旭有機材グループ(旭有機材及び旭有機材の関係会社)は、旭有機材(旭有機材株式会社)、子会社18社及びその他の関係会社1社で構成されており、管材システム事業、樹脂事業及び水処理・資源開発事業の3部門にわたって、製品の開発・製造・販売を行っております。
なお、次の3つのセグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一です。
当部門においては、旭有機材及びアサヒアメリカ, Inc.が製造・販売するほか、アビトップ㈱、大和興産㈱、アサヒコリア Co., Ltd.及びアサヒアジアパシフィック Pte., Ltd.が代理店として販売を行っております。旭有機材商貿(上海)有限公司は、旭有機材閥門設備(上海)有限公司が加工・製造した製品と旭有機材で製造した製品の販売を行っております。エーオーシーアセンブル㈱には、加工・製造を委託しております。
アサヒAVヨーロッパGmbHには、市場開拓及び販売を委託しております。
当部門においては、旭有機材及び旭有機材樹脂(南通)有限公司、アサヒモディマテリアルズ Pvt., Ltd.及びアサヒユウキザイメキシコ S.A. de C.V.が製造・販売を行っております。㈱ランドウィックは、断熱材の吹付・内装工事を行っております。
当部門においては、ドリコ㈱及びドリコアクアサーブ㈱は、水処理施設の設計、施工、維持管理の請負及びさく井工事の設計、請負などを行っております。旭環美水処理(蘇州)有限公司は、水処理設備の製作・販売を行っております。
旭化成㈱は「有価証券報告書提出会社が他の会社の関連会社である場合における当該他の会社」であります。
以上に述べた事項の概要図は次のとおりです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において旭有機材グループが判断したものであります。
旭有機材グループは企業理念の中で、存在価値を「信頼の品質と真摯な対応による安心の提供」と定めております。その実現のために「ものづくりのプロセスを、お役立ちで支える」と使命を定め、使命を果たすための目指す姿として「「はじめて」に挑み「違い」をつくる」と定めています。旭有機材はこれまで、専門性の高い独自の技術をもとに事業を展開し、お客様の課題解決に真摯に向き合うことで、ニッチトップ企業として成長してまいりました。今後もこの企業理念をひとり一人が拠り所として活動を行うことで、より良い企業風土と強い企業文化を磨いて強くし、グレートニッチトップ企業へと飛躍することを目指しています。
旭有機材グループは、これらのことを具体化すべく、2025年度を最終年度とする中期経営計画GNT2025(Great Niche Top 2025)を策定し、以下の4つの経営方針のもと事業活動を行っています。
① 海外(管材システム事業・樹脂事業)、半導体関連製品を中心に成長を追求する
② 「違い」をつくり付加価値を高め、利益率を向上させる
③ SDGs視点で事業展開を行い、経済価値と社会価値の両立を図る
④ 新たな社会課題の解決に貢献する新事業を創出する
更に事業ポートフォリオ戦略として、各事業を3つの基本方針、「強化拡大」、「深化・安定成長」、「再構築」に分類し、それぞれに応じた施策を実行することで、継続的な成長と収益力の向上を目指します。
旭有機材グループは、GNT2025に従い、各事業部門が継続的な成長と収益力の向上を目指して課題解決に向けた施策を着実に実行します。2024年度の各事業部門の取り組みは次のとおりです。
管材システム事業は、海外市場において、継続成長が期待される米中の電子産業分野(半導体・液晶等)での深耕と拡販を行い、さらに新興国向けには大口径バタフライバルブ等の戦略商品を投入し、事業拡大を図ります。また、これまでに培った施工技術を活用した樹脂配管のプレハブ化を推進しており、施工における工期短縮や人手不足の課題解決に貢献し、併せて、最適な耐食ソリューションを提案できる人材の育成も進めています。今後も成長が見込める半導体関連市場に対しては、Dymatrix製品の低パーティクル化技術をさらに追求し、商品ラインナップ拡充による事業拡大を推進しており、旺盛なグローバル需要に応えるために新工場建設の検討に着手しました。製造については、デジタル化推進に注力し、製造現場データの見える化によりボトルネックの解消を進め、需要拡大に対応する製造能力の増強を推進します。
樹脂事業は、薄肉軽量化や複雑化する鋳物部品に対応し、お客様における生産性向上にも寄与する次世代の戦略商品の開発を推進します。また、多様な鋳造工程に最適な製品を提案し、自動車のEV化に伴う新たな事業機会を追求します。海外市場においては、これらの日本で培った技術等の展開を加速させ、事業拡大を図ります。現場発泡断熱材においては、断熱材の高断熱化ニーズに対応した原液システムや、施工機械の開発に加え、現場施工のしやすさや、断熱性能を担保できる施工力の向上の実現を目指した体制を確立します。電子材料においては、旭有機材の強みである合成技術・精製技術・低メタル化技術を活かして用途領域拡大を目指します。また将来の半導体市場の需要増に応えるべく、増設完了した南通工場(中国)および間もなく竣工する電材第二工場(愛知)のフル生産を早期に実現し、さらに中国第二工場と国内の第三工場の検討も進めます。
水処理・資源開発事業は、水処理事業において多種多様な排水処理技術と工事力を磨き、最適なソリューション提供で収益力を向上します。また、省エネ、創エネに繋がる排水処理技術の探求により、バイオガス発電分野など新領域の事業拡大を目指します。さらに水処理施設の維持管理分野においては、遠隔監視システムの改良により効率的サービスを新たに提供し、環境薬剤分野では消臭剤に加えて水処理改質剤、高分子凝集剤の販売を展開します。資源開発事業では、地熱発電分野における蒸気井案件も積極的に取込み、再生可能エネルギーの普及に貢献し、掘削の新機材導入で、工期短縮・コスト削減・安全対策の強化実現を目指します。
新事業の探索については、「循環式閉鎖型陸上養殖」等、社会課題(環境汚染・タンパク質クライシス)に貢献する事業化の可能性について引き続き検討します。
投資戦略については成長を加速化させるべく2023年度中にGNT2025の修正を行い、2025年度までの中計期間に420億円の投資を見込んでおります。財務戦略は、設備投資・投融資の資金の源泉を資産の効率化を含む営業キャッシュ・フローとし、不足分はD/Eレシオ0.3を目安に借入による調達を実施してまいります。また株主還元については、業績動向・財務体質・将来のための投資に必要な内部留保等を総合的に勘案しつつ安定配当を確保し、継続的な収益拡大の達成による増配を目指します。
2025年度を最終年度とする中期経営計画GNT2025における連結数値目標を下表のとおり設定しています。なお、昨今円安が大きく進行しており、数値目標の前提とした想定為替レート1ドル120円から、2024年度の同1ドル150円にて再計算すると下表右端列に示す数値となります。
最終年度(2025年度)における連結数値目標
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において旭有機材グループが判断したものであります。
旭有機材グループでは、「内部統制システム構築の基本方針」に基づき、社内規程として、「リスク管理規程」を設け、事業活動にかかわるリスクを「経営戦略リスク」と「業務リスク」の2つに分類し、それぞれ管理方法を定めリスク管理を行っています。
「経営戦略リスク」については、M&Aや新規事業等の利益または損失の両面を生じさせるリスクが該当しますが、最適なコーポレート・ガバナンス体制の構築および旭有機材の取締役会・経営会議等の主要会議での充分な審議、ならびに旭有機材の決裁権限規程・グループ会社運営規程等の諸規則に基づく適正な経営判断により、適切に管理しています。また、これら一連の意思決定の仕組みと運用状況の有効性を評価・検証の上、継続的改善を図っています。
「業務リスク」については、業務遂行を阻害し、損失や不利益のみを生じさせるリスクが該当しますが、より適切な業務リスクの管理を実行するために、本部・事業部担当執行役員を「リスク管理責任者」として定め、旭有機材取締役会の直属機関として、社長執行役員を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、リスクの洗い出しや評価をもとに、重要リスクを決定しています。リスク管理委員会では、リスクの顕在化を未然に防止するための予防策や、顕在化した場合の対処方法等を報告・検討し、対策状況のモニタリングを定期的に実施しています。
旭有機材グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があると考えられる業務リスクについては、重要項目ごとに以下のようなものがあります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点で予見できない事項または重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性がありますが、リスク管理委員会で定期的に業務リスクを見直すことで、リスクの発生回避、およびリスクが顕在化した際の影響の極小化に最大限努めています。
旭有機材グループは、国内外に生産・営業拠点を有し、製品の製造・販売を行っています。投資した市場における予期しない法令改正・規制強化や、戦争・紛争等の政治的又は社会的混乱が顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、旭有機材グループの生産活動および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当リスクに対しては、現地のコンサルタントや領事館の情報を適宜取得しており、リスクが顕在化した際の被害を最小限に食い止める措置を講じています。
旭有機材グループは、国内においては、宮崎、愛知、栃木、広島に、海外においては、アメリカ、中国、インド、メキシコに生産工場を有し、製造・加工を行っております。設備の故障、メンテナンス不良等に起因して火災・爆発・漏洩等の事故が発生することで、従業員の労働災害はもちろんのこと、取引先への供給不能、地域被災者への賠償等、旭有機材グループの信頼性や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
各工場では、製造設備の定期的な点検及び設備保守、安全活動の推進、災害・事故を想定した定期的な訓練の実施、および損害保険加入等の対策を講じています。
旭有機材グループでは、急速な既存事業の拡大により、人材不足が深刻な問題と認識しております。新卒採用に加えて、中途採用を増やすとともに、(社員の紹介を通じて採用する)リファラル採用制度を導入することで人材の確保に努めています。
人材の流出は、技能やノウハウの継承に支障をきたし、特に若手中堅社員が退職することで会社の成長力が低下するリスクが想定されます。
旭有機材グループでは、先輩社員が新入社員の育成を支援するエルダー制度の導入、研修制度や自己啓発支援講座の充実、働きやすい労働環境の整備、および外部機関による相談窓口を設置することにより人材の定着に取り組んでいます。
ハラスメントに起因した損害賠償義務の発生や、これによる社会的信用の低下によって取引関係の維持・獲得や人材の確保に支障が生じ、旭有機材グループの事業活動に重要な影響を与えるリスクが想定されます。
旭有機材グループでは、旭有機材グループ行動規範に「ハラスメント行為の禁止」を掲げ、旭有機材グループの全ての役員・従業員にハラスメント行為を禁止するとともに、社員教育の実施、内部通報窓口の設置・運用等により、ハラスメントに関する上記リスクの低減に取り組んでいます。
旭有機材グループの経営資金の源泉は、主に営業活動によるキャッシュ・フローから得ております。旭有機材は、十分な手元資金を有しており、また銀行からの借入枠もあり、資金調達のリスクは極小化されております。一方グループ会社では、急激な経済悪化などにより重要な取引先が倒産した際に、営業活動によるキャッシュ・フローが減少し、資金繰りが困難になるリスクが想定されます。
旭有機材グループでは、緊急事態に備えて、各会社で手元資金を保有しており、それでも資金が不足する場合には、旭有機材がグループ会社にファイナンスを実行し、または各グループ会社が銀行の借入枠を設定し、これを活用することで、資金繰りに関するリスクを回避するなど、資金面での安定化に取り組んでいます。
サイバー攻撃や不正アクセス等の不測の事態により、万一、旭有機材のシステムが正常に利用できない場合や個人情報が外部へ漏洩した場合、旭有機材グループの営業活動や業務処理の遅延、信用の失墜およびそれに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、旭有機材グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
旭有機材グループでは、情報のセキュリティレベルの維持向上を図ることを目的として、外部によるサイバーリスク評価の実施、および「情報管理基本規程」に沿った定期的な社員教育や啓蒙を行うなど、情報システムの適切なセキュリティ対策を講じています。
旭有機材製品の模倣品に対して有効な特許が登録できず、旭有機材保有の知的財産権が認められないことにより巨額の損失に繋がる可能性があります。また一方で、旭有機材製品が他社の知的財産権を侵害し、過去に遡って巨額のライセンス料や損害賠償の支払いが発生する可能性や、販売差し止めに繋がるリスクがあり、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
旭有機材では、従業員向けに知的財産権に関する定期的な教育・研修を実施するとともに、旭有機材従業員による知財侵害者発見奨励制度を導入し、知的財産権保護に努めています。また、他社の知的財産権の侵害を未然に防止するために、先行する知的財産権の調査を徹底するとともに、外部の特許事務所を活用するなどの対策を講じています。
旭有機材グループは、お客様に製品・サービスを提供しており、その多くが掛売り又は手形取引となっています。重要なお客様が破綻し、その債権が回収できない場合には、旭有機材グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
旭有機材グループでは、定期的な信用調査や信用に応じた取引限度額の設定等を行い、債権回収リスクの回避に努めています。
旭有機材は、ISO9001に基づいた厳格な品質基準のもと、製品の品質確保に細心の注意を払っています。しかしながら製品に欠陥が生じた場合、欠陥に起因する直接的・間接的損害に対して、旭有機材は賠償責任保険で十分補償しきれない賠償責任を負担する可能性や多大な対策費用の支出が生じる可能性があります。また当該問題に関する報道により、旭有機材のブランドイメージの低下、顧客の流出等を招き、旭有機材の事業、経営成績および財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
旭有機材は、不適合品を出さないよう製造品質手法の構築と定期的な見直しを実施するとともに、クレーム発生時の徹底した原因追求と再発防止対策の立案・実施等の措置を講じています。
旭有機材グループは、グローバルに事業活動を展開しており、各国・地域において法令等の適用を受けています。そのため、これらの法令等に違反し、罰金等の支払義務が生じる、制裁により事業活動の維持・発展が不可能又は著しく困難となる、社会的信用を失い事業に支障をきたす、などの事態が生じ、旭有機材グループの事業活動に重要な影響を与えるリスクが想定されます。
旭有機材グループは、旭有機材グループ行動規範に「法令遵守」を掲げ、旭有機材グループの全ての役員・従業員に法令の遵守を求めるとともに、事業活動に関連する法令等に関する社員教育の実施、法改正情報の収集、法改正対応その他の法令対応の実施、法令違反行為に対する厳格な対応、定期的な内部監査の実施等により、上記リスクの低減に努めています。
旭有機材の製品は、塩ビ樹脂やフェノール樹脂等を用いており、石油系原料の占める比率が高く、これら素材が高騰し、製品価格への反映が遅れる場合や、原材料の需給バランスが崩れ、供給不足になった場合、旭有機材の生産活動および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを回避すべく、日頃より原材料購入先の情報を幅広く収集し、特定の企業に偏ることなく調達を進めることで最適な価格で必要数量の原材料購入を行っています。なお、原材料が高騰した場合においては、適時適切に製品価格へ反映していきます。
需給バランスが崩れ供給不足が発生した場合に備えて、日頃より複数社から調達することでそのリスクを回避できるようにしております。
旭有機材グループでは、大規模な災害が発生した際に、従業員の安全被害、工場損壊、倉庫物流機能停止、原材料資材調達不能などにより事業継続に多大な影響が発生する事態を想定し、国内の事業所・製造拠点において緊急時対応計画の策定、災害訓練実施、災害対応マニュアル整備などを進めることで従業員等の人命の安全確保と事業への影響の極小化に努めます。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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