大阪有機化学工業(4187)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】大阪有機化学工業グループは、大阪有機化学工業株式会社(大阪有機化学工業)、連結子会社3社と非連結子会社1社より構成され、有機化学工業薬品の製造販売を主な業務としております。大阪有機化学工業グループの事業は、化成品事業、電子材料事業及び機能化学品事業の3分野の事業を展開しております。各事業の内容及び大阪有機化学工業と関係会社(連結子会社)の当該事業における位置付けを以下に記載いたします。なお、以下に記載しております事業区分は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1) 事業内容事 業 区 分事 業 の 内 容化成品事業塗料・粘接着剤・インキ向け等特殊アクリル酸エステル及びアクリル酸の製造販売。エステル化技術、蒸留精製技術、重合防止技術を基に自動車・建築等の塗料、粘接着材、コーティング材やエレクトロ分野へのポリマー原料として、大阪有機化学工業製品をマルチパーパス生産設備(注)で多品種少量生産対応により事業展開しております。電子材料事業ディスプレイ・半導体向けを中心とした電子材料の製造販売。エステル化技術、蒸留精製技術、ポリマー合成技術、精密合成技術を基に、アクリル酸エステル類の光硬化性(注)の特徴を活かしたアクリル酸エステル製品及びアクリル酸エステルから誘導化した機能性ポリマー(注)製品を電子材料原料として電子産業分野へ事業展開しております。機能化学品事業化粧品向け原材料、機能材料等の製造販売。エステル化技術、蒸留精製技術、ポリマー合成技術、精密合成技術を基に、頭髪用機能性ポリマー製品、各種中間体原料及び特殊溶剤としての機能材料(注)等を関連産業分野へ事業展開しております。 (2) 事業における会社の位置付け事 業 区 分主要製品当該事業における会社の位置付け化成品事業アクリル酸エステルメタクリル酸エステルアクリル酸大阪有機化学工業は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びアクリル酸の製造販売をしております。光碩(上海)化工貿易有限公司及び韓国大阪有機化学工業株式会社はアクリル酸エステル等を販売しております。電子材料事業液晶ディスプレイパネル加工用フォトレジスト(注)材料半導体用フォトレジスト原料(アクリル酸エステル)その他電子材料向け機能性ポリマー大阪有機化学工業は、液晶ディスプレイパネル加工用フォトレジスト材料、半導体用フォトレジスト原料(アクリル酸エステル)及びその他電子材料向け機能性ポリマーの製造販売をしております。機能化学品事業化粧品材料機能材料酢酸エステル特殊溶剤大阪有機化学工業は、化粧品材料及び機能材料の製造販売をしております。神港有機化学工業株式会社は、酢酸エステル、特殊溶剤等の製造販売をしております。光碩(上海)化工貿易有限公司及び韓国大阪有機化学工業株式会社は化粧品材料等を販売しております。 注:(用語説明)マルチパーパス生産設備 :同一の生産設備で多種多様の製品を製造する設備の総称です。光硬化性 :光のなかでも主に紫外線を照射することにより、硬化する性質を表す用語です。この性質は、大気中への有機物質の放出が微量であるため、環境にやさしい特徴をもっています。機能性ポリマー :従来のポリマーは金属やガラスに代わる成形材(容器)として用いられていましたが、紙おむつに代表される水を多量に吸収する性質や光を当てると硬化する性質などの機能を持ったポリマーの総称です。機能材料 :用途に合わせた特殊仕様の化学製品の総称です。大阪有機化学工業では、高い技術力と得意の少量多品種生産システムを用い、様々な市場のニーズに対応しています。フォトレジスト :光や電子線等によって溶解性が変化する組成物で、LSIの回路形成や液晶テレビの製造に欠かせない材料です。 事業系統図は次のとおりであります。なお、非連結子会社1社は重要性が乏しいため、記載を省略しております。
有価証券報告書(2025年11月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、大阪有機化学工業グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針大阪有機化学工業グループは、経営理念、経営ビジョン、行動指針からなる理念体系の下、大阪有機化学工業グループ全員がそれらを理解し、目標と価値観を共有して行動してまいります。優れた生産活動を通じて地域社会の秩序を守り、社会と産業界の進歩と発展に貢献することにより、ステークホルダーの皆様の期待に応え続ける企業であることを目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標大阪有機化学工業グループでは、2024年11月期より2030年11月期までの新中期経営計画Progress & Development 2030(P&D 2030)をスタートいたしました。新中期経営計画 P&D 2030において、その目標を下記のとおり設定しております。 2025年度2026年度2030年度実績目標目標連結売上高362億円400億円以上500億円以上連結営業利益61億円56億円以上75億円以上連結営業利益率17.1%14%以上15%以上戦略投資・事業投資11億円累積300億円以上ROE14.5%10%以上12%以上ROIC8.6%8%以上9%以上配当性向22.3%40%目安40%目安 (3) 経営戦略、経営環境及び対処すべき課題今後の見通しにつきましては、中国を中心とした海外の景気減速の可能性、燃料や原材料価格の高騰等による物価高、ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの高まりや、日中対立の長期化による影響等により、依然として先行きの不透明な状況が続くと予想されます。このような情勢の下、大阪有機化学工業グループといたしましては、2024年11月期より2030年11月期までの新中期経営計画Progress & Development 2030(P&D 2030)に基づき各施策に取り組んでまいります。事業領域における基本戦略といたしましては、最先端半導体材料の開発を加速させ、周辺材料への展開により半導体事業の拡大、LCD用レジスト設計技術の非ディスプレイ用途への展開、親水性ポリマー技術の生体適合材料や新規電子材料用途への展開、有機圧電材料や伸縮性エラストマー材料に関する他機関やメーカーとの連携、新規市場投入等により重点領域を拡充いたします。また、バイオマスアクリレートの開発、川下化、非化石原料由来のアクリル酸開発、完全非化石由来材料への挑戦、LCAなどの環境データ開示による環境社会へ向けた材料開発に取り組んでまいります。海外戦略の強化として、中国、韓国、北米への販売会社設置、現地生産を含むチャネル戦略の強化、化粧品材料を中心としたASEAN・インドなどへの販路拡大を図ってまいります。サステナビリティに関わる取組みといたしましては、カーボンニュートラルに向けた施策の実行、廃棄物の削減、資源再利用等によるサーキュラーエコノミー実現に向け持続可能な社会への貢献を目指します。IT、DXの推進により、品質向上、トラブル防止、安全性の向上や生産性の向上に取り組むとともに、労働環境や働き方の最適化による社員の働きがいやエンゲージメントの向上、雇用の多様化に向けた仕組みづくり、環境や戦略に合わせた教育、人材育成などの人的資本経営を実行してまいります。また、コンプライアンスの徹底、サプライチェーンの強靭化、BCPの実行性強化などのリスクマネジメントの強化を図ってまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大阪有機化学工業グループ(大阪有機化学工業及び連結子会社)が判断したものであります。リスク項目リスク内容リスク対策(1)原材料の調達、原油価格及び原料価格の変動原材料の供給元や生産委託先が自然災害や事故、倒産等により製品供給の遅れや生産が中断する可能性があります。また、海外の政治・経済情勢の悪化や予期しない法律の変更、治安の悪化なども影響します。これらの要因により、大阪有機化学工業及び子会社の生産活動に支障をきたす可能性があります。さらに、原油価格やナフサ価格が大幅に変動すると、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。リスク分散のために複数の供給元から原材料の購入を行っており、安定的な原材料の調達に努めております。また、海外の情勢を常に監視し、供給リスクを最小限に抑えています。さらに、製品価格への連動や、原価低減等の施策により効率化やコスト削減の取り組みを進めております。(2)事故・災害・パンデミックによる生産への影響大規模な自然災害や火災事故、化学物質の社外流出事故、パンデミック等が発生した場合には、生産活動の停止や物流寸断、人員不足等により大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。製造設備の定期点検や災害に備えた従業員の教育・防災訓練、必要な物品の備蓄等の実施のほか、BCP(事業継続計画)を策定し、リスクの低減を図っております。パンデミックに対しては、感染症対応マニュアルを策定し、感染防止策を徹底しております。(3)法的規制国内外の法令・規制(化学物質関連、毒劇法、労安法、消防法等)に従って事業活動を行っておりますが、今後、より厳格な規制が導入されたり、法令の大幅な変更や解釈が厳しくなったりすることにより、事業活動が制限される可能性があります。また、法令等に抵触しコンプライアンス違反が発生した場合には、社会的な信用が低下し、損害賠償責任や罰金が科され、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。国内外の法令等の運用や改訂動向に関する情報を調査、抽出するとともに、業務プロセスの検証や見直し、社内規程の整備等の施策を展開しております。また、コンプライアンス違反の未然防止、早期解決のための体制を整えるとともに、コンプライアンスの教育、マニュアルの周知を通じて、法令遵守の強化に努めております。(4)海外での事業活動海外での事業活動を展開しており、これらの活動には、政治・経済情勢の悪化、治安の悪化、予期しない法律・規則の変更、戦争・テロ・感染症等のリスクが潜在しております。大阪有機化学工業では、専門家や政府関係機関等からの情報収集を通じて、これらのリスクに対する適切な対策を講じておりますが、これらの事象が顕在化し、事業活動に支障が生じた場合には、大阪有機化学工業および子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。海外拠点における事業活動に伴うリスクを最小化するため、現地の優秀な人材の確保・育成を推進しております。加えて、迅速かつ正確な情報収集と適切な対応を通じて、政治・法規制・治安等の変化に柔軟に対応できる体制を整備しております。さらに、内部統制の強化を図り、法令遵守、規制動向の監視、不正リスク管理の徹底により、事業の安定的な運営に努めております。(5)経済動向による需要変動大阪有機化学工業及び子会社の製品は、幅広い分野で使用されており、各業界の需要変動に大きな影響を受けます。為替の変動、市況の変動、安価な製品の流入、代替製品の出現等により、製品の低価格化が進んだ場合には、収益性の低下につながり、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。需要動向等の影響を受け難い収益構造を目指し、製品の新陳代謝を進めるとともに、高機能で高付加価値の製品群の増加に努めております。(6)資産の減損損失大阪有機化学工業及び子会社の機械及び装置、建物等は投資計画どおりに収益が得られず、投資額の回収が見込めない場合は、減損損失を計上する可能性があります。また、製品市況が著しく下落した場合には、棚卸資産の評価減により、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。大阪有機化学工業及び子会社では、継続して業績と減損の兆候について把握を行っており、投資に対する回収が困難となる前に対策を講じております。棚卸資産については、需要動向、在庫状況を確認し、棚卸資産の適正在庫管理に努めております。(7)買収、資本提携企業買収、事業買収、資本提携等にあたり、当初期待していたシナジーやその他のメリットを獲得できなかった場合や、想定していない新たな問題が生じ又は発見された場合には、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。企業買収、事業買収、資本提携等を行う際には、対象企業や事業等の投資先について詳細な調査を行い、慎重にリスクを検討するとともに、投資案件については、業績と当初計画との乖離を確認し、必要に応じて対策を講じております。 リスク項目リスク内容リスク対策(8)情報セキュリティサイバー攻撃の高度化・多様化により、ランサムウェア感染、情報漏洩、業務システムの停止、クラウドサービスの脆弱性悪用等のリスクにさらされております。特に、生成AIを活用したフィッシングや内部協力者の買収を伴う攻撃が増加しており、サプライチェーン全体への波及も懸念されます。これらの事象が発生した場合、事業活動の停止や社会的信用の低下につながり、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。情報セキュリティポリシーを定期的に更新し、情報セキュリティ管理のための組織体制を構築しております。加えて、セキュリティシステムの導入やバックアップ体制の強化を通じて、情報資産の保護とセキュリティの確保・維持に努めております。さらに、従業員に対して定期的な教育・訓練を実施し、セキュリティ意識の向上を図っております。インシデント発生時には迅速かつ的確に対応できるよう、対応手順および復旧体制の整備・強化を進め、事業継続性の確保にも注力しております。(9)訴訟事業を行う中で、取引先や第三者との間で紛争が発生した場合、訴訟やその他法的手続きの対象となるリスクがあります。重要な訴訟等が提起された場合には、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。法令を遵守するとともに、紛争の発生や訴訟等のリスクを未然に防ぐように努めております。また、弁護士事務所等と連携し、訴訟等に対応する体制を整えています。(10)研究開発投資技術的な競争優位性を確保するため、継続して一定水準の研究開発投資を行っておりますが、期待した成果が得られなかった場合には、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。特殊アクリル酸エステルに対する先進的且つ独自の技術を活かした製品を適時に提供するため、市場の要望に迅速に対応する体制を整えています。また、開発した製品を積極的に外部発信することで、技術力と製品の信頼性が広く認知され、さらなる市場拡大と技術革新を推進しております。(11)人材の確保少子化に伴う労働者人口の減少に加え、働き方の多様化や価値観の変化により、必要な人材の確保や優秀な人材の獲得・維持が計画通りに進まない場合、大阪有機化学工業および子会社の事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。採用方法の適宜見直しを通じて、必要な人材の確保および優秀な人材の獲得に努めております。さらに、社員教育や研修による能力開発を推進するとともに、労働時間の適正な把握・管理を徹底し、従業員の心身の健康維持とワークライフバランスの向上に取り組んでおります。これらの施策を通じて、働きやすい職場環境の整備を図り、人材確保リスクへの対応を強化しております。(12)製品の品質大阪有機化学工業および子会社が製造した製品において、予期しない重大な品質問題が発生した場合、製品の回収、損害賠償、顧客との信頼関係の悪化、社会的信用の失墜等を通じて、大阪有機化学工業および子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。品質マネジメントシステムに基づき、品質保証体制の強化に継続的に取り組んでおります。また、製造物賠償責任保険を付保することで、万が一の損害賠償リスクに備えております。さらに、製品の品質向上に資する製品開発を推進し、顧客満足度の向上および信頼の獲得を通じて、品質リスクの低減に努めております。(13)知的財産保有する技術・ノウハウの流出や、他社の知的財産権を侵害しているとされる可能性等、知的財産権について問題が発生した場合には、競争力の低下につながり、大阪有機化学工業及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。保有する技術・ノウハウを厳格に管理するとともに、大阪有機化学工業及び子会社が他社の知的財産権に抵触していないか十分に調査を行い、他社の権利を侵害することがないように事業展開をしております。(14)環境事業活動において、環境汚染の発生や廃棄物の増加による処理費用の増加、またそれに伴う社会的信用の低下が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。環境方針を定め、環境保全に関する取り組みを経営の優先課題の一つとして位置づけております。関連法令・規則の遵守を徹底するとともに、環境負荷の低減、省資源・省エネルギーの推進を通じて、環境リスクの低減に努めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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