したのは、マーケティングとセールスこそが企業とユーザーとの最初の接点であり、全てのビジネスの出発点であると考えたためです。

 

Appier Groupグループは、AIや機械学習の研究で実績を残したAIサイエンティストが技術面を牽引しています。研究開発人員の多くがAI・ビッグデータ・コンピューターサイエンス領域で博士号または修士号を取得しています。また、Appier Groupグループの役員・従業員が執筆した300本以上の論文が、トップジャーナル、カンファレンス、ワークショップにおいて発表されています。さらに、世界的に著名なデータマイニングコンテスト「KDDカップ」では、Appier Groupグループの従業員が参加したチームが7回優勝したという実績もあります。こうした実績により、Appier Groupグループはフォーチュン誌から「AI革命を牽引する50社(2017年)」(注1)に、ガートナーから「AIクールベンダー(2017年)」(注2)に選出される等、AI企業として高い評価を受けてきました。

事業面においても経験豊富なメンバーを擁し、技術力・事業経験・顧客中心主義を組み合わせた独自の企業文化を形成しています。

 

Appier Groupグループの主要な歩みは以下のとおりです。

2014年:Appier Groupグループ初のプロダクトである「CrossX」の提供を開始。

2014年~2015年:台湾から日本と韓国に事業を拡大。さらに東南アジア各国に進出。

2018年:インドのQuantumgraph Solutions Private Limitedを買収し、AI機能を追加した「AIQUA」の提供を開始。

2019年:日本のEmotion Intelligence株式会社を買収し、最先端の機械学習技術を追加した「AiDeal」の提供を開始。

2020年:中国での事業活動を強化し、欧州・米国に展開。

2021年:台湾の邦妮科技有限公司(BotBonnie Inc.)を買収し、会話型のエンゲージメント・マネジメント・プラットフォーム「BotBonnie」の提供を開始。

2022年:米国のWoopra, Inc.を買収し、AIを搭載した次世代CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)「AIRIS」の提供を開始。

・2025年:フランスのADYOUNEED SASを買収し、最適な広告クリエイティブを自動生成できるAI搭載プラットフォーム「AdCreative.ai」の提供を開始。

 

現在、Appier Groupグループは、東京の他、大阪、ソウル、台北、香港、北京、カリフォルニア、アムステルダム、パリ、シンガポール、クアラルンプール、ホーチミン、マニラ、ジャカルタ、バンコク等の15ヵ国・地域に17のオフィス(2025年12月末時点)を構え、2,111の企業グループ(注3)に直接または代理店経由でAI プラットフォームを提供しています。

 

 

主要な関係会社(AaaS事業)

開発の拠点:Appier,Inc.等

グループ会社の統括本社機能:Appier Pte. Ltd.

販売活動を行っている子会社:Appier Japan株式会社、Appier,Inc.等

 

(注) 1.2017年にCBインサイツが多様な健全性・成長性指標に基づき選出した「世界で最も有望なAIスタートアップ企業100社」(「AI100」)の中から、資金調達額の多かった上位50社。なお、Appier Groupグループは2018年にもAI100に選出されている。

2.東アジア地域で優れたAIソリューションを提供している企業として2017年にガートナーが選出したもの。

3.2025年12月末時点でAppier Groupグループと契約しており、Appier Groupグループのソリューションを1種類以上利用している企業グループの総数。有償・無償のトライアル、デモ使用、M&Aにより獲得した顧客は含まない。複数のブランドでAppier Groupグループの同一のソリューションを利用している企業は、1社としてカウント。複数のブランドでAppier Groupグループの複数のソリューションを利用している企業は、利用しているAppier Groupグループのソリューションの数ごとに個別の顧客企業としてカウント。

 

(3) AIプラットフォームが解決する現代の課題と可能性

近年のデジタルマーケティングは、スマートデバイスの普及、eコマース、ソーシャルメディアの拡大に伴い、劇的な進化を遂げています。企業が取り扱うデータは急増し、オムニチャネル化と画像・動画等の非構造化データの増加により、その複雑性は増大しています。

このような潮流の中、深層学習(ディープラーニング)や生成AI(Generative AI)から自律型AI (Agentic AI)といったAI技術の進展は、企業のデータ利活用ニーズを「データを収集・解析し意思決定に繋げる」段階から「設定された目標に対して、AIが自ら計画を立て、ツールを使い完遂する」へと質的に変容させました。

しかしながら、多くの企業は、この変革期において以下の二大課題に直面し、成長機会を逸しているのが現状です。

1.データの分断化と複雑化及び限られた質の高いデータへのアクセス: 顧客行動が複数ソースに分断され、形式が異なる大量のデータを瞬時に統合・管理すること、価値あるデータを独自でアクセスすることは困難です

2.AI人材の不足と実行コスト: AIをビジネスに貢献させるための高度な専門人材が不足しており、投資対収益に直結する価値あるAIモデル及び自律型AIの開発および組織への融合には多大な時間とコストを要します。

 

Appier GroupグループAIプラットフォームの革新:自律型AIによる解決

Appier GroupグループのAIプラットフォームは、これらの社会的課題に対し、以下のように対応します。

・AIによるデータ統合の自動化: ディープラーニング技術により、分断された異なるフォーマットのデータを瞬時に統合し、広範に利用可能な包括的なユーザープロファイルを自動生成します。これにより、データがない領域でも周辺嗜好に基づいた高精度な予測が可能になります。

・AIによる実行の自律化: 最先端の機械学習と自律型AIを活用し、様々なAIモデルの自動構築を実現。データサイエンティスト不在でも、AIが自律的に学習・実行することで、企業の課題解決とROI最大化に集中できる環境を提供します。

・迅速な導入: システム環境に依存しないプラットフォームとして提供することで、マーケティング担当者は初期投資を抑え、即座に最先端のAI活用(予測、生成、実行)を開始できます。

 

Appier Groupグループは、自律型AIソリューションをAaaS(Agentic AI as a Service)形式で提供することにより、多数の顧客企業が最先端のAIモデルを容易に活用することができ、AIの潜在能力が最大限に引き出されると考えています。

このように、Appier Groupプラットフォームは様々なソースやデバイスから取得したデータを自動で統合することで、断片的な情報から包括的なユーザーのプロファイルを生成します。その際、ユーザーの自社ウェブサイトへの訪問履歴やアプリの使用履歴等を自然言語処理(注1)とディープラーニングにより解析します。これにより、データがない領域であっても、周辺領域におけるユーザーの嗜好を基に、未開拓分野への興味・関心を予測することができます。こうした分析により、より広範なトピックに対するユーザーの行動を高精度に予測することが可能となっています。

 

Appier Groupグループのソリューションを活用して、企業の課題を解決した具体例な事例は以下のとおりです。

① データ統合の自動化:化粧品ブランドのアプリ・Webサイト、CRM(注2)からのストリーミングデータ(注3)を統合し、ユーザープロファイルを生成。ユーザーの行動パターン、興味・関心、商品の閲覧・購入履歴等のWebサイトやアプリ上での行動データを統合することで、包括的なユーザープロファイルを生成。

② AI予測モデルの自動構築:包括的なユーザープロファイルに基づき、ユーザーが「いつ、何を、どのように購入するか」を予測するAI予測モデルを自動構築。例えば、あるユーザーが日焼け止めUVカットファンデーションを購入する可能性を高精度で予測し、適切なマーケティングを施策を実行することが可能。

③ パーソナライズされた提案:最も関連性の高い商品を自動的にWebサイトやアプリに表示することで、コンバージョン率を向上。

 

(注) 1.人間が日常的に使っている自然言語をコンピューターに処理させる一連の技術

2.顧客との良好な関係を構築し、顧客価値を高めるためのマネジメント

3.多数のデータソースによって継続的に生成されるデータ

 

 

(4) Appier Groupグループのソリューション

Appier Groupグループは、企業と価値あるエンドユーザーを結びつけるためのAIベースのソリューションを提供しています。特に、Appier Groupの顧客の多くを占める消費者向けサービス企業に対して、潜在的なユーザーの予測及び獲得からユーザーの維持及び関係構築、さらには販売に至るまで、マーケティングの全プロセスを一気通貫で支援するソリューションを揃えています。

Appier Groupグループでは、このコンセプトをマーケティングとセールスのプロセス全体を包括する「フル・ファネル」と呼んでいます。このアプローチにより、各段階における顧客企業の課題解決を支援することができます。また、AaaS(Agentic AI as a Service)プラットフォームとして提供することで、AI活用のために必要な開発時間とコストを大幅に削減することができます。

 

Appier Groupグループのソリューションは、顧客企業に以下の価値を提供しています。

企業レベルでの容易なAI導入:完全に自動化されたデータ統合とAIモデル自動構築の技術により、企業全体で容易にAIを導入。

CMO(Chief Marketing Officer)やマーケティング責任者の意思決定支援:将来のユーザー行動を予測し、そこから得られる知見を提供することで、従来の過去データのみに基づくマーケティング上の意思決定を、ユーザー行動を予測して先回りする意思決定へと進化。また、投資額に対するリターンを事前に予測することが可能。

マーケティング担当者の業務支援:日々の業務課題に対応したフル・ファネルのソリューションを提供。デジタルマーケティングにおける煩雑な手作業を自動化することで、マーケティング担当者はより戦略的な意思決定に集中することが可能。

 

さらに、顧客企業がAppier Groupのソリューションを利用すればするほど、AIが学習するデータ量が増加し、予測精度が高まります。これにより、顧客企業のマーケティング投資のROIが一層向上し、ソリューションの利用拡大につながることで、Appier Groupソリューションに対する顧客ロイヤルティが強化されると考えています。

 

広告クラウドは、Appier Groupグループの開発した自律型AIが、顧客企業の設定したマーケティング戦略をもとに、自ら計画を立てユーザー獲得のためのマーケティングキャンペーンを遂行し、顧客企業はその実施結果等をソフトウェア上のレポートにより確認することができます。それに対して、パーソナリゼーションクラウド・データクラウドは、自律型AIが既存顧客とのCRMの強化のためのエンゲージメント及びユーザーの行動予測からマーケティング施策立案を行うソフトウェアです。

 

顧客企業は自社のニーズに応じて、1つのソリューションのみを利用することも、複数を組み合わせて利用することも可能です。各ソリューションは高度に連携・統合されているため、組み合わせて利用することにより、従来得られなかった新たな知見や気づきを獲得することができます。さらに、得られたデータや知見を他の分野で活用することも可能です。

 

 


提供するプロダクトを最適化し、プロダクト間のシナジーを最大化するため、Appier Groupグループはプロダクトを「広告クラウド」「パーソナライゼーションクラウド」「データクラウド」という3つのカテゴリーに分類しています。

 

① 広告クラウド

CrossX、AIXPERT:ユーザーのライフタイムバリュー(LTV、生涯価値)を予測し、最も価値の高いユーザーを獲得することを可能にすることで、マーケティング投資を予測可能なリターンに転換

 

CrossXは、一般消費者を顧客とする企業がマーケティングの初期段階で直面する「マーケティング投資に見合う高いリターンが期待できるユーザーを獲得する」という課題を解決するためのプロダクトです。これは、マーケティング・ファネル図における最上段の「潜在ユーザーの予測及び獲得」にあたります。

従来、企業のマーケティング担当者は、成果を改善するためにコストと時間をかけてマニュアル作業によるA/Bテスト(注1)を繰り返してきました。CrossXは、AIが最も生涯価値(LTV)の高い潜在的ユーザーを高い精度で予測し、当該潜在的ユーザーのターゲティングに基づくマーケティングキャンペーンを自動で実行することで、顧客企業が高い投資対効果(ROI)を実現できるよう支援します。

 

顧客企業がCrossXの利用を開始すると、最初にユーザーデータの取り込み及び機械学習を行います。ユーザーのプロファイル、サイトデータ、ユーザー行動などの1万以上のデータの組み合わせが、Appier Groupグループのマルチタスク型ディープラーニングモデルに入力されます。これにより、質の高いユーザーを見つけるだけでなく、「サイト訪問」「ユーザー登録」「購入」などの複数の重要な目標を達成するユーザーや、生涯価値(LTV)などの将来の行動やパターンを予測し、顧客企業に高いROIをもたらすユーザーを予測することができます。さらに、獲得したデータに対して繰り返し機械学習を行い、予測モデルを改善し続けます。

Appier GroupグループのAIは様々な地域・業種のユーザーデータを10年超にわたり学習し続けており、精度の高い予測をすることができる点が参入障壁となっています。

 

CrossXはAIによる高LTVユーザーのターゲティング結果に基づき、各種メディアプラットフォーム上でターゲットを絞った広告配信を自動で行うことで、効率的に高LTVユーザーを獲得します。広告配信に要するメディアコストはAppier Groupグループの売上原価となりますが、AIアルゴリズムの改善により予測精度が高まると、同じ成果を出すために要するメディアコストが少なくなるため、Appier Groupグループの売上総利益率の改善に貢献します。

 

CrossXは利用量に基づく価格体系であり、Appier Groupグループの売上収益は、顧客企業から割り当てられるマーケティング予算の金額に基づき決定します。CrossXのAIはキャンペーン実施前にユーザーの獲得単価、獲得するユーザーのLTV、獲得可能なユーザー件数等のKPIを予測することができるため、顧客企業はマーケティング投資の実行前にリターンを予測することができます。CrossXを利用した結果、顧客企業の期待を上回るROIを達成することができれば、次回以降のキャンペーンにおける利用量の増加が期待できます。

CrossXは2014年に提供を開始したAppier Group初のプロダクトであり、Appier Groupの売上収益のうち、最も大きな割合を占めています。

 

AIXPERTは、CrossXと同様にAIを利用した高LTVユーザー獲得のためのプロダクトですが、顧客企業が自らソフトウェアを活用し、複数のチャネルで展開するマーケティングキャンペーンをモニタリングできる点に特長があります。AIは予測結果に基づき、広告予算の配分やパラメーター調整を提案し、運用改善と管理を一括で行うことができます。また、AIがマーケティング担当者に代わってすべての意思決定を自動的に行う「マーケティングの自動運転」を行うことも可能です。

 

AIXPERTはサブスクリプション方式の価格体系であり、顧客企業がプロダクト経由で行うマーケティングキャンペーンのボリュームに基づき月額料金が決定します。

 

AdCreative.ai:最適な広告クリエイティブを自動生成できるAI搭載プラットフォーム

Appier Groupグループは、2025年3月にフランス企業ADYOUNEED SASを買収し、同社が開発・提供するデジタル広告クリエイティブ制作プラットフォーム「AdCreative.ai」をプロダクトラインに追加しました。

 

AdCreative.aiは、最先端のAI技術を活用し、デジタル広告クリエイティブを革新するAI搭載プラットフォームです。高度な生成AIモデルと包括的な独自のデータセットを活用することで、クリエイティブ制作のプロセスを効率化し、多様なデジタルチャネル・個別ユーザー向けに最適化されたROI改善効果の高い広告素材を自動生成することができます。

 

AdCreative.aiの特長は、コンバージョンに最適化された広告クリエイティブを生成する点であり、エンゲージメント指標を最大化し、優れたROIを実現するよう設計されています。また、高度な分析機能とパフォーマンス計測ツールを備えており、顧客はデータに基づいたクリエイティブ戦略の意思決定を行うことができます。さらに、競合分析機能を通じて価値のある市場におけるインサイトを提供し、業界内でより効果的な広告戦略を実行することを支援します。

 

また、AdCreative.aiは、Appier Groupグループの主力AIネイティブソリューションである「広告クラウド」だけでなく「パーソナライゼーションクラウド」「データクラウド」に統合されており、データから得られるインサイトを活用して、パーソナライズされたクリエイティブをリアルタイムで生成することができます。これにより、顧客企業は、市場環境や消費者ニーズの変化に迅速に対応することができ、顧客企業のROIをさらに高めます。

・広告クラウド:Eコマース業界において、AdCreative.aiは生成AIを活用し、個別ユーザーに合わせたコンバージョン率の高い広告クリエイティブを短時間かつリアルタイムで生成します。これにより、従来は数週間を要していた制作期間を大幅に短縮し、Appierの広告配信プラットフォームを通じて迅速かつ大規模な広告展開を実現します。

・パーソナライゼーションクラウド:AdCreative.aiが生成する画像・動画等は、AIQUAやBotBonnieなどのプロダクトを通じて、ユーザーの属性や行動履歴に応じた最適なタイミング・内容で配信されます。これにより、1対1の大規模パーソナライズドコミュニケーションを可能とし、顧客エンゲージメントとロイヤリティを高めます。

・データクラウド:データクラウドとの統合により、データを基にしたクリエイティブの最適化がさらに進化します。リアルタイムに特定された高ポテンシャル顧客セグメントに対して、AdCreative.aiは各セグメントに最適化された広告クリエイティブをリアルタイムで自動生成することにより、マーケティング効果を高めます。

 

AdCreative.aiはサブスクリプション方式の価格体系であり、顧客企業がプロダクト経由で行うクリエイティブ自動生成のボリュームに基づき月額料金が決定します。

 

 

② パーソナライゼーションクラウド

AIQUA、BotBonnie:AIがパーソナライズしたメッセージを最適なタイミングで全チャネルにプロアクティブに配信し、エンゲージメントの質を向上

 

一般消費者を顧客とする企業は、ユーザーを獲得した次の段階として、マーケティング・ファネル図の上から2番目にあたる「ユーザーの維持及び関係構築」という課題に直面します。主な課題として、(1)複雑な内容のメッセージを作成し、複数のチャネルを管理するための手作業の負担が掛かること、(2)ユーザー毎に最適にパーソナライズされたメッセージを適切なタイミングで送ることができないこと、(3)ユーザーとの関係性構築のためのチャネルが不適切でロイヤルティの高いユーザーに変えることが出来ないこと、が挙げられます。

 

従来のマーケティング・オートメーション・ツールは、ユーザーの行動に基づき、事前に設定されたルールに合致した場合にメッセージを自動送信する仕組みが一般的でした。しかし、この方式ではユーザーにメッセージを届ける理想的なタイミングを逃してしまったり、すでに関心を失ったメッセージを送信してしまうという課題が生じます。

 

AIQUAは、これらの課題を解決するためのAIソリューションです。2018年にインドのベンチャー企業Quantumgraph Solutions Private Limitedを買収し、同社のプロダクトを再設計のうえAI機能を追加することで、AIQUAを立ち上げました。

 

AIQUAは、ユーザーの行動や興味関心をAIが予測し、ユーザーごとに最適化されたメッセージを最適なタイミングで配信することで、エンゲージメントを高めることが可能です。主な特徴は以下のとおりです。

AIQUAには以下の特徴があります。

(1) Webプッシュ通知、Eメール、SMS、メッセンジャーアプリといった多様なコミュニケーションチャネルを簡単に利用可能

(2) AIアルゴリズムにより、ユーザーにとって最適にパーソナライズされたメッセージやおすすめ情報を自動的に作成

(3) 読まれる可能性が高いチャネルおよび最適な送信タイミングをAIが予測し、メッセージを自動配信

 

Appier Groupグループは、AIQUAをサブスクリプション方式で提供しています。契約期間は一般的には1年又は複数年単位であり、アクティブユーザー総に応じた段階的な定額料金を設定しています。

 

 

更に、Appier Groupグループは、台湾の邦妮科技有限公司(BotBonnie Inc.)の買収に伴い、2021年6月にBotBonnieの提供を開始しました。これにより、カスタマーエンゲージメントに関する製品ラインアップをメッセンジャー領域まで拡大しました。また、会話型コマースやカスタマーサポート領域にも進出し、フルファネルマーケティングとビジネスソリューションにおける顧客中心のアプローチをさらに強化しました。

 

BotBonnieは、オムニチャネル対応の会話型マーケティング・プラットフォームであり、メッセンジャープラットフォームにおける複雑なカスタマージャーニーを効率的にナビゲートできるよう設計されています。通常、企業がメッセンジャープラットフォームを通じてパーソナライズされた顧客体験を提供するためには、多大な労力を要しますが、BotBonnieは、ビジュアルビルダーを活用することで、パーソナライズされた顧客サービスを簡単に作成することができます。

さらに、BotBonnieはInstagram、Facebook Messenger、LINE等の主なソーシャルメディアプラットフォームと統合しており、顧客エンゲージメントのカバー範囲を拡大することができます。また、AIが会話データから得たインサイトを活用し、セールスプロモーションを含めたアクションを強化することができます。

 

Appier Groupグループは、BotBonnieをサブスクリプション方式で提供しています。契約期間は一般的には1年又は複数年単位であり、顧客企業のソーシャルメディアアカウント登録者数に応じた段階的な定額料金を設定しています。

 

 

AiDeal:購入を躊躇するユーザーを予測し、そのユーザーに限定してインセンティブを提供することで収益性を維持しつつ売上の最大化を実現

 

既存ユーザーとのエンゲージメントが維持・強化されると、ユーザーに購入等の取引を行ってもらうことが次の課題となります。これは、マーケティング・ファネル図でいうと、上から3番目の「取引の実行」にあたります。

 

一般消費者を対象とする企業、例えばeコマース企業の場合、カートに入れられた商品の多くが最終的に購入されずに終わるという課題があります。その理由は、ECサイト間の切り替えに手間とコストがかからないため、一般消費者が実店舗と比べて、購買を躊躇することが多いからです。そのため、多くのECサイトでは、購買を促すためにクーポン等のインセンティブを付与することが増えています。

 

しかし、インセンティブの付与には2つの課題があります。

一つ目は、インセンティブを一律に付与したり、間違ったユーザーセグメントに対して付与したりすると、利益率が低下する一方で、売上や利益の総額が必ずしも増加しないことです。また、過剰なインセンティブ付与はブランドイメージを損なう可能性もあります。

二つ目は、適切なツールの活用や分析ができていないため、どのセグメントをターゲットにしてインセンティブを付与すべきかを効果的に把握することができないことです。

 

AiDealは、これらの課題を解決するAIソリューションです。2019年に日本のEmotion Intelligence株式会社を買収し、同社のプロダクトに最先端の機械学習技術を組み合わせることで、AiDealを開発しました。AiDealは、購入を躊躇するユーザーを予測し、そのユーザーだけに最も適切なインセンティブを付与することで、収益性を維持しつつ売上の最大化を実現するプロダクトです。

 

AiDealは、AIによってユーザーのモバイル画面へのタッチやスワイプの仕方、カーソルの動き、スクロールの量など、サイト全体でのユーザーのリアルタイムでの挙動に関するデータを分析します。これにより、ユーザーが製品やサービスの購入を決断するに至るトリガーを見つけ出し、購入をためらっているユーザーを予測します。その上で、当該ユーザーに対し、カスタマイズされた効果的なインセンティブ(期間限定のディスカウントなど)を付与し、購入に導くことで、収益性を維持しつつ売上の最大化を実現します。このように、AiDealは、データに基づき適切なインセンティブを付与することで、ディスカウントやクーポンなどのコストを抑えながらも売上を増やすことを企図するものです。

 

AiDealは、eコマース企業のみならず、登録・申込みフォームを途中で離脱したユーザーに対して、入力完了を促すことも可能であり、活用事例が様々な業種に拡がっています。

 

Appier Groupグループは、AiDealをサブスクリプション方式で提供しています。契約期間は一般的には1年又は複数年単位であり、取引量に応じた段階的な定額料金を設定しています。

 

 

④ データクラウド

AIXON、AIRIS:様々なソースから得られる消費者データをリアルタイムに統合し、直感的なデータの可視化を実現。自動機械学習によって、ユーザーの行動を総合的に予測

 

一般消費者を対象とする企業は、ユーザーデータの分析により得られる知見をビジネスに有効利用したいと考えた際に、(1)データが複数のソースや異なるフォーマットでバラバラに分断されている、(2)正確なAIモデルを構築するには時間とコストがかかる、(3)効果的なマーケティングアクションに繋がるような実用的な知見がデータサイエンティストから提示されない、という課題に直面します。これは、マーケティング・ファネル図でいうと、上から4番目の「ユーザーの予測」にあたります。

 

AIXONは、これらの課題を解決するために設計された、データサイエンス機能を持つAI搭載の予測分析プラットフォームです。これにより、顧客企業はデータサイエンティストを社内に抱えることなく、膨大なユーザーデータを統合・強化し、機械学習モデルを用いたシナリオに基づいてターゲットとなるオーディエンス(注2)の行動を自動的に予測することができます。また、AIXONは、AIが導き出した結論の論拠を、顧客企業に分かりやすく説明することができます。

 

AIXONには以下の強みがあります。

(1) データの統合と自動処理による導入の容易さ

ビジュアル化された分かりやすいインターフェースを通じて、複数のソースや異なるフォーマットのデータを簡単に接続することができます。Appier Groupのディープラーニング技術により、リアルタイムでデータを統合し、AI予測モデルに必要な情報を自動的に抽出・処理することが可能です。

 

(2) 自動的なAI予測モデルの構築

AIXONは、自動でシナリオベースのAI予測モデルを構築することができます。この予測を用いることで、データサイエンティストを介さずにユーザーの行動を予測することができ、実際のビジネス課題解決に集中することができます。例えば、解約予測のシナリオを選択すると、AIXONが最適なAI予測モデルを自動的に選択し、更にモデルの強化のためのトレーニングを自動で行います。

AIXONの画面上で予測したい内容を簡単に設定・調整することが可能であり、予測結果は顧客管理データベースやマーケティングオートメーションツールなど、選択した先に即座に出力することができます。

 

(3) 説明可能なAI

AIXONは、AIの意思決定プロセスをテキストで可視化し、モデル内で重要な変数や特定の判断理由を明示します。AI分析の根拠を説明できることは、AI技術への信頼性を高め、「ブラックボックス化」を防ぐうえで重要な要素です。

 

 

Appier Groupグループは2022年に米国のWoopra,Inc.を買収することにより、Appierの高度なAI予測機能と、Woopra社の直感的なデータ可視化の技術を統合した、AI搭載の次世代カスタマー・データ・プラットフォーム(CDP)であるAIRISの提供を開始しました。

 

AIRISは以下の特徴を持っています。

(1) リアルタイムのデータ取り込み

複数のソースからリアルタイムでデータを取り込み、不備の修正や整理を行うことで、AIを活用して統合された360度の顧客プロファイルを作成します。

 

(2) ノーコードで瞬時にビジュアル化分析

カスタマイズ可能なビジュアル化機能を備えたテンプレートから、インサイトダッシュボードをすばやく構築し、組織全体のデータを可視化しマーケティング担当者がインサイトを得るまでの時間を大幅に短縮することができます。

 

(3) AIを活用した顧客行動の予測

マーケティング担当者は、顧客の行動予測に基づき、ユーザーの優先順位付けやターゲティングを行うことが可能です。正確なセグメンテーションにより、高度にパーソナライズされたエンゲージメントを実現することができます。

 

また、顧客企業がAIXON・AIRISと他のソリューションを同時に活用することで、さらに大きなシナジーがもたらされます。例えば、AIXONが予測したユーザーの潜在的な解約リスクや潜在的な購買行動に対して、AIQUAを活用してタイムリーなエンゲージメントを実施することで、将来の損失を回避し、売上を増加させることが可能となります。このように、複数のソリューションを利用することにより、顧客企業により大きな価値をもたらし、Appier Groupグループの顧客維持にも貢献します。

 

Appier Groupグループは、AIXON及びAIRISをサブスクリプション方式で提供しています。契約期間は一般的には1年又は複数年単位であり、このプロダクトを使って顧客企業が行った予測の件数及びアクティブユーザーの総数に応じた段階的な定額料金を設定しています。

 

 

(注) 1.キャンペーンのバリエーションを複数用意し、それぞれにオーディエンスを振り分けて、結果が良くなるバリエーションを検証するマーケティング実験の手法

2.マーケティングメッセージの受け手

 

[事業系統図]

 


 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてAppier Groupグループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

Appier Groupグループは、顧客企業による顧客やユーザーの獲得及び効率的な売上拡大等の企業のマーケティングにおける経営課題の解決を支援する人工知能(AI)を活用した各種のソリューションをプラットフォームを通じて提供することで、顧客企業の成長をサポートしております。

 

(2) 経営環境

インターネット及びモバイルデバイスの普及によるデータの爆発的増加とAIへのニーズ

インターネット及びモバイルデバイスの急速な普及と、その結果生み出された検索や商取引等の膨大なトランザクション・データや画像・動画等の非構造化データ、そしてそれらのデータを保管・処理する技術の飛躍的な進化により、企業がデータに基づいた意思決定を行う必要性は益々高まっていると考えております。

そのような環境の中で登場したAIソフトウェアは、各種デバイス、センサー、アプリケーション等を通じて収集される膨大なデータを統合し、より複雑な分析や処理を行うことを可能にしました。とりわけ、マーケティング領域においては、PCに加えて、スマートフォン・タブレット等のモバイルデバイスを通じて収集されたユーザーに関する各種データを分析、活用することにより、ウェブサイト又はモバイルアプリケーションを通したより効果的なマーケティングが可能となりました。また、AIソフトウェアを用いて企業が保有するカスタマーデータからより有意義な知見を抽出して理解を深めることや、既存の又は潜在的なカスタマー等とのマーケティング・コミュニケーションにAIソフトウェアを活用して、よりパーソナライズされた提案を行い、エンゲージメントを高める取り組みも進んでおります。

 

AI利用の重要性に対する認識の高まり

近年は様々な事業部門におけるAI利用の重要性に対する認識が高まっており、多くの企業が近い将来に事業にAIを展開する計画があるといわれています。しかし、既にAIの導入を完了している企業は少なく、専門技術を有するスタッフが欠乏していることがAI導入における最も一般的な障害であると考えられています。

 

内製AI組織ではなく、AI SaaSソリューションの活用が拡大する可能性

AI人材が不足していることから、企業が自社内に内製のAIデータサイエンティストチームを立ち上げるのではなく、Appier Groupのような外部ベンダーの提供するAIソリューションの導入を選択することが増えてくると予想されます。特に、他のソリューションと比較して導入が容易なSaaSのソリューションが増えると、Appier Groupグループでは予想しています。

 

デジタル化の加速

一般消費者やビジネスがデジタルの世界にシフトしていることによって良質なデータが大量に発生しており、新型コロナウイルスの流行がデジタル化を更に加速しました。そのため、AIを導入して分析しようという動きが促進されているとAppier Groupグループは考えております。

 

AIによる予測がマーケティングやセールスへの投資の中心に

マーケティングやセールスへの投資は投資対効果の予測が難しいですが、AIを活用することでその予測が可能となります。将来的にマーケティングやセールスへの投資はAIを活用したものが中心となると、Appier Groupグループでは考えています。

 

デジタルマーケティングにおけるAIによる自動化と効率化

現在、デジタルマーケティングは、担当者が各種の設定を手作業で調整するという労働集約型のビジネスとなっています。AIは過去のデータに基づき最適解を予測するので、AIの普及により、デジタルマーケティングの組織の効率化とマーケティングの成果の増加をもたらす可能性があると考えています。

 

顧客企業のニーズを満たすことができない既存のソリューション

Appier Groupグループのソリューションのような、AIを活用したソリューションは、既存のソリューションでは満足できない顧客企業の課題に対して、例えば以下の点において適切に対処することができると考えています。

① ユーザーの予測や獲得

既存の多くのソリューションでは、デジタルマーケティング担当者が結果を改善するために手作業でA/Bテストを行う必要があります。AIによる予測を活用することで、手作業の時間とコストを削減し、過去のデータから最適な結論を導き出すことができます。

② ユーザーの維持及び関係構築

既存のマーケティング・オートメーション・ソリューションの多くは、所定のルールに基づいて対応するという手法を用いており、ビジネスチャンスを逃すリスクがあります。AI予測を用いてユーザーの将来行動を予測し、先回りしてユーザーに対してエンゲージメントすることで、そのようなリスクを軽減することができます。

③ 購買への動機付け

多くの場合、購買をうながすためのクーポン等の配布は、ユーザー全員に一律に配布されたり、限定的なデータと直感に基づいて特定のユーザーに配布されたりしています。これでは、効果的に売上を伸ばすことはできず、また、収益に悪影響をもたらすことがあります。Appier GroupグループのAI予測を用いることによって、購買をためらっているユーザーにだけ限定的にクーポン等を配布することができます。

④ オーディエンス・インテリジェンス

既存のソリューションは、コンサルティング会社やAIシステム会社によって開発された自社内製分析システムになります。一定の質が担保されコストが明確なAI SaaSソリューションと比較すると、開発に関わるAI人材の質が一定ではないため、時間とコストがかかり、想定したシステムが構築できないリスクが高くなります。

 

ファーストパーティーデータ中心の世界におけるAIの重要性の高まり

Appier Groupグループの強力なAIにより、Appier Groupグループのソリューションはリアルタイムに予測を行い、顧客企業がビジネス上の目標を達成するために必要な、ユーザーの獲得、維持、エンゲージメントを支援することができます。このような予測は、外部のサードパーティーデータを利用せず、顧客企業がウェブ、アプリ、CRMデータベースから提供するファーストパーティーデータのみに基づいて行われます。ファーストパーティーデータの品質、関連性、精度は常にサードパーティーデータを上回っていますが、これまではAppier Groupグループのソリューションなしでは、断片的でサイロ化した膨大な量のデータを統合して有効活用し、意味のある意思決定を進めることが技術的に困難でした。このため、ユーザーIDやユーザー行動を同期させてユーザーの嗜好を把握するためにサードパーティーデータに依拠するか、膨大なデータを時間のかかる手作業で整理し、過去のデータ分析や経験に基づき意思決定を行う必要がありました。しかしながら、Appier GroupグループのAI技術と顧客企業が保有するファーストパーティーデータを利用することで、大量のデータを自動的に統合し、より高い精度でリアルタイムに予測することを通して、ディープラーニング技術を活用しファーストパーティーデータの価値を最大限に引き出すことが可能になります。ファーストパーティーデータの活用はデジタルマーケティング分野において最も重要なトレンドの一つとなっており、Appier Groupグループがリーディングプレーヤーとなる高い可能性を持っていると確信しています。

 

 

 

大きなチャンスのある市場

AIの市場規模は今後も成長が予測され、そのうち88%がソフトウェアによるものと予想されております。AIソフトウェアの市場規模は、2020年の2,640億米国ドルから2024年には5,040億米国ドル超に達すると見込まれています(注1)。Appier Groupグループは、IDCの定義による「カスタマーリレーションシップマネジメント」セグメントと「データ分析及びAIソフトウェア」セグメントにおけるAppier GroupグループのTAM(注2)について、2020年に合計約533億米国ドルだったものが、2024年に約917億米国ドルまで拡大すると見込んでいます(注3)。

 

(注) 1.IDC「IDC Semiannual Artificial Intelligence Tracker, 2H 2020(2021年7月)」

2.Total Addressable Marketの略。Appier Groupグループが想定する最大の市場規模を意味する用語。

3.IDC「IDC Semiannual Artificial Intelligence Tracker, 2H 2020(2021年7月)」及び「Semiannual Software Tracker, 1H 2020(2020年11月)」。

 

(3) 目標とする客観的な指標等

Appier Groupグループは、売上収益を中長期的に成長させるためには、既存顧客企業からの安定的な売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そこで、Appier Groupグループにおいては、当該目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上収益成長率、ARR及びARR成長率を重視し、また、これらに関連する指標として、売上総利益成長率、NRR、月次顧客解約率及び月次顧客収益解約率に着目しております。

 

 

(4) Appier Groupグループの強み

① 機械学習を用いたAI技術の継続的なイノベーション

Appier Groupグループは、AI分野において数々の表彰を受けています。フォーチュン誌から中国本土を除くアジアを拠点とする企業で唯一の「AI革命を牽引する50社(2017年)」に選定されました。2017年と2018年には、CBインサイツから「世界で最も有望なAIスタートアップ企業100社」に二度選定されました。また、国際的なデータ・マイニング・コンテストであるKDDカップにおいて、2008年から2020年の間にAppier Groupグループの従業員が参加したチームが7回優勝しています。

 

Appier Groupの革新的な機械学習を活用したAI技術は、Appier Groupグループのソリューションの基盤となっており、以下の強みがあります。

・深層表現学習技術(注1):Appier Groupグループが提供する機械学習を用いたAIテクノロジーのプラットフォームは、深層表現学習技術を有しています。この技術を活用することにより、新たな言語にも展開が容易となっています。

・自動化された機械学習:分析するデータ量が増加すると自動的にシステムとAIアルゴリズムが拡張され、データサイエンティストの人手を介すること無く、AIモデルが自動的に構築されます。

・オンラインリアルタイム学習:従来の機械学習技術とは異なり、リアルタイムでの分析が可能な技術を有しています。これにより、ユーザーの嗜好の変化にも速やかに適応することができ、また、データの適切性や予測結果の正当性に関わる問題を直ちに処理することができます。

・転移学習(注2):新しい顧客、新しい業種、または新しい予測に対応するために、Appier Groupグループは先駆的にプラットフォームに転移学習を導入し、AIモデルが学習時間を短縮するために効果的な「コンセプト」の伝達を実現しています。

 

そして、SaaSの形式でソリューションを提供していることから、安定したパフォーマンスが出すことが可能な堅牢なシステム設計となっています。

 

(注) 1.データから特徴検出や分類に必要な表現を自動的に発見し、テキストだけでなく画像や動画のソースからも深い意味を抽出することができる技術

2.ある領域で学習したAIモデルを別の領域に活用し、効率的にAIモデルを学習させる技術

 

② AIのエキスパートとビジネスのベテランによる経営陣

Appier Groupグループの共同創業者の1人であり代表取締役CEOである游直翰は、米国スタンフォード大学で修士号を、米国ハーバード大学で博士号をそれぞれ取得しているワールドクラスのAIサイエンティストです。大規模システムに深い経験を持つ共同創業者兼取締役CTOの蘇家永は、Appier Groupグループの技術と製品開発を牽引しています。さらに、Appier Groupの共同創業者兼取締役COOの李婉菱は、免疫学者や医学分野の研究者としての経歴を持ち「オペレーションへの科学的アプローチ」をもたらしています。

また、Appier Groupグループの技術部門には研究に強いバックグラウンドを持つシニアのAIおよびデータサイエンティストが多数在籍しています。Appier Groupグループの役員又は従業員によるトップジャーナル、カンファレンス、ワークショップ(注3)における発表論文数は300を超え、国際的なデータ・マイニング・コンテストにおいて実績を有する(注4)者を多数擁しているほか、エンジニアの多くがAI、ビッグデータ又はコンピューターサイエンスの領域における博士号又は修士号を有しています。これらの人員により、Appier Groupグループには、AI業界の課題に立ち向かうため、向上心、オープンマインド、ダイレクトコミュニケーションを大切にするカルチャーがあります。

 

また、ビジネスの執行面においても、ソフトウェア及びテクノロジー分野の大手企業で営業や財務の上級管理職を務めた経験のある多数のメンバーが在籍しているほか、他の取締役やアドバイザーの専門的な知見も活かせる強みを持っていると考えております。

 

(注) 3.アルバータ大学による定義

4.国際的なデータ・マイニング・コンテストであるKDDカップにおいて、Appier Groupの従業員が参加したチームが7回優勝しております。

 

 

③ プラットフォームの価値を高めるネットワーク効果


Appier Groupグループでは、相互に補完的でありかつ緊密にリンクした複数のソリューションをプラットフォームとして提供しています。これにより、強力なネットワーク効果を生み出します。

すなわち、まず、顧客企業がAppier Groupのソリューションを採用すると、顧客企業の利用に応じて分析されるデータ量が増加します。これにより、Appier GroupのAIアルゴリズムの精度が向上し、顧客企業の満足度が高まることが期待されます。そのため、顧客企業は当該ソリューションをより一層利用するようになるとともに、別のソリューションを利用する意欲が強まることが期待されます。

そして、当該顧客企業にAppier Groupグループの提供する別のソリューションが導入され、その利用が増えれば、分析されるデータの種類と網羅性が上がり、Appier Groupグループのアルゴリズムの精度が更に向上します。

このようなネットワーク効果は、多様な異なる業種の様々な利用方法に対応してきたAppier Groupグループのソリューションの経験の蓄積から生まれたものであり、他社では短期間には再現できないものであると考えています。

また、デジタルマーケティングやセールスの領域で実証してきたように、最先端の機械学習を活用したAIモデルを、既存のソフトウェアやソリューションに適用させることで、これまででは実現できなかったような新たなソリューションを提供してきました。このように、ソフトウェア業界を変革する能力をAppier Groupグループは有していると考えています。

 

既存顧客からの利用拡大による好循環に加え、営業生産性の向上も継続しています。このような改善の原動力となったのは、各国における潜在顧客企業を探索し、より高い成約率を見込める最も適切なタイミングで当該顧客企業にアプローチするという効率的な営業組織を、営業戦略組織を中心に体系的なアプローチで構築したことです。個々の営業メンバーの顧客企業獲得数が増えることで、営業活動への投資の回収サイクルをさらに短縮することができます。そして、より多くの地域で事業成長を推進するための営業担当者を、より多く採用することができます。その結果、最終的には売上、利益ともに持続的な成長を遂げるという好循環を達成することができると考えています。

 

 

④ 戦略的な買収によるポートフォリオの拡大

Appier Groupグループは、内製でのソリューション開発に加えて、既存ソリューションと補完的な関係にあるソリューションを持つ企業を戦略的に買収し、ソリューションのポートフォリオを拡大してきました。

2018年にQuantumgraph Solutions Private Limited.を、2019年にEmotion Intelligence株式会社を買収し、両社のソリューションをAppier Groupグループの最先端のAI技術で再設計・改良することによりAIQUAとAiDealを完成させ、顧客企業を増やしています。2021年には邦妮科技有限公司を買収し、同社の提供するBotBonnieを複数の言語にローカライズして販売地域を拡大しました。BotBonnieはオムニチャネルの会話型マーケティング・プラットフォームであり、既存ソリューションとの間にシナジーがあることから、Appier Groupグループの営業生産性と顧客当たりのACVの改善に貢献しています。

また、Appier Groupグループは2022年10月に米国のWoopra, Inc.を買収し、同社が保有していたソリューションとAIXONを組み合わせることにより、2022年12月にAIRISの提供を開始しました。AIRISは、AppierのAIによる予測アプローチと、Woopraの直感的なデータの可視化を組み合わせた、AIベースのカスタマーデータプラットフォーム(CDP)です。直感的なリアルタイムデータの可視化と予測により、インサイトを得るまでの時間を大幅に短縮することができます。

進出する領域を特定し、Appier Groupグループのソリューションや事業展開地域を補完する適切なターゲットを体系立てて探し出し、買収したソリューションをAppier Groupグループのシステムと融合させ、Appier Groupグループの最先端のAI機能を活用して再設計・改良し、そして顧客企業を増やしてきたという実績があり、今後も同様の手法で新製品の開拓や地域的な拡大を柔軟に実行できると考えております。

 

⑤ アジア太平洋地域にまたがる顧客基盤

Appier Groupグループには、ソリューションを様々な業種に適応させ、異なる国・地域で事業を拡大していくことができるという強みがあります。創業以来、Appier Groupはグローバルに事業を拡大することに成功し、17の都市にオフィスを構えています。北東アジア地域(日本及び韓国)、グレーターチャイナ地域(中国、台湾及び香港)、東南アジア地域の各主要地域では、継続的な成長を示しています。加えて、米国及びEMEA地域では他の地域より大きな成長を示しています。それぞれの国・地域に合わせて体系的に事業を拡大することができるよう、ノウハウ、インフラ、人材を整えており、今後のグローバル展開でも積極的に活用していきます。

Appier Groupグループでは、主としてEコマース、デジタルコンテンツ、その他インターネットサービス、消費財ブランド&金融サービス等を中心とする幅広い業種の顧客企業を多数有しており、多様な業界の著名な企業に対してAppier Groupのプラットフォームを提供しています。2023年12月31日現在、Appier Groupの顧客企業は1,625の企業グループとなっており、2022年12月31日時点の1,374の企業グループから増加しています。

 

⑥ 顧客企業の獲得・維持・拡大における実績

Appier Groupグループでは、国際的かつ経験豊富なセールスチームが、アジア太平洋、欧州及び米国の主要な市場に展開しています。強固な市場獲得戦略により、Appier Groupグループは事業を拡大しており、また継続率の高い顧客企業基盤を構築することが可能となっております。さらに、Appier Groupグループのソリューションを複数利用する顧客企業の数は大きく伸びており、Appier Groupグループのソリューションはデータを扱うビジネスに決定的なプラットフォームとなることから、顧客企業はAppier Groupグループの提供するソリューションを長く使うことによってますます手放すことが難しくなると考えております。2023年12月期において、月次顧客解約率(注5)は0.604%、月次顧客収益解約率(注6)は0.306%となっています。これらの結果、NRRは120.3%(米国ドルベース)という高い水準になっています。

 

(注) 5.月末時点の顧客企業(当月のみの利用又は有償での試験的利用等により一時的にAppier Groupグループのソリューションを利用した顧客企業を除く。)の数に対する当月に離脱した顧客企業数の割合

6.月末時点の顧客企業(当月のみの利用又は有償での試験的利用等により一時的にAppier Groupグループのソリューションを利用した顧客企業を除く。)からの米国ドル建ての売上収益に対する当月に離脱した顧客企業からの米国ドル建ての売上収益の割合

 

月次顧客解約率及び月次顧客収益解約率

期間

2022年

2023年

月次顧客解約率

0.617%

0.604%

月次顧客収益解約率

0.310%

0.306%

 

 

⑦ リカーリング売上収益の増加と営業レバレッジ

前記「③ プラットフォームの価値を高めるネットワーク効果」に記載したように、Appier Groupグループのソリューションには、顧客企業の使用量の増加や別のソリューションの追加購入を促すネットワーク効果があります。「ランド・アンド・エクスパンド」手法(まずは顧客企業に1つソリューションを利用していただき、その後、別のソリューションへの利用拡大を促すこと)が有効に機能しており、2023年12月期のNRRは120.3%(米国ドルベース)となっています。

この結果、Appier Groupグループでは、安定した収益源であるリカーリング売上収益が増加傾向にあります。さらに、Appier Groupグループの顧客企業は多様な業界及び地域に亘っているため、市場の不安定な時期においても、業績に与える影響は緩和されると考えております。

2023年12月のARRは28,641百万円で、2022年12月の21,095百万円と比較した成長率は35.8%となっています。また、2023年のリカーリング売上収益比率は95%以上となっています。

 さらに、Appier GroupのARPC(注7)は2022年の13.8百万円から2023年12月期の15.9百万円へと成長し、これはAppier Groupのプラットフォームを継続して利用する顧客企業によるAppier Groupソリューションの利用が増加したことを反映しています。

 

また、CrossXについては、多くの顧客企業のデータを学習することでAIアルゴリズムが自動で予測の精度を高め、より少ないマーケティング・プラットフォーム利用料で多くのユーザーを獲得できるようになることから、売上総利益率の改善が見込まれる仕組みとなっています。さらに、売上総利益率が比較的高いAIQUA、AiDeal及びAIXON等の顧客企業基盤を拡大することもまた、Appier Groupグループの売上総利益率の向上につながります。Appier Groupグループの財務モデルは、このように収益基盤の拡大に伴って売上総利益率の向上が期待できるという営業レバレッジに支えられております。加えて、Appier Groupグループにおいては、収益基盤が拡大するにつれて、販売及びマーケティング費用並びに一般管理費の売上収益に対する割合は減少すると想定していることからも、売上収益の増加に伴って売上高営業利益率の改善を実現しうるコスト構造になっていると考えております。

 

 

(注) 7.Average Revenue Per Customerの略。1顧客当たりの平均売上収益を意味する。ある年度の売上収益を当該年度末の顧客企業数で除した、顧客企業1社当たりの平均年間売上収益(当月のみの利用又は有償での試験的利用等により一時的にAppier Groupグループのソリューションを利用した顧客企業及び対応する売上収益を除く。)

8.上記に記載の2022年12月期及び2023年12月期に係る各数値は未監査のものです。

 

 

(5) 中長期的な経営戦略

① AI技術の継続的な強化と新たなソリューションの開発

AI技術の革新への投資を継続することは、Appier Groupグループの重要な優先事項です。研究としてのAIには長い歴史がありますが、ビジネスとしてのAIはまだ黎明期にあります。Appier Groupグループは、AI研究のバックグラウンドを持つ経営陣が率いるAI企業のパイオニアとしての自負を持って、最先端の研究を現実の世界に応用するために、その強みを発揮し続けています。

Appier Groupグループのイノベーションは、以下の方向性に分けることができます。

(1)より効率的な機械学習・深層学習技術により、顧客企業がより短期間でAIの恩恵を享受できるようにする。

(2)ユーザー分析機能を強化し、動画や音声など、構造化されたデータや非構造化されたデータの分析範囲を拡大する。

(3)機械学習の意思決定フレームワークを適用できる領域を広げる。

これにより、既存のエンタープライズ・ソフトウェアアプリケーションをAIでさらに自動化することが可能になります。

さらに、顧客企業との対話、企業の意思決定、リソース管理、社内業務の自動化など、イノベーションを推進できるエンタープライズ・ソフトウェアの領域はさらに広がると考えています。これらの分野はいずれも、AIを活用することで、効率性と精度を次の水準に高めることができます。

 

② 新規顧客企業の獲得

Appier Groupグループの新規顧客獲得戦略は、緻密なセールスの分析と、トップダウンでの市場分析に基づいています。AIの受容度、各業界における成功事例の有無、販売効率の予測を踏まえた上で、地域参入・顧客獲得戦略を策定し、優先順位をつけています。

また、隣接する業界や同業界で似た課題を抱える企業に対して、Appier GroupグループのAI技術によりAI活用の成功事例を適用させることで、潜在的なターゲット顧客を拡大していきます。これにより、Eコマースやデジタルコンテンツなどの既存業界での活用事例を増やすとともに、消費財や金融業界などの新たな業界での活用事例を拡大し、さらに幅広い業界への参入を可能にしています。これらによって、顧客基盤の拡大が可能となります。

 

 

③ 既存顧客企業からの売上収益の増加

常に価値を提供して顧客のロイヤルティを高め、顧客基盤を拡大し強固にすることに、Appier Groupグループは注力しています。

顧客が、Appier Groupグループのソリューションを長く使うほど、ネットワーク効果が強まります。顧客の大量のデータを処理することで、時間の経過とともにAppier GroupグループのAIアルゴリズムとAIモデルの精度が向上し、Appier Groupグループのソリューションは一層効率的になります。その結果、顧客にとってより大きな価値が得られることから、Appier Groupグループのソリューションへの依存度が高まる傾向にあります。このようなネットワーク効果により、Appier Groupグループは、既存顧客に対して、時間の経過とともにより多くの価値を提供してきた実績を有しています。

Appier Groupグループは、Appier Groupのソリューションの利用拡大によるメリットを顧客に実感していただき、より多くの契約をいただくために、営業力をさらに強化していきたいと考えています。これまで、既存顧客からの収益成長の大部分はアップセルが占めてきましたが、ソリューションの拡大に伴い、今後はクロスセルを増やしていきます。

 

④ アジア太平洋地域及び米国への一層の浸透と新たな地域への展開

計画的な海外展開はAppier Groupグループの強みであり、市場の拡大には今後も注力していきます。アジア太平洋地域は引き続きAppier Groupの最重点地域であり、そこでの地位をさらに強化していきたいと考えています。特に、日本と韓国のような大規模でデジタル技術の浸透した市場では、シェアを高める余地があると考えています。これらの国では、既に取引のある業種でのシェアを継続的に拡大しながら、新たな業種への進出に注力しています。

タイ、シンガポール、ベトナム、インドネシアなど、東南アジアでは、デジタル経済がかつてない速さで成長しています。この地域では、Eコマースをはじめとするオンラインサービスなど、デジタルに精通した業種に注力しています。また、世界第2位のデジタル経済大国である中国では顧客企業の海外展開が加速しており、Appier Groupグループの成長ドライバーの1つになっております。更に、2021年より本格進出を開始した米国における売上収益は比率は拡大しており、成長モメンタムの加速に貢献しております。

Appier Groupの差別化されたAI技術と強力な業務遂行能力を活用して、アジア太平洋地域の国々及び米国での成功パターンを再現し、他の地域への更なる進出とグローバルな成長を継続しています。

 

⑤ 外部成長の機会の追求、戦略的なM&A

Appier Groupグループは、AIを活用したエンタープライズ・ソフトウェアの革新を実現するための重要な施策として、Appier GroupグループのAI技術によって既存ソリューションの再設計・強化を行うというM&A戦略を考えています。新たな業界や地域を志向した新たなソリューションを開発しようとするときには、まずは既存ビジネスとのシナジーが期待できる隣接領域から始めます。Appier Groupグループが追求している方向性と同様のビジョンを持った素晴らしいパートナーシップの機会があれば、技術とソリューションの強化の観点からM&A戦略の実行の可能性を検討します。今後も、これまでの買収実績に裏付けられた、Appier GroupのAI技術が重要なシナジー効果を発揮するような、戦略的な買収・投資の機会を選択的かつ体系的に選び抜いて参ります。

 

(6) Appier Groupグループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

Appier Groupグループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。

① 研究開発体制の強化

Appier Groupグループの事業領域であるAI関連の技術は、将来的な利用可能性の高さから世界的に研究開発が活発に行われております。このような事業環境の下でAppier Groupグループが事業を継続的に拡大していくには、様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識しております。

そのためには、さらなる優秀な人材の確保及び研究開発への投資、社内におけるノウハウの共有や教育訓練等が不可欠であると認識しております。優秀な人材を確保し積極的に採用するとともに、研究開発への投資を継続的に実施し、より強固な開発体制の構築に努めて参ります。

 

 

② 営業体制の強化

Appier Groupグループのサービスはエンタープライズ向けであり、その販売には顧客企業の経営課題の適切な理解とそれに基づき適切にAIプラットフォームを活用したソリューションの提案が必要となります。また、見込み顧客の獲得や、契約獲得後のオンボーディング、既存顧客向けの高品質なカスタマーサクセスの提供も重要であります。このような認識に基づき、Appier Groupグループでは優秀なマーケティング・営業・カスタマーサクセス人材の採用と、適切なトレーニングの提供による生産性の向上に努めて参ります。

また、Appier Groupグループの最大の売上収益を占めるソリューションはCrossXですが、引き続き、他のソリューションの販売も強化し、ソリューション別でバランスの取れた売上収益構成を目指していきます。

 

③ 内部管理体制の強化

Appier Groupグループは、既存の拠点に加えて、アジア全域及び欧米への更なる展開を企図しております。そのため、多数国における事業展開に見合った経営管理体制の構築・強化を図るとともに、財務報告の適切性確保、リスク管理及び内部統制の強化等が重要な課題であると考えております。このため、子会社管理を統一的に実施するべく、人材の採用を含むバックオフィス業務の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するため、より強固な内部管理体制の構築に取り組んで参ります。

 

④ 情報管理体制の強化

Appier Groupグループは、顧客企業へのサービス提供の遂行過程において、顧客企業の機密情報や顧客企業のユーザーに関する情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を徹底することが信頼確保の観点から重要であると考えております。現在、社内にて個人情報やデータの保護に関する各種の方針を設定し、Appier Groupグループ内に周知し情報管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修の実施等を継続して行って参ります。

 

⑤ 財務基盤の強化

Appier Groupグループは製品・サービスの開発、顧客企業基盤の拡大、事業領域や市場の拡大を重視しているため、今後も積極的に投資を行っていく方針です。直接金融、間接金融を活用し、資本市場とのコミュニケーションを深め、事業展開に見合った財務基盤の強化を図ってまいります。


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきまして、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてAppier Groupグループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。

 

(1) 市場の成長性に関するリスク

Appier Groupグループの成長戦略の成否は、マーケティング領域におけるAI SaaSソリューションに対する需要が伸び続けることに大きく依存しています。企業によるAIを活用したマーケティングの市場は、北東アジア地域、グレーターチャイナ地域、米国及びEMEA地域をはじめとするAppier Groupグループが事業を展開している地域を含め世界的に新しいため、規制(特に個人情報保護に関する法規制)、景気動向、AIをマーケティングに使用すること並びに個人に関するデータを収集、分析及び利用することに対する企業の意識や需要、かかるソリューションに対する企業、ユーザー及び規制当局の評価等により、期待どおりに成長しない可能性があります。

また、Appier Groupグループの成功は、クラウド型のソフトウェア・ソリューションの普及、とりわけSaaS形式のソリューションの普及に依存していますが、Appier Groupグループが事業を展開するマーケティング領域において、企業によるかかるソリューションの需要が今後も増加し続けるかは不確実です。とりわけ、多くの企業は、既に多額の費用と人材を投入してオンプレミス型のソフトウェア・ソリューションを自社の事業に組み込んでおり、移行費用への懸念等により、クラウド型のソフトウェア・ソリューションを導入することに消極的となる可能性があります。

これらの要因により、Appier Groupグループがターゲットとする市場が拡大しない場合や、拡大の速度がAppier Groupグループの見込みよりも緩やかである場合、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

(2) 業績に関するリスク

Appier Groupグループが属するAIマーケティング市場は未だ成熟しておらず急速に発展している段階にあり、また、顧客企業によるマーケティング活動の季節性その他のAppier Groupグループのコントロールの及ばない様々な要因に左右されるため、Appier Groupグループの売上収益は大きく変動する可能性があり、また、不測の追加費用や損失が発生する可能性があります。これらの要因により、Appier Groupグループの業績に重大な影響を与え、将来利益を計上できない可能性があります。

 

(3) マクロ経済に関するリスク

Appier Groupグループの売上収益の大部分は、北東アジア地域、グレーターチャイナ地域、及び米国及び欧州地域から計上しており、Appier Groupグループの売上収益は過去増加しているものの、Appier Groupグループの業績はこれらの地域の経済情勢の影響を受けます。その見通しは不確実性が高く、様々な要因によって悪影響を受ける可能性があります。例えば、ウクライナ情勢に加え、米中貿易摩擦や中東及び北朝鮮での地政学的リスクの増大等により世界経済が低迷する場合、Appier Groupグループの主要な販売地域にも悪影響を及ぼす可能性があります。

これらの要因等により、これらの地域の経済情勢が悪化した場合、Appier Groupグループのソリューションに対する需要が減少し、新規顧客企業の獲得及び既存顧客企業の維持に悪影響を及ぼす可能性があり、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に大きく悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

(4) 顧客企業の維持・獲得に関するリスク

Appier Groupグループの将来の成長は、新規顧客企業の獲得及び既存顧客企業の維持の成否に左右されます。Appier Groupグループが新規顧客企業を獲得できるか否かは、Appier Groupグループのソリューションの品質・価格・評判、競業他社の戦略や、Appier Groupグループのブランドやマーケティングの有効性等の要因に依存しており、今後も顧客企業を獲得し続けることができるかは不確実です。特に、Appier Groupグループの顧客企業基盤は多様な業界に及ぶものの、現時点ではEコマース及びデジタルコンテンツの業界に集中しており、これら以外の業界に顧客企業層を拡大するにあたって、当該業界における顧客にとって魅力的な形でAppier Groupグループのソリューションを開発又は展開できない可能性や、当該業界における既存の競合企業との実質的な差別化ができない可能性、当該業界における新たな規制に対応するための追加の費用が発生する可能性等があります。加えて、Appier Groupグループは新規顧客企業の獲得のために多額の販売及びマーケティング費用を支出しなければならない可能性があり、また、支出に見合った売上収益の増加を実現できる保証はありません。

また、Appier Groupグループの売上収益の大部分は既存顧客企業から継続的に発生するリカーリング型の売上であり、既存顧客企業の維持及び単価の上昇はAppier Groupグループの業績に重要な要素となりますが、これまでと同水準の月次顧客解約率及び月次顧客収益解約率等を保つことができるとの保証はありません。

新規顧客企業の獲得及び既存顧客企業の維持がAppier Groupグループの見込みどおりにいかない場合、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

(5) 市場規模の推計に関するリスク

Appier Groupは、TAMについて、一定の仮定及び前提の下、TAMについては顧客分析のためのAIソフトウェア市場の規模及び成長率についてのIDCによる推計を用いて推計しています(前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営環境」をご参照ください。)。Appier Groupは推計に当たりAppier Groupが信頼できると考えるデータを用いておりますが、推計値の正確性には限界があります。かかる将来予想に用いられたデータ、仮定又は前提が不正確又は不適切であった場合、実際の当該潜在的市場の規模は推計より大きく下回る可能性があります。

さらに、仮に潜在的市場の推計値が正確であった場合でも、Appier Groupグループのソリューションがすべての企業のニーズに応えることができるという保証はなく、また、当該潜在的市場の機会を捉えてAppier Groupグループが順調に事業を拡大できない可能性があります。

 

 

(6) 事業のグローバル展開に伴うリスク

Appier Groupグループは、収益機会の拡大に向けて、今後はアジア全域をカバーするとともに欧州及び米国においても事業の展開を拡大することを企図しています。

複数の国・地域における事業の継続及び拡大にあたっては、現地における人材採用等を行う必要がありますが、かかる採用等を計画通りに実施できる保証はありません。また、言語、地理的要因、法制・税制を含む各種規制(特に、個人情報その他のデータやAIの利用に関連する現地の法令)、経済的・政治的不安定、文化・ユーザーの嗜好・商慣習の違い、為替変動、データの使用可能性等の様々な潜在的リスク、事業展開に必要な人材の確保の困難性、及び展開国において競争力を有する競合他社との競争リスク等が存在します。Appier Groupグループは既に世界各国の15の国・地域で事業を展開しておりますが、このようなリスクに適切に対処できない場合、Appier Groupグループの事業のグローバル展開に影響を及ぼし、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

(7) 先行投資から得られる効果が期待通りに実現しないリスク

Appier Groupグループは、既存のソリューションの強化と新たなソリューションの開発に重点を置いており、今後も研究開発人員の採用等に引き続き多額の投資を行うとともに、顧客企業基盤の拡大のために販売・マーケティングにもさらなる投資を行っていく予定です。投資の実施に際しては、投資から得られるリターンを重視しています。Appier Groupグループは、歴史的に多額の研究開発費を投下してきており、今後も収益性の向上に努めながらも、投資を継続する方針です。

しかし、サービスの開発・改良サイクルの性質上、投資を行う時点と、当該投資により開発・改良したサービスを顧客企業に提供することができるようになる時点との間には時間差が生じる可能性があり、開発・改良したサービスに対する顧客企業の需要は、当初の見込みを大幅に下回る可能性があります。その場合には、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

(8) Appier Groupソリューション及び技術革新等に関するリスク

マーケティング領域におけるAI SaaSソリューションは急速に進化しており、Appier Groupグループが成功するためには、これまでと同様に、既存のソリューションの品質をあげること及び高性能な新ソリューションを導入し続けることが必要です。新たなソリューションの開発や既存のソリューションの改良において、AI等の技術の進歩に追いつくことができないこと等によりAppier Groupのソリューションが消極的な評価を受けた場合や他社に対する競争優位性を失った場合、Appier Groupグループの顧客企業基盤の維持・拡大及び利用ソリューションの拡張に悪影響を及ぼす可能性があり、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。また、Appier Groupグループのソリューションには問題がない場合であっても、他社のAIソリューションに問題が生じた場合、AIソリューション全体への信頼性やAIソリューション市場の成長性に悪影響を与える可能性があります。

 

(9)顧客企業の需要に関するリスク

Appier Groupグループが事業を成長し続けるためには、顧客企業の需要を正確に把握し、適時適切に対応して新たなソリューションの開発や既存のソリューションの改良を行う必要があります。変化する顧客企業の需要に迅速に対応できず、Appier Groupグループのソリューションを継続的に開発・改良することができない場合、特定の販売地域の顧客企業の需要等に合ったソリューションを導入できない場合、又はAppier Groupグループの新たなソリューションを顧客企業が導入するのに過度に時間や手間を要する(若しくはそのように認識される)場合、顧客企業基盤の維持・拡大及び利用ソリューションの拡張並びに新たなソリューションの導入に悪影響を及ぼす可能性があり、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

 

(10)競合に関するリスク

Appier Groupグループが事業を営むマーケティング領域におけるAI SaaSソリューションの市場は比較的新しく、新規参入が比較的容易であることから、既存又は新規の競合他社との間での競争は今後ますます激化することが予想されます。現在又は将来の競合他社は、Appier Groupグループよりも長い事業歴、より豊富な財源や技術力、より効率的な事業モデル、より高い知名度等を有している可能性があります。さらに、それらの競合他社が、Appier Groupグループの顧客企業(潜在的顧客企業を含む。)との間に強固な関係を有していたり、市場に関する広範な知見を有していたりする可能性もあります。

また、Appier Groupグループのソリューションの競争力は、高度なAIを提供する能力、顧客企業の目標達成に対する有効性、導入における迅速さ及び使用における容易さ、カスタマーサポートの質と信頼性、使用にかかる総コスト、迅速な経営判断、ブランド認知度等、多くの要素に依拠していますが、Appier Groupグループがこれらの要素における競争力を維持できるかは不確実性が伴います。

さらに、競争の激化により、Appier Groupグループは、受注の減少や市場シェアの低下が生じる可能性に加え、価格を引き下げ、価格体系を変更することが必要となる可能性があります。

Appier Groupグループがこれらの競争に打ち勝つことができない場合、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

(11)事業成長に伴うリスク

Appier Groupグループは、2014年6月にCrossXの提供を開始し、その後もサービスを拡大してきましたが、事業の歴史は浅く、またマーケティング領域におけるAI SaaSソリューションの市場も急拡大してきた新しい市場であることから、Appier Groupグループの事業が今後もこれまでと同じ速度で成長する保証はありません。また、今後、事業の拡大に合わせて必要な研究開発人員や営業人員者等の人材を確保できる保証はありません。

一方、Appier Groupグループの事業が急速な成長を続ける場合、経営管理、内部管理、従業員の管理等を含む事業運営に大きな負担が生じる可能性があり、Appier Groupグループがかかる負担の増大に適切に対処できなかった場合には、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)価格体系に関するリスク

Appier Groupグループの主力ソリューションであるCrossXは、利用量ベースの価格体系で顧客企業に提供される仕組みとなっています。これらの仕組みの下では、Appier Groupグループの収益は、顧客企業がCrossXを利用して行う新規ユーザー獲得数等のためのマーケティング活動の利用量に応じて定まりますが、どれほどの利用量を提供できるかはAppier GroupのAIアルゴリズムの正確性にも依存しています。Appier GroupのAIアルゴリズムが顧客企業に対して十分な成果を出せなかった場合には、Appier Groupグループの収益は減少し、その結果、利益率に悪影響を与えることになります。

また、Appier Groupグループの他の製品については、一定程度使用量が増えるごとに段階的に価格が引き上げられる方式を含む月額又は年額課金型のサブスクリプション方式を採用しています。この方式の下では、期間中に高頻度で利用する顧客企業がAppier Groupの想定よりも多い場合には、サーバー費用の増加により利益率が悪化する可能性等があります。

さらに、将来的に価格体系や単価の変更や引き上げを行う際、それが顧客企業に受け入れられない場合には、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)代理店への依存に関するリスク

Appier Groupグループの売上収益の一部(主に日本と韓国におけるCrossXの売上収益の一部)は、代理店を通じての販売によるものです。代理店と協力して顧客企業の獲得を行い、最終顧客と直接のビジネスを行っておりますが、Appier Groupグループとこれら代理店との関係が悪化した場合や、代理店がAppier Groupグループのソリューションを販売するための販売手数料を値上げした場合等には、Appier Groupグループの収益性が低下する等、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

 

また、Appier Groupグループが今後新たな地域へ販売を拡大する際にも代理店の販路に依拠する可能性がありますが、かかる代理店がAppier Groupと競合する他社の製品やサービスを優先的に販売する可能性があります。さらに、代理店がAppier Groupグループのソリューションについて顧客企業に誤った説明をしたことや、法令等に違反したことにより、訴訟を提起され又はAppier Groupグループの評判が損なわれる等の可能性があります。これらの要因により、Appier Groupグループの評判、事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

(14)外部クラウドサーバーへの依存に関するリスク

Appier Groupグループのソリューションは、外部クラウドサーバー(Amazonが提供するAmazon Web Services(以下「AWS」といいます。)及びGoogleが提供するGoogle Cloud Platform(以下「GCP」といいます。))を使用して顧客企業に提供しており、かかるソリューションの提供には、AWS及びGCPの安定的な稼働が不可欠となっています。しかし、システムエラー、人為的な破壊行為、自然災害等やAppier Groupグループの想定していない事象の発生によりAWS又はGCPが停止した場合や、コンピューター・ウイルスやハッカーの侵入その他の不具合等によりシステム障害が生じた場合、又はAmazon若しくはGoogleとの契約が解除される等によりAWS若しくはGCPの利用が継続できなくなった場合には、顧客企業への損害の発生、Appier Groupグループの評判の毀損やAppier Groupグループによる追加費用負担の発生等により、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

(15)インターネット接続・利用に関するリスク

Appier Groupグループが提供するソリューションの利用は、Appier Groupグループの顧客企業によるインターネットの通信環境に影響を受けます。Appier Groupグループが依拠するインフラとしてのインターネットに障害等が発生した場合には、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

また、ネットワーク事業者によるインターネット接続サービスの内容や価格の変更、法規制等の動向によって、Appier Groupグループが提供するソリューションの質が低下し、Appier Groupグループの評判、事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(16)個人情報保護規制に関するリスク

Appier Groupグループのソリューションでは、現時点においては、日本の個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」といいます。)上の「個人情報」をユーザーの同意なしには取得しておりません。しかしながら、Appier Groupグループによるかかる情報の利用が違法又は不適切であると主張された場合、顧客企業の信用を喪失する等Appier Groupグループの評判が悪化し、又はAppier Groupグループが業務停止を含む規制上の措置・制裁や訴訟の対象となる可能性があり、顧客企業の喪失に繋がるおそれがあります。

世界的に個人情報の保護に関する規制は厳しくなっており、今後規制が大きく変更される可能性があります。また、2020年6月に成立した改正個人情報保護法は、主にデータ主体の権利の強化や事業者の義務の厳格化、データの利用に関する新たな規制の導入を意図しております。現時点ではかかる改正法がAppier Groupの事業に著しい影響を及ぼすことは想定しておりませんが、これらの規制の変更が行われた場合やかかる改正法の施行により、対応に多額の費用を要し、Appier Groupのソリューションのクオリティが低下し、又はAIプラットフォーム若しくはマーケティング領域におけるAI SaaSソリューションに対する意識・需要等が変化することになれば、Appier Groupの事業成長力が損なわれ、結果として、Appier Groupの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

 

(17)情報管理体制に関するリスク

Appier GroupグループのAIプラットフォームでは、ユーザーに関する個人情報又は個人識別情報並びにそのオンサイト及びその他のオンラインにおける活動に関する情報を含む、ユーザーのデータの保管、転送及び処理が行われます。Appier Groupグループは、セキュリティ侵害等の脅威からこのようなデータを保護するために、外部サービスを利用する場合はセキュリティレベルの高い大手のサービスを利用することに加え、ウイルスソフトを搭載する等の対策を行っているものの、Appier Groupグループがそのリスクを完全に除去できる保証はありません。Appier GroupグループのAIプラットフォームに不正アクセスやセキュリティ侵害等があった場合、個人情報の漏えいやデータの喪失、Appier Groupグループの評判の毀損及び事業機会の喪失、当局による調査や訴訟への対応、損害賠償や罰金等による多額の費用の負担等につながる可能性があります。

Appier Groupグループのシステム及び外部サービスプロバイダのシステムは、コンピューター・ウイルスやサイバー攻撃のリスクにさらされており、Appier Groupグループの認知度や市場シェアが高まった場合、それらの標的となるリスクも増大する可能性があります。不正アクセスやサイバー攻撃の手法は日々変化し、高度化しており、Appier Groupグループ又は外部サービスプロバイダは全ての不正アクセスやサイバー攻撃を予測又は防止することができない可能性があります。

また、セキュリティ侵害は、Appier Groupグループの従業員又は外部サービスプロバイダその他のAppier Groupグループのシステムやデータにアクセスすることのできる外部企業の従業員の故意又は不注意による違反等、技術以外に起因する問題によっても発生する可能性があります。Appier Groupグループは個人情報等の取扱いについて、個人情報の保護に関する社内規則や取扱いの方針及び手続き等の社内ルールを整備し、適切な運用を義務づけておりますが、このような対策にも関わらず、Appier Groupグループの人為的なミスその他予期せぬ要因等により情報漏洩が発生した場合には、Appier Groupグループが損害賠償責任等を負う可能性や顧客企業からの信用を失うことにより取引関係が悪化する可能性があり、その結果、Appier Groupグループの事業及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

また、Appier Groupグループは、ソリューションの提供やデータの保管につき第三者やクラウドの基盤に依存していることから、不正アクセス、サイバー攻撃、顧客企業データの悪用の防止につき、第三者のセキュリティ対策に依存している部分があります。Appier Groupグループは、一定の情報セキュリティに関連する損害賠償責任に対応する保険に加入しておりますが、当該保険は、Appier Groupグループが被る可能性のある全ての責任を補償するには十分ではなく、セキュリティ侵害その他個人情報に関する事故が発生した場合、Appier Groupグループの評判、事業、業績、財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

(18)ソフトウェア及びネットワークに関するリスク

Appier Groupグループの継続的な成長は、Appier Groupグループが設計・構築するAIプラットフォームのパフォーマンスに依存しており、継続的にAIアルゴリズムの改善を行っておりますが、Appier Groupグループのソリューションの基礎となる技術基盤は複雑であるため、重大な誤謬を含んでいる可能性があります。Appier Groupグループのソリューションに重大な誤謬が見つかった場合、Appier Groupグループの評判、事業及び業績に悪影響が生じる可能性があります。

また、Appier Groupグループが提供するソリューションは、インフラの変更、新機能の導入、人為的な若しくはソフトウェア上の誤謬又はその他のセキュリティ関連の事象を含む様々な要因によって、パフォーマンスの遅延、中断、停止その他の問題を引き起こす可能性があります。顧客企業が満足できる水準のサービスを受けられない場合、顧客企業はAppier Groupグループのソリューションの利用を中止する可能性があり、その結果、Appier Groupグループの事業及びソリューションは、評判の低下、市場からの敬遠、競争力の喪失、顧客企業からの損害賠償請求等の結果を招く可能性があります。

 

 

さらに、Appier Groupグループのソリューションは、外部クラウドサーバーであるAWS及びGCPを使用しております。その結果、Appier Groupグループの事業活動は、これらの外部クラウドサーバーのプロバイダが自然災害、電力やネットワークの障害、サイバー攻撃等から当該プロバイダ自身のサービスを守ることができるかどうかによっても左右されます。Appier Groupグループがプロバイダと結ぶ契約が終了した場合やサービスが失効したりシステムその他のリソースが損傷したりした場合、Appier Groupグループのプラットフォームが使用できなくなる可能性があり、また、新たなプロバイダを探すのに時間がかかる場合や追加費用が必要となる場合には長期にわたってAppier Groupグループのプラットフォームを使用できなくなる可能性があります。これらの要因により、Appier Groupグループの収益が減少し、Appier Groupグループに対して顧客企業から損害賠償請求等が提起され、Appier Groupグループの評判が損なわれ、又は顧客企業が不満を感じてAppier Groupグループとの契約を終了する可能性があり、その結果、Appier Groupグループの評判、事業、業績及び財政状態に重大な悪影響が生じる可能性があります。

 

(19)カスタマーサポートに関するリスク

Appier Groupグループのソリューションは、継続利用することでより高い効果が期待されるため、契約後も顧客企業に対して適切なフォローアップを行うことで利用の継続を促すことが重要であると考え、Appier Groupグループは、顧客企業との契約後も技術及び運用上の問題について継続的にカスタマーサービスを提供しています。しかし、顧客企業のカスタマーサポートに対する需要の増加に迅速に対応することができない場合や顧客企業のニーズに合った効率的かつ迅速で質の高いサポートを提供できない場合又は市場からそのように認識される場合、顧客企業がAppier Groupグループとの取引をやめ、又は潜在的な顧客企業にAppier Groupグループのソリューションを推薦しない可能性があり、Appier Groupグループの評判、事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

(20)ブランドに関するリスク

Appier Groupは、既存顧客企業の維持や新規顧客企業の獲得にとってブランド力は極めて重要であると考えています。マーケティング領域におけるAI SaaSソリューション市場は日々競争が激化しており、またAppier Groupグループは今後さらなるグローバル展開を企図していることから、Appier Groupグループがブランド力を構築、維持、向上させるために多額の費用を要する可能性があります。また、Appier Groupグループのソリューションやマーケティング領域におけるAI SaaSソリューション全般に対する否定的な評判が広がった場合や、Appier Groupグループの役職員による違法・不正行為や不適切な行動によりAppier Groupグループのブランドや評判が損なわれた場合、既存顧客企業の維持や新規顧客企業の獲得に悪影響が生じる可能性があり、その結果、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に重大な悪影響を与える可能性があります。

 

(21)人材の採用・育成に関するリスク

Appier GroupグループのサービスはAIアルゴリズムを用いているため、営業人員者にもAI等に関する一定程度の知識が求められます。そのため、Appier Groupグループはかかる知識や経験のある人材の採用に努めていますが、そのような人材は数が限られており、十分な人数を採用できない可能性があります。また、Appier Groupグループでは、採用後もソリューションに関する教育を行っていますが、社員が十分な成果を上げることができるようになるには相当の時間と労力が必要である上に、最終的にAppier Groupグループのソリューションを販売するのに十分な知識を習得できない可能性もあります。Appier Groupグループがソリューションを販売する人材の採用又は教育に失敗した場合、Appier Groupグループの事業及び業績に悪影響が生じる可能性があります。

また、Appier Groupグループは、AIアルゴリズムの開発に必要なAIサイエンティストやソフトウェアエンジニアの採用に関して、厳しい競争に直面しております。さらに、Appier Groupグループは創業以来、経営陣が強い関係を有する台湾のAIサイエンティストを中心に採用してきましたが、同地域においてもこれまでと同様にAIサイエンティストを採用できる保証はありません。加えて、優秀な人材を確保しつづけるのが容易ではないという業界共通の課題があります。Appier Groupグループが必要とする人材の獲得若しくはつなぎ止めができなかった場合、又は人材の獲得若しくはつなぎ止めのために多額の費用を要した場合、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

 

(22)特定人物への依存に関するリスク

Appier Groupグループは、製品の開発や事業戦略の立案等について経営陣に大きく依存しております。特に、Appier Groupグループの共同創業者であり代表取締役CEOである游直翰は、Appier Groupグループの事業戦略や企業文化の構築、AIサイエンティスト及びエンジニアの獲得にとって極めて重要であり、AIアルゴリズムの開発においても中心的な存在です。Appier Groupグループでは取締役会、経営会議等を通して役員及び従業員への情報共有や権限移譲を進める等組織体制の強化を図りながら、経営体制の整備を進めており、特定人物への依存に関するリスクを最小限にしておりますが、同氏を含む経営陣に不測の事態が生じた場合や経営陣に人材の流出が生じた場合、Appier Groupグループの事業及び業績に悪影響が生じる可能性があります。

 

(23)他社の買収、業務提携、合弁会社設立に関するリスク

Appier Groupグループは、事業戦略の一環として、Appier Groupグループの事業と補完的な事業、ソリューション又は技術への投資又は買収を行っており、今後も潜在的な投資及び買収の検討を継続していくことを考えております。

しかし、投資や買収が見込み通りの成果を上げることができない場合、Appier Groupグループが投資又は買収の対象の企業価値を過大に見積もっていた場合、又は既存事業への新規事業の統合や統合後の内部管理体制の構築が奏功しない場合等には、Appier Groupグループの評判、事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。Appier Groupは過去に複数の買収を行い、これらの会社が提供する既存ソリューションをAppier GroupのAI技術で強化することによって、新たなソリューションとして提供を開始し顧客企業数を増やしておりますが、取得した技術を強化するための研究開発費や販売・マーケティングチームが新たなソリューションを導入するための研修費等統合のための費用を支出しており、また、Appier Groupグループはこれらの買収から想定している利益を得ることができない可能性があり、その場合、Appier Groupグループの評判や業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

また、Appier Groupグループは他社との業務提携や合弁会社の設立を行う可能性がありますが、パートナー企業との関係が悪化したり、パートナー企業の事業や財政状態が悪化した結果、業務提携等に悪影響が生じ、Appier Groupグループの評判、事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

(24)知的財産権に関するリスク

Appier GroupグループのソリューションはAIアルゴリズムを用いていますが、AIアルゴリズムはAppier Groupグループが現在事業を行う地域では特許権による保護を受けることができないため、その不正使用を防止するための措置は不十分である可能性があり、AIアルゴリズムが不正に使用された場合、Appier Groupグループの事業及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、Appier Groupが今後進出する地域においても、同様にAIアルゴリズムが法令上の保護を受けられない可能性があります。

そのため、Appier Groupグループは、AIアルゴリズム等の知的財産を保護するために、訴訟の提起等に多大な費用と時間を要する可能性があり、かつ結果として知的財産を守ることができないおそれがあるため、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

また、Appier Groupグループは、第三者の知的財産権を侵害することなく事業を遂行するための体制を整えておりますが、投資や買収等を通じたサービスの拡大等に伴い、第三者の特許権、著作権、商標権等の知的財産権の侵害に係る訴訟を提起される可能性が高まっています。Appier Groupグループが知的財産権の侵害を理由に第三者から訴訟の提起等を受けた場合、その対応に多大の費用と時間を要する可能性があります。加えて、そのような第三者の知的財産権侵害を回避するため、Appier Groupグループのソリューションの販売若しくは使用の中止や特定の機能の変更、第三者からの不利な条件でのライセンスの取得、又は機能の再設計等が必要となる可能性があります。これらの対応により、Appier Groupグループの評判、事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(25)法的規制等に関するリスク

Appier Groupグループは、個人情報保護法のほか、AI及び機械学習に関する法律、デジタルサービスの提供に関する法律、プライバシー、データ保護及び情報セキュリティに関する法律並びに贈収賄禁止法を含む様々な法令等の適用を受ける可能性があります。また、業界の自主規制やサードパーティープラットフォーマー(Eコマース、アプリストア、ゲームポータル等)の規程の適用を受ける可能性があります。

 これらの法令等の変更が行われた場合、対応に多額の費用を要し、また、Appier Groupのソリューションのクオリティが低下することになれば、Appier Groupグループの事業成長力が損なわれる可能性があります。

Appier Groupグループは、コンプライアンス体制の充実が重要であると考えており、コンプライアンスに関する社内規程類を策定し、適宜研修を実施して周知徹底を図っておりますが、コンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、Appier Groupグループが法令等を遵守しない若しくは遵守していないと指摘される場合、又は代理店等が法令等を遵守しない場合、当局より行政処分を受けること等により、Appier Groupグループの評判、事業、業績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。

 

(26)繰延税金資産に関するリスク

Appier Groupグループは、2023年12月期末において9,868百万円の税務上の繰越欠損金を計上しており、そのうちの一部に対して繰延税金資産を計上しています。Appier Groupグループの業績等の著しい変化により、当該繰越欠損金の全部又は一部に回収可能性がないと判断した場合や、税率変更を含む税制改正、会計基準の改正等が行われた場合、当該繰延税金資産は減額され、Appier Groupグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(27)内部統制に関するリスク

Appier Groupグループは、事業の歴史は浅く、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、Appier Groupグループの内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、Appier Groupグループは法令に基づき財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し運用していますが、Appier Groupグループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、また、将来にわたって常に有効な内部統制システムを構築及び運用できる保証はありません。更に、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、Appier Groupグループの財務報告に係る内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、Appier Groupグループの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。

 

(28)資金調達環境の変化

Appier Groupグループは、今後も、新規のソリューションの開発、既存のソリューションの改良及び販売機能の強化等の、成長を支えるための投資を継続していく予定であり、Appier Groupの事業を継続するための運転資金の確保を必要とする可能性があります。しかし、金融・証券市場の環境、金利等の動向、資金需給の状況等の変化が、Appier Groupグループの資金調達に悪影響を及ぼす可能性があり、Appier Groupグループが必要とする資金の調達を適時かつ好条件で行うことができない場合には、Appier Groupグループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(29)自然災害等のリスク

Appier Groupグループの事業の遂行は、インターネットや第三者が提供するクラウドサーバー等に依存しています。Appier Groupでは、定期的なデータのバックアップ、システムの稼働状況の常時監視等により、自然災害等による事業への障害発生を事前に防止し又は回避するよう努めておりますが、地震、火山、台風、大雨、大雪、火災、洪水等の自然災害、事故、人為的なミス等が発生した場合には、インフラが使用不能になり又はソリューションの開発及び改良の遅延や中断が生じること等により、事業を継続することができない等の支障が生じ、Appier Groupグループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(30)配当政策について

Appier Groupは設立以来配当を実施しておらず、内部留保資金については、財務体質の強化と営業・研究開発人員の増員等の事業成長のための投資に活用してまいりました。今後も将来の成長に向けた投資を継続しながら、将来においても、事業展開に備えた資金を賄うに十分な利益及びコア・フリー・キャッシュ・フロー(注)を計上することが可能であると考えられる場合には、M&Aを含めた資金需要及び内部留保充実の必要性等を総合的に勘案した上で、利益配当を含めた株主還元についても検討してまいります。しかし、利益及びキャッシュ・フロー計画がAppier Groupグループの想定通りに進捗せず、今後安定的に利益及びキャッシュ・フローを計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。

(注)コア・フリー・キャッシュ・フロー = 営業活動によるキャッシュ・フロー+無形資産の取得による支出




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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