3 【事業の内容】
群栄化学工業グループは、群栄化学工業、子会社6社及び関連会社1社で構成され、化学品(合成樹脂・高機能繊維)、食品(澱粉糖類)及び不動産活用業を主な内容とし、事業活動を行っております。
群栄化学工業グループが営んでいる主な事業内容、各関係会社等の当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。
次の3事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に掲げるセグメントと同一の区分であります。
区分
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主要製品等
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生産会社
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主要販売会社
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化学品事業
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工業用フェノール樹脂(レヂトップ) 特殊フェノール樹脂(ミレックス) 鋳物用粘結剤(αsystem・βsystem・NFURAN) 電子材料用樹脂 高機能繊維(カイノール) 真球状樹脂 ビスフェノールF
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群栄化学工業 Thai GCI Resitop Company Limited India GCI Resitop Private Limited 東北ユーロイド工業株式会社 American GCI Resitop, Inc.
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群栄化学工業 Thai GCI Resitop Company Limited India GCI Resitop Private Limited 東北ユーロイド工業株式会社 American GCI Resitop, Inc.
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食品事業
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異性化糖(スリーシュガー) ブドウ糖(コーソグル群栄) 水あめ(マルトフレッシュ) オリゴ糖(グンエイオリゴ) ピュアトース 穀物糖化液 化粧品原料
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群栄化学工業
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群栄化学工業
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不動産活用業
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群栄化学工業の所有する不動産の賃貸
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群栄化学工業
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事業の系統図は次のとおりであります。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、群栄化学工業グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
群栄化学工業グループは、創業以来、合成樹脂業界及び糖化業界において豊かな創造力により独自の技術を築いてまいりました。
理念として「化学の知識とアイデアでソリューションを提供し、より豊かな未来社会造りに貢献する」を掲げ、サステナビリティを巡る課題への対応に積極的に取り組み、顧客を中心としたステークホルダーと共に繁栄することを目指してまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
群栄化学工業グループは、高純度・先端材料、環境対応ケミカル、高機能糖ケミカル、経営基盤強化を目指すべき方向性として掲げ、注力分野への積極投資及び社会課題解決に貢献する高付加価値製品開発を強化し、事業ポートフォリオ変革を加速することにより”Green Chemical Industry”へ進化し、中期経営方針で掲げる目指すべき方向性の実現に向け下記のとおり取り組み、外部事業環境の変化に大きく左右されない事業構造改革を推進してまいります。
GCIグループ中期経営方針2024
≪長期ビジョン(ありたい姿)≫
合成・糖化技術の開発・再構築によりグローバルにソリューションを提供し、社会の持続的成長に貢献できる“Green・Chemical・Industry(GCI)”となる
≪基本方針≫
・新規事業創出のための基盤作り
・サステナビリティを巡る課題への取り組み
・経営基盤の強化
・生産性向上、収益力強化
≪目指す方向性≫
・電子材料分野を中心とする「高純度・先端材料」
・Green分野としての成長を見据える「環境対応ケミカル」・「高機能糖ケミカル」
・経済的価値・社会的価値向上のための「経営基盤強化」
(1) 電子材料分野を中心とする「高純度・先端材料」
半導体・電子材料産業は、デジタル化・生成AIの進展などを背景に、国内外を問わず今後も力強く成長を続けることが見込まれております。
フォトレジスト原料として大きな市場シェアをもつ群栄化学工業電子材料事業においては、さらなる需要拡大に対応するための増産設備が2024年度稼働予定であり、引き続き戦略的な設備投資を継続してまいります。高品質・低メタル化・環境対応・省人化をコンセプトに最先端分野を中心とした新製品開発や、さらなる設備投資に取り組むことにより持続的成長と社会貢献を両立してまいります。
(2) Green分野としての成長を見据える「環境対応ケミカル」・「高機能糖ケミカル」
群栄化学工業が世界で唯一商業生産を行うフェノール樹脂繊維「カイノール」は、その活性炭の優れた吸脱着性能から各種溶剤のリサイクル用途で大きく需要を伸ばしており、2022年度に続き、2025年度稼働に向けた増産工事が進行中であります。旺盛な需要拡大へ対応するための設備投資を進め、地球環境保護などの課題解決に貢献してまいります。
高機能糖ケミカル分野に関しましては、「糖」×「化学品」の融合による独自製品開発のためのリソースを強化しながら穀物糖化液や糖を原料とする化粧品原料等のマーケティング活動を実施しており、引き続き持続可能な社会の実現に向け当分野の事業化を目指すとともに、厳しい事業環境が続く糖化製品事業の再構築を断行してまいります。
(3)経済的価値・社会的価値向上のための「経営基盤強化」
群栄化学工業グループは2030年度CO2排出量30%削減を目標に掲げております。グループ全体での無駄や廃棄物の削減、再生可能エネルギー電力の順次導入などにより、現状においては計画通りの実績を上げており、引き続き目標達成に向け取り組みを強化してまいります。
また、海外拠点であるインド子会社におきましては、製品品質が顧客に高く評価され、生産能力倍増への投資を実施しており、さらなる拡大を目指してまいります。
一方、縮小する国内市場及び成熟段階にあるタイ市場への対応を課題と捉え、地域毎に異なるニーズに応えるためのマーケティング活動を拡大し、グループ全体で経営基盤を強化してまいります。
様々な社会環境の変化を新たな事業機会と前向きに捉え、目指す方向性への積極的な資源投入により事業ポートフォリオ及び利益構造変革を着実に推進し、サステナブルな社会に貢献することにより企業価値を高めてまいります。
3 【事業等のリスク】
群栄化学工業グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものが挙げられます。ただしすべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない、又は重要とはみなされないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において群栄化学工業グループが判断したものであります。
リスク
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想定される群栄化学工業事業への影響
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主な取り組み
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リスク発生の蓋然性
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群栄化学工業事業への影響度
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為替変動リスク
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・外国通貨建ての原材料調達コストや製品売上高への影響 ・在外子会社を含む連結決算への影響
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・為替が原材料に及ぼす影響のモニタリングと定期報告 ・為替予約や円建て取引推進によるリスク回避 ・関連通貨変動のモニタリングと定期報告
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中
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低
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農業政策に関するリスク
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・農林水産省の糖業政策変更や方針変更が、法令制度の制約の中で事業を行わざるを得ない群栄化学工業糖化事業へ及ぼす影響
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・業界団体(全日本糖化工業会)を通じた、定期的な行政側との交渉と情報交換
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高
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高
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製品の品質と安全の確保に関するリスク
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・製品品質不良による健康被害の発生 ・不適合や廃棄物発生によるコスト増加 ・品質クレームによる訴訟や賠償の発生 ・グループ全体の信用や企業価値の低下
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・設備メンテナンス強化及びファイン技術の構築 ・品質管理及び品質保証体制の強化 ・生産物賠償責任保険(PL保険)の適切な付保 ・高度な品質管理を求められる製品の原料について、供給元への積極的な品質向上のサポート ・契約リスク管理のための適正な契約書類締結
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中
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高
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気候変動リスク
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・脱炭素社会移行に伴う操業コスト増加 ・既存製品の競争力低下、売り上げ減少 ・気候変動への対応遅延による企業価値・信用の低下
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・製品製造時に発生する廃棄物の削減 ・設備投資、再エネ導入などによるGHG排出量削減 ・カーボンニュートラルを前提とした製品開発の推進 ・気候変動に伴う機会(チャンス)の獲得に向けた活動強化
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高
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中
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情報セキュリティに関するリスク
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・サイバー攻撃による情報インフラ障害や情報漏洩 ・従業員の意図的な行為や過失による、機密情報や個人情報の外部漏洩
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・情報セキュリティ基本方針、個人情報保護方針を定め、関連規定の定期見直し ・情報セキュリティ教育訓練の実施 ・情報セキュリティマネジメントの評価とモニタリング強化 ・ゼロトラストセキュリティ対策の実施
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中
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中
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企業の社会的責任に関するリスク
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・法令違反ならびに、社会的規範や倫理の逸脱行為による企業価値の低下 ・人権侵害懸念のある行為(差別、ハラスメント、強制労働等)による、企業価値や信用の低下
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・定期的なコンプライアンス教育の実施 ・グループガバナンス体制の強化とモニタリングの実施 ・供給元調査の実施など、CSR調達の取組み強化 ・環境配慮と地域貢献など、CSR活動の継続的推進
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中
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中
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感染症の蔓延リスク
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・従業員の罹患に伴う操業停止や生産減 ・原材料の納入遅延や製品出荷の遅延
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・BCP、BCM計画の策定と適時見直し ・適正在庫(原材料、製品)の把握と管理 ・未然防止対策(IT活用などによる働き方改革の推進) ・業務の効率改善と省人化、自動化の推進
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中
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中
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リスク
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想定される群栄化学工業事業への影響
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主な取り組み
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リスク発生の蓋然性
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群栄化学工業事業への影響度
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原材料の調達、サプライチェーンに関するリスク
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・地政学リスク等により、原材料調達価格や製品市況が変動することによる業績への影響 ・原材料メーカーの供給遅延・停止となる事態 ・働き方改革関連法に由来する国内輸送量の低下により、原材料の調達遅延、製品の納入遅延
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・原材料価格、運賃等の変動を適時かつ合理的に製品売価へ転嫁 ・原材料調達先の評価基準の見直し及び複数化 ・適正在庫の把握と管理 ・サステナブル調達方針の策定および周知
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高
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高
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予測不可能な災害、事故に関するリスク
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・従業員の被災による操業停止や生産減 ・ユーティリティ供給途絶による、化学物質の漏洩事故や爆発事故 ・原材料の納入遅延による、製品出荷が不能となる事態
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・未然防止対策と発生想定訓練の実施 ・BCP、BCM計画の策定と適時見直し ・自家発電設備等の整備 ・適正在庫(原材料、製品)の把握と管理
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低
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高
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人材確保に関するリスク
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・少子高齢化に伴う採用困難化と人材不足 ・ITなど高度な専門性を持つ人材獲得コストの上昇 ・他社への人材流出
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・教育プログラムの充実による社内人材育成強化 ・魅力的な職場環境の構築やダイバーシティの推進 ・アウトソーシング人材の活用 ・人事評価制度、賃金体系等の充実
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中
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中
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知的財産に関するリスク
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・第三者の知的財産権の侵害訴訟による、自社製品の販売停止、損害賠償、ブランドイメージの低下 ・権利未取得で生じた競合品の台頭による売上高減少 ・職務発明による従業員からの過度な補償要求
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・他社の知的財産の取得状況を監視する体制、他社権利の尊重 ・自社権利の取得、活用及び自社製品保護 ・職務発明取扱規程による職務発明の権利や報酬の明文化
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低
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中
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